JPH0828463A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

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JPH0828463A
JPH0828463A JP19002594A JP19002594A JPH0828463A JP H0828463 A JPH0828463 A JP H0828463A JP 19002594 A JP19002594 A JP 19002594A JP 19002594 A JP19002594 A JP 19002594A JP H0828463 A JPH0828463 A JP H0828463A
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JP
Japan
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seal member
scroll
groove
compression chamber
wrap portion
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Pending
Application number
JP19002594A
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English (en)
Inventor
Takashi Saito
隆 斉藤
Junichi Nagasawa
潤一 長沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
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Publication of JPH0828463A publication Critical patent/JPH0828463A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C19/00Sealing arrangements in rotary-piston machines or engines
    • F01C19/08Axially-movable sealings for working fluids
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C27/00Sealing arrangements in rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C27/005Axial sealings for working fluid

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール部材の摺動抵抗を減少させて圧縮効率
を高めると同時に、生産性を向上させる。 【構成】 シール部材31の一側面31Cに突出寸法h
をもった複数の凸部32と、各凸部32間に凹部33と
を一体成形している。そして、各凸部32を有するシー
ル部材31の全体の幅寸法W4 が凹溝5の幅寸法W2 よ
り僅かに大きくなるように形成している。これにより、
各凸部32の先端32Aが凹溝5の側面5Bに線接触
し、凹部33が凹溝5との間に隙間を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮機や真空ポンプ等に用いら
れるスクロール式流体機械は、例えば実開平2−147
888号公報等によって知られている。そこで、図10
ないし図13にこの種の従来技術によるスクロール式流
体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて述べ
る。
【0003】図において、1は当該スクロール式空気圧
縮機のケーシングの一部となる固定スクロールを示し、
該固定スクロール1は、大略有蓋筒状に形成されたケー
シング本体(図示せず)の開口端側を施蓋するように、
この開口端側に固着されている。そして、該固定スクロ
ール1は、その中心が後述する駆動軸17の軸線O1−
O1と一致するように配設された円板状の鏡板2と、該
鏡板2の歯底面2Aに立設された渦巻状のラップ部3
と、前記鏡板2の外周側に位置し、該ラップ部3を囲む
ように筒状に形成された支持部4とから大略構成されて
いる。
【0004】また、該固定スクロール1のラップ部3は
図11に示す如く、内周側が巻始め端となり外周側(図
示せず)が巻終り端となって、例えば3巻半前,後の渦
巻状に形成されている。そして、該ラップ部3の歯先3
Aは、図12に示すように、後述する旋回スクロール9
の歯底面10Aから微小なクリアランスCをもって離間
されている。
【0005】5はラップ部の歯先3Aに形成された凹溝
を示し、該凹溝5は図12に示す如く、ラップ部3の幅
方向中間部に位置して横断面が略コ字状をなすように形
成され、その底面5Aおよび左,右の側面5B,5Cは
ラップ部3の渦巻き形状に沿ってその巻始め端から巻終
り端まで延びている。そして、該凹溝5内には後述のシ
ール部材6が装着され、相手方となる旋回スクロール9
の歯底面10Aとの間をシールするようになっている。
【0006】6はラップ部3の凹溝5内に装着されたシ
ール部材を示し、該シール部材6は軟質の樹脂材料によ
り長尺のチップシールとして形成され、図12に示す如
く、前記凹溝5の底面5Aに対向し後述する圧縮室19
からの圧力を受圧する受圧面6Aと、該受圧面6Aとは
反対側に位置し前記相手方の歯底面10Aに摺接する摺
接面6Bと、後述する複数のリップ部7が形成された一
側面6Cと、該一側面6Cとは反対側に位置する他側面
6Dとから横断面が略四角形状をなすように成形されて
いる。
【0007】また、シール部材6は図12,図13に示
す如く、側面6C,6D間の幅寸法W1 が、凹溝5の側
面5B,5C間の幅寸法W2 より小さくなるように形成
され、シール部材6は凹溝5内に遊嵌状態で挿入されて
いる。そして、圧縮運転が開始され、シール部材6が図
12に示す如く凹溝5の底面5A上から相手方の歯底面
10Aに向けて浮上した状態では、該シール部材6の一
側面6Cが、各圧縮室19のうち高圧側の圧縮室19に
臨み(面し)、他側面6Dは低圧側の圧縮室19に臨む
(面する)ようになる。
【0008】7,7,…はシール部材6の長手方向にそ
れぞれ所定間隔をもって形成されたリップ部を示し、該
リップ部7は図13に示すように、シール部材6の一側
面6Cにそれぞれ斜めに切込み8,8,…を入れること
により形成されている。そして、該各リップ部7は基端
側がシール部材6に一体化され、先端側は自由端となっ
てシール部材6の一側面6Cから拡開するようになって
いる。
【0009】9は固定スクロール1に対して前記ケーシ
ング本体内に旋回可能に設けられた旋回スクロールを示
し、該旋回スクロール9は、表面側が歯底面10Aとな
る円板状に形成された鏡板10と、該鏡板10の歯底面
10Aから固定スクロール1の鏡板2に向けて立設さ
れ、該固定スクロール1のラップ部3と同様に渦巻状に
形成されたラップ部11と、鏡板10の背面側中央に設
けられたボス部12とから構成され、該ボス部12は、
後述する駆動軸17のクランク17Aに回転可能に取付
けられている。
【0010】ここで、該旋回スクロール9のラップ部1
1についても図12に示す如く、固定スクロール1のラ
ップ部3と同様に例えば3巻半前,後の渦巻状に形成さ
れ、その歯先11Aには、底面13Aおよび左,右の側
面13B,13Cから横断面コ字状をなす凹溝13が形
成されている。
【0011】14は凹溝13内に装着された他のシール
部材を示し、該シール部材14は前述した固定スクロー
ル1側のシール部材6と同様に形成され、凹溝13の底
面13A上に載置される受圧面14Aと、該受圧面14
Aと上下方向で対向し、相手方の歯底面2Aに摺接する
摺接面14Bと、渦巻状をなすシール部材14の径方向
内側および外側に位置する一側面14Cおよび他側面1
4Dとによって構成されている。また、該シール部材1
4の摺接面14Bにはシール部材6と同様に、切込み1
5により複数のリップ部16,16,…が一体形成され
ている。
【0012】17は前記ケーシング本体に回転自在に設
けられる駆動軸を示し、該駆動軸17は図10に示すよ
うに、先端側がケーシング本体内に延びるクランク17
Aとなり、該クランク17Aはその軸線O2 −O2 が駆
動軸17の軸線O1 −O1 に対して所定寸法δだけ偏心
している。そして、該駆動軸17のクランク17Aには
旋回スクロール9の前記ボス部12が旋回軸受18を介
して旋回可能に取付けられ、旋回スクロール9には自転
防止機構(図示せず)等を介して旋回運動が与えられ
る。
【0013】ここで、旋回スクロール9のラップ部11
は固定スクロール1のラップ部3に対して周方向に所定
角度だけずらして重ね合わせるように配設され、ラップ
部3,11間には図11に示す如く三日月形状の複数の
圧縮室19,19,…が画成される。そして、旋回スク
ロール9を固定スクロール1に対して旋回させたとき
に、該各圧縮室19はその容積が連続的に縮小され、後
述の吸込ポート20から吸込んだ空気を圧縮するように
なっている。
【0014】20,21は固定スクロール1に形成され
た吸込ポート,吐出ポートを示し、該吸込ポート20は
最外周側の圧縮室19と連通するように固定スクロール
1の鏡板2に穿設され、吐出ポート21は、最内周側の
圧縮室19と連通するように鏡板2の中心部に穿設され
ている。
【0015】このように構成される従来技術のスクロー
ル式空気圧縮機では、まず、ケーシングの外部からモー
タ等の駆動源(図示せず)によって駆動軸17を回転駆
動すると、この回転は該駆動軸17のクランク17Aか
ら旋回軸受18を介して旋回スクロール9に伝えられ、
該旋回スクロール9は駆動軸17の軸線O1 −O1 を中
心にして寸法δの旋回半径をもった旋回運動を行う。
【0016】そして、この旋回運動によって各ラップ部
3,11の間に画成される圧縮室19,19,…は中央
側に向けて連続的に縮小し、吸込ポート20から吸込ん
だ空気を順次圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出ポート2
1から外部のエアタンク(図示せず)等に向けて吐出す
る。
【0017】ここで、圧縮運転が開始されると、ラップ
部3(11)の凹溝5(13)には図12に示す矢示A
方向に高圧側の圧縮室19から圧縮空気の一部が侵入
し、シール部材6(14)は受圧面6A(14A)でこ
の圧縮空気の圧力を受圧することにより、凹溝5(1
3)の底面5A(13A)から浮上し、対向する鏡板1
0(2)の歯底面10A(2A)に向けて押圧される。
これにより、該シール部材6(14)は摺接面6B(1
4B)が相手方の歯底面10A(2A)に摺接し、ラッ
プ部3(11)間に画成される各圧縮室19を気密にシ
ールする。
【0018】また、シール部材6(14)の一側面6C
(14C)に各切込み8(15)を入れることによりシ
ール部材6(14)に一体形成された各リップ7(1
6)は、各圧縮室19のうち、最内周側の圧縮室19か
ら最外周側の圧縮室19に向けて、図11中の矢示B方
向に凹溝5(13)内に侵入した圧縮空気により、シー
ル部材6(14)の一側面6C(14C)から拡開する
ようになる。そして、各リップ部7(16)は先端側が
凹溝5(13)の一方の側面5B(13B)に押付けら
れ、該凹溝5(13)の側面5B(13B)とシール部
材6(14)との間を気密にシールすると共に、シール
部材6(14)の他側面6D(14D)を他方の側面5
C(13C)に押付けて、このときの圧縮空気が図11
中の矢示B方向に沿って高圧側(内周側)から低圧側
(外周側)の圧縮室19へと漏洩するのを防止する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、シール部材6(14)の長さ方向に沿って
複数のリップ部7(16)を形成するために、樹脂材料
からシール部材6(14)を成形した後に、該シール部
材6(14)の一側面6C(14C)に一定間隔をもっ
て斜めに各切込み8(15)を入れることにより、各リ
ップ部7(16)をシール部材6(14)に一体形成し
ている。
【0020】このため、従来技術では、シール部材6
(14)に各切込み8(15)を入れる後加工が必要と
なり、シール部材6(14)を製造するときの作業工数
が増大し、作業性が悪く、コストアップを招くという問
題がある。また、各リップ部7(16)によるシール性
を向上させるためには、シール部材6(14)を軟質の
樹脂材料で形成する必要が生じ、硬質の材料や高温での
耐摩耗性を有する任意の樹脂材料を使用ができず、材料
の選択幅が制限されるという問題がある。
【0021】さらに、シール部材6(14)の一側面6
C(14C)に形成した各リップ部7(16)が、凹溝
5(13)の側面5B(13B)に強く接触すると、深
さ方向で大きな摺動抵抗を生じ、シール部材6(14)
が凹溝5(13)から安定して浮上できなくなることが
あり、相手方の歯底面10A(2A)との間でシール部
材6(14)の全長に亘って安定したシール性(気密
性)を確保するのが難しくなるという問題がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、シール部材を相手方の歯底面
に向けて安定して浮上させることによりシール性を確実
に向上できる上に、シール部材の形状を簡略化して安価
に成形することができ、材料の選択幅も広げることがで
きるようにしたスクロール式流体機械を提供することを
目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明によるスクロール式流体機械は、鏡板の
歯底面に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロール
と、該固定スクロールに対向して設けられ、該固定スク
ロールのラップ部との間で複数の圧縮室を画成するよう
に鏡板の歯底面に渦巻状のラップ部が立設された旋回ス
クロールとを備え、前記固定スクロールと該旋回スクロ
ールとのラップ部のうち少なくとも一方のラップ部に
は、該ラップ部の歯先面に凹溝を形成し、該凹溝内には
相手方の歯底面に摺接するシール部材を装着してなる構
成を採用している。
【0024】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記シール部材には、前記凹溝の両側面のう
ち、一方の側面に向けて突出し、該シール部材の長さ方
向で互いに離間した複数の凸部と、該各凸部間に位置し
前記凹溝の側面との間に隙間を形成する複数の凹部とを
一体形成し、前記各凸部はその突出端が前記凹溝の側面
に線接触するように構成したことにある。
【0025】また、請求項2に記載の発明のように、シ
ール部材を、前記各凸部および各凹部が形成された一側
面と、該一側面とは反対側に位置する他側面とからな
り、該シール部材の一側面は、前記各圧縮室のうち高圧
側の圧縮室に面し、他側面は低圧側の圧縮室に面する構
成とするのが好ましい。
【0026】
【作用】上記構成により、請求項1に記載の発明では、
シール部材を凹溝内に装着したときに、各凸部の先端が
凹溝の側面に線接触するようになるから、凹溝の深さ方
向でのシール部材の摺動抵抗を確実に減少させることが
でき、圧縮運転時にはシール部材を凹溝内から相手方の
歯底面に向けて安定して浮上させることができる。ま
た、シール部材の成形時に各凸部と各凹部とを一体成形
でき、成形時の工数を減らすことができる。
【0027】さらに、請求項2記載の発明では、シール
部材には、一側面および他側面を形成し、一側面には各
凸部と各凹部とを一体形成したから、シール部材を凹溝
内に装着して圧縮運転を開始したときには、シール部材
が圧縮室からの圧力を受圧して相手方の歯底面に摺接す
るようになり、一側面に形成した各凸部によってシール
部材と凹溝との間の摺動抵抗を確実に低減できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づきスクロール式空気圧縮機として用いる場合を例に挙
げて説明する。なお、実施例では、上述した図10ない
し図13に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号
を付し、その説明を省略するものとする。
【0029】まず、図1ないし図3に本発明の第1実施
例を示す。
【0030】図中、31は固定スクロール1側の凹溝5
内に装着されるシール部材を示し、該シール部材31は
耐摩耗性や摺動性に優れた弾性樹脂材料、例えばポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、
ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサ
ルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)またはポリスル
フォン(PSF)等を用いて長尺のチップシールとして
形成され、凹溝5の長手方向に沿って渦巻状に伸長す
る。
【0031】そして、前記シール部材31は図2に示す
如く、圧縮空気を受圧する受圧面31Aと、該受圧面3
1Aと上下方向で対向し相手方の歯底面10Aに摺接す
る摺接面31Bと、凹溝5の側面5B,5Cに対向する
一側面31Cおよび他側面31Dとから横断面が略四角
形状をなすように形成され、一側面31Cには後述の各
凸部32および各凹部33が一体成形されている。ま
た、シール部材31は一側面31C、他側面31D間の
幅寸法W3 が図2に示す如く凹溝5の幅寸法W2よりも
小さく、各凸部32を含めたシール部材31全体の幅寸
法W4 (図3参照)は凹溝5の幅寸法W2 よりも僅かに
大きくなるように形成されている。
【0032】32,32,…はシール部材31の一側面
31Cに突出寸法hをもって形成された凸部を示し、該
略二等辺三角形状をなし、シール部材31の長さ方向に
沿って所定間隔をもって形成されている。また、該各凸
部32間にはそれぞれ等脚台形状をなす凹部33,3
3,…が形成され、シール部材31を凹溝5内に装着し
た状態では各凹部33が凹溝5の側面5Bとの間に小さ
な隙間を形成する。そして、各凸部32は凹溝5の深さ
方向(上下方向)で直線状に伸長し、その先端32Aが
鋭角状をなして凹溝5の側面5Bに線接触する。
【0033】なお、旋回スクロール9のラップ部11の
凹溝13内にも、前述した各凸部32を有するシール部
材31と同様のシール部材が装着されるが、その詳細な
構成については前記シール部材31と同様であるため省
略する。
【0034】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的な動作につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。
【0035】然るに、本実施例では、シール部材31の
一側面31Cに突出寸法hを持った二等辺三角形状の各
凸部32を一体成形し、該各凸部32間には凹溝5との
間に小さな隙間を形成する各凹部33を設けると共に、
シール部材31の全体の幅寸法W4 を凹溝5の幅寸法W
1 より僅かに大きくなるように形成し、各凸部32の先
端32Aが凹溝5の側面5Bに線接触するような構成と
しているから、下記のような作用効果を得ることができ
る。
【0036】即ち、当該スクロール式空気圧縮室の運転
を開始して各圧縮室19内で空気を圧縮するときに、例
えば固定スクロール1側の凹溝5内に装着されたシール
部材31は、各凹部33と凹溝5の側面5Bとの隙間か
ら図2中の矢示A方向に沿って圧縮空気の一部が侵入す
ることにより、シール部材31の受圧面31Aがこのと
きの圧力を受圧し、凹溝5内から相手方の歯底面10A
に向けて浮上する。この結果、シール部材31は摺接面
31Bを相手方の歯底面10Aに摺接させることによっ
て各圧縮室19間をシールし、圧縮空気が漏洩するのを
防止できる。
【0037】そして、シール部材31が凹溝5内から浮
上するときには、該シール部材31の一側面31Cに沿
って上下方向に直線状に伸びる各凸部32の先端32A
が凹溝5の側面5Bに線接触し、両者の摺動抵抗を小さ
く減少させているからシール部材31は凹溝5内からス
ムーズに浮上することができ、摺接面31Bを相手方の
歯底面10Aに確実に摺接させて、図2に示す如くラッ
プ部3と相手方の鏡板10との間を効果的にシールする
ことができる。
【0038】また、このときに各凸部32は先端32A
が凹溝5の側面5Bに接触することにより、シール部材
31の一側面31Cと凹溝5の側面5Bとの間をシール
し、凹溝5の渦巻き方向(図1中の矢示B方向)に沿っ
て圧縮空気が漏洩するのを確実に防止できる。
【0039】さらに、シール部材31は一側面31Cに
各凸部32と各凹部33とを有し、シール部材31の成
形時にこれらの各凸部32と各凹部33とを一体成形す
ることができるから、従来技術のようにリップ部を特別
に後加工によって形成する必要がなくなり、シール部材
31を製造するときの作業性を大幅に向上させることが
できる。そして、シール部材31を従来技術のように軟
質樹脂材料を用いて形成する必要がなくなり、材料の選
択幅を広げることができ、硬質の材料や高温での耐摩耗
性を有する材料を使用できる。
【0040】従って、本実施例によれば、シール部材3
1を単純な形状にして安価に成形することができ、材料
の選択幅を大きく広げることができる上に、各凸部32
によって凹溝5内での摺動抵抗を確実に減少させること
ができ、シール部材31を凹溝5から相手方の歯底面1
0Aに向けて安定して浮上させ、シール部材31の全長
に亘って均一なシール性を確保することができる。
【0041】次に、図4および図5は本発明の第2実施
例を示し、本実施例の特徴は、シール部材41の一側面
41Cに複数の半円形状の凸部42,42,…を一体成
形し、該凸部42の先端42Aを凹溝5の側面5Bに線
接触させると共に、該各凸部42間には凹溝5の側面5
Bとの間に小さな隙間を形成する凹部43を設けたこと
にある。
【0042】ここで、シール部材41は、前記第1の実
施例で述べたシール部材31とほぼ同様に、受圧面41
A、摺接面41B、一側面41Cおよび他側面41Dを
有し、該シール部材41の一側面41Cには長さ方向に
各凸部42と各凹部43とが順次配設されている。そし
て、シール部材41は各凸部42を含めた幅寸法W5が
凹溝5の幅寸法W2 よりも僅かに大きくなるように形成
され、各凸部42の先端42Aが凹溝5の側面5Bに線
接触する構成となっている。
【0043】なお、旋回スクロール9のラップ部11の
凹溝13内にも、前述した各凸部42を有するシール部
材41と同様のシール部材が装着されるが、その詳細な
構成については前記シール部材41と同様であるため省
略する。
【0044】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、シール部材41の各
凸部42を半円形状に形成することによって、該凸部4
2の先端42Aを凹溝5の側面5Bに円滑に接触させる
ことができる。
【0045】次に、図6および図7は本発明の第3実施
例を示し、本実施例の特徴は、シール部材51の一側面
51Cに各凸部52と各凹部53とをそれぞれ鋸歯形状
をなして一体成形したことにある。
【0046】ここで、シール部材51は、前記第1の実
施例で述べたシール部材31とほぼ同様に、受圧面51
A、摺接面51B、一側面51Cおよび他側面51Dを
有し、該シール部材51の一側面51Cに長さ方向に鋸
歯形状の各凸部52と凹部53とが順次配設されてい
る。そして、シール部材51は各凸部52を含めた幅寸
法W6が凹溝5の幅寸法W2 よりも僅かに大きくなるよ
うに形成され、各凸部52の先端52Aが凹溝5の側面
5Bに線接触する構成となっている。
【0047】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、シール部材51の各
凸部52を鋸歯形状に形成することによって、該各凸部
52の先端52Aを凹溝5の側面5Bに円滑に接触させ
ることができる。
【0048】次に、図8および図9は本発明の第4実施
例を示し、本実施例の特徴は、シール部材61の一側面
61Cに形成した各凸部62の先端62A側を二等辺三
角形状に形成し、該各凸部62間に設ける各凹部63を
シール部材61の一側面61Cから他側面61Dに向け
たコ字形状の深溝として成形し、シール部材31の柔軟
性を高める構成としたことにある。
【0049】ここで、シール部材61は、前記第1の実
施例で述べたシール部材31とほぼ同様に、受圧面61
A、摺接面61B、一側面61Cおよび他側面61Dを
有し、該シール部材61の一側面61Cには長さ方向に
各凸部62と各凹部63とが順次配設されている。そし
て、シール部材61は各凸部62を含めた幅寸法W7が
凹溝5の幅寸法W2 よりも僅かに大きくなるように形成
され、各凸部62の先端62Aが凹溝5の側面5Bに線
接触する構成となっている。また、前記各凹部63はシ
ール部材61の一側面61Cにコ字形状をなす深溝とし
て形成され、これによって各凸部62は略五角形状をな
す突起部として形成されている。
【0050】なお、旋回スクロール9のラップ部11の
凹溝13内にも、前述した各凸部62を有するシール部
材61と同様のシール部材が装着されるが、その詳細な
構成については前記シール部材61と同様であるため省
略する。
【0051】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、各凹部63をコ字形
状の深溝として成形することにより、シール部材61に
柔軟性を効果的に付与でき、ラップ部3(11)の内周
側であっても、シール部材61を凹溝5に沿って円滑に
湾曲させることができる。
【0052】なお、前記各実施例では、固定スクロール
1側の凹溝5にシール部材31(41,51,61)を
装着し、旋回スクロール9側の凹溝13にはシール部材
を装着するものとして述べたが、本発明はこれに限ら
ず、固定スクロール1側または旋回スクロール9側のい
ずれかの一方のラップ部3(11)に凹溝5を形成し、
該凹溝5内にシール部材を装着する構成としてもよい。
【0053】また、前記各実施例では、各凸部32(4
2,52,62)間に形成される凹部33(43,5
3,63)は円弧状ないし凹湾曲状に形成する構成とし
てもよい。
【0054】さらに、前記各実施例では、スクロール式
流体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説
明したが、例えば真空ポンプ,冷媒圧縮機等にも適用す
ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、シール部材にそれぞれ複数の凸部および凹部を一
体成形し、各凸部の先端が凹溝の側面に線接触する構成
としたから、シール部材が相手方の歯底面へ向けて浮上
するときに、凹溝に対する摺動抵抗を確実に減少させる
ことができ、シール部材の全長に亘って均一なシール性
を確保でき、圧縮効率等を向上させることができる。ま
た、シール部材の成形時に各凸部と各凹部とを一体成形
できるので、シール部材を成形するときの後工数を減少
できると共に、硬質の樹脂材料や高温での耐摩耗性を有
する任意の樹脂材料等を使用でき、材料の選択幅を大き
く広げることができる。
【0056】さらに、請求項2の発明によれば、シール
部材の一側面に各凸部と各凹部とを一体形成することに
よって、凹溝の側面との摺動抵抗を確実に減少でき、シ
ール部材を安定して浮上させシール性能を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるスクロール式空気
圧縮機のラップ部およびシール部材等を示す平面図であ
る。
【図2】図1中の矢示II−II方向拡大縦断面図である。
【図3】図1に示すシール部材の部分斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施例によるスクロール式空気
圧縮機のラップ部およびシール部材等を示す平面図であ
る。
【図5】図4に示すシール部材の部分斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施例によるスクロール式空気
圧縮機のラップ部およびシール部材等を示す平面図であ
る。
【図7】図6に示すシール部材の部分斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施例によるスクロール式空気
圧縮機のラップ部およびシール部材等を示す平面図であ
る。
【図9】図8に示すシール部材の部分斜視図である。
【図10】従来技術によるスクロール式空気圧縮機の固
定スクロール,旋回スクロールおよび各シール部材等を
示す縦断面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向拡大断面図であ
る。
【図12】図11中の矢示XII −XII 方向拡大断面図で
ある。
【図13】シール部材を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2,10 鏡板 2A,10A 歯底面 3,11 ラップ部 3A,11A 歯先 5,13 凹溝 5B,13B 側面 31,41,51,61 シール部材 31A,41A,51A,61A 受圧面 31B,41B,51B,61B 摺接面 31C,41C,51C,61C 一側面 31D,41D,51D,61D 他側面 9 旋回スクロール 19 圧縮室 32,42,52,62 凸部 33,43,53,63 凹部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡板の歯底面に渦巻状のラップ部が立設
    された固定スクロールと、該固定スクロールに対向して
    設けられ、鏡板の歯底面に該固定スクロールのラップ部
    との間で複数の圧縮室を画成するように渦巻状のラップ
    部が立設された旋回スクロールとを備え、該旋回スクロ
    ールと固定スクロールとのラップ部のうち少なくとも一
    方のラップ部には、該ラップ部の歯先に沿って延びる凹
    溝を形成し、該凹溝内には相手方の歯底面に摺接するシ
    ール部材を装着してなるスクロール式流体機械におい
    て、前記シール部材には、前記凹溝の両側面のうち一方
    の側面に向けて突出し該シール部材の長さ方向で互いに
    離間した複数の凸部と、該各凸部間に位置し前記凹溝の
    側面との間に隙間を形成する複数の凹部とを一体形成
    し、前記各凸部はその突出端が前記凹溝の側面に線接触
    するように構成したことを特徴とするスクロール式流体
    機械。
  2. 【請求項2】 前記シール部材は、前記各凸部および各
    凹部が形成された一側面と、該一側面とは反対側に位置
    する他側面とからなり、該シール部材の一側面は、前記
    各圧縮室のうち高圧側の圧縮室に面し、他側面は低圧側
    の圧縮室に面する構成としてなる請求項1記載のスクロ
    ール式流体機械。
JP19002594A 1994-07-20 1994-07-20 スクロール式流体機械 Pending JPH0828463A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107035691A (zh) * 2016-02-03 2017-08-11 华域三电汽车空调有限公司 密封结构

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CN107035691A (zh) * 2016-02-03 2017-08-11 华域三电汽车空调有限公司 密封结构

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