JPH0895574A - 消音装置 - Google Patents

消音装置

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JPH0895574A
JPH0895574A JP6254741A JP25474194A JPH0895574A JP H0895574 A JPH0895574 A JP H0895574A JP 6254741 A JP6254741 A JP 6254741A JP 25474194 A JP25474194 A JP 25474194A JP H0895574 A JPH0895574 A JP H0895574A
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Takeshi Fujita
毅 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スピーカの放射する音波の音圧レベル、特に
低音域における音圧レベルを大きくすることによって排
気音に対する消音効果を向上させる。 【構成】 排気ガスの流通する排気ダクト1に結合され
た枝管2と、この枝管2の排気ダクト1に結合された側
とは反対側に設けられ枝管2内に音波を放射するスピー
カとを具備し、スピーカ3から排気ガスの排気音と等大
で逆位相の音波を放射することによって排気音を消音す
るアクティブ型の消音装置で、スピーカ3として、エン
クロージャ3aの一側壁にスピーカユニット3bとドロ
ンコーンcとを備えたドロンコーン方式のスピーカを使
用し、このスピーカユニット3b及びドロンコーン3c
を枝管2の中空部2aに露出させる状態に設ける。従っ
て、枝管2の中空部2a、ひいては排気ダクト1内に
は、スピーカ3のスピーカユニット3b及びドロンコー
ン3cからの音波が放射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高温ガスや腐食
性ガス等の排気ガスの排気ダクトに使用し、この排気ガ
スの排気音を消音する消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジン等の排気音
を低減する装置として、排気音に対しこれと実質的に等
大で逆位相の音波を重畳させることによってこの排気音
を消音するアクティブ型の消音装置が知られている。従
来、このアクティブ型の消音装置としては、図3に示す
ようなものがある。
【0003】同図において、101は排気ダクトで、こ
の排気ダクト101内を排気ガスが矢印110の方向に
流通する。そして、排気ダクト101の壁面には、開口
部101aが穿設されており、この開口部101aに枝
管102が結合されている。また、この枝管102の開
口部101a側と反対側には、スピーカ103が、枝管
102内に音波を放射する状態に、即ちスピーカユニッ
ト103bを枝管102内に露出させる状態に設けられ
ている。更に、枝管102の途中には、熱交換器104
が設けられており、この熱交換器104の内部は、枝管
102内と連通している。即ち、上記のように構成され
た消音装置では、排気ダクト101内を流通する排気ガ
スの排気音と等大で逆位相の音波を、スピーカ103か
ら枝管102、熱交換器104及び開口部101aを介
して排気ダクト101内に放射することによって、その
排気音を低減している。
【0004】ここで、排気ガスは、排気ダクト101内
を矢印110の方向に流通するだけでなく、点線の矢印
110aの方向、即ち開口部101aを介して枝管10
2内にも流通する。この排気ガスは、約400℃程度の
高温ガスであるため、この高温の排気ガスがスピーカ1
03に直接触れると、スピーカ103は、この排気ガス
の高温熱によって破壊されてしまう。従って、この排気
ガスの高温熱によるスピーカ103の破壊を防ぐために
熱交換器104が設けられており、この熱交換器104
の熱交換作用によって、スピーカ103側に流れ込む排
気ガスの温度を、例えば100℃以下の低温に抑えてい
る。
【0005】また、排気ガスは、C、NOX 、SOX
の腐食性ガスでもある。この腐食性ガスが、スピーカ1
03内、即ちスピーカ103のエンクロージャ103a
内に流入すると、このスピーカ103を構成している部
品が腐食してしまい、ひいてはスピーカ103が破壊さ
れてしまう。従って、少なくともこの腐食性排気ガスの
スピーカ103のエンクロージャ103a内への流入を
防ぐために、スピーカ103には、密閉形のスピーカが
使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
で使用している一般の密閉形のスピーカ103は、スピ
ーカユニット103bの背面の空気がエンクロージャ1
03aによって密封されているため、スピーカユニット
103bを構成している振動板(図示せず)が振動しに
くくなり、これによって特に低音再生限界周波数が高く
なってしまうこと、即ち低音域における出力音圧レベル
が比較的に小さくなってしまうことが知られている。従
って、特に消音の対象とする排気音の周波数が低いと
き、スピーカ103の出力音圧レベルが不足し、これに
よって十分な消音効果が得られないという問題がある。
一方、枝管102には熱交換器104が設けられている
ので、スピーカ103から放射される音波が排気ダクト
101に到達するまでの音の伝達路上にフィルタが形成
されている。従って、スピーカ103から放射される音
波が排気ダクト101に到達しにくくなるため、上記問
題がより一層顕著に現れてしまう。
【0007】なお、通常、スピーカの低音域における出
力音圧レベルを大きくする方法としては、バスレフ方式
のスピーカを用いるのが一般的である。しかし、バスレ
フ方式のスピーカは、そのエンクロージャに設けられて
いるポートの部分が開口しているため、即ちエンクロー
ジャ内部が密閉状態でないため、このバスレフ方式のス
ピーカを上記密閉形のスピーカ103に替えて消音装置
に使用することは好ましくない。即ち、もし、このバス
レフ方式のスピーカを密閉形のスピーカ103に替えて
使用した場合、上記ポートを介してエンクロージャ内部
に排気ガスが流入し、この排気ガスの腐食作用によって
磁器回路等のスピーカ構成部品を損傷してしまう。
【0008】本発明は、スピーカ103として、ドロン
コーンを備えたドロンコーン方式のスピーカを使用し、
スピーカのエンクロージャ内部に排気ガスを流入させる
ことなく、特に低音域における出力音圧レベルを大きく
することによって消音効果をより向上させる消音装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の消音装置は、排
気ガスの流通する本管に結合された枝管と、該枝管の上
記本管に結合された側とは反対側に設けられ該枝管内に
音波を放射するスピーカとを、具備し、上記スピーカか
ら上記排気ガスの排気音と等大で逆位相の音波を放射す
ることによって上記排気音を消音するアクティブ型の消
音装置において、上記スピーカが、その一側壁にスピー
カユニットとドロンコーンとを備えたドロンコーン方式
のスピーカであり、上記スピーカユニットと上記ドロン
コーンとを上記枝管内に露出させる状態に設けられたこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、スピーカは、スピーカユニッ
トから音波を放射すると共に、このスピーカユニットの
背面から放射される音波によってドロンコーンを振動さ
せ、これによってドロンコーンからも音波を放射してい
る。従って、上記従来技術で使用している一般の密閉形
のスピーカと比較して、更に低音域まで一定の出力音圧
レベルを得ることができ、即ち低音域における出力音圧
レベルがより大きくなる。このスピーカユニット及びド
ロンコーンから放射された音波は、枝管内、ひいては本
管内に放射される。また、スピーカのエンクロージャを
密閉状態に保つことができるので、排気ガスがエンクロ
ージャ内部に流入することはない。
【0011】
【実施例】本発明に係る消音装置の一実施例を図1を参
照して説明する。なお、図1は、例えばディーゼルエン
ジンに用いる消音装置を示す図で、(a)は、その構成
を示す概略断面図、(b)は、(a)におけるI−I断
面図、(c)は、(a)におけるII−II断面図であ
る。
【0012】同図において、1は、高温または腐食性の
排気ガスが図1(a)における左側から右側に向かって
例えば5乃至30m/sの流速で流通する排気ダクト
で、その内径Dは、例えば約250mmである。この排
気ダクト1の壁面には、開口部1aが穿設されており、
この開口部1aに、内径dが例えば約250mmの枝管
2が結合されている。なお、この枝管2は、開口部1a
よりも排気ガスの流通方向の上流側(図1(a)の左
側)に位置する排気ダクト1に対して鋭角、例えば図1
(a)に示すθとして約30°の傾き角をなして結合さ
れている。
【0013】また、この枝管2の開口部1a側とは反対
側には、スピーカ3が設けられている。このスピーカ3
は、エンクロージャ3aの一側壁にスピーカユニット3
bとドロンコーン3cとを備えたドロンコーン方式(パ
ッシブラジエータ方式)のスピーカである。このドロン
コーン方式のスピーカ3は、スピーカユニット3bの背
面から放射される音波によってドロンコーン3cを振動
させ、これによってドロンコーン3cからも音波を放射
させるスピーカである。そして、このスピーカ3は、ス
ピーカユニット3b及びドロンコーン3cとを、枝管2
内に露出させる状態に、即ちスピーカユニット3b及び
ドロンコーン3cから放射される音波を枝管2内に放射
させる状態に設けられている。
【0014】このドロンコーン方式のスピーカ3は、一
般に、バスレフ方式のスピーカと同様の出力音圧周波数
特性を得ることができる、即ち一般の密閉形のスピーカ
よりも低音域の出力音圧レベルを大きくすることができ
ることが知られている。ここで、このドロンコーン方式
のスピーカ3のエンクロージャ3aの共振周波数f
Odを、数1に示す。
【0015】
【数1】 fOd=(1/2π)・{(SC ' +S2 )/mp21/2
【0016】上記数1において、SC ’はエンクロージ
ャ3aの等価スティフネス、S2 はドロンコーン3cの
等価スティフネス、mp2はドロンコーン3cの等価質量
である。一方、バスレフ方式のスピーカのエンクロージ
ャの共振周波数fObは、数2で表される。
【0017】
【数2】fOb=(1/2π)・(SC /mp 1/2
【0018】上記数2において、SC はエンクロージャ
の等価スティフネス、mp はポートの等価質量である。
即ち、上記数1におけるfOdが、数1におけるfObと同
様の値になるように、ドロンコーン方式のスピーカ3を
設計することによって、バスレフ方式のスピーカと同様
の出力音圧周波数特性を得ることができる。
【0019】このドロンコーン方式のスピーカ3の出力
音圧周波数特性を、図2の実線のグラフXに示す。ま
た、一般の密閉形のスピーカの出力音圧周波数特性を、
同図の点線のグラフYに示す。同図に示すように、ドロ
ンコーン方式のスピーカ3は、一般の密閉形のスピーカ
に比べて、その低音再生限界周波数が低いことが知られ
ている。つまり、このドロンコーン方式のスピーカ3
は、密閉形のスピーカよりも低音域まで一定の出力音圧
レベルを得ることができ、即ち、上述のように低音域に
おける出力音圧レベルを一般の密閉形のスピーカよりも
大きくすることができる。
【0020】なお、このドロンコーン方式のスピーカ3
のエンクロージャ3aは、一般の密閉形のスピーカと同
様に、密閉状態に保たれている。
【0021】更に、開口部1aにおける排気ガスの流通
方向の上流側には、開口部1aに対して鋭角、例えば図
1(a)に示すαとして約30°の傾き角をなして排気
ダクト1側に突出するように板状のフィン5が設けられ
ている。このフィン5の排気ダクト1側への突出量p
は、排気ダクト1の内径Dの約1/4乃至1/3程度で
ある。そして、このフィン5の側縁は、図1(b)及び
図1(c)に示すように、排気ダクト1の内壁に密着し
ている。つまり、このフィン5によって、開口部1a付
近における排気ダクト1内の排気ガスの流通路は、図1
(a)の左側から右側に向かって、即ち流通路の上流側
から下流側に向かって、開口部1aと対向する側(図1
(a)の上方)に排気ダクト1の内径Dの約3/4乃至
2/3程度まで徐々に狭められている。
【0022】そして、枝管2のスピーカ3に近接した側
の壁面には、その直径φが例えば1インチ程度の貫通孔
6、6、・・・が複数箇所、本実施例においては3箇所
に穿設されている。
【0023】更に、枝管2の壁面には、上記貫通孔6、
6、・・・とは別の貫通孔7aが穿設されており、この
貫通孔7aを被う状態に、ファン7が枝管2の外側に設
けられている。このファン7の羽根は、枝管2の外部の
空気(外気)を貫通孔7aを介して枝管2内に送風する
向きに取り付けられている。そして、このファン7に
は、その動作を制御する制御電源(図示せず)が接続さ
れており、この制御電源は、排気ダクト1内の排気ガス
の流通が停止したとき、例えばエンジンを停止してから
所定の時間だけファン7を動作させるように制御してい
る。
【0024】また、枝管2の長さ方向の略中央には、断
熱材4が設けられている。この断熱材4は、その内径が
枝管2の内径dと略同等のリング状の形状を有してお
り、枝管2の一部を形成する状態に配置されている。
【0025】上記のように構成された消音装置では、排
気ダクト1内を流通する排気ガスの排気音と実質的に等
大で逆位相の音波を、スピーカ3から枝管2、断熱材4
及び開口部1aを介して排気ダクト1内に放射すること
によって、その排気音を低減している。
【0026】ここで、排気ガスが排気ダクト1内を流通
する際、排気ダクト1の上流側(図1(a)の左側)か
ら流れてきた排気ガスは、開口部1a付近においてフィ
ン5に沿って流れ、つまり開口部1aと対向する側(図
1(a)の上方)に寄せられた状態で下流側(図1
(a)の右側)に流通する。即ち、排気ガスは、図1
(a)に矢印10で示すように、開口部1aを迂回した
状態で上流側から下流側に流通する。従って、この排気
ガスが、図1(a)に示す点線の矢印10aの方向、即
ち開口部1aを介して枝管2側に流通することはない。
即ち、スピーカ3が排気ガスに晒されることがないの
で、この排気ガスの高温熱または腐食性によってスピー
カ3が破壊されてしまうことはない。また、スピーカ3
に対して排気ガスの負圧、即ち負担が掛からないので、
スピーカ3の音波の放射効率が低下することもない。
【0027】そして、枝管2が、開口部1aよりも排気
ガスの流通方向の上流側に位置する排気ダクト1に対し
て鋭角、例えばθ=約30°の傾き角をなして結合して
いるので、排気ダクト1内を流通する排気ガスは、尚更
枝管2側に流れ込み難くなる。また、これと同時に、排
気音の波面とスピーカ3から放射される音波の波面との
傾き角(入射角)についても、θを直角又は鈍角にした
場合よりも小さくなるので、排気音の波面とスピーカ3
から放射される音波の波面とがより近接し、これによっ
て、消音効果がより一層向上する。
【0028】また、スピーカ3には、ドロンコーン方式
のスピーカを用い、そのスピーカユニット3b及びドロ
ンコーン3cから放射される音波を、枝管2内、ひいて
は本管1内に放射するように構成されている。従って、
例えばスピーカユニット3bとして図3に示す従来技術
の密閉形スピーカ103のスピーカユニット103bと
同等なものを使用した場合、その再生周波数特性の均一
性を従来よりも更に低音域側に延ばすことができる。つ
まり、従来の密閉形のスピーカ103よりも更に低音域
まで一定の出力音圧レベルを得ることができ、即ち従来
よりも低音域における出力音圧レベルを大きくすること
ができるので、低音域の排気音に対してより大きな消音
効果を得ることができる。
【0029】そして、このドロンコーン方式のスピーカ
3は、一般の密閉形のスピーカと同様に、エンクロージ
ャ3aが密閉状態に保たれているので、エンクロージャ
3a内部への排気ガスの流入を防止することができる。
従って、排気ガスの腐食作用によるエンクロージャ3a
内のスピーカ構成部品の損傷を防ぐことができる。
【0030】また、排気ダクト1内における排気ガスの
流通によって、枝管2内には、排気ダクト1側に向かっ
て気体吸引力が発生している。この気体吸引力によっ
て、図1(a)に一点鎖線の矢印11で示すように、消
音装置外部の外気が、枝管2の壁面に穿設された貫通孔
6、6、・・・を介して枝管2内に吸い込まれ、排気ダ
クト1側に流れ込む。即ち、スピーカ3の前面に外気に
よるエアーカーテンが形成され、この外気は枝管2から
排気ダクト1側に流通する。これによって、外気温が約
30℃であるとき、スピーカ3の前面における雰囲気温
度を40乃至50℃程度に保つことができる。なお、本
実施例では、フィン5を設けることによって排気ダクト
1内における排気ガスの流通路を狭くしているが、これ
によって排気ダクト1内の開口部1(a)付近における
排気ガスの流速が一層速くなっている。つまり、これに
伴って、枝管2内の排気ダクト1側に向かう気体吸引力
も増大しているので、上記エアーカーテンの作用がより
一層顕著に現れる。
【0031】更に、枝管2の壁面には、エンジンを停止
してから所定の時間だけ枝管2の外部から貫通孔7aを
介して外気を枝管2内に送風するファン7が設けられて
いる。即ち、エンジンを停止すると、排気ダクト1内の
排気ガスの流通が停止し、これによって枝管2内の排気
ダクト1側に向かう気体吸引力、ひいてはスピーカ3の
前面におけるエアーカーテンも無くなるため、排気ダク
ト1内に残っている排気ガスや、排気ガスによって加熱
された排気ダクト1及び枝管2からの発散熱の対流によ
って、スピーカ3が加熱されてしまう。しかし、上記の
ようなファン7を設けているので、枝管2内には、図1
(a)に二点鎖線の矢印12で示すように、枝管2から
排気ダクト1側に向かって外気が流通し、これによって
スピーカ3に対する熱の対流、ひいてはスピーカ3の加
熱を防ぐことができると共に、排気ダクト1及び枝管2
内を冷却することができる。
【0032】また、排気ダクト1内に残っている排気ガ
スが、枝管2側、ひいてはスピーカ3側へ流入するのを
防ぐことができるので、エンジン停止後においても、ス
ピーカ3の排気ガスによる腐食を防止することができ
る。但し、このスピーカ3には、エンクロージャ3aが
密閉されているドロンコーン方式のスピーカを使用して
いるので、万一、ファン7が故障して動作しなくなり、
スピーカ3側に排気ガスが流入したとしても、スピーカ
3のエンクロージャ3a内に排気ガスが流入することは
ない。なお、このファン7は、常時動作させるのではな
く、エンジンを停止してから所定の時間、例えば排気ダ
クト1内に残っている排気ガスが排出されるか、または
排気ダクト1または枝管2内が一定の温度以下に下がる
まで動作させればよいので、ファン7を動作させるため
の消費電力は比較的少なくて済む。
【0033】そして、枝管2の一部を形成する状態に断
熱材4が設けられているので、この断熱材4を挟む枝管
2の熱伝導作用、ひいては排気ダクト1及びスピーカ3
間における熱の伝導が抑制されている。従って、排気ガ
スの高温熱が排気ダクト1及び枝管2自体を介してスピ
ーカ3に伝導することがない。即ち、排気ガスの高温熱
は、対流のみならず、伝導によってもスピーカ3に影響
することがないので、スピーカ3の高温熱による破壊
を、より一層確実に防止することができる。なお、この
断熱材4の内径は、枝管2の内径dと略同等であるの
で、枝管2内、即ちスピーカ3から放射される音波が排
気ダクト1に到達するまでの音の伝達路上に、音波の伝
達に影響を与えるフィルタのようなものが形成されてし
まうことはない。従って、スピーカから放射される音波
の音圧レベルが低下したり、周波数特性が変化してしま
うということがない。
【0034】なお、本実施例においては、開口部1aに
対するフィン5の傾き角αを約30°としたが、排気ガ
スが開口部1aを迂回しながら排気ダクト1の上流から
下流に流通するようにその流通路が形成されるのであれ
ば、この傾き角αは30°に限らず、例えばフィン5の
端縁部において排気ガスの風きり音が発生しない程度の
鋭角でもよい。また、この板状のフィン5によって、排
気ガスを、それが開口部1aを迂回しながら排気ダクト
1の上流から下流に流通するように案内したが、これと
同等な作用を奏するのであれば、板状のフィン5に限ら
ず、他の形状から成る構造物によって上記排気ガスを案
内してもよい。
【0035】そして、開口部1aよりも上流側に位置す
る排気ダクト1に対する枝管2の傾き角θについても約
30°としたが、このθは、好ましくは鋭角であれば3
0°に限らない。
【0036】また、枝管2に穿設した貫通孔6、6、・
・・の数を3個としたが、この数に限る必要はない。但
し、この貫通孔6、6、・・・の数が余り多くなり過ぎ
ると、スピーカ3から放射される音波の貫通孔6、6、
・・・からの漏れが大きくなってしまい、これによって
排気音に対する消音効果が低下してしまうため、この消
音効果が著しく低下しない程度の数にする。また、この
貫通孔6、6、・・・の直径φについても約1インチ程
度としたが、スピーカ3から放射される音波の漏れが消
音効果に著しい影響を与えない程度であれば、1インチ
以外の大きさにしてもよい。なお、この貫通孔6、6、
・・・を設けなくても、スピーカ3に対する排気ガスの
熱的影響や負圧の影響が無視できる場合は、この貫通孔
6、6、・・・を設ける必要はない。
【0037】そして、ファン7を、エンジン停止後に動
作させるように構成したが、エンジン運転時においても
常時動作するように構成してもよい。また、ファン7を
複数個設けてもよい。
【0038】更に、枝管2の長さ方向の略中央に断熱材
4を設けたが、枝管2の一部を形成する状態にこの断熱
材4が設けられるのであれば、この断熱材4の配置場所
は枝管2の長さ方向の略中央に限ることはない。また、
排気ガスの高温熱が排気ダクト1及び枝管2自体を介し
てスピーカ3に伝導するのを遮断することができるので
あれば、断熱材4に限らず、例えば熱交換器等の他の熱
伝導遮断手段を、枝管2の長さ方向に対して略直角な面
内に枝管2の一部を形成するように設けてもよい。ここ
で、断熱材4に替えて熱交換器を用いるとしても、従来
のように水冷式の熱交換器を2段重ねで使用しなくても
1段で十分に構成を満足することができ、ひいては構造
が複雑でかつ高価な水冷式の熱交換器を使用しなくても
構造が簡単でかつ安価な空冷式の熱交換器で十分に構成
を満足することができる。なお、排気ガスの温度が比較
的低温で、この熱が排気ダクト1及び枝管2を介してス
ピーカ3側に伝導したとしても、その伝導熱がスピーカ
3の耐熱許容範囲内であれば、断熱材等の熱伝導遮断手
段を設けなくてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の消音装置は、スピーカとして、
バスレフ方式のスピーカと同様に低音域における出力音
圧レベルを大きく得ることのできるドロンコーン方式の
スピーカを使用し、そのスピーカユニット及びドロンコ
ーンから放射される音波を、枝管内、ひいては本管内に
放射するように構成されている。従って、このドロンコ
ーン方式のスピーカのスピーカユニットとして、従来の
密閉形のスピーカと同等なスピーカユニットを使用した
場合、従来よりも更に低音域まで一定の出力音圧レベル
を得ることができる。即ち、低音域における出力音圧レ
ベルをより大きくすることができるので、従来よりも大
きい消音効果を得ることができるという効果がある。
【0040】そして、このドロンコーン方式のスピーカ
は、一般の密閉形のスピーカと同様に、エンクロージャ
が密閉状態に保たれているので、エンクロージャ内部へ
の排気ガスの流入を防止することができる。即ち、本発
明の消音装置は、従来の密閉形のスピーカを用いた場合
よりも大きい消音効果を得ることができるという上記の
効果を奏すると共に、密閉形のスピーカと同様に、排気
ガスの腐食作用によるエンクロージャ内のスピーカ構成
部品の損傷を防ぐことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消音装置の一実施例を示す図で、
(a)は消音装置の構成を示す概略断面図、(b)は
(a)のI−I断面図、(c)は(a)のII−II断
面図である。
【図2】同実施例に使用しているドロンコーン方式のス
ピーカ、及び密閉形のスピーカの出力音圧周波数特性を
示すグラフである。
【図3】従来の消音装置の構成を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 排気ダクト 2 枝管 3 スピーカ 3a エンクロージャ 3b スピーカユニット 3c ドロンコーン 10 排気ガスの流通方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/178 H04R 1/28 310 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガスの流通する本管に結合された枝
    管と、該枝管の上記本管に結合された側とは反対側に設
    けられ該枝管内に音波を放射するスピーカとを、具備
    し、上記スピーカから上記排気ガスの排気音と等大で逆
    位相の音波を放射することによって上記排気音を消音す
    るアクティブ型の消音装置において、 上記スピーカが、その一側壁にスピーカユニットとドロ
    ンコーンとを備えたドロンコーン方式のスピーカであ
    り、上記スピーカユニットと上記ドロンコーンとを上記
    枝管内に露出させる状態に設けられたことを特徴とする
    消音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016047069A1 (ja) * 2014-09-22 2016-03-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 能動消音装置および送風装置

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