JPH0893028A

JPH0893028A - サニタリー用フロート

Info

Publication number: JPH0893028A
Application number: JP23155494A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Kawada; 剛河田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-09-27
Filing date: 1994-09-27
Publication date: 1996-04-09
Anticipated expiration: 2014-07-05
Also published as: JP2916383B2

Abstract

(57)【要約】【目的】収容部材を液体内に浮かした状態で環境調整剤
の成分を液体内に溶かすことを目的とする。【構成】容器本体４は薬剤収容ケース５と、中空部１０
を有する密閉蓋９とから構成されている。密閉蓋９の下
面と薬剤収容ケース５の内周面とに囲まれることにより
薬剤収容空間１１が構成されている。薬剤収容空間１１
には水溶性の洗浄剤７が収容されている。そして、洋風
便器の溜水トラップ内に溜まった水に容器本体４を配設
する。すると、密閉蓋９の浮力により容器本体４は薬剤
収容ケース５全体が水面下に沈んだ状態でに浮く。その
水は連通孔８を介して薬剤収容空間９内に浸入して洗浄
剤７と接触し、洗浄剤７の成分が溜水トラップ内の水に
溶け出す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サニタリーで使用さ
れ、浴槽の中、あるいはトイレ内の水等に浮かぶサニタ
リー用フロートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】サニタリーの環境を整えるために例え
ば、水洗便器の汚れを落とすための洗浄剤を収容したも
のが提案されている。この洗浄剤が入った容器は便器内
に流すための水を貯溜しておく洗浄水タンクの上面に載
置される。そして、洗浄水タンクへの給水時には、洗浄
水タンクの上方から洗浄水タンクに給水される。給水さ
れる水が容器にかけられると、水と容器内に収容された
洗浄剤とが接触する。この接触により、洗浄剤から洗浄
成分が溶け出し、その洗浄成分を含む水は洗浄水タンク
内に貯水される。そして、便器の使用の後、洗浄水タン
ク内の水は便器内に流れ出し、洗浄成分が便器の内壁面
全体に付着した汚れに対して接触することにより、便器
の内壁面全体に付着した汚れが洗浄される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、水洗便器の
下部には溜水トラップが設けられ、この溜水トラップに
は汚物排出孔からの臭いをその内部に封じ込めるための
水が張られている。一般に、水洗便器では溜水トラップ
の壁面が汚れ易い。そのため、従来の容器では溜水トラ
ップ内のみを洗浄したい場合でも、洗浄タンク内の水全
てに対して洗浄剤の成分が抽出されるので、洗浄剤の消
耗量が多くなる。そこで、溜水トラップ内に従来の容器
を置くことも考えらえる。しかし、容器は溜水トラップ
内に沈んでしまうので、便器に水が流されると、その流
圧により流されていまい、目詰まりの原因となってしま
う。

【０００４】そこで、本発明はこのような従来の技術に
存在する問題点に着目してなされたものであって、その
目的とするところは、収容部材を液体内に浮かした状態
で環境調整剤の成分を液体内に昇華もしくは溶かせるこ
との可能なサニタリー用フロートを提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明に
よれば、液体内に浮かぶ浮き部材と、浮き部材に設けら
れ、側面に内外を連通する連通孔を備えた収容部材と、
前記収容部材に収納され、連通孔から昇華あるいは溶け
出して環境を調整する環境調整剤とを備えたことを要旨
とするものである。

【０００６】請求項２に記載の発明によれば、環境調整
剤は芳香剤あるいは界面活性剤であることを要旨とする
ものである。

【０００７】

【作用】請求項１に記載の発明によれば、収容部材は浮
き部材の浮力により液体中に浮かぶ。収容部材内には液
体が連通孔を介して浸入し、環境調整剤と接触する。こ
の接触により環境調整剤の成分は連通孔を介して液体中
に昇華もしくは溶け出す。

【０００８】請求項２に記載の発明によれば、芳香剤あ
るいは界面活性剤の成分が連通孔を介して液体中に昇華
もしくは溶け出す。

【０００９】

【実施例】

（第一実施例）以下、本発明を水洗便器の汚れを落とす
ための洗浄剤を収容したサニタリー用フロートに具体化
した第一実施例を図面に従って説明する。

【００１０】図１はサニタリー用フロートの断面図を示
し、図２は洋風便器の断面図を示す。図２に示すよう
に、洋風便器１の下部には溜水トラップ２が設けられ、
この溜水トラップ２内には液体としての水が溜められて
いる。溜水トラップ２内の水により、溜水トラップ２に
連通された排出路３からの悪臭が封臭される。溜水トラ
ップ２には球状をなす容器本体４が配設されている。溜
水トラップ２の中央には洋風便器１の仕切り部１ａが延
出されている。そして、容器本体４の直径は仕切り部１
ａと溜水トラップ２底面との間の距離よりも長くなって
おり、容器本体４は排出路３内に浸入しないようになっ
ている。

【００１１】図１に示すように、容器本体４は合成樹脂
からなる収容部材としての薬剤収容ケース５と、合成樹
脂からなる浮き部材としての密閉蓋９とから構成されて
いる。薬剤収容ケース５は断面凹面形状に形成され、そ
の内部には半球状をなす環境調整剤としての水溶性洗浄
剤７が収容されている。本実施例において洗浄剤７は香
料と、非イオン系界面活性剤（ポリオキシエチレンアル
キルエーテル）と、脂肪酸エステル系除菌剤（ポリエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル）とからなるものを使用
している。

【００１２】薬剤収容ケース５の周面には多数の連通孔
８が形成されている。連通孔８により薬剤収容ケース５
の内外は連通されている。また、薬剤収容ケース５の上
端内周には雌螺子部５ａが形成されている。

【００１３】密閉蓋９は略半球状に形成され、中空部１
０を備えている。また、密閉蓋９の下面には雄螺子部９
ａが下方へ突出形成されている。この雄螺子部９ａは前
記薬剤収容ケース５の雌螺子部５ａに螺合され、密閉蓋
９は薬剤収容ケース５に対して着脱可能となっている。
なお、密閉蓋９の下面と薬剤収容ケース５の内周面とに
囲まれることにより薬剤収容空間１１が構成されてい
る。

【００１４】そして、密閉蓋９の浮力により容器本体４
は溜水トラップ２の水面に浮くようになっている。すな
わち、容器本体４は薬剤収容ケース５全体が水面下に沈
んだ状態で浮くようになっており、その水は連通孔８を
介して薬剤収容空間９内に浸入して洗浄剤７と接触する
ようになっている。

【００１５】次に、上記のように構成された容器の作用
及び効果を説明する。溜水トラップ２に溜められた水に
密閉蓋９により容器本体４は浮かび、その水は連通孔８
を介して薬剤収容空間１１内に浸入して洗浄剤７に接触
する。この接触により、洗浄剤７は除々に水に溶け、そ
の水は各洗浄剤７の洗浄成分は連通孔８を介して溜水ト
ラップ２内に溜まる。洗浄成分は溜水トラップ２の水面
付近から下方へ拡がるため、洗浄成分の濃度は均一化す
る。そして、溜水トラップ２内は洗浄成分を含む水にて
満たされ、この水と溜水トラップ２の内壁面に付着した
汚れと接触して殺菌が行われる。この殺菌により悪臭が
発生しなくなるとともに、香料成分により良質な香りが
放たれ、さらに、洋風便器１の洗浄水が流された際にそ
の水圧により汚れが容易にとれる。

【００１６】従って、第一実施例における容器において
は、洗浄剤７の成分は溜水トラップ２内の少ない水量で
溶かされるため、洗浄剤７の消費量が経済的なものとな
る。しかも、洋風便器１を使用しない時には洗浄剤７の
成分を含む水と溜水トラップ２内の汚れとが常に接触し
ているので、その接触時間を長くでき、洗浄効果を向上
することができる。

【００１７】また、薬剤収容ケース５は溜水トラップ２
の水面付近に位置されているので、洗浄剤７の洗浄成分
は下方へ拡がる。そのため、溜水トラップ２内の洗浄成
分濃度を均一にし易くできる。

【００１８】（第二実施例）次に、第二実施例について
説明する。但し、前記第一実施例と同一構成もしくは相
当する構成についてはその説明を省略するとともに、同
一符号を付すものとする。

【００１９】図３に示すように、薬剤収容ケース６内に
は半円形状をなす仕切り部材としての仕切り板１５が設
けられている。この仕切り板１５により前記薬剤収容空
間１１は二つの空間部１１ａ，１１ｂに分けられてい
る。そして、図示しないが一方の空間部１１ａには前記
第一実施例で示した洗浄剤７が収容され、他方の空間部
１１ｂには芳香剤１６が収容されている。

【００２０】従って、第二実施例の容器においては、空
間部１１ａに対応する連通孔８から洗浄剤７の洗浄成分
が溶け出すとともに、空間部１１ｂに対応する連通孔８
から芳香剤１６の芳香成分が溶け出す。よって、仕切り
板１５により薬剤収容空間１１を二つの空間部１１ａ，
１１ｂに分けたことにより、異なる成分の薬剤を収容す
ることができる。

【００２１】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲
で、以下のように変更してもよい。（１）前記第一及び第二実施例では便器に応用したが、
便器以外にもコーヒのドリップに応用してもよい。すな
わち、薬剤収容空間１１に洗浄剤７以外にもコーヒ豆を
入れてもよい。そして、容器本体４をコーヒカップの中
に入れ、コーヒカップ内に湯を注げば、容器本体４は浮
き上がる。この状態をしばらく放置しておけば、コーヒ
の成分が連通孔８を介してコーヒカップ内に抽出され
る。また、コーヒ以外にも紅茶、緑茶等を入れてもよ
い。

【００２２】（２）界面活性剤は浄化剤７以外にも、乳
化剤、分散剤、可溶化剤、帯電防止剤等を使用してもよ
い。（３）連通孔８の形状は円形以外にも、三角形、四角形
等どの形状に変更してもよい。

【００２３】（４）芳香剤１６、洗浄剤７以外にも殺菌
剤、除菌剤等を収容してもよい。（５）前記第二実施例では仕切り板１５にて薬剤収容空
間１１を二分割したが、二分割以上なら三分割、四分割
等幾つに分割してもよく、分割された各空間部には成分
の異なる薬剤を収容するようにしてもよい。

【００２４】（６）上記第一及び第二実施例では、密閉
蓋９と薬剤収容ケース５とは着脱可能に螺合したが、螺
合以外にも雄螺子部９ａ及び雌螺子部５ａを省略し、薬
剤収容ケース５に対して密閉蓋９を着脱可能に嵌合させ
るようにしてもよい。

【００２５】（７）前記第一及び第二実施例における薬
剤収容ケース５は透明からなる合成樹脂にて形成しても
よい。この構成にすれば、内部の薬剤の残量を容易に判
別でりる。

【００２６】（８）前記第一及び第二実施例では洋風便
器１を使用したが、洋風便器１以外にも和風便器に利用
してもよい。（９）前記第一及び第二実施例では固形の洗浄剤７及び
芳香剤１６を使用したが、粒状の洗浄剤７や芳香剤１６
を使用してもよい。

【００２７】（１０）前記第一及び第二実施例において
密閉蓋９は合成樹脂から形成したが、これ以外にも、中
空部１０を省略して発砲スチロール等の材料から形成し
てもよい。

【００２８】以上、この発明の各実施例について説明し
たが、各実施例から把握できる請求項以外の技術的思想
について、以下にそれらの効果と共に記載する。（ａ）前記収容部材５には環境調整剤の収容空間１１を
２つ以上に区画する仕切り部材１５が設けられているこ
とを特徴とする請求項１または請求項２に記載のサニタ
リー用フロート。この構成によれば、仕切り部材１５に
て仕切られた各収容空間１１ａ，１１ｂには成分の異な
る環境調整剤を収容し、二つ以上の異なる成分を液体中
に昇華あるいは溶け出させることができる。

【００２９】

【発明の効果】以上詳述したように請求項１に記載の発
明によれば、収容部材を液体内に浮かした状態で環境調
整剤の成分を液体内に昇華もしくは溶け出させることが
できる。

【００３０】請求項２に記載の発明によれば、薬剤の成
分が連通孔を介して液体中に昇華もしくは溶け出させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第一実施例における容器本体の断面図である。

【図２】同じく、洋風便器の断面図である。

【図３】第二実施例における容器本体の分解斜視図であ
る。

【図４】同じく、容器本体の断面図である。

【符号の説明】

５…薬剤収容ケース（収容部材）、７…洗浄材（環境調
整剤）、８…連通孔、９…密閉蓋（浮き部材）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体内に浮かぶ浮き部材と、浮き部材に設けられ、側面に内外を連通する連通孔を備
えた収容部材と、前記収容部材に収納され、連通孔から昇華あるいは溶け
出して環境を調整する環境調整剤とを備えたことを特徴
とするサニタリー用フロート。
【請求項２】環境調整剤は芳香剤あるいは界面活性剤で
あることを特徴とする請求項１に記載のサニタリー用フ
ロート。