JPH089597A - マグネットモータのブラシホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、マグネットモータの界磁磁極
と整流ブラシの回転方向の位置精度を向上させることに
ある。 【構成】ブラシホルダーに、界磁磁極と同数でラジアル
方向に等間隔の軸方向に突出した突起を設け、界磁磁極
を、隣合う突起の間に圧入固定した。 【効果】整流ブラシを保持するブラシホルダーに界磁磁
極を固定するための突起を設けているため、界磁磁極と
整流ブラシの回転方向の位置決めが高精度となり安定し
たモータ性能を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マグネットモータに係
り、特に界磁磁極と整流ブラシとの回転方向の位置決め
が高精度にできるブラシホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の技術は、ヨークに組み付けた磁極
ホルダーと、リヤブラケットに組み付けたブラシホルダ
ーとが存在し、整流ブラシと界磁磁極の位置決めは、前
記ヨークに設けられた刻線と、前記リヤブラケットに設
けられた刻線とを合わせ、嵌合させることで行ってい
た。あるいは、前記ヨークインロー部に舌状の折曲げ部
を設け、前記リヤブラケットに設けた切欠部を嵌合する
構造と成っていた。なお、この種の装置として関連する
ものには例えば、実公平2−29798号公報が挙げられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ヨー
クとリヤブラケットの位置決め精度の向上を図ったもの
であり、ヨークと界磁磁極、及びブラシホルダーとリヤ
ブラケットの位置精度については配慮されていない。こ
のため前記界磁磁極と前記ヨーク，前記ヨークと前記リ
ヤブラケット、及び前記リヤブラケットと前記ブラシホ
ルダーとの取付誤差が集積され、結果的に前記界磁磁極
と前記整流ブラシの位置精度が悪化するという問題があ
る。

【０００４】本発明は、前記界磁磁極と前記整流ブラシ
の回転方向の位置精度向上を目的としており、モータ性
能のばらつきの少ないマグネットモータを提供すること
にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、整流ブラシを保持するブラシホルダーに、軸方向に
突出する突起を設け、前記突起により界磁磁極を固定し
たものである。

【０００６】

【作用】ブラシホルダーに、軸方向に突出する突起を設
け、前記突起で界磁磁極を固定することにより、前記界
磁磁極とヨーク，前記ヨークとリヤブラケット，前記リ
ヤブラケットとブラシホルダーの取付誤差に関係なく前
記界磁磁極と整流ブラシの位置精度を向上することがで
きる。

【０００７】

【実施例】本発明はマグネットモータの界磁磁極と整流
ブラシとの位置決め構造に関する。

【０００８】以下、本発明の一実施例を図面に即し説明
する。

【０００９】図１において、１は軟鋼により円筒状に成
形されたヨーク１１，前記ヨーク１１の内周面に等間隔
に配置された界磁磁極２から構成されるモータの固定
子，１５は前記固定子１の界磁磁極２の励磁力を受けて
回転付勢する如く配置した電機子、４は前記電機子１５
に給電を行う整流ブラシ，３は前記整流ブラシ４を保持
するブラシホルダー、６は前記電機子１５を支軸し、ヨ
ーク１１と嵌合するリヤブラケットである。

【００１０】上記の如く構成するマグネットモータにお
いて、前記ブラシホルダー３には図２に示すようにブラ
シ保持具３ｂと軸方向に突出した突起３ａが設けられて
いる。前記突起３ａは界磁磁極２を狭持固定するようラ
ジアル方向に等間隔に配置され、前記整流ブラシ４に対
する前記界磁磁極２に位置が適正位置となるように、前
記ブラシ保持具３ｂに対し適当な位置に設けられてい
る。

【００１１】図３は、前記ブラシホルダー３を組み付け
た固定子１の要部断面図を示すものである。図におい
て、前記ヨーク１１の内周面の所定位置には前記ブラシ
ホルダー３が配置されており、前記隣合う突起３ａの間
に界磁磁石２１と補助極２２の一端が狭持されている。
また、前記界磁磁石２１と前記補助極２２の他端を狭持
する如く前記ブラシホルダー３の突起３ａと円形状の突
起５ａを持つリング状の磁極ホルダー５が前記ヨーク１
１の内周面に配置されている。整流ブラシ４は前記ブラ
シ保持具３ｂに収納され前記電機子１５に給電する。

【００１２】なお、前記ブラシホルダー３及び磁極ホル
ダー５は、前記ヨーク１１に接続固定または圧入固定さ
れているため、電機子１５の回転反力により界磁磁極２
が回動することはない。

【００１３】上記の如く本発明によれば界磁磁極２と、
整流ブラシ４との位置関係がブラシホルダー３により決
定されるため、各部品の組立精度に関係なく、界磁磁極
２と整流ブラシ４との回転方向の位置精度が高精度とな
り、モータ性能のばらつきの少ないマグネットモータを
得ることができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ており、整流ブラシを保持するブラシホルダーに界磁磁
極を固定するための突起を設けているため、前記界磁磁
極と前記整流ブラシの回転方向の位置決めが高精度とな
り安定したモータ性能を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すスタータの断面図であ
る。

【図２】本発明の一実施例を示すブラシホルダーの斜視
図である。

【図３】本発明の一実施例を示す固定子の要部断面図で
ある。

【符号の説明】

１…固定子、２…界磁磁極、３…ブラシホルダー、３
ａ，５ａ…突起、３ｂ…ブラシ保持具、４…整流ブラ
シ、５…磁極ホルダー、６…リヤブラケット、１１…ヨ
ーク、２１…界磁磁石、２２…補助極。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒状のヨークと、前記ヨークの内周面に
   等間隔で配置された複数個の界磁磁極から成る固定子
   と、前記固定子の界磁磁極の励磁力を受けて回転付勢す
   る如く配置した電機子と、前記電機子に給電を行うブラ
   シと前記ブラシを保持固定するブラシホルダーから成る
   マグネットモータにおいて、前記ブラシホルダーに、前
   記界磁磁極と同数でラジアル方向に等間隔の軸方向に突
   出した突起を設け、前記界磁磁極を前記隣合う突起の間
   に圧入固定したことを特徴とするマグネットモータのブ
   ラシホルダー。
2. 【請求項２】請求項１において、前記ブラシホルダーを
   樹脂または弾性材料で成形したことを特徴とするマグネ
   ットモータのブラシホルダー。