JPH089310Y2 - 内壁パネル

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、内壁パネルに関する。

（従来の技術）従来の内壁パネルは、矩形の枠とこの枠内に並設され
た複数本の横桟とからなる木製パネル枠の一面にボード
を取付けて、このパネル枠の間隙に発泡合成樹脂材を断
熱材として充填させるとともに、パネル枠の他面をフィ
ルム又はボードで閉じたものであった。

（考案が解決しようとする課題）ところが、上記した従来の内壁パネルは、パネル枠を
組み立てる作業が必要であり、この作業に手間がかか
り、製作作業が複雑になるといった問題があった。

また、製作作業が複雑である分、寸法精度を高めるこ
とが難しいといった問題があった。

更に、パネル枠の間隙に発泡合成樹脂材を充填してお
り、この発泡合成樹脂材の両面を閉じるように二枚のボ
ードが張設されているので、パネル一枚あたりの重量が
重くなるといった問題があった。

且つ、このように重量が重いものとなるので、取付け
施工の際の取扱いが不便であるといった問題があった。

この考案の課題は、上記従来の問題を解決ることにあ
る。

すなわち、構造が簡単であって、製作作業が簡単であ
る。また、軽量化が図れて、取付け施工の際の取扱いが
便利である内壁パネルを提供することである。

（課題を解決するための手段）この考案は、上記課題を解決するために、矩形の石膏
ボードの裏面にメタルスタッドからなる複数本の間柱を
縦方向に向けて取付け、これらの間柱の裏面に矩形のグ
ラスウール板を貼着してなるものとした。

（作用）全体の構成が矩形の石膏ボードと、この石膏ボードの
裏面に縦方向に向けて取付けられたメタルスタッドから
なる複数本の間柱と、これらの間柱の裏面に貼着された
矩形のグラスウール板からなるものであるので、構造が
簡単なものとなる。

また、間柱間の間隙は、空間であるので、軽量化が図
れる。

このように、軽量化が図れるので、取付け施工の際の
取扱いが便利である。

（実施例）以下、この考案に係る内壁パネルの実施例について、
図面に基づいて説明する。

第１図はこの考案に係る内壁パネルの一実施例の斜視
図、第２図は内壁パネルの取付け状態を示す斜視図、第
３図は内壁パネルの取付け終了時の縦断面図、第４図は
別の実施例の内壁パネルの正面図、第５図はその平面図
である。

この考案に係る内壁パネル１は、第１図に示すよう
に、矩形の石膏ボード２の裏面にメタルスタッドからな
る複数本の間柱3,3,3を縦方向に向けて取付け、これら
の間柱３の裏面に矩形のグラスウール板４を貼着したも
のである。

尚、このグラスウール板４は、メタルスタッドからな
る間柱3,3,3間のヒートブリッジの防止と、断熱材とを
兼ねている。そして、石膏ボード２に対するように板状
に形成されている。

次に上記構成の内壁パネル１を建物の壁部に取付ける
ときの施工状態について、第２図、第３図に基づいて説
明する。

尚、間柱3,3,3の上端部には、嵌合溝32が設けられて
いる。

まず、天井面５に設けられた天墨６に添って上部ラン
ナー７を取付ける。

そして、この上部ランナー７に設けられた嵌合片71
に、内壁パネル１の間柱3,3,3の上端部に設けられた嵌
合溝32を嵌合して、内壁パネル１の上端部11を取付け
る。

次に、内壁パネル１の下端部12を床面８に設けられた
地墨９に添って位置決めする。

そして、内壁パネル１の下端部12にあらかじめ取付け
られた下部ランナー20を釘10で床面８に取付け固定す
る。

前記した上部ランナー７は、側面視逆Ｌ字形をなして
おり、天井面５に釘10で取付けられる水平部72の端部か
ら下向きに嵌合片71が一体に設けられている。この嵌合
片71の下端はさらに上方へＶ字形に折返され、この折返
片がスプリングとなって上記した嵌合溝32に嵌合係止さ
れる。

また、下部ランナー20は嵌め入れ溝21を備えた側面視
Ｆ形状をなしている。

そして、この下部ランナー20は、嵌め入れ溝21に内壁
パネル１のボード２と間柱3,3,3とが嵌め入れられた状
態で内壁パネル１に取付けられている。

上記したように、内壁パネル１は、全体の構成が矩形
の石膏ボード２と、この石膏ボード２の裏面に縦方向に
向けて取付けられたメタルスタッドからなる複数本の間
柱3,3,3と、これらの間柱の裏面に貼着された矩形のグ
ラスウール板４からなるものであるので、構造が簡単な
ものとなる。

また、間柱3,3,3間の間隙は、空間であるので、軽量
化が図れる。

第４図、第５図に示すのは、別の実施例の内壁パネル
である。

この内壁パネル１には、間柱3,3,3の間における石膏
ボード２内面の上端部側と下端部側に合板30,30が貼着
されている。

このように、内壁パネル１内部の上端部と下端部に合
板30,30が設けられていると、鴨居等を取付けるとき
に、この合板30,30に鴨居等を取付ける釘を打てるので
実用的である。

なお、この内壁パネルのグラスウール板側に添って、
外壁パネルＰが取付けられる。

（考案の効果）以上説明したように、この考案の内壁パネルは、矩形
の石膏ボードの裏面にメタルスタッドからなる複数本の
間柱を縦方向に向けて取付け、これらの間柱の裏面に矩
形のグラスウール板を貼着してなるものであるから、以
下に述べる効果を奏する。

すなわち、構造が簡単であって、製作作業が簡単であ
る。

また、軽量化が図れて、取付け施工の際の取扱いが便
利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る内壁パネルの一実施例の斜視
図、第２図は内壁パネルの取付け状態を示す斜視図、第
３図は内壁パネルの取付け終了時の縦断面図、第４図は
別の実施例の内壁パネルの正面図、第５図はその平面図
である。１……内壁パネル２……石膏ボード３……間柱４……グラスウール板

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】矩形の石膏ボードの裏面にメタルスタッド
からなる複数本の間柱を縦方向に向けて取付け、これら
の間柱の裏面に矩形のグラスウール板を貼着してなるこ
とを特徴とする内壁パネル。