JPH089433Y2 - 可変容量型斜板式圧縮機の斜板 - Google Patents

可変容量型斜板式圧縮機の斜板

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JPH089433Y2
JPH089433Y2 JP1989118085U JP11808589U JPH089433Y2 JP H089433 Y2 JPH089433 Y2 JP H089433Y2 JP 1989118085 U JP1989118085 U JP 1989118085U JP 11808589 U JP11808589 U JP 11808589U JP H089433 Y2 JPH089433 Y2 JP H089433Y2
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shoe
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shaft
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久雄 小林
学 杉浦
栄樹 阿部
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株式会社豊田自動織機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は両頭ピストンを備えた可変容量型斜板式圧縮
機の斜板に関するものである。
[従来の技術] 従来この種の可変容量型斜板式圧縮機としては、例え
ば第3図に示す構成のものが特開平1−138382号公報に
開示されている。この圧縮機ではシリンダブロック51に
形成された複数のシリンダボア52内に両頭のピストン53
が収容されるとともに、シリンダボア52と平行な軸線上
に回転軸54が配置され、その回転軸54にはスライダ(ガ
イドブッシュ)55が摺動可能に嵌挿されている。スライ
ダ55の球面支持部55aには周縁部がシュー56を介して両
頭ピストン53に係合される斜板57が球面部57aにおいて
回動可能に嵌合され、斜板57の前面に形成された連結部
57bが回転軸54のフロント軸部54aに対してそのガイド孔
54bに嵌挿されるガイドピン58を介して連結され、斜板5
7がスライダ55の摺動に伴って揺動可能となっており、
その揺動中心Cが斜板57の周縁側に設定されている。こ
れによりピストン53の一側のシリンダボア52における圧
縮行程上死点が定位置に規定され、斜板傾斜角が零側に
近い小容量側の圧縮作用領域でも実質的な圧縮及び吐出
が行われる。
斜板傾角は吐出圧領域又は吸入圧領域に切換え接続さ
れる制御圧室59の容積を変える摺動制御体60及び斜板57
を介して、前後両シリンダボア52内の圧力による斜板揺
動力と制御圧室59内の圧力との対抗により制御されるよ
うになっており、摺動制御体60は回転軸54上に摺動可能
に支持されている。
又、摺動制御体60の移動に対応して斜板57を回転軸54
に沿って移動可能かつ回転可能に支持する構成として、
斜板57を回転軸54に沿って摺動可能なスライダ55に軸ピ
ンで回動可能に支持する構成もある。
前記従来装置では、斜板57は斜板本体と、回転軸54の
回転駆動力を斜板57に伝達するため斜板57に突設された
回転力伝達部とが一体構造となっており、複雑な形状と
なっていた。そのため、球面支持部55aと対応する球面
部57aの加工やシュー56との摺動面等の加工精度を高め
ることが難しいという問題があった。又、一般に斜板は
回転力伝達部の強度確保やコスト等の関係で鉄系材料で
形成されているが、シューとの摺動部を構成する材質と
しては鉄系材料は最良のものとはいえない。
そこで本願出願人はこの問題点を解消するため、回転
揺動運動を両頭ピストンに往復運動として伝達するシュ
ーと係合する斜板本体と、回転軸に設けられた連結部に
対してガイドピンを介して連結された回転力伝達部とを
別体に形成するとともに、両者を嵌合固着した斜板を先
に提案した。この場合第4図に示すように、斜板はシュ
ーが摺接するフランジ部61aと該フランジ部61aの内側に
一体に形成された筒状部61bとから形成された斜板本体6
1と、回転軸54のリヤ軸部54cに嵌挿されるスライダ55に
一対の軸ピン62を介して回動可能に支持されるととも
に、ガイド孔54bが形成された回転軸54の中間部を一対
の連結片63aで挟持した状態でガイドピン58、ローラ6
4、ラジアルベアリング65を介して回転軸54と一体回転
可能に連結される回転力伝達部63とから形成され、回転
力伝達部63の嵌合部63bを斜板本体61の筒状部61bに嵌合
固着することにより両者が固着されている。
[考案が解決しようとする課題] ところが、この種の可変容量型斜板式圧縮機では斜板
の揺動中心を両頭ピストンを収容するシリンダボア内に
設定する必要があり、斜板の揺動運動をピストンの往復
運動に変換するシューは斜板の厚さ方向の中央に中心を
持つ球の一部を構成する必要がある。従って、斜板が厚
くなるとシューの直径も大きくなり、従来と同じ直径の
ピストンではシューが収容できず、圧縮機全体が大型化
するため斜板を厚くすることができない。そのため、斜
板を前記のように二つに分けて形成した後、両者を嵌合
固着する構成を採用した場合には、回転力伝達部63の嵌
合部63bが斜板本体61の筒状部に圧入されることにより
斜板本体61のフランジ部61aが歪み(例えば、フランジ
部61aの外周部がリヤ側に反ったり、フランジ部61a全体
が波を打ったように歪む)、シューの摺動面の平行度が
悪くなってシューと斜板の耐焼付き性が低下したり、局
部的に摩耗が進行するという不都合が生じる場合があ
る。一方、回転力伝達部63の一対の連結片63aはその先
端の間隔Aが拡がるように変形して両者と回転軸54のク
リアランスが適正に管理できず、回転軸54と連結片63a
との間にガタが生じて騒音が発生したりガイドピン58が
ガイド孔54bに沿って円滑に移動し難くなる場合があ
る。又、斜板本体61と回転力伝達部63とは嵌合固着によ
り連結されているので、液圧縮等により異常負荷が斜板
に作用した場合、斜板本体61が回転力伝達部63から外れ
る虞がある。
本考案は前記の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は斜板の加工が容易となってシューとの摺
動面等の加工精度の向上を図ることができ、しかも組付
け後も斜板本体や回転力伝達部に歪みが発生せず、シュ
ーが斜板上を円滑に摺動して両者の焼付きが防止され、
回転力伝達部と回転軸間のガタつきがなくなって騒音が
低減されるとともに斜板の傾斜角変更が円滑に行われ、
かつ液圧縮等により異常負荷が斜板に作用した場合にも
傾斜本体が回転力伝達部から外れる虞のない可変容量型
斜板式圧縮機の斜板を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するため本考案においては、両頭ピ
ストンを往復動可能に収容するシリンダブロック内に回
転軸を回転可能に収容支持するとともに、該回転軸には
両頭ピストンを往復駆動する斜板を相対回転不能かつそ
の周縁側を中心として前後に揺動可能に支持し、その揺
動中心位置をリヤ側シリンダボア寄りに設定するととも
に、回転軸の回転に伴う揺動中心の回転領域上に前記両
頭ピストンの往復動領域を設定し、前記斜板の傾斜角変
更によりピストンストロークを変更して容量を調節でき
るようにした可変容量型斜板式圧縮機において、斜板
を、その回転揺動運動を前記両頭ピストンに往復運動と
して伝達するシューと係合する斜板本体と、回転軸に沿
って摺動可能に嵌挿されたスライダに軸ピンを介して回
動可能に支持されるとともに回転軸に設けられた連結部
に対してガイドピンを介して連結される回転力伝達部と
から形成するとともに、斜板本体をシューが摺接するフ
ランジ部と該フランジ部の内側に一体に形成された筒状
部とから形成し、前記回転力伝達部には前記筒状部の内
側に僅かな間隙を有する状態で嵌挿される嵌合部を形成
し、該嵌合部を斜板本体の筒状部に嵌挿した状態で筒状
部の先端において両者を溶着した。
[作用] 前記の構成により本考案の斜板は、斜板全体としては
複雑な形状であっても、個々のものは形状が単純となっ
て加工が容易となり、シューとの摺動面等の部分の加工
精度を高めることが容易となる。斜板は回転力伝達部の
嵌合部が斜板本体の筒状部の内側に僅かな間隙を有する
ように嵌挿された状態で両者が溶接、ロー付け等で溶着
されることにより形成されているため、両者を嵌合固着
した場合と異なり、両者の組付け後も斜板本体や回動力
伝達部に歪みが発生しない。又、両者の溶着が筒状部の
先端において行われるので、溶着の際の熱の影響を受け
難く熱歪みも生じない。従って、シューが斜板上を円滑
に摺動して両者の焼付きが防止され、回転力伝達部と回
転軸間のガタつきがなくなって騒音が低減されるととも
に斜板の傾斜角変更が円滑に行われる。又、液圧縮等に
より異常負荷が斜板に作用した場合に、斜板本体が回転
力伝達部から外れる虞がない。
[実施例] 以下、本考案を具体化した一実施例を第1,2図に従っ
て説明する。第2図に示すようにシリンダブロック1は
前後一対のブロック体1a,1bを互いに接合して構成さ
れ、その内部中央には斜板室2が形成されるとともに、
前後両端面にはフロントハウジング3及びリヤハウジン
グ4が接合固定されている。シリンダブロック1には斜
板室2のフロント側及びリヤ側の対向する位置に複数組
のシリンダボア5a,5bが形成され、両シリンダボア5a,5b
内には両頭ピストン6が往復動可能に収容されている。
シリンダブロック1にはフロント軸部7aと、リヤ軸部7b
と、両者の間に形成された偏平な連結部7cとからなる回
転軸7がシリンダボア5a,5bと平行に延びるように回転
可能に支持され、連結部7cにはガイド孔7dが形成されて
いる。リヤ側のブロック体1bには移動体8が回転軸7の
軸線方向に沿って移動可能に配設され、回転軸7はフロ
ント軸部7aがラジアルベアリング9aを介してフロント側
のブロック体1aに支持され、リヤ軸部7bが前記移動体8
にラジアルベアリング9bを介して回転可能に支持された
スライダ10に摺動可能に嵌挿された状態で配設されてい
る。
斜板室2内に突出したスライダ10の基端には一対の軸
ピン11がリヤ軸部7bと直交する状態で突設され、軸ピン
11を介して斜板12がスライダ10に対して回動可能に支持
されている。斜板12はその回転揺動運動を前記両頭ピス
トン6に往復運動として伝達するシュー13と係合する斜
板本体14と、回転軸7に設けられた連結部7cに対してガ
イドピン15を介して連結される回転力伝達部16とが別体
に形成されている。斜板本体14はシュー13が摺接するフ
ランジ部14aと、該フランジ部14aの内側に一体形成され
た筒状部14bとから形成されている。回転力伝達部16は
斜板本体14に形成された筒状部14bの内径より若干小さ
な外径を有する環状の嵌合部16aと、嵌合部16aと反対側
に突出するように形成された一対の連結片16bとを備え
ている。そして、回転力伝達部16の嵌合部16aが斜板本
体14の筒状部14bの内側に僅かな間隙を有しかつその一
部が筒状部14bの先端と一致する状態で嵌挿され、筒状
部14b及び嵌合部16aの先端の数箇所を溶接あるいはロー
付けすることにより両者が溶着されて斜板12が形成され
ている。そして、嵌合部16aに形成された一対の透孔17
に前記軸ピン11が嵌挿されて、斜板12がスライダ10に対
して回動可能に支持されている。
又、両連結片16bには嵌合孔18が形成されるとともに
ベアリング(図示せず)が嵌着され、両連結片16b間に
前記回転軸7の連結部7cが挾入された状態で連結部7cの
ガイド孔7dに嵌合するローラ19を貫通するガイドピン15
の両端部がベアリングに嵌挿されている。これにより回
転軸7の回転が回転力伝達部16を介して斜板12に伝達さ
れるとともに、ガイドピン15とガイド孔7dとの係合によ
り、スライダ10の軸線方向への摺動変位に応じて斜板12
が揺動可能となり、この揺動中心Cが斜板12の周縁側に
設定されている。そして、前記各両頭ピストン6は前記
揺動中心Cを中心とした球の一部となる形状に形成され
たシュー13を介して前記斜板12の周縁部に係合され、斜
板12の回転に伴って前後へ往復摺動されるようになって
いる。
シリンダブロック1と前後両ハウジング3,4との間に
はバルブプレート20,21が介在され、ている。前後両ハ
ウジング3,4内には吸入室22,23及び吐出室24,25が形成
され、各吐出室24,25は図示しない吐出口を介して外部
冷却回路に連結されている。フロント側吸入室22は吸入
通路26を介して斜板室2に連通するとともに、バルブプ
レート20に設けられた吸入弁機構27を介してフロント側
圧縮室Pfに連通されている。フロント側吐出室24は吐出
弁機構28を介してフロント側圧縮室Pfに連通されてい
る。リヤ側吸入室23は吸入通路29を介して斜板室2に連
通するとともに、バルブプレート21に設けられた吸入弁
機構30を介してリヤ側圧縮室Prに連通されている。リヤ
側吐出室25は吐出弁機構31を介してリヤ側圧縮室Prに連
通されている。
リヤ側吸入室23の後側には該吸入室23と連通する制御
圧室32が形成され、制御圧室32内には制御体33が前記移
動体8と当接する状態で前後方向に摺動可能に嵌入され
ている。これにより制御圧室32内の圧力が制御体33、移
動体8、スライダ10及び斜板12を介してフロント側圧縮
室Pf内の圧力及びリア側圧縮室Pr内の圧力により生じる
斜板揺動力に対抗する。
制御圧室32、リヤ側吐出室25、斜板室2及び外部冷却
回路(図示せず)と斜板室2とを接続する吸入管路(図
示せず)は図示しない容量制御弁機構に接続されてお
り、制御体33の前後の変位が吸入管路内の吸入圧の変動
により制御されるようになっている。すなわち、吸入管
路内の吸入圧に基く容量制御弁機構内の弁の開閉により
制御圧室32が吐出圧相当の高圧又は吸入圧相当の低圧に
切換え制御され、斜板12が第2図に示す傾角最大位置と
図示しない傾角最小位置とに揺動切換え配置されて圧縮
容量が調節されるようになっている。
さて、前記のように構成された圧縮機が運転されて回
転軸7が回転すると、斜板12は回転軸7と一体的に回転
するとともに揺動運動し、シュー13を介して両頭ピスト
ン6がシリンダボア5a,5b内を往復動する。外部冷却ガ
ス回路を構成する吸入管路内の冷媒ガスは、両頭ピスト
ン6の往復動に伴って入口から斜板室2へ入り、フロン
ト側吸入通路26及びリヤ側吸入通路29、フロント側吸入
室22及びリヤ側吸入室23をそれぞれ経てフロント側圧縮
室Pf及びリヤ側圧縮室Prへ吸入されて圧縮作用を受け
る。そして、両圧縮室Pf,Prから吐出弁機構28,31を介し
て吐出室24,25へ吐出された冷媒ガスは、吐出通路を経
て外部冷媒ガス回路へ送り出される。この場合、斜板12
の揺動中心Cが斜板12の周縁側に設定されるとともに、
リヤ側シリンダボア5b寄りに設定されており、これによ
りフロント側圧縮室Pfにおける両頭ピストン6の圧縮行
程上死点は斜板12の傾斜角に応じて変動するが、リヤ側
圧縮室Prにおける両頭ピストン6の圧縮行程上死点は第
2図に示す定位置に規定される。
斜板12の揺動回転を両頭ピストン6の往復動に円滑に
変換するためにはシュー13との摺動面であるフランジ部
14aの両面が平行になっていることが重要である。本考
案の斜板12は斜板本体14と回転力伝達部16とに分割して
形成された後、両者が溶着することにより形成されるた
め、斜板全体として形状が複雑であるにも拘らず、分割
されたもの個々についてはそれほど形状が複雑とならず
に加工が容易となり、シュー13との摺動面等の部分の加
工精度が高められる。又、斜板12は回転力伝達部16の嵌
合部16aが斜板本体14の筒状部14bの内側に僅かな間隙を
有するように嵌挿された状態で両者が溶接、ロー付け等
で溶着されることにより形成されるため、両者を嵌合固
着した場合と異なり、両者の組付け後も斜板本体14や回
転力伝達部16に歪みが発生しない。又、両者の溶着部B
が筒状部14bの先端に位置するように形成されるので、
溶着の際に熱の影響を受け難く熱歪みも生じない。従っ
て、フランジ部14aの両面の平行度が高くなってシュー1
3が斜板12上を円滑に摺動し、両頭ピストン6がシリン
ダボア5a,5b内を円滑に往復動されるとともに、斜板12
とシュー13の焼付きが防止される。
又、回転力伝達部16の両連結片16bと回転軸7の連結
部7cとのクリアランスが組付けによって変化せず適正な
値に保持され、斜板12と回転軸7間のガタつきがなくな
って騒音が低減されるとともに斜板12の傾斜角変更が円
滑に行われる。又、斜板本体14と回転力伝達部16とが単
に嵌合固着されているだけでなく両者が溶着されている
ため、液圧縮等により異常負荷が斜板12に作用した場
合、斜板本体14が回転力伝達部16から外れる虞がない。
なお、本考案は前記実施例に限定されるものではな
く、例えば、筒状部14bと嵌合部16aとの溶着を複数箇所
ではなく全周に亘って行ってもよい。又、斜板本体14及
び回転力伝達部16の材質として従来と同様、両者とも鉄
系材料を使用してもよいが、斜板本体14の材質を他の材
質とすることにより斜板12の軽量化、あるいはシュー13
との摺動部の耐久性、摺動抵抗の減少等を向上させるこ
とが可能となる。
[考案の効果] 以上詳述したように本考案によれば、シューとの摺動
面を有する傾斜本体と、回転軸の回転が伝達される回転
力伝達部とがそれぞれ別体に形成された後、両者が溶着
されて斜板が形成されるため、摺動面等の加工が容易と
なり加工精度が向上するとともに回転力伝達部の嵌合部
が斜板本体の筒状部内側に僅かな間隙を有するように嵌
挿された状態で両者が溶接、ロー付け等で溶着されるの
で、両者を嵌合固着した場合と異なり、両者の組付け後
も斜板本体や回転力伝達部に歪みが発生せず、シューが
斜板上を円滑に摺動して両者の焼付きが防止され、回転
力伝達部と回転軸間のガタつきがなくなって騒音が低減
されるとともに斜板の傾斜角変更が円滑に行われる。
又、液圧縮等により異常負荷が斜板に作用した場合に、
斜板本体が回転力伝達部から外れる虞がない。又、斜板
本体側を鉄系以外の材質で形成することにより、摺動部
の耐久性をより向上することができ、圧縮機全体として
の耐久性、信頼性の向上を図ることができる。
又、この考案は斜板本体と回転力伝達部の溶着が筒状
部先端により行われるので、溶着の際の熱の影響を抑制
して、斜板本体と回転力伝達部の熱歪みを防止し、両部
材の組付状態を適正にし、圧縮動作を円滑に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は要部断面図、第2図は圧縮機の断面図、第3図
は従来の圧縮機の断面図、第4図は回転軸に対する斜板
とスライダの組付け関係を示す分解斜視図である。 シリンダブロック1、シリンダボア5a,5b、両頭ピスト
ン6、回転軸7、連結部7c、ガイド孔7d、スライダ10、
軸ピン11、斜板12、シュー13、斜板本体14、フランジ部
14a、筒状部14b、ガイドピン15、回転力伝達部16、嵌合
部16a、連結片16b、透孔17。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両頭ピストンを往復動可能に収容するシリ
    ンダブロック内に回転軸を回転可能に収容支持するとと
    もに、該回転軸には両頭ピストンを往復駆動する斜板を
    相対回転不能かつその周縁側を中心として前後に揺動可
    能に支持し、その揺動中心位置をリヤ側シリンダボア寄
    りに設定するとともに、回転軸の回転に伴う揺動中心の
    回転領域上に前記両頭ピストンの往復動領域を設定し、
    前記斜板の傾斜角変更によりピストンストロークを変更
    して容量を調節可能にした可変容量型斜板式圧縮機にお
    いて、 斜板を、その回転揺動運動を前記両頭ピストンに往復運
    動として伝達するシューと係合する斜板本体と、回転軸
    に沿って摺動可能に嵌挿されたスライダに軸ピンを介し
    て回動可能に支持されるとともに回転軸に設けられた連
    結部に対してガイドピンを介して連結される回転力伝達
    部とから形成するとともに、斜板本体をシューが摺接す
    るフランジ部と該フランジ部の内側に一体に形成された
    筒状部とから形成し、前記回転力伝達部には前記筒状部
    の内側に僅かな間隙を有する状態で嵌挿される嵌合部を
    形成し、該嵌合部を斜板本体の筒状部に嵌挿した状態で
    筒状部の先端において両者を溶着した可変容量型斜板式
    圧縮機の斜板。
JP1989118085U 1989-10-06 1989-10-06 可変容量型斜板式圧縮機の斜板 Expired - Lifetime JPH089433Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01219363A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Nippon Soken Inc 可変容量式斜板型圧縮機

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01219363A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Nippon Soken Inc 可変容量式斜板型圧縮機

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