JPH089154B2 - 工業用ロボット - Google Patents

工業用ロボット

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JPH089154B2
JPH089154B2 JP1039672A JP3967289A JPH089154B2 JP H089154 B2 JPH089154 B2 JP H089154B2 JP 1039672 A JP1039672 A JP 1039672A JP 3967289 A JP3967289 A JP 3967289A JP H089154 B2 JPH089154 B2 JP H089154B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、三つ以上の自由度を持つ手首機構を有する
工業用ロボットに関する。
「従来の技術」 従来、塗装や溶接等の作業を人間に代わって行う自動
機として、動作プログラムを変更することにより多様な
ワークにフレキシブルに対応可能な工業用ロボットが用
いられている。そして、多種な工業用ロボットの中で
も、より人間に近い手首の動きが可能な、三つ以上の自
由度を持つ手首機構と、該手首機構が先端部に設けられ
た回動自在なアームとを有する工業用ロボットがよく用
いられている。
そして、このような工業用ロボットにあっては、下記
(a),(b)のような利点があるために、手首機構を
駆動する三つのモータを、前記アームの一側部に取り付
けることが行われている。
(a)モータから手首機構までの駆動力伝達経路が短く
なり、駆動力伝達機構が簡単にできるとともに、手首の
剛性を向上させることができる。
(b)モータの重量をバランスウエイトとして利用する
ことにより、アームを支持する軸受に加わる負荷モーメ
ントが増加する等の不具合を防止して、前記アームを片
持状態に支持してアームの動作範囲を大きくすることが
できる。
「発明が解決しようとする課題」 ところが、上記のような工業用ロボットでは、手首機
構を駆動するモータの減衰機をメンテナンスする際に、
周辺機器が妨害となって効率の良いメンテナンスを行う
ことができないという問題があった。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであっ
て、減速機に対するメンテナンスの作業性を向上させる
ことが可能であり、かつ減速機の配置に際してモータの
出力軸に対して負担をかけることが無い工業用ロボット
の提供を目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明の工業用ロボットは、アームの長手方向の一端
部に手首機構を、該アームの長手方向の他端部に前記手
首機構を駆動する複数のモータを設けた工業用ロボット
において、 前記複数のモータはこれらの各出力軸線が平行となっ
ており、更に各出力軸線が前記長手方向に延びるアーム
に対して直交するように配列され、前記複数のモータの
内、前記手首機構に対して最も離れた位置にあるモータ
の出力軸には前記手首機構へ伝達する回転の速度を減速
する減速機が設けられ、かつ、該モータ以外のモータの
出力軸は前記手首機構に対して減速機を介さず回転を伝
達することを特徴としている。
「作用」 本発明に示す工業用ロボットでは、アームの長手方向
の他端部に、手首機構を駆動する複数のモータを各出力
軸線が平行となるようにかつアームに対して直交するよ
うに配列し、かつ複数のモータの内、手首機構に対して
最も離れた位置にあるモータの出力軸に、手首機構へ伝
達する回転の速度を減速する減速機を設けるようにして
いるので、消耗品である減速機のメンテナンスを、他の
モータ(減速機が設けられていないモータ)の動力伝達
系に干渉しない両側方、後方の三方からそれぞれ行うこ
とが可能となり、これによって減速機に対するメンテナ
ンスの作業性を向上させることができる。
また、減速機は、複数のモータの内、手首機構に対し
て最も離れた位置にある後方側のモータの出力軸のみに
設けられており、前方側に位置するモータの出力軸は、
手首機構に対して減速機を介さず回転を伝達するので、
減速機を経由した後方側のモータの動力を手首機構に伝
達する際に、前方側に位置するモータを出力軸付近を特
に迂回させる構成とする必要は無く、これによって手首
機構に対して最も離れた位置にある後方側のモータの出
力軸(あるいは減速機の出力軸)を特に長くする必要は
無く、該モータ(あるいは減速機)に対して過度の力が
かかるという不具合も未然に防止できる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を第1図〜第5図により説明
する。
第1図は、6自由度多関節型工業用ロボットの全体を
示す図である。図において、符号1で示すものはベース
である。ベース1の上には、旋回駆動部2が設けられて
いる。旋回駆動部2の上には、ベース1に固定された軸
線Aを中心として回動する旋回ベース3が設けられてい
る。旋回ベース3の上には、旋回ベース3に固定され軸
線Aと直交する軸線Bを中心として回動する第1アーム
4が設けられている。また、旋回ベース3の上には、第
1アーム駆動部5が設けられている。
そして、第1アーム4の先端部には、第1アーム4に
固定され軸線Bと平行な軸線Cを中心として回動する第
2アーム6が設けられている。この第2アーム6と第1
アーム4の連結部には、第2アーム駆動部7が設けられ
ている。また、第2アーム6の後部には、手首駆動部8
が設けられている。さらに、第2アーム6の先端には、
手首機構9が設けられている。手首機構9には、ケース
10,ケース11及び取付軸12が設けられている。ケース10
は、第2アーム6に固定され軸線Cに平行な軸線Dを中
心として回動するようになっている。ケース11は、ケー
ス10に固定され軸線Dに直交する軸線Eを中心として回
動するようになっている。取付軸12は、ロボットに作業
をさせるための作業ツール等を取り付けるもので、ケー
ス11に固定され軸線Eに直交する軸線Fを中心として回
動するようになっている。
ここで、第1アーム4は軸線Aを含む平面上に存在す
るようになっている。さらに、第2アーム6は第1アー
ム4に片持状に取付けられ又ケース10は第2アーム6の
第1アーム4側の側面に片持状に取付られて、軸線Eは
軸線Aを含みかつ軸線Dと直交する平面内に存在するよ
うになっている。
以下、各部(旋回駆動部2,第1アーム駆動部5,第2ア
ーム駆動部7,第2アーム6,手首駆動部8,手首機構9)の
構成について順次説明する。
まず、旋回駆動部2は、内部に旋回ベース3の支持機
構、及び旋回ベース3を回動させるためのモータ等が設
けられたものである。
そして、第1アーム駆動部5は、内部に第1アーム4
の支持機構等、及び、ケース13内に位置して第1アーム
4を回動させるためのモータ14が設けられたものであ
る。
また、第2アーム駆動部7は、内部に第2アーム6の
支持機構等、及び、ケース15内に位置して第2アーム6
を回動させるためのモータ16が設けられたものである。
つぎに、第2図,第3図により、第2アーム6,手首駆
動部8,手首機構9について詳細に説明する。
第2図は、第2アーム6,手首駆動部8及び手首機構9
の水平断面図であって、第3図のII−II断面視図であ
る。また、第3図は第2アーム6の縦断面図である。
第2図において、符号6で示すものが、前記第2アー
ムである。第2アーム6は、第2図,第3図に示すよう
に、全体として箱状をなしており、略直方体状のアーム
本体部6aと、該アーム本体部6aの端部に形成され、アー
ム本体部6aの中心線Gに対して直交する方向に張り出す
室6cを有するアームベース部6bとよりなるものである。
そして、前記室6cの第3図において向う側の側面には、
開口部6dが設けられている。
また、第2図において、全体として符号8で示す部分
が前述の手首駆動部である。前記アームベース部6bの図
において上側すなわち第1アーム4の側には、取付座17
が設けられている。取付座17は、板部17aと該板部17aの
側面より延びる円筒状のボス部17bとよりなる。この取
付座17の板部17aには、ボス部17bの軸線上に位置して取
付穴18が、さらに該取付穴18の横に順次並ぶようにして
取付穴19,20が形成されている。
ここで、取付穴18と取付穴20の中心線は、それぞれ前
記中心線Gに平行な一つの平面内に含まれるようになっ
ており、取付穴19の中心線は、該平面に対して所定寸法
Kだけ、第2図において向う側に離れて配されるように
なっている。
また、この取付座17は、前記ボス部17bが前記室6c内
に位置し前記板部17aが前記開口部6dを覆うように配さ
れて、前記アームベース部6bに固定されている。
そしてこの時、取付穴18,20の中心は、第4図に示す
ように、前記アーム本体部6aの中心線Gに対して上方に
Hだけ離れ中心線Gに平行な平面上に配されるようにな
っている。
取付座17の取付穴18,19,20の中心線上には、それぞれ
モータ21,22,23が設けられている。モータ21,22,23は、
その出力軸21a,22a,23aがそれぞれ取付穴18,19,20より
前記室6c内に突出し軸方向が第2アーム6の長手方向と
直交するように配されて、取付座17に固定されている。
また、取付座17の前記室6cと反対側には、モータ21,22,
23を覆うようにケース24が取り付けられている。
ここで、上記寸法Hは前記寸法Kに対して十分大きく
設定され、第4図に示すように、第1アーム4と第2ア
ーム6が一直線上になるように第2アーム6が回動して
も、ケース24と第1アーム4は干渉しないようになって
いる。
前記室6c内でモータ21の軸線上には、ハーモニックド
ライブ25が設けられている。ハーモニックドライブ25
は、入力軸であるウエーブジェネレータ25aと出力軸で
あるサーキュラースプライン25bを有するもので、該ウ
エーブジェネレータ25aには軸線上に位置して取付穴25c
が形成されている。このハーモニックドライブ25は、軸
線がモータ21の軸線に一致するように配されて、前記ボ
ス部17bに固定されている。
また、このハーモニックドライブ25の取付穴25cには
前記出力軸21aが取り付けられている。そして、前記取
付穴25cにモータ21の出力軸21aが取り付く部分には、キ
ー等の回転伝達手段が設けられている。これにより、前
記出力軸21aの回動が前記ウエーブジェネレータ25aに伝
わるようになっている。
また、前記室6c内には、ハーモニックドライブ25の外
周を覆うように、歯付ベルト用のプーリー26が設けられ
ている。このプーリー26は、内周面の一部が前記サーキ
ュラースプライン25bの外周に嵌合するようにされて、
前記サーキュラースプライン25bに固定されるととも
に、軸受を介して前記ボス部17bに回動自在に取り付け
られている。これにより、プーリー26は、前記サーキュ
ラースプライン25bと一体となって回動するようになっ
ている。また、モータ22,23の出力軸22a,23aには、それ
ぞれプーリー28,29が固定されている。
また、前記アームベース部6b内で、前記アームベース
部6bと前記アーム本体部6aとの接合部付近には、第2
図,第3図に示すように、テンションプーリー30,30,3
1,31,32,32が設けられている。テンションプーリー30,3
1,32は、図示していないシャフトあるいは軸受等により
支持されて、前記アームベース部6b内に回動自在に設け
られている。また、このテンションプーリー30,31,32
は、これを支持するシャフト等を位置変更可能に設ける
等により、位置調整が可能になっている。
つぎに、第2図において、全体として符号9で示す部
分が前述の手首機構である。図において6aは前記第2ア
ーム6のアーム本体部である。このアーム本体部6aの先
端部の第1アーム4側(図において上側)には、前述の
ケース10が設けられている。ケース10は、開口部33aを
有するギヤ室33形成するケース本体部10aと、該ケース
本体部10aの側面より伸びる円筒状の軸部10bとよりなる
ものである。このケース10は該軸部10bが前記アーム本
体部6aの側面から前記アーム本体部6a内に突出するよう
に配されて、軸受34を介して前記アーム本体6aの側壁に
取り付けられ、軸線Dの回りに回動自在になっている。
また、ケース10の軸部10bの外周には、歯付ベルト用の
プーリー35が固定されている。ここで、プーリー35の位
置は、プーリー35と前述の手首駆動部8のプーリー26と
が相対向するようになっている。
前記軸部10b内の軸線D上には、傘歯車36が設けられ
ている。傘歯車36は、軸線上に貫通穴を有する中空構造
をしており、歯車部36aと円筒状の軸部36bとよりなる。
この傘歯車36は、軸部36bがケース10の軸部10b内に位置
し歯車部36aが前記ギヤ室33内に位置するように配され
て、軸受37,38を介して前記軸部10b内に取り付けられ、
軸線Dの回りに回動自在になっている。この傘歯車36の
軸部36bの端部外周には、前述の手首駆動部8のプーリ
ー29と相対向する位置に、歯付ベルト用のプーリー39が
固定されている。
傘歯車36内の軸線D上には、シャフト40が設けられて
いる。シャフト40は丸棒状をしており、一端が傘歯車36
の歯車部36a内よりギヤ室33内に突出し、他端が傘歯車3
6の軸部36bより伸び前記アーム本体部6bの側壁に至るよ
うに配されている。このシャフト40は、軸受41を介して
傘歯車36内に、軸受42を介して前記アーム本体6aの側壁
に固定された支持部材43に取り付けられ軸線Dの回りに
回動自在になっている。このシャフト40のギヤ室33側の
端部には傘歯車44が固定されている。また、シャフト40
には、前記プーリ39と前記軸受42の間で前述の手首駆動
部8のプーリー28と相対向する位置に、歯付ベルト用の
プーリ45が固定されている。
ケース10に形成されたギヤ室33内には、ハーモニック
ドライブ46が設けられている。ハーモニックドライブ46
は、入力軸であるウエーブジェネレータ46aと出力軸で
あるサーキュラスプライン46bを有するもので、該ウエ
ーブジェネレータ46aには軸線上に位置して取付穴46cが
形成されている。このハーモニックドライブ46は、軸線
が軸線Eに一致するように配されて、前記ケース本体部
10aに固定されている。
前記ギヤ室33の軸線E上には、傘歯車47が設けられて
いる。傘歯車47は、軸線上に貫通穴を有する中空構造を
しており、前記傘歯車36の歯車部36aとかみ合う歯車部4
7aと円筒状の軸部47bとよりなる。この傘歯車47は、前
記軸部47bがハーモニックドライブ46の取付穴46cに嵌合
し、前記歯車部47aが前記歯車部36aと所定のバックラッ
シをもってかみ合うように配されて、軸受48を介して前
記ケース本体10aに取り付けられ、軸線Eの回りに回動
自在になっている。また、前記軸部47bとハーモニック
ドライブ46の取付穴46cとの嵌合部には、キー等の回転
伝達手段が設けられ、前記軸部47bの回転がハーモニッ
クドライブ46のウエーブジェネレータ46aに伝わるよう
になっている。
傘歯車47内の軸線E上には、シャフト49が設けられて
いる。シャフト49は、丸棒状をしており、一端が傘歯車
47の歯車部47a内より突出し、他端が傘歯車47の軸部47b
より突出するように配されている。このシャフト49は、
軸受50,51を介して傘歯車47内に取り付けられ、軸線E
の回りに回動自在になっている。また、シャフト49の前
記歯車部47a側の端部には、前記傘歯車44と所定のバッ
クラッシをもってかみ合うように配された傘歯車52が固
定されている。さらに、シャフト49の前記軸部47b側の
端部には、傘歯車53が固定されている。
ケース10の開口部33a側には、前述のケース11が設け
られている。ケース11は、ギヤ室54,55を有するケース
本体11aとギヤ室54の側壁より伸びる円筒状の軸部11bと
によりなる。このケース11は、前記軸部11bが前記開口
部33aより前記ギヤ室33内に伸び前記ハーモニックドラ
イブ46のサーキュラースプライン46bまで至るように配
されている。またこのケース11は、前記軸部11bが軸受5
6を介して前記ケース本体部10aに取り付けられるととも
に、前記軸部11bの端部が前記サーキュラスプライン46b
に固定され、前記サーキュラスプライン46bの回動によ
り前記軸線Eの回りに回動するようになっている。
ケース11に形成されたギヤ室55内には、ハーモニック
ドライブ57が設けられている。ハーモニックドライブ57
は、入力軸線であるウエーブジェネレータ57aと出力軸
線であるサーキャラスプライン57bを有するもので、該
ウエーブジェネレータ57aには軸線上に位置して取付穴5
7cが形成されている。このハーモニックドライブ57は、
軸線が軸線Fに一致するように配されて、前記ケース本
体部11aに固定されている。
また、前記ケース本体部11a内の軸線F上には、シャ
フト58が設けられている。シャフト58は、丸棒状をして
おり、一端がギヤ室54内に他端がギヤ室55内に突出する
ように配され、軸受59,60を介して前記ケース本体11aに
回動自在に取り付けられている。このシャフト58のギヤ
室54側の端部には、前記傘歯車53と所定のバックラッシ
をもってかみ合うように配された傘歯車61が固定されて
いる。また、シャフト58のギヤ室55側の端部は、ハーモ
ニックドライブ57のウエーブジェネレータ57aに形成さ
れた取付穴57cに嵌合している。そして、このシャフト5
8と前記取付穴57cとの嵌合部にはキー等の回転伝達手段
が設けられており、シャフト58の回転が前記ウエーブジ
ェネレータ57aに伝わるようになっている。
また、軸線F上であって前記ギヤ室55内の手首機構9
先端側には、前述の取付軸12が設けられている。取付軸
12は、段付丸棒状をしており、小径部12aと大径部12bよ
りなる。この取付軸12は、大径部12bが前記ギヤ室55内
に配され小径部12aが前記ギヤ室55より手首機構9先端
側に突出するように配され、軸受62を介して前記ケース
本体部11aに回動自在に取り付けられている。また、こ
の取付軸12の大径部12b側の端部はハーモニックドライ
ブ57のサーキュラースプライン57bに固定され、前記サ
ーキュラースプライン57bの回動により取付軸12が回動
するようになっている。
そして、第2アーム6内には、無端歯付ベルト63,64,
65が設けられている。この無端歯付ベルト63,64,65は、
それぞれプーリー35とプーリー26,プーリー45とプーリ
ー28,プーリー39とプーリー29に取り付けられている。
また、この無端歯付ベルト63,64,65は、第3図に示すよ
うに、それぞれテンションプーリー30,30、31、31、3
2、32により通過経路が途中で折曲するようにされ、第
2アーム6の側壁等と干渉することがないように配され
て周回するようになっている。さらに、無端歯付ベルト
63,64,65の張力は、それぞれテンションプーリー30,31,
32の位置を調整することにより、所定の値になってい
る。
そして、また各モータは、図示していない制御装置に
より、その始動,停止及び動作の速さと向きを制御され
るようになっている。
つぎに、上記の構成よりなるロボットの動作について
説明する。
まず、旋回駆動部2内に設けられたモータ等が動作す
ると旋回ベース3が回動する。これにより、ロボットの
第1アーム4,第2アーム6,手首機構9を含む旋回ベース
3上に取り付けられた部分が軸線Aの回りに回動する
(以下、この回動を“旋回動作”と呼ぶ。)。
また、モータ14が動作すると第1アーム4が回動す
る。これにより、第1アーム4及び第2アーム6,手首機
構9を含む第1アーム4に取り付けられた部分が軸線B
の回りに回動する(以下、この回動を“アーム前後動
作”と呼ぶ。)。
また、モータ16が動作すると第2アーム6が回動す
る。これにより、第2アーム6及び手首機構9を含む第
2アーム6に取り付けられた部分が軸線Cの回りに回動
する(以下、この回動を“アーム上下動作”と呼
ぶ。)。
また、モータ21が動作しその出力軸21aが回動する
と、その回動はハーモニックドライブ25により低速で高
トルクに変換されて、プーリー26,無端歯付ベルト63を
介してプーリー35に伝わり、プーリー35に固定されたケ
ース10が回動する。これにより、ケース10及びケース1
1,取付軸12を含むケース10に取り付けられたものが軸線
Dの回りに回動する(以下、この回動を“手首曲げ動
作”と呼ぶ。)。
また、モータ23が動作しその出力軸23aが回動する
と、その回動はプーリー29,無端歯付ベルト65を介して
プーリー39に伝わり、プーリー39に固定された傘歯車36
が回動する。そして、傘歯車36の回動により、傘歯車47
が回動するとその回動はハーモニックドライブ46により
低速で高トルクに変換されて、ケース11の軸部11bに伝
わり、ケース11が回動する。これにより、ケース11と取
付軸12を含むケース11に取り付けられたものが軸線Eの
回りに回動する(以下、この回動を“手首振り動作”と
呼ぶ。)。
さらに、モース22が動作しその出力軸22aが回動する
と、その回動はプーリー28,無端歯付ベルト64を介して
プーリー45に伝わり、プーリー45に固定されたシャフト
40が回動する。このシャフト40の回動は、傘歯車44,傘
歯車52を介してシャフト49に伝わり、シャフト49が回動
する。そして、シャフト49の回動は傘歯車53,傘歯車61
を介してシャフト58に伝わり、シャフト58が回動する。
すると、シャフト58の回動はハーモニックドライブ57に
より低速で高トルクに変換されて、取付軸12の大径部12
bに伝わる。これにより、取付軸12が回動する(以下、
この回動を“手首捻り動作”と呼ぶ。)。
そして、図示していない制御装置は、各モータの始
動,停止及び動作の速さと向きを制御することにより、
上記各軸の動作(旋回動作,アーム前後動作,アーム上
下動作,手首曲げ動作,手首振り動作,手首捻り動作)
の始動,停止及び動作の速さと向きを制御する。これに
より、取付軸12に取り付けられた作業ツール等は、各動
作の動作範囲内において、空間上を3次元的に所定の軌
跡を描いてかつ所定の速度で移動させられるとともに、
各時点で所定の方向に向けられる。こうして、ロボット
は所望の作業をすることになる。
ここで、上記制御方法としては、従来と同様の方式に
よることができる。
本実施例の工業用ロボットは、以下のような長所を有
する。
第一に、第2アーム6の一側部に設けられた取付座17
に並んで取り付けられた前記手首機構9を駆動する三つ
のモータ21,22,23の中で、モータ22が、その軸線が他の
モータ21,23の軸線を共通して含む平面に対して所定距
離Kだけ離れて配されるように設けられている。
このため、メンテナス等のための所定間隔を維持し
て、前記モータ全体の配置スペースを、従来に比し第2
アーム6の長手方向に縮小することができる。したがっ
て、前記モータ21,22,23の集合体としての重心を第2ア
ーム6の回動中心の近くに配置することができる。
すなわち、従来は第5図の(a)に示すように、モー
タ101,102,103がアーム104の長手方向に一直線状に配置
されていたため、例えば各モータの径寸法を一律Mと仮
定し、メンテナンス作業等に必要な最小の間隔をhとす
れば、全体の配置寸法W1は、 W1=3M+2h となる。これに対し、本実施例は、第5図の(c)に示
すように配置され、全体の配置寸法W2は、 W2=M+2[(M+h)2-K2]1/2 となり、W2<W1となるので、配置スペースを従来よりも
縮小することができるのである。
これにより、第2アーム6の後部を短くして小型化で
きるとともに、第2アーム6の慣性モーメントを減少さ
せて、第2アーム6を駆動するモータ16の容量を低減す
ることができるという効果を奏する。
第二に、三つのモータ21,22,23のなかで、内側に位置
するモータ22が、多のモータ21,23の軸線を共通して含
む平面に対して所定距離Kだけ離れて配されているた
め、どのモータも左右どちらかの側に他のモータが配さ
れないスペースが確保できる。このため、例えばDCモー
タの場合のブラシ交換等の作業が非常にやり易くなる。
第三に、第2アーム6は第1アーム4に片持状に取り
付けられているため、第2アーム6が大きく回動しても
第1アーム4と第2アーム6の干渉が起こらない。ま
た、第4図に示すように、第1アーム4と第2アーム6
とが一直線上に配されるように第2アーム6が回動して
も、前記ケース24と第1アーム4は干渉しない。このた
め、前記アーム上下動作の動作範囲を従来よりも大きく
することができる。
第四に、前記アーム上下動作,手首曲げ動作,手首振
り動作において回動する部材(それぞれ、第2アーム6,
ケース10,ケース11)は、それらを支持する部材(それ
ぞれ、第1アーム4,第2アーム6,ケース10)に片持状に
取り付けられている。これにより、例えば手首曲げ動作
では第2図において符号Yで示すような狭あい部が、前
記各軸毎に一箇所のみとなる。このため、構造が簡単で
組立作業がし易く、またメンテナンスが容易である。
第五に、手首振り動作の中心軸である軸線Eが軸線D
と直交しかつ旋回動作の中心軸である軸線Aを含む平面
内にあり、かつ第2アーム6は該平面から離れて配され
ている。このため、ロボットをCP制御するための座標交
換計算が容易になるとともに、教示作業時等に人が第2
アーム6にじゃまされることなく軸線E(ケース10)の
後ろ側(軸線Aの側)から、作業ツールの方向又は作業
ツールとワークとの相対位置等を肉眼で確認できる。
第六に、手首機構9駆動用モータ21,22,23と手首機構
9は、第2アーム6の側面から第1アーム4の方に伸び
るように配設されている。このため、モータ21,22,23と
手首機構9の重量は、第2アーム6等の重量により第2
アーム6を支持する軸受に加わる負荷モーメントを打ち
消すように作用する。これにより、前記軸受の寿命が長
い。
第七に、モータ21,22,23の駆動力を手首機構22まで伝
達する手段としては取り付け,取り外しが容易なベルト
が用いられている。このため、第2アーム6の組立作業
が容易で分解点検等のメンテナンス作業が容易である。
第八に、手首振り動作,手首捻り動作において回動す
る部材(ケース11,取付軸12)は、減速機(ハーモニッ
クドライブ46,57)の出力軸(サーキュラースプライン4
6b,57b)に直接取り付けられ、回動を伝達する連鎖の最
終段で減速が行なわれている。このため、モータ22,23
の出力軸22a,23aの回動をハーモニックドライブ46,57に
伝達する伝達手段は、全て前記出力軸22a,23aと同じ低
いトルクを伝達すれば良いので、前記伝達手段が コン
パクトで扱い易い物になっている。すなわち、モータ2
2,23から手首機構9までは幅小なベルトが用いられてお
り,手首機構9内では小形な傘歯車が用いられている。
第九に、上記第八の場合と同様、手首振り動作,手首
捻り動作において回動する部材は、減速機の出力軸に直
接取り付けられ、その間にバックラッシを有する伝達手
段がない。このため、モータ22,23の出力軸22a,23aの回
動をハーモニックドライブ46,57に伝達する伝達手段の
バックラッシによる前記回動する部材のバックラッシの
大きさは、伝達手段のバックラッシの大きさに対して前
記減速機の減速比倍だけ小さな値になる。このため、前
記回動する部材のバックラッシが小さく手首振り動作,
手首捻り動作の繰返し精度が高い。
なお、本実施例においては、手首機構9を駆動するモ
ータ21,22,23の中で、内側に位置するモータ22を、他の
モータ21,23の軸線を含む平面からオフセットしたが、
例えば第5図の(b)に示すように、モータ21をオフセ
ットさせてもよい。この場合、モータ全体の配置寸法W3
は、 W3=2M+h[(M+h)2-K2]1/2 となり、やはりW3<W1となる。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように本発明に示す工業用ロボッ
トでは、アームの長手方向の他端に、手首機構を駆動す
る複数のモータを各出力軸線が平行となるようにかつア
ームに対して直交するように配列し、かつ複数のモータ
の内、手首機構に対して最も離れた位置にあるモータの
出力軸に、手首機構へ伝達する回転の速度を減速する減
速機を設けるようにしているので、消耗品である減速機
のメンテナンスを、他のモータ(減速機が設けられてい
ないモータ)の動力伝達系に干渉しない両側方、後方の
三方からそれぞれ行うことが可能となり、これによって
減速機に対するメンテナンスの作業性を向上させること
が可能となる。
また、減速機は、複数のモータの内、手首機構に対し
て最も離れた位置にある後方側のモータの出力軸のみに
設けられており、前方側に位置するモータの出力軸は、
手首機構に対して減速機を介さず回転を伝達するので、
減速機を経由した後方側のモータの動力を手首機構に伝
達する際に、前方側に位置するモータを出力軸付近を特
に迂回させる構成とする必要は無く、これによって手首
機構に対して最も離れた位置にある後方側のモータの出
力軸(あるいは減速機の出力軸)を特に長くする必要は
無く、該モータ(あるいは減速機)に対して過度の力が
かかるという不具合も未然に防止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本発明の一実施例を示す図である。 第1図は工業用ロボット本体全体の斜視図であり、第2
図は手首駆動部と手首機構の水平断面図であって、後述
の第3図のII−II断面視図である。また、第3図は第2
アームの縦断面図である。そして、第4図はロボットの
姿勢を示す図であって、ロボットを側面より見た図であ
る。さらに、第5図は手首機構を駆動するモータの配置
状態を示す図である。 6……アーム 9……手首機構 21、22、23……モータ 21a、22a、23a……出力軸 25……ハーモニックドライブ(減速機)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アームの長手方向の一端部に手首機構を、
    該アームの長手方向の他端部に前記手首機構を駆動する
    複数のモータを設けた工業用ロボットにおいて、 前記複数のモータはこれらの各出力軸線が平行となって
    おり、更に各出力軸線が前記長手方向に延びるアームに
    対して直交するように配列され、前記複数のモータの
    内、前記手首機構に対して最も離れた位置にあるモータ
    の出力軸には前記手首機構へ伝達する回転の速度を減速
    する減速機が設けられ、かつ、該モータ以外のモータの
    出力軸は前記手首機構に対して減速機を介さず回転を伝
    達することを特徴とする工業用ロボット。
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