JPH0891927A - 圧電磁器組成物 - Google Patents
圧電磁器組成物Info
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- JPH0891927A JPH0891927A JP6234865A JP23486594A JPH0891927A JP H0891927 A JPH0891927 A JP H0891927A JP 6234865 A JP6234865 A JP 6234865A JP 23486594 A JP23486594 A JP 23486594A JP H0891927 A JPH0891927 A JP H0891927A
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- piezoelectric ceramic
- piezoelectric
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高い電気機械結合係数と機械的品質係数及び低
い誘電率を示し、耐熱性を向上すると共に、特性の温度
変化が安定である圧電磁器組成物を提供する。 【構成】金属成分としてＰｂ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、Ｍｎ
およびＦｅと、Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一
種を含有するペロブスカイト型化合物であって、これら
の金属元素のモル比による組成式をＰｂa Ｍb 〔（Ｎｂ
c Ｍｎd Ｆｅe ）f Ｔｉg Ｚｒ1-f-g 〕Ｏ3 （但し、Ｍ
はＧｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種）と表わし
た時、ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇが、０．９５≦ａ≦
１．０４、０．００５≦ｂ≦０．０２５、０．４８≦ｃ
≦０．６７、０．１８≦ｄ≦０．３５、０．０５≦ｅ≦
０．３５、０．０７≦ｆ≦０．１４、０．２０≦ｇ≦
０．３５を満足するものである。
い誘電率を示し、耐熱性を向上すると共に、特性の温度
変化が安定である圧電磁器組成物を提供する。 【構成】金属成分としてＰｂ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、Ｍｎ
およびＦｅと、Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一
種を含有するペロブスカイト型化合物であって、これら
の金属元素のモル比による組成式をＰｂa Ｍb 〔（Ｎｂ
c Ｍｎd Ｆｅe ）f Ｔｉg Ｚｒ1-f-g 〕Ｏ3 （但し、Ｍ
はＧｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種）と表わし
た時、ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇが、０．９５≦ａ≦
１．０４、０．００５≦ｂ≦０．０２５、０．４８≦ｃ
≦０．６７、０．１８≦ｄ≦０．３５、０．０５≦ｅ≦
０．３５、０．０７≦ｆ≦０．１４、０．２０≦ｇ≦
０．３５を満足するものである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電磁器組成物に係わ
り、例えばセラミックフィルタ，セラミックレゾネー
タ，超音波応用振動子，圧電ブザー，圧電点火ユニッ
ト，超音波モータ，圧電ファン，圧電センサ，圧電アク
チュエータ等、特に表面弾性波（Surf Acoustic Wave）
フィルタに最適な圧電磁器組成物に関する。
り、例えばセラミックフィルタ，セラミックレゾネー
タ，超音波応用振動子，圧電ブザー，圧電点火ユニッ
ト，超音波モータ，圧電ファン，圧電センサ，圧電アク
チュエータ等、特に表面弾性波（Surf Acoustic Wave）
フィルタに最適な圧電磁器組成物に関する。
【０００２】
【従来技術】従来から、圧電磁器組成物を利用した製品
としては、例えばセラミックフィルタ，セラミックレゾ
ネータ，超音波応用振動子，圧電ブザー，圧電点火ユニ
ット，超音波モータ，圧電ファン，圧電センサ，圧電ア
クチュエータ等がある。
としては、例えばセラミックフィルタ，セラミックレゾ
ネータ，超音波応用振動子，圧電ブザー，圧電点火ユニ
ット，超音波モータ，圧電ファン，圧電センサ，圧電ア
クチュエータ等がある。
【０００３】ここで、セラミックフィルタ，セラミック
レゾネータ等の素子としては、ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉ
Ｏ3 を主成分とした磁器組成物が利用されており、これ
にＮｂ2 Ｏ5 やＭｎＯ2 等の金属酸化物、Ｐｂ（Ｎｂ
2/3 Ｍｇ1/3 ）Ｏ3 やＰｂ（Ｎｂ2/3 Ｃｏ1/3 ）Ｏ3 等
の複合ペロブスカイト酸化物を添加したり置換すること
により圧電特性の向上が図られている。
レゾネータ等の素子としては、ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉ
Ｏ3 を主成分とした磁器組成物が利用されており、これ
にＮｂ2 Ｏ5 やＭｎＯ2 等の金属酸化物、Ｐｂ（Ｎｂ
2/3 Ｍｇ1/3 ）Ｏ3 やＰｂ（Ｎｂ2/3 Ｃｏ1/3 ）Ｏ3 等
の複合ペロブスカイト酸化物を添加したり置換すること
により圧電特性の向上が図られている。
【０００４】そして、機械的品質係数Ｑｍ、電気機械結
合係数Ｋｐが大きく誘電率が小さく、最適焼成温度が広
い性質を有する圧電磁器組成物としては、Ｐｂ（Ｎｂ
2/3 Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 の三
成分固溶体からなる圧電磁器組成物が開示されている
（特公昭４６−１５９８１号公報参照）。また、電気機
械結合係数Ｋｐが大きく圧電性に優れた材料として、例
えば、Ｐｂ（Ｍｎ2/3 Ｗ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −Ｐ
ｂＴｉＯ3 系の磁器組成物が知られている。
合係数Ｋｐが大きく誘電率が小さく、最適焼成温度が広
い性質を有する圧電磁器組成物としては、Ｐｂ（Ｎｂ
2/3 Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 の三
成分固溶体からなる圧電磁器組成物が開示されている
（特公昭４６−１５９８１号公報参照）。また、電気機
械結合係数Ｋｐが大きく圧電性に優れた材料として、例
えば、Ｐｂ（Ｍｎ2/3 Ｗ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −Ｐ
ｂＴｉＯ3 系の磁器組成物が知られている。
【０００５】一方、近年では、数十メガヘルツ帯のＳＡ
Ｗフィルター材料として、Ｐｒ6 Ｏ11を含有したＰｂ
（Ｎｂ2/3 Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ
3 が知られている（特公昭５６ー５０４３４号公報参
照）。ＳＡＷフィルター材料の圧電セラミックスとして
は、比較的高い周波数領域で使用されることから誘電率
が低く、かつ電気機械結合係数が高く、さらに特性の温
度変化率が小さい材料が望まれている。従って従来のＰ
ｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 組成系の組成相境界（ＭＰ
Ｂ）近傍の組成は誘電率が高いため利用されておらず、
菱面体晶が主結晶相となる組成領域の材料が利用されて
いる。
Ｗフィルター材料として、Ｐｒ6 Ｏ11を含有したＰｂ
（Ｎｂ2/3 Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ
3 が知られている（特公昭５６ー５０４３４号公報参
照）。ＳＡＷフィルター材料の圧電セラミックスとして
は、比較的高い周波数領域で使用されることから誘電率
が低く、かつ電気機械結合係数が高く、さらに特性の温
度変化率が小さい材料が望まれている。従って従来のＰ
ｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 組成系の組成相境界（ＭＰ
Ｂ）近傍の組成は誘電率が高いため利用されておらず、
菱面体晶が主結晶相となる組成領域の材料が利用されて
いる。
【０００６】また、ＳＡＷフィルタ用圧電部品において
も基板等の表面に実装可能なように種々の条件に対応で
きることが要求されており、このような圧電部品におい
ては、部品を基板にリフロー半田付けする際、基板に実
装された部品が３００℃程度の高温に曝されるために部
品が組み込まれる圧電素子にも耐熱性が要求されてい
る。
も基板等の表面に実装可能なように種々の条件に対応で
きることが要求されており、このような圧電部品におい
ては、部品を基板にリフロー半田付けする際、基板に実
装された部品が３００℃程度の高温に曝されるために部
品が組み込まれる圧電素子にも耐熱性が要求されてい
る。
【０００７】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の例えば上記したＰｒ6 Ｏ11を含有したＰｂ（Ｎｂ2/3
Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 系の磁器
組成物は、特性の温度変化は小さいものの耐熱性が低く
リフロー半田付け前後の圧電特性や共振周波数の変化が
大きく、実用上の問題となっていた。
の例えば上記したＰｒ6 Ｏ11を含有したＰｂ（Ｎｂ2/3
Ｍｎ1/3 ）Ｏ3 −ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴｉＯ3 系の磁器
組成物は、特性の温度変化は小さいものの耐熱性が低く
リフロー半田付け前後の圧電特性や共振周波数の変化が
大きく、実用上の問題となっていた。
【０００８】本発明の圧電磁器組成物は、電気機械結合
係数Ｋｐならびに機械的品質係数Ｑｍが大きく、高周波
用途に適した比誘電率の小さい材料であり、かつ耐熱性
に優れ、さらに温度変化に対して特性が安定している圧
電磁器組成物を提供することを目的とする。
係数Ｋｐならびに機械的品質係数Ｑｍが大きく、高周波
用途に適した比誘電率の小さい材料であり、かつ耐熱性
に優れ、さらに温度変化に対して特性が安定している圧
電磁器組成物を提供することを目的とする。
【０００９】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、Ｐｂ、
Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、Ｍｎ、Ｆｅを含み、かつＰｂをＧ
ｄ、Ｓｍ、Ｎｄの一種で置換した複合ペロブスカイト型
化合物であって、一定の組成を有するものは、高い電気
機械結合係数と高い機械的品質係数であり、比誘電率が
小さく、かつ、耐熱性に優れており、さらに温度特性に
も優れた圧電磁器組成物を得ることができることを知見
し、本発明に至った。
Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、Ｍｎ、Ｆｅを含み、かつＰｂをＧ
ｄ、Ｓｍ、Ｎｄの一種で置換した複合ペロブスカイト型
化合物であって、一定の組成を有するものは、高い電気
機械結合係数と高い機械的品質係数であり、比誘電率が
小さく、かつ、耐熱性に優れており、さらに温度特性に
も優れた圧電磁器組成物を得ることができることを知見
し、本発明に至った。
【００１０】即ち、本発明の圧電磁器組成物は、金属成
分としてＰｂ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、ＭｎおよびＦｅと、
Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種を含有するペ
ロブスカイト型化合物であって、これらの金属元素のモ
ル比による組成式をＰｂa Ｍb 〔（Ｎｂc Ｍｎd Ｆ
ｅe ）f Ｔｉg Ｚｒ1-f-g 〕Ｏ3 （但し、ＭはＧｄ，Ｓ
ｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種）と表わした時、ａ，
ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇが、０．９５≦ａ≦１．０４、
０．００５≦ｂ≦０．０２５、０．４８≦ｃ≦０．６
７、０．１８≦ｄ≦０．３５、０．０５≦ｅ≦０．３
５、０．０７≦ｆ≦０．１４、０．２０≦ｇ≦０．３５
を満足するものである。
分としてＰｂ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、ＭｎおよびＦｅと、
Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種を含有するペ
ロブスカイト型化合物であって、これらの金属元素のモ
ル比による組成式をＰｂa Ｍb 〔（Ｎｂc Ｍｎd Ｆ
ｅe ）f Ｔｉg Ｚｒ1-f-g 〕Ｏ3 （但し、ＭはＧｄ，Ｓ
ｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一種）と表わした時、ａ，
ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇが、０．９５≦ａ≦１．０４、
０．００５≦ｂ≦０．０２５、０．４８≦ｃ≦０．６
７、０．１８≦ｄ≦０．３５、０．０５≦ｅ≦０．３
５、０．０７≦ｆ≦０．１４、０．２０≦ｇ≦０．３５
を満足するものである。
【００１１】ここで、ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇを上
記の範囲に設定した理由について説明する。Ｐｂ量のａ
を０．９５≦ａ≦１．０４としたのは、ａが０．９５未
満の場合や１．０４よりも大きい場合には電気機械結合
係数Ｋｐが１５％以下となり、また比誘電率εｒも３５
０以上となるからである。Ｐｂ量ａは０．９７≦ａ≦
１．００であることが望ましい。
記の範囲に設定した理由について説明する。Ｐｂ量のａ
を０．９５≦ａ≦１．０４としたのは、ａが０．９５未
満の場合や１．０４よりも大きい場合には電気機械結合
係数Ｋｐが１５％以下となり、また比誘電率εｒも３５
０以上となるからである。Ｐｂ量ａは０．９７≦ａ≦
１．００であることが望ましい。
【００１２】また、Ｐｂの一部をＭ（Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄ
のうちの少なくとも一種）で置換した量ｂを０．００５
≦ｂ≦０．０２５としたのは、ｂが０．００５未満の場
合には中心周波数の温度係数が大きくなるからであり、
ｂが０．０２５よりも大きくなる場合には耐熱性が低下
するためである。Ｐｂの一部をＭ（Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄの
うちの少なくとも一種）で置換する量ｂは０．００７≦
ｂ≦０．０２３であることが望ましい。
のうちの少なくとも一種）で置換した量ｂを０．００５
≦ｂ≦０．０２５としたのは、ｂが０．００５未満の場
合には中心周波数の温度係数が大きくなるからであり、
ｂが０．０２５よりも大きくなる場合には耐熱性が低下
するためである。Ｐｂの一部をＭ（Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄの
うちの少なくとも一種）で置換する量ｂは０．００７≦
ｂ≦０．０２３であることが望ましい。
【００１３】特にＭがＧｄである場合には、Ｇｄ量ｂを
０．０１０≦ｂ≦０．０２５とすることが望ましい。Ｇ
ｄ量ｂが０．０１０未満となると中心周波数の温度係数
が大きくなり易いからである。また、ＭがＳｍ、Ｎｄで
ある場合には、０．００５≦ｂ≦０．０１５とすること
が望ましい。ｂが０．０１５より大きくなると耐熱性が
低下し易いからである。また、本発明では、特性のバラ
ツキをおさえ、共振周波数の温度係数を改善するため
に、Ｐｂの一部をＢａ、Ｃａ、Ｓｒでさらに置換しても
よい。
０．０１０≦ｂ≦０．０２５とすることが望ましい。Ｇ
ｄ量ｂが０．０１０未満となると中心周波数の温度係数
が大きくなり易いからである。また、ＭがＳｍ、Ｎｄで
ある場合には、０．００５≦ｂ≦０．０１５とすること
が望ましい。ｂが０．０１５より大きくなると耐熱性が
低下し易いからである。また、本発明では、特性のバラ
ツキをおさえ、共振周波数の温度係数を改善するため
に、Ｐｂの一部をＢａ、Ｃａ、Ｓｒでさらに置換しても
よい。
【００１４】また、Ｎｂ量のｃを０．４８≦ｃ≦０．６
７としたのは、ｃが０．４８未満では電気機械結合係数
Ｋｐが１５％以下となり、ｃが０．６７よりも大きい場
合には耐熱性が低下するからである。Ｎｂ量のｃは０．
５０≦ｃ≦０．６５であることが望ましい。
７としたのは、ｃが０．４８未満では電気機械結合係数
Ｋｐが１５％以下となり、ｃが０．６７よりも大きい場
合には耐熱性が低下するからである。Ｎｂ量のｃは０．
５０≦ｃ≦０．６５であることが望ましい。
【００１５】さらに、Ｍｎ量のｄを０．１８≦ｄ≦０．
３５としたのは、ｄが０．１８未満の場合には耐熱性の
効果が見られず、０．３５よりも大きい場合には電気機
械結合係数Ｋｐが１０％以下に低下し、比誘電率が高く
なりすぎるからである。
３５としたのは、ｄが０．１８未満の場合には耐熱性の
効果が見られず、０．３５よりも大きい場合には電気機
械結合係数Ｋｐが１０％以下に低下し、比誘電率が高く
なりすぎるからである。
【００１６】Ｆｅ量のｅを０．０５≦ｅ≦０．３５とし
たのは、ｅが０．０５未満ではキュリー温度が低下する
ため耐熱性が低下し、０．３５よりも大きいと機械的品
質係数Ｑｍが低下するからである。Ｆｅ量のｅは０．０
７≦ｅ≦０．３３であることが望ましい。
たのは、ｅが０．０５未満ではキュリー温度が低下する
ため耐熱性が低下し、０．３５よりも大きいと機械的品
質係数Ｑｍが低下するからである。Ｆｅ量のｅは０．０
７≦ｅ≦０．３３であることが望ましい。
【００１７】（Ｎｂb Ｍｎc Ｆｅd ）のＺｒへの置換量
ｆを０．０７≦ｆ≦０．１４としたのは、ｆが０．０７
未満では耐熱性の効果が認められず、また０．１４より
も大きいと電気機械結合係数Ｋｐが１５％以下に低下す
るからである。（Ｎｂb Ｍｎc Ｆｅd ）のＺｒへの置換
量ｆは０．０７≦ｆ≦０．１３であることが望ましい。
ｆを０．０７≦ｆ≦０．１４としたのは、ｆが０．０７
未満では耐熱性の効果が認められず、また０．１４より
も大きいと電気機械結合係数Ｋｐが１５％以下に低下す
るからである。（Ｎｂb Ｍｎc Ｆｅd ）のＺｒへの置換
量ｆは０．０７≦ｆ≦０．１３であることが望ましい。
【００１８】ＴｉのＺｒへの置換量ｇを０．２０≦ｇ≦
０．３５としたのは、ｇが０．２０未満の場合は電気機
械結合定数Ｋｐが１５％以下に低下し耐熱性が低下し、
０．３５よりも大きい場合には比誘電率が３５０以上に
高くなるためである。ＴｉのＺｒへの置換量ｇは０．２
０≦ｇ≦０．３３であることが望ましい。
０．３５としたのは、ｇが０．２０未満の場合は電気機
械結合定数Ｋｐが１５％以下に低下し耐熱性が低下し、
０．３５よりも大きい場合には比誘電率が３５０以上に
高くなるためである。ＴｉのＺｒへの置換量ｇは０．２
０≦ｇ≦０．３３であることが望ましい。
【００１９】そして、本発明の圧電磁器は、例えば、原
料としてＰｂＯ、ＺｒＯ2 、ＴｉＯ2 、Ｎｂ2 Ｏ5 、Ｍ
ｎＯ2 、Ｆｅ2 Ｏ3 と、Ｇｄ2 Ｏ3 ，Ｓｍ2 Ｏ3 および
Ｎｄ2 Ｏ3 の少なくとも一種の原料粉末を所定量秤量
し、ボールミル等で１０〜２４時間湿式混合し、次い
で、この混合物を脱水、乾燥した後、５００〜１０００
℃で１〜３時間仮焼し、当該仮焼物を再びボールミル等
で粉砕する。その後、この粉砕物に有機バインダーを混
合し、造粒後、所定圧力で成形して成形体を作製し、こ
れらを大気中において１２００〜１３５０℃で０．５〜
４時間焼成することにより得られる。
料としてＰｂＯ、ＺｒＯ2 、ＴｉＯ2 、Ｎｂ2 Ｏ5 、Ｍ
ｎＯ2 、Ｆｅ2 Ｏ3 と、Ｇｄ2 Ｏ3 ，Ｓｍ2 Ｏ3 および
Ｎｄ2 Ｏ3 の少なくとも一種の原料粉末を所定量秤量
し、ボールミル等で１０〜２４時間湿式混合し、次い
で、この混合物を脱水、乾燥した後、５００〜１０００
℃で１〜３時間仮焼し、当該仮焼物を再びボールミル等
で粉砕する。その後、この粉砕物に有機バインダーを混
合し、造粒後、所定圧力で成形して成形体を作製し、こ
れらを大気中において１２００〜１３５０℃で０．５〜
４時間焼成することにより得られる。
【００２０】
【作用】本発明の圧電磁器組成物では、ＰｂＺｒＯ3 −
ＰｂＴｉＯ3 系の磁器組成物のＺｒおよびＴｉの一部を
Ｎｂ，Ｍｎ，Ｆｅで置換することにより、高い電気機械
結合係数、高い機械的品質係数Ｑｍ、低い誘電率を示す
とともに、耐熱性を向上することが可能となる。さらに
Ｐｂの一部をＧｄ、Ｓｍ、Ｎｄの一種で置換することに
より、中心周波数の温度係数を小さくすることができ
る。
ＰｂＴｉＯ3 系の磁器組成物のＺｒおよびＴｉの一部を
Ｎｂ，Ｍｎ，Ｆｅで置換することにより、高い電気機械
結合係数、高い機械的品質係数Ｑｍ、低い誘電率を示す
とともに、耐熱性を向上することが可能となる。さらに
Ｐｂの一部をＧｄ、Ｓｍ、Ｎｄの一種で置換することに
より、中心周波数の温度係数を小さくすることができ
る。
【００２１】
【実施例】以下、本発明を次の実施例で説明する。原料
粉末としてＰｂＯ、ＺｒＯ2 、ＴｉＯ2 、Ｎｂ2 Ｏ5 、
ＭｎＯ2 、Ｆｅ2Ｏ3 、Ｇｄ2 Ｏ3 、Ｓｍ2 Ｏ3 および
Ｎｄ2 Ｏ3 の各原料粉末を、焼結体組成が表１及び表２
となるように所定量秤量し、ボールミルで１２時間湿式
混合し、次いで、この混合物を脱水、乾燥した後、９５
０℃で３時間仮焼し、当該仮焼物を再びボールミルで粉
砕する。
粉末としてＰｂＯ、ＺｒＯ2 、ＴｉＯ2 、Ｎｂ2 Ｏ5 、
ＭｎＯ2 、Ｆｅ2Ｏ3 、Ｇｄ2 Ｏ3 、Ｓｍ2 Ｏ3 および
Ｎｄ2 Ｏ3 の各原料粉末を、焼結体組成が表１及び表２
となるように所定量秤量し、ボールミルで１２時間湿式
混合し、次いで、この混合物を脱水、乾燥した後、９５
０℃で３時間仮焼し、当該仮焼物を再びボールミルで粉
砕する。
【００２２】その後、この粉砕物に有機バインダー（Ｐ
ＶＡ）を混合し、造粒した。得られた粉末を１．５ｔ／
ｃｍ2 の圧力で直径２３ｍｍ、厚さ２ｍｍの寸法からな
る円板にプレス成形した。更に、これらの成形体をＭｇ
Ｏ等からなる容器内に密閉し、大気中１３００℃で２時
間の条件で焼成した。
ＶＡ）を混合し、造粒した。得られた粉末を１．５ｔ／
ｃｍ2 の圧力で直径２３ｍｍ、厚さ２ｍｍの寸法からな
る円板にプレス成形した。更に、これらの成形体をＭｇ
Ｏ等からなる容器内に密閉し、大気中１３００℃で２時
間の条件で焼成した。
【００２３】得られた焼結体を研磨して厚み０．５ｍｍ
の円板を形成した。この円板の両面にＡｇペーストを焼
付けることにより電極を形成し、８０℃のシリコンオイ
ル中で３ｋＶ／ｍｍの直流電圧を３０分間印加して分極
処理した後、電気機械結合係数，耐熱性を評価した。ま
た、比誘電率εｒをインピーダンスメータで求められた
容量から計算して求めた。電気機械結合係数Ｋｐはイン
ピーダンスメータで測定した拡がり振動における共振周
波数と反共振周波数の値から計算により求めた。耐熱性
は、２６０℃をピークとするリフロー炉に３回連続して
通過させる試験を行なった際の試験前の共振周波数ｆｒ
1 と試験後のｆｒ2 の値から、△ｆｒ= （ｆｒ2-ｆ
ｒ1 ）／ｆｒ1×１００の式を用いて算出した変化率△
ｆｒで評価した。また、機械的品質係数Ｑｍをインピー
ダンスメータで測定した共振周波数，反共振周波数，共
振抵抗，容量から計算により求めた。
の円板を形成した。この円板の両面にＡｇペーストを焼
付けることにより電極を形成し、８０℃のシリコンオイ
ル中で３ｋＶ／ｍｍの直流電圧を３０分間印加して分極
処理した後、電気機械結合係数，耐熱性を評価した。ま
た、比誘電率εｒをインピーダンスメータで求められた
容量から計算して求めた。電気機械結合係数Ｋｐはイン
ピーダンスメータで測定した拡がり振動における共振周
波数と反共振周波数の値から計算により求めた。耐熱性
は、２６０℃をピークとするリフロー炉に３回連続して
通過させる試験を行なった際の試験前の共振周波数ｆｒ
1 と試験後のｆｒ2 の値から、△ｆｒ= （ｆｒ2-ｆ
ｒ1 ）／ｆｒ1×１００の式を用いて算出した変化率△
ｆｒで評価した。また、機械的品質係数Ｑｍをインピー
ダンスメータで測定した共振周波数，反共振周波数，共
振抵抗，容量から計算により求めた。
【００２４】また上記した磁器組成物を用いて、中心周
波数が４５ＭＨＺのＳＡＷフィルターを作製し、−１０
〜８０℃の温度範囲で中心周波数ｆ0 の温度係数Ｔ．
ｃ．ｆ0 を求めた。温度係数Ｔ．ｃ．ｆ0 は、（ｆ0max
−ｆ0min）／ｆ0+25で求めた。ここで、Ｔ．ｃ．ｆ0 は
中心周波数の温度係数（ｐｐｍ／℃）であり、ｆ0maxは
−１０℃〜＋８０℃間での中心周波数の最大値であり、
ｆ0minは−１０℃〜＋８０℃間での中心周波数の最小値
であり、ｆ0+25は＋２５℃での中心周波数である。結果
を表１及び表２に示す。
波数が４５ＭＨＺのＳＡＷフィルターを作製し、−１０
〜８０℃の温度範囲で中心周波数ｆ0 の温度係数Ｔ．
ｃ．ｆ0 を求めた。温度係数Ｔ．ｃ．ｆ0 は、（ｆ0max
−ｆ0min）／ｆ0+25で求めた。ここで、Ｔ．ｃ．ｆ0 は
中心周波数の温度係数（ｐｐｍ／℃）であり、ｆ0maxは
−１０℃〜＋８０℃間での中心周波数の最大値であり、
ｆ0minは−１０℃〜＋８０℃間での中心周波数の最小値
であり、ｆ0+25は＋２５℃での中心周波数である。結果
を表１及び表２に示す。
【００２５】
【表１】
【００２６】
【表２】
【００２７】これらの表１及び表２から、本発明の磁器
組成物は電気機械結合係数Ｋｐが１５％以上と大きく、
機械的品質係数Ｑｍが１３００以上と高く、また、比誘
電率は３５０以下と低く、また、耐熱試験によるΔｆｒ
が±０．１５％以下と小さく、耐熱性に優れていること
が判る。さらに温度係数は５０ｐｐｍ／℃以下で、温度
に対して中心周波数の変化が小さく、温度安定性に優れ
ていることが判る。
組成物は電気機械結合係数Ｋｐが１５％以上と大きく、
機械的品質係数Ｑｍが１３００以上と高く、また、比誘
電率は３５０以下と低く、また、耐熱試験によるΔｆｒ
が±０．１５％以下と小さく、耐熱性に優れていること
が判る。さらに温度係数は５０ｐｐｍ／℃以下で、温度
に対して中心周波数の変化が小さく、温度安定性に優れ
ていることが判る。
【００２８】
【発明の効果】本発明によれば、ＰｂＺｒＯ3 −ＰｂＴ
ｉＯ3 系の磁器組成物のＺｒとＴｉの一部をＮｂ，Ｍ
ｎ，Ｆｅで置換し、さらにＰｂの一部をＧｄ、Ｓｍ、Ｎ
ｄで置換することにより、高い電気機械結合係数と機械
的品質係数及び低い誘電率を示し、耐熱性を向上し、加
えて中心周波数の温度係数を小さくし、特に表面実装用
ＳＡＷフィルター素子として最適な圧電磁器組成物を得
ることができる。
ｉＯ3 系の磁器組成物のＺｒとＴｉの一部をＮｂ，Ｍ
ｎ，Ｆｅで置換し、さらにＰｂの一部をＧｄ、Ｓｍ、Ｎ
ｄで置換することにより、高い電気機械結合係数と機械
的品質係数及び低い誘電率を示し、耐熱性を向上し、加
えて中心周波数の温度係数を小さくし、特に表面実装用
ＳＡＷフィルター素子として最適な圧電磁器組成物を得
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】金属成分としてＰｂ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ｎｂ、
ＭｎおよびＦｅと、Ｇｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくと
も一種を含有するペロブスカイト型化合物であって、こ
れらの金属元素のモル比による組成式を Ｐｂa Ｍb 〔（Ｎｂc Ｍｎd Ｆｅe ）f Ｔｉg Ｚｒ
1-f-g 〕Ｏ3 （但し、ＭはＧｄ，Ｓｍ，Ｎｄのうちの少なくとも一
種）と表わした時、ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅ，ｆ，ｇが ０．９５≦ａ≦１．０４ ０．００５≦ｂ≦０．０２５ ０．４８≦ｃ≦０．６７ ０．１８≦ｄ≦０．３５ ０．０５≦ｅ≦０．３５ ０．０７≦ｆ≦０．１４ ０．２０≦ｇ≦０．３５ を満足することを特徴とする圧電磁器組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6234865A JPH0891927A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 圧電磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6234865A JPH0891927A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 圧電磁器組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0891927A true JPH0891927A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16977558
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6234865A Pending JPH0891927A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 圧電磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0891927A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002356372A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Kyocera Corp | 圧電磁器組成物及び圧電トランス |
| JP2009078964A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-04-16 | Tdk Corp | 圧電磁器の製造方法 |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP6234865A patent/JPH0891927A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002356372A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-13 | Kyocera Corp | 圧電磁器組成物及び圧電トランス |
| JP2009078964A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-04-16 | Tdk Corp | 圧電磁器の製造方法 |
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