JP2000281455A - アルミナ−ジルコニア質不定形耐火物 - Google Patents

アルミナ−ジルコニア質不定形耐火物

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JP2000281455A
JP2000281455A JP11089753A JP8975399A JP2000281455A JP 2000281455 A JP2000281455 A JP 2000281455A JP 11089753 A JP11089753 A JP 11089753A JP 8975399 A JP8975399 A JP 8975399A JP 2000281455 A JP2000281455 A JP 2000281455A
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音次郎 木田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化クロムを含まず、耐食性、耐スポール性に
優れた不定形耐火物を提供する。 【解決手段】耐火性粒子90〜99重量%と、結合材1
〜10重量%を含む不定形耐火物であって、結合材中の
アルミナセメントの含有量が30重量%以上であり、か
つ、耐火性粒子中の溶融ジルコニア粒子の含有量が5〜
50重量%、アルミナ粒子の含有量が50〜95重量%
であるアルミナ−ジルコニア質不定形耐火物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼、非鉄、ガラ
ス等の各種窯炉用、焼却灰溶融処理炉用、焼却炉用に適
し、クロムを含まない不定形耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物の発生量は増加の一途をた
どり、その処理は大きな社会問題となっている。例え
ば、膨大な量の廃棄物を処理するためには、埋立処分地
を確保する必要がある。また、廃棄物の焼却により発生
する焼却灰や飛灰、および下水汚泥等の処理と投棄場所
によっては、二次的公害汚染の誘因ともなる。
【0003】この対策として、廃棄物の減容化、無害化
または再資源化が望まれており、一つの方策として溶融
法が注目されている。溶融法は、廃棄物中の無機物を溶
融スラグとして取り出し、大幅に減容化する方法であ
る。廃棄物の溶融法としては、固形廃棄物(生ごみ)を
直接熱分解し溶融処理する方法と、焼却炉で廃棄物を一
次焼却し、生じた焼却灰、飛灰、下水汚泥を二次溶融す
る方法とがある。
【0004】焼却灰、飛灰および下水汚泥等の化学組成
は、一般にSiO2:15〜45重量%、Al23:1
0〜20重量%、CaO:5〜45重量%、Na2O:
1〜15重量%である。この他焼却灰や飛灰には、C
d、Pb、Zn、Cu、As、Cr、Hg等の有害な金
属も多く含まれている。下水汚泥中には金属は少ないが
25が5〜15重量%含まれている。さらに、揮発成
分としてSやClを含む化合物が多く含まれている。
【0005】溶融炉に使用される耐火物の侵食の度合い
は、主として炉内に投入される焼却灰、飛灰や下水汚泥
等の溶融スラグ成分ならびに溶融温度に大きく左右され
る。溶融スラグの成分は廃棄物の種類などにより変動す
るが、一般にCaOとSiO 2の重量比は、CaO/S
iO2=0.1〜1.5程度と低い傾向にある。また、
溶融処理炉の炉内温度は、1400〜1650℃の高温
にする必要がある。
【0006】このような処理条件に耐える耐火物とし
て、アルミナ質、マグネシア質、シリカ−アルミナ質な
どの耐火物が知られているが、これらは溶融スラグ成分
と反応しやすく侵食が進行がしやすい傾向がある。ま
た、カーボンを含有する耐火物は、溶融スラグ成分との
反応性は低いが、高温域で使用した場合、酸化されて消
耗する傾向にある。
【0007】このため高耐食性を示す耐火物として、現
在は酸化クロムを含む耐火物が多く用いられており、例
えば、特開昭63−30363、特開平6−32162
8、特開平8−48574、特開平10−81572等
に提案されている。
【0008】酸化クロムを含む耐火物は、酸化クロムの
含有量が多いほど耐食性が良いが、高温、かつアルカリ
等の雰囲気条件下で使用されると、耐火物中の酸化クロ
ムが有害な六価クロムに変化するため環境汚染の原因と
なるおそれがある。
【0009】また、高耐食性を示すが酸化クロムを含ま
ない耐火物は、特開平7−293851、特開平7−2
56229、特許第2808293号などに提案されて
いる。しかし、これらの耐火物の結合部について考慮し
てみると、ジルコンの分解、シリカやカルシア成分量が
多くなること等により、高い耐食性を有する耐火物は得
られにくい。
【0010】鉄鋼、非鉄、セメントキルン、ガラス等の
各種窯炉では、主要な製造炉のスラグライン部や蓄熱室
に、いまだMgO−Cr23系の耐火物が多く使用され
ている。また、最近特に鉄鋼、セメントキルン、ガラス
等の窯炉には、環境汚染を防止する観点から、クロムを
含まない耐火物、例えば、MgO・Al23−TiO 2
系、MgO・Al23−ZrO2系や、MgO・CaO
−ZrO2系の耐火物が使用されるようになっている。
【0011】しかし、間欠操業、少量多品種生産、廃棄
物の燃料としての利用等、炉の運転条件の変化に対し、
いずれの耐火物も充分な耐用を示していないのが現状で
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鉄鋼、非
鉄、セメントキルン、ガラス等の窯炉、廃棄物焼却炉や
溶融炉に使用できる耐食性および耐スポール性の優れる
不定形耐火物を提供するとともに、六価クロムによる環
境汚染の問題を排除することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融ジルコニ
ア粒子とアルミナ粒子とを主体とする耐火性粒子90〜
99重量%と、結合材1〜10重量%を含む不定形耐火
物であって、結合材中のアルミナセメントの含有量が3
0重量%以上であり、かつ、耐火性粒子中の溶融ジルコ
ニア粒子の含有量が5〜50重量%、アルミナ粒子の含
有量が50〜95重量%であることを特徴とするアルミ
ナ−ジルコニア質不定形耐火物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の不定形耐火物は、溶融ジ
ルコニア粒子とアルミナ粒子とを主体とする耐火性粒子
を90〜99重量%含む。ここで、溶融ジルコニア粒子
とは、ジルコニア原料を電融等の方法で溶融し、再固化
して得られたものであり、ガラス相を含有するものであ
る。溶融ジルコニア粒子としては、単斜晶ZrO2結晶
とガラス相とを含むものが好ましく、具体的には以下の
ものが挙げられる。
【0015】例えば、ジルコンを脱珪して得られた脱珪
溶融ジルコニア、ガラス相を含む単斜晶溶融ジルコニ
ア、さらには、ガラス相を含んだジルコニア−アルミナ
系の溶融ジルコニア−コランダム等である。
【0016】脱珪溶融ジルコニアは、ZrO2が約95
重量%であり、単斜晶を含むZrO2結晶相と、Si
2、Fe23、TiO2、およびAl23等からなるガ
ラス相とを含む。また、ガラス相を含む単斜晶溶融ジル
コニアは、ZrO2が約94重量%であり、単斜晶を含
むZrO2結晶相と、P25、Na2O、Al23および
SiO2等からなるガラス相とを含む。このガラス相
が、耐火性粒子である単斜晶ZrO2結晶の周囲を被覆
している。
【0017】また、ガラス相を含んだジルコニア−アル
ミナ系の溶融ジルコニア−コランダムは、約40重量%
の単斜晶ZrO2結晶相と、約40重量%のコランダム
によって形成される結晶相と、SiO2、Al23、N
2O等からなるガラス相約20重量%とを含む。
【0018】溶融ジルコニア粒子としては、ガラス相を
3〜25重量%、特には5〜20重量%含むものが好ま
しい。ガラス相の含有量が3重量%未満では、転移温度
における体積変化が充分吸収されず、残留応力の発生に
より脆弱化し、また、25重量%より多い場合は、溶融
スラグ、金属、ガラスに対する耐食性や高温強度が低下
する。このように単斜晶ZrO2結晶の回りに存在する
ガラス相は、ジルコニアの転移温度における体積変化を
吸収できるため、耐火性粒子の崩壊を妨げる。
【0019】一方、MgOやCaO、Y23等で安定化
した溶融ジルコニアを耐火性粒子として使用すると、安
定化剤であるMgOやCaO、Y23が溶融金属、スラ
グ、ガラスと反応し脱安定化を起こす。このため安定化
した溶融ジルコニアからなる耐火性粒子は、転移温度に
おいて崩壊し形状を維持できなくなるため、不定形耐火
物の骨材としては好ましくない。したがって、安定化し
た溶融ジルコニアの含有量はなるべく少量にとどめるこ
とが好ましい。
【0020】本発明における溶融ジルコニア粒子は、例
えば次のようにして得られる。ジルコンサンド原料、ま
たはジルコンサンドを脱珪した溶融ジルコニアと、所望
のガラス相を形成しうる成分を有する原料とを所定量混
合した原料、または、脱珪溶融ジルコニアと、アルミナ
およびガラス相を形成するSiO2、Al23、Na2
とを所定量混合した原料を、電気アーク溶融により溶融
し、得られた溶融物を吹き飛ばして粒状化したり、カー
ボンの鋳型に流し込む等した後、冷却する。これを粉砕
し、耐火性粒子として調整する。
【0021】本発明におけるアルミナ粒子としては、焼
成アルミナ、電融アルミナ等が使用できる。これらは一
般的にはバイヤー法、または電融法により製造され、粉
砕して耐火性粒子として整粒調整したものが用いられ
る。
【0022】本発明の不定形耐火物において、溶融ジル
コニア粒子およびアルミナ粒子は、主として骨材部を構
成し、耐火物としての性質を特徴づける。よって、溶融
ジルコニア粒子およびアルミナ粒子の特質を発揮させる
ためには、できるだけこれらの配合量が多いことが好ま
しい。具体的には、耐火性粒子中の溶融ジルコニア粒子
とアルミナ粒子との合量を85重量%以上とするのが好
ましい。
【0023】また、耐火性粒子中における、溶融ジルコ
ニア粒子およびアルミナ粒子の好ましい含有量は、溶融
ジルコニア粒子が5〜50重量%、アルミナ粒子が95
〜50重量%である。溶融ジルコニア粒子が5重量%よ
り少ないと、溶融ジルコニア粒子の特徴である耐食性や
耐熱衝撃性が充分に発揮されず、逆に50重量%より多
い場合は、耐食性が悪くなる。なお、溶融ジルコニア粒
子およびアルミナ粒子のさらに好ましい含有量は、溶融
ジルコニア粒子が7〜45重量%、アルミナ粒子が55
〜93重量%である。
【0024】本発明における耐火性粒子は、その全部ま
たは大部分が不定形耐火物としての骨材部を構成する。
耐火性粒子としては、通常、種々の粒度のものが使用で
きるが、好ましくは15μm〜20mmの範囲内で適切
な粒度配合を選択するのが好ましい。
【0025】結合材としては、アルミナセメントを30
重量%以上含有するものを使用する。これにより施工さ
れた不定形耐火物が、充分な乾燥強度および高温強度を
維持できる。アルミナセメントとしては、一般にカルシ
ウムアルミネートを主成分とする種々のアルミナセメン
トが使用できる。
【0026】結合材としては、全てアルミナセメントか
らなるものも使用できるが、アルミナセメントとともに
酸化物超微粉を含むものが好ましく使用される。アルミ
ナセメントの一部を酸化物超微粉で置き換えることによ
り、施工された不定形耐火物を緻密化し、熱間強度や耐
食性をより向上できる。ここで、酸化物超微粉とは、例
えば、SiO2、Al23等からなるものである。酸化
物超微粉の粒径は10μm以下、特には5μm以下であ
るのが好ましい。
【0027】本発明の不定形耐火物は、耐火性粒子を9
0〜99重量%含むのに対し、結合材を1〜10重量%
含む。特には、耐火性粒子を92〜97重量%含むのに
対し、結合材を3〜8重量%を含むのが好ましい。
【0028】本発明の不定形耐火物は、施工に際して所
定量の水を加えて使用するが、耐火性粒子の機能をより
有効に発揮させるためには、分散剤または硬化調節剤を
含有させて用いるのが好ましい。分散剤や硬化調節剤
は、不定形耐火物の作業性や施工気温による影響を少な
くするために添加するものであり、任意のものが使用で
きる。
【0029】本発明においては、分散剤として、トリポ
リリン酸ナトリウムやβ−ナフタレンスルホン酸等が好
ましく使用できる。分散剤は、耐火性粒子と結合材との
合量100重量部に対し、0.02〜0.2重量部含ま
れるのが好ましい。
【0030】また、硬化調節剤には、硬化促進剤と硬化
遅延剤とがあり、硬化促進剤としては生石灰、炭酸リチ
ウムが好ましく使用でき、硬化遅延剤としては蓚酸、硼
酸等が好ましく使用できる。なお、15℃以下の低温で
はアルミナセメントの硬化が遅く、30℃以上では硬化
が早くなるため、硬化調節剤の添加量は施工時の気温に
よって調整する必要がある。一般的には、硬化調節剤は
耐火性粒子と結合材との合量100重量部に対し、0.
05〜0.2重量部含まれるのが好ましい。なお、分散
剤や硬化調整剤は、耐火性粒子と結合材との混合物にあ
らかじめ混ぜておくか、混練時に加える水に溶解、また
は懸濁させて添加すればよい。
【0031】
【作用】本発明の不定形耐火物は、ガラス相を含む溶融
ジルコニア粒子とアルミナ粒子とを組み合わせたもので
あり、施工しやすく、かつ、施工された不定形耐火物は
緻密なものとなる。
【0032】本発明の不定形耐火物は、耐食性が高く、
熱伝導率の低いガラス相を含む溶融ジルコニア粒子と、
耐食性が高く、スラグ浸潤を抑制する作用のあるアルミ
ナ粒子とを含むので、高耐食性であり、溶融スラグの浸
透が少なく、構造スポールを起こしにくい。
【0033】本発明の不定形耐火物を廃棄物溶融炉壁に
用いた場合、焼却灰や飛灰の溶融スラグに含まれるSi
2、CaO、Al23、Fe23、Na2O等の成分
は、不定形耐火物中のZrO2およびAl23と反応す
るものの、その反応生成物は高融点物質となるため、耐
食性は低下しにくいと考えられる。また、アルミナ粒子
は高温下では高粘性を示すので、溶融スラグが浸透する
のを抑制できる。したがって、本発明の不定形耐火物
は、溶融スラグ等に対する耐浸透性に優れ、結果として
高い耐食性、および優れた耐スポール性を発揮する。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を説明す
る。なお、例1〜例10は本発明の実施例であり、例1
1〜例18は比較例である。表1および表2に示した配
合割合となるように各原料を秤量し、万能ミキサーで混
合しながら水を添加し混練物を得た。この混練物を、バ
イブレーターで振動をかけながら40mm×40mm×
160mmの型、および各種評価用の型に鋳込み、所定
時間養生して脱型後、110℃にて24時間乾燥して供
試体を得た。原料の配合割合を表1および表2に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】なお、表1および表2において、溶融ジル
コニア粒子Aは、ジルコンの脱珪により得られた溶融ジ
ルコニア粒子(脱珪ジルコニア)、溶融ジルコニア粒子
Bは、脱珪ジルコニアと、ガラス相とを形成する成分を
混合し、アーク溶融して得られた溶融ジルコニア粒子、
溶融ジルコニア粒子Cは、脱珪ジルコニア、アルミナ、
および所望のガラスを形成する成分を混合し、アーク溶
融して得られた溶融ジルコニア−コランダム粒子であ
る。また、溶融ジルコニアD(安定化品)は、脱珪ジル
コニアに、MgOを添加してジルコニアを安定化したも
のであり、MgOの含有割合は4重量%である。
【0038】溶融ジルコニア粒子A〜Dの化学成分、結
晶形態およびガラス相の割合(重量%)は表3のとおり
である。また、これらの各種溶融ジルコニア粒子は、粗
粒は5〜1.19mm、中粒は1.19〜0.105m
m、微粒は0.105mm以下として整粒し使用した。
【0039】
【表3】
【0040】アルミナ粒子としては、アルミナ原料をア
ーク溶融して合成し粉砕したもの(電融アルミナ)を用
いた。このアルミナ粒子の純度は97%であり、不純物
としてはMgO、TiO2、SiO2、Fe23等が含ま
れる。このアルミナ粒子は、粗粒は8〜1.19mm、
中粒は1.19〜0.105mm、微粒は0.105m
m以下として整粒し使用した。各種溶融ジルコニア粒子
およびアルミナ粒子を調合した全調合物の粒度配合割合
は、全て粗粒45重量%、中粒25重量%、微粒30重
量%である。
【0041】結合材であるアルミナセメントとしては、
CaO、Al23を主成分とするものであり、Al23
含有量が75重量%、比表面積が6000cm2/gの
ものを使用した。また、同じく結合材として、粒径が5
μm以下であるAl23の超微粉、粒径が5μm以下で
あるSiO2の超微粉を用いた。
【0042】なお、比較例として、溶融ジルコニアDを
耐火性粒子とし、アルミナセメントを含む結合材を含有
する不定形耐火物(例14〜例16)、Al23を96
重量%含有するアルミナ質不定形耐火物(例17)、お
よびCr23を10重量%含有するアルミナ−クロミア
(Al23−Cr23)質不定形耐火物(例18)の供
試体も作製した。
【0043】[評価結果]例1〜例18で得られた供試
体を使用し、表1および表2に示した物性および特性を
評価した。評価項目、評価方法は以下のとおりである。
嵩比重は通常の耐火物試験法(JIS R2205準
拠)により測定した。曲げ強度Aは、110℃にて24
時間熱処理した後の3点曲げ強度であり、曲げ強度B
は、1500℃にて3時間、電気炉で焼成した後の3点
曲げ強度である。
【0044】耐熱衝撃性は1300℃にて3時間焼成し
た焼成品を、電気炉中にて1300℃で15分間保持し
た後、室温まで急冷するサイクルを繰り返し行い、剥離
にいたるまでの回数を測定した。上記サイクルの回数は
25回を限度として行った。耐熱衝撃性は剥離にいたる
までの回数が多い方が良好である。なお、25回反復し
た時点で剥離がないものは、表中、25+として表し
た。
【0045】耐食性の試験は、以下の方法で行った。供
試体から複数の台形柱状のテストピースを切り出し、研
磨して所定の寸法にし、これを回転ドラム内に内張りし
た。次いで、ドラムを回転させながらドラムの軸線方向
に酸素プロパン炎を吹込み、1600℃に加熱した。1
600℃に保持した状態で、侵食材として、焼却灰およ
び飛灰の合成スラグ(CaO/SiO2(重量比)=
1.0、化学組成は重量比でAl23:16%、Ca
O:32%、SiO2:32%、Fe23:8%、K
2O:2%、Na2O:2%、MgO:2%、P25:6
%)をドラム内に投入し、6時間回転させた。スラグは
30分毎に新しく投入して試験を行った。
【0046】ドラムを冷却後、テストピースを取り出し
て切断し、溶損量(mm)、スラグ浸透深さ(mm)
を、テストピースの各部で測定し平均値を求めた。な
お、耐食性指数は、例18の溶損量を100とした場合
の各例の溶損量の比を算出した値である。耐食性指数
は、小さいものほど耐食性が良好であることを示す。
【0047】
【発明の効果】本発明のガラス相を含む溶融ジルコニア
粒子とアルミナ粒子とを所定割合含有する不定形耐火物
は、低コストで施工しやすく溶融金属、溶融スラグ、ガ
ラス等に対して優れた耐食性、耐浸透性、耐スポール性
を有する。さらに、酸化クロムを含まないため、六価ク
ロムが発生することがなく、環境汚染等の公害問題がな
い。
【0048】したがって、本発明の不定形耐火物は廃棄
物の焼却炉や溶融処理炉や、鉄鋼、セメント、非鉄等の
工業炉に現在使用されているジルコニア−クロム系、ア
ルミナ−クロム系、マグネシア−クロム系耐火物と置き
換えることができ、その工業的価値は多大である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融ジルコニア粒子とアルミナ粒子とを主
    体とする耐火性粒子90〜99重量%と、結合材1〜1
    0重量%を含む不定形耐火物であって、結合材中のアル
    ミナセメントの含有量が30重量%以上であり、かつ、
    耐火性粒子中の溶融ジルコニア粒子の含有量が5〜50
    重量%、アルミナ粒子の含有量が50〜95重量%であ
    ることを特徴とするアルミナ−ジルコニア質不定形耐火
    物。
  2. 【請求項2】耐火性粒子中、溶融ジルコニア粒子とアル
    ミナ粒子との合量が85重量%以上である請求項1に記
    載の不定形耐火物。
  3. 【請求項3】溶融ジルコニア粒子が、ガラス相を3〜2
    5重量%含む請求項1または2に記載の不定形耐火物。
  4. 【請求項4】溶融ジルコニア粒子が、単斜晶ZrO2
    晶とガラス相とを含む請求項1、2または3に記載の不
    定形耐火物。
  5. 【請求項5】結合材が、粒径10μm以下の酸化物超微
    粉を含む請求項1〜4のいずれかに記載の不定形耐火
    物。
  6. 【請求項6】分散剤を、耐火性粒子と結合材との合量1
    00重量部に対し、0.02〜0.3重量部含む請求項
    1〜5のいずれかに記載の不定形耐火物。
JP11089753A 1999-03-30 1999-03-30 アルミナ−ジルコニア質不定形耐火物 Pending JP2000281455A (ja)

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