JPH089892A - スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類 - Google Patents

スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類

Info

Publication number
JPH089892A
JPH089892A JP6181709A JP18170994A JPH089892A JP H089892 A JPH089892 A JP H089892A JP 6181709 A JP6181709 A JP 6181709A JP 18170994 A JP18170994 A JP 18170994A JP H089892 A JPH089892 A JP H089892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptides
activity
action
sod
superoxide dismutase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6181709A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Suetsuna
邦男 末綱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP6181709A priority Critical patent/JPH089892A/ja
Publication of JPH089892A publication Critical patent/JPH089892A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イワシ筋肉並びに大豆を酵素分解して得られ
るペプチド類を有効成分とする、抗酸化作用並びに活性
酸素フリーラジカル消去作用を示すスーパーオキシドジ
ムスターゼ様活性食材を提供する。 【構成】 イワシ筋肉並びに大豆を蛋白質分解酵素等で
処理して得たエキス成分中のペプチド類は、抗酸化作用
並びに活性酸素フリーラジカル消去作用を示すスーパー
オキシドジムスターゼ様活性が強く、毒性も極めて低く
生体に安全である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イワシ筋肉並びに大豆
由来のペプチド類を有効成分とするスーパーオキシドジ
ムスターゼ様活性食材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】老化に伴う病気としては癌を始め、動脈
硬化や本態性高血圧、パーキンソン氏病、アルツハイマ
ー型痴呆、免疫不全等の難病が知られている。多くの生
物は酸素がなくては生きてゆけない。一般に、酸素には
動物に必須の酸素(三重項酸素分子:)と、特定
の条件あるいは体の不調時に生ずるラジカル(活性酸
素)とが存在する。ラジカルは直接又は間接的(過酸化
反応という形で)に細胞膜、細胞内顆粒膜、あるいはD
NAをはじめ種々の細胞成分を変質、損傷させたりす
る。このラジカルは体内で生産され、その種類はスーパ
ーオキシドアニオン(・)、一重項酸素(
・)、水酸化ラジカル(・OH)等が存在する。このう
ちスーパーオキシドアニオン(・)は細胞膜の不
飽和脂肪酸等に作用して過酸化反応を引き起こし、脂質
に対する酸化力は動物に必須な酸素の数千倍も高いとい
われている。スーパーオキシドジムスターゼ(SOD;
酵素番号 EC1.15.1.1)は、1969年にマ
ックコルド等[McCord,J.M.&Fridov
ich,I.:J.Biol.Chem.,244,6
049(1969)]によってその作用が発見された酵
素であり、酸素分子が一電子還元されて生ずるスーパー
オキシドアニオン(・)を不均化する 2・+2H→H+O を触媒する。人体が正常な時にはSODが働いてスーパ
ーオキシドアニオンの発生を抑えている。このSOD活
性は加齢と共に低下し、すなわち壮年期から老年期にな
ると活性が低下し、SOD活性の増減は生体の老化、癌
化のバロメーターとも言われている。このようなSOD
活性が低下するとラジカルの発生は抑えにくくなりSO
Dを摂取補強するか、又はラジカルを捕捉除去するSO
D様活性物質を有する物質を摂取することが必要となっ
てくる。一方、食品タンパク質を酵素分解して得られる
ペプチド類の抗酸化作用は、油脂をペプチド類が包み込
むことにより酸素分子と不飽和脂肪酸の接触を阻害し、
脂質ペルオキシラジカル(LOO・)の発生を抑制する
と考えられており、BHA(ブチルヒドロキシルアニソ
ール)及びBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)の抗
酸化作用のように、油脂(L)の酸化の際に生ずるラジ
カル(LOO・)に作用して、酸化の連鎖反応を停止さ
せるラジカル捕捉作用とは区別している。 LOO・+AH→LOOH+AH・2AH・→2AH
+A 又は LOO・+AH・→LOOH+A (AH;抗酸化剤) このような背景のもとに、抗癌、老化防止に対する特効
薬がない今日、環境中からDNA損傷因子、突然変異因
子、発癌因子、老化因子等を取り除いたり不活性化し、
抗酸化作用並びに活性酸素フリーラジカル消去作用を示
すスーパーオキシドジムスターゼ(SOD)様活性食材
に関する研究や検討が進められている。しかしながら、
多くの抗酸化作用並びに活性酸素フリーラジカル消去作
用を示すSOD様活性食材は、それ自体生体に有害であ
ったり嗜好性の面で常時飲用に不適当であるため実用化
が困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術におい
て、スーパーオキシドジムスターゼ(SOD)はその製
造が困難であり又原料の入手に制限があり、ビタミン
E、ビタミンCは生体を用いた実験では活性酸素フリー
ラジカル消去の作用が十分でない等の難点があり、更に
強力な作用を有する活性酸素フリーラジカル消去作用を
示すSOD様活性食材が要望されている。又、抗酸化作
用並びに活性酸素フリーラジカル消去作用を示すSOD
様活性食材の多くは、その殆どが化学合成で製造された
ものであり、又たとえ植物や動物からの材料を用いた天
然物由来のものであっても、その製造過程で人体に害を
及ぼす化学物質を用いたり、生成物の一部を化学物質と
反応させて作られた物が多い。一方、食品タンパク質を
酵素分解して得られるペプチド類は、栄養性の向上をは
じめ、呈味性の向上、抗酸化作用、香味付与作用、不快
臭の除去作用、着色作用、色調保持作用、褐変防止作
用、物性改良作用、防腐作用、有害物質(ジメチルニト
ロソアミン、リジノアラニン)の生成抑制作用、更には
生理活性ペプチドとしてCa吸収促進作用、血圧降下作
用、オピオイドアンタゴニスト作用、免疫賦活作用、コ
レステロール吸収阻害作用等の機能特性をもつことは衆
知の事実である。そこで本発明者は、天然資源として安
全性の高いイワシ筋肉並びに大豆のタンパク質分解酵素
の分解液からペプチド類を取り出し、そのin vit
ro(試験管内)における薬理作用について鋭意研究を
重ねた結果、抗酸化作用並びに活性酸素フリーラジカル
消去作用を有するペプチド類が優れたSOD様活性を示
すことを見い出した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記知見に基
づいてなされたものであって、イワシ筋肉並びに大豆を
酵素分解して得られるペプチド類を含有することを特徴
とするスーパーオキシドジムスターゼ(SOD)様活性
食材である。即ち、本発明は、 (1)イワシ筋肉をタンパク質分解酵素で処理して得ら
れた生成物を濾過し、その濾過成分中の半透膜を通過し
た成分を順次、強酸性陽イオン交換樹脂、ゲル濾過、イ
オン交換性ゲル濾過クロマトグラフィー等によって分画
し、その処理毎に得られた分画からペプチド類を含有す
る分画を得ることを特徴とするSOD様活性食材を提供
することである。 (2)大豆をタンパク質分解酵素で処理して得られた生
成物を濾過し、その濾過成分中の半透膜を通過した成分
を順次、強酸性陽イオン交換樹脂、ゲル濾過、イオン交
換性ゲル濾過クロマトグラフィー等によって分画し、そ
の処理毎に得られた分画からペプチド類を含有する分画
を得ることを特徴とするSOD様活性食材を提供するこ
とである。 以下、本発明につき詳細に説明する。
【0005】本発明に係わるペプチド類は、イワシ筋肉
並びに大豆のタンパク質分解酵素の分解液から分離精製
することができるが、その場合には特願平3−1820
68号、特願平3−201563号、特願平3−323
606号、特願平4−96112号、特願平4−159
954号等の方法に準拠し、例えば以下のようにして行
うことができる。上記のペプチド類を含有しているイワ
シ筋肉部分並びに大豆を取り出して、ホモゲナイザーを
用いて適当な溶媒(例えば、水、トリス−塩酸緩衝液、
リン酸緩衝液などの中性の緩衝液など)中で十分にホモ
ジネートした後、加水分解する。加水分解は常法に従っ
て行う。例えば、ペプシン等のタンパク質分解酵素で加
水分解する場合は、イワシ筋肉ホモジネート並びに大豆
ホモジネートを必要とあれば更に加水分解した後、酵素
の至適温度まで加温し、pHを至適値に調整し、酵素を
加えてインキュベートする。次いで必要に応じ中和した
後、酵素を失活させて加水分解液を得る。その加水分解
物を濾紙およびセライトなどを用いて濾過することによ
って不溶性成分を除去し、その得られた濾液をセロファ
ンなどの半透膜を用いて適当な溶媒(例えば、水、トリ
ス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液などの中性の緩衝液な
ど)中で十分に透析し、その濾液中の成分で半透膜を通
過した成分を含む溶液を強酸性陽イオン交換樹脂(例え
ば、ダウケミカル社製のDowex 50Wなど)にか
け、その吸着溶出分画からペプチド類を含有する分画を
得、その得られたペプチド類を含有する分画をゲル濾過
(例えば、ファルマシア製のSephadex G−2
5など)によって分画し、更にその得られたペプチド類
を含有する分画を陽イオン交換性ゲル濾過(例えば、フ
ァルマシア製のSP−Sephadex C−25な
ど)によって分画することができる。これら分画は、抗
酸化作用を有するのは勿論のこと、活性酸素フリーラジ
カル消去作用を有するSOD様活性を示すペプチド類を
含有する分画である。
【0006】本発明に係わるSOD様活性を有するペプ
チド類の製法において用いる魚筋肉並びにマメ科植物と
しては、本発明の目的を達成できる限りいかなる魚筋肉
並びにマメ科植物を用いても良いが、好ましくはイワシ
並びに大豆を用いるのが良い。以上のようにして得られ
た本発明に係わるSOD様活性を有するペプチド類は、
静脈内へ繰り返し投与しても抗体産生を惹起せず、ま
た、アナフイラキシーショックを起こさせない。また、
本発明に係わるSOD様活性を有するペプチド類はL−
アミノ酸のみの配列構造からなり、その分子サイズから
みて、投与後、生体内のプロテアーゼにより分解される
ことなく、すみやかに腸管吸収され、SOD様活性を発
揮するため毒性は極めて低く、安全性は極めて高い(L
50>5000kg/kg;ラット経口投与)。本発
明に係わるSOD様活性を有するペプチド類は、通常用
いられる賦形剤等の添加物を用いて注射剤、錠剤、カプ
セル剤、顆粒剤、散剤等に調整することができる。投与
方法としては、通常は、生体内で活性酸素が悪影響を及
ぼしている哺乳類(例えば、ヒト、イヌ、ラット等)に
注射すること、あるいは経口投与することがあげられ
る。投与量は、例えば、動物体重1kg当りこのSOD
様活性を有するペプチド類を0.01〜10mgの量で
ある。投与回数は、通常1日1〜4回程度であるが、投
与経路によって、適宜、調整することができる。活性酸
素はマクロファージ等の食細胞内に生じ、食細胞が捕食
した異物を分解する役割を有しているが、活性酸素が過
剰に生産されると細胞の外に分泌され、他の組織に障害
を起こす。本発明に係る抗酸化作用並びに活性酸素フリ
ーラジカル消去作用を有するペプチド類は優れたSOD
様活性を示すため、組織障害を引き起こす過剰な活性酸
素を分解して組織を守る作用を持つことから、例えば抗
炎症剤として、関節炎やリュウマチなどに有効であるほ
か、ベーチュット病、心筋梗塞等に対しても、その有効
性が期待されている。本発明における、活性酸素フリー
ラジカル消去作用を示すSOD様活性については特開平
6−128168公報の方法に準処して行うことができ
る。以下に実施例として、製造例および試験例を記載
し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
【0007】
【実施例】
製造例1 [スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチ
ド類のイワシ筋肉からの製造]イワシ筋肉500gに脱
イオン水1Lを加え、ホモジナイズした後、1N塩酸に
てpHを2.0に調整し、ペプシン(メルク社製、酵素
番号 EC3.4.23.1)10gを添加し、37
℃、20時間撹拌しながら加水分解を行った。分解反応
液を直ちに限外濾過膜(アミコン社製、YM10型、φ
76mm)に通過させ、通過液をDowex 50W×
4[H]カラム(φ4.5x15cm)に加えた。そ
のカラムを脱イオン水で十分洗浄した後、2N水酸化ア
ンモニウム液2Lを用いて溶出した。減圧濃縮によりア
ンモニアを除去し濃縮液40mlを得た。この濃縮液4
mlを予め脱イオン水で緩衝化したSephadex
G−25カラム(φ2.5x150cm)に負荷し、流
速30ml/hr、各分画量8.6mlでゲル濾過を行
った。ゲル濾過を繰り返して大量分取した抗酸化作用並
びに活性酸素フリーラジカル消去作用を有するスーパー
オキシドジムスターゼ(SOD)様活性の強い画分を集
め凍結乾燥してペプチド粉末とした。このペプチド粉末
3gを20mlの脱イオン水に溶解後、予め脱イオン水
で緩衝化したSP−Sephadex C−25
(H)カラム(φ1.5x47.2cm)に負荷し、
脱イオン水1Lから3%塩化ナトリウム液1Lの濃度勾
配法を行い、流速30ml/hr,各分画量10.0m
lでクロマトグラフィーを行った。その結果は図1に示
す通りである。上記クロマトグラフ中、分画番号23〜
28をSP−1分画、分画番号29〜36をSP−2分
画、分画番号37〜47をSP−3分画及び分画番号4
8〜52をSP−4分画とし、これらペプチド類の各分
画を集めて凍結乾燥して、抗酸化作用並びに活性酸素フ
リーラジカル消去作用を有するSOD様活性の強いペプ
チド類を得た。
【0008】製造例2 [スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチ
ド類の大豆からの製造]大豆200gに脱イオン水1L
を加え、ホモジナイズした後、1N塩酸にてpHを2.
0に調整し、ペプシン(メルク社製、酵素番号 EC
3.4.23.1)10gを添加し、37℃、20時間
撹拌しながら加水分解を行った。分解反応液を直ちに限
外濾過膜(アミコン社製、YM10型、φ76mm)に
通過させ、通過液をDowex 50W×4[H]カ
ラム(φ4.5x15cm)に加えた。そのカラムを脱
イオン水で十分洗浄した後、2N水酸化アンモニウム液
2Lを用いて溶出した。減圧濃縮によりアンモニアを除
去し濃縮液40mlを得た。この濃縮液4mlを予め脱
イオン水で緩衝化したSephadex G−25(φ
2.5x150cm)に負荷し、流速30ml/hr,
各分画量8.6mlでゲル濾過を行った。ゲル濾過を繰
り返して大量分取した抗酸化作用並びに活性酸素フリー
ラジカル消去作用を有するスーパーオキシドジムスター
ゼ(SOD)様活性の強い分画を集め凍結乾燥してペプ
チド粉末とした。このペプチド粉末3gを20mlの脱
イオン水に溶解後、予め脱イオン水で緩衝化したSP−
Sephadex C−25[H]カラム(φ1.5
x47.2cm)に負荷し、脱イオン水1Lから3%塩
化ナトリウム液1Lの濃度勾配法を行い、流速30ml
/hr,各画10.0mlでクロマトグラフィーを行っ
た。その結果は図2に示す通りである。上記クロマトグ
ラフ中、分画番号31〜40をSP−1分画、分画番号
41〜50をSP−2分画、分画番号51〜65をSP
−3分画及び分画番号66〜80をSP−4分画とし、
これらペプチド類の各分画を集めて凍結乾燥して、抗酸
化作用並びに活性酸素フリーラジカル消去作用を有する
SOD様活性の強いペプチド類を得た。
【0009】試験例1 [ペプチド類のアミノ酸分折]アミノ酸分析としては、
供試料としてスーパーオキシドジムスターゼ(SOD)
様活性を有するペプチド類を常法により塩酸加水分解
し、加水分解終了後フェニルイソチオシアンート(PI
TC)を用いてアミノ酸をチオカルバミル誘導体とし、
これを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を行っ
た。HPLCの条件は次のとおりである。 カラム;ピコタグ逆相カラム(内径3.9mm、長さ1
5cm) カラム温度;38℃ 移動相;6%アセトニトリルを含む酢酸緩衝液から60
%アセトニトリル溶液の濃度勾配法 流速;1ml/min 検出波長;254nm 本発明に係わるSOD様活性を有するイワシ筋肉由来ペ
プチド類を含有する分画、並びに大豆由来ペプチド類を
含有する分画のアミノ酸分析の結果を図3、図4に示し
た。
【0010】試験例2 [ペプチド類の分子量測定]ペプチド類を含有する分画
の分子量の測定としてのHPLCによる分析条件は次の
とおりである。 カラム;東ソー製TSK gel 2000SW
XL(内径7.8mm、長さ30cm) カラム温度;35℃ 移動相;5M尿素を含む50mMトリス塩酸緩衝液(p
H7.0) 流速;0.5ml/min 検出波長;220nm 本発明に係わるSOD様活性を有するイワシ筋肉由来ペ
プチド類を含有する分画、並びに大豆由来ペプチド類を
含有する分画の分子量測定の結果を図5、図6に示し
た。
【0011】試験例3 [抗酸化作用の測定]抗酸化作用の測定方法として、反
応液は、リノール酸51.5mg、エタノール4.05
2ml,0.05Nリン酸緩衝液(pH7.0)4.0
ml、脱イオン水1.948mlの混合液に、抗酸化作
用を有するペプチド類を含有する分画1〜3mg添加
し、全量が10mlとなるように調製した。この溶液を
ネジ付き試験管で密封し50℃の恒温器中に放置し、2
4時間毎にリノール酸の過酸化物価をロダン鉄法で測定
した。即ち反応液0.1ml,75%エタノール液9.
7ml、30%ロダンアンモニウム液0.1ml,0.
02M塩化第二鉄を含む3.5%塩酸液0.1mlを添
加し、3分間反応させた後、吸光度500nmを測定し
た。その際、500nmの吸光値が0.35に達するま
での日数を誘導期間とした。本発明に係わるイワシ筋肉
由来ペプチド類を含有する分画、並びに大豆由来ペプチ
ド類を含有する分画の抗酸化作用は図7、図8に示すと
おりである。
【0012】試験4 [スーパーオキシドジムスターゼ様活性測定]ウミホタ
ルルシフェリン誘導体(CLA)は・、
を特異的に検出する有効な化学発光試薬であり、発明者
ら[Agric.Biol.Chem.,55巻,15
7−160頁,1991年]の方法によりスーパーオキ
シドジムスターゼ(SOD)を消光剤に用いた消光実験
よりCLAと・との反応速度が求められる。ウミ
ホタルルシフェリン誘導体CLA(C1311
、東京化成製、最終濃度1.39×10−7〜4.
64×10−8)溶液10μl、アルブミン(50mg
/50ml、シグマ化学製)500μl、キサンチンオ
キシダーゼ(1.45unit/ml、シグマ化学製)
50μlを順に円筒型石英セル(内径14mm、高さ6
0mm)に入れ、ルミノメーターAlokaBLR−1
02B型(浜松ホトニクス製)の試料室に移し、3mM
ヒポキサンチン溶液200μlを注入して、セル底面か
ら化学発光を単一光量子計数により測定した。消光剤が
存在する場合並びに存在しない場合の・の発光強
度の比率(I/I)はI/I=1+[k/(k
+k〔CLA〕)]×[Q]で表わされる。ここで、
[Q]はSOD様活性物質を、k・の消光速
度定数、k・と〔CLA〕との反応速度定
数、k・と[Q]との反応速度定数を示す。
本発明に係わるイワシ筋肉由来ペプチド類を含有する分
画並びに大豆由来ペプチド類を含有する分画の、活性酸
素フリーラジカル消去作用を示すスーパーオキシドジム
スターゼ様活性(反応速度定数k)の結果は表1、表
2に示すとおりである。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】本発明は、イワシ筋肉並びに大豆を酵素
分解して得られるペプチド類を有効成分とする抗酸化作
用並びに活性酸素フリーラジカル消去作用を有するスー
パーオキシドジムスターゼ様活性食材を提供するもので
ある。本発明のスパーオキシドジムスターゼ様活性食材
は、癌の予防並びに老化制御に有効であり、生体にとっ
て安全である。したがって本発明のスーパーオキシドジ
ムスターゼ様活性食材は強力な抗酸化作用並びに活性酸
素フリーラジカル消去作用を有するスーパーオキシドジ
ムスターゼ様活性食材として,単に医療分野で使用され
るにとどまらず、食品、化学薬品類等の利用も期待でき
るものである。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイワシ筋肉由来ペプチド類の、製
造例1におけるSP−Sephadex C−25(H
)カラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を
有するペプチド類を含有する分画の分離精製の結果を示
す図である。
【図2】本発明に係る大豆由来ペプチド類の、製造例2
におけるSP−Sephadex C−25(H)カ
ラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を有する
ペプチド類を含有する分画の分離精製の結果を示す図で
ある。
【図3】本発明に係るイワシ筋肉由来ペプチド類の、製
造例1におけるSP−Sephadex C−25(H
)カラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を
有するペプチド類を含有する分画のアミノ酸分析の結果
である。
【図4】本発明に係る大豆由来ペプチド類の、製造例2
におけるSP−Sephadex C−25(H)カ
ラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を有する
ペプチド類を含有する分画のアミノ酸分析の結果であ
る。
【図5】本発明に係るイワシ筋肉由来ペプチド類の、製
造例1におけるSP−Sephadex C−25(H
)カラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を
有するペプチド類を含有する分画の分子量測定結果であ
る。
【図6】本発明に係る大豆由来ペプチド類の、製造例2
におけるSP−Sephadex C−25(H)カ
ラムクロマトグラフィーによる、SOD様活性を有する
ペプチド類を含有する分画の分子量測定結果である。
【図7】本発明に係るイワシ筋肉由来ペプチド類の、製
造例1におけるSP−Sephadex C−25(H
)カラムクロマトグラフィーによる、ペプチドを含有
する分画の抗酸化作用の測定結果である。
【図8】本発明に係る大豆由来ペプチド類の、製造例1
におけるSP−Sephad−ex C−25(H
カラムクロマトグラフィーによる、ペプチド類を含有す
る分画の抗酸化作用の測定結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/415 8318−4H 14/46 8318−4H C12N 9/02 // A61K 38/00 AGZ 38/44 ADU

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イワシ筋肉をタンパク質分解酵素で処理
    して得られた生成物を濾過し、その濾液成分中の半透膜
    を通過した成分を順次、強酸性陽イオン交換樹脂、ゲル
    濾過、イオン交換性ゲル濾過クロマトグラフィー等によ
    って分画し、その処理毎に得られた分画からペプチド類
    を含有する分画を得ることを特徴とするスーパーオキシ
    ドジムスターゼ様活性食材。
  2. 【請求項2】 大豆をタンパク質分解酵素で処理して得
    られた生成物を濾過し、その濾過成分中の半透膜を通過
    した成分を順次、強酸性陽イオン交換樹脂、ゲル濾過、
    イオン交換性ゲル濾過クロマトグラフィー等によって分
    画し、その処理毎に得られた分画からペプチド類を含有
    する分画を得ることを特徴とするスパーオキシドジムス
    ターゼ様活性食材。
JP6181709A 1994-06-28 1994-06-28 スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類 Pending JPH089892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6181709A JPH089892A (ja) 1994-06-28 1994-06-28 スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6181709A JPH089892A (ja) 1994-06-28 1994-06-28 スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH089892A true JPH089892A (ja) 1996-01-16

Family

ID=16105491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6181709A Pending JPH089892A (ja) 1994-06-28 1994-06-28 スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH089892A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007527384A (ja) * 2003-07-04 2007-09-27 ベルゲ・バイオメッド・アクティーゼルスカブ 魚肉タンパク質加水分解物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6070037A (ja) * 1983-06-14 1985-04-20 エデイネン・センタ−・ポ・シミア バイオマスの処理方法
JPS6119454A (ja) * 1984-07-09 1986-01-28 Terumo Corp 蛋白質水解物の製造法
JPS6287058A (ja) * 1985-10-14 1987-04-21 Osajima Kazuharu 新規ペプチド

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6070037A (ja) * 1983-06-14 1985-04-20 エデイネン・センタ−・ポ・シミア バイオマスの処理方法
JPS6119454A (ja) * 1984-07-09 1986-01-28 Terumo Corp 蛋白質水解物の製造法
JPS6287058A (ja) * 1985-10-14 1987-04-21 Osajima Kazuharu 新規ペプチド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007527384A (ja) * 2003-07-04 2007-09-27 ベルゲ・バイオメッド・アクティーゼルスカブ 魚肉タンパク質加水分解物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Jiang et al. Purification and characterization of antioxidative peptides from round scad (Decapterus maruadsi) muscle protein hydrolysate
US6645934B1 (en) Peptide with radio protective effect
JP2023055819A (ja) 抗酸化活性を有するペプチド及びこれを含む組成物
JP2003002840A (ja) 脂肪性物質を基材とする脂溶性剤中にコートおよび/またはマイクロカプセル化されたCucumismelo抽出物
JP3068656B2 (ja) 新規なペプチド及びアンジオテンシン変換酵素阻害ペプチド並びにそれらを含有する経口摂食組成物
CN107245094B (zh) 一种抗氧化肽及其分离制备方法和用途
EP3402573B1 (de) Aminosäuren-haltige zusammensetzung
JPS63238009A (ja) ミミズ抽出物含有化粧料
KR101721944B1 (ko) 연산호의 효소적 가수분해물을 포함하는 화장품 조성물
JPH07223940A (ja) 活性酸素消去剤及びこれを含有する組成物
JP2003210138A (ja) 機能性食品、その製造方法及び医薬
JPH089892A (ja) スーパーオキシドジムスターゼ様活性を有するペプチド類
JP3977889B2 (ja) 蕎麦殻抽出物を有効成分とする薬剤
KR20120044993A (ko) 자외선 장해 경감 경구 조성물
JPH07300422A (ja) 活性酸素消去剤及びこれを含む組成物
RU2171066C1 (ru) Продукт, обогащенный свободными аминокислотами, и способ его получения
KR20100012980A (ko) 사슴고기 효소 가수분해물을 함유하는 항산화 조성물
JP2005080655A (ja) 新規なイソフラボン含有組成物及び活性化酸素阻害剤
EP0073173A1 (fr) Produits extraits d'animaux marins invertébrés, leur préparation et leurs utilisations pour usage pharmaceutique,en diététique et en cosmétologie
JP2835504B2 (ja) 新規なペプチドおよび活性化酸素阻害剤
JPH09194390A (ja) 内臓脂肪蓄積抑制剤
JP2678181B2 (ja) 新規なヘクサペプチドおよび活性化酸素阻害剤
JPH09188629A (ja) 抗体産生細胞抑制剤及びそれを含有する組成物
JP2920827B1 (ja) 新規なペンタペプチドおよび活性化酸素阻害剤
KR20050099747A (ko) 민태 껍질로부터 유래한 항산화 펩티드를 유효성분으로함유하는 항산화제 조성물