JPH0891915A - 耐火物用燒結クリンカー及びその製造方法 - Google Patents
耐火物用燒結クリンカー及びその製造方法Info
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- JPH0891915A JPH0891915A JP6248334A JP24833494A JPH0891915A JP H0891915 A JPH0891915 A JP H0891915A JP 6248334 A JP6248334 A JP 6248334A JP 24833494 A JP24833494 A JP 24833494A JP H0891915 A JPH0891915 A JP H0891915A
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Abstract
ス成分を添加することなく、焼結法を用いて製造される
耐食性に優れた耐火物用焼結クリンカー及びその製造方
法を提供する。 【構成】 本発明に関わる耐火物用燒結クリンカーは、
Cr2 O3 30〜61重量%、Al2 O3 7〜30重量
%、ZrO2 10〜45重量%およびSiO2 10〜3
0重量%を含み、これら成分の合計含有量が96重量%
以上で、SiO2対アルカリ金属酸化物及びアルカリ土
類金属酸化物の合計量との重量比率が20:1以上であ
る化学組成を有し、且つ化合物としてのムライト相を含
まない燒結体である。その製造方法は、上記比率になる
ように混合した原料粉末に、必要に応じて成形用可塑剤
を加えて成形し、該成形体を1,600℃〜1,850
℃の温度条件下、酸化雰囲気中で焼成する。
Description
主原料となるクリンカーに関するもので、耐食性が要求
される耐火物の製造に適した燒結クリンカーを提供す
る。
アルミニウムは、それぞれ比較的耐熱性、耐食性に優れ
た材料であるが、次のような問題があることが知られて
いる。酸化クロムは融点が非常に高く揮発し易いため、
組織的に緻密な燒結体を酸化雰囲気下で焼成して製造す
ることは困難である。このため、これを耐火物原料とし
て用いた場合、その耐食性は優れているが、スラグの浸
透により組成が変化し、組成変化が生じたところの境界
で構造スポーリングを引き起こす欠点がある。酸化ジル
コニウムは、相転移によって異常膨張を引き起こす欠点
がある。これについては、燒結体を製造する際にCaO
及び/又はMgOを添加して当該成分を部分安定化し、
その異常膨張を制御している。しかし、このように部分
安定化された燒結体を原料とする耐火物を高温下で長期
間使用すると、添加成分が分離して相転移を起こし易く
なる。例え相転移が起こらなくても、添加成分の影響で
耐食性は低下する。酸化アルミニウムは、耐熱性に優れ
ているものの、これを原料とする耐火物を石灰共存雰囲
気下で使用すると、石灰と当該成分が反応して低融点物
質を生成するため、その耐食性を著しく低下させる。
た場合には問題があるため、特開昭49−61211号
(従来技術1)に示される如く、これらの各成分を混合
したものを電気炉において溶融して電融クリンカーを製
造し、これを耐食性の要求される耐火物のクリンカーと
して使用している。しかし、これらの成分はかなり融け
難い材料であるため、その融点を下げるために酸化ナト
リウムなどのフラックス成分を溶融時に添加しており、
結果として製品耐火物の耐食性を低下させる原因となっ
ている。一方焼結法においては、特開昭62−2607
67号(従来技術2)に示される如く、アルミナ−クロ
ミア、ジルコニア−アルミナ−シリカ、ジルコニア−ア
ルミナ、又はアルミナ−クロミア−ジルコニア系の耐火
物が開示されている。しかし、これらの耐火物はそれな
りの耐食性を有しているものの、その耐食性の度合は必
ずしも高いものではない。
に示されるような耐食性に悪影響を与えるフラックス成
分を添加することなく、焼結法を用いて製造される耐食
性に優れた耐火物用焼結クリンカー及びその製造方法を
提供することを目的とする。
用燒結クリンカーは、Cr2 O3 30〜61重量%、A
l2 O3 7〜30重量%、ZrO2 10〜45重量%お
よびSiO2 10〜30重量%を含み、これら成分の合
計含有量が96重量%以上で、SiO2 対アルカリ金属
酸化物及びアルカリ土類金属酸化物の合計量との重量比
率が20:1以上である化学組成を有し、且つ化合物と
してのムライト相を含まない燒結体であることを特徴と
する。
ト相を含まない耐火物用燒結クリンカーの製造方法は、
平均粒径15μm以下の酸化クロム原料、平均粒径45
μm以下のジルコン原料、平均粒径150μm以下の部
分安定化ジルコニア原料、平均粒径150μm以下の酸
化シリコン原料、平均粒径5μm以下の酸化アルミニウ
ム原料、及び珪酸質粘土よりなる群から選ばれる原料
を、焼成後の化学組成がCr2 O3 30〜61重量%、
Al2 O3 7〜30重量%、ZrO2 10〜45重量%
及びSiO2 10〜30重量%を含み、且つこれら成分
の合計含有量が96重量%以上で、SiO2 対アルカリ
金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物の重量比率が2
0:1以上となるように混合した粉末に、必要に応じて
成形用可塑剤を加えて成形し、当該成形体を1,600
℃〜1,850℃の温度条件下、酸化雰囲気中で焼成す
ることを特徴とする。
2 O3 、Al2 O3 、ZrO2 及びSiO2 から成る4
成分を必要不可欠な成分として含み、かつ化合物として
のムライト相を含まない焼結体であることを特徴とする
もので、更に詳述すれば、その焼結体は、単斜晶系のZ
rO2 、Cr2 O3 −Al2 O3 の固溶体、SiO2−
Al2 O3 −Cr2 O3 の非晶質相及びクリストバライ
ト(SiO2 )で構成されている。従って、当該焼結ク
リンカーは、従来技術2に示されるものとは本質的に異
なっていると云うことができる。
ty, Inc.編 "Phase Diagram ForCeramist" Vol.II, Fi
g.2583, 163 (1969)]に示すCr2 O3 、Al2 O3 、
SiO2 の3成分系における相関係状態図によれば、こ
れらの成分が相互に干渉して反応し、化合物としてのム
ライト(3Al2 O3 ・2SiO2 )の相が形成され、
その他のAl2 O3 とCr2 O3 は完全固溶状態にある
ことが分かる。
Society, Inc.編 "Phase DiagramFor Ceramist" Vol.I
I, Fig.2585(A) 164 (1969)]に示すCr2 O3 、Al2
O3 、SiO2 の3成分系における相関係等温断面図
及び図3[出典:The Ameri-can Ceramic Society, In
c. 編 "Phase Diagram For Ceramist" Vol. I, Fig. 77
2, 262 (1964)]に示すZrO2 、Al2 O3 、SiO2
の3成分系における相関係状態図においても、その殆
どの組成域にムライト(3Al2 O3 ・2SiO2 )の
相が形成されていることが認められる。
ラクトメ−タによる解析の結果、本発明の化学組成を持
つ焼結クリンカー中には、単斜晶系のZrO2 、Cr2
O3−Al2 O3 の固溶体、更には少量のクリストバラ
イト(SiO2 )が同定されたが、ムライト(3Al2
O3 ・2SiO2 )の相は上記の一般的常識に反して存
在しないことが認められた。
如く、本発明による焼結クリンカーの微細組織を調べる
と、その大部分はZrO2 の粒状結晶(白色部分)、C
r2O3 −Al2 O3 の固溶体の柱状結晶(灰色部分)
及びそれらの粒間を埋める物質(黒色部分)から成って
いた。また粒間を埋める物質について特性X線分析を行
なったところSiO2 、Cr2 O3 、Al2 O3 から成
る非晶質物質で構成されていることが判明した。すなわ
ち本発明においては、一部にクリストバライト(SiO
2 )が存在するものの、その他の箇所では溶損抵抗性に
優れた機能を持つZrO2 とCr2 O3 が単独もしくは
他成分と共存して存在しているため、外来浸食成分に対
して優れた抵抗性を持ち得ることを見出した。これにつ
いては、本発明で特定される4成分系の化学組成範囲に
おいては、焼結時に高温下で生じた融液から冷却過程で
生じる固相の中に、上述のSiO2 、Cr2 O3 、Al
2O3 の3成分から成る非晶質相を析出する独特の現象
を示すことによるものと考えられる。
数値限定した理由を述べる。 (1)Cr2 O3 の含有量:30重量%未満では耐食性
が低下する。61重量%を越えるとクリンカーの焼結性
が低下し、緻密な焼結性が得られないため、スラグ等の
外来成分の浸食が激しい。 (2)Al2 O3 の含有量:7重量%未満ではジルコン
の解離促進効果が少なく、クリンカーの見掛け気孔率が
上昇し、耐食性が低下する。30重量%を越えると耐食
性が低下する。 (3)ZrO2 の含有量:10重量%未満ではジルコン
の分解によるクリンカーの緻密化を生じない。45重量
%を越えると耐食性が低下する。 (4)SiO2 の含有量:10重量%未満ではジルコン
の分解あるいはSiO2 の添加効果によるクリンカーの
緻密化を生じない。30重量%を越えると耐食性が低下
する。 (5)前記成分の合計含有量:96重量%未満では、混
入する不純物あるいは夾雑物により低融点物質が生成
し、耐食性が低下する。 (6)アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物
の合計量:SiO2 対アルカリ金属酸化物及びアルカリ
土類金属酸化物の合計量の重量比率が20:1以下とな
ると、局部的に低融点物質が生成し耐食性が低下する。
O3 35〜61重量%、Al2 O310〜30重量%、
ZrO2 20〜45重量%およびSiO2 14〜30重
量%の範囲より選択することが好ましい。また本発明の
焼結クリンカーにおいては、緻密な焼結性を確保するた
め、焼結体の見掛け気孔率を5容量%以下とすることが
望ましい。
原材料としては、平均粒径15μm以下の酸化クロム原
料、平均粒径45μm以下のジルコン原料、平均粒径1
50μm以下の部分安定化ジルコニア原料、平均粒径1
50μm以下の酸化シリコン原料、平均粒径5μm以下
の酸化アルミニウム原料、及び珪酸質粘土よりなる群か
ら選ばれる原料が好ましく使用される。これらの原料の
種類と量を適宜選択して、焼成後の化学組成がCr2 O
3 30〜61重量%、Al2 O3 7〜30重量%、Zr
O2 10〜45重量%及びSiO2 10〜30重量%を
含み、且つこれら成分の合計含有量が96重量%以上
で、SiO2 対アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金
属酸化物の合計量との重量比率が20:1以上となるよ
うに混合した粉末に、必要に応じて成形用可塑剤を加え
て成形し、当該成形体を1,600℃〜1,850℃の
温度条件下、酸化雰囲気中で焼成することにより、化合
物としてのムライト相を含まない耐火物用燒結クリンカ
ーが得られる。
Cr2 O3 含有量99%以上の高純度品、酸化アルミニ
ウム原料は99%以上の高純度品、部分安定化ジルコニ
ア原料はZrO2 含有量90%以上の比較的高純度品、
酸化シリコン原料はSiO2含有量90%以上の比較的
高純度品を入手できるので、これら高純度原料のみを用
いて配合することもできるが、ZrO2 供給源として低
純度のジルコン原料を使用することもできる。市販され
ているジルコン原料中のZrO2 は約3分の2で、3分
の1はSiO2 なので、ジルコン原料を使用した場合に
はZrO2 及びSiO2 の両者が供給される。また粘土
は、産地により比率は異なるが、表1に示されるように
SiO2 及びAl2 O3 を含むので、粘土を原料として
使用した場合はSiO2 及びAl2 O3 の両者が供給さ
れる。従って、ZrO2 供給源として表1に示されるよ
うな組成のジルコン原料を使用した場合は、SiO2 供
給源として酸化シリコン原料又は粘土を供給することな
しに本発明で規定する成分比の製品を得ることが可能で
ある(後述の実施例3参照)。またSiO2 供給源とし
て粘土を使用した場合には、酸化シリコン原料を供給す
ることなしに本発明で規定する成分比の製品を得ること
が可能である。
機系バインダーがあるが、本発明においては何れでも使
用することができる。有機系バインダーとしてはアクリ
ル系バインダーを使用し、また無機系バインダーとして
は珪酸質の粘土を用いることが望ましい。SiO2 の供
給源として粘土を使用した場合には成形用可塑剤の添加
を必要としない(後述の実施例1,4,5,6参照)。
料中には通常少量のアルカリ類が存在するが、焼成後の
クリンカーにおけるSiO2 対アルカリ金属酸化物及び
アルカリ土類金属酸化物の合計量との重量比率が20:
1以上、好ましくは25:1以上となるようにする。表
1に示すように粘土中には比較的多量のアルカリ類が存
在するので、粘土のみを供給源として大量のSiO2 を
配合するのは好ましくない。アルカリ類がこの限度を越
えると、製品耐火物の耐食性を低下させる原因となる。
従って、粘土の供給量は10重量%以下とすることが望
まれる。
温度条件下で焼成されるが、更に詳しく述べればジルコ
ンを原料として使用した場合には1,620℃〜1,7
20℃の温度条件下で焼成し、また部分安定化ジルコニ
アを原料とした場合には1,650℃〜1,800℃の
温度条件下で焼成することが好ましい。
ロムは、非常に焼結し難い材料である。従って、酸化ク
ロムを多く含む物質は、その焼結体の見掛け気孔率が高
くなる傾向にある。これに対して、本発明の製造方法に
おいては、酸化クロムをかなり多く含有しながら、同じ
く耐食性に優れた成分である酸化ジルコニウムと酸化シ
リコン、酸化アルミニウムの3成分における液相生成を
利用することで、組織的に緻密な焼結クリンカーを得る
ことができる。この結果、フラックス成分を添加するこ
となく、焼結法で見掛け気孔率が5容量%以下のクリン
カーを製造することが可能となった。また、この焼結ク
リンカーは耐食性に優れた各種成分を組み合わせている
ことから、成分比の異なるスラグに対しても一様に優れ
た耐食性を示している。
うな特長を有しているため、スラグ成分の変化し易い廃
棄物溶融炉、更には鉄鋼、ガラス溶融、セメント焼成な
どの高温領域で使用される焼成炉など、特に耐食性の要
求される炉に使用される耐火物用クリンカーとして極め
て有用である。
明する。本発明による焼結クリンカーを製造する際に使
用される原料成分の典型的な化学組成を表1に示す。こ
れらの原料、即ち酸化クロム材、酸化アルミニウム材、
ジルコン材、ジルコニア材及び粘土材を表2に示す配合
比率で秤量混合した後、真空押し出しにより成形し、ガ
ス炉において1,600℃〜1,850℃の温度範囲で
焼成した。
体としては、上述した方法で所定の形状(JIS R2
214に準ずる)になるように焼成した焼結体をそのま
ま用いるか、あるいは焼成したクリンカーを所定の粒度
に粉砕整粒し、若干(数パ−セント前後)のセメント成
分を加え、所定の形状に鋳込み成形したものを供試サン
プルとした。当該供試サンプルの特性は表2に示す通り
である。
2214)に準じて行なった。試験温度は1,500
℃、試験期間は1,000時間とした。また、供試スラ
グは、融点が1,000℃〜1,200℃で、CaO/
SiO2 比が0.2〜1.0の範囲にあるものを使用し
た。なお、評価試験結果は浸食深さと浸透深さで表示さ
れているが、ここで浸透深さは浸食深さを越えて、スラ
グによるアタックを受けている部位の層の深さを意味し
ている。従って、評価に際しては、浸食深さと浸透深さ
の合計値をもって行うことが望ましい。
均粒径15μm)、酸化アルミニウム(平均粒径5μ
m)、ジルコン(平均粒径45μm)及び粘土を、表2
に示す配合比率で合計20kgになるよう混合し混練し
た。この時、成形用可塑剤は特に用いなかった。更に、
混練物は真空押し出しにより成形し、ガス炉中、1,7
00℃で焼成し、見掛け気孔率が4容量%のクリンカー
を得た。評価試験には、供試サンプルとして焼成した焼
結クリンカーをそのまま用いた。浸食試験用のスラグ
は、下水汚泥から得られた塩基度(CaO/SiO2 )
が0.2のものを用いた。
均粒径10μm)、酸化アルミニウム(平均粒径5μ
m)、ジルコン(平均粒径30μm)及び粘土を表2に
示す配合比率で合計20kgになるように混合し混練し
た。この時、成形用可塑剤としてアクリル系有機バイン
ダー0.1kgを同時に添加した。混練物は真空押し出
しにより成形し、ガス炉中、1,700℃で焼成した。
評価試験には見掛け気孔率が1容量%の焼結体(クリン
カー)をそのまま用いた。浸食試験用の灰はゴミ焼却場
から得られた塩基度1のものを用いた。
均粒径10μm)、酸化アルミニウム(平均粒径5μ
m)及びジルコン(平均粒径30μm)を表2に示す配
合比率で合計20kgになる用に混合し混練した。この
時、成形可塑剤として、アクリル系有機バインダー0.
2kgを同時に添加した。混練物は真空押し出しにより
成形し、ガス炉中、1,650℃で焼成した。評価試験
には焼成したものを所定の粒度に整粒し、3重量%のセ
メント成分を添加し所定の形状に鋳込み成形し、1昼夜
養生し固化させて見掛け気孔率が5容量%の固化体を調
製した。評価試験にはこの固化体を用いた。固化体を得
るために添加する成分としては、CaOを含むセメント
の他に珪酸塩の粘土等を用いることも可能である。灰
は、ゴミ焼却場から得られた塩基度0.5のものを用い
た。
ニア(平均粒径100μm、部分安定化品)を用いた以
外は実施例1と同様な方法で、見掛け気孔率が2容量%
の焼結体(クリンカー)を調製し、浸食試験を実施し
た。
ア(平均粒径50μm、部分安定化品)を用いた以外は
実施例1と同様な方法で、見掛け気孔率が1容量%の焼
結体(クリンカー)を調製し、浸食試験を実施した。
ア(平均粒径10μm、部分安定化品)のみを使用し、
更に酸化シリコン(平均粒径100μm)を用い焼成温
度を1,800℃とした以外は、実施例1と同様な方法
で、見掛け気孔率が2容量%の焼結体(クリンカー)を
調製し、浸食試験を実施した。
リル系有機バインダー0.1kgのみを用いた以外は実
施例1と同様な方法で、焼結体(クリンカー)を得よう
としたが、緻密な焼結体に成り得ず、穴あけ加工時に全
て破損し浸食試験を実施することはできなかった。
と同様な方法で、焼結体(クリンカー)を調製し、浸食
試験を実施した。この焼結体(クリンカー)の見掛け気
孔率は、比較例2では19容量%、比較例3では11容
量%であった。
と同様な方法で、焼結体(クリンカー)を調製し浸食試
験を実施した。これらの焼結体の見掛け気孔率はそれぞ
れ17容量%と1容量%であった。
な方法で、焼結体(クリンカー)を調製し、浸食試験を
実施した。このクリンカーの見掛け気孔率は2容量%で
あった。
例の評価試験結果を表3に示す。実施例の各供試サンプ
ルは、緻密なクリンカーから成り、耐食性試験でも良好
な結果を示した。これに対し、比較例1では組織的に緻
密なクリンカー得られず、浸食試験を実施するに至らな
かった。更に、比較例2、比較例3及び比較例4に示す
ように、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニ
ウムの量が多すぎると焼結が進まず、組織的に緻密な焼
結クリンカーが得られなかった。また、比較例5及び比
較例6では、組織的に緻密な焼結クリンカーは得られて
いるが、酸化クロムの量が少なすぎたり、酸化シリコン
の量が多すぎたりすると、スラグの浸食が大きくなり、
必ずしも実用には適さないことが分かった。
た燒結クリンカーが得られる。
における相関係状態図である。
における相関係等温断面図である。
おける相関係状態図である。
ンカーの微細組織を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Cr2 O3 30〜61重量%、Al2 O
3 7〜30重量%、ZrO2 10〜45重量%およびS
iO2 10〜30重量%を含み、これら成分の合計含有
量が96重量%以上で、SiO2 対アルカリ金属酸化物
及びアルカリ土類金属酸化物の合計量との重量比率が2
0:1以上である化学組成を有し、且つ化合物としての
ムライト相を含まない燒結体であることを特徴とする耐
火物用燒結クリンカー。 - 【請求項2】 燒結体の見掛気孔率が5容量%以下であ
る請求項1に記載の耐火物用燒結クリンカー。 - 【請求項3】 平均粒径15μm以下の酸化クロム原
料、平均粒径45μm以下のジルコン原料、平均粒径1
50μm以下の部分安定化ジルコニア原料、平均粒径1
50μm以下の酸化シリコン原料、平均粒径5μm以下
の酸化アルミニウム原料、及び珪酸質粘土よりなる群か
ら選ばれる原料を、焼成後の化学組成がCr2 O3 30
〜61重量%、Al2 O3 7〜30重量%、ZrO2 1
0〜45重量%及びSiO2 10〜30重量%を含み、
且つこれら成分の合計含有量が96重量%以上で、Si
O2 対アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物
の合計量との重量比率が20:1以上となるように混合
した粉末に、必要に応じて成形用可塑剤を加えて成形
し、当該成形体を1,600℃〜1,850℃の温度条
件下、酸化雰囲気中で焼成することを特徴とする化合物
としてのムライト相を含まない耐火物用燒結クリンカー
の製造方法。 - 【請求項4】 成形用可塑剤としてアクリル系有機質バ
インダー又は珪酸質粘土の無機質バインダーを用いる請
求項3記載の燒結クリンカーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6248334A JP2980816B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 耐火物用燒結クリンカー及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0891915A true JPH0891915A (ja) | 1996-04-09 |
JP2980816B2 JP2980816B2 (ja) | 1999-11-22 |
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JP (1) | JP2980816B2 (ja) |
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2008056510A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Jgc Corp | アルミナ系不定形耐火材用原料組成物及びこれを用いた耐火材 |
US7396789B2 (en) * | 2005-03-15 | 2008-07-08 | Saint-Gobain Centre De Recherches Et D'etudes Europeen | Gasifier reactor internal coating |
WO2010001355A1 (en) * | 2008-07-02 | 2010-01-07 | Saint-Gobain Centre De Recherches Et D'etudes Europeen | Gasifier reactor internal coating |
-
1994
- 1994-09-19 JP JP6248334A patent/JP2980816B2/ja not_active Expired - Lifetime
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