JPH0896498A - 磁気ディスク型記憶装置の駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工数及びコスト低減が図れ、自動化し易い磁
気ディスク型記憶装置の駆動装置を提供する。 【構成】 磁気ディスク１８を装着したロータ６と電機
子コイル１１を有してベースプレート２上に配置したス
テータ３から成るブラシレスモータ７を備えて磁気ディ
スク１８を所定の清浄度に保った第１空間２４内で回転
駆動させる磁気ディスク型記憶装置の駆動装置におい
て、第１空間２４内に配設した電機子コイル１１の端末
１１ａと第１空間２４以外の第２空間２５に配設したブ
ラシレスモータ７の駆動回路用基板９とをピン１２を介
して電気的に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスクを所定の
清浄度に保った空間内で回転駆動させる磁気ディスク型
記憶装置の駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６に示すように、従来の磁気ディスク
型記憶装置の駆動装置１００は、中央部にシャフト１を
固定したベースプレート２と、シャフト１の周りのベー
スプレート２上に設けたステータ３と、シャフト１に軸
受４，５を介して回転自在に取付けたロータ６を備え、
ベースプレート２とアッパプレート２３によって所定の
清浄度に保った空間（第１空間）２４を形成している。
ロータ６は、ハブ１５を備え、ハブ１５には２枚の磁気
ディスク１８を固定している。

【０００３】そして、第１空間２４内に配設したステー
タコア１０に巻装した電機子コイル１１の端末１１ａと
第１空間２４以外の空間（第２空間）２５に配設したモ
ータ駆動回路用基板９の電気的接続は、フレキシブルプ
リント基板１０１によって行っていた。

【０００４】また、電機子コイル１１の端末１１ａとフ
レキシブルプリント基板１０１は半田付けで接続し、フ
レキシブルプリント基板１０１とモータ駆動回路用基板
９はモータ駆動回路用基板９上に実装したコネクタ１０
２を介して接続していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の磁気ディスク型
記憶装置の駆動装置１００にあっては、フレキシブルプ
リント基板１０１を使用するためコストアップになって
しまうし、第１空間２４内で電機子コイル１１の端末１
１ａをフレキシブルプリント基板１０１に接続しなけれ
ばならないため工数が掛かるという問題点を有してい
た。

【０００６】また、第１空間２４の清浄度を所定レベル
に保つために第１空間２４を第２空間２５に対して接着
剤等によりシールする必要があるが、第１空間２４と第
２空間２５に渡って配設されるフレキシブルプリント基
板１０１の存在は作業性を悪くし、その処理作業に多く
の工数を必要とするという問題点を有していた。

【０００７】更に、モータ駆動回路用基板９上にコネク
タ１０２を実装しなければならず、部品点数が増えてコ
ストアップにつながるという問題点を有していた。

【０００８】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、工数及びコスト低減が図れ、自動化し易い磁気
ディスク型記憶装置の駆動装置を提供しようとするもの
である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、磁気ディスクを装着したロータと電機子コイル
を有してベースプレート上に配置したステータから成る
モータを備えて前記磁気ディスクを所定の清浄度に保っ
た空間内で回転駆動させる磁気ディスク型記憶装置の駆
動装置において、前記空間内に配設した前記電機子コイ
ルの端末と前記空間以外の他の空間に配設した前記モー
タの駆動回路とをピンを介して電気的に接続したもので
ある。

【００１０】前記ピンは、前記ステータに樹脂にてアウ
トサート成形した樹脂部に挿入するとよい。

【００１１】前記電機子コイルを形成した後に前記ステ
ータ全体を樹脂成形でベースプレートに一体成形して固
定するとよい。

【００１２】前記ベースプレートと前記ロータを回転支
持するシャフトを樹脂により一体成形することも出来
る。

【００１３】また、前記ピンの一端を弾性部材で前記駆
動回路に押圧して電気的に接続してもよい。

【００１４】

【作用】磁気ディスクが配置された空間（第１空間）の
清浄度を維持しつつ、第１空間に配設された電機子コイ
ルの端末と第１空間以外の空間（第２空間）に配設され
た駆動回路とがピンにより電気的に接続される。

【００１５】

【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図１は請求項１に係る磁気ディスク
型記憶装置の駆動装置の縦断面図、図２は請求項２に係
る磁気ディスク型記憶装置の駆動装置の縦断面図、図３
は請求項３に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動装置の
縦断面図、図４は請求項４に係る磁気ディスク型記憶装
置の駆動装置の縦断面図、図５は請求項５に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置の縦断面図である。

【００１６】図１に示すように、請求項１に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置は、中央部にシャフト１を
固定したベースプレート２と、シャフト１の周りのベー
スプレート２上に設けたステータ３とシャフト１に軸受
４，５を介して回転自在に取付けたロータ６から成るブ
ラシレスモータ７などを備えて構成されている。

【００１７】また、ベースプレート２の底面には、樹脂
等の絶縁部材から成る絶縁シート８を介してブラシレス
モータ７を回転駆動させるための駆動回路を形成した駆
動回路用基板９が固着されている。

【００１８】ステータ３は、ステータコア１０とステー
タコア１０に巻装した電機子コイル１１から成り、接着
剤等でベースプレート２に固着されている。なお、従来
の磁気ディスク型記憶装置の駆動装置１００と同様の構
成要素については同一の符号を付した。

【００１９】電機子コイル１１と駆動回路用基板９を電
気的に接続するため、ピン１２がステータコア１０とベ
ースプレート２との貫通孔に絶縁処理を目的として差込
んだインシュレータ１３に嵌挿され、更に絶縁シート８
と駆動回路用基板９の貫通孔に嵌挿されている。そし
て、ピン１２の一端に電機子コイル１１の端末１１ａを
巻き付けて電気的に接続すると共に、ピン１２の他端に
駆動回路用基板９の配線パターンを半田１４により電気
的に接続している。

【００２０】ロータ６は、ハブ１５とハブ１５の底面に
取付けたロータヨーク１６から成り、ロータヨーク１６
の内周面には所定の空隙を介してステータコア１０に対
向する永久磁石１７が固設されている。

【００２１】また、ハブ１５には２枚の磁気ディスク１
８がスペーサ１９を挟んだ状態で嵌装され、ねじ２０を
締めることによってクランパ２１が磁気ディスク１８を
ハブ１５に固定している。なお、２２は軸受４，５等を
覆うキャップである。

【００２２】そして、ベースプレート２とアッパプレー
ト２３によって、所定の清浄度に保たれる空間（第１空
間）２４が形成され、その中に磁気ディスク１８が配設
される。

【００２３】従って、ピン１２によって、第１空間２４
に配設された電機子コイル１１の端末１１ａと第１空間
２４以外の空間である第２空間２５に配設された駆動回
路用基板９が、第１空間２４を所定の清浄度に保って電
気的に接続される。

【００２４】図２に示すように、請求項２に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置においては、ステータコア
１０とベースプレート２の貫通孔に絶縁処理を目的とし
た樹脂部３０を樹脂にてアウトサート成形している。

【００２５】そして、ピン１２が樹脂部３０に嵌挿さ
れ、更に絶縁シート８と駆動回路用基板９の貫通孔に嵌
挿され、ピン１２の一端に電機子コイル１１の端末１１
ａを巻き付けて電気的に接続すると共に、ピン１２の他
端に駆動回路用基板９の配線パターンを半田１４により
電気的に接続している。

【００２６】なお、インシュレータ１３の代りに樹脂部
３０を樹脂でアウトサート成形した以外は、請求項１に
係る磁気ディスク型記憶装置の駆動装置と同様の構成で
ある。

【００２７】従って、樹脂部３０に嵌装したピン１２に
よって、第１空間２４に配設された電機子コイル１１の
端末１１ａと第２空間２５に配設された駆動回路用基板
９が、第１空間２４を所定の清浄度に保って電気的に接
続される。

【００２８】図３に示すように、請求項３に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置においては、ピン１２がス
テータコア１０とベースプレート２の貫通孔に絶縁処理
を目的として差込んだインシュレータ１３に嵌挿され、
更に絶縁シート８と駆動回路用基板９の貫通孔に嵌挿さ
れている。そして、ピン１２の一端に電機子コイル１１
の端末１１ａを巻き付けて電気的に接続すると共に、ピ
ン１２の他端に駆動回路用基板９の配線パターンを半田
１４により電気的に接続している。

【００２９】更に、電機子コイル１１の端末１１ａをピ
ン１２の一端に巻き付けて電気的に接続した後に、ステ
ータ３をベースプレート２に樹脂３２にてアウトサート
成形して固着している。

【００３０】なお、ステータ３を接着剤等でベースプレ
ート２に固着する代りに、ステータ３をベースプレート
２に樹脂３２にてアウトサート成形する以外は、請求項
１又は２に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動装置と同
様の構成である。

【００３１】従って、接着剤等を用いずにステータ３を
ベースプレート２に固着したり、第１空間を第２空間に
対してシールしたりすることが出来ると共に、インシュ
レータ１３と駆動回路用基板９などに嵌挿したピン１２
によって、第１空間２４に配設された電機子コイル１１
の端末１１ａと第２空間２５に配設された駆動回路用基
板９が、第１空間２４を所定の清浄度に保って電気的に
接続される。

【００３２】図４に示すように、請求項４に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置においては、ベースプレー
ト２とシャフト１を樹脂で一体成形している。なお、ベ
ースプレート２を樹脂で成形したため、ベースプレート
２と駆動回路用基板９を絶縁するための絶縁シート８は
不要となる。

【００３３】ピン１２は、ステータコア１０の貫通孔に
絶縁処理を目的として差込んだインシュレータ３５と樹
脂製のベースプレート２の貫通孔に嵌挿され、更に駆動
回路用基板９の貫通孔に嵌挿されている。そして、ピン
１２の一端に電機子コイル１１の端末１１ａを巻き付け
て電気的に接続すると共に、ピン１２の他端に駆動回路
用基板９の配線パターンを半田１４により電気的に接続
している。

【００３４】なお、ベースプレート２を樹脂で成形し、
絶縁シート８を不要としたこと以外は、請求項１に係る
磁気ディスク型記憶装置の駆動装置と同様の構成であ
る。

【００３５】従って、ピン１２によって、第１空間２４
に配設された電機子コイル１１の端末１１ａと第２空間
２５に配設された駆動回路用基板９が、第１空間２４を
所定の清浄度に保って電気的に接続される。

【００３６】図５に示すように、請求項５に係る磁気デ
ィスク型記憶装置の駆動装置においては、スプリングピ
ン３７がステータコア１０とベースプレート２の貫通孔
に絶縁処理を目的として差込んだインシュレータ１３に
嵌挿されている。

【００３７】そして、スプリングピン３７の一端に電機
子コイル１１の端末１１ａを巻き付けて電気的に接続す
ると共に、スプリングピン３７の他端を絶縁シート８側
に形成した駆動回路用基板９の配線パターン９ａに圧着
している。

【００３８】スプリングピン３７の他端には、スプリン
グ３７ａをインシュレータ１３との間で縮装するための
係止部３７ｂが形成されている。スプリング３７ａをイ
ンシュレータ１３と係止部３７ｂとの間に縮装すること
によって、スプリングピン３７は駆動回路用基板９の配
線パターン９ａの方向に付勢される。

【００３９】なお、ピン１２の代りにスプリングピン３
７を用いて配線パターン９ａに圧着し、駆動回路用基板
９とピン１２との半田１４付けを不要としたこと以外
は、請求項１に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動装置
と同様の構成である。

【００４０】従って、スプリングピン３７によって、第
１空間２４に配設された電機子コイル１１の端末１１ａ
と第２空間２５に配設された駆動回路用基板９が第１空
間２４を所定の清浄度に保って電気的に接続される。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように請求項１の磁気ディ
スク型記憶装置の駆動装置によれば、第１空間内に配設
した電機子コイルの端末と第２空間内に配設した駆動回
路がピンにで電気的に接続されるため、電機子コイルの
端末と駆動回路との接続作業の自動化が容易になり、接
続作業の工数低減が図れる。また、ピンを半田付け等で
駆動回路に接続出来るので、コネクタ等の部品が不要と
なり、部品点数の削減が図れる。

【００４２】更に、請求項２の磁気ディスク型記憶装置
の駆動装置によれば、ステータコア等に対するピンの絶
縁がアウトサート成形した樹脂部によって行えるため、
インシュレータが不要となり、部品点数の削減が図れ
る。

【００４３】更に、請求項３の磁気ディスク型記憶装置
の駆動装置によれば、接着剤を用いる必要がないため、
熱乾燥工程が不要となり、またアウトガス等の問題が生
じない。

【００４４】更に、請求項４の磁気ディスク型記憶装置
の駆動装置によれば、ベースプレートが樹脂で形成され
るため、ベースプレートと駆動回路との絶縁を考慮する
必要がなく絶縁部材を必要としない。

【００４５】また、請求項５の磁気ディスク型記憶装置
の駆動装置によれば、ピンと駆動回路とを弾性部材で圧
着して電気的に接続するため、半田付けやコネクタなど
を使用する必要がなく、作業性の向上及び部品点数の削
減が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置の縦断面図

【図２】請求項２に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置の縦断面図

【図３】請求項３に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置の縦断面図

【図４】請求項４に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置の縦断面図

【図５】請求項５に係る磁気ディスク型記憶装置の駆動
装置の縦断面図

【図６】従来の磁気ディスク型記憶装置の駆動装置の縦
断面図

【符号の説明】

１…シャフト、２…ベースプレート、３…ステータ、
４，５…軸受、６…ロータ、７…ブラシレスモータ、８
…絶縁シート、９…駆動回路用基板、１０…ステータコ
ア、１１…電機子コイル、１１ａ…電機子コイルの端
末、１２…ピン、１３…インシュレータ、１４…半田、
１５…ハブ、１６…ロータヨーク、１７…永久磁石、１
８…磁気ディスク、２３…アッパプレート、２４…第１
空間、２５…第２空間、３０…樹脂部、３２…樹脂、３
７…スプリングピン、３７ａ…スプリング、９ａ…配線
パターン。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気ディスクを装着したロータと、電機
   子コイルを有してベースプレート上に配置したステータ
   から成るモータを備えて前記磁気ディスクを所定の清浄
   度に保った空間内で回転駆動させる磁気ディスク型記憶
   装置の駆動装置において、前記空間内に配設した前記電
   機子コイルの端末と前記空間以外の他の空間に配設した
   前記モータの駆動回路とをピンを介して電気的に接続し
   たことを特徴とする磁気ディスク型記憶装置の駆動装
   置。
2. 【請求項２】 前記ピンは、前記ステータに樹脂にてア
   ウトサート成形した樹脂部に挿入した請求項１記載の磁
   気ディスク型記憶装置の駆動装置。
3. 【請求項３】 前記電機子コイルを形成した後に前記ス
   テータ全体を樹脂成形で前記ベースプレートに一体成形
   して固定した請求項１又は２記載の磁気ディスク型記憶
   装置の駆動装置。
4. 【請求項４】 前記ベースプレートと前記ロータを回転
   支持するシャフトを樹脂により一体成形した請求項１記
   載の磁気ディスク型記憶装置の駆動装置。
5. 【請求項５】 前記ピンの一端を弾性部材で前記駆動回
   路に圧着して電気的に接続した請求項１記載の磁気ディ
   スク型記憶装置の駆動装置。