JPH0895130A - カメラの駒送り装置 - Google Patents

カメラの駒送り装置

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Publication number
JPH0895130A
JPH0895130A JP23340994A JP23340994A JPH0895130A JP H0895130 A JPH0895130 A JP H0895130A JP 23340994 A JP23340994 A JP 23340994A JP 23340994 A JP23340994 A JP 23340994A JP H0895130 A JPH0895130 A JP H0895130A
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JP
Japan
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film
perforations
frame
camera
driven
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JP23340994A
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English (en)
Inventor
Toshimasa Akagi
利正 赤木
Hidenori Sakurai
英則 桜井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各画像露光予定部に対応して各々2つのパー
フォレーションを備えたフィルムを使用するカメラに適
用することができる安価なカメラの駒送り装置を提供す
る。 【構成】 フィルム3のパーフォレーションに係合可能
な爪部5aを有する従動爪5と、この従動爪5をフィル
ム3に向かう方向に付勢する引張ばね21と、上記従動
爪5の前方ピン5cと係合することにより、フィルム3
の先端から数えて奇数番目のパーフォレーション4knに
は爪部5aを係合して従動させ、偶数番目のパーフォレ
ーション4gnには爪部5aを係合させないように案内す
る固定板19上の平行四辺形溝18と、この平行四辺形
溝18に沿って従動爪5のパーフォレーションとの係合
を解除する爪外しばね22と、同平行四辺形溝18に沿
って従動爪5を初期位置に復帰させるトーションばね3
1で付勢された連動レバー29と、この連動レバー29
の回動に応じてフィルム3の駒数を計測する駒数計38
とを備えたカメラの駒送り装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの駒送り装置、
より詳しくは、各画像露光予定部に対応して各々2つの
パーフォレーションを備えたフィルムを使用するカメラ
の駒送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各画像露光予定部に対応して各々2つの
パーフォレーションを備えたフィルムを使用するカメラ
の駒送り装置は、従来より種々のものが提案されてい
る。
【0003】このようなものの一例として、例えば特開
平3−290637号公報には、複数駒の撮影が可能で
各駒に対応して2個のパーフォレーションが形成された
フィルムと、このフィルムを使用したカメラの駒送り装
置が記載されていて、この駒送り装置は、上記フィルム
のパーフォレーションを光学的に検知し、その検知信号
を電気回路によって処理して、該フィルムの給送を停止
するようになっている。
【0004】また、上記フィルムを用いたカメラの駒送
り装置の他の例が特開平6−82885号公報に記載さ
れていて、この駒送り装置は、パーフォレーションを機
械的な機構により検知するように構成されたものであ
る。すなわち、フィルムのパーフォレーションを検知す
る第1のレバーおよび第2のレバーを備え、上記第1の
レバーが第1のパーフォレーションに従動して第2のレ
バーの係止を解除し、第2のレバーが第2のパーフォレ
ーションに嵌入したときにフィルムの給送を停止するよ
うになっている。
【0005】さらに、特公昭44−3646号公報や米
国特許5023640号には、複数駒の撮影が可能で各
駒に対応して1個のパーフォレーションが形成されたフ
ィルムと、このフィルムを用いてそのパーフォレーショ
ンを機械的に検知する駒送り装置を備えたカメラとが記
載されていて、このカメラの駒送り装置は、パーフォレ
ーションに従動する1つのパーフォレーション検知部材
をフィルムに向かう方向に付勢する構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平3−290637号公報に記載のものでは、パーフ
ォレーションを光学的に検知するための高価な光学的検
知手段および電気回路を必要とするために、この構成を
安価なカメラで採用するのは困難であった。
【0007】また、上記特開平6−82885号公報に
記載のものでは、パーフォレーションを検出するための
手段として機械的な構成のものを採用しているが、部品
点数が多く機構も複雑であるために、同様に安価なカメ
ラで採用するのは困難であった。そして、フィルムを巻
き戻すときにはパーフォレーション検知部材を退避させ
る必要があり、このために特別の機構を設けなければな
らなかった。
【0008】さらに、上記特公昭44−3646号公報
や米国特許5023640号に記載のものでは、パーフ
ォレーションから退避した爪が初期位置に戻る行程でフ
ィルムに摺接するようになっているので、1駒に2つの
パーフォレーションが形成されたフィルムを使用するカ
メラでは後続するパーフォレーションを誤って検出する
可能性があるために、該構成をそのまま採用することは
できない。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、各画像露光予定部に対応して各々2つのパーフォ
レーションを備えたフィルムを使用するカメラに適用す
ることができる安価なカメラの駒送り装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明によるカメラの駒送り装置は、各
画像露光予定部に対応して各々2つのパーフォレーショ
ンを備えたフィルムを使用するカメラの駒送り装置にお
いて、フィルムが巻き上げられる際に、上記2つのパー
フォレーションの内のフィルム先端側のパーフォレーシ
ョンと係合する係合部を有していて、1駒分の該係合部
の移動量が該2つのパーフォレーション間距離よりも大
きくなるように設定されている従動手段を具備すること
により、上記2つのパーフォレーションの内のフィルム
後端側のパーフォレーションと上記従動手段の係合部と
が係合しないようにしたものである。
【0011】また、本発明によるカメラの駒送り装置
は、上記従動手段が、該従動手段の係合部がパーフォレ
ーションと係合した際に、フィルムの巻上げに連動して
回転する回動部材であって、該回動部材は、フィルムに
向かう方向に付勢されているものである。
【0012】さらに、本発明によるカメラの駒送り装置
は、各画像露光予定部に対応して各々2つのパーフォレ
ーションを備えたフィルムを使用するカメラの駒送り装
置において、上記パーフォレーションと係合する係合部
を有しフィルムの給送方向に移動可能な従動手段と、上
記2つのパーフォレーションの内のフィルム先端側のパ
ーフォレーションと上記係合部が係合しさらにフィルム
が巻き上げられる際に1駒分の該従動手段の移動量が該
2つのパーフォレーション間距離よりも大きくなるよう
に制御することによって該2つのパーフォレーションの
内のフィルム後端側のパーフォレーションと上記従動手
段の係合部とが係合しないようにする従動制御手段と、
上記従動手段が上記従動制御手段によってフィルム給送
方向へ移動終了した後に該従動手段を次の画像露光予定
部に対応するフィルム先端側のパーフォレーションと係
合可能な位置へ復帰させる復帰手段とを備えたものであ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1から図10は本発明の第1実施例を示したも
のであり、図1は駒送り装置を内蔵したカメラを、裏蓋
を開放した状態において背面側から示す斜視図である。
【0014】カメラ本体1のほぼ中央部には撮影時の露
光範囲を規定するための撮影開口2が設けられていて、
この撮影開口2の左側にはフィルムパトローネ9を装填
するためのパトローネ室7が、右側にはこのパトローネ
室7内のフィルムパトローネ9から引き出されて給送さ
れたフィルム3を巻き取って収納するためのフィルム巻
取室8が設けられている。
【0015】上記撮影開口2の上下には、フィルム3の
乳剤面となる前面を撮影レンズに対して光軸方向に位置
決めするための内側レール10が設けられ、この内側レ
ール10のさらに上下には、フィルム3の上下端を位置
決めするための外側レール11が設けられている。
【0016】撮影開口2の上側に設けられたこれら内側
レール10と外側レール11の間には、フィルム走行方
向に沿った細長の孔1aが穿設され、そこから後述する
従動爪5の爪部5aが突出している。
【0017】上記カメラ本体1には、裏蓋6が開閉自在
に取り付けられていて、この裏蓋のカメラ本体1に向か
う側には圧板12が弾性的に取り付けられている。この
圧板12は、裏蓋6を閉鎖した状態で上記外側レール1
1に当接するようになっていて、これによりフィルム3
の通路となるいわゆるトンネル間隔を内側レール10と
の間に形成するようになっている。
【0018】図2は上記特開平6−82885号公報に
記載されているフィルムと同様のフィルムを示したもの
であり、本実施例および後述の各実施例において使用さ
れるものである。
【0019】フィルムパトローネ9から送り出されて、
さらに引き出されたフィルム3の各画像露光部の図2の
上側には、各駒に対して2つずつパーフォレーションが
穿設されている。
【0020】すなわち、まずフィルム3のリーダ部3a
には、1駒目画像露光部13aよりも先行する第1番目
のパーフォレーション4k1が開けられていて、続いて、
1駒目画像露光部13aのリーダ部3a寄りには、第2
番目のパーフォレーション4g1が開けられている。
【0021】次に、2駒目画像露光部13bにおいても
同様に、先行する第3番目のパーフォレーション4k2
と、2駒目画像露光部13bのリーダ部寄りの第4番目
のパーフォレーション4g2が開けられおり、以下同様
に、n駒目画像露光部13cにおいて、奇数番目パーフ
ォレーション4knと偶数番目パーフォレーション4gnが
開けられていて、これらの間隔はdとなっている。
【0022】図3は駒送り装置の機構をカメラ背面側か
ら示す斜視図であり、図面が煩雑になるのを避けるため
カメラの外装およびカメラ本体の構造物等については、
その図示を省略している。
【0023】図示のように、パトローネ室7に収納され
たフィルムパトローネ9内には供給スプール9aが回動
自在に設けられていて、この供給スプール9aは、図示
しないフィルム給送機構に連動しているカメラ側の係合
部材15に係合している。
【0024】このフィルムパトローネ9から送り出され
たフィルム3は、上記撮影開口2を通過した後、フィル
ム巻取室8内に設けられた巻取スプール16により巻き
取られるようになっていて、この巻取スプール16は図
示しないフィルム給送機構と連動している。
【0025】上記フィルム3のパーフォレーション4k
n,4gnの通過軌跡上には従動爪5が配設されていて、
この従動爪5は、これらパーフォレーション4kn,4gn
のいずれにも係合し得る形状の爪部5aを有した板状部
材でなり、この爪部5aの上記巻取スプール側16には
斜面部5gが形成されている。
【0026】そして、この従動爪5は、カメラ本体1に
固設された固定板19に形成された直線溝17に摺動自
在に嵌合した後方ピン5bと、同固定板19に形成され
た第1区間18a,第2区間18b,第3区間18c,
第4区間18dでなる平行四辺形溝18に摺動自在に嵌
合した前方ピン5cとを有し、これにより、カメラ本体
1に対して一定の軌跡を描いて揺動できるようになって
いる。
【0027】上記従動爪5は、後述の作用のところで説
明するように、図5に示す状態から図7に示す状態に至
る行程においてフィルム3に従動するようになってい
て、その移動量は平行四辺形溝18の溝中心線で形成さ
れる平行四辺形の長辺の長さlで決まる。そして、この
長さlは、フィルム3の奇数番目パーフォレーション4
knと偶数番目パーフォレーション4gnの中心間距離dよ
りも、余裕をもって長くなるように設定されている。
【0028】なお、図3において、直線溝17と平行四
辺形溝18は、説明の便宜上、カメラ本体1に固設され
た固定板19上に貫通して形成し、平行四辺形溝18の
島状部19aは遊離して描いてあるが、いずれもカメラ
本体1に図示しない構造で固設されている。
【0029】従動爪5は、さらに、巻取スプール16側
の端部にスイッチ突起5fを有し、下側の中程に下側ピ
ン5eを突設するとともに、上側の中程には上方に向か
ってばね掛けピン5dを突設しており、このばね掛けピ
ン5dとカメラ本体1に固設されたばね掛けピン20と
の間には引張ばね21が架設されている。これによって
従動爪5は、フィルムパトローネ9に向かう方向に、か
つ、後方ピン5bを中心として図3の時計方向に付勢さ
れている。
【0030】上記従動爪5の近傍には爪外しばね22が
設けられていて、この爪外しばね22は、カメラ本体1
に固設されたボス23に巻回されたトーションばねでな
り、一方の腕22aがカメラ本体1に固設されたばね掛
けピン24に、他方の腕22bがカメラ本体1に固設さ
れたばね掛けピン25にそれぞれ掛けられている。
【0031】そして、該爪外しばね22は、従動爪5が
フィルム3に従動して右方向に移動した際に、その下側
ピン5eによって同方向に押されて蓄勢されるように構
成されている。
【0032】この爪外しばね22が蓄勢された状態(図
6,図7参照)においては、引張ばね21が従動爪5を
後方ピン5bを中心として図3の時計方向に回動させよ
うとするトルクよりも、爪外しばね22が従動爪5を後
方ピン5bを中心として図3の反時計方向に回動させよ
うとするトルクの方が大きくなるように力量関係が設定
されている。
【0033】上記従動爪5の移動軌跡上の上記フィルム
巻取室8側には、スイッチ26が設けられていて、この
スイッチ26は、可動接片26aと固定接片26bを有
するリーフスイッチでなり、通常はこれら可動接片26
aと固定接片26bが電気的に接触してオン状態となっ
ている。
【0034】このスイッチ26は、その可動接片26a
を上記従動爪5が右方向に移動した状態(図6参照)で
スイッチ突起5fによって押動されることにより、固定
接片26bから離間するように、すなわちオフ状態に移
行するように構成されている。
【0035】上記スイッチ26は、カメラの種々の制御
を司る制御回路27に電気的に接続されていて、該スイ
ッチ26がオン状態からオフ状態に切り換わったことを
受けて、フィルム3の給送を停止するようになっている
(図10参照)。
【0036】上記従動爪5の後方ピン5bには、連動レ
バー29が摺動自在に当接するようになっていて,この
連動レバー29は、軸30の下端に固設されて回動自在
に軸支されている。
【0037】この軸30は、隔壁28に設けられた軸受
孔28aを光密に貫通して上方側に突出している。この
隔壁28は、カメラ本体1に固設されていて、フィルム
3および従動爪5が設けられた遮光を必要とする空間
と、後述する駒数計38のように使用者に表示するため
に遮光することができない空間とを分離しているもので
あり、図においては説明の便宜上、一部のみを図示して
いる。
【0038】この軸30の上端には駒レバー32が固設
されていて、この駒レバー32は、上記連動レバー29
に対して隔壁28を隔てた反対側である遮光できない空
間に設けられている。
【0039】上記駒レバー32は、上記軸30に巻回さ
れたトーションばね31の一端31bが掛けられてい
て、該トーションばね31の他端31aはカメラ本体1
に固設されたばね掛けピン33に掛けられている。これ
により、該駒レバー32は、図3中時計方向に付勢され
ている。
【0040】駒レバー32がトーションばね31によっ
て図3中時計方向に付勢されていることにより、該駒レ
バー32と回動一体の上記連動レバー29は、上記従動
爪5の後方ピン5bに当接する方向に付勢されている。
【0041】上記駒レバー32の先端部には、軸32a
を介して駒送り爪41が回動自在に取り付けられてい
て、この駒送り爪41は、その一端に後述する駒数計3
8に係合するための爪41aが、他端に上記駒レバー3
2に当接して回動範囲を規制するためのストッパピン4
1bがそれぞれ設けられている。
【0042】その結果、図3においては駒数計38に当
接している駒送り爪41が、図6から図8に示すよう
に、駒レバー32の回動によって駒数計38から離れた
位置になったときは、上記ストッパピン41bが駒レバ
ー32に当接するようになっている。
【0043】上記軸32aには、トーションばね42が
巻回されていて、その一端42aが上記駒レバー32
に、他端42bが駒送り爪41にそれぞれ掛けられてい
て、これにより、該駒送り爪41を図3中時計方向に付
勢するようになっている。
【0044】上記駒送り爪41の爪部41aには、撮影
者に撮影駒数を知覚させるための駒数計38の歯38a
が係合し得るようになっている。すなわち、この駒数計
38は、軸34aの上端に回動自在に取り付けられた略
円盤形状の部材でなり、その外周には鋸歯状の歯38a
が設けられている。
【0045】この駒数計38の周縁部にはばね掛けピン
38bが下方に向かって突設されていて、このばね掛け
ピン38bには、上記軸34aに巻回されたトーション
ばね39の一端39bが掛けられている。
【0046】上記軸34aの下端は戻しレバー34の一
端部に固定されていて、上記トーションばね39の他端
39aはこの戻しレバー34に掛けられている。
【0047】これにより、駒数計38は、戻しレバー3
4に対して図3中反時計方向に付勢されている。
【0048】上記戻しレバー34は、カメラ本体1に固
設された軸35を中心に回動自在に設けられていて、そ
の回動範囲はカメラ本体1に固設されたストッパピン3
6,37により規定されており、裏蓋6を閉鎖している
ときは、図示しない裏蓋連動機構によって一方のストッ
パピン36に当接するようになっている。
【0049】また、上記駒数計38の歯38aに係合可
能な位置には、板ばねでなる逆止板40がカメラ本体1
に一端を固設して取り付けられていて、駒数計38が上
記トーションばね39の付勢力によって反時計方向に回
動して復帰しようとする動きを阻止するようになってい
る。
【0050】次に、このような第1実施例のカメラの駒
送り装置の作用を上記図3および図4から図10を参照
して説明する。図4から図9は駒送り装置の動作を説明
するための平面図であり、図10は本実施例の制御回路
の動作を説明するためのフローチャートである。
【0051】フィルムパトローネ9をパトローネ室7に
装填して裏蓋6を閉じると(ステップS1)、図示しな
いフィルム給送手段によって係合部材15が回動されて
フィルム3の給送が開始され、これと同時に撮影が禁止
されて1駒目の奇数番目パーフォレーション4k1(図2
参照)を待機する状態となる(ステップS2)。
【0052】図3,図4は、n駒目の奇数番目パーフォ
レーション4knを待機する状態を表しているが、この状
態からの作用は1駒目の奇数番目パーフォレーション4
k1を待機する状態からの作用と同様であるので、図示の
状態から説明を始める。
【0053】フィルム3の給送が進むと、図5に示すよ
うに、従動爪5の爪部5aが、引張ばね21による図5
中時計方向の付勢力によって、奇数番目パーフォレーシ
ョン4knに落ち込んで係合する。
【0054】引き続きフィルム3が給送されると、従動
爪5はフィルム3に従動して、引張ばね21およびトー
ションばね31の付勢力に抗して図5中右方向に移動
し、図6に示すように、従動爪5のスイッチ突起5fが
可動接片26aに当接して押圧し、スイッチ26をオン
状態からオフ状態に切り換える。
【0055】このスイッチ26の出力信号を受けて(ス
テップS3)、制御回路27は、フィルム3の給送を停
止して撮影を許可する状態にカメラを移行させる(ステ
ップS4)。
【0056】上記図5から図6に至る間に、連動レバー
29は、従動爪5の後方ピン5bに押動されてトーショ
ンばね31の付勢力に抗して反時計方向に回動する。
【0057】この連動レバー29と回動一体に設けられ
た駒レバー32も同様に、反時計方向に回動して図6中
2点鎖線で示す状態から実線で示す状態になり、このと
きに駒送り爪41を介して駒数計38の歯38aを一歯
進め、これに伴ない逆止板40によって係止される歯3
8aも一歯進められる。
【0058】図示しない撮影装置によって撮影が行われ
(ステップS5)、この撮影が終了すると、制御回路2
7は図示しない最終駒判定装置によりフィルム1本分の
撮影が全て終了したか否かを判定する(ステップS
6)。
【0059】このステップS6において最終駒に達して
全ての撮影が終了したと判定された場合は、後述するス
テップS7へ行ってフィルム3の巻き戻し動作に移行
し、一方、まだ途中の駒であると判定された場合は、上
記ステップS2に戻って再びフィルム3の給送を開始す
ると同時に撮影を禁止する。
【0060】フィルム給送が再開すると、奇数番目パー
フォレーション4knに係合したままである従動爪5はフ
ィルム3に従動し、引張ばね21およびトーションばね
31の付勢力に抗して右方向に移動して図7に示すよう
な状態に進む。
【0061】上記図5に示す状態から図7に示す状態に
至る行程の途中から、爪外しばね22は、従動爪5の下
側ピン5eによってその腕22bが押動されて蓄勢され
始める。
【0062】そして、図7に示すような状態に達する直
前までは、従動爪5の前方ピン5cは平行四辺形溝18
の第1区間18aに係合しており、爪外しばね22の付
勢力を受けても該平行四辺形溝18の第2区間18bに
落ち込むことはなかったが、図7に示す状態に達した瞬
間に、爪外しばね22の付勢力により後方ピン5bを中
心として図7中反時計方向に回動してこの第2区間18
bに落ち込む。これにより、従動爪5の爪部5aがフィ
ルム3のパーフォレーション4knから外れて、図8に示
すような状態になる。
【0063】この図8に示す状態に達すると、従動爪5
の前方ピン5cは、引張ばね21,トーションばね31
および爪外しばね22の付勢力によって、平行四辺形溝
18の第3区間18cに落ち込む。
【0064】引き続き従動爪5の下側ピン5eが爪外し
ばね22から離れた後も、引張ばね21およびトーショ
ンばね31の付勢力によって左方向に戻されて、図9に
示すような状態に至る。
【0065】この図9に示す状態に達すると、従動爪5
の前方ピン5cは、後方ピン5bを中心として引張ばね
21の付勢力によって図9中時計方向に回動し、平行四
辺形溝18の第4区間18dに落ち込んで、上記図4に
示す状態と同様の初期状態に至る。
【0066】ここで、上記図8から図9に至る行程にお
いて、従動爪5の爪部5aはフィルム3から離れた状態
にあり、また上述のように、l>d、すなわち、平行四
辺形溝18の溝中心線で形成される平行四辺形の長辺の
長さlは、フィルム3の奇数番目パーフォレーション4
knと偶数番目パーフォレーション4gnの中心間距離dよ
りも、余裕をもって長くなるように設定されているの
で、爪部5aがフィルム3の偶数番目パーフォレーショ
ン4gnに係合することを避けて、図4と同様の状態に至
ることができる。
【0067】このときの状態は、従動爪5が、次の駒で
あるn+1駒目の奇数番目パーフォレーション4k(n+1)
を待機する状態であり、引き続き上述と同様の作用が繰
り返される。
【0068】また、上記図8から図9に至る行程におい
て、連動レバー29はトーションばね31の付勢力によ
って従動爪5の後方ピン5bに追従して図8中時計方向
に回動し、これと一体に駒レバー32も同時計方向に回
動する。
【0069】そして、駒送り爪41は、再び駒数計38
の歯38aと当接し、トーションばね42の付勢力に抗
して歯38aを一歯分乗り越えて初期位置に復帰する。
【0070】この時駒数計38には、トーションばね3
9(図3参照)の付勢力に加えて、駒送り爪41により
図9中反時計方向に回動しようとする力が働くが、逆止
板40によりその動きは阻止されている。
【0071】こうして順次撮影を行い、フィルム1本分
の撮影が全て終了してフィルム巻き戻し動作(ステップ
S7)に入ると、フィルム3が図3において左方向に移
動する。この時点でフィルム3のパーフォレーション4
に係合していた従動爪5の爪部5aは、その右側に設け
られた斜面部5gがフィルム3のパーフォレーション4
の動きによって持ち上げられて、引張ばね21による後
方ピン5b周りの図3中時計方向付勢力に抗してパーフ
ォレーション4から外れる。
【0072】引き続きフィルム3のパーフォレーション
4のない部分においては爪部5aがフィルム3に当接
し、再びパーフォレーションに係合し、再び外れ、これ
を繰り返すことによりフィルム3の巻き戻しが完了す
る。
【0073】巻き戻しの完了したフィルムパトローネ9
を取り出すために裏蓋6を開けると、戻しレバー34が
図示しない裏蓋連動機構によってストッパピン37に当
接する状態、すなわち上記図4において2点鎖線で示し
た状態に移行する。
【0074】これにより、駒数計38は、逆止板40お
よび駒送り爪41による係止が解除されて、トーション
ばね39の付勢力によってばね掛けピン38bが戻しレ
バー34に当接する位置まで回動し、すなわち初期位置
に復帰する。
【0075】このような第1実施例によれば、l>d、
すなわち、平行四辺形溝の溝中心線で形成される平行四
辺形の長辺の長さlが、フィルムの奇数番目パーフォレ
ーション4knと偶数番目パーフォレーション4gnの中心
間距離dよりも、余裕をもって長くなるように設定され
ているので、従動爪は、フィルム先端から数えて奇数番
目のパーフォレーションには係合して従動するととも
に、偶数番目のパーフォレーションとの係合は回避する
ことができて、1駒につき一対のパーフォレーションを
備えたフィルムを使用するカメラにおいて、1駒ずつ確
実に駒送りをすることができる。
【0076】また、従動爪の爪部に斜面部を設けたため
に、フィルムを巻き戻すときに該従動爪を退避させるた
めの特別な機構を必要とせず、簡単な構成の機構となっ
ていて、安価なカメラの駒送り装置とすることができ
る。
【0077】図11から図15は本発明の第2実施例を
示したものであり、この第2実施例において、上述の第
1実施例と同様である部分については説明を省略し、主
として異なる点についてのみ説明する。
【0078】図11はカメラの駒送り装置の構成を背面
側から示した斜視図であり、図面が煩雑になるのを避け
るためカメラの外装およびカメラ本体の構造物等につい
ては、その図示を省略している。
【0079】この第2実施例においては、フィルムパト
ローネ9,係合部材15,フィルム3,巻取スプール1
6の構成は上述の第1実施例と同様である。
【0080】上記フィルム3の近傍にはスプロケット5
7が軸56に固設されて回動自在となっていて、このス
プロケット57は、上記パーフォレーション4kn,4gn
の通過軌跡上にいずれのパーフォレーションにも係合し
得る形状の歯57aが、周方向の5等分配置に植設され
ている。
【0081】この歯57aは、歯先円周上におけるピッ
チpが、フィルム3の奇数番目パーフォレーション4kn
と偶数番目パーフォレーション4gnの中心間距離dより
も余裕をもって長くなるように設定されている。
【0082】上記軸56の上端部は遊星レバー52の軸
受部52bを回動自在に貫通して遊星歯車55に固設さ
れていて、この遊星歯車55はさらに遊星レバー52の
軸受け部52bに嵌合している。
【0083】上記遊星レバー52は、太陽歯車51と同
一の軸59を中心に回動自在に設けられていて、太陽歯
車51を挟んで遊星歯車55と反対側の端部にはばね掛
け部52aが突設されている。
【0084】そして、該遊星レバー52は、このばね掛
け部52aとカメラ本体1に固設されたばね掛けピン5
3の間に引張ばね54を掛けることにより、図11中時
計方向に付勢されていて、通常はカメラ本体1に固設さ
れたストッパピン70に当接して同方向の回動を規制さ
れている。
【0085】上記太陽歯車51は、上記軸59周りに回
動自在に軸支されていて、上記遊星歯車55に噛合して
いる。
【0086】該軸59の上端には歯車58が固設されて
いて、この歯車58は歯車60と噛合している。
【0087】なお、上記歯車55,51,58,60で
構成される歯車列の歯数比は、遊星歯車55が1回転す
ると、歯車60が5回転するように設定されている。
【0088】上記歯車60は軸62を介して基板61を
一体的に固設しており、この基板61は、上面にスイッ
チ用の導体パターン61aが周方向の所定範囲に形成さ
れた円盤状の絶縁部材でなる。
【0089】この基板61には、スイッチ63が電気的
に接するようになっていて、このスイッチ63は、摺動
接片である一対の導体接片63a,63bを絶縁体から
なる支持体63cで絶縁支持してなり、この導体接片6
3a,63bの先端部には上記基板61と摺動する屈曲
部63d,63eが構成されている。
【0090】このスイッチ63は、導体接片63a,6
3bが基板61の導体パターン61aに接するときはオ
ンになり、該基板61の導体パターン61aが設けられ
ていない部分に接するときはオフになるように構成され
ていて、図14に示すような状態で、オンからオフに切
り換わるように設定されている。
【0091】このスイッチ63は、カメラの種々の制御
を司る制御回路64に電気的に接続されていて、この制
御回路64は、上述の第1実施例と同様に、上記図10
に示すような制御を行うようになっている。
【0092】上記軸62は、基板61からさらに上方に
延出されていて、その上端部には一歯歯車67が一体に
構成されている。この一歯歯車67には、カメラ本体1
に固設された軸66を中心に回動自在に設けられた駒数
計65が噛合するようになっていて、これにより一歯歯
車67が一回転するにつき一歯進むような、いわゆるゼ
ネバ機構を構成している。
【0093】上記軸66にはトーションばね68が巻回
されていて、その一端68aがカメラ本体に固設された
ばね掛けピン69に掛けられるとともに、他端68bが
上記駒数計65の周縁部に下方に向けて固設されたばね
掛けピン65aに掛けられており、これにより該駒数計
65は図11中反時計方向に付勢されている。
【0094】次に、このような第2実施例の作用を上記
図11および図12から図15を参照して説明する。図
12から図15は駒送り装置の動作を説明するための平
面図である。
【0095】この第2実施例においても、上述の第1実
施例と同様に、n駒目の奇数番目パーフォレーション4
knを待機する状態、すなわち図12に示す状態から説明
を始める。
【0096】この図12に示す状態からフィルム3の給
送が進むと、スプロケット57の歯57aが、引張ばね
54による図12中時計方向の付勢力によって、図13
に示すように、奇数番目パーフォレーション4knに落ち
込んで係合する。
【0097】引き続いてフィルム3が給送されると、ス
プロケット57はフィルム3に従動して図13中反時計
方向に回動し、図14に示すように、基板61の導体パ
ターン61aがスイッチ63の導体接片63a,63b
から外れるために、スイッチ63をオン状態からオフ状
態に切り換える。
【0098】このスイッチ63の出力信号を受けて、制
御回路64はフィルム3の給送を停止して、撮影を許可
する状態に移行する。
【0099】第1実施例と同様に図示しない撮影装置に
よって撮影が終了すると、フィルム給送が再開される。
【0100】引き続きスプロケット57はフィルム3に
従動して反時計方向に回動し、次の歯57aがフィルム
3に当接する。
【0101】ここで、上述したように、p>d、すなわ
ち、歯57aの歯先円周上におけるピッチpが、フィル
ム3の奇数番目パーフォレーション4knと偶数番目パー
フォレーション4gnの中心間距離dよりも余裕をもって
長くなるように設定されているので、次の歯57aは、
偶数番目パーフォレーション4gnをまたいでフィルム3
のパーフォレーションでない部分に当接する。
【0102】さらにフィルム3が給送されると、歯57
aは、係合していた奇数番目パーフォレーション4knか
ら外れる。奇数番目パーフォレーション4knから外れた
歯57aは、引き続いて偶数番目パーフォレーション4
gnとも係合し、さらにその後離脱するが、スイッチ63
および駒数計65の動作には影響を与えない。
【0103】このようにして、スプロケット57とフィ
ルム3の位置関係は、初めの図12と同様の状態に戻
る。
【0104】以上の動作によりスプロケット57は5分
の1回転するが、これに連動して一歯歯車67は丁度1
回転し、これにより駒数計65は一歯送られる。
【0105】また、フィルム3の巻き戻しにおいては、
フィルム3を給送するときと逆に、偶数番目パーフォレ
ーション4gnにスプロケット57の歯57aが係合して
従動し、奇数番目パーフォレーション4knとは係合はす
るが従動はせずに作動し、これに伴なって、基板61,
一歯歯車67がフィルム3を給送するときとは逆方向、
すなわち図11中時計方向に、1駒につき1回転する。
【0106】従ってフィルム巻き戻し時においては、1
駒につき1回の割合でスイッチ63がオフからオンに切
り換わり、また、駒数計65が1駒につき一歯ずつ戻さ
れる。
【0107】このような第2実施例によれば、p>d、
すなわち、スプロケットの歯の歯先円周上におけるピッ
チpが、フィルムの奇数番目パーフォレーション4knと
偶数番目パーフォレーション4gnの中心間距離dよりも
余裕をもって長くなるように設定されているので、フィ
ルム給送時においてスプロケットはフィルムの偶数番目
パーフォレーションに係脱はするが、従動は回避するこ
とができる。
【0108】また、フィルムを巻き戻す際には、逆に偶
数番目パーフォレーションに従動することにより、駒数
計およびスイッチを1駒ごとに連動させることができ
る。
【0109】図16から図18は本発明の第3実施例を
示したものであり、この第3実施例は上述の第2実施例
の一部分のみを変更して構成されたものであるので、上
述の第2実施例と同様である部分については同一の符号
を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ
説明する。
【0110】図16はカメラの駒送り装置を背面側から
示す斜視図、図17はカメラの駒送り装置の主要な部品
の配置を示す平面図、図18は制御回路の動作を示すフ
ローチャートである。
【0111】上記スプロケット57の図16の右側に
は、フォトリフレクタ81,82がカメラ本体1に固定
して設けられていて、これらの内のフォトリフレクタ8
1は、フィルム巻取室8の入口部の三角スペース83
(図17参照)に配設されている。
【0112】これらフォトリフレクタ81,82は、よ
り詳しくは、上記スイッチ63がオンからオフに切り換
わる時点から、図16に示す距離Sだけさらに右方向に
給送されたときの、フィルム3のパーフォレーション4
kn,4gnとそれぞれ対向する位置に配設されている。
【0113】これらフォトリフレクタ81,82は、上
記フィルム3のパーフォレーションと対向したときには
ハイレベルを出力し、該フィルム3のパーフォレーショ
ンでない部分と対向したときにはローレベルを出力する
ように構成されたものである。
【0114】そして、これらフォトリフレクタ81,8
2の各出力は、AND回路84に入力されるようになっ
ていて、つまり、フォトリフレクタ81,82がともに
パーフォレーションと対向している状態でのみハイレベ
ルを出力するように構成されている。
【0115】このAND回路84の出力は制御回路85
に入力されるようになっていて、該制御回路85はさら
にスイッチ63に電気的に接続され、後述する図18に
示すような制御を行うようになっている。
【0116】このような第3実施例の作用を図16から
図18を参照して説明する。この第3実施例のステップ
S11からステップS12の動作は、上述の第1実施例
と同様である。つまり、フィルムパトローネ9をパトロ
ーネ室7に装填して裏蓋6を閉じると(ステップS1
1)、図示しないフィルム給送手段によって係合部材1
5が回動されてフィルム3の給送が開始され、これと同
時に撮影が禁止されて1駒目の奇数番目パーフォレーシ
ョン4k1を待機する状態となる(ステップS12)。
【0117】この後は、第1実施例と同様に、n駒目の
奇数番目パーフォレーション4knを待機する状態から説
明を始める。
【0118】この第3実施例においても、上述の第2実
施例と同様に、n駒目の奇数番目パーフォレーション4
knにスプロケット57の歯57aが係合して従動し、ス
イッチ63をオンからオフに切り換える。
【0119】このスイッチ63の出力信号を受けた制御
回路85は(ステップS13)、図示しない給送モータ
によるフィルム3の給送スピードを低速にする(ステッ
プS14)。
【0120】さらにフィルム3の給送が進んで、図17
に示すように、フォトリフレクタ81,82にフィルム
3のパーフォレーション4kn,4gnが各々対向した瞬
間、AND回路84の出力はローレベルからハイレベル
に転じて(ステップS15)、これを受けた制御回路8
5は、フィルム3の給送を停止して、撮影を許可する状
態にカメラを移行させる(ステップS16)。
【0121】図示しない撮影装置によって撮影が行われ
(ステップS17)、この撮影が終了すると、フィルム
1本分の最終駒であるか否かを判定し(ステップS1
8)、最終駒であればフィルム3を巻き戻す動作を行い
(ステップS19)、一方、最終駒でなければ上記ステ
ップS12に戻って、再びフィルム3を給送する動作を
開始する作用は、上述の第2実施例と同様である。
【0122】このような第3実施例によれば、上述の第
2実施例とほぼ同様の効果を有するとともに、機械的な
駒数計を備えているにもかかわらず撮影開口をフィルム
巻取室に接近させることができ、つまりカメラを小型化
することができる。
【0123】また、フィルム給送停止位置より前で給送
スピードを落とすことができるので、より速い給送スピ
ードでもオーバーランすることなく正確な位置で給送を
停止することができる。
【0124】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施態様によれば、以下のごとき構成を得ることができ
る。
【0125】(1) 複数駒の撮影が可能で、各画像露
光部につき1対のパーフォレーションを備えたフィルム
を使用するカメラにおいて、上記パーフォレーションに
係合可能な突起を備え、上記フィルムの給送に伴うパー
フォレーションの移動に追従する従動部材と、この従動
部材を上記フィルムに向かう方向に付勢する付勢部材
と、上記フィルムにおいてフィルム先端から数えて奇数
番目のパーフォレーションには上記従動部材の突起を係
合かつ従動させ、フィルム先端から数えて偶数番目のパ
ーフォレーションには上記従動部材の突起を従動させな
いように構成した偶数番パーフォレーション回避機構
と、を備えたことを特徴とするカメラの駒送り装置。
【0126】(2) 上記偶数番パーフォレーション回
避機構は、正多角形の頂点毎に配置され、上記パーフォ
レーションと係合可能な歯を備えたスプロケットで構成
され、上記スプロケットの歯のピッチは、上記奇数番目
のパーフォレーションと、それに後続する偶数番目のパ
ーフォレーションのピッチよりも長いことを特徴とする
付記1に記載のカメラの駒送り装置。
【0127】(3) 上記偶数番パーフォレーション回
避機構は、上記パーフォレーションに従動する往路と、
フィルムから退避して復帰する復路からなる軌道を有
し、上記パーフォレーションと係合可能な歯を備えた爪
部材と、上記爪部材を復帰方向に付勢する爪付勢手段で
構成され、上記爪部材の復路は、上記奇数番目のパーフ
ォレーションとそれに後続する偶数番目のパーフォレー
ションのピッチよりも長いことを特徴とする付記1に記
載のカメラの駒送り装置。
【0128】(4) 上記フィルムの給送に伴い、上記
従動部材が所定の位置に達したことに連動して、上記フ
ィルムの巻上を禁止し、かつ撮影を許容することを特徴
とする付記1に記載のカメラの駒送り装置。
【0129】(5) 上記フィルムの給送に伴い、上記
従動部材が所定の位置に達したことに連動する駒数計を
備えたことを特徴とする付記1に記載のカメラの駒送り
装置。
【0130】(6) 上記フィルムの給送に伴い、上記
従動部材が所定の位置に達したことに連動するスイッチ
と、上記スイッチの状態に応じてカメラの作動を制御す
る制御装置と、を備えたことを特徴とする付記1に記載
のカメラの駒送り装置。
【0131】(7) 所定位置で上記1対のパーフォレ
ーションのそれぞれと対向する一対のパーフォレーショ
ン検出手段を備えたことを特徴とする付記1または付記
2または付記3または付記5に記載のカメラの駒送り装
置。
【0132】(8) フィルム面に露光される画像を規
定する画面開口と、上記画面開口の近傍において上記フ
ィルムに対向するように配置されるとともに、上記フィ
ルムにおける画像露光部が上記画面開口に対向する際に
上記1対のパーフォレーションのそれぞれと対向する1
対のパーフォレーション検出手段と、このパーフォレー
ション検出手段が上記パーフォレーションを検出した際
に上記フィルムの給送動作を禁止するとともに、上記フ
ィルムへの露光動作を許容する制御手段と、を具備する
ことを特徴とする付記1または付記2または付記3また
は付記5に記載のカメラの駒送り装置。
【0133】(9) 上記爪部材は、カメラ本体に固設
された直線カム溝と係合する後方ピンと、カメラ本体に
固設された平行四辺形カム溝と係合する前方ピンと、を
有することを特徴とする付記3に記載のカメラの駒送り
装置。
【0134】(10) 上記爪部材が往路終端に達する
前に蓄勢され始める蓄勢手段を備え、爪部材が往路終端
に達した時点で上記蓄勢手段に蓄勢された力によってフ
ィルムから退避することを特徴とする付記3に記載のカ
メラの駒送り装置。
【0135】(11) 上記スイッチは摺動スイッチで
あることを特徴とする付記6に記載のカメラの駒送り装
置。
【0136】(12) 太陽歯車と、この太陽歯車を中
心に部分的に公転する遊星歯車とからなる遊星歯車機構
を有し、上記スプロケットは上記遊星歯車に同軸で固設
され、上記スプロケットを上記フィルムに向かう方向に
付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする付記2に記
載のカメラの駒送り装置。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各
画像露光予定部に対応して各々2つのパーフォレーショ
ンを備えたフィルムを使用するカメラに適用することが
できる安価なカメラの駒送り装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の駒送り装置を内蔵したカ
メラを、裏蓋を開放した状態において背面側から示す斜
視図。
【図2】上記第1実施例のカメラに用いるフィルムを示
す背面図。
【図3】上記第1実施例の駒送り装置の機構をカメラ背
面側から示す斜視図。
【図4】上記第1実施例の駒送り装置において、従動爪
がパーフォレーションに係合していないときの平面図。
【図5】上記第1実施例の駒送り装置において、従動爪
が奇数番目パーフォレーションに係合したときの平面
図。
【図6】上記第1実施例の駒送り装置において、フィル
ムの移動に伴って従動爪が巻取スプール側へ移動したと
きの平面図。
【図7】上記第1実施例の駒送り装置において、従動爪
に押圧されてスイッチがオフになったときの平面図。
【図8】上記第1実施例の駒送り装置において、爪外し
ばねの付勢力により従動爪とパーフォレーションの係合
が外れたときの平面図。
【図9】上記第1実施例の駒送り装置において、トーシ
ョンばねの付勢力によって従動爪がほぼ初期位置に復帰
したときの平面図。
【図10】上記第1実施例の制御回路の動作を説明する
ためのフローチャート。
【図11】本発明の第2実施例のカメラの駒送り装置の
構成を背面側から示した斜視図。
【図12】上記第2実施例の駒送り装置において、スプ
ロケットがパーフォレーションに係合していないときの
平面図。
【図13】上記第2実施例の駒送り装置において、スプ
ロケットが奇数番目パーフォレーションに係合したとき
の平面図。
【図14】上記第2実施例の駒送り装置において、スプ
ロケットの回転に伴いスイッチがオフになったときの平
面図。
【図15】上記第2実施例の駒送り装置において、フィ
ルム巻上時にスプロケットの歯が偶数番目パーフォレー
ションをまたいで係合しない様子を示す平面図。
【図16】本発明の第3実施例のカメラの駒送り装置を
背面側から示す斜視図。
【図17】上記第3実施例のカメラの駒送り装置の主要
な部品の配置を示す平面図。
【図18】上記第3実施例のカメラの動作を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
1…カメラ本体 2…撮影開口 3…フィルム 4k…奇数番目パーフォレーション 4g…偶数番目パーフォレーション 5…従動爪 9…フィルムパトローネ 17…直線溝 18…平行四辺形溝 21,54…引張ばね 22…爪外しばね 27,64,85…制御回路 29…連動レバー 31…トーションばね 38,65…駒数計 57…スプロケット 61…基板 63…スイッチ 67…一歯歯車 81,82…フォトリフレクタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各画像露光予定部に対応して各々2つの
    パーフォレーションを備えたフィルムを使用するカメラ
    の駒送り装置において、 フィルムが巻き上げられる際に、上記2つのパーフォレ
    ーションの内のフィルム先端側のパーフォレーションと
    係合する係合部を有していて、1駒分の該係合部の移動
    量が該2つのパーフォレーション間距離よりも大きくな
    るように設定されている従動手段を具備することによ
    り、上記2つのパーフォレーションの内のフィルム後端
    側のパーフォレーションと上記従動手段の係合部とが係
    合しないようにしたことを特徴とするカメラの駒送り装
    置。
  2. 【請求項2】 上記従動手段は、該従動手段の係合部が
    パーフォレーションと係合した際に、フィルムの巻上げ
    に連動して回転する回動部材であって、該回動部材は、
    フィルムに向かう方向に付勢されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のカメラの駒送り装置。
  3. 【請求項3】 各画像露光予定部に対応して各々2つの
    パーフォレーションを備えたフィルムを使用するカメラ
    の駒送り装置において、 上記パーフォレーションと係合する係合部を有し、フィ
    ルムの給送方向に移動可能な従動手段と、 上記2つのパーフォレーションの内のフィルム先端側の
    パーフォレーションと上記係合部が係合し、さらにフィ
    ルムが巻き上げられる際に、1駒分の該従動手段の移動
    量が該2つのパーフォレーション間距離よりも大きくな
    るように制御することによって、該2つのパーフォレー
    ションの内のフィルム後端側のパーフォレーションと上
    記従動手段の係合部とが係合しないようにする従動制御
    手段と、 上記従動手段が上記従動制御手段によってフィルム給送
    方向へ移動終了した後に、該従動手段を次の画像露光予
    定部に対応するフィルム先端側のパーフォレーションと
    係合可能な位置へ復帰させる復帰手段と、 を具備したことを特徴とするカメラの駒送り装置。
JP23340994A 1994-09-28 1994-09-28 カメラの駒送り装置 Withdrawn JPH0895130A (ja)

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