JPH0893668A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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Publication number
JPH0893668A
JPH0893668A JP6251189A JP25118994A JPH0893668A JP H0893668 A JPH0893668 A JP H0893668A JP 6251189 A JP6251189 A JP 6251189A JP 25118994 A JP25118994 A JP 25118994A JP H0893668 A JPH0893668 A JP H0893668A
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JP
Japan
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seal member
scroll
seal
peripheral side
groove
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Application number
JP6251189A
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English (en)
Inventor
Yoshio Kobayashi
義雄 小林
Kazuo Tsuge
和夫 柘植
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0893668A publication Critical patent/JPH0893668A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C19/00Sealing arrangements in rotary-piston machines or engines
    • F01C19/08Axially-movable sealings for working fluids

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール部材が偏摩耗したり、不安定な挙動を
起こしたりするのを防止し、シール部材の耐久性や圧縮
性能を向上させる。 【構成】 シール部材21の先端側に凹溝5の側面5
B,5Cとほぼ平行で、シール部材21の長さ方向に一
定長さをもって延びる切込み22を入れ、シール部材2
1の先端側を内周側シール部23と外周側シール部24
とに2分割する。従って、これらのシール部23,24
は互いに独立して弾性変形し、内側面23C,24Cと
外側面23D,24Dとの間の曲率差が小さくなる。こ
の結果、これらのシール部23,24の曲げ剛性を効果
的に低減でき、シール部23,24をラップ部3の曲率
に沿って円滑に弾性変形させることができると共に、上
側面23B,24Bが相手方の歯底面8Aに片当りする
のを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮機や真空ポンプ等に用いら
れるスクロール流体機械は、例えば実開平2−1478
87号公報、実開平2−147888号公報および特開
平3−11101号公報等によって知られている。
【0003】そこで、図4ないし図7にこの種の従来技
術によるスクロール式流体機械としてスクロール式空気
圧縮機を例に挙げて述べる。
【0004】図において、1は当該スクロール空気圧縮
機のケーシングの一部となる固定スクロールを示し、該
固定スクロール1は、大略有蓋筒状に形成されたケーシ
ング本体(図示せず)の開口端の開口側を施蓋するよう
に、この開口端側に固着されている。そして、該固定ス
クロール1は、その中心が後述する駆動軸13の軸線O
1 - O1 と一致するように配設された円板状の鏡板2
と、該鏡板2の歯底面2Aに立設され、インボリュート
またはインボリュートに近い曲線に沿って渦巻状に形成
されたラップ部3と、前記鏡板2の外周側に位置し、該
ラップ部3を囲むように筒状に形成された支持部4とか
ら大略構成されている。
【0005】また、該固定スクロール1のラップ部3は
図5に示す如く、内周側が巻始め端となり外周側(図示
せず)が巻終り端となって、例えば3巻前,後の渦巻状
に形成されている。そして、該ラップ部3の歯先3A
は、後述する旋回スクロール7の歯底面8Aから微小な
クリアランスをもって離間されている。
【0006】5はラップ部の歯先3A側に形成された凹
溝を示し、該凹溝5は、ラップ部3の幅方向中間部に位
置して横断面が略コ字状をなすように形成され、その底
面5Aおよび左,右の側面5B,5Cはラップ部3の渦
巻き形状に沿ってその巻始め端から巻終り端まで延びて
いる。そして、該凹溝5内には後述するシール部材6が
装着され、相手方となる旋回スクロール7の歯底面8A
との間をシールするようになっている。
【0007】6はラップ部3の凹溝5内に装着されたシ
ール部材を示し、該シール部材6は耐摩耗性や摺動性に
優れた弾性樹脂材料等を用いて、横断面が略長方形状を
なす長尺のチップシールとして形成され、凹溝5の長手
方向に沿って渦巻状に伸長して装着されている。
【0008】ここで、該シール部材6は、凹溝5の底面
5A上に載置される受圧面としての下側面6Aと、該下
側面6Aと上下方向で対向し相手方の歯底面8Aに摺接
する上側面6Bと、渦巻状をなすシール部材6の径方向
内側および外側に位置する内側面6Cおよび外側面6D
とから構成されている。そして、該シール部材6は下側
面6Aを凹溝5の底面5A上に載置するように内、外側
面6C,6Dが凹溝5内に僅かな隙間をもって挿入さ
れ、凹溝5の底面5A上から相手方となる旋回スクロー
ル7の歯底面8Aに向けて浮上可能となっている。
【0009】また、シール部材6の下側面6Aおよび内
側面6Cにはそれぞれ長手方向に一定間隔をもってリッ
プ部(図示せず)が形成され、凹溝5とシール部材6と
の間をシールする構成となっている。
【0010】7は固定スクロール1に対向して前記ケー
シング本体内に旋回可能に設けられる旋回スクロールを
示し、該旋回スクロール7は、表面側が歯底面8Aとな
って円板状に形成された鏡板8と、該鏡板8の歯底面8
Aから固定スクロール1の鏡板2に向けて立設され、該
固定スクロール1のラップ部3と同様に渦巻状に形成さ
れたラップ部9と、鏡板8の背面側中央に設けられたボ
ス部10とから構成され、該ボス部10は、後述する駆
動軸13のクランク13Aに回転可能に取付けられてい
る。
【0011】ここで、該旋回スクロール7のラップ部9
についても図5に示す如く、固定スクロール1のラップ
部3と同様に例えば3巻前,後の渦巻状に形成され、そ
の歯先9A側には、底面11Aおよび左,右の側面11
B,11Cから横断面コ字形状をなす凹溝11が形成さ
れている。
【0012】12は凹溝11内に装着された他のシール
部材を示し、該シール部材12は前述した固定スクロー
ル1側のシール部材6と同様に形成され、凹溝11の底
面11A上に載置される受圧面としての下側面12A
と、該下側面12Aと上下方向で対向し、相手方の歯底
面2Aに摺接する上側面12Bと、渦巻状をなすシール
部材12の径方向内側および外側に位置する内側面12
Cおよび外側面12Dとによって構成されている。な
お、該シール部材12にも下側面12Aと内側面12C
とにリップ部(図示せず)が形成される。
【0013】13は前記ケーシング本体に回転自在に設
けられる駆動軸を示し、該駆動軸13は先端側がケーシ
ング本体内に延びるクランク13Aとなり、該クランク
13Aはその軸線O2 - O2 が駆動軸13の軸線O1 -
O1 に対して所定寸法δだけ偏心している。そして、該
駆動軸13のクランク13Aには旋回スクロール7のボ
ス部10が旋回軸受14を介して旋回可能に取付けら
れ、旋回スクロール7は自転防止機構(図示せず)等を
介して旋回運動が与えられる。
【0014】また、固定スクロール1と旋回スクロール
7とは、軸線O1 - O1 に対して軸線O2 - O2 を寸法
δだけ偏心した状態で、旋回スクロール7のラップ部9
が固定スクロール1のラップ部3に対し重ね合わせるよ
うに配設される。これにより、該旋回スクロール7を固
定スクロール1に対して旋回させたときに、その旋回に
応じて各ラップ部3,9間に容積が変化する複数の圧縮
室15,15,…が画成されるようになっている。
【0015】16,17は固定スクロール1に形成され
た吸込ポート,吐出ポートを示し、該吸込ポート16は
圧縮室側の圧縮室15と連通するように鏡板2の外周側
に穿設され、吐出ポート17は、最内周側の圧縮室15
と連通するように鏡板2の中心部に穿設されている。
【0016】このように構成される従来技術のスクロー
ル式空気圧縮機では、まず、ケーシングの外部からモー
タ等の駆動源(図示せず)によって駆動軸13を回転駆
動すると、この回転は該駆動軸13のクランク13Aか
ら旋回軸受14を介して旋回スクロール7に伝えられ、
該旋回スクロールは駆動軸13の軸線O1 - O1 を中心
にして寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行う。
【0017】そして、この旋回運動によって各ラップ部
3,9の間に画成される圧縮室15,15,…は中央側
に向けて連続的に縮小し、吸込ポート16から吸込んだ
空気を順次圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出ポート17
から外部のエアタンク(図示せず)等に向けて吐出す
る。
【0018】ここで、圧縮運転が開始されると、ラップ
部3,9の凹溝5,11内には高圧側の圧縮室15から
圧縮空気の一部が侵入し、シール部材6,12は受圧面
となる下側面6A,12Aでこの圧縮空気の圧力を受圧
することにより、凹溝5,11の底面5A,11Aから
浮上し、対向する鏡板8,2の歯底面8A,2Aに向け
て押圧される。これにより、該シール部材6,12は上
側面6B,12Bが相手方の歯底面8A,2Aに摺接
し、ラップ部3,9間に画成される各圧縮室15を気密
にシールする。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、渦巻状のラップ部3(9)を外周側から内
周側に向けて漸次曲率が大きくなるようにインボリュー
トまたはインボリュートに近い曲線に沿って形成し、ラ
ップ部3(9)の最内周側は最も曲率の大きい部位とな
っているから、シール部材6(12)の一端側(先端
側)をラップ部3(9)の最内周側で凹溝5(11)内
に装着したときに、シール部材6(12)の一端側は内
側面6C(12C)と外側面6D(12D)との間の曲
率差が最も大きくなってしまう。
【0020】このため、従来技術にあっては図7に示す
如く、シール部材6(12)の一端側で内側面6C(1
2C)は高さ寸法が大きくなるように弾性変形し、外側
面6D(12D)は高さ寸法が小さくなるように弾性変
形し、全体として台形状に変形してしまう。この結果、
シール部材6(12)の一端側は上側面6B(12B)
と外側面6D(12D)との間の角部6E(12E)が
相手方の歯底面8A(2A)に片当りするようになり、
旋回スクロール7の旋回運動に伴ってシール部材6(1
2)の一端側は早期に偏摩耗し、寿命が低下するという
問題がある。
【0021】また、シール部材6(12)はある程度の
剛性をもって形成されているから、最も曲率の大きいラ
ップ部3(9)の最内周側にシール部材6(12)の一
端側を装着したときに、該シール部材6(12)の一端
側はラップ部3(9)の曲率に必ずしもなじまず、シー
ル部材6(12)と凹溝5(11)との間には部分的に
隙間が生じることがあり、圧縮性能を低下させてしまう
という問題がある。
【0022】さらに、圧縮運転時に発生する熱によって
シール部材6(12)が熱膨張するようになると、曲率
の大きいシール部材6(12)の一端側では先端部が凹
溝5(11)の側面5B(11B)等に引っかかって突
張り、シール部材6(12)の挙動が不安定となってシ
ール性能が低下するという問題がある。
【0023】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はシール部材が偏摩耗したり不安
定な挙動を引起こしたりするのを効果的に防止でき、シ
ール部材の寿命や圧縮性能を確実に向上できるようにし
たスクロール式流体機械を提供することを目的としてい
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明によるスクロール式流体機械は、鏡板の
歯底面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロール
と、該固定スクロールに対向して設けられ、該固定スク
ロールのラップ部との間で複数の圧縮室を画成するよう
に鏡板の歯底面に渦巻状のラップ部が立設された旋回ス
クロールとを備え、前記固定スクロールと該旋回スクロ
ールとのラップ部のうち少なくとも一方のラップ部に
は、該ラップ部の歯先面に凹溝を形成し、該凹溝内には
相手方の歯底面に摺接するシール部材を装着してなる構
成としている。
【0025】そして、本発明が採用する構成の特徴は、
前記ラップ部の最内周側に位置する前記シール部材の一
端側には、該シール部材の長さ方向に延びる一定長さの
切込みを形成し、該シール部材の一端側を少なくとも2
分割する構成としたことにある。
【0026】
【作用】上記構成により、例えば凹溝の側面とほぼ平行
となるようにシール部材の一端側に長さ方向に延びる切
込みを入れ、シール部材の一端側を少なくとも2分割し
ているから、該シール部材の一端側をラップ部の最内周
側で曲率の大きな部位に装着するときに、シール部材の
一端側を曲げ易くなり、ラップ部の最内周側にスムーズ
に装着できると共に、シール部材の一側面と他側面とで
曲率差が大きくなるのを防止でき、シール部材の一端側
が相手方の歯底面に片当りするのを防止することができ
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づいて説明する。なお、実施例では、上述した図4ない
し図7に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略する。
【0028】図中、21は固定スクロール1側の凹溝5
内に装着されるシール部材を示し、シール部材21は耐
摩耗性や摺動性に優れた弾性樹脂材料、例えばポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、ポ
リエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサル
ファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)、液晶ポリマー(LCP)またはポリスルフォ
ン(PSF)等を用いて、従来技術で述べたシール部材
6とほぼ同様に形成されている。
【0029】また、該シール部材21は図2等に示す如
く横断面が略四角形状をなし、受圧面となる下側面21
Aと、相手方の歯底面8Aに摺接する摺接面としての上
側面21Bと、凹溝5の側面5B,5Cに対向する内側
面21Cおよび外側面21Dとを有している。しかし、
ラップ部3の最内周側で凹溝5(後述の最内周側溝部2
5)内に装着されるシール部材21の一端側(先端側)
には、下側面21Aおよび上側面21Bをそれぞれ2分
割するように内側面21Cおよび外側面21Dとほぼ平
行で、かつ、ラップ部3の長さ方向に延びる一定長さの
切込み22が形成されている。
【0030】そして、シール部材21の先端側は切込み
22により内周側シール部23と外周側シール部24と
に2分割されている。ここで、内周側シール部23には
図1ないし図3に示すように、シール部材21の下側面
21Aに連続する受圧面としての下側面23Aと、シー
ル部材21の上側面21Bに連続し、相手方の歯底面8
Aに摺接する摺接面としての上側面23Bと、シール部
材21の内側面21Cに連続し、凹溝5の側面5Bに対
向する内側面23Cと、後述する外周側シール24部の
内側面24Cに接,離可能な外側面23Dとを有して、
横断面が略長方形状に形成されている。また、外周側シ
ール部24も内周側シール部23とほぼ同様に下側面2
4A、上側面24B、内側面24Cおよび凹溝5の側面
5Cに対向する外側面24Dを有して、横断面が略長方
形状に形成されている。
【0031】25はラップ部3の最内周側で凹溝5の一
部を構成した最内周側溝部を示し、該最内周側溝部25
は図1に示す如く、ラップ部3の最内周側で凹溝5の溝
幅(側面5B,5C間の間隔)を広げるようにして形成
され、凹溝5の側面5B,5Cに対しては滑らかな連続
面を構成している。そして、該最内周側溝部25は、シ
ール部材21の内周側シール部23と外周側シール部2
4とが最内周側の圧縮室からの圧力で図1に示す如く拡
開したときに、内周側シール部23の内側面23Cと外
周側シール部24の外側面24Dとを最内周側溝部25
の各側面に押付け(係合)させ、シール部材21が凹溝
5の周方向(渦巻方向)に移動してしまうのを防止する
と共に、シール部材21を渦巻方向で位置決めする。
【0032】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的な作動につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。
【0033】然るに、本実施例では、シール部材21の
先端側に凹溝5の側面5B,5Cとほぼ平行で、シール
部材21の長さ方向に一定長さをもって延びる切込み2
2を入れ、内周側シール部23と外周側シール部24と
に2分割する構成としているから、下記のような作用効
果を得ることができる。
【0034】即ち、シール部材21の先端側に設けた内
周側シール部23と外周側シール部24とを、ラップ部
3の最も曲率の大きい最内周側で凹溝5内に装着すると
きに、2分割された内周側シール部23と外周側シール
部24とは、内側面23C,24Cと外側面23D,2
4Dとの間の厚さ寸法が1/2程度に小さくなっている
から、内周側シール部23と外周側シール部24とは互
いに独立して弾性変形し、それぞれのシール部23,2
4をラップ部3の曲率に沿って円滑に弾性変形(曲げ変
形)させることができる。
【0035】そして、これらのシール部23,24は、
内側面23C,24Cと、外側面23D,24Dとの曲
率差がそれぞれについて小さくなるから、曲げ変形によ
って生じる内周側での圧縮力と外周側での引張力とによ
り、内側面23C,24Cと外側面23D,24Dとの
間に大きな高さ方向の寸法差が生じることがなくなり、
上側面23B,24Bが相手方の歯底面8Aに片当りす
る等の問題を防止できる。
【0036】また、ラップ部3の最内周側でシール部材
21の先端側が圧縮熱によって熱膨張しても、内周側シ
ール部23と外周側シール部24とは独立して熱膨張す
るようになるから、これらのシール部23,24を凹溝
5の曲率に沿ってなじませることができ、凹溝5の側面
5B,5Cに片当りして、シール部材21の挙動が不安
定になるのを効果的に防止できる。
【0037】さらに、ラップ部3の最内周側には凹溝5
の溝幅(側面5B,5C間の間隔)を広げるように、該
凹溝5の一部を構成する最内周側溝部25を形成するこ
とにより、シール部材21の内周側シール部23と外周
側シール部24とが最内周側の圧縮室からの圧力で図1
に示す如く拡開したときに、内周側シール部23の内側
面23Cと外周側シール部24の外側面24Dとを最内
周側溝部25の各側面に強く押付けることができ、シー
ル部材21が凹溝5の周方向(渦巻方向)に位置ずれし
てしまうのを防止できると共に、シール部材21を渦巻
方向に関して効果的に位置決めできる。
【0038】従って、本実施例によれば、シール部材2
1の先端側(内周側シール部23,外周側シール部2
4)を、相手方の歯底面8Aに安定して摺接させること
ができ、シール性能を高めることによって、当該圧縮機
の圧縮効率を大幅に向上できる。また、シール部材21
の内周側シール部23と外周側シール部24とが相手方
の歯底面8Aに対して片当りしたり、偏摩耗したりする
のを効果的に防止でき、シール部材21の耐久性や寿命
を大幅に向上させることができる。
【0039】さらに、ラップ部3の最内周側には凹溝5
の溝幅を僅かに広げるように最内周側溝部25を形成す
るだけで、シール部材21が凹溝5の周方向(渦巻方
向)に位置ずれするを防止でき、シール部材21を渦巻
方向で効果的に位置決めできると共に、凹溝5の最内周
側にはストッパ機能を有する最内周側溝部25を簡単な
加工によって容易に形成できる等、種々の効果を奏す
る。
【0040】なお、前記実施例では、固定スクロール1
側のシール部材21の先端側に切込み22を入れて、内
周側シール部23と外周側シール部24とに2分割する
ものとして述べたが、本発明はこれに限らず、旋回スク
ロール7側のシール部材についてもこれと同様に切込み
を入れることによって、内周側シール部と外周側シール
部とに2分割するようにしてもよい。また、シール部材
の先端側を3分割または4分割し、シール部材の先端側
をより曲げ易くするようにしてもよい。
【0041】さらに、前記実施例では、スクロール式流
体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限らず、例えば真空ポンプ,冷
媒圧縮機等にも広く適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ラ
ップ部の最内周側に位置するシール部材の一端側に、長
さ方向に延びる切込みを入れ、該シール部材の一端側を
少なくとも2分割する構成としたから、シール部材の一
端側での曲げ剛性等を効果的に低減でき、シール部材の
一端側を大きく曲げ易くできると共に、シール部材が相
手方の歯底面に片当りして偏摩耗するのを確実に防止で
き、シール部材の寿命や信頼性を向上させることができ
る。
【0043】また、運転時の圧縮熱によりシール部材が
熱膨張するような場合でも、少なくとも2分割されたシ
ール部材の一端側をそれぞれ独立して熱膨張させること
ができ、凹溝の曲率に沿ってなじませることにより凹溝
の側面との間に隙間が生じる等の問題を解消できると共
に、高圧側の圧縮室から低圧側の圧縮室に向けて圧縮気
体が漏れるのを効果的に防止でき、圧縮性能等を大幅に
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール式空気圧縮機
のシール部材を凹溝内に装着した状態を示す平面図であ
る。
【図2】図1中のシール部材を拡大して示す斜視図であ
る。
【図3】シール部材が相手方の歯底面に摺接した状態を
示す図1中の矢示 III−III 方向拡大断面図である。
【図4】従来技術によるスクロール式空気圧縮機の固定
スクロール,旋回スクロールおよび各シール部材等を示
す縦断面図である。
【図5】固定スクロールまたは旋回スクロールのラップ
部とシール部材を示す分解斜視図である。
【図6】シール部材を凹溝内に装着した状態を示すラッ
プ部の平面図である。
【図7】シール部材が相手方の歯底面に摺接した状態を
示す図6中の矢示 VII−VII 方向拡大断面図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2,8 鏡板 2A,8A 歯底面 3,9 ラップ部 5,11 凹溝 5A,11A 底面 5B,5C,11B,11C 側面 7 旋回スクロール 15 圧縮室 21 シール部材 21A,23A,24A 下側面 21B,23B,24B 上側面 21C,23C,24C 内側面 21D,23D,24D 外側面 22 切込み 23 内周側シール部 24 外周側シール部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板の歯底面に渦巻状のラップ部が立設
    された固定スクロールと、該固定スクロールに対向して
    設けられ、鏡板の歯底面に該固定スクロールのラップ部
    との間で複数の圧縮室を画成するように渦巻状のラップ
    部が立設された旋回スクロールとを備え、該旋回スクロ
    ールと固定スクロールとのラップ部のうち少なくとも一
    方のラップ部には、該ラップ部の歯先に沿って延びる凹
    溝を形成し、該凹溝内には相手方の歯底面に摺接するシ
    ール部材を装着してなるスクロール式流体機械におい
    て、前記ラップ部の最内周側に位置する前記シール部材
    の一端側には、該シール部材の長さ方向に延びる一定長
    さの切込みを形成し、該シール部材の一端側を少なくと
    も2分割する構成としたことを特徴とするスクロール式
    流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108425845A (zh) * 2018-05-16 2018-08-21 上海加冷松芝汽车空调股份有限公司 一种涡旋压缩机

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