JP2000351806A - 重合性組成物、該組成物を用いた多孔質体の製造方法及び該製造方法による精密濾過膜 - Google Patents
重合性組成物、該組成物を用いた多孔質体の製造方法及び該製造方法による精密濾過膜Info
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- JP2000351806A JP2000351806A JP2000084069A JP2000084069A JP2000351806A JP 2000351806 A JP2000351806 A JP 2000351806A JP 2000084069 A JP2000084069 A JP 2000084069A JP 2000084069 A JP2000084069 A JP 2000084069A JP 2000351806 A JP2000351806 A JP 2000351806A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】耐汚染性、液体透過性に優れ、タンパク質の非
吸着性あるいは選択吸着性等の性能を付与した、強度、
硬度、耐熱性にも優れた精密濾過膜を容易に製造する。 【解決手段】(A)非架橋ポリマー(b)疎水性架橋重
合性化合物(c)重合性化合物、(d)溶剤、(e)非
溶剤を含有する重合性組成物。及び、第1行程:上記重
合性組成物から未硬化の賦形物を得る行程、第2行程:
第1行程で得た未硬化の賦形物に活性光線を照射するこ
とにより、上記(b)及び(c)を架橋重合する行程、
第3行程:第2行程で得た架橋重合した賦形物を(f)
凝固液に浸漬させて賦形物を凝固させると共に多孔質化
する行程((f)凝固液は、(d)溶剤及び(e)非溶
剤と相溶するが、(A)非架橋ポリマー及び(B)架橋
ポリマーを膨潤または溶解しない)からなる多孔質体の
製造方法。並びに、上記多孔質体からなる精密濾過膜。
吸着性あるいは選択吸着性等の性能を付与した、強度、
硬度、耐熱性にも優れた精密濾過膜を容易に製造する。 【解決手段】(A)非架橋ポリマー(b)疎水性架橋重
合性化合物(c)重合性化合物、(d)溶剤、(e)非
溶剤を含有する重合性組成物。及び、第1行程:上記重
合性組成物から未硬化の賦形物を得る行程、第2行程:
第1行程で得た未硬化の賦形物に活性光線を照射するこ
とにより、上記(b)及び(c)を架橋重合する行程、
第3行程:第2行程で得た架橋重合した賦形物を(f)
凝固液に浸漬させて賦形物を凝固させると共に多孔質化
する行程((f)凝固液は、(d)溶剤及び(e)非溶
剤と相溶するが、(A)非架橋ポリマー及び(B)架橋
ポリマーを膨潤または溶解しない)からなる多孔質体の
製造方法。並びに、上記多孔質体からなる精密濾過膜。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質体の製造に
使用される重合性組成物、該組成物を使用した多孔質体
乃至精密濾過膜の製造方法及び該方法により製造される
精密濾過膜に関する。
使用される重合性組成物、該組成物を使用した多孔質体
乃至精密濾過膜の製造方法及び該方法により製造される
精密濾過膜に関する。
【0002】
【従来の技術】化学工業、電子工業、医薬品工業、食品
工業、排水処理、医療(人工臓器等の医療用具や検査を
含む)、造水等の分野で使用される種々の分離プロセス
において、多孔質膜は、蛋白質、コロイド、バクテリ
ア、ウイルス、塩等の濾過分離の用途に使用されてい
る。また、多孔質ビーズや多孔質繊維などの多孔質体
は、溶剤や蛋白質などの水中に溶解している物質の吸着
剤、気体状物質の吸着剤、クロマトグラフィーの充填
剤、バイオリアクターやバイオセンサーにおける酵素な
どの担体などに使用されている。
工業、排水処理、医療(人工臓器等の医療用具や検査を
含む)、造水等の分野で使用される種々の分離プロセス
において、多孔質膜は、蛋白質、コロイド、バクテリ
ア、ウイルス、塩等の濾過分離の用途に使用されてい
る。また、多孔質ビーズや多孔質繊維などの多孔質体
は、溶剤や蛋白質などの水中に溶解している物質の吸着
剤、気体状物質の吸着剤、クロマトグラフィーの充填
剤、バイオリアクターやバイオセンサーにおける酵素な
どの担体などに使用されている。
【0003】特開昭60−41503号公報には、多孔
質膜(以下、単に「膜」と称する場合もある)の製造方
法として、ポリマーの溶液を賦形し、該溶液中の溶剤と
混和する凝固液と接触させてポリマーを網目状に凝固さ
せる、いわゆる湿式法による多孔質膜の製造方法が記載
されている。しかしながら、湿式法では、溶剤可溶性の
ポリマー、即ち、リニアポリマーしか使用できないた
め、耐熱性、耐圧性、濾過安定性(圧密化)に劣るう
え、膜の改質が難しく、親水性膜の製造が困難であると
いう欠点があった。即ち、膜濾過の最大の弱点であるフ
ァウリング〔膜の汚れによるフラックス(透過流束)の
低下〕を抑制することを目的に、親水性の膜を製造しよ
うとすると、表面グラフト処理や親水性ポリマーのブレ
ンドが必要になってくる。しかし、官能基の無い汎用ポ
リマーの場合、表面グラフト法を適用することは容易で
はない。一方、親水性ポリマーのブレンドには、製膜時
の膜の孔径制御や親水性ポリマーの溶出などの問題があ
る。また、親水性の低い膜の場合でもポリマーが膜より
溶出するといった問題がある。
質膜(以下、単に「膜」と称する場合もある)の製造方
法として、ポリマーの溶液を賦形し、該溶液中の溶剤と
混和する凝固液と接触させてポリマーを網目状に凝固さ
せる、いわゆる湿式法による多孔質膜の製造方法が記載
されている。しかしながら、湿式法では、溶剤可溶性の
ポリマー、即ち、リニアポリマーしか使用できないた
め、耐熱性、耐圧性、濾過安定性(圧密化)に劣るう
え、膜の改質が難しく、親水性膜の製造が困難であると
いう欠点があった。即ち、膜濾過の最大の弱点であるフ
ァウリング〔膜の汚れによるフラックス(透過流束)の
低下〕を抑制することを目的に、親水性の膜を製造しよ
うとすると、表面グラフト処理や親水性ポリマーのブレ
ンドが必要になってくる。しかし、官能基の無い汎用ポ
リマーの場合、表面グラフト法を適用することは容易で
はない。一方、親水性ポリマーのブレンドには、製膜時
の膜の孔径制御や親水性ポリマーの溶出などの問題があ
る。また、親水性の低い膜の場合でもポリマーが膜より
溶出するといった問題がある。
【0004】また、特開平10−137565号公報に
は、紫外線で活性化したポリスルホンと遊離基重合性単
量体との溶液を形成し、該溶液を紫外線に暴露して該ポ
リスルホンを活性化し、且つ該ポリスルホンと共有結合
したポリマーセグメントを有する重合有機基部分との共
重合体組成物を形成し、そして該溶液の相分離を行って
該ポリスルホンと該共重合体とのブレンドの固体多孔質
層を形成することを含む乾燥された後に水湿潤性である
多孔質膜の製造法方が記載されている。しかしながら、
この方法でアクリル酸等を導入して親水化する場合、反
応率が低く、十分な量の親水基を導入するのが困難であ
る。また、この手法によって得られる膜は、ポリマー同
士が単に絡み合った構造のものであるので、製膜時の膜
の孔径制御や親水性ポリマーの溶出等の問題が考えられ
る。また、親水性の低い膜の場合でもポリマーが膜より
溶出するといった問題がある。
は、紫外線で活性化したポリスルホンと遊離基重合性単
量体との溶液を形成し、該溶液を紫外線に暴露して該ポ
リスルホンを活性化し、且つ該ポリスルホンと共有結合
したポリマーセグメントを有する重合有機基部分との共
重合体組成物を形成し、そして該溶液の相分離を行って
該ポリスルホンと該共重合体とのブレンドの固体多孔質
層を形成することを含む乾燥された後に水湿潤性である
多孔質膜の製造法方が記載されている。しかしながら、
この方法でアクリル酸等を導入して親水化する場合、反
応率が低く、十分な量の親水基を導入するのが困難であ
る。また、この手法によって得られる膜は、ポリマー同
士が単に絡み合った構造のものであるので、製膜時の膜
の孔径制御や親水性ポリマーの溶出等の問題が考えられ
る。また、親水性の低い膜の場合でもポリマーが膜より
溶出するといった問題がある。
【0005】また、特開平3−186325号公報には
半結晶質疎水性ポリマーと親水性架橋重合体とから形成
されたセミIPN構造を持つ親水性の膜を開示すると説
明されている。この膜は、基体上に前駆体の溶液を流延
し、該溶液に紫外線を照射してセミIPN構造を形成す
る。次に、得られた膜の表面を親水性にするために高温
アニール(130〜160℃)しなければならない。こ
のアニールにより疎水性のポリマーがより結晶質にな
り、それにより親水性ポリマーが結晶質領域から排除さ
れて膜表面が親水性になる。この手法では膜表面を親水
性にするために高温でアニールする工程を含んでおり、
また、バルクポリマーが半結晶質のものに限られるので
優れた特性をもつ多数の非晶質のバルクポリマーが使用
できないといった問題がある。
半結晶質疎水性ポリマーと親水性架橋重合体とから形成
されたセミIPN構造を持つ親水性の膜を開示すると説
明されている。この膜は、基体上に前駆体の溶液を流延
し、該溶液に紫外線を照射してセミIPN構造を形成す
る。次に、得られた膜の表面を親水性にするために高温
アニール(130〜160℃)しなければならない。こ
のアニールにより疎水性のポリマーがより結晶質にな
り、それにより親水性ポリマーが結晶質領域から排除さ
れて膜表面が親水性になる。この手法では膜表面を親水
性にするために高温でアニールする工程を含んでおり、
また、バルクポリマーが半結晶質のものに限られるので
優れた特性をもつ多数の非晶質のバルクポリマーが使用
できないといった問題がある。
【0006】また、特開平11−188247号公報に
は、非晶質疎水性ポリマーと親水性架橋モノマー組成物
から形成された親水性の膜を開示すると説明されてい
る。この膜は非晶質疎水性ポリマーと親水性ジアクリレ
ート、場合により親水性モノアクリレートを含む架橋モ
ノマー組成物から構成される親水性架橋ポリマーからな
るセミIPN構造を有するが、疎水性ポリマーとジアク
リレート間の親和性が低いために、出来上がる膜は親水
性の耐久性の面で問題がある。膜の製造方法として、溶
媒、非晶質疎水性ポリマー、親水性架橋モノマー、細孔
形成剤、熱重合開始剤等を含む反応溶液を加熱し、モノ
マーを架橋重合させてから、該溶液を流延して、更に流
延した溶液を凝固させることによって親水性膜を形成す
る方法が開示されている。しかし、この製造方法では、
モノマーを架橋させてからも、溶液の流動性を維持しな
ければならない。一方、モノマーの含有量(親水性)が
高くなるにつれ、架橋後の溶液の流動性が次第に失われ
るようになり、ゲル状になってしまうので、流延による
製膜ができなくなる問題がある。言い換えると、この製
造方法では、親水性架橋モノマー含有量の少ない膜しか
得られない。
は、非晶質疎水性ポリマーと親水性架橋モノマー組成物
から形成された親水性の膜を開示すると説明されてい
る。この膜は非晶質疎水性ポリマーと親水性ジアクリレ
ート、場合により親水性モノアクリレートを含む架橋モ
ノマー組成物から構成される親水性架橋ポリマーからな
るセミIPN構造を有するが、疎水性ポリマーとジアク
リレート間の親和性が低いために、出来上がる膜は親水
性の耐久性の面で問題がある。膜の製造方法として、溶
媒、非晶質疎水性ポリマー、親水性架橋モノマー、細孔
形成剤、熱重合開始剤等を含む反応溶液を加熱し、モノ
マーを架橋重合させてから、該溶液を流延して、更に流
延した溶液を凝固させることによって親水性膜を形成す
る方法が開示されている。しかし、この製造方法では、
モノマーを架橋させてからも、溶液の流動性を維持しな
ければならない。一方、モノマーの含有量(親水性)が
高くなるにつれ、架橋後の溶液の流動性が次第に失われ
るようになり、ゲル状になってしまうので、流延による
製膜ができなくなる問題がある。言い換えると、この製
造方法では、親水性架橋モノマー含有量の少ない膜しか
得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、耐汚染性、液体透過性に優れ、タンパク質
の非吸着性あるいは選択吸着性等の機能を長期間維持
し、強度、硬度、耐熱性の優れた精密濾過膜及びその製
造方法を提供することにある。
する課題は、耐汚染性、液体透過性に優れ、タンパク質
の非吸着性あるいは選択吸着性等の機能を長期間維持
し、強度、硬度、耐熱性の優れた精密濾過膜及びその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、非架橋ポリマー
(A)、疎水性架橋重合性化合物(b)、機能性官能基
を有する重合性化合物(c)、非架橋ポリマー(A)、
疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)
を溶解し、かつ、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重
合性化合物(c)を架橋重合させて得られる架橋ポリマ
ー(B)をゲル化させる溶剤(d)及び溶剤(d)と相
溶するが、非架橋ポリマー(A)を溶解しない非溶剤
(e)を含有する重合性組成物であって、該組成物中
に、非架橋ポリマー(A)10〜35重量%、疎水性架
橋重合性化合物(b)1〜20重量%、重合性化合物
(c)0.1〜20重量%、溶剤(d)50〜85重量
%及び非溶剤(e)5〜15重量%を含有することを基
本とした重合性組成物を、任意の形状に賦形して未硬化
の賦形物を得る第1工程、第1工程で得た未硬化の賦形
物に、活性光線を照射することによって、疎水性架橋重
合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を架橋重合さ
せる第2工程、及び溶剤(d)及び非溶剤(e)と相溶
するが、非架橋ポリマー(A)及び架橋ポリマー(B)
を膨潤又は溶解させない凝固液(f)に、第2工程で得
た架橋重合した賦形物を浸漬させて賦形物を凝固させる
と共に多孔質化する第3工程から成る製造によって得ら
れる多孔質体あるいは多孔質膜が、耐汚染性、液体透過
性に優れ、タンパク質の非吸着性あるいは選択吸着性等
の機能を長期間維持し強度、硬度、耐熱性が優れている
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、非架橋ポリマー
(A)、疎水性架橋重合性化合物(b)、機能性官能基
を有する重合性化合物(c)、非架橋ポリマー(A)、
疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)
を溶解し、かつ、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重
合性化合物(c)を架橋重合させて得られる架橋ポリマ
ー(B)をゲル化させる溶剤(d)及び溶剤(d)と相
溶するが、非架橋ポリマー(A)を溶解しない非溶剤
(e)を含有する重合性組成物であって、該組成物中
に、非架橋ポリマー(A)10〜35重量%、疎水性架
橋重合性化合物(b)1〜20重量%、重合性化合物
(c)0.1〜20重量%、溶剤(d)50〜85重量
%及び非溶剤(e)5〜15重量%を含有することを基
本とした重合性組成物を、任意の形状に賦形して未硬化
の賦形物を得る第1工程、第1工程で得た未硬化の賦形
物に、活性光線を照射することによって、疎水性架橋重
合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を架橋重合さ
せる第2工程、及び溶剤(d)及び非溶剤(e)と相溶
するが、非架橋ポリマー(A)及び架橋ポリマー(B)
を膨潤又は溶解させない凝固液(f)に、第2工程で得
た架橋重合した賦形物を浸漬させて賦形物を凝固させる
と共に多孔質化する第3工程から成る製造によって得ら
れる多孔質体あるいは多孔質膜が、耐汚染性、液体透過
性に優れ、タンパク質の非吸着性あるいは選択吸着性等
の機能を長期間維持し強度、硬度、耐熱性が優れている
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、(I)非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合性化
合物(b)、機能性官能基を有する重合性化合物
(c)、非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合性化合
物(b)及び重合性化合物(c)を溶解し、かつ、疎水
性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を架
橋重合させて得られる架橋ポリマー(B)をゲル化させ
る溶剤(d)及び溶剤(d)と相溶するが、非架橋ポリ
マー(A)を溶解しない非溶剤(e)を含有する重合性
組成物であって、該組成物中に、非架橋ポリマー(A)
10〜35重量%、疎水性架橋重合性化合物(b)1〜
20重量%、重合性化合物(c)0.1〜20重量%、
溶剤(d)50〜85重量%及び非溶剤(e)5〜15
重量%を含有する重合性組成物を提供する。
に、(I)非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合性化
合物(b)、機能性官能基を有する重合性化合物
(c)、非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合性化合
物(b)及び重合性化合物(c)を溶解し、かつ、疎水
性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を架
橋重合させて得られる架橋ポリマー(B)をゲル化させ
る溶剤(d)及び溶剤(d)と相溶するが、非架橋ポリ
マー(A)を溶解しない非溶剤(e)を含有する重合性
組成物であって、該組成物中に、非架橋ポリマー(A)
10〜35重量%、疎水性架橋重合性化合物(b)1〜
20重量%、重合性化合物(c)0.1〜20重量%、
溶剤(d)50〜85重量%及び非溶剤(e)5〜15
重量%を含有する重合性組成物を提供する。
【0010】また、本発明は上記課題を解決するため
に、(II)上記(I)に記載された重合性組成物を任意
の形状に賦形して未硬化の賦形物を得る第1工程、第1
工程で得た未硬化の賦形物に、活性光線を照射すること
によって、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化
合物(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤(d)
及び非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー(A)
及び架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない凝固液
(f)に、第2工程で得た架橋重合した賦形物を浸漬さ
せて賦形物を凝固させると共に多孔質化する第3工程か
ら成る多孔質体の製造方法を提供する。
に、(II)上記(I)に記載された重合性組成物を任意
の形状に賦形して未硬化の賦形物を得る第1工程、第1
工程で得た未硬化の賦形物に、活性光線を照射すること
によって、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化
合物(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤(d)
及び非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー(A)
及び架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない凝固液
(f)に、第2工程で得た架橋重合した賦形物を浸漬さ
せて賦形物を凝固させると共に多孔質化する第3工程か
ら成る多孔質体の製造方法を提供する。
【0011】さらに、本発明は上記課題を解決するため
に、(III)上記(I)に記載された重合性組成物を膜
状に賦形して未硬化の膜状物を得る第1工程、第1工程
で得た未硬化の膜状物に、活性光線を照射することによ
って、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物
(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤(d)及び
非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー(A)及び
架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない凝固液
(f)に、第2工程で得た架橋重合した膜状物を1〜1
5m/分の浸漬速度で浸漬させて膜状物を凝固させると
共に多孔質化する第3工程から成る精密濾過膜の製造方
法を提供する。
に、(III)上記(I)に記載された重合性組成物を膜
状に賦形して未硬化の膜状物を得る第1工程、第1工程
で得た未硬化の膜状物に、活性光線を照射することによ
って、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物
(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤(d)及び
非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー(A)及び
架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない凝固液
(f)に、第2工程で得た架橋重合した膜状物を1〜1
5m/分の浸漬速度で浸漬させて膜状物を凝固させると
共に多孔質化する第3工程から成る精密濾過膜の製造方
法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】特開平10−7835号公報の請
求項2には、本発明の請求項1記載された(A)(b)
(c)(d)の成分を含有する材料が記載され、さら
に、発明の詳細な説明には、(e)の成分を併用するこ
とができる旨の記載があるが、本発明の特徴は、配合割
合を特定することによって、機能性官能基を有する精密
濾過膜が得られることにある。
求項2には、本発明の請求項1記載された(A)(b)
(c)(d)の成分を含有する材料が記載され、さら
に、発明の詳細な説明には、(e)の成分を併用するこ
とができる旨の記載があるが、本発明の特徴は、配合割
合を特定することによって、機能性官能基を有する精密
濾過膜が得られることにある。
【0013】まず、本発明の重合性組成物について説明
する。
する。
【0014】本発明で使用する非架橋ポリマー(A)
は、溶剤(d)には溶解するが、非溶剤(e)及び凝固
液(f)には溶解しないものであれば任意の非架橋性ポ
リマーが使用できるが、本発明の製造方法で使用するエ
ネルギー線に不活性であること、即ち、重合、架橋、分
解等の反応が実質的に生じないものであることが好まし
い。強度、伸度、剛性、耐熱性、耐久性などの物性に優
れた多孔質体を作製するためには、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホンの如きポリスルホン系ポリマー;脂肪
族ポリアミド、芳香族ポリアミド、脂環族ポリアミドの
如きアミド系ポリマー;アセチルセルロース、ニトロセ
ルロース、エチルセルロースの如きセルロース系ポリマ
ー;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル
の如き(メタ)アクリル系ポリマー;芳香族ポリイミド
の如きイミド系ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリカ
ーボネート系ポリマー、などが好ましい。これらの中で
も、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリ
アミド、芳香族ポリイミドが特に好ましい。
は、溶剤(d)には溶解するが、非溶剤(e)及び凝固
液(f)には溶解しないものであれば任意の非架橋性ポ
リマーが使用できるが、本発明の製造方法で使用するエ
ネルギー線に不活性であること、即ち、重合、架橋、分
解等の反応が実質的に生じないものであることが好まし
い。強度、伸度、剛性、耐熱性、耐久性などの物性に優
れた多孔質体を作製するためには、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホンの如きポリスルホン系ポリマー;脂肪
族ポリアミド、芳香族ポリアミド、脂環族ポリアミドの
如きアミド系ポリマー;アセチルセルロース、ニトロセ
ルロース、エチルセルロースの如きセルロース系ポリマ
ー;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル
の如き(メタ)アクリル系ポリマー;芳香族ポリイミド
の如きイミド系ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリカ
ーボネート系ポリマー、などが好ましい。これらの中で
も、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリ
アミド、芳香族ポリイミドが特に好ましい。
【0015】本発明で使用する疎水性架橋重合性化合物
(b)は、重合により架橋ポリマーを得ることができる
疎水性のモノマー及び/又はオリゴマーであり、典型的
には2官能以上の多官能モノマー及び/又はオリゴマー
を含有するビニル系モノマー及び/又はオリゴマーが挙
げられる。
(b)は、重合により架橋ポリマーを得ることができる
疎水性のモノマー及び/又はオリゴマーであり、典型的
には2官能以上の多官能モノマー及び/又はオリゴマー
を含有するビニル系モノマー及び/又はオリゴマーが挙
げられる。
【0016】本発明におけるオリゴマーとは、重合可能
な官能基を有する多量体を指し、その範疇には、重合性
ポリマー(プレポリマー)も含める。ビニル系とは、ビ
ニル基、ビニリデン基、アクリル基、メタクリル基な
ど、ビニル重合可能な官能基を有するものをいう。多官
能モノマー及び/又はオリゴマーにおいては、各官能基
は同じものであっても、異なるものであっても良く、ま
た、ビニル系以外の重合性及び/又は架橋性の官能基を
有するものであっても良い。
な官能基を有する多量体を指し、その範疇には、重合性
ポリマー(プレポリマー)も含める。ビニル系とは、ビ
ニル基、ビニリデン基、アクリル基、メタクリル基な
ど、ビニル重合可能な官能基を有するものをいう。多官
能モノマー及び/又はオリゴマーにおいては、各官能基
は同じものであっても、異なるものであっても良く、ま
た、ビニル系以外の重合性及び/又は架橋性の官能基を
有するものであっても良い。
【0017】疎水性架橋重合性化合物(b)としては、
例えば、エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、
ポリエステル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリ
エーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリブタ
ジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、分子末端に
(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン樹脂、な
どが挙げられる。
例えば、エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、
ポリエステル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリ
エーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、ポリブタ
ジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、分子末端に
(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン樹脂、な
どが挙げられる。
【0018】親水性の多孔質体、特に耐汚染性の多孔質
膜を作製する場合に用いる機能性官能基を有する重合性
化合物(c)は、親水性のビニル系のモノマー及び/又
はオリゴマー、即ち、親水基を有するビニル系のモノマ
ー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル系の
モノマー及び/又はオリゴマーを含有することが好まし
い。親水基を有するモノマー及び/又はオリゴマーは、
多官能であっても良いし、単官能であっても良い。
膜を作製する場合に用いる機能性官能基を有する重合性
化合物(c)は、親水性のビニル系のモノマー及び/又
はオリゴマー、即ち、親水基を有するビニル系のモノマ
ー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル系の
モノマー及び/又はオリゴマーを含有することが好まし
い。親水基を有するモノマー及び/又はオリゴマーは、
多官能であっても良いし、単官能であっても良い。
【0019】親水基を有するモノマー及び/又はオリゴ
マーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチレンビス(メ
タ)アクリルアミドの如きアミノ基を有する(メタ)ア
クリレート;スルホン酸ソーダエトキシ(メタ)アクリ
レート、スルホン酸ソーダ−2−メチルプロパン−2−
アクリルアミドの如き陰イオンを有する(メタ)アクリ
レート;トリ−ブチル{2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチル}ホスホニウムクロライド、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート四級化物の如き陽イオンを有
する(メタ)アクリレート;2−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロ
イルオキシエチル琥珀酸、(メタ)アクリル酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイ
ドロゲンフタレートの如きカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの如き
水酸基を有する(メタ)アクリレート;モノ{2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェー
ト、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジヒドロ
ジェンホスフェート、β−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルフェニルリン酸等のリン酸(メタ)アクリレー
ト、糖(メタ)アクリレート、アミノ酸の(メタ)アク
リレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、などが挙げられ
る。
マーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチレンビス(メ
タ)アクリルアミドの如きアミノ基を有する(メタ)ア
クリレート;スルホン酸ソーダエトキシ(メタ)アクリ
レート、スルホン酸ソーダ−2−メチルプロパン−2−
アクリルアミドの如き陰イオンを有する(メタ)アクリ
レート;トリ−ブチル{2−(メタ)アクリロイルオキ
シエチル}ホスホニウムクロライド、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート四級化物の如き陽イオンを有
する(メタ)アクリレート;2−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロ
イルオキシエチル琥珀酸、(メタ)アクリル酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイ
ドロゲンフタレートの如きカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの如き
水酸基を有する(メタ)アクリレート;モノ{2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェー
ト、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジヒドロ
ジェンホスフェート、β−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルフェニルリン酸等のリン酸(メタ)アクリレー
ト、糖(メタ)アクリレート、アミノ酸の(メタ)アク
リレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、などが挙げられ
る。
【0020】一方、低タンパク吸着性や生体適合性のあ
る多孔質膜を作製する場合、機能性官能基を有する重合
性組成物(c)は、分子中に糖骨格を有するビニル系モ
ノマー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル
系のモノマー及び/又はオリゴマーが好ましい。分子中
に糖骨格を有するモノマー及び/又はオリゴマーは多官
能であっても良いし、単官能であっても良い。糖骨格を
有する単官能モノマー及び/又はオリゴマーと、親水性
構造部分や糖骨格を有しない多官能のモノマー及び/又
はオリゴマーの混合物とすることが、上記と同じ理由で
好ましい。更に、膜中に導入された糖骨格に、その他の
官能基(例えば、スルホン酸基)を導入することによ
り、新たな機能(例えば、抗血栓性、タンパク質選択吸
着性、光学活性等)を付与することができる。
る多孔質膜を作製する場合、機能性官能基を有する重合
性組成物(c)は、分子中に糖骨格を有するビニル系モ
ノマー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル
系のモノマー及び/又はオリゴマーが好ましい。分子中
に糖骨格を有するモノマー及び/又はオリゴマーは多官
能であっても良いし、単官能であっても良い。糖骨格を
有する単官能モノマー及び/又はオリゴマーと、親水性
構造部分や糖骨格を有しない多官能のモノマー及び/又
はオリゴマーの混合物とすることが、上記と同じ理由で
好ましい。更に、膜中に導入された糖骨格に、その他の
官能基(例えば、スルホン酸基)を導入することによ
り、新たな機能(例えば、抗血栓性、タンパク質選択吸
着性、光学活性等)を付与することができる。
【0021】本発明で言う「分子中に糖骨格を有する」
とは、分子中に糖骨格が共有結合で結合されていること
を言い、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノー
ス等の単糖類又はそれら単糖類の誘導体(例えば、メチ
ルグルコシド等)、これらの単糖類は環状(五員環又は
六員環)又は鎖状のものであって良い、そしてマルトー
ス(麦芽糖)、セロビオース、ラクトース(乳糖)、ス
クロース等の二糖類又はそれらの誘導体、シクロデキス
トリン等のオリゴ糖又はそれの誘導体、デンプン等の多
糖類等で有り得る。
とは、分子中に糖骨格が共有結合で結合されていること
を言い、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノー
ス等の単糖類又はそれら単糖類の誘導体(例えば、メチ
ルグルコシド等)、これらの単糖類は環状(五員環又は
六員環)又は鎖状のものであって良い、そしてマルトー
ス(麦芽糖)、セロビオース、ラクトース(乳糖)、ス
クロース等の二糖類又はそれらの誘導体、シクロデキス
トリン等のオリゴ糖又はそれの誘導体、デンプン等の多
糖類等で有り得る。
【0022】更に、生体適合性や高タンパク吸着性或い
はタンパク質選択吸着性などの性質を有する多孔質膜を
作製する場合、機能性官能基を有する重合性化合物
(c)は、分子中にアミノ酸骨格を有するビニル系モノ
マー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル系
のモノマー及び/又はオリゴマーを含有することが好ま
しい。分子中にアミノ酸骨格を有するモノマー及び/又
はオリゴマーは多官能であっても良いし、単官能であっ
ても良い。アミノ酸骨格を有する単官能モノマー及び/
又はオリゴマーと、機能性官能基や糖骨格又はアミノ酸
骨格を有しないその他の多官能のモノマー及び/又はオ
リゴマーの混合物とすることが、上記機能性官能基を有
するを有するモノマー及び/又はオリゴマーの場合と同
じ理由で好ましい。更に、膜中に数種類のアミノ酸骨格
を同時に導入することが可能で、これらのアミノ酸骨格
を組み合わせることにより、新たな機能(例えば、抗血
栓性、タンパク質選択吸着性、光学活性等)を付与する
ことができる。
はタンパク質選択吸着性などの性質を有する多孔質膜を
作製する場合、機能性官能基を有する重合性化合物
(c)は、分子中にアミノ酸骨格を有するビニル系モノ
マー及び/又はオリゴマー、中でも(メタ)アクリル系
のモノマー及び/又はオリゴマーを含有することが好ま
しい。分子中にアミノ酸骨格を有するモノマー及び/又
はオリゴマーは多官能であっても良いし、単官能であっ
ても良い。アミノ酸骨格を有する単官能モノマー及び/
又はオリゴマーと、機能性官能基や糖骨格又はアミノ酸
骨格を有しないその他の多官能のモノマー及び/又はオ
リゴマーの混合物とすることが、上記機能性官能基を有
するを有するモノマー及び/又はオリゴマーの場合と同
じ理由で好ましい。更に、膜中に数種類のアミノ酸骨格
を同時に導入することが可能で、これらのアミノ酸骨格
を組み合わせることにより、新たな機能(例えば、抗血
栓性、タンパク質選択吸着性、光学活性等)を付与する
ことができる。
【0023】ここで言う分子中にアミノ酸骨格を有する
とは、分子中にアミノ酸骨格が共有結合で結合されてい
ることを言い、例えば、トリプトファン、アラニン、イ
ソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、プロリン、バリン等の疎水性アミノ酸及びそれらの
誘導体、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、
システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グ
リシン、ヒスチジン、ヒドロキシリシン、ヒドロキシプ
ロリン、リシン、セリントレオニンチロシン等の親水性
アミノ酸及びそれらの誘導体、グリシルグリシン、グリ
シルアラニルフェニルアラニン等のペプチド及びポリペ
プチド、アルブミンなどのタンパク質が挙げられる。
とは、分子中にアミノ酸骨格が共有結合で結合されてい
ることを言い、例えば、トリプトファン、アラニン、イ
ソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、プロリン、バリン等の疎水性アミノ酸及びそれらの
誘導体、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、
システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グ
リシン、ヒスチジン、ヒドロキシリシン、ヒドロキシプ
ロリン、リシン、セリントレオニンチロシン等の親水性
アミノ酸及びそれらの誘導体、グリシルグリシン、グリ
シルアラニルフェニルアラニン等のペプチド及びポリペ
プチド、アルブミンなどのタンパク質が挙げられる。
【0024】上記親水基や糖骨格、及びアミノ酸基を有
するモノマー及び/又はオリゴマーを単独に用いること
も、2種類以上を混合して用いることもでき、さらに、
分子中に複数のこれらの官能基や骨格を有するモノマー
及び/又はオリゴマーを用いることもできる。
するモノマー及び/又はオリゴマーを単独に用いること
も、2種類以上を混合して用いることもでき、さらに、
分子中に複数のこれらの官能基や骨格を有するモノマー
及び/又はオリゴマーを用いることもできる。
【0025】溶剤(d)は、非架橋ポリマー(A)、疎
水性架橋重合性化合物(b)、機能性官能基を有する重
合性化合物(c)、非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋
重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を溶解し、
かつ、架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)
を架橋重合させて得られる架橋ポリマー(B)をゲル化
させ、非溶剤(e)と相溶するものであればいかなるも
のでもよい。そのような溶剤としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド系溶剤;トルエン等の芳香族炭化水素系溶
剤;ジクロロメタン等の塩素系溶剤;N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、が挙げられ、これらの中
から、条件に適合する溶剤を選択して用いればよい。
水性架橋重合性化合物(b)、機能性官能基を有する重
合性化合物(c)、非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋
重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を溶解し、
かつ、架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)
を架橋重合させて得られる架橋ポリマー(B)をゲル化
させ、非溶剤(e)と相溶するものであればいかなるも
のでもよい。そのような溶剤としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド系溶剤;トルエン等の芳香族炭化水素系溶
剤;ジクロロメタン等の塩素系溶剤;N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、が挙げられ、これらの中
から、条件に適合する溶剤を選択して用いればよい。
【0026】本発明で使用する非溶剤(e)は、非架橋
ポリマー(A)を溶解しないものであればいかなるもの
でもよい。そのような非溶剤としては、例えば、メタノ
ール、エタノール、ブタンジオール、グリセリン、エチ
レングリコールの如き分子中に1つ以上のヒドロキシル
基を有するものが挙げられる。
ポリマー(A)を溶解しないものであればいかなるもの
でもよい。そのような非溶剤としては、例えば、メタノ
ール、エタノール、ブタンジオール、グリセリン、エチ
レングリコールの如き分子中に1つ以上のヒドロキシル
基を有するものが挙げられる。
【0027】本発明の重合性組成物は概ね均一であれば
良く、少量の非混和部を含んでいても良いが、均一であ
ることが好ましい。
良く、少量の非混和部を含んでいても良いが、均一であ
ることが好ましい。
【0028】本発明の重合性組成物は、その他の成分を
溶解又は分散した状態で含有することも可能である。本
発明の重合性組成物に含有させることができるその他の
成分としては、例えば、重合開始剤、酸、アルカリ、
塩、揮発性又は不揮発性溶剤などの孔径調節剤、ポリマ
ー、無機物が挙げられる。
溶解又は分散した状態で含有することも可能である。本
発明の重合性組成物に含有させることができるその他の
成分としては、例えば、重合開始剤、酸、アルカリ、
塩、揮発性又は不揮発性溶剤などの孔径調節剤、ポリマ
ー、無機物が挙げられる。
【0029】本発明の重合性組成物に混合可能な紫外線
重合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルト
リクロロアセトフェノン、2,2‘−ジエトキシアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフ
ェノン、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノ
ン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサン
トン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントンの如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベ
ンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル
類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンの如きベンジルケタール類、などが
挙げられる。
重合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルト
リクロロアセトフェノン、2,2‘−ジエトキシアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフ
ェノン、4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノ
ン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサン
トン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントンの如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベ
ンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル
類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンの如きベンジルケタール類、などが
挙げられる。
【0030】次に本発明の製造方法について説明する。
【0031】本発明の製造方法では、重合性組成物を目
的の形状に賦形した後、疎水性架橋重合性化合物(b)
及び機能性官能基を有する重合性化合物(c)を架橋重
合させる。目的の形状に賦形する方法は任意であり、例
えば、平膜の場合には、支持体上への流延、不織布等の
多孔質支持体へのコーティング、ノズルからの押し出
し、などが挙げられ、中空糸膜の場合には、2重円管ノ
ズルを用いて、液体又は気体を芯として押し出す方法、
などが挙げられ、更にビーズ状多孔質体の場合には、気
体中や液体中への押し出し、噴霧、滴下、重合性組成物
の構成成分と混和しない液体中での分散、などが挙げら
れる。勿論、この工程で賦形される形状は、最終形状と
異なっていても良い。例えば、本工程で塊状に賦形し、
得られたものを粉砕して最終形状の粉体とすることも可
能である。
的の形状に賦形した後、疎水性架橋重合性化合物(b)
及び機能性官能基を有する重合性化合物(c)を架橋重
合させる。目的の形状に賦形する方法は任意であり、例
えば、平膜の場合には、支持体上への流延、不織布等の
多孔質支持体へのコーティング、ノズルからの押し出
し、などが挙げられ、中空糸膜の場合には、2重円管ノ
ズルを用いて、液体又は気体を芯として押し出す方法、
などが挙げられ、更にビーズ状多孔質体の場合には、気
体中や液体中への押し出し、噴霧、滴下、重合性組成物
の構成成分と混和しない液体中での分散、などが挙げら
れる。勿論、この工程で賦形される形状は、最終形状と
異なっていても良い。例えば、本工程で塊状に賦形し、
得られたものを粉砕して最終形状の粉体とすることも可
能である。
【0032】重合性組成物中の疎水性架橋重合性化合物
(b)及び機能性官能基を有する重合性化合物(c)を
架橋重合させる方法は、重合速度が速く、厚み(深さ)
方向に孔径分布を有する多孔質体の製造が容易であるこ
とから、活性光線照射による方法が好ましい。
(b)及び機能性官能基を有する重合性化合物(c)を
架橋重合させる方法は、重合速度が速く、厚み(深さ)
方向に孔径分布を有する多孔質体の製造が容易であるこ
とから、活性光線照射による方法が好ましい。
【0033】活性光線としては、例えば、電子線、γ
線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、などが挙げら
れ、これらの中でも装置及び取扱いの簡便さから紫外線
を用いることが好ましい。照射する紫外線の強度は、
0.1〜5000mW/cm2 の範囲が好ましく、10〜
1000mW/cm2 の範囲が更に好ましい。その照射時
間も任意であるが、一般に0.1〜100秒程度が好ま
しい。また、エネルギ−線として、紫外線や可視光線を
用いる場合には、重合速度を速める目的で、重合性組成
物に光重合開始剤を含有させることが好ましい。更に、
紫外線の照射を不活性ガス雰囲気下で行うことによっ
て、重合速度を速め、かつ重合度を上げることが可能で
ある。電子線もまた本発明に用いることのできる好まし
いエネルギー線であり、電子線を用いると、溶剤、凝固
液、その他の添加剤などの紫外線吸収の影響を受けない
ため、これらの選択の幅が広がると共に、製膜速度も向
上する。なお、加熱により架橋重合させる場合において
も、重合開始剤を添加することが好ましい。
線、X線、紫外線、可視光線、赤外線、などが挙げら
れ、これらの中でも装置及び取扱いの簡便さから紫外線
を用いることが好ましい。照射する紫外線の強度は、
0.1〜5000mW/cm2 の範囲が好ましく、10〜
1000mW/cm2 の範囲が更に好ましい。その照射時
間も任意であるが、一般に0.1〜100秒程度が好ま
しい。また、エネルギ−線として、紫外線や可視光線を
用いる場合には、重合速度を速める目的で、重合性組成
物に光重合開始剤を含有させることが好ましい。更に、
紫外線の照射を不活性ガス雰囲気下で行うことによっ
て、重合速度を速め、かつ重合度を上げることが可能で
ある。電子線もまた本発明に用いることのできる好まし
いエネルギー線であり、電子線を用いると、溶剤、凝固
液、その他の添加剤などの紫外線吸収の影響を受けない
ため、これらの選択の幅が広がると共に、製膜速度も向
上する。なお、加熱により架橋重合させる場合において
も、重合開始剤を添加することが好ましい。
【0034】重合性組成物の賦形物を架橋重合させる
と、疎水性架橋重合性化合物(b)と機能性官能基を有
する重合性化合物(c)の架橋反応と重合反応が同時に
進行し、架橋ポリマー(B)が生成する。架橋ポリマー
(B)は生成と同時に溶剤(d)によりゲル化した状態
となるため、架橋重合に伴い、賦形物は流動性を失い、
ゲル状となる。
と、疎水性架橋重合性化合物(b)と機能性官能基を有
する重合性化合物(c)の架橋反応と重合反応が同時に
進行し、架橋ポリマー(B)が生成する。架橋ポリマー
(B)は生成と同時に溶剤(d)によりゲル化した状態
となるため、架橋重合に伴い、賦形物は流動性を失い、
ゲル状となる。
【0035】本発明の製造方法では、架橋重合により得
られたゲル状成形物を、溶剤(d)及び非溶剤(e)と
相溶するが、非架橋ポリマー(A)及び架橋ポリマー
(B)を膨潤又は溶解させない凝固液(f)と接触させ
ることにより、該ゲル状成形物を凝固させると共に多孔
質化させる。接触方法は任意であり、凝固液(f)への
浸漬、凝固液(f)のスプレー等が挙げられるが、浸漬
が好ましい。凝固液(f)は上記の性質を有する以外に
は特に制約はなく、例えば、水、アルコール類などが使
用できるが、水又はアルコール類、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール類、ブタノール類が好適
である。また、水は、塩、イオン、酸、アルカリ、有機
物(例えば、有機溶剤)、無機物の溶液であり得る。こ
れらの凝固液中では、特に水及び水溶液が工業的製造に
あたって好適である。
られたゲル状成形物を、溶剤(d)及び非溶剤(e)と
相溶するが、非架橋ポリマー(A)及び架橋ポリマー
(B)を膨潤又は溶解させない凝固液(f)と接触させ
ることにより、該ゲル状成形物を凝固させると共に多孔
質化させる。接触方法は任意であり、凝固液(f)への
浸漬、凝固液(f)のスプレー等が挙げられるが、浸漬
が好ましい。凝固液(f)は上記の性質を有する以外に
は特に制約はなく、例えば、水、アルコール類などが使
用できるが、水又はアルコール類、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール類、ブタノール類が好適
である。また、水は、塩、イオン、酸、アルカリ、有機
物(例えば、有機溶剤)、無機物の溶液であり得る。こ
れらの凝固液中では、特に水及び水溶液が工業的製造に
あたって好適である。
【0036】凝固により得られた多孔質体は、必要に応
じて、任意の方法による洗浄により、残留する溶剤
(d)、残留する架橋重合性化合物(b)及び機能性官
能基を有する重合性化合物(c)、残留する重合開始剤
等を除去する。洗浄には、多孔質体中の残留物を充分に
溶解することができ、しかも多孔質体を構成するポリマ
ーを溶解させない洗浄剤を用いればよい。
じて、任意の方法による洗浄により、残留する溶剤
(d)、残留する架橋重合性化合物(b)及び機能性官
能基を有する重合性化合物(c)、残留する重合開始剤
等を除去する。洗浄には、多孔質体中の残留物を充分に
溶解することができ、しかも多孔質体を構成するポリマ
ーを溶解させない洗浄剤を用いればよい。
【0037】本発明の製造方法により製造される多孔質
体の形状は任意であり、例えば、平膜、管状膜(キャピ
ラリー膜を含む)、モノリス膜(複数の芯孔を有する管
状膜)、中空糸膜などの膜状、断面が円又は異形である
繊維状、ビーズ又は粉末状、板状、棒状、塊状等であり
得る。本発明の多孔質体は、とりわけ多孔質膜である場
合に本発明の特徴が発揮され、好ましい。膜の厚みは任
意であるが、1〜1000μmが好ましく、50〜50
0μmあることが更に好ましい。
体の形状は任意であり、例えば、平膜、管状膜(キャピ
ラリー膜を含む)、モノリス膜(複数の芯孔を有する管
状膜)、中空糸膜などの膜状、断面が円又は異形である
繊維状、ビーズ又は粉末状、板状、棒状、塊状等であり
得る。本発明の多孔質体は、とりわけ多孔質膜である場
合に本発明の特徴が発揮され、好ましい。膜の厚みは任
意であるが、1〜1000μmが好ましく、50〜50
0μmあることが更に好ましい。
【0038】本発明の製造方法によれば、重合性組成物
を膜状に賦形して架橋重合したものを1〜15m/分の
浸漬速度で凝固液(f)に浸漬させることにより平均孔
径が0.05〜10μmの精密濾過膜を製造することが
できる。浸漬速度をこの範囲以上(15m/分以上)に
すると、膜表面がほとんど孔を持たないスキンになって
しまう傾向にあるので、好ましくない。一方、製膜速度
をこの範囲以下(1m/分以下)にすると、凝固液
(f)に入る時点で波の生成が起こりやすくなり均一な
膜形成を阻害してしまう傾向にあるので、好ましくな
い。
を膜状に賦形して架橋重合したものを1〜15m/分の
浸漬速度で凝固液(f)に浸漬させることにより平均孔
径が0.05〜10μmの精密濾過膜を製造することが
できる。浸漬速度をこの範囲以上(15m/分以上)に
すると、膜表面がほとんど孔を持たないスキンになって
しまう傾向にあるので、好ましくない。一方、製膜速度
をこの範囲以下(1m/分以下)にすると、凝固液
(f)に入る時点で波の生成が起こりやすくなり均一な
膜形成を阻害してしまう傾向にあるので、好ましくな
い。
【0039】次に、本発明の精密濾過膜について説明す
る。
る。
【0040】本発明の精密濾過膜は、架橋ポリマー
(B)と非架橋ポリマー(A)のセミIPN型ポリマー
アロイからなることを特徴とする。
(B)と非架橋ポリマー(A)のセミIPN型ポリマー
アロイからなることを特徴とする。
【0041】ここにおいて、IPNとは相互貫入網目構
造のことであり、セミIPNとは一方が架橋ポリマー、
他方が非架橋ポリマーの場合のポリマーアロイのことで
ある。セミIPN型のポリマーアロイは、例えば、非架
橋ポリマーを溶解した状態で、モノマー及び/又はオリ
ゴマーを架橋重合させる方法、溶剤の存在又は不存在下
で架橋ポリマーをモノマー及び/又はオリゴマーで膨潤
させた状態でモノマーを非架橋重合させる方法、により
形成することができる。ただし、本発明においては、架
橋ポリマー(B)と非架橋ポリマー(A)が完全に相溶
している必要はなく、相分離しているものも含む。架橋
ポリマー(B)と非架橋ポリマー(A)が相分離してい
る場合であっても、架橋ポリマー(B)リッチ相と非架
橋ポリマー(A)リッチ相とは、それぞれセミIPN構
造を取っている。しかしながら、本発明の精密濾過膜
は、粒子状に成形した架橋ポリマーと、非架橋ポリマー
(A)とをブレンドしたものではない。このことは、非
架橋ポリマーを溶解する溶剤に本発明の精密濾過膜を浸
漬した時に、大部分の架橋ポリマーが粒子状に分散しな
いことにより確認することができる。
造のことであり、セミIPNとは一方が架橋ポリマー、
他方が非架橋ポリマーの場合のポリマーアロイのことで
ある。セミIPN型のポリマーアロイは、例えば、非架
橋ポリマーを溶解した状態で、モノマー及び/又はオリ
ゴマーを架橋重合させる方法、溶剤の存在又は不存在下
で架橋ポリマーをモノマー及び/又はオリゴマーで膨潤
させた状態でモノマーを非架橋重合させる方法、により
形成することができる。ただし、本発明においては、架
橋ポリマー(B)と非架橋ポリマー(A)が完全に相溶
している必要はなく、相分離しているものも含む。架橋
ポリマー(B)と非架橋ポリマー(A)が相分離してい
る場合であっても、架橋ポリマー(B)リッチ相と非架
橋ポリマー(A)リッチ相とは、それぞれセミIPN構
造を取っている。しかしながら、本発明の精密濾過膜
は、粒子状に成形した架橋ポリマーと、非架橋ポリマー
(A)とをブレンドしたものではない。このことは、非
架橋ポリマーを溶解する溶剤に本発明の精密濾過膜を浸
漬した時に、大部分の架橋ポリマーが粒子状に分散しな
いことにより確認することができる。
【0042】本発明の精密濾過膜は、架橋ポリマー
(B)と非架橋ポリマー(A)以外の成分を含有してい
て良く、そのような成分としては、例えば、着色剤、紫
外線吸収剤、ヘパリンなどの抗血液凝固剤、酵素、蛋白
質、無機物などが挙げられる。
(B)と非架橋ポリマー(A)以外の成分を含有してい
て良く、そのような成分としては、例えば、着色剤、紫
外線吸収剤、ヘパリンなどの抗血液凝固剤、酵素、蛋白
質、無機物などが挙げられる。
【0043】本発明の精密濾過膜の形状は、平膜、中空
糸膜又は管状膜が好ましい。
糸膜又は管状膜が好ましい。
【0044】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【0045】(実施例1)疎水性架橋重合性化合物
(b)としてジエチレンオキサイド変性ビスフェノール
Aジアクリレート〔第一工業製薬(株)製の「ニューフ
ロンティアBPE−4」〕1.5重量%(2部)、機能
性官能基を有する重合性化合物(c)としてメトキシノ
ナエチレングリコールアクリレート〔新中村化学(株)
社製の「NKエステルAM−90G」〕3.6重量%
(5部)、溶剤(d)としてN−メチル−2−ピロリド
ン70.1重量%(96部)、非溶剤(e)としてエタ
ノール11.7重量%(16部)、非架橋ポリマー
(A)としてポリエーテルサルホン(アモコ社製の「R
ADEL500NT」)13.1重量%(18部)及び
紫外線重合開始剤として、「イルガキュア−184」
(日本チバガイギー社製)を上記系全体に対して2重量
%混合し、重合性組成物(I)を得た。
(b)としてジエチレンオキサイド変性ビスフェノール
Aジアクリレート〔第一工業製薬(株)製の「ニューフ
ロンティアBPE−4」〕1.5重量%(2部)、機能
性官能基を有する重合性化合物(c)としてメトキシノ
ナエチレングリコールアクリレート〔新中村化学(株)
社製の「NKエステルAM−90G」〕3.6重量%
(5部)、溶剤(d)としてN−メチル−2−ピロリド
ン70.1重量%(96部)、非溶剤(e)としてエタ
ノール11.7重量%(16部)、非架橋ポリマー
(A)としてポリエーテルサルホン(アモコ社製の「R
ADEL500NT」)13.1重量%(18部)及び
紫外線重合開始剤として、「イルガキュア−184」
(日本チバガイギー社製)を上記系全体に対して2重量
%混合し、重合性組成物(I)を得た。
【0046】組成物(I)を室温にて12時間静置して
脱泡させた。次に、フィルムアプリケ−タ−を用いてガ
ラス板上に重合性組成物(I)を厚さが200μmとな
るように塗布した後、窒素気流下、メタルハライドラン
プにより360nmの強度が100mW/cm2 の紫外線
を40秒間照射した。得られた流動性を失った透明なゲ
ル状の塗膜を、ガラス板ごと凝固液(f)の水道水中に
浸漬速度3m/分で浸漬したところ、塗膜は乳白色とな
り凝固した。得られた膜をガラス板から剥離した後、エ
タノール中に12時間浸漬し、さらに流水中に4時間浸
漬することにより洗浄して、膜状の多孔質体1(以下、
膜1という。)を得た。
脱泡させた。次に、フィルムアプリケ−タ−を用いてガ
ラス板上に重合性組成物(I)を厚さが200μmとな
るように塗布した後、窒素気流下、メタルハライドラン
プにより360nmの強度が100mW/cm2 の紫外線
を40秒間照射した。得られた流動性を失った透明なゲ
ル状の塗膜を、ガラス板ごと凝固液(f)の水道水中に
浸漬速度3m/分で浸漬したところ、塗膜は乳白色とな
り凝固した。得られた膜をガラス板から剥離した後、エ
タノール中に12時間浸漬し、さらに流水中に4時間浸
漬することにより洗浄して、膜状の多孔質体1(以下、
膜1という。)を得た。
【0047】(比較例1)比較例として、疎水性架橋重
合性化合物(b)及び機能性官能基を有する重合性化合
物(c)を含まない系、すなわち溶剤(d)としてN−
メチル−2−ピロリドン73.9重量%(96部)、非
溶剤(e)としてエタノール12.3重量%(16部)
及び非架橋ポリマー(A)としてポリエーテルサルホン
(アモコ社製の「RADEL500NT」)13.8重
量%(18部)を混合し、組成物(II)を作製した。
合性化合物(b)及び機能性官能基を有する重合性化合
物(c)を含まない系、すなわち溶剤(d)としてN−
メチル−2−ピロリドン73.9重量%(96部)、非
溶剤(e)としてエタノール12.3重量%(16部)
及び非架橋ポリマー(A)としてポリエーテルサルホン
(アモコ社製の「RADEL500NT」)13.8重
量%(18部)を混合し、組成物(II)を作製した。
【0048】得られた組成物(II)を室温にて12時間
静置して脱泡させた。次に、フィルムアプリケ−タ−に
よりガラス板上に重合性組成物(II)を厚さが200μ
mとなるように塗布した後、ガラス板ごと凝固液(f)
の水道水中に浸漬速度3m/分で浸漬したところ、塗膜
は乳白色となり凝固した。得られた膜をガラス板から剥
離し、エタノール中に12時間浸漬し、さらに流水中に
4時間浸漬することにより洗浄して、膜状の多孔質体2
(以下、膜2という。)を得た。
静置して脱泡させた。次に、フィルムアプリケ−タ−に
よりガラス板上に重合性組成物(II)を厚さが200μ
mとなるように塗布した後、ガラス板ごと凝固液(f)
の水道水中に浸漬速度3m/分で浸漬したところ、塗膜
は乳白色となり凝固した。得られた膜をガラス板から剥
離し、エタノール中に12時間浸漬し、さらに流水中に
4時間浸漬することにより洗浄して、膜状の多孔質体2
(以下、膜2という。)を得た。
【0049】(評価)実施例1で得た膜1及び比較例1
で得た膜2は、その一部を蒸留水中に浸漬した状態で保
存して濾過試験、BSA(牛血清アルブミン)吸着試験
に供し、また他の一部を40℃にて真空乾燥させたもの
をサンプルとし、バブルポイント、細孔径観察、水濡れ
性観察に供し、その結果を表1にまとめて示した。な
お、試験方法は以下の通り実施した。
で得た膜2は、その一部を蒸留水中に浸漬した状態で保
存して濾過試験、BSA(牛血清アルブミン)吸着試験
に供し、また他の一部を40℃にて真空乾燥させたもの
をサンプルとし、バブルポイント、細孔径観察、水濡れ
性観察に供し、その結果を表1にまとめて示した。な
お、試験方法は以下の通り実施した。
【0050】(1)バブルポイント:イソプロピルアル
コール中にて測定した値で示した。
コール中にて測定した値で示した。
【0051】(2)純水透過速度:温度室温(25
℃)、0.7kg/cm2における透過速度で示した。
℃)、0.7kg/cm2における透過速度で示した。
【0052】(3)平均孔径:透過型電子顕微鏡で測定
した膜の平均孔径で示した。
した膜の平均孔径で示した。
【0053】(4)空孔率:膜の見かけ密度、真密度か
ら次式で計算した値で示した。 [(真密度−見かけ密度)/真密度]×100
ら次式で計算した値で示した。 [(真密度−見かけ密度)/真密度]×100
【0054】(5)孔径比:電子顕微鏡で測定した微多
孔膜の表面と裏面の平均孔径の比で示した。
孔膜の表面と裏面の平均孔径の比で示した。
【0055】(6)水濡れ性:膜を30秒間水に浸し、
引き上げたときの膜表面の濡れ具合を観察し、濡れが認
められる場合に「○」で、濡れが認められない場合に
「×」で示した。
引き上げたときの膜表面の濡れ具合を観察し、濡れが認
められる場合に「○」で、濡れが認められない場合に
「×」で示した。
【0056】(7)BSA吸着量:濃度0.5g/lの
BSA水溶液に膜を24時間浸漬し、浸漬前後のBSA
濃度変化からBSA吸着量を求めた。
BSA水溶液に膜を24時間浸漬し、浸漬前後のBSA
濃度変化からBSA吸着量を求めた。
【0057】(8)霊菌漏洩の有無:膜面積1cm2当た
り2.0×108個の霊菌懸濁液を0.7kg/cm2の加圧
下で濾過したときの菌の漏洩の有無で示した。
り2.0×108個の霊菌懸濁液を0.7kg/cm2の加圧
下で濾過したときの菌の漏洩の有無で示した。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示した結果から、膜1は膜2に比べ
て水濡れ性が良く、親水性が付与されていることが判
る。
て水濡れ性が良く、親水性が付与されていることが判
る。
【0060】(実施例2〜4、比較例2〜3)実施例1
において、アプリケーターによる塗工法に代えて、浸漬
塗工法を採用し、浸漬速度を0.5m/秒(比較例
2)、3.0m/秒(実施例2)、5.0m/秒(実施
例3)、10.0m/秒(実施例4)及び20.0m/
秒(比較例3)とした以外は、実施例1と同様にして、
膜状の多孔質体を作製した。このようにして得た膜状の
多孔質膜について評価した結果を表2にまとめて示し
た。
において、アプリケーターによる塗工法に代えて、浸漬
塗工法を採用し、浸漬速度を0.5m/秒(比較例
2)、3.0m/秒(実施例2)、5.0m/秒(実施
例3)、10.0m/秒(実施例4)及び20.0m/
秒(比較例3)とした以外は、実施例1と同様にして、
膜状の多孔質体を作製した。このようにして得た膜状の
多孔質膜について評価した結果を表2にまとめて示し
た。
【0061】
【表2】 ○:水で均一に濡れている、×:水で均一に濡れていな
い
い
【0062】表2に示した結果から、本発明の請求項4
に示した範囲外の浸漬速度では、精密濾過膜として満足
できるものは得られないことが理解できる。
に示した範囲外の浸漬速度では、精密濾過膜として満足
できるものは得られないことが理解できる。
【0063】(実施例5〜7、比較例4〜8)実施例1
において、重合性組成物(I)に代えて、疎水性架橋重
合性化合物(b)としてジエチレンオキサイド変性ビス
フェノールAジアクリレート〔第一工業製薬(株)製の
「ニューフロンティアBPE−4」〕、機能性官能基を
有する重合性化合物(c)としてモノ(2−アクリロイ
ルオキシエチル)アシッドホスフェート〔共栄社化学
(株)社製の「ライトエステルPA」〕、溶剤(d)と
してN,N−ジメチルアセトアミド、非溶剤(e)とし
てグリセリン、非架橋ポリマー(A)として芳香族ポリ
アミド〔帝人(株)製の「コーネックス」〕とを表3に
示した割合で含有し、かつ、紫外線重合開始剤として、
「イルガキュア−184」(日本チバガイギー社製)を
全体に対して2重量%添加した各重合性組成物を用いた
以外は、実施例1と同様にして膜状の多孔質膜を得た。
において、重合性組成物(I)に代えて、疎水性架橋重
合性化合物(b)としてジエチレンオキサイド変性ビス
フェノールAジアクリレート〔第一工業製薬(株)製の
「ニューフロンティアBPE−4」〕、機能性官能基を
有する重合性化合物(c)としてモノ(2−アクリロイ
ルオキシエチル)アシッドホスフェート〔共栄社化学
(株)社製の「ライトエステルPA」〕、溶剤(d)と
してN,N−ジメチルアセトアミド、非溶剤(e)とし
てグリセリン、非架橋ポリマー(A)として芳香族ポリ
アミド〔帝人(株)製の「コーネックス」〕とを表3に
示した割合で含有し、かつ、紫外線重合開始剤として、
「イルガキュア−184」(日本チバガイギー社製)を
全体に対して2重量%添加した各重合性組成物を用いた
以外は、実施例1と同様にして膜状の多孔質膜を得た。
【0064】
【表3】
【0065】なお、表中の組成の単位:重量%(括弧内
の数字は重量部)であり、BSA吸着量の単位は、(mg
/g)であり、純水透過速度の単位は、l/m2・hr・kg・c
m-2(括弧内はm3/m2・秒・Pa)である。
の数字は重量部)であり、BSA吸着量の単位は、(mg
/g)であり、純水透過速度の単位は、l/m2・hr・kg・c
m-2(括弧内はm3/m2・秒・Pa)である。
【0066】比較例4は、請求項1に規定した組成より
も非架橋ポリマー(A)の含有率が大きい組成物を用い
たものであるが、得られた膜は、スキン層が形成され、
純水透過速度が小さいものであった。また、比較例5
は、請求項1に規定した組成よりも非架橋ポリマー
(A)の含有率が小さく、機能性官能基を有する重合性
化合物(c)の含有率が大きい組成物を用いたものであ
るが、得られた膜は、その強度が不足している上、純水
透過速度が30分経過後9,800(0.27×10
-10)まで低下するものであった。さらに、比較例6
は、請求項1に規定した組成よりも非架橋ポリマー
(A)の含有率が小さく、溶剤(d)の含有率が大きい
組成物を用いたものであるが、得られた膜は、その強度
が不足し、長時間のろ過で膜が破れ、精密濾過膜として
使用に耐えないものであった。さらにまた、比較例7
は、請求項1に規定した組成よりも非溶剤(e)の含有
率が大きい組成物を用いたものであるが、重合性組成物
が不均一となり、得られた膜に斑が観察された。さら
に、比較例8は、請求項1に規定した組成よりも疎水性
架橋性重合性化合物(b)の含有率が大きい組成物を用
いたものであるが、得られた膜は、孔径が小さく、純水
透過速度が小さいものであった、
も非架橋ポリマー(A)の含有率が大きい組成物を用い
たものであるが、得られた膜は、スキン層が形成され、
純水透過速度が小さいものであった。また、比較例5
は、請求項1に規定した組成よりも非架橋ポリマー
(A)の含有率が小さく、機能性官能基を有する重合性
化合物(c)の含有率が大きい組成物を用いたものであ
るが、得られた膜は、その強度が不足している上、純水
透過速度が30分経過後9,800(0.27×10
-10)まで低下するものであった。さらに、比較例6
は、請求項1に規定した組成よりも非架橋ポリマー
(A)の含有率が小さく、溶剤(d)の含有率が大きい
組成物を用いたものであるが、得られた膜は、その強度
が不足し、長時間のろ過で膜が破れ、精密濾過膜として
使用に耐えないものであった。さらにまた、比較例7
は、請求項1に規定した組成よりも非溶剤(e)の含有
率が大きい組成物を用いたものであるが、重合性組成物
が不均一となり、得られた膜に斑が観察された。さら
に、比較例8は、請求項1に規定した組成よりも疎水性
架橋性重合性化合物(b)の含有率が大きい組成物を用
いたものであるが、得られた膜は、孔径が小さく、純水
透過速度が小さいものであった、
【0067】以上のように、本発明の請求項1に規定し
た組成の範囲外では、満足する性能を有する膜が得られ
ないことが理解できる。
た組成の範囲外では、満足する性能を有する膜が得られ
ないことが理解できる。
【0068】
【発明の効果】本発明の重合性組成物及び製造方法によ
れば、耐汚染性、液体透過性に優れ、タンパク質の非吸
着性あるいは選択吸着性等の機能を付与した強度、硬
度、耐熱性のも優れた精密濾過膜を容易に製造すること
ができる。
れば、耐汚染性、液体透過性に優れ、タンパク質の非吸
着性あるいは選択吸着性等の機能を付与した強度、硬
度、耐熱性のも優れた精密濾過膜を容易に製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/28 CER C08J 9/28 CER
Claims (5)
- 【請求項1】 非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合
性化合物(b)、機能性官能基を有する重合性化合物
(c)、非架橋ポリマー(A)、疎水性架橋重合性化合
物(b)及び重合性化合物(c)を溶解し、かつ、疎水
性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物(c)を架
橋重合させて得られる架橋ポリマー(B)をゲル化させ
る溶剤(d)及び溶剤(d)と相溶するが、非架橋ポリ
マー(A)を溶解しない非溶剤(e)を含有する重合性
組成物であって、該組成物中に、非架橋ポリマー(A)
10〜35重量%、疎水性架橋重合性化合物(b)1〜
20重量%、重合性化合物(c)0.1〜20重量%、
溶剤(d)50〜85重量%及び非溶剤(e)5〜15
重量%を含有することを特徴とする重合性組成物。 - 【請求項2】 機能性官能基を有する重合性化合物
(c)が親水基を有する重合性化合物である請求項1記
載の重合性組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の重合性組成物を任
意の形状に賦形して未硬化の賦形物を得る第1工程、第
1工程で得た未硬化の賦形物に、活性光線を照射するこ
とによって、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性
化合物(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤
(d)及び非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー
(A)及び架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない
凝固液(f)に、第2工程で得た架橋重合した賦形物を
浸漬させて賦形物を凝固させると共に多孔質化する第3
工程から成ることを特徴とする多孔質体の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の重合性組成物を膜
状に賦形して未硬化の膜状物を得る第1工程、第1工程
で得た未硬化の膜状物に、活性光線を照射することによ
って、疎水性架橋重合性化合物(b)及び重合性化合物
(c)を架橋重合させる第2工程、及び溶剤(d)及び
非溶剤(e)と相溶するが、非架橋ポリマー(A)及び
架橋ポリマー(B)を膨潤又は溶解させない凝固液
(f)に、第2工程で得た架橋重合した膜状物を1〜1
5m/分の浸漬速度で浸漬させて膜状物を凝固させると
共に多孔質化する第3工程から成ることを特徴とする精
密濾過膜の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の製造方法によって得られ
る精密濾過膜であって、平均孔径が0.05〜10μm
の範囲にある精密濾過膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000084069A JP2000351806A (ja) | 1999-04-07 | 2000-03-24 | 重合性組成物、該組成物を用いた多孔質体の製造方法及び該製造方法による精密濾過膜 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-99918 | 1999-04-07 | ||
JP9991899 | 1999-04-07 | ||
JP2000084069A JP2000351806A (ja) | 1999-04-07 | 2000-03-24 | 重合性組成物、該組成物を用いた多孔質体の製造方法及び該製造方法による精密濾過膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000351806A true JP2000351806A (ja) | 2000-12-19 |
Family
ID=26441008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000084069A Pending JP2000351806A (ja) | 1999-04-07 | 2000-03-24 | 重合性組成物、該組成物を用いた多孔質体の製造方法及び該製造方法による精密濾過膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000351806A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003093327A1 (fr) * | 2002-05-01 | 2003-11-13 | Hokkaido Technology Licensing Office Co., Ltd. | Gel ayant une structure multiple en réseau et procédé de production |
JP2004143427A (ja) * | 2002-10-03 | 2004-05-20 | Toray Ind Inc | 多孔質パターン形成用光重合性組成物およびそれを用いて成る多孔質パターンの形成方法ならびに多孔質パターン |
JP2007014854A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Kawamura Inst Of Chem Res | 濾過フィルター、濾過フィルターの製造方法および血液濾過方法 |
JP2008501808A (ja) * | 2004-06-07 | 2008-01-24 | マクマスター ユニバーシティー | 支持型多孔質ゲルを含む安定な複合材料 |
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