JPH0892138A - m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフタレンとの錯体の分解方法 - Google Patents

m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフタレンとの錯体の分解方法

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JPH0892138A
JPH0892138A JP25740294A JP25740294A JPH0892138A JP H0892138 A JPH0892138 A JP H0892138A JP 25740294 A JP25740294 A JP 25740294A JP 25740294 A JP25740294 A JP 25740294A JP H0892138 A JPH0892138 A JP H0892138A
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JP
Japan
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complex
nba
dmn
phase
water
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JP25740294A
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Takeshi Inoue
剛 井上
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Cosmo Oil Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Cosmo Oil Co Ltd
Petroleum Energy Center PEC
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフ
タレンとの錯体を、温和な条件にて分解する方法を提供
する。 【構成】 m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフ
タレンとの錯体を、低級脂肪族アルコール、水および低
級炭化水素からなる液体に接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、m−ニトロ安息香酸
(以下、“m−NBA”と略す)と2,6−ジメチルナ
フタレン(以下、“2,6−DMN”と略す)との錯体
を分解する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−DMNは、他の異性体ととも
に、LCO(石油の減圧軽油を接触分解して得られる軽
質分解軽油《Light Cycle Oil》)や改
質油あるいは石炭タールなどの炭化水素混合物中に含ま
れており、この炭化水素混合物からの2,6−DMNの
分離回収方法が種々提案されている。例えば、2,6−
DMNを含有する炭化水素混合物にm−NBAを加えて
2,6−DMNとm−NBAとの錯体を形成させて分離
回収する方法がある。
【0003】このようにして分離回収された錯体を分解
して、2,6−DMNとm−NBAとに分離する方法と
しては、(1)アルカリ水溶液によりm−NBAをアル
カリ塩にして分解する方法、(2)錯体を直接加熱して
2,6−DMNを昇華させ、これを捕集する方法、
(3)水とm−NBAとを共沸させる方法、(4)低級
飽和炭化水素と水を用い、2,6−DMNを炭化水素中
に、m−NBAを水中に、それぞれ溶解させる2相系の
分解方法(特公昭47−30174号公報、特開平6−
116177号公報他)、(5)低級脂肪族アルコール
を用いて溶解し、次いで冷却を行うことより、2,6−
DMNを析出させる方法(特公昭47−44728号公
報他)、などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
には、それぞれ次のような問題がある。(1)のアルカ
リ水溶液を用いる方法では、分解回収したm−NBAを
再び錯体形成に用いるためには、回収したm−NBAの
アルカリ塩に酸を加えて、m−NBAを酸析させる必要
がある。(2)の2,6−DMNを昇華させながら分解
させる方法では、長時間の分解時間が必要である。
(3)の水と共沸させる方法では、多量の水を蒸発させ
なければならず、多量の熱量が必要である。(4)の低
級飽和炭化水素と水の2相系による分解の場合には、水
に対するm−NBAの溶解度が小さいため、特公昭47
−30174号公報に記載の方法では、多量の水と熱
(100℃程度)が必要となり、またm−NBAは油相
へも若干量溶解するため、多段の繰り返し操作が必要で
ある。一方、特開平6−116177号公報に記載の方
法では、水は少量で済むものの、やはり多量の熱(13
0℃程度)が必要となり、またm−NBAは油相へも若
干量溶解するため、多段の繰り返し操作が必要である。
(5)の低級脂肪族アルコールを用いる方法では、m−
NBAと2,6−DMNとを分離するために溶解、分
解、冷却の操作を繰り返す必要があり、多量の溶媒を必
要とするばかりか、2,6−DMNの収率も低い。
【0005】本発明は、以上のような従来の分解方法の
問題を解決し、効率良くm−NBAと2,6−DMNと
の錯体を分解する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討を行った結果、m−NB
Aは、低級脂肪族アルコールに対して高い溶解性を示
し、低級脂肪族アルコールと水とからなる液に低級炭化
水素を加えると、低級炭化水素は該液に混合することな
く、該液と低級炭化水素との2相に分離する性質があ
り、これらを利用すれば、効率良く高純度の2,6−D
MNが得られることを見い出し、本発明を提案するに至
った。
【0007】すなわち、本発明のm−NBAと2,6−
DMNとの錯体の分解方法は、m−NBAと2,6−D
MNとの錯体(以下、単に“錯体”と記すこともある)
を、低級脂肪族アルコール、水および低級炭化水素から
なる液体に接触させることを特徴とする。
【0008】本発明において、分解対象となる錯体は、
m−NBAと2,6−DMNとの錯体であって、この錯
体は、どのような方法で調製したものであってもよい
が、例えば特開平6−116176号公報に記載の方法
で調製したものなどが好ましい。
【0009】本発明において、上記のようなm−NBA
と2,6−DMNとの錯体と接触させる低級脂肪族アル
コールおよび水(水相)と低級炭化水素(油相)とから
なる2相系の液体の、水相の成分である水の種類は、特
に制限しないが、イオン交換水あるいは純水が好まし
く、低級脂肪族アルコールは、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜4程度
の脂肪族飽和一価アルコールが好ましい。また、油相の
成分である低級炭化水素は、石油エーテル、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、リグロイン、
シクロペンタン、シクロヘキサンなどの炭素数が5〜1
0程度の炭化水素が好ましく使用できる。
【0010】低級脂肪族アルコールおよび水からなる水
相の低級脂肪族アルコールと水の割合は、水相の合計重
量を基準として、水が5〜40wt%、好ましくは15
〜25wt%とすることが適している。水が少なすぎる
と、水相と油相との分離性が悪くなるばかりか、2,6
−DMNが水相へ多量に移行してしまう。逆に、水が多
すぎると、m−NBAの溶解が不可能ないしは極めて困
難となり、水相の量を増やすなどの対策が必要となる。
【0011】上記のような割合の低級脂肪族アルコール
と水とからなる水相の量は、m−NBAと2,6−DM
Nとの錯体に対し、重量比で0.5〜10、好ましくは
2〜4が適している。水相が少なすぎると、m−NBA
の溶解が不可能ないしは極めて困難となり、多すぎる
と、2,6−DMNが水相に多量に移行するばかりか、
錯体の処理量が減少し、経済的に好ましくない。
【0012】低級炭化水素(油相)の量は、m−NBA
と2,6−DMNとの錯体に対する重量比で、2以上で
あればよい。2未満であると、2,6−DMNが油相へ
移行することが不可能ないしは極めて困難となり、分解
が起こらなくなる。なお、低級炭化水素の上限は、特に
限定しないが、多すぎると、m−NBAが油相に移行し
てしまうため、錯体に対する重量比で、10程度が適し
ている。低級炭化水素の好ましい量は、3〜8である。
【0013】以上の水相と油相との2相系の液体と、m
−NBAと2,6−DMNとの錯体とを接触させる際
の、これら各成分の接触順序は、特に制限されない。
【0014】錯体の分解温度は、10〜55℃、好まし
くは20〜40℃とすることが適している。温度が低す
ぎれば、分解速度が遅くなるばかりか、錯体が溶解でき
ず、分解が起こらなくなる虞れがあり、高すぎれば、従
来技術(4)の方法と同様に、m−NBAが油相側に多
量に溶解し、これを除去または回収するための操作が必
要となる。
【0015】上記の温度において、低級脂肪族アルコー
ルおよび水と低級炭化水素との2相系の液体と、m−N
BAと2,6−DMNとの錯体とを、十分に攪拌し、混
合すると、該錯体は、直ちに分解し、m−NBAは水相
へ移行し、2,6−DMNは油相へ移行する。このとき
の攪拌時間は、短かすぎると錯体の分解が不十分とな
り、長すぎてもそれ以上の分解は起こらないため、10
分〜1時間程度とすることが好ましい。
【0016】攪拌の後、上記の分解温度にて静置する
と、m−NBAを移行させた水相と、2,6−DMNを
移行させた油相とが分離してくる。
【0017】これらの2相が十分に分離したなら、油相
と水相とをぞれぞれ取り出し、油相については、蒸留し
て低級炭化水素を留去することにより、2,6−DMN
を得ることができる。蒸留により留去された低級炭化水
素は、回収し、m−NBAと2,6−DMNとの錯体の
分解に再使用することができる。
【0018】水相についても、蒸留して低級脂肪族アル
コールまたは低級脂肪族アルコールおよび水を留去する
ことにより、m−NBAを回収し、再度2,6−DMN
との錯体生成に使用することができる。
【0019】なお、この錯体生成に際し、m−NBA
は、その利用効率を高めるべく、液状で使用することが
好ましいため、場合によっては、蒸留により低級脂肪族
アルコールまたは低級脂肪族アルコールおよび水の一部
のみを留去し、m−NBAを濃縮した液体状態にし、こ
れを再使用することもできる。
【0020】ところで、m−NBAは、2,6−DMN
とは錯体を形成し易いが、他のジメチルナフタレン(以
下、“DMN”と記す)異性体とは錯体を形成し難い。
この理由は、2,6−DMNは、他の異性体に比して対
称性が良いことにあると考えられる。しかし、例えば、
錯体調製の原料として2,6−DMNを含むDMN異性
体混合物を使用する場合、得られる錯体は、主として
2,6−DMNとm−NBAとの錯体であるが、この錯
体中に他のDMN異性体とm−NBAとの錯体が少量混
合した状態となることが多い。したがって、この状態の
錯体を、以上の本発明により分解して得られる生成物
は、主として2,6−DMNであるが、ここに少量の他
のDMN異性体が混合されたものであることは言うまで
もない。
【0021】
【実施例】
(錯体の調製)改質油系石油精製副生油を精密蒸留して
得られた2,6−DMNを14.3wt%含む錯体形成
原料油185kgに、m−NBA84.0gと、溶媒と
してトルエン168.0kgとを添加し、97℃に加熱
して30分間攪拌した後、室温まで冷却してスラリー状
態とし、このスラリーを遠心分離機にて固液分離し、9
6.3kgの固体(錯体)を得た。
【0022】得られた錯体の全部または一部と、上記の
錯体形成原料油50.7kg、m−NBA24.8k
g、トルエン170kgを混合し、上記と同様の操作を
繰り返すことによって、109.3kgの固体(錯体)
を得た。
【0023】(錯体の分解) 実施例1 上記の錯体の調製で得られた錯体4.03gに、n−ヘ
プタン30.12g、メタノール7.00g、水0.7
0gを添加し、分液ロートにて、室温で、錯体が完全に
溶解するまで攪拌を行った。この後、室温で10分間静
置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を除去し、
n−ヘプタン相は、分液ロートから取り出すことなく、
ここにさらにメタノール7.06gと水0.71gとを
加え、同様の操作を繰り返した。
【0024】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、0.94gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ89.38wt
%、1.01wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、83.03wt%であった。
【0025】実施例2 上記の錯体の調製で得られた錯体4.05gに、n−ヘ
プタン30.09g、メタノール9.18g、水2.3
1gを添加し、分液ロートにて、室温で、錯体が完全に
溶解するまで攪拌を行った。この後、室温で10分間静
置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を除去し、
n−ヘプタン相は、分液ロートから取り出すことなく、
ここにさらにメタノール9.23gと水2.27gとを
加え、同様の操作を繰り返した。
【0026】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、1.07gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ90.42wt
%、0.58wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、91.13wt%であった。
【0027】比較例1 上記の錯体の調製で得られた錯体4.10gに、n−ヘ
プタン30.06g、メタノール6.99gを添加し、
分液ロートにて、室温で、錯体が完全に溶解するまで攪
拌を行った。この後、室温で10分間静置し、メタノー
ル水溶液相(m−NBA相)を除去し、n−ヘプタン相
は、分液ロートから取り出すことなく、ここにさらにメ
タノール7.02gを加え、同様の操作を繰り返した。
【0028】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、0.83gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ86.54wt
%、6.40wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、66.95wt%であった。
【0029】実施例3 上記の錯体の調製で得られた錯体15.03gに、n−
ヘプタン60.03g、メタノール37.23g、水
9.31gを添加し、ガラス製オートクレーブにて、4
0℃で、錯体が完全に溶解するまで攪拌を行った。続い
て、30℃まで攪拌しながら放冷した後、30℃で10
分間静置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を除
去し、n−ヘプタン相は、オートクレーブから取り出す
ことなく、ここにさらにメタノール37.22gと水
9.33gとを加え、同様の操作を繰り返した。
【0030】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、3.49gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ89.96wt
%、0.26wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、83.30wt%であった。
【0031】実施例4 上記の錯体の調製で得られた錯体15.01gに、n−
ヘプタン60.05g、エタノール40.01g、水1
0.03gを添加し、ガラス製オートクレーブにて、4
0℃で、錯体が完全に溶解するまで攪拌を行った。続い
て、30℃まで攪拌しながら放冷した後、30℃で10
分間静置し、エタノール水溶液相(m−NBA相)を除
去し、n−ヘプタン相は、オートクレーブから取り出す
ことなく、ここにさらにエタノール40.05gと水1
0.02gとを加え、同様の操作を繰り返した。
【0032】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、3.49gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ89.88wt
%、0.30wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、82.50wt%であった。
【0033】実施例5 上記の錯体の調製で得られた錯体15.10gに、シク
ロヘキサン60.00g、メタノール40.04g、水
10.05gを添加し、ガラス製オートクレーブにて、
40℃で、錯体が完全に溶解するまで攪拌を行った。続
いて、30℃まで攪拌しながら放冷した後、30℃で1
0分間静置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を
除去し、シクロヘキサン相は、オートクレーブから取り
出すことなく、ここにさらにメタノール40.02gと
水10.04gとを加え、同様の操作を繰り返した。
【0034】この後、シクロヘキサン相から、シクロヘ
キサンを留去したところ、3.51gの白色固体を得
た。得られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよ
び液体クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−D
MNおよびm−NBAの含有率は、それぞれ89.95
wt%、0.27wt%であり、2,6−DMNの回収
率は、83.27wt%であった。
【0035】実施例6 上記の錯体の調製で得られた錯体10.05gに、n−
ヘプタン40.3g、メタノール64.02g、水1
6.04gを添加し、ガラス製オートクレーブにて、4
0℃で、錯体が完全に溶解するまで攪拌を行った。続い
て、30℃まで攪拌しながら放冷した後、30℃で10
分間静置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を除
去し、n−ヘプタン相は、オートクレーブから取り出す
ことなく、ここにさらにメタノール64.05gと水1
6.03gとを加え、同様の操作を繰り返した。
【0036】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、1.93gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ90.90wt
%、0.11wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、71.2wt%であった。
【0037】実施例7 上記の錯体の調製で得られた錯体15.04gに、n−
ヘプタン60.05g、メタノール42.01g、水1
8.02gを添加し、ガラス製オートクレーブにて、4
0℃で、錯体が完全に溶解するまで攪拌を行った。続い
て、30℃まで攪拌しながら放冷した後、30℃で10
分間静置し、メタノール水溶液相(m−NBA相)を除
去し、n−ヘプタン相は、オートクレーブから取り出す
ことなく、ここにさらにメタノール42.04gと水1
8.03gとを加え、同様の操作を繰り返した。
【0038】この後、n−ヘプタン相から、n−ヘプタ
ンを留去したところ、3.48gの白色固体を得た。得
られた白色固体を、ガスクロマトグラフィーおよび液体
クロマトグラフィーで分析した結果、2,6−DMNお
よびm−NBAの含有率は、それぞれ90.73wt
%、0.30wt%であり、2,6−DMNの回収率
は、83.60wt%であった。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
m−NBAと2,6−DMNとの錯体を、従来より温和
な条件で、効率よく分解することができ、これに伴い、
2,6−DMN結晶を、高純度で回収することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチル
    ナフタレンとの錯体を、低級脂肪族アルコール、水およ
    び低級炭化水素からなる液体に接触させることを特徴と
    するm−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフタレン
    との錯体の分解方法。
JP25740294A 1994-09-27 1994-09-27 m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフタレンとの錯体の分解方法 Pending JPH0892138A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25740294A JPH0892138A (ja) 1994-09-27 1994-09-27 m−ニトロ安息香酸と2,6−ジメチルナフタレンとの錯体の分解方法

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