JPH0892498A - フッ素系樹脂塗料塗装車の補正用塗料及び補正方法 - Google Patents

フッ素系樹脂塗料塗装車の補正用塗料及び補正方法

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JPH0892498A
JPH0892498A JP23009294A JP23009294A JPH0892498A JP H0892498 A JPH0892498 A JP H0892498A JP 23009294 A JP23009294 A JP 23009294A JP 23009294 A JP23009294 A JP 23009294A JP H0892498 A JPH0892498 A JP H0892498A
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paint
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fluororesin
coating
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JP23009294A
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Hideki Nakasuji
英樹 中筋
Masahiko Yamanaka
雅彦 山中
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ素系樹脂塗料塗装車において塗装品質を
損なうことなく、ボディサイド、ドアインナなどの部位
を廉価な補正用塗料で補正する方法を提供する。 【構成】 補正用塗料(14)として、その溶解度パラメー
ター(SP)値が、フッ素系樹脂塗料(15)のSP値に対
し±0.3の範囲にあり、また振り子式粘弾性試験機に
より測定した硬化速度に関する変曲点が前記フッ素系樹
脂塗料の値の±1.5の範囲、傾きが前記フッ素系樹脂
塗料の値の±3.0×10-3の範囲にあるものを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車車体塗装の補正方
法に関するものであり、特にフッ素系樹脂塗料塗装車に
おいて、ボディサイド、ドアインナなどへと適用される
補正用塗料及び補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の上塗り仕上げは、ソリッド
系塗装あるいはメタリック系塗装のいずれにおいても、
艶があり、撥水性や耐久性に優れた品質が要求されてい
る。しかしながら、従来のソリッド系塗装あるいはメタ
リック系塗装のいずれにおいても、長期の屋外曝露によ
って上塗りされた塗装塗膜が劣化し、変色、褪色あるい
はフクレなどの不良現象を生じていた。このため最近で
は、このような上塗り塗膜の上に、フッ素系樹脂塗料
(フッ素系樹脂クリア塗料)の塗膜を形成して撥水性、
耐候性の向上を図ることが提唱され実用化されている
(例えば、特開平2−68174号、特開平2−283
747、特開平5−32935号)。
【0003】ところで、一般に自動車車体塗装において
は、車体外板部はオートスプレー装置を用いて外表面塗
装塗料を塗装し、このようなオートスプレー装置におい
て塗装することが困難なボディサイドやドアインナとい
った部分は、オートスプレー塗装とは別途に塗装を行な
う、いわゆる補正塗装が行なわれているが、従来、上記
したようなフッ素系樹脂塗料塗装車においては、補正塗
装も外板部分と同じフッ素系樹脂塗料を用いて塗装がな
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ボディ
サイドやドアインナといった部分は、耐候性、撥水性な
どといった性能は外板部分ほどは要求されず、フッ素系
樹脂塗料を塗装することは過剰品質を付与することにな
り、フッ素系樹脂塗料が非常に高価なものであるために
コスト高を招くことになるものであった。
【0005】これらのボディサイドやドアインナといっ
た部分は、フッ素系樹脂塗料と比較して低級でかつ廉価
な塗料によって塗装を行なっても十分であり、このよう
にボディサイドやドアインナをより低級で廉価な塗料に
より塗装することは経済的な観点からは望まれる態様で
ある。しかしながら、これらの部分を塗装する補正用塗
料として、一般に用いられる非フッ素系樹脂塗料を単に
用いた場合、フッ素系樹脂塗料との相溶性が得られない
ために、このようなある非フッ素系樹脂塗料の飛沫が飛
散した外板部分において、外観不良が生じたり、あるい
はフッ素系樹脂塗料塗膜の密着性が低下するといった塗
装欠陥が生じてしまうことになり、問題である。
【0006】従って本発明は、塗装品質を低下させるこ
となく、自動車車体外板部とボディサイドやドアインナ
といった部位とを異なる塗料を用いて塗分けを行なうこ
とを可能とする自動車車体塗装の補正方法を提供するこ
とを課題とする。本発明はさらに、フッ素系樹脂塗料塗
装車においてボディサイド、ドアインナなどへと適用さ
れるフッ素系樹脂塗料と相溶性を有する廉価な補正用塗
料およびこれを用いた補正方法を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、自動車車体外板部にフッ素系樹脂塗料塗装を施す
場合において用いられる補正用塗料であって、前記補正
用塗料の溶解度パラメーター(SP)値が、前記フッ素
系樹脂塗料のSP値に対し±0.3の範囲にあり、また
振り子式粘弾性試験機により測定した硬化速度に関する
変曲点が前記フッ素系樹脂塗料の値の±1.5の範囲、
傾きが前記フッ素系樹脂塗料の値の±3.0×10-3
範囲にあることを特徴とする補正用塗料である。
【0008】さらに本発明の補正用塗料は、塗着後25
℃(±3℃)にて2分経過後に測定した不揮発分の比率
が50〜60%となるものであることが望ましい。ま
た、本発明の補正用塗料は、アクリル系樹脂塗料である
ことが望ましい。
【0009】上記課題を解決する本発明はまた、自動車
車体外板部に塗装される外表面塗装塗料とは別異の補正
用塗料を車体内板部へ塗装する自動車車体塗装の補正方
法であって、前記補正用塗料として、その溶解度パラメ
ーター(SP)値が、前記外表面塗装塗料のSP値に対
し±0.3の範囲にあり、また振り子式粘弾性試験機に
より測定した硬化速度に関する変曲点が前記外表面塗装
塗料の値の±1.5の範囲、傾きが前記外表面塗装塗料
の値の±3.0×10-3の範囲にあるものを用いること
を特徴とする自動車車体塗装の補正方法である。
【0010】上記課題を解決する本発明はさらに、フッ
素系樹脂塗料塗装車において、前記フッ素系樹脂塗料と
は別異の補正用塗料を車体内板部へ塗装するフッ素系樹
脂塗料塗装車の補正方法であって、前記補正用塗料とし
て、その溶解度パラメーター(SP)値が、前記フッ素
系樹脂塗料のSP値に対し±0.3の範囲にあり、また
振り子式粘弾性試験機により測定した硬化速度に関する
変曲点が前記フッ素系樹脂塗料の値の±1.5の範囲、
傾きが前記フッ素系樹脂塗料の値の±3.0×10-3
範囲にあるものを用いることを特徴とするフッ素系樹脂
塗料塗装車の補正方法である。
【0011】本発明のフッ素系樹脂塗料塗装車の補正方
法において、前記フッ素系樹脂塗料の塗装に先立ち、前
記補正用塗料の塗装を行なうことが望ましい。さらに、
前記補正用塗料が、塗着後25℃(±3℃)にて2分経
過後に測定した不揮発分の比率が50〜60%となるも
のであることが望ましい。
【0012】
【作用】本発明の補正用塗料は、外板部に塗装されるフ
ッ素系樹脂塗料に対し、そのSP値、並びに硬化速度に
おける変曲点および傾きを特定範囲内に有するものであ
るため、フッ素系樹脂塗料と相溶性を有し、フッ素系樹
脂塗料と塗り重なったとしても塗膜の品質に影響を及ぼ
すことがなく、このため、ボディサイドやドアインナと
いった部位にフッ素系樹脂塗料に代えてより廉価な補正
用塗料を塗装することで、塗装外観品質等を低下させる
ことなく塗装コストを低減することができる。
【0013】また、本発明の補正用塗料の塗装後一定時
間経過後の不揮発分の比率が上記したような特定範囲内
にあると、当該補正用塗料とフッ素系樹脂塗料とのなじ
み性が良好となり、仕上り外観がいっそう向上するもの
である。さらに本発明の補正用塗料がアクリル系樹脂塗
料であると価格面および入手容易性の面で有利なものと
なる。
【0014】また本発明の自動車車体塗装の補正方法に
おいては、補正用塗料として、外板部に塗装される外表
面塗装塗料に対し、そのSP値、並びに硬化速度におけ
る変曲点および傾きを特定範囲内に有するものを使用す
るものであるため、ボディサイドやドアインナといった
部位に、過剰品質となる高価な外表面塗装塗料を塗布す
ることなく、低コストで良好な外観品質を得ることがで
きる。
【0015】本発明のフッ素系樹脂塗料塗装車の補正方
法は、同様に補正用塗料として、外板部に塗装されるフ
ッ素系樹脂塗料に対し、そのSP値、並びに硬化速度に
おける変曲点および傾きを特定範囲内に有するものを使
用するものであるため、ボディサイドやドアインナとい
った部位に、過剰品質となる高価なフッ素系樹脂塗料を
塗布することなく、低コストで良好な外観品質を得るこ
とができる。
【0016】さらに、本発明のフッ素系樹脂塗料塗装車
の補正方法において、前記フッ素系樹脂塗料の塗装に先
立ち、前記補正用塗料の塗装を行なうと、補正用塗料の
オーバースプレーミストが外板部に付着しても外観不良
の発生の虞れが少なくなり、また外表面塗装塗料(フッ
素系樹脂クリア塗料)に対し補正用塗料が満たすべきS
P値等の条件の許容幅をより大きなものとする。
【0017】以下、本発明を具体的な実施態様と共によ
り詳細に説明する。図1は本発明に係る補正方法におい
て、補正塗装を行なわれる部位を模式的に表わす斜視図
であり、図中黒色に塗られた部位がボディサイド部1で
ある。また、図2(a)〜(c)は本発明の一実施例に
おける車体外板部とボディサイドの境界領域における塗
装工程途中および最終塗膜構成を模式的に示す断面図で
ある。
【0018】本発明においては、自動車車体外板部2の
みに、外表面塗装塗料を塗装し、ボディサイド部1ある
いはドアインナ(図示せず)といった部位には補正用塗
料を塗装する。
【0019】本発明において、前記外表面塗装塗料ない
し補正用塗料を塗装する前までの塗装工程は特に限定さ
れるものではない。例えば、前記外表面塗装塗料がフッ
素系樹脂クリア塗料であり、外板部において上塗りベー
スコート上にこのフッ素系樹脂クリア塗料においてクリ
アコートを形成しようとする場合、例えば、公知のごと
く、除錆、脱脂およびリン酸亜鉛化成処理などによる前
処理を施した鋼板基地表面上に、順に下塗り塗料(電着
塗装)および中塗りをそれぞれ塗装(コート)・焼付け
(ベーク)という工程を踏んで順に積層し、さらに上塗
りベース塗料を塗装することが可能である。図2(a)
は、このようにして形成された塗膜構成を示すものであ
り、鋼板基地10上に順に、下塗り塗膜11、中塗り塗
膜12および上塗りベースコート13が積層されてい
る。
【0020】また、上記中塗りを省略するもの、上記中
塗りを2コート行なうもの、下塗り後の焼付け工程を省
略し下塗りと中塗りをいわゆるウェット・オン・ウェッ
トあるいはウェット・オン・ドライといった手法で同時
に焼付け乾燥するものなど、その他各種の態様を取り得
る。
【0021】下塗り塗料としては、ポリアミン樹脂など
を主体とするカチオン型電着塗料、ポリカルボン酸樹脂
など主体とするアニオン型電着塗料のいずれを用いるこ
とも可能であるが、カチオン型電着塗料の方が耐久性な
どの面から望ましい。また中塗り塗料としては、アルキ
ド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂塗料な
どが用いられ得る。さらに、上塗りベース塗料として
も、ソリッドタイプあるいはメタリックタイプとして知
られるアクリル系樹脂塗料、アルキド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ウレタン系樹脂塗料等の各種のものが用い
られ得る。
【0022】なお、この実施例においては、前記上塗り
ベースコート13が、後述するような外表面塗装塗料な
いし補正用塗料を塗装する前に、中間セッティング(例
えば、25℃、70%RHで1〜2分間)にかけられる
が、このような中間セッティングを設けず直接後述する
ような外表面塗装塗料ないし補正用塗料を塗装焼付け工
程に入ることも、また外表面塗装塗料ないし補正用塗料
塗装後に合せてベースコートを焼付する態様とせず、こ
の段階でベースコート13を焼付け工程にかけることも
可能である。
【0023】さらにまた、前記外表面塗装塗料としての
フッ素系樹脂クリア塗料が、外板部において上塗りベー
スコートおよび上塗りクリアコートの上にオーバーコー
トとして付与されるような態様であってもよい。
【0024】そして、上記のようにして上塗りベースコ
ート13が形成された後、ボディサイド部1あるいはド
アインナ(図示せず)に、後述するような条件を具備す
る補正用塗料14をスプレー塗装により塗装し(図2
(b))、その後、外板部2に対し、例えばオートスプ
レー装置を用いて、静電塗装法あるいはスプレー塗装法
により、フッ素系樹脂クリア塗料15を塗装し、焼付
け、硬化して塗装工程を完了する。
【0025】図2(b)に示すように補正用塗料塗装の
際、外板部2におけるボディサイド部1あるいはドアイ
ンナとの境界部付近には、補正用塗料のオーバースプレ
ーミスト14aが付着するが、補正用塗料とフッ素系樹
脂クリア塗料の相溶性が良好であるためにハジキ等の塗
着不良を生じることなく、フッ素系樹脂クリア塗料によ
り良好にカバーされ、図2(c)に示されるように補正
用塗料とフッ素系樹脂クリア塗装とが相互に溶融しあっ
た状態で一体に成膜化する。
【0026】なお、この実施例においては、外表面塗装
塗料による外板部2の塗装に先立ち、補正用塗料による
ボディサイド部1等の塗装を行なう、いわゆる前補正の
態様としたが、外表面塗装塗料による外板部2の塗装を
先に行なういわゆる後補正の態様とすることも可能であ
る。しかしながら、ボディサイド部1等を塗装した補正
用塗料のオーバースプレーミストが外板部2に付着する
ことによる外観不良の発生の虞れをより小さなものと
し、また外表面塗装塗料(フッ素系樹脂クリア塗料)に
対し補正用塗料が満たすべき後述するようなSP値等の
条件の許容幅をより大きなものとするといった観点か
ら、前補正により行なうことが好ましい。
【0027】なお、補正用塗料によるボディサイド部1
等の塗装後、いったん中間セッティング(例えば、20
〜30℃、65〜75%RHで1〜2分間)を行なった
後、外表面塗装塗料による外板部2の塗装を行なうこと
は可能である。さらに、補正用塗料によるボディサイド
部1等の塗装後、いったん焼付乾燥を行なった後、外表
面塗装塗料による外板部2の塗装を行なうといったこと
も可能ではあるが、後述するように外表面塗装塗料に対
し補正用塗料が非常になじみ性ないし相溶性の良好なも
のであることから、このような焼付工程を付加すること
は優れた外観品質を得る上でかえってマイナスとなる場
合が多く、また塗装工程が複雑となりコスト高となるこ
とからあまり好ましいものではない。
【0028】本発明において用いられる外表面塗装塗料
としてのフッ素系樹脂クリア塗料は、特に限定されるも
のではなく、その下部に形成される塗膜(この実施例に
おいては上塗りベースコート)との被着性等を考慮し
て、従来公知の各種の溶剤可溶型ないしは溶液型(プレ
ポリマー)のものを用いることができ、例えば、フルオ
ロオレフィンを主成分とし、官能基として水酸基または
水酸基およびカルボキシル基を含有する含フッ素ポリマ
ーとイソシアネート系プレポリマーとからなるウレタン
フッ素系樹脂塗料、同様の含フッ素ポリマーをメラミン
樹脂ないしアミノ系樹脂で硬化させる一液型フッ素系樹
脂塗料、同様の含フッ素ポリマーとヒドロキシアクリル
酸エステル系ポリマーとイソシアネート系プレポリマー
とからなるウレタンフッ素系樹脂塗料などが挙げられ
る。より具体的には、例えば、フルオロオレフィン、シ
クロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテル
およびヒドロキシアルキルビニルエーテルを共重合して
得られる以下の繰返し単位を有する含フッ素ポリマーを
用いたフッ素系樹脂塗料などが好ましく用いられる。
【0029】
【化1】
【0030】一方、前記補正用塗料としては、その溶解
度パラメーター(SP)値が、前記外表面塗装塗料であ
るフッ素系樹脂塗料のSP値に対し±0.3の範囲にあ
り、また振り子式粘弾性試験機により測定した硬化速度
に関する変曲点が前記外表面塗装塗料の値の±1.5、
より好ましくは±0.5の範囲、傾きが前記外表面塗装
塗料の値の±3.0×10-3、より好ましくは±1.0
×10-3の範囲にあるものが用いられる。
【0031】ここで、補正用塗料のSP値を上記範囲内
とするには、補正用塗料を構成する樹脂として、外表面
塗装塗料であるフッ素系樹脂塗料を構成する樹脂のSP
値に近いものを選択することによって行なうことができ
る。上記したようなフッ素系樹脂塗料に対しては、特に
限定されるものではないが、アクリル系樹脂群中にSP
値が上記所定範囲内にあり、かつ価格的にも廉価なもの
が比較的容易に調製ないし調達可能である。
【0032】また、前記硬化速度に関する「変曲点」と
は、振り子式粘弾性試験機により次のような条件により
測定した場合において、周期の値がほぼ一定の状態から
経過時間に比例して減少するようになる開始時点の値で
あり、また「傾き」とは、この経過時間に比例して周期
の値が変化している際の周期曲線の傾きのことである。
図3は、振り子式粘弾性試験機により硬化速度を測定し
た場合に得られる周期曲線の一例であり、この場合の変
曲点および傾きはそれぞれ図示されるようなものとな
る。なお、振り子式粘弾性試験機による硬化速度の測定
は、測定装置としてオリエンテック製、DDV−OPA
を用い、昇温速度10℃/分という条件で行なわれる。
【0033】補正用塗料の硬化速度の変曲点、傾きを上
記範囲内とすることは、例えば、使用する樹脂の種類お
よび重合度、溶剤の種類および量、硬化剤等の添加剤の
種類および量などを適宜調製することによって可能であ
る。
【0034】さらに、この補正用塗料は、塗着後25℃
(±3℃)にて2分経過後に測定した不揮発分の比率が
50〜60%、より好ましくは53〜57%となるもの
であることが望ましい。不揮発分の比率が外表面塗装塗
料(フッ素系樹脂塗料)とのなじみ性が向上するため、
塗膜の仕上り外観が良好なものとなるためである。
【0035】本発明に係わる補正用塗料の組成として
は、前記したようにSP値、硬化速度の変曲点および傾
きが所定のものである限り何ら限定されるものではな
く、樹脂成分および溶剤成分以外に、必要に応じて、乾
燥剤、湿潤剤、増粘剤、顔料分散剤、レベリング剤、泡
消し剤、はじき防止剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸
収剤などといった公知の添加剤、さらには顔料を配合す
ることも可能である。
【0036】以上、本発明を外表面塗装塗料がフッ素系
樹脂塗料である場合における補正方法について説明した
が、補正用塗料が外表面塗装塗料に対し、前記したよう
にSP値、硬化速度の変曲点および傾きが所定の範囲内
に入るものとすれば、外表面塗装塗料がフッ素系樹脂塗
料以外の例えば、熱硬化型アクリル樹脂クリア塗料、フ
ッ素樹脂クリア塗料、アクリル−シリコーン系樹脂クリ
ア塗料、アミノ・アルキド樹脂塗料あるいは熱硬化型オ
イルフリーアルキド樹脂塗料等のその他のものに対して
も適用でき、外表面塗装塗料に比較してより廉価の補正
用塗料を用いて良好な塗膜を形成できることになる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。 実施例1〜9、比較例1〜6および参考例1〜2 冷間圧延鋼板のテストピース(70×150×0.8m
m)を、リン酸亜鉛処理液(グラノジンDP4000、
日本ペイント(株)製)で化成処理し、電着塗料(パワ
ートップU−600、日本ペイント(株)製)を膜厚2
0μmとなるように塗装した後、170℃で30分間焼
き付けた。この上に中塗り塗料(ハイエピコNo.1
日本油脂(株))を膜厚35μmとなるように塗装し、
140℃で30分間焼き付けた。さらにこの上にアクリ
ル樹脂系ベースコート(スーパーラックM−80、日本
ペイント(株)製)を膜厚が20μmとなるように塗装
し、3分間セッティングを行なった後、それぞれ表1に
示すような特性を有するように調製した補正用塗料組成
物を塗装し、続いてフッ素樹脂系クリア(スーパーフロ
ンO−500クリヤー、日本ペイント(株)製)を膜厚
30μmとなるように塗装し、140℃で30分間焼き
付けた。
【0038】このようにして得られた塗装物を試験板と
して、仕上り外観および密着性について評価を行なっ
た。得られた結果を表1に示す。
【0039】なお、表1において示されるSP値、並び
に硬化速度に関する変曲点および傾きの値は、いずれも
使用したフッ素樹脂系クリア塗料の値に対する各補正用
塗料の値の相対値として表されている。
【0040】また、実施例1〜9、比較例1〜6および
参考例1〜2において使用された補正用塗料は、いずれ
も樹脂成分としてアクリル系樹脂を主体とするものであ
り、また各補正用塗料の原価コストは、フッ素樹脂系ク
リア塗料の0.15〜0.20程度のものであった。
【0041】また、上記した各評価は次のような条件に
より行なった。 (1)密着性評価 試験板のほぼ中央に、塗膜をカッタナイフで素地に達す
る直交する縦横11本ずつの平行線を2mmの間隔で引
き、正方形のごばん目を作る。ごばん目状の塗膜上に幅
18mmから30mm程度のセロハンテープを密着さ
せ、上方に一気に引きはがし、はがれないで残ったごば
ん目の数とはがれた部位および傷の状態を観察した。表
1において示される値は(はがれないで残ったごばん目
の数/ごばん目の総数)である。
【0042】(2)仕上り外観 目視により観察し、次の5段階基準に基づき評価した。 ◎…塗膜のつや、平滑性が良好。 ○…塗膜の平滑性は良好だが、つやがやや低下してい
る。 △…塗膜に凹凸が目立ちかなりつやがない。 ×…塗膜の凹凸が大きく全くつやがない。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明の補正用塗料
は、フッ素系樹脂塗料と相溶性を有し、かつ廉価なもの
とすることができるので、ボディサイドやドアインナと
いった車体内板部にこの補正用塗料を塗装することで、
塗装外観品質等を低下させることなく塗装コストを低減
することができる。また、本発明の補正用塗料の塗装後
一定時間経過後の不揮発分の比率が上記したような特定
範囲内にあると、仕上り外観の向上が一層期待できるも
のである。さらに本発明の補正用塗料がアクリル系樹脂
塗料であると価格面および入手容易性の面でより有利な
ものとなる。
【0045】また本発明の自動車車体塗装の補正方法に
おいては、ボディサイドやドアインナといった部位に、
過剰品質となる高価な外表面塗装塗料を塗布することな
く、低コストで良好な外観品質を得ることができる。
【0046】同様に本発明のフッ素系樹脂塗料塗装車の
補正方法においては、ボディサイドやドアインナといっ
た部位に、過剰品質となる高価なフッ素系樹脂塗料を塗
布することなく、低コストで良好な外観品質を得ること
ができる。
【0047】さらに、本発明のフッ素系樹脂塗料塗装車
の補正方法において、前記フッ素系樹脂塗料の塗装に先
立ち前記補正用塗料の塗装を行なうと、外観不良の発生
の虞れが少なくなり、また前記したようなSP値等の条
件の許容幅をより大きなものとし、補正用塗料の選択が
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車車体塗装において補正を行なわれる部
位を模式的に表わす斜視図である。
【図2】 (a)〜(c)は本発明の一実施例における
車体外板部とボディサイドの境界領域における工程途中
および最終塗膜構成を模式的に示す断面図である。
【図3】 振り子式粘弾性試験機により硬化速度を測定
した場合に得られる周期曲線の一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…ボディサイド部、2…外板部、10…鋼板基地、1
1…下塗り塗膜、12…中塗り塗膜、13…上塗りベー
スコート、14…補正用塗料塗膜、14a…補正用塗料
のオーバースプレーミスト、15…フッ素系樹脂クリア
塗膜。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車車体外板部にフッ素系樹脂塗料塗
    装を施す場合において用いられる補正用塗料であって、
    前記補正用塗料の溶解度パラメーター(SP)値が、前
    記フッ素系樹脂塗料のSP値に対し±0.3の範囲にあ
    り、また振り子式粘弾性試験機により測定した硬化速度
    に関する変曲点が前記フッ素系樹脂塗料の値の±1.5
    の範囲、傾きが前記フッ素系樹脂塗料の値の±3.0×
    10-3の範囲にあることを特徴とする補正用塗料。
  2. 【請求項2】 前記補正用塗料が、塗着後25℃(±3
    ℃)にて2分経過後に測定した不揮発分の比率が50〜
    60%となるものである請求項1に記載の補正用塗料。
  3. 【請求項3】 前記補正用塗料がアクリル系樹脂塗料で
    ある請求項1または2に記載の補正用塗料。
  4. 【請求項4】 自動車車体外板部に塗装される外表面塗
    装塗料とは別異の補正用塗料を車体内板部へ塗装する自
    動車車体塗装の補正方法であって、 前記補正用塗料として、その溶解度パラメーター(S
    P)値が、前記外表面塗装塗料のSP値に対し±0.3
    の範囲にあり、また振り子式粘弾性試験機により測定し
    た硬化速度に関する変曲点が前記外表面塗装塗料の値の
    ±1.5の範囲、傾きが前記外表面塗装塗料の値の±
    3.0×10-3の範囲にあるものを用いることを特徴と
    する自動車車体の塗装方法。
  5. 【請求項5】 フッ素系樹脂塗料塗装車において、前記
    フッ素系樹脂塗料とは別異の補正用塗料を車体内板部へ
    塗装するフッ素系樹脂塗料塗装車の補正方法であって、 前記補正用塗料として、その溶解度パラメーター(S
    P)値が、前記フッ素系樹脂塗料のSP値に対し±0.
    3の範囲にあり、また振り子式粘弾性試験機により測定
    した硬化速度に関する変曲点が前記フッ素系樹脂塗料の
    値の±1.5の範囲、傾きが前記フッ素系樹脂塗料の値
    の±3.0×10-3の範囲にあるものを用いることを特
    徴とするフッ素系樹脂塗料塗装車の補正方法。
  6. 【請求項6】 前記フッ素系樹脂塗料の塗装に先立ち、
    前記補正用塗料の塗装を行なうことを特徴とする請求項
    5に記載のフッ素系樹脂塗料塗装車の補正方法。
  7. 【請求項7】 前記補正用塗料が、塗着後25℃(±3
    ℃)にて2分経過後に測定した不揮発分の比率が50〜
    60%となるものである請求項5または6に記載の補正
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019214181A (ja) * 2018-06-13 2019-12-19 Agc株式会社 加飾フィルムの製造方法、加飾フィルム付き3次元成形品の製造方法

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