JPH06305989A - 錯体形成による分離回収方法 - Google Patents

錯体形成による分離回収方法

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JPH06305989A
JPH06305989A JP2510994A JP2510994A JPH06305989A JP H06305989 A JPH06305989 A JP H06305989A JP 2510994 A JP2510994 A JP 2510994A JP 2510994 A JP2510994 A JP 2510994A JP H06305989 A JPH06305989 A JP H06305989A
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JP2510994A
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Yasuyuki Sakata
泰之 阪田
Tsutomu Koda
勉 甲田
Hiroteru Kamiyama
宏輝 上山
Takeshi Inoue
剛 井上
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Cosmo Oil Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Cosmo Oil Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/148Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound
    • C07C7/152Purification; Separation; Use of additives by treatment giving rise to a chemical modification of at least one compound by forming adducts or complexes

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 目的物とその異性体を含む混合物から目的物
を分離回収する方法において、(1)目的物を含む混合物
に、異性体に対する錯形成能よりも目的物に対する錯形
成能が高い錯体形成剤を加え、析出させた錯体を分離
し、(2)分離した錯体及び錯体形成剤をさらに新たな前
記混合物に加えて錯体を形成させ、錯体を取出すことに
よる目的物の分離回収方法。 【効果】 目的物を高純度で、効率良く分離回収するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、錯体を形成させること
により、目的物とその異性体を含む混合物から、目的物
を効率良く分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】混合物
中の目的物を、錯体を形成させることにより分離回収す
る方法は、混合物中に目的物と共にその異性体が混在す
る場合などに、目的物を分離回収するのに非常に有効で
ある。従来、このような方法を用いるものとして、例え
ばm-ニトロ安息香酸(以下、「m-NBA」と略す)を用い
た2,6-ジメチルナフタレン(以下、「2,6-DMN」と略
す)の分離回収方法などが知られている。
【0003】この2,6-DMNを酸化して得られる2,6-ナフ
タレンジカルボン酸とエチレングリコールとのポリエス
テル体であるポリエチレンナフタレートは、繊維、フィ
ルム、ボトルなどとしての用途が広く知られるポリエチ
レンテレフタレートの酸部分を、この2,6-ナフタレンジ
カルボン酸に置換したもので、その利用が有望視されて
いる。
【0004】このような2,6-DMNは、他の異性体ととも
に、石油の減圧軽油を接触分解して得られる軽質分解軽
油(Light Cycle Oil、以下、「LCO」と略す)や、改質
油、あるいは石炭タールなどに含まれているが、分離回
収することは、次のような理由により、極めて困難であ
る。
【0005】例えば、LCOには、約70〜80重量%の芳香
族化合物が含まれ、このうち約20〜40重量%が二環芳香
族化合物であることが知られている。この二環芳香族化
合物のうちジメチルナフタレンは、LCO全体の約5〜10
重量%を占めており、ジメチルナフタレンの沸点範囲で
ある約260〜270℃留分を蒸留によって分離することはで
きる。しかし、この約260〜270℃留分中には、他の種々
の多環芳香族化合物もが存在しているため、ジメチルナ
フタレンは、約40〜50重量%程度までにしか濃縮できな
い。
【0006】さらに、この濃縮されたジメチルナフタレ
ン混合物中に、2,6-DMNをはじめ、数種のジメチルナフ
タレンが存在するが、その異性体の沸点範囲が約260〜2
70℃内で接近しているため、2,6-DMNを蒸留によって分
離することは困難である。
【0007】また、凝固点の違いを利用し、冷却によっ
て2,6-DMNを分離しようとしても、この分離方法では、
共融混合物を作ってしまい、この共融混合物から再結晶
法や部分溶融法などで、2,6-DMNを分離することはでき
ない。すなわち、例えば2成分系の場合、2,6-DMNは、
2,7-DMNと約2:3のモル比で2成分系共融混合物を形
成することが知られており、この分離は極めて困難であ
る。
【0008】従って、LCOや改質油などの石油精製工業
の各工程で得られる油類や石炭タールなどの原料から、
2,6-DMNを濃縮、分離するためには、蒸留、冷却などの
分離技術以外の方法を用いる必要があり、従来、ジメチ
ルナフタレンを含む炭化水素混合物中で、例えばm-NBA
を用いてジメチルナフタレンの錯体を形成させ、これを
炭化水素混合物から分離することによりジメチルナフタ
レンを分離回収する方法(特公昭47-29893号公報等)が
用いられていた。
【0009】しかしながら、これらの方法によって得ら
れる目的物の純度や収率は充分満足できるものではなか
った。すなわち、工業的な観点からみて、原料から錯体
を分離し、回収する場合には、その純度だけでなく回収
率も高い方が望ましい。しかし、上記の錯体形成法で
は、回収率を向上させるためには、投入する錯体形成物
を多くするなどの方法を用いればよいが、こうした場合
には回収率が高くなるほど回収された錯体中の目的物の
純度は低下するため、純度を低下させることなく、回収
率を向上させることは困難であった。
【0010】従って、混合物中から目的物を、錯体を形
成させることにより純度を低下させることなく効率良く
分離回収する方法が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、錯体を形成させた後
析出させた錯体を得る場合に、錯体中の目的物の純度は
混合物中の目的物とその異性体の濃度に影響されるこ
と、すなわち、混合物に錯体形成剤を加え、析出させた
錯体を分離し、分離した錯体及び錯体形成剤をさらに新
たな混合物に加えることにより、混合物中の目的物量を
多くすれば、回収される錯体中の目的物純度が高くなる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、目的物とその異性体
含む混合物から目的物を分離回収する方法において、
(1)目的物を含む混合物に、異性体に対する錯形成能よ
りも目的物に対する錯形成能が高い錯体形成剤を加え、
析出させた錯体を分離し、(2)分離した錯体及び錯体形
成剤をさらに新たに前記混合物に加えて錯体を形成さ
せ、錯体を取出すことを特徴とする目的物の分離回収方
法を提供するものである。
【0013】本発明において、目的物を含む混合物とし
ては、例えばLCO、改質油、石油タールなどで2,6-DMNを
含むものなどが挙げられる。
【0014】例えば上記の炭化水素混合物から2,6-DMN
を分離回収する場合、錯体形成剤としてm-NBAが好まし
く用いられ、m-NBAは混合物中の2,6-DMNに対して約0.3
〜7、特に約1〜6、さらに約2〜5のモル比で使用す
るのが好ましい。
【0015】錯体形成をより効率的にさせるためには、
反応温度を、炭化水素混合物が適当なm-NBAの溶解度を
持つ50〜180℃、特に60〜150℃、さらに80〜140℃と
し、約10分から1時間程度充分攪拌した後、攪拌しなが
ら冷却して錯体を析出させるのが好ましい。
【0016】冷却温度は、高いほど2,6-DMN純度は向上
するが、高すぎると回収率が極端に低くなるため、70℃
以下が好ましい。
【0017】析出した錯体は、濾過、遠心分離などの通
常の方法により分離し、分離した錯体は、錯体形成剤と
ともに新たな目的物を含む混合物に加え、さらに錯体を
形成させる。このような再循環は、循環させる回数が多
いほど返送される錯体の量が多くなり、混合物中の目的
物の濃度を高くすることができるが、返送量が多すぎる
と返送された錯体が原料中に溶解することができず、再
循環の効果が飽和してしまうため、再循環の回数は1〜
5回とするのが好ましい。
【0018】このように、返送される錯体の量が多くな
るほど、混合物中に完全に溶解できない錯体の量が多く
なり再循環効果は飽和するが、混合物に添加剤などを加
えて錯体を溶解させることにより、さらに目的物の純
度、回収率を向上させることができる。例えば、炭化水
素混合物から2,6-DMNをm-NBAを用いて分離回収する場
合、混合物に芳香族炭化水素を添加して、混合物への錯
体の溶解度を向上させることができる。ここで、芳香族
炭化水素としては、単環のものが好ましく、例えばベン
ゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらの添
加量は、混合物に対する重量比で0.2以上であるのが好
ましく、経済性などを考慮すると、特に0.2〜3、さら
に0.3〜2の範囲とするのが好ましい。
【0019】ただし、混合物に芳香族炭化水素を加える
と、冷却後の混合物への錯体の溶解度が加えた芳香族炭
化水素分だけ高くなるため、混合物に溶解して回収でき
ない錯体量が多くなる。この芳香族炭化水素の添加量
は、錯体循環量(錯体循環回数)が多くなればなるほ
ど、循環錯体を完全に溶解させるために多く必要となる
ため、それに伴う錯体の上記ロスは大きくなる。その結
果、錯体循環量(錯体循環回数)が特に多い場合、純度
は向上するが、回収率が低下してしまう。このように錯
体循環量が特に多い場合には、反応温度を上記の温度範
囲内において比較的高く設定して混合物への錯体の溶解
度を高くすることにより、芳香族炭化水素の使用量を少
なくすることができ、回収率及び純度を向上させること
ができる。また、詳細な理由については不明であるが、
反応系スケールが大きいほど、収率を損なうことなく純
度を向上できる傾向にある。
【0020】このようにして得られる錯体は、通常の錯
体分解方法により分離して、目的物を得ることができ
る。例えば2,6-DMNとm-NBAの錯体の場合、例えばトルエ
ン層と1N−水酸化ナトリウム水溶液層との混合液に加
えて振盪すると、容易に分解させることができ、この
後、トルエン層を分離回収し、トルエンを留去すれば、
高純度の2,6-DMNを得ることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、目的物とその異性体を
含む混合物から、目的物を高純度かつ効率良く分離回収
することができる。
【0022】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例においては、LCOを精密蒸留し
て得た混合物(1-1)又は改質油を精密蒸留して得た混
合物(1-2)を原料油として用いた。これらの原料油の
組成を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 表1に示す混合物(1-1)25gにm-NBA 8.569gを加え、
90℃で30分間加熱攪拌した後、室温まで冷却した。析出
した固体を濾別した後、n-ヘプタンで洗浄し、未反応の
混合物を分離除去して、5.982gの錯体を得た。この錯
体全量を、再循環のため、新たな混合物25gに加え、さ
らにm-NBA 8.569gを加えて90℃で30分間加熱攪拌した
後、室温まで冷却した。析出した固体を濾別した後、n-
ヘプタンで洗浄し、未反応の原料を分離除去して、11.2
17gの錯体を得た。この錯体全量を40mlのトルエン層と
80mlの1N−水酸化ナトリウム層との2層混合液体に加
えて攪拌し、錯体を分解した。この後、トルエン層を分
離回収し、該層からトルエンを除去して白色の固体8.22
0gを得た。得られた白色固体をガスクロマトグラフィ
ーで分析した結果、固体中の2,6-DMN含有率は76.34重量
%であり、2,6-DMNの回収率は2回にわたって加えた混
合物(1-1)50g中の2,6-DMNに対して91.90重量%であ
った。
【0025】実施例2 実施例1における錯体再循環操作を2回行う以外は実施
例1と同様に操作して、白色固体を得た。得られた白色
固体中の2,6-DMN含有率は78.63重量%であり、2,6-DMN
の回収率は3回にわたって加えた混合物(1-1)75g中
の2,6-DMNに対して92.31重量%であった。
【0026】比較例1 表1に示す混合物(1-1)25gにm-NBA 8.569gを加え、
90℃で30分間加熱攪拌した後、室温まで冷却した。析出
した固体を濾別した後、n-ヘプタンで洗浄し、未反応の
原料を分離除去して、5.982gの錯体を得た。冷却以降
の操作は実施例1と同様に行って、白色固体を得、分析
を行った。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は68.70
重量%であり、2,6-DMNの回収率は混合物(1-1)中の2,
6-DMNに対して84.27重量%であった。
【0027】実施例3 表1に示す混合物(1-2)25gにm-NBA 10.437g及びト
ルエン10gを加え、90℃で30分間加熱攪拌した後、室温
まで冷却した。析出した固体を濾別した後、n-ヘプタン
で洗浄し、未反応の混合物を分離除去して、13.636gの
錯体を得た。この錯体全量を、再循環のため、新たな混
合物25gに加え、さらにm-NBA 8.569g及びトルエン10
gを加え90℃で30分間加熱攪拌した後、室温まで冷却し
た。析出した固体を濾別した後、n-ヘプタンで洗浄し、
未反応の原料を分離除去して、26.788gの錯体を得た。
冷却以降の操作は実施例1と同様に行って、白色固体を
得、分析を行った。得られた白色固体中の2,6-DMNの含
有率は76.11重量%であり、回収率は2回にわたって加
えた混合物(1-2)50g中の2,6-DMNに対して89.11重量
%であった。
【0028】実施例4 実施例3における錯体再循環操作を2回行う以外は実施
例3と同様に操作して、白色固体を得、分析を行った。
得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は79.85重量%であ
り、2,6-DMNの回収率は3回にわたって加えた混合物(1
-2)75g中の2,6-DMNに対して89.51重量%であった。
【0029】実施例5 実施例4における2回の錯体再循環操作のうち、2回目
に行う再循環時に加えるトルエンの量を25gとする以外
は実施例4と同様に操作して、白色固体を得、分析を行
った。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は86.92重量
%であり、2,6-DMNの回収率は3回にわたって加えた混
合物(1-2)75g中の2,6-DMNに対して86.91重量%であ
った。
【0030】比較例2 比較例1において、表1に示す混合物(1-2)を用いる
以外は比較例1と同様に操作して、白色固体を得、分析
を行った。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は69.37
重量%であり、2,6-DMNの回収率は混合物(1-2)中の2,
6-DMNに対して81.24重量%であった。
【0031】比較例3 比較例2において、m-NBAとともにトルエン10gを加え
る以外は比較例2と同様に操作して、白色固体を得、分
析を行った。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は68.
86重量%であり、2,6-DMNの回収率は混合物(1-2)中の
2,6-DMNに対して88.33重量%であった。
【0032】実施例6 表1に示す混合物(1-2)25gにm-NBA 10.437gを加
え、90℃で30分間加熱攪拌した後、60℃まで冷却した。
析出した固体を濾別した後、n-ヘプタンで洗浄し、未反
応の混合物を分離除去して、12.477gの錯体を得た。こ
の錯体全量を、再循環のため、新たな混合物25gに加
え、さらにm-NBA 8.569gを加え90℃で30分間加熱攪拌
した後、60℃まで冷却した。析出した固体を濾別した
後、n-ヘプタンで洗浄し、未反応の原料を分離除去し
て、25.087gの錯体を得た。冷却以降の操作は実施例1
と同様に行って、白色固体を得、分析を行った。得られ
た白色固体中の2,6-DMNの含有率は77.46重量%であり、
回収率は2回にわたって加えた混合物(1-2)50g中の
2,6-DMNに対して80.34重量%であった。
【0033】比較例4 表1に示す混合物(1-2)25gにm-NBA 10.437gを加
え、90℃で30分間加熱攪拌した後、60℃まで冷却した。
析出した固体を濾別した後、n-ヘプタンで洗浄し、未反
応の混合物を分離除去して、12.477gの錯体を得た。冷
却以降の操作は実施例1と同様に行って、白色固体を
得、分析を行った。得られた白色固体中の2,6-DMN含有
率は71.54重量%であり、2,6-DMNの回収率は混合物(1-
2)中の2,6-DMNに対して78.82重量%であった。
【0034】実施例7 実施例6において、m-NBAとともにトルエン10gを加え
る以外は実施例6と同様に操作して、白色固体を得た。
得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は82.60重量%であ
り、2,6-DMNの回収率は2回にわたって加えた混合物(1
-2)50g中の2,6-DMNに対して72.49重量%であった。
【0035】実施例8 実施例7における錯体再循環操作を2回行う以外は実施
例7と同様に操作して、白色固体を得た。得られた白色
固体中の2,6-DMN含有率は85.70重量%であり、2,6-DMN
の回収率は3回にわたって加えた混合物(1-2)75g中
の2,6-DMNに対して66.24重量%であった。
【0036】実施例9 実施例4における2回の錯体再循環操作の後に得られる
錯体全量を用いて3回目の再循環を行うに際し、使用す
るトルエン量を20g、加熱温度を110℃とする以外は実
施例4と同様に操作して、白色固体を得、分析を行っ
た。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は90.64重量%
であり、2,6-DMNの回収率は4回にわたって加えた混合
物(1-2)100g中の2,6-DMNに対して96.47重量%であっ
た。
【0037】実施例10 実施例9における3回の錯体再循環操作の後に得られる
錯体全量を用いて4回目の再循環を行うに際し、使用す
るトルエン量を30g、加熱温度を110℃とする以外は実
施例9と同様に操作して、白色固体を得、分析を行っ
た。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は93.60重量%
であり、2,6-DMNの回収率は5回にわたって加えた混合
物(1-2)100g中の2,6-DMNに対して95.56重量%であっ
た。
【0038】実施例11 実施例10における4回の錯体再循環操作の後に得られる
錯体全量を用いて5回目の再循環を行うに際し、使用す
るトルエン量を45g、加熱温度を110℃とする以外は実
施例10と同様に操作して、白色固体を得、分析を行っ
た。得られた白色固体中の2,6-DMN含有率は94.03重量%
であり、2,6-DMNの回収率は6回にわたって加えた混合
物(1-2)100g中の2,6-DMNに対して95.69重量%であっ
た。
【0039】実施例12 表1に示す混合物(1-2)174.0kgにm-NBA 61.2kg及びト
ルエン122.5kgを加え、90℃で30分間加熱攪拌した後、
室温まで冷却し、スラリーを得た。これを遠心分離機に
より固液分離し、68.1kgの錯体を得た。得られた錯体全
量を、再循環のため、表1に示す混合物(1-2)169.3kg
に加え、さらにm-NBA 59.6kg及びトルエン119.2kgを加
えて90℃で30分間加熱攪拌した後、室温まで冷却し、ス
ラリーを得た。これを遠心分離機により固液分離し、13
8.5kgの錯体を得た。冷却以降の操作は実施例1と同様
に行って、白色固体を得、分析を行った。得られた白色
固体中の2,6-DMNの含有率は83.1重量%であり、2,6-DMN
の回収率は2回にわたって加えた混合物(1-2)337.1kg
中の2,6-DMNに対して82.5重量%であった。
【0040】実施例13 実施例12で得た錯体全量を、再循環のため、表1に示す
混合物(1-2)170.0kgに加え、さらにm-NBA 59.8kgを加
えて90℃で30分間加熱攪拌した後、室温まで冷却し、ス
ラリーを得た。これを遠心分離機により固液分離し、21
8.1kgの錯体を得た。冷却以降の操作は実施例1と同様
に行って、白色固体を得、分析を行った。得られた白色
固体中の2,6-DMNの含有率は93.0重量%であり、回収率
は3回にわたって加えた混合物(1-2)432.9kg中の2,6-
DMNに対して83.1重量%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上山 宏輝 埼玉県浦和市大牧922 (72)発明者 井上 剛 埼玉県桶川市大字川田谷7004−2

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的物とその異性体を含む混合物から目
    的物を分離回収する方法において、(1)目的物を含む混
    合物に、異性体に対する錯形成能よりも目的物に対する
    錯形成能が高い錯体形成剤を加え、析出させた錯体を分
    離し、(2)分離した錯体及び錯体形成剤をさらに新たな
    前記混合物に加えて錯体を形成させ、錯体を取出すこと
    を特徴とする目的物の分離回収方法。
  2. 【請求項2】 (2)分離した錯体及び錯体形成剤をさら
    に新たな前記混合物に加えて錯体を形成させ、錯体を取
    出すことを2回以上くり返すことを特徴とする請求項1
    記載の分離回収方法。
  3. 【請求項3】 目的物が2,6-ジメチルナフタレンであ
    り、錯体形成剤がm-ニトロ安息香酸である請求項1又は
    2記載の分離回収方法。
  4. 【請求項4】 目的物とその異性体を含む混合物に芳香
    族炭化水素を添加することを特徴とする請求項3記載の
    分離回収方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014003000A1 (ja) * 2012-06-29 2014-01-03 三菱瓦斯化学株式会社 アルキル芳香族炭化水素の分離方法および分離装置

Cited By (6)

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