JPH0896603A - 車両前照灯用ハロゲン電球、車両前照灯および車両 - Google Patents

車両前照灯用ハロゲン電球、車両前照灯および車両

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JPH0896603A
JPH0896603A JP6231659A JP23165994A JPH0896603A JP H0896603 A JPH0896603 A JP H0896603A JP 6231659 A JP6231659 A JP 6231659A JP 23165994 A JP23165994 A JP 23165994A JP H0896603 A JPH0896603 A JP H0896603A
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JP
Japan
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filament
container
disposed
end side
infrared
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Application number
JP6231659A
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English (en)
Inventor
Ariyoshi Ishizaki
有義 石崎
Tsutomu Watanabe
力 渡辺
Hiroshi Kamata
博士 鎌田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、長寿命化を図った車両前照灯用ハロ
ゲン電球、車両前照灯および車両に関する。 【構成】軸1a方向に延在し、先端側にはこの軸1a上
に中心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回
転楕円体状をなす膨出部分3を、基端側には任意形状部
分4を、それぞれ一体に形成した透光性気密容器2と、
この気密容器2の表面に形成された赤外線反射被膜5
と、前記容器2の膨出部分内3において中心または焦点
間にほぼ位置するように配設された第1のフィラメント
6と、この第1のフィラメント6に対向して配設され、
少なくとも対向している面が粗面に形成されてなる遮光
体11と、前記容器2の任意形状部分4内において前記
軸1aにほぼ沿って配設された第2のフィラメント7
と、前記容器2の基端側に配設された口金20とを具備
する。 【効果】本発明によれば、車両前照灯用ハロゲン電球の
長寿命化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長寿命化を図った車両
前照灯用ハロゲン電球、車両前照灯および車両に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両前照灯用ハロゲン電
球は、反射体に取り付けられ、このハロゲン電球から放
射された光を反射体により前方に反射して前方を照射す
るようになっている。上記電球には、走行ビーム用フィ
ラメントとすれ違いビーム用フィラメントが収容されて
おり、車両走行中は、通常、走行ビーム用フィラメント
を点灯して遠方を明るく照らすようになっているととも
に、対向車とすれ違う場合には、すれ違いビーム用フィ
ラメントに切り換え点灯し、前方照射の配光特性を右下
向き(日本の場合)にして対向車に対する眩しさを減じ
るようになっている。
【0003】また、この種の電球は、フィラメントの白
熱による発光を利用する光源であるため放熱量が多く、
放電灯に比べてランプ効率が低い傾向がある。そして、
遮光体を近傍に配設したフィラメント81と通常のフィ
ラメント82を有するものであって、放熱を低減してラ
ンプ効率を向上させるために、ガラスバルブ83の外面
に赤外線を反射し可視光を透過する膜である赤外線反射
膜84が形成されたハロゲン電球が、特開平4−199
56号公報等に開示されている(図7(a)参照)。
【0004】これによると、ガラスバルブ83の外面に
形成された赤外線反射膜84によって、フィラメント8
1から放射された赤外線を反射し、フィラメント81に
帰還してこれを再加熱するので、フィラメント81の白
熱が促進され、外部から供給する電力を節減することが
でき、ランプ効率が向上することになるものである。ま
た、無駄に捨てられていた赤外線による熱の放射が少な
くなるので、口金や器具等に対する熱影響を少なくする
こともできる利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遮光体
80を近傍に配設したフィラメント81において、上記
赤外線反射膜84で反射されていくる赤外線と上記遮光
体80で反射されてくる赤外線とでは、その反射量が異
なる。この結果、フィラメント81の温度が不均一にな
ってフィラメントの蒸発量が不均一になること等から、
フィラメント81断線等による短寿命化の恐れがでてく
る。
【0006】そこで、本発明は、遮光体を有するものに
おいて、赤外線反射量を比較的均一にしてフィラメント
断線等による短寿命にならない車両前照灯用ハロゲン電
球、車両前照灯および車両を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の車両前
照灯用ハロゲン電球は、軸方向に延在し、先端側にはこ
の軸上に中心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置
する回転楕円体状をなす膨出部分を、基端側には任意形
状部分を、それぞれ一体に形成した透光性気密容器と;
この気密容器の表面に形成された赤外線反射被膜と;前
記容器の膨出部分内において中心または焦点間にほぼ位
置するように配設された第1のフィラメントと;この第
1のフィラメントに対向して配設され、少なくとも対向
している面が粗面に形成されてなる遮光体と;前記容器
の任意形状部分内において前記軸にほぼ沿って配設され
た第2のフィラメントと;前記容器の基端側に配設され
た口金と;を具備する。
【0008】請求項2の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中心がほ
ぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕円体状
をなす膨出部分を、基端側には任意形状部分を、それぞ
れ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器の表
面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨出部分
内において中心または焦点間にほぼ位置するように配設
された第1のフィラメントと;この第1のフィラメント
に対向して配設され、赤外線反射率が上記赤外線反射被
膜のそれよりも小さくなるように構成されている遮光体
と;前記容器の任意形状部分内において前記軸にほぼ沿
って配設された第2のフィラメントと;前記容器の基端
側に配設された口金と;を具備する。
【0009】請求項3の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中心がほ
ぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕円体状
をなす膨出部分を、基端側には円筒状部分を、それぞれ
一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器の表面
に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨出部分内
において中心または焦点間にほぼ位置するように配設さ
れた第1のフィラメントと;この第1のフィラメントに
対向して配設され、少なくとも対向している面が粗面に
形成されてなる遮光体と;前記容器の円筒状部分内にお
いて前記軸にほぼ沿って配設された第2のフィラメント
と;前記容器の基端側に配設された口金と;を具備す
る。
【0010】請求項4の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中心がほ
ぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕円体状
をなす膨出部分を、基端側には円筒状部分を、それぞれ
一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器の表面
に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨出部分内
において中心または焦点間にほぼ位置するように配設さ
れた第1のフィラメントと;この第1のフィラメントに
対向して配設され、赤外線反射率が上記赤外線反射被膜
のそれよりも小さくなるように構成されている遮光体
と;前記容器の円筒状部分内において前記軸にほぼ沿っ
て配設された第2のフィラメントと;前記容器の基端側
に配設された口金と;を具備する。
【0011】請求項5の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、軸方向に延在し、先端側には任意形状部分を、基
端側にはこの軸上に中心がほぼ位置する球状または焦点
がほぼ位置する回転楕円体状をなす膨出部分を、それぞ
れ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器の表
面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の任意形状
部分内において前記軸にほぼ沿って配設された第1のフ
ィラメントと;この第1のフィラメントに対向して配設
され、少なくとも対向している面が粗面に形成されてな
る遮光体と;前記容器の膨出部分内において中心または
焦点間にほぼ位置するように配設された第2のフィラメ
ントと;前記容器の基端側に配設された口金と;を具備
する。
【0012】請求項6の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、軸方向に延在し、先端側には任意形状部分を、基
端側にはこの軸上に中心がほぼ位置する球状または焦点
がほぼ位置する回転楕円体状をなす膨出部分を、それぞ
れ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器の表
面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の任意形状
部分内において前記軸にほぼ沿って配設された第1のフ
ィラメントと;この第1のフィラメントに対向して配設
され、赤外線反射率が上記赤外線反射被膜のそれよりも
小さくなるように構成されている遮光体と;前記容器の
膨出部分内において中心または焦点間にほぼ位置するよ
うに配設された第2のフィラメントと;前記容器の基端
側に配設された口金と;を具備する。
【0013】請求項7の発明のハロゲン電球は、表面に
赤外線反射被膜が形成された透光性気密容器と;この容
器内に配設されたフィラメントと;このフィラメントに
対向して配設され、少なくとも対向している面が粗面に
形成されてなる遮光体と;前記容器に配設された口金
と;を具備する。
【0014】請求項8の発明のハロゲン電球は、表面に
赤外線反射被膜が形成された透光性気密容器と;この容
器内に配設されたフィラメントと;このフィラメントに
対向して配設され、赤外線反射率が上記赤外線反射被膜
のそれよりも小さくなるように構成されている遮光体
と;前記容器に配設された口金と;を具備する。
【0015】請求項9の発明の車両前照灯用ハロゲン電
球は、請求項1ないし4いずれか一記載の車両前照灯用
ハロゲン電球において、第1のフィラメントはすれ違い
用に供されまた第2のフィラメントは走行用に供される
ように構成されている。
【0016】請求項10の発明の車両前照灯は、請求項
9記載の車両前照灯用ハロゲン電球と;この電球を所定
の位置に配設した反射構体と;この反射構体の全面に配
設された透明質前面カバーと;を具備する。
【0017】請求項11の発明の車両は、請求項10記
載の車両前照灯を具備する。
【0018】
【作用】請求項1,3,5,7の発明では、フィラメン
トから放射された赤外線は、赤外線反射被膜および遮光
体によって上記フィラメント方向に反射される。このフ
ィラメントに対向して配設された遮光体は、フィラメン
トに対向している面が粗面に形成されているので、フィ
ラメントへ反射される赤外線は拡散される。
【0019】したがって、赤外線反射被膜および遮光体
でフィラメント方向に反射される赤外線量は、ほぼ均一
化される。
【0020】請求項2,4,6,8の発明では、フィラ
メントから放射された赤外線は、赤外線反射被膜および
遮光体によって上記フィラメント方向に反射される。こ
のフィラメントに対向して配設された遮光体の赤外線反
射率は、上記赤外線反射被膜のそれよりも小さくなるよ
うに構成されている。
【0021】したがって、赤外線反射被膜および遮光体
でフィラメント方向に反射される赤外線量は、ほぼ均一
化される。
【0022】請求項9の発明では、第1のフィラメント
は、すれ違い用に供され、また第2のフィラメントは、
走行用に供されるように構成されているので、少なくと
もどちらか一方のフィラメントから放射された赤外線
は、気密容器の表面に形成された赤外線反射被膜および
遮光体によって上記フィラメント方向に反射される。
【0023】請求項10の発明では、車両前照灯用ハロ
ゲン電球は、全面に透明質前面カバーが配設された反射
構体の所定の位置に配設されており、上記ハロゲン電球
から主として放射された可視光は、反射構体によって前
方に反射され、透明質前面カバーを透過して前方を照射
する。
【0024】請求項11の発明では、車両前照灯は車両
に装着されて車両の前方方向を照射する。
【0025】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1(a),(b)
を参照して説明する。図において1は、車両前照灯用ハ
ロゲン電球であり、このハロゲン電球1は、透光性気密
容器であるガラスバルブ2と鍔付き口金20とで構成さ
れている。バルブ2は、硬質ガラスで形成されており、
基端側が圧潰封止(図示しない)された片封止構造をな
している。このバルブ2の端側には、バルブ2軸1a上
に中心がほぼ位置する膨出部分である球状部3が形成さ
れているとともに、この球状部3に連続して基端側に任
意形状部分である円筒部4が一体に形成されている。な
お、膨出部分は、球の一部で形成されたもの、バルブ2
軸1a上に焦点がほぼ位置する回転楕円体状に形成され
たもの、回転楕円体状の一部で形成されてもの、複数の
曲率を有する曲線を回転させて得られる曲面からなるも
の等種々ある。
【0026】このバルブ2の表面である外面(内面でも
可)には、赤外線反射被膜である可視光透過赤外線反射
被膜5が形成されている。上記赤外線反射被膜5は、例
えば酸化チタン(TiO2 )、酸化タンタル(Ta2 O
5 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、硫化亜鉛(Zn
S)などからなる高屈折率層と、酸化ケイ素(シリカ=
SiO2 )、ふっ化マグネシウム(MgF2 )等からな
る低屈折率層とを交互に、例えば合計9〜50層の多層
膜として構成したものであり、このような赤外線反射被
膜5は多層干渉作用により赤外線を反射し可視光を透過
する。
【0027】上記バルブ2内の球状部3の中心にはタン
グステンからなる第1のフィラメント6が、また円筒部
4には第2のフィラメント7が前記軸1aにほぼ沿って
それぞれ配設されている。そして第1のフィラメント6
は、すれ違い用であるすれ違いビーム用フィラメントで
あり、第2のフィラメント7は、走行用である走行ビー
ム用フィラメントである。このため、通常は、走行ビー
ム用フィラメント7に比べてすれ違いビーム用フィラメ
ント6の定格電力を小さくしてある。例えば、規格では
H4型式のハロゲン電球の場合、電源電圧12Vに対し
走行ビーム用フィラメントは60W、違いビーム用フィ
ラメントは55Wとされている。
【0028】上記すれ違いビーム用フィラメント6は、
リード線8および9に継線されており、また走行ビーム
用フィラメント7は、上記リード線8および10に継線
されている。すなわち、上記リード線8は、共通リード
線となっている。
【0029】また、すれ違いビーム用フィラメント6の
近傍には、フィラメント6に対向してモリブデンで形成
された遮光体である遮光板11が配置されている。この
遮光板11は、車両前照灯として用いられる場合に前方
照射の配光において、右上向きの光(日本の場合)を遮
断または減光するためのものであり、リード線8に溶接
等によって支持されている。
【0030】そして、遮光板11のフィラメント6に対
向する面は、サンドブラト加工等の方法によって粗面に
加工され、波長域0.8μないし2μの赤外線反射率を
赤線反射被膜5のそれれよりも小さくなるようにしてい
る。
【0031】さらに、図4の模式図に示すように、遮光
板11の粗面加工としては、上記フィラメント6の中心
から±30゜,±30゜ないし±60゜,±60゜以上
と表面の粗さを増加させるように加工されている。この
結果、遮光板11の赤外線反射率が低下する。
【0032】また、上記バルブ2内には、ハロゲンガス
が封入されている。
【0033】なお、赤線反射被膜5は、少なくとも第1
のフィラメント6近傍のバルブ2の表面に形成されてい
れば、第1のフィラメント6から放射された赤外線は、
漏れなく上記フィラメント6方向に反射され、ランプ効
率が向上する。このことは、以下の各実施例に同様のこ
とがいえる。
【0034】上記各リード線8、9および10は、上記
バルブ2の基端側に形成された図示しない圧潰封止部に
封着され、外部に導出される。なお、上記バルブ2が石
英ガラスの場合には、上記各リード線8、9および10
は、圧潰封止部に封着されたMo(モリブデン)箔に接
続され、これらMo箔はそれぞれ外部リード線に接続さ
れる。
【0035】上記バルブ2の一端封止部には、前記鍔付
き口金20が被着されている。鍔付き口金20は円筒形
口金本体21にフランジ22を設けるとともに、端部に
3個のレグ端子23、24および25を設けたものであ
り、円筒形口金本体21は上記バルブ2の圧潰封止部に
被せられ、図示しない接着剤により接合されている。上
記レグ端子23、24および25は、上記バルブ2の封
止部より導出された前記リード線8、9および10と電
気的に接続されている。そして、前記共通リード線8
は、共通レグ端子23と電気的に接続されているもので
ある。
【0036】次に、本発明の第2の実施例を図2を参照
して説明する。本実施例の車両前照灯用ハロゲン電球と
第1の実施例との相違点は、バルブ2の先端側に任意形
状部分である円筒部4を、基端側に膨出部分である球状
部3を、それぞれ一体に形成したことであり、第1の実
施例とは逆配置になっている。他の実施態様は、第1の
実施例と同じである。
【0037】次に、本発明の第3の実施例を図3を参照
して説明する。本実施例の車両前照灯用ハロゲン電球と
第1の実施例との相違点は、バルブ2の基端側の任意形
状部分を膨出部分である第2の球状部4に形成したこと
である。他の実施態様は、第1の実施例と同じである。
なお、第2の球状部4である膨出部分は、球の一部で形
成されたもの、バルブ軸1a上に焦点がほぼ位置する回
転楕円体状に形成されたもの、回転楕円体状の一部で形
成されてもの、複数の曲率を有する曲線を回転させて得
られる曲面からなるもの等種々ある。
【0038】また、本発明の第4の実施例を図5を参照
して説明する。図5は、車両前照灯の全体の断面図であ
り、第1の実施例の車両前照灯用ハロゲン電球1は、図
5に示すように反射体30に収容されている。
【0039】反射構体30は、反射面31を形成したリ
フレクタ32と、このリフレクタ32の前面開口部の全
面に取り付けた透明質前面カバーである前面レンズ33
とで構成されておりリフレクタ32の背面頂部には取付
孔34が形成されている。
【0040】この取付孔34には前記ハロゲン電球1が
差し込まれており、このハロゲン電球1は口金20に設
けたフランジ22を取付孔34の周縁に固定すること
で、リフレクタ32に対し所定の位置に位置決めして取
り付けられている。
【0041】さらに、本発明の第5の実施例を図6を参
照して説明する。図6は車両である自動車の要部側面図
であり、第4の実施例の車両前照灯と、この車両前照灯
を装備した車両本体40とを具備している。
【0042】次に、上記実施例について作用を説明す
る。図6に示された自動車において、図5に示すように
組み立てられた車両前照灯は、共通レグ端子23と他の
レグ端子24とを直流12Vの電源に接続すると、共通
リード線8と他のリード線9との間に電位差が与えられ
るので走行ビーム用フィラメント7に電流が流れ、よっ
てこの走行ビーム用フィラメント7が発光する。この光
は周囲に放出され、バルブ2の球状部3および円筒部4
から外部に放射される。そして、この光が球状部3およ
び円筒部4の外面に形成した赤外線反射被膜5を透過す
る時に可視光が透過されるとともに赤外線が反射され
る。
【0043】透過した可視光は、リフレクタ32の反射
面31で反射されて前方に向かい、リフレクタ32の前
面開口部に取り付けた前面レンズ33により配光が制御
されて前方を照射する。この場合は、遠方に強いビーム
が届くような走行ビームとなる。そして、上記赤外線反
射被膜5で反射された赤外線は、バルブ2の内部に戻さ
れ、この帰還した赤外線は走行ビーム用フィラメント7
を加熱する。
【0044】この場合、走行ビーム用フィラメント7は
バルブ2の円筒部4に収容されているので、主として円
筒部4に形成した赤外線反射被膜5で反射された赤外線
が走行ビーム用フィラメント7に帰還される。よって、
走行ビーム用フィラメント7は電源から供給される電力
エネルギーに加えて上記赤外線反射被膜5で反射された
赤外線による熱エネルギーが与えられるので、温度上昇
が促進され、白熱化が向上する。
【0045】一方、共通レグ端子23と他のレグ端子2
5とを直流12Vの電源に接続すると、共通リード線8
と他のリード線10との間に電位差が与えられ、この場
合はすれ違いビーム用フィラメント6に通電され、よっ
てこのすれ違いビーム用フィラメント6が発光する。こ
の光は周囲に放出される。ただし、すれ違いビーム用フ
ィラメント6の近傍には遮光板11を設けてあるから、
この遮光板11の方向に向かう光は遮断される。このよ
うにして外部に放射された光は、バルブ2の球状部3お
よび円筒部4から外部に放射される。そして、この光が
球状部3および円筒部4の外面に形成した赤外線反射被
膜5を透過する時に可視光が透過されるとともに赤外線
が反射される。
【0046】そして、遮光板11のフィラメント6に対
向する面は、サンドブラト加工等の方法によって粗面に
加工され、波長域0.8μないし2μの赤外線反射率を
赤線反射被膜5のそれれよりも小さくなるようにしてい
る。
【0047】さらに、図4の模式図に示すように、遮光
板11の粗面加工としては、上記フィラメント6の中心
から±30゜,±30゜ないし±60゜,±60゜以上
と表面の粗さを増加させるように加工されている。この
結果、遮光板11の赤外線反射率が低下する。
【0048】したがって、赤外線反射被膜5および遮光
体11でフィラメント6方向に反射される赤外線量は、
ほぼ均一化される。
【0049】この結果、フィラメント6の温度は、ほぼ
均一になってフィラメント6の蒸発量が均一になること
等から、フィラメント6断線等を防止でき、長寿命化を
図ることができる。
【0050】そして、透過した可視光は、リフレクタ3
2の反射面31で反射されて前方に向かい、前面レンズ
33により配光が制御されて前方を照射する。この場
合、前記遮光板11の作用により、前方に向かう光の一
部がカットされ、右上方向に向かう光が遮断または減光
されて対向車に対する眩しさを減じる。またこの場合
は、比較的近い路面を照らすので、明るさは前記走行ビ
ームの場合と比べて暗くてもよく、このため、通常は、
走行ビーム用フィラメント7に比べてすれ違いビーム用
フィラメント6の定格電力を小さくしてある。例えば、
規格ではH4型式のハロゲン電球の場合、電源電圧12
Vに対し走行ビーム用フィラメントは60W、違いビー
ム用フィラメントは55Wとされている。
【0051】上記赤外線反射被膜5で反射された赤外線
は、バルブ2の内部に戻される。この場合、すれ違いビ
ーム用フィラメント6はバルブ2に球状部3内にそのほ
ぼ中心点に配置してあるから、球形をなす全面で赤外線
が反射されて中心に集光することから、すれ違いビーム
用フィラメント6に効果的に帰還する。すなわち、円筒
部4に配置した走行ビーム用フィラメント7に戻される
赤外線に比べて、球状部3に収容したすれ違いビーム用
フィラメント6に戻される赤外線の方が集光するので帰
還率が高く、よって反射赤外線によりすれ違いビーム用
フィラメント6が加熱される割合が高くなる。
【0052】この場合も、すれ違いビーム用フィラメン
ト6は、電源から供給される電力エネルギーに加えて上
記赤外線反射被膜5で反射された赤外線による熱エネル
ギーが与えられるので、温度上昇が促され、白熱化が向
上する。
【0053】しかも、一般に自動車は、走行ビームで走
行する場合に比べてすれ違いビームで走行する機会の方
が多い。したがって、すれ違いビーム用フィラメント6
を球状部3に収容すれば、使用頻度の高いすれ違いビー
ム用フィラメント6に対するエネルギー効率を高くする
ことができるので、仮に走行ビーム用フィラメント7を
球状部3に収容する場合に比べて、ランプ全体の電力エ
ネルギーを大幅に節減することができ、ランプ効率を高
くすることができる。
【0054】
【発明の効果】請求項1,3,5,7の発明では、フィ
ラメントから放射された赤外線は、赤外線反射被膜およ
び遮光体によって上記フィラメント方向に反射される。
このフィラメントに対向して配設された遮光体は、フィ
ラメントに対向している面が粗面に形成されているの
で、フィラメントへ反射される赤外線は拡散される。
【0055】したがって、赤外線反射被膜および遮光体
でフィラメント方向に反射される赤外線量は、ほぼ均一
化される。
【0056】この結果、フィラメントの温度は、ほぼ均
一になってフィラメントの蒸発量が均一になること等か
ら、フィラメント断線等を防止でき、長寿命化を図るこ
とができる。
【0057】請求項2,4,6,8の発明では、フィラ
メントから放射された赤外線は、赤外線反射被膜および
遮光体によって上記フィラメント方向に反射される。こ
のフィラメントに対向して配設された遮光体の赤外線反
射率は、上記赤外線反射被膜のそれよりも小さくなるよ
うに構成されている。
【0058】したがって、赤外線反射被膜および遮光体
でフィラメント方向に反射される赤外線量は、ほぼ均一
化される。
【0059】この結果、フィラメントの温度は、ほぼ均
一になってフィラメントの蒸発量が均一になること等か
ら、フィラメント断線等を防止でき、長寿命化を図るこ
とができる。
【0060】請求項9の発明では、車両前照灯用ハロゲ
ン電球と同様に長寿命化を図ることができる。
【0061】請求項10の発明では、車両前照灯用ハロ
ゲン電球を使用しているので、車両前照灯として長寿命
化を図ることができる。
【0062】請求項11の発明では、車両前照灯は、車
両に装着されているので、車両前照灯として長寿命化と
なり維持費の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例を示す車両前照
灯用ハロゲン電球の斜視図であり、(b)は(a)の側
面図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す車両前照灯用のハ
ロゲン電球の側面図。
【図3】本発明の第3の実施例を示す車両前照灯用のハ
ロゲン電球の側面図。
【図4】本発明の第1ないし第5の実施例における遮光
体の断面拡大模式図。
【図5】本発明の第4の実施例を示す車両前照灯の全体
の断面図。
【図6】本発明の第5の実施例を示す車両の要部側面
図。
【図7】(a)は、従来例を示す車両前照灯用のハロゲ
ン電球の側面図であり、(b)は、要部拡大図。
【符号の説明】
1…ハロゲン電球 1…軸 2…バルブ 3…球状部 4…円筒部 5…赤外線反
射被膜 6…すれ違いビーム用フィラメント 7…走行ビー
ム用フィラメント 11…遮光板 20…口金 30…反射体 31…反射面 32…リフレクタ 33…前面レ
ンズ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中
    心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕
    円体状をなす膨出部分を、基端側には任意形状部分を、
    それぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容
    器の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨
    出部分内において中心または焦点間にほぼ位置するよう
    に配設された第1のフィラメントと;この第1のフィラ
    メントに対向して配設され、少なくとも対向している面
    が粗面に形成されてなる遮光体と;前記容器の任意形状
    部分内において前記軸にほぼ沿って配設された第2のフ
    ィラメントと;前記容器の基端側に配設された口金と;
    を具備したことを特徴とする車両前照灯用ハロゲン電
    球。
  2. 【請求項2】軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中
    心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕
    円体状をなす膨出部分を、基端側には任意形状部分を、
    それぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容
    器の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨
    出部分内において中心または焦点間にほぼ位置するよう
    に配設された第1のフィラメントと;この第1のフィラ
    メントに対向して配設され、赤外線反射率が上記赤外線
    反射被膜のそれよりも小さくなるように構成されている
    遮光体と;前記容器の任意形状部分内において前記軸に
    ほぼ沿って配設された第2のフィラメントと;前記容器
    の基端側に配設された口金と;を具備したことを特徴と
    する車両前照灯用ハロゲン電球。
  3. 【請求項3】軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中
    心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕
    円体状をなす膨出部分を、基端側には円筒状部分を、そ
    れぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器
    の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨出
    部分内において中心または焦点間にほぼ位置するように
    配設された第1のフィラメントと;この第1のフィラメ
    ントに対向して配設され、少なくとも対向している面が
    粗面に形成されてなる遮光体と;前記容器の円筒状部分
    内において前記軸にほぼ沿って配設された第2のフィラ
    メントと;前記容器の基端側に配設された口金と;を具
    備したことを特徴とする車両前照灯用ハロゲン電球。
  4. 【請求項4】軸方向に延在し、先端側にはこの軸上に中
    心がほぼ位置する球状または焦点がほぼ位置する回転楕
    円体状をなす膨出部分を、基端側には円筒状部分を、そ
    れぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容器
    の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の膨出
    部分内において中心または焦点間にほぼ位置するように
    配設された第1のフィラメントと;この第1のフィラメ
    ントに対向して配設され、赤外線反射率が上記赤外線反
    射被膜のそれよりも小さくなるように構成されている遮
    光体と;前記容器の円筒状部分内において前記軸にほぼ
    沿って配設された第2のフィラメントと;前記容器の基
    端側に配設された口金と;を具備したことを特徴とする
    車両前照灯用ハロゲン電球。
  5. 【請求項5】軸方向に延在し、先端側には任意形状部分
    を、基端側にはこの軸上に中心がほぼ位置する球状また
    は焦点がほぼ位置する回転楕円体状をなす膨出部分を、
    それぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容
    器の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の任
    意形状部分内において前記軸にほぼ沿って配設された第
    1のフィラメントと;この第1のフィラメントに対向し
    て配設され、少なくとも対向している面が粗面に形成さ
    れてなる遮光体と;前記容器の膨出部分内において中心
    または焦点間にほぼ位置するように配設された第2のフ
    ィラメントと;前記容器の基端側に配設された口金と;
    を具備したことを特徴とする車両前照灯用ハロゲン電
    球。
  6. 【請求項6】軸方向に延在し、先端側には任意形状部分
    を、基端側にはこの軸上に中心がほぼ位置する球状また
    は焦点がほぼ位置する回転楕円体状をなす膨出部分を、
    それぞれ一体に形成した透光性気密容器と;この気密容
    器の表面に形成された赤外線反射被膜と;前記容器の任
    意形状部分内において前記軸にほぼ沿って配設された第
    1のフィラメントと;この第1のフィラメントに対向し
    て配設され、赤外線反射率が上記赤外線反射被膜のそれ
    よりも小さくなるように構成されている遮光体と;前記
    容器の膨出部分内において中心または焦点間にほぼ位置
    するように配設された第2のフィラメントと;前記容器
    の基端側に配設された口金と;を具備したことを特徴と
    する車両前照灯用ハロゲン電球。
  7. 【請求項7】表面に赤外線反射被膜が形成された透光性
    気密容器と;この容器内に配設されたフィラメントと;
    このフィラメントに対向して配設され、少なくとも対向
    している面が粗面に形成されてなる遮光体と;前記容器
    に配設された口金と;を具備したことを特徴とするハロ
    ゲン電球。
  8. 【請求項8】表面に赤外線反射被膜が形成された透光性
    気密容器と;この容器内に配設されたフィラメントと;
    このフィラメントに対向して配設され、赤外線反射率が
    上記赤外線反射被膜のそれよりも小さくなるように構成
    されている遮光体と;前記容器に配設された口金と;を
    具備したことを特徴とするハロゲン電球。
  9. 【請求項9】第1のフィラメントは、すれ違い用に供さ
    れ、また第2のフィラメントは、走行用に供されるよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1ないし4い
    ずれか一記載の車両前照灯用ハロゲン電球。
  10. 【請求項10】請求項9記載の車両前照灯用ハロゲン電
    球と;この電球を所定の位置に配設した反射構体と;こ
    の反射構体の全面に配設された透明質前面カバーと;を
    具備したことを特徴とする車両前照灯。
  11. 【請求項11】請求項10記載の車両前照灯を具備した
    ことを特徴とする車両。
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