JP2000175397A - スピンドルモータおよびその製造方法 - Google Patents

スピンドルモータおよびその製造方法

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JP2000175397A
JP2000175397A JP10346305A JP34630598A JP2000175397A JP 2000175397 A JP2000175397 A JP 2000175397A JP 10346305 A JP10346305 A JP 10346305A JP 34630598 A JP34630598 A JP 34630598A JP 2000175397 A JP2000175397 A JP 2000175397A
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motor frame
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coil
spindle motor
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Yoshinari Yokoo
嘉也 横尾
Yutaka Ishizuka
豊 石塚
Masayoshi Saito
正義 斎藤
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの薄型化を図ることができるととも
に、信頼性の向上をも図ることができるスピンドルモー
タおよびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 スピンドルモータ1において、モータフ
レーム21は樹脂成形されている。従って、このモータ
1が搭載されるモータ機器に衝撃が加わっても、その衝
撃はモータフレーム21によって吸収、緩和され、モー
タフレーム21が保持したボールベアリングが衝撃によ
り変形することを防止できる。また、モータフレーム2
1の底部213には、電機子に対する給電用のリード端
子4がインサート成形されているので、モータの小型化
を妨げるコネクタ、あるいは配線パターンに断線が発生
するおそれのあるFPC基板を使用する必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク等
の回転駆動装置として用いられるスピンドルモータおよ
びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
スピンドルモータのコイルに対する給電技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク等の記録ディスクの回転
駆動装置(モータ機器)として用いられるスピンドルモ
ータは、モータフレームと、このモータフレームに対し
てボールベアリングなどを介して回転自在に支持された
ロータと、このロータの駆動マグネットに対向するよう
にモータフレームに保持されたステータコアと、このス
テータコアに巻回されたコイルとから概ね構成され、ロ
ータはその上面側に記録ディスクが載置されるハブとし
て用いられる。
【0003】このようなスピンドルモータにおいて、モ
ータフレームは、従来、アルミニウム等の金属で形成さ
れ、このモータフレームがモータ機器のシャーシに対し
て固定される。ここで、モータフレームには、コイルが
配置されている側とは反対側(裏面側)にフレキシブル
プリント基板(以下、FPC基板という。)またはコネ
クタが取り付けられているとともに、コイルの端部を裏
面側にまで引き出すための貫通孔が形成されている。従
って、コイルの端部をモータフレームの貫通孔を通して
裏面側にまで引き出してFPC基板のランド、あるいは
コネクタに電気的に接続すれば、このFPC基板あるい
はコネクタを介してモータ機器の側からコイルに対して
給電することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スピンドルモータでは、FPC基板やコネクタなどとい
った部品を用いてコイルに対する給電を行う構成である
ため、以下の問題点がある。すなわち、コネクタのよう
にモータの高さ方向において比較的厚い部品をモータフ
レームの底面部に固定した場合には、モータの薄型化を
妨げるという問題点がある。また、FPC基板のように
モータ外部にまで張り出した部品は、モータの製造過程
で折れ曲がるなど、変形する可能性が高い。従って、F
PC基板を用いると、FPC基板に形成した配線パター
ンが断線するおそれがあるとともに、端子が変形するお
それもある。
【0005】また、ノートパソコンは、頻繁に持ち運び
される分、落としてしまうことも考えられるので、高い
耐衝撃性が要求される。しかしながら、従来のスピンド
ルモータをディスク駆動用にノートパソコンに搭載する
と、ノートパソコンにおいて要求される耐衝撃性にスピ
ンドルモータが対応できないという問題点もある。すな
わち、従来のスピンドルモータのように、アルミニウム
製のモータフレームを用いると、ノートパソコンを落と
したときにその衝撃がアルミニウム製のモータフレーム
を介してボールベアリングにそのまま伝わってボールベ
アリングが変形し、ディスクが回転したときのノイズの
発生や回転振れの発生、さらにはディスクが回転不能と
いう事態が発生するからである。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
モータの薄型化を図ることができるとともに、信頼性の
向上をも図ることができるスピンドルモータおよびその
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、モータ機器に取り付けられるモータフレ
ームと、該モータフレームに対して回転自在に支持され
たロータと、該ロータの駆動マグネットに対向するよう
に前記モータフレームに保持されたステータコアと、該
ステータコアに巻回されたコイルとを有するスピンドル
モータにおいて、前記モータフレームは、前記コイルが
配置されている側とは反対側で部分的に露出するように
複数のリード端子が埋設された樹脂成形品により形成さ
れているとともに、当該モータフレームには、前記コイ
ルの端部を当該コイルが配置されている側とは反対側に
まで引き出して前記リード端子に接続するための貫通孔
が形成されていることを特徴とする。
【0008】本発明において、モータフレームにはリー
ド端子がインサート成形などの方法によって埋設され、
一体化されているので、コネクタのようにモータの高さ
方向において比較的厚い部品をモータフレームの底面部
に固定する必要がない。従って、モータを薄型化でき
る。また、変形しやすいFPC基板を用いた構成と違っ
て、配線パターンの断線や端子の変形が発生するおそれ
がないので、信頼性が向上する。さらに、本発明を適用
したスピンドルモータをディスク駆動用にノートパソコ
ンに搭載したとき、ノートパソコンを落としても、その
衝撃は樹脂成形品からなるモータフレームによって吸
収、緩和され、ボールベアリングにそのまま伝わるとい
うことがない。従って、落下したときの衝撃によってボ
ールベアリングが変形することがないので、落下時の衝
撃に起因して、ディスクが回転したときのノイズの発生
や回転振れの発生、さらにはディスクが回転不能という
事態が発生しない。しかも、モータ駆動時に発生するボ
ールベアリングの振動や電機子の振動もモータフレーム
に吸収されるので、ノイズの低減を図ることもできる。
さらにまた、モータフレームの裏面側の所定位置でリー
ド端子が露出しているので、モータフレームをモータ機
器の給電部と重ねるだけで、リード端子とモータ機器の
給電部との電気的な接続を行うことができる。それ故、
モータ機器の組み立て工数も削減できる。
【0009】本発明において、前記リード端子は、たと
えば、長手方向の中央部分が前記モータフレームに埋設
されていることにより、当該リード端子の両端部のうち
の一方の端部によって前記コイルの端部との接続部が形
成されているとともに、他方の端部によって前記モータ
機器側の給電部に接する接点部が形成されていることが
好ましい。このように、リード端子の中央部分がモータ
フレームに埋設されている構成であれば、その両端部を
コイルとの接続部分、および接点部分としてそれぞれ利
用するときでも接続部分および接点部分を正確な位置に
配置できる。また、リード端子の中央部分がモータフレ
ームに埋設されている構成であれば、接点部分がモータ
フレームの裏面側で突出するように構成することができ
る。従って、モータフレームの裏面側において、接点部
分がモータ機器の給電部に弾性をもって接続する接続構
造、あるいは接点部分がモータ機器のコネクタ(給電
部)に差し込まれている接続構造などを実現できる。そ
れ故、モータ機器の給電部とリード端子との接続作業を
簡略化することができる。
【0010】本発明において、前記モータフレームは、
エンジニアリングプラスチックから形成されていること
が好ましい。このように構成すると、耐衝撃性および耐
熱性等に優れたモータフレームを製造することができ
る。
【0011】本発明において、モータフレームには、導
電性を有するフィラーが配合されていることが好まし
い。このように構成すると、ロータ上に記録ディスクを
搭載して高速回転させたときに静電気が発生しても、こ
の静電気をロータおよび軸受を介してモータフレームに
逃がすことができる。
【0012】本発明に係るスピンドルモータは、たとえ
ば、前記モータフレームを樹脂で成形する際に、前記複
数のリード端子をインサート成形することにより製造で
きる。
【0013】また、本発明に係るスピンドルモータは、
前記モータフレームを樹脂で成形する際に前記複数のリ
ード端子を受け入れる端子挿入部を形成し、しかる後
に、該端子挿入部に前記リード端子を挿入して固定する
ことによっても製造できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0015】図1は本発明のディスク駆動用のスピンド
ルモータを示す断面図である。図1において、スピンド
ルモータ1は3.5インチのハードディスクを駆動する
ための回転駆動装置であり、ハードディスク(図示せ
ず。)を保持するハブ7(ロータ)と、ハブ7の中央か
ら下方に向けて延びた回転軸71と、第1および第2の
ボールベアリング5、6を介して回転軸71を回転自在
に支持したベアリング保持孔211を備えるモータフレ
ーム21とを有している。
【0016】モータフレーム21は、ベアリング保持孔
211を構成する円筒部212と、円筒部212の軸線
方向の中央部から外側に向けて張り出した環状の底部2
13と、底部213の外周縁から起立した外側に向けて
張り出した環状のモータ取り付け部214とから構成さ
れている。モータ取り付け部214には取り付け孔21
5が形成されており、この取り付け孔215を介して、
モータフレーム21はノートパソコン等の情報の記録・
再生装置本体との取り付け部とされるシャーシ3にねじ
31で固定される。また、モータフレーム21の底部2
13の上面には絶縁シート15が貼り付けられている。
【0017】モータフレーム21において円筒部212
の上側の外周面はコア保持部210になっており、この
コア保持部210の外周面に形成されている段差などを
利用してステータコア10が取り付けられている。この
ステータコア10にはコイル9が巻き回されて電機子1
2が構成されている。
【0018】ハブ7は開口を下に向けたカップ状を呈し
ており、天板78の中央部から下に向けて回転軸71が
延びている。ハブ7には、3.5インチのハードディス
クが嵌められる円筒状のディスクガイド部76が形成さ
れ、このディスクガイド部76の下端部から広がった部
分がディスク載置面77とされる。
【0019】ハブ7において、ディスク載置面77の外
周側からは円筒状の側面部が下方に延びており、この側
面部77の内周面には環状のヨーク13を介して環状の
駆動マグネット14が接着固定されている。この状態で
駆動マグネット14とステータコア10とは対向する状
態にある。従って、コイル9に電流を供給することによ
り、ハブ7を回転させ、ハブ7に取り付けたハードディ
スクを回転させることができる。
【0020】図2は、スピンドルモータ1のモータフレ
ームを斜め下方からみた様子を示す斜視図である。
【0021】本形態のスピンドルモータ1において、モ
ータフレーム21は樹脂成形品から形成されている。こ
こに用いる樹脂として、本形態では、ポリカーボネイ
ト、ポリフェニレンサルファイド、ポリアセタール、ポ
リアミドまたはポリブチレンテレフタレート等のエンジ
ニアリングプラスチックが用いられている。
【0022】また、本形態において、モータフレーム2
1は、底部213には、リン青銅に銀メッキが施された
3本のリード端子4がインサート成形されている。この
リード端子4は、電機子12のコイル9に対する給電用
であり、その一部がモータフレーム21の底部213
(コイル9が配置されている側とは反対側の面)から露
出した状態にある。
【0023】すなわち、図2および図3(A)に示すよ
うに、モータフレーム21の底部213においてその裏
面側216には矩形の第1の凹部221と第2の凹部2
22が形成されており、リード端子4の長手方向の中央
部41は第1および第2の凹部221、222の間に相
当する部分223に埋設されている。この状態で、リー
ド端子4は、一方の端部42が第1の凹部221の内側
で露出している状態にあり、他方の端部43は第2の凹
部222の内側で露出している状態にある。ここで、リ
ード端子4の一方の端部42は、第1の凹部221の底
部に密着した状態にあり、他方の端部43は、第2の凹
部222の内側で斜め上向きに起きている。このため、
リード端子4の端部43は、凹部222の底部から浮い
ている状態にある。
【0024】また、モータフレーム21の底部213の
裏面216において、第1の凹部221に繋がるように
第1の凹部221よりも浅い第3の凹部225が形成さ
れている。この第3の凹部225では、モータフレーム
221の底部213を上下に貫通した貫通孔218が開
口している。貫通孔218には、電機子12のコイル9
から引き出された3本の引き出し線91(コイル9の端
部)が通されており、これらの引き出し線91の先端部
はそれぞれ、リード端子4の一方の端部42に半田付け
されている。すなわち、リード端子4の一方の端部42
は、コイル9の端部を接続する接続部分になっている。
【0025】このようにしてリード端子4の一方の端部
42にコイル9の端部を接続した後のスピンドルモータ
1は、この状態のまま、図3(B)に示すモータ機器の
モータ載置面32に搭載される。ここで、モータ載置面
32は、モータフレーム21の底部213の裏面側21
6と重なる位置が給電部になっており、この給電部には
給電用端子33が形成されている。ここで、給電用端子
33の先端部34は、上方に向けて丸みを帯びて突出し
ている。従って、モータフレーム21の底部213をモ
ータ搭載面32に載せると、給電用端子33の先端部3
4にリード端子4の他方の端部43が接する。しかも、
リード端子4の他方の端部43は、第2の凹部222の
内側で斜めに浮き上がっているので、給電用端子33の
先端部34とリード端子4の他方の端部43とが接した
とき、リード端子4の他方の端部43は弾性変形し、給
電用端子33の先端部34とリード端子4の他方の端部
43とは、弾性をもって接続する。従って、給電用端子
33とリード端子4とは確実に接続し、給電用端子33
およびリード端子4を介してコイル9にモータ機器の方
から給電することができる。なお、リード端子4の一方
の端部42は凹部216の底面に沿って延びているの
で、モータフレーム21の底部213をモータ搭載面3
2に載せても、モータ搭載面32には当たらない。
【0026】このように、本形態のスピンドルモータ1
では、モータフレーム21にはリード端子4がインサー
ト成形され、一体化されているので、モータの小型化を
妨げるコネクタ、あるいは配線パターンに断線が発生す
るおそれのあるFPC基板を使用する必要がない。それ
故、スピンドルモータ1において、小型化および信頼性
の向上を図ることができる。
【0027】また、本形態に係るスピンドルモータ1を
ディスク駆動用にノートパソコンに搭載したとき、ノー
トパソコンを落としても、その衝撃は樹脂成形品からな
るモータフレーム21によって吸収、緩和される。この
ため、アルミニウム等の金属で形成された従来のモータ
フレームとは違い、衝撃がボールベアリング5、6にそ
のまま伝わるということがない。従って、落下したとき
の衝撃によってボールベアリング5、6が変形すること
がないので、落下時の衝撃に起因して、ディスクが回転
したときのノイズの発生や回転振れの発生、さらにはデ
ィスクが回転不能という事態が発生しない。さらに、モ
ータ駆動時に発生するボールベアリング5、6の振動な
どもモータフレーム21に吸収されるので、ノイズの低
減を図ることもできる。さらにまた、モータフレーム2
1の裏面側の所定位置でリード端子4が露出しているの
で、モータフレーム21をモータ機器の給電用端子33
(給電部)と重ねるだけで、リード端子4とモータ機器
の給電用端子33との電気的な接続を行うことができ
る。それ故、モータ機器の組み立て工数も削減できる。
【0028】また、リード端子4は、長手方向の中央部
分41がモータフレーム21に埋設されていることによ
り、リード端子4の両端部のうちの一方の端部42によ
ってコイル9の端部91との接続部が形成されていると
ともに、他方の端部43によってモータ機器側の給電用
端子33に接する接点部が形成されている。このよう
に、リード端子4の中央部分41がモータフレーム21
に埋設されている構成であれば、その両端部42、43
をコイル9との接続部分、およびモータ機器の給電用端
子33との接点部分としてそれぞれ利用するときでも、
接続部分および接点部分を正確な位置に配置できる。ま
た、リード端子4の中央部分41がモータフレーム21
に埋設されている構成であれば、接点部分がモータフレ
ーム21の裏面側で突出するように構成することができ
る。従って、モータフレーム21の裏面側において、接
点部分がモータ機器の給電用端子33に弾性をもって接
続する接続構造を実現できる。それ故、モータ機器の給
電用端子33とリード端子4との接続作業を簡略化する
ことができる。
【0029】さらに、モータフレーム21はエンジニア
リングプラスチックから形成されているので、耐衝撃性
および耐熱性等に優れたモータフレーム21を製造する
ことができる。
【0030】(その他の実施の形態)なお、上記の実施
の形態では、モータフレーム21を樹脂成形する際に、
リード端子4をインサート成形することにより、モータ
フレーム21にリード端子4の一部を埋設する構成であ
ったが、モータフレーム21を樹脂成形する際に、リー
ド端子4を受け入れる溝状の端子挿入部を形成すること
により、モータフレーム21を樹脂成形した後に、端子
挿入部にリード端子4を挿入、固定してもよい。ここで
用いる固定方法としては、端子挿入部を狭めに形成して
おき、そこにリード端子4を圧入固定する方法、あるい
は端子挿入部内でリード端子4を接着固定する方法など
を用いることができる。このような製造方法を採用した
場合には、リード端子4を樹脂にインサート成形する方
法と違って、リード端子4は成形時の熱を受けない。従
って、リード端子4として、表面に金や銀のめっき層が
形成されているものを用いても、このめっき層が劣化、
溶解するおそれがないという利点がある。ここで、リー
ド端子4については、複数の端子部分が一方端で連結し
ているものを用い、その個々独立している他方端を端子
挿入部に挿入、固定した後、連結部分を切断して、各リ
ード端子4を分割してもよい。この方法であれば、モー
タフレーム21にリード端子4の一部を埋設させる際の
作業効率を向上させることができる。
【0031】また、モータフレーム21に導電性を有す
るフィラーを配合すれば、ハブ7に記録ディスクを搭載
して高速回転させたときに静電気が発生しても、この静
電気をハブ7および軸受を介してモータフレーム21に
逃がすことができる。
【0032】さらに、リード端子4は上記の形態に限ら
ず、例えば、図4に示すリード端子4Aのように、その
端部43を下方に向けて垂直に突出させてもよい。この
場合には、装置側のモータ載置面32に対して、リード
端子4の端部43を上方から抜き差し可能なコネクタ3
5を取り付ければよい。
【0033】さらにまた、上記の形態では軸回転型のス
ピンドルモータについて説明したが、本発明は軸固定型
のスピンドルモータに適用することもできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスピンド
ルモータでは、モータフレームにはリード端子がインサ
ート成形などの方法によって埋設され、一体化されてい
るので、コネクタのようにモータの高さ方向において比
較的厚い部品をモータフレームの底面部に固定する必要
がない。従って、モータを薄型化できる。また、変形し
やすいFPC基板を用いた構成と違って、配線パターン
の断線や端子の変形が発生するおそれがないので、信頼
性が向上する。さらに、本発明を適用したスピンドルモ
ータをディスク駆動用にノートパソコンに搭載したと
き、ノートパソコンを落としても、その衝撃は樹脂成形
品からなるモータフレームによって吸収、緩和されるの
で、落下時の衝撃に起因して、ディスクが回転したとき
のノイズの発生や回転振れの発生、さらにはディスクが
回転不能という事態が発生しない。しかも、モータ駆動
時に発生するボールベアリングの振動や電機子の振動も
モータフレームに吸収されるので、ノイズの低減を図る
こともできる。さらにまた、モータフレームの裏面側の
所定位置でリード端子が露出しているので、モータフレ
ームをモータ機器の給電部と重ねるだけで、リード端子
とモータ機器の給電部との電気的な接続を行うことがで
きる。それ故、モータ機器の組み立て工数も削減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスピンドルモータを示す断面
図である。
【図2】図1に示すモータのモータフレームを斜め下方
からみた様子を示す斜視図である。
【図3】(A)は、図1に示すモータのリード端子の取
り付け構造を示す説明図、(B)は、(A)に示すリー
ド端子と接続される給電用端子を示す説明図である。
【図4】本発明を適用したスピンドルモータに使用され
るリード端子の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スピンドルモータ 3 モータ機器のシャーシ 4 リード端子 5、6 ボールベアリング 7 ハブ 9 コイル 10 ステータコア 12 電機子 21 モータフレーム 32 給電用端子(給電部) 41 リード端子の中央部 42 リード端子の一方の端部 43 リード端子の他方の端部 91 引き出し線(コイルの端部) 213 モータフレームの底部 225 貫通孔
フロントページの続き (72)発明者 斎藤 正義 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 Fターム(参考) 5H605 AA04 AA05 BB05 BB19 CC01 CC06 EB04 EC01 EC08 FF06 FF13 GG18 5H615 AA01 BB01 BB14 BB17 PP01 PP15 PP28 SS44 TT01 TT26 TT39

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ機器に取り付けられるモータフレ
    ームと、該モータフレームに対して回転自在に支持され
    たロータと、該ロータの駆動マグネットに対向するよう
    に前記モータフレームに保持されたステータコアと、該
    ステータコアに巻回されたコイルとを有するスピンドル
    モータにおいて、 前記モータフレームは、前記コイルが配置されている側
    とは反対側で部分的に露出するように複数のリード端子
    が埋設された樹脂成形品により形成されているととも
    に、 当該モータフレームには、前記コイルの端部を当該コイ
    ルが配置されている側とは反対側にまで引き出して前記
    リード端子に接続するための貫通孔が形成されているこ
    とを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記リード端子は、
    長手方向の中央部分が前記モータフレームに埋設されて
    いることにより、当該リード端子の両端部のうちの一方
    の端部によって前記コイルの端部との接続部が形成され
    ているとともに、他方の端部によって前記モータ機器側
    の給電部に接する接点部が形成されていることを特徴と
    するスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記モータ
    フレームは、エンジニアリングプラスチックから形成さ
    れていることを特徴とするスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記モータフレームには、導電性を有するフィラーが配
    合されていることを特徴とするスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに規定する
    スピンドルモータの製造方法であって、前記モータフレ
    ームを樹脂で成形する際に、前記複数のリード端子をイ
    ンサート成形することを特徴とするスピンドルモータの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに規定する
    スピンドルモータの製造方法であって、前記モータフレ
    ームを樹脂で成形する際に、前記複数のリード端子を受
    け入れる端子挿入部を形成し、しかる後に、該端子挿入
    部に前記リード端子を挿入して固定することを特徴とす
    るスピンドルモータの製造方法。
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