JP2575481B2 - 工業用ロボット - Google Patents

工業用ロボット

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JP2575481B2
JP2575481B2 JP63305814A JP30581488A JP2575481B2 JP 2575481 B2 JP2575481 B2 JP 2575481B2 JP 63305814 A JP63305814 A JP 63305814A JP 30581488 A JP30581488 A JP 30581488A JP 2575481 B2 JP2575481 B2 JP 2575481B2
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、多関節型の工業用ロボットに関する。
「従来の技術」 従来、塗装や溶接等の作業を人間に代わって行う自動
機として、動作プログラムを変更することにより多様な
ワークにフレキシブルに対応可能な工業用ロボットが用
いられている。そして、多種な工業用ロボットの中で
も、より人間に近い動きをする多関節型の工業用ロボッ
トがよく用いられている。
以下、第7図により従来の多関節型の工業用ロボット
について説明する。
第7図において、1はベースである。ベース1の上に
は旋回駆動部2が設けられている。旋回駆動部2は、後
述する旋回ベース3の支持機構及び旋回アクチュエータ
を内部に有するものである。この旋回駆動部2の上に
は、旋回ベース3がベース1に固定された軸線aを中心
として回動自在に支持されている。旋回ベース3は、後
述する第1アーム4の支持機構と第1アームアクチュエ
ータ5と第2アームアクチュエータ6とが上部に設けら
れたもので、前記旋回アクチュエータの動作により軸線
aを中心として回動するようになっている。この旋回ベ
ース3の上には、第1アーム4が、旋回ベースに固定さ
れ軸線aに直交する軸線bを中心として回動自在になる
ようにして両持状に取り付けられている。この第1アー
ム4は、先端部に後述する第2アーム7の支持機構が、
また内部に第2アームアクチュエータ6の駆動力を第2
アーム7に伝えるチェーン等の伝達手段が設けられたも
ので、第1アームアクチュエータ5の動作により軸線b
を中心として回動するようになっている。
また、第1アーム4の先端部には、第2アーム7が、
第1アーム4に固定され軸線bに平行な軸線cを中心と
して回動自在になるようにして両持状に取り付けられて
いる。第2アーム7は、内部に後述する手首駆動部8の
駆動力を後述する手首機構9に伝えるチェーン等の伝達
手段が設けられたもので、その中心線が軸線aを含む平
面内に存在するように配され、第2アームアクチュエー
タ6の動作により軸線cを中心として回動するようにな
っている。
第2アーム7の後端部には、手首駆動部8が設けられ
ている。手首駆動部8は、内部に略第2アーム7の中心
線上に配された手首機構アクチュエータを有するもの
で、図に示すように、軸線cよりも後方に第2アーム7
の中心線上に伸びるようにして形成されている。
また、第2アーム7の先端部には手首機構9が設けら
れている。手首機構9には、ケース10,ケース11及び取
付部12が設けられている。ケース10は、第2アーム7
に、軸線cと平行な軸線dを中心として回動自在に取り
付けられている。ケース11は、ケース10に、軸線dに直
交する軸線eを中心として回動自在に取り付けられてい
る。取付部12は、ロボットに作業をさせるための作業ツ
ール等を取り付けるためのもので、ケース11に、軸線e
に直交する軸線fを中心として回動自在に設けられてい
る。
そして、各アクチュエータは図示していない制御装置
によりその始動,停止及び動作の速さと向きを制御され
るようになっている。
今、制御装置を動作させると、制御装置は各アクチュ
エータの始動,停止及び動作の速さと向きを制御する。
これにより、旋回ベース3,第1アーム4,第2アーム7,ケ
ース10,ケース11,取付部12がそれぞれ軸線a,b,c,d,e,f
を中心として適時所定の速さと向きで回動する。こうし
て、取付部12に取り付けられた作業ツール等は、各前記
回動の動作範囲において空間上を3次元的に所定の軌跡
を描いてかつ所定の速度で移動させられるとともに、各
時点で所定の方向に向けられ、ロボットは所望の作業を
することになる。
ここで、前記制御方法としては、リモート又はダイレ
クト操作によりロボットに所望の作業をさせるための動
作を一度実行させ、その際にその動作の内容(速さ,向
き,位置等)を制御装置により検知しプログラムとして
登録し、このプログラムを再生する方法、すなわちテイ
ーチングプレイバック方式が通常用いられている。
上記従来の工業用ロボットは、前述のように6自由度
を有するため、取付部12に取り付けた作業ツール等を、
各前記回動が動作範囲内であれば、任意の位置で任意の
方向に向けることができる。このため、例えば作業ツー
ルである塗装ガンを3次元的に複雑に動かすことが必要
な、立体的なワークの塗装作業等にも用いることができ
るものであった。また手首機構9を駆動するアクチュエ
ータは第2アーム7の軸線cよりも後方に配されている
ため、該モーターの重量がカウンターウエイトと作用し
第2アーム7及び手首機構9の重量によるモーメントを
打ち消すので、第2アームアクチュエータの容量が小さ
くてすむというものであった。
「発明が解決しようとする課題」 ところが、上記従来の工業用ロボットは、以下のよう
な改善すべき点を有していた。
第一に、第1アーム4と第2アーム7はそれぞれ旋回
ベース3と第1アーム4に両持状に取り付けられている
ため、第1アーム4又は第2アーム7が大きく回動する
と、第1アーム4と旋回ベース3又は第2アーム7と第
1アーム4が干渉する。このため、第1アーム4と第2
アーム7の回動角度は小さく制限され、ロボットの動作
範囲が小さくなっていた。例えば、第7図において、第
2アーム7が下方に回動する場合には、第1アーム4の
先端部に形成された凹部13に第2アーム7が干渉するた
め、ロボットを、第1アーム4と第2アーム7の中心線
が略平行になるような姿勢にはできなかった。また、第
7図において、第2アーム7が上方に回動しようとする
場合には、手首駆動部8の下面が第1アーム4に干渉す
るため、ロボットを第1アーム4と第2アーム7の中心
線が略一直線上に配されるような姿勢にはできなかっ
た。
第二に、第7図において符号K1,K2で示すような狭あ
い部がそれぞれ2箇所あり、例えばロボツトを塗装作業
に使用する際には、ロボットは多量の塗料が飛散してい
る雰囲気におかれ、この狭あい部から塗料が侵入する。
このため、内部の清掃等のメンテナンスを頻繁に行わな
ければならなかった。また、異物等からこの軸受を保護
するためには、部材間にシール材を介装させるか、連結
部全体を可撓性のあるもの(例えば蛇腹状に形成された
ゴム膜)で覆う等しなければなず、構造が複雑でロボッ
トを構造する際の組立作業が難しく、また前記シール材
等の交換,清掃等のメンテナンス作業が容易でなかっ
た。
第三に、軸線eが常に存在する平面は軸線aを含んで
おらず、該平面と軸線aは平行であるがケース10が第2
アーム7の側面から突出している分だけオフセットして
いる。このため、ロボットをCP(Continuous Pass)制
御するための関節座標と直交座標との間の座標変換計算
において常にこのオフセット量を考慮せねばならず、こ
の計算が複雑になっていた。このことは、制御装置にお
いて演算に使われるメモリの容量が大きくなる等の不利
益をもたらすものであった。
本発明は、上記従来の問題点を改善し、かつこの種の
機械に基本的に要求される特徴を維持した工業用ロボッ
トであって、具体的には下記に示すような特徴を有する
工業用ロボットを提供することを目的としている。
(一) 動作範囲が大きい。
(二) メンテナンスが容易。
(三) 関節座標と直交座標との間の座標変換計算が容
易。
(四) 重量物がバランス良く配され、モーターや軸受
にかかる負荷が小さい。
(五) 組み立て易い。
(六) 教示作業がし易い。
「課題を解決するための手段」 本発明の工業用ロボットは、軸線Aを中心として回動
する旋回ベースと、該旋回ベースに前記軸線Aと同一線
上にない軸線Bを中心として回動自在に支持された第1
アームと、該第1アームに前記軸線Bと同一軸線上にな
い軸線Cを中心として回動自在に支持された第2アーム
と、該第2アームの先端に前記軸線Cと同一線上にない
軸線Dを中心として回動自在に支持された手首機構とよ
りなり、前記手首機構に作業ツール等を取り付けて用い
る工業用ロボットにおいて、上記軸線B,C,Dを中心とす
る連結部の少なくとも一箇所は、互いに連結された部材
の一方が他方の部材を片持状態に支持することを特徴と
している。
また、前記手首機構を駆動する電動モーターを前記第
2アームの回動中心から前記手首部と反対側に伸びるケ
ースに設けたことを特徴としている。
また、前記ケースを前記第2アームより上方に設けた
ことを特徴としている。
また、前記手首機構を駆動する電動モーターの中で、
前記軸線Dを中心とする前記手首機構の回動を駆動する
電動モーターを、前記第2アームの回動中心から最も遠
い位置に配置したことを特徴としている。
また、前記第2アームを前記第1アームの一側部に片
持状に取り付けるとともに、前記手首機構を駆動する電
動モーターを前記第2アームの前記第1アーム側に設
け、前記第2アームの回動を駆動する電動モーターを前
記第2アームの前記第1アームと反対側に設けたことを
特徴としている。
また、前記手首機構を駆動する電動モーターの駆動力
を、前記第2アーム内に配設されたベルトにより前記手
首機構まで伝達するようにしたことを特徴としている。
また、前記第1アームと前記手首機構を、前記第2ア
ームの一側部に連結したことを特徴としている。
さらに、前記軸線Aを含みかつ軸線Dと直交する平面
内に、前記手首の回転軸線Eを配置したことを特徴とし
ている。
「作用」 本発明の工業用ロボットは、軸線B,C,Dを中心とする
連結部の少なくとも一箇所で、互いに連結された部材の
一方が他方の部材を片持状態に支持しているため、前記
他方の部材が大きく回動しても前記部材の一方と他方の
部材との干渉が起こらない。また、これにより前述の狭
あい部は、軸線B,C,D毎に一箇所のみとなる。
また、手首機構駆動用のモーターが第2アームの回動
中心に対して、手首機構と反対側に配されているため、
前記モーターの重量はカウンターウエイトとして作用
し、第2アーム及び手首機構の重量により生じる前記回
動中心回りの力のモーメントを打ち消すように働く。そ
して、前記手首機構を駆動する電動モーターの中で、前
記軸線Dを中心とする前記手首機構の回動を駆動する電
動モーターを、前記第2アームの回動中心から最も遠い
位置に配置している。このため、前記手首機構を駆動す
る電動モーターの中で最も重いモーターが、前記第2ア
ームの回動中心から最も遠い位置に配置されることにな
り、上記カウンターウエイトとしての作用が大いに発揮
される。
また、手首機構を駆動するモーターが、第2アームよ
りも上方に位置するケースに設けられているため、第1
アームと第2アームとが一直線上に配されるように第2
アームが回動しても、前記モーターあるいはケースと第
1アームは干渉しない。
また、手首機構を駆動する電動モーターと手首機構は
第2アームの第1アーム側に設けられ、第2アームの回
動を駆動する電動モーターは第2アームの第1アームと
反対側に設けられている。このため、手首機構を駆動す
るモーターと手首機構の重量は、第2アーム及び第2ア
ームを駆動する電動モーター等の重量により第2アーム
を支持する軸受に加わる負荷モーメントを打ち消すよう
に作用する。
また、手首機構駆動用のモーターの駆動力を手首機構
まで伝達する手段は、取り付け,取り外しが容易なベル
トが用いられている。このため、第2アームの分解,組
立作業が容易になる。
さらに、軸線Aを含む平面内に、手首機構の軸線Dに
直交する回転軸線Eが配置されており、かつ第2アーム
は前記平面から離れて配されている。このため、ロボッ
トの軸構成が最終的にオフセットのないものになり、ま
た前記回転軸線Eの後ろ側(軸線Aの側)には、部材の
存在しない空間ができる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を第1図〜第6図により説明
する。
第1図は、6自由度工業用ロボットの全体を示す図で
ある。図において、14はベースである。ベース14の上に
は、旋回駆動部15が設けられている。旋回駆動部15の上
には、ベース14に固定された軸線Aを中心として回動す
る旋回ベース16が設けられている。旋回ベース16の上に
は、旋回ベース16に固定され軸線Aと直交する軸線Bを
中心として回動する第1アーム17が設けられている。ま
た、旋回ベース16の上には、第1アーム駆動部18が設け
られている。
そして、第1アーム17の先端部には、第1アーム17に
固定され軸線Bと平行な軸線Cを中心として回動する第
2アーム19が設けられている。この第2アーム19と第1
アーム17の連結部には、第2アーム駆動部20が設けられ
ている。また、第2アーム19の後部には、手首駆動部21
が設けられている。さらに、第2アーム19の先端には、
手首機構22が設けられている。手首機構22には、ケース
23,ケース24及び取付軸25が設けられている。ケース23
は、第2アーム19に固定され軸線Cに平行な軸線Dを中
心として回動するようになっている。ケース24は、ケー
ス23に固定され軸線Dに直交する軸線Eを中心として回
動するようになっている。取付軸25は、ロボットに作業
をさせるための作業ツール等を取り付けるもので、ケー
ス24に固定され軸線Eに直交する軸線Fを中心として回
動するようになっている。ここで、第1アームは軸線A
を含む平面上に存在するようになっている。さらに、第
2アーム19は第1アーム17に片持状に取付けられ又ケー
ス23は第2アーム19の第1アーム17側の側面に片持状に
取付られて、軸線Eは軸線Aを含みかつ軸線Dと直交す
る平面内に存在するようになっている。
以下、各部(旋回駆動部15,第1アーム駆動部18,第2
アーム駆動部20,手首駆動部21,手首機構22)の構成につ
いて順次詳細に説明する。
まず、旋回駆動部15は、内部に旋回ベース16の支持機
構、及び旋回ベース16を回動させるためのモーター等が
設けられたものである。
つぎに、第2図は第1図において矢印Xで示す向きよ
り見た第1アーム駆動部18の縦断面図である。図におい
て、16は前記旋回ベースである。旋回ベース16は、円板
部16aと該円板部16aの上面に互いに平行になるように形
成された右側板部16bと左側板部16cとを有し、円板部16
aが旋回駆動部15の上になるように配されて、前述のよ
うに、旋回駆動部15により支持されかつ回動させられる
ものである。旋回ベース16に形成された右側板部16bの
右側面には、取付座26を介して、モーター27が固定され
ている。モーター27は電動式のもので、出力軸が軸線B
に一致するように配されている。また、前記右側板16b
の左側面には、取付座26を介して減速機28が固定されて
いる。減速機28は低トルクで高速な回転を高トルクで低
速な回転に変換するもので、入力軸28aと出力軸28bとを
同軸線上に有し、該入力軸28aと出力軸28bが軸線Bに一
致するように配されている。また、減速機28は内部に軸
受を有し、出力軸28bに加わるラジアル方向またはスラ
スト方向の負荷を受けることができる。
この減速機28の入力軸28aは、モーター27の出力軸に
取り付けられている。そして、この前記入力軸28aがモ
ーター27の出力軸に取り付く部分にはキー等の回転伝達
手段が設けられ、これによりモーター27の出力軸の回転
が前記入力軸28aに伝わるようになっている。
また、旋回ベース16の上には、前述のように、第1ア
ーム17が設けられている。第1アーム17は、第2図,第
3図に示すように、円筒状のアーム本体部17aと、該ア
ーム本体部17aの両端にその軸線がアーム本体部17aの軸
線に直交するように設けられた円筒状部17b,17cとを有
するものである。まだ、第1アーム17の円筒状部17b内
には円筒状部17bの軸線に直交する平面に沿う板状部17
d,17eが、円筒状部17cには円筒状部17cの軸線に直交す
る平面に沿う板状部17fが形成されている。この第1ア
ーム17は、円筒状部17bの軸線が第1アーム駆動部18の
軸線Bに一致するように配されて、前記板状部17dが前
記出力軸28bに固定され、前記板状部17eが前記左側板16
cに固定された支持材29に軸受30を介して取り付けられ
ることにより、軸線Bのまわりに回動自在になってい
る。
第3図は、第2アーム駆動部20の水平断面を上から見
た図である。17cは前記第1アーム17の円筒状部であ
る。こ円筒状部17cに形成された板状部17fの図において
右側面には、減速機31が固定されている。減速機31は、
前記減速機28と同様のもので、同軸線上に入力軸31aと
出力軸31bとを有し、該入力軸31aと出力軸31bの中心線
が軸線Cに一致するように配置されている。
また、前記円筒上部17cの第3図において右側には、
前述のように、第2アーム19が設けられている。第2ア
ーム19は、第4図,第5図に示すように、全体として箱
状をなしており、略直方体状のアーム本体部19aと、該
アーム本体部19aの端部に形成され、アーム本体部19aの
中心線Gに対して前記中心線Gに直交する方向に張り出
す室19cを有するアームベース部19bとよりなるものであ
る。そして、前記アームベース部19bの第5図において
向こう側面には円環状のボス32が形成され、該ボス32の
中心軸線上に位置して前記アームベース部19bの両側壁
には孔33,34がそれぞれ形成されている。また該孔33の
周囲には、前記アームベース部19b内に突出するボス35
が形成されている。さらに、前記室19cの第5図におい
て向こう側の側面には開口部19dが設けられている。こ
の第2アーム19は、前記アーム本体部19aが水平になっ
た時に前記室19cが上方に張り出すような向きで、前記
孔33内に前記減速機31の入力軸31aが位置するようにに
配されて、前記ボス32が前記減速機31の出力軸31bに固
定され、前記ボス35が軸受36を介して前記入力軸31aに
取り付けられることにより、軸線Cを中心として回動自
在になっている。
また、前記アームベース部19bの第3図において右側
にはモーター37が設けられている。モーター37は、出力
軸37aが前記孔34内で軸線C上に位置するように配され
て、取付座38を介して前記アームベース19bの側壁に固
定されている。このモーター37の出力軸37aは、前記減
速機31の入力軸31aに取り付けられている。そして、こ
の前記モーター37の出力軸37aが前記減速機31の入力軸3
1aに取り付く部分には、キー等の回転伝達手段が設けら
れている。これにより、前記モーター37の出力軸37aの
回転は前記減速機31の入力軸31aに伝わるようになって
いる。
第4図は、第2アーム19,手首駆動部21及び手首機構2
2の水平断面図であって、第5図のIV−IV断面視図であ
る。また、第5図は第2アーム19の縦断面図である。
第4図において、全体として符号21で示す部分が前述
の手首駆動部である。図において19bは第1アーム19の
アームベース部である。このアームベース部19bの図に
おいて上側すなわち第1アーム17の側には、取付座39が
設けられている。取付座39は、板部39aと該板部39aの側
面より伸びる円筒状のボス部39bとよりなる。この取付
座39の板部39aには、ボス部39bの軸線上に位置して取付
穴40が、さらに該取付穴40の横に略一直線上に並ぶよう
にして取付穴41,42が形成されている。また、この取付
座39は、前記ボス部39bが前記室19c内に位置し前記板部
39aが前記開口部19dを覆うように配されて、前記アーム
ベース部19bに固定されている。
そしてこの時、取付穴40,41,42の中心は、第5図に示
すように、前記アーム本体部19aの中心線Gに対して上
方にHだけ離れ中心線Gに平行な直線上に配されるよう
になっている。取付座39の取付穴40,41,42の中心線上に
は、それぞれモーター43,44,45が設けられている。モー
ター43,44,45は、その出力軸43a,44a,45aがそれぞれ取
付穴40,41,42より前記室19c内に突出し軸方向が第2ア
ーム19の長手方向と直交するように配されて、取付座39
に固定されている。また、取付座39の前記室19cと反対
側には、モーター43,44,45を覆うようにケース46が取り
付けられている。
ここで、上記寸法Hはケース46の寸法に対して十分大
きく設定され、第6図に示すように、第1アーム17と第
2アーム19が一直線上になるように第2アーム19が回動
しても、ケース46と第1アーム17は干渉しないようにな
っている。
前記室19c内でモーター43の軸線上には、ハーモニッ
クドライブ47が設けられている。ハーモニックドライブ
47は、入力軸であるウエーブジェネレータ47aと出力軸
であるサーキュラースプライン47bを有するもので、該
ウエーブジェネレータ47aには軸線上に位置して取付穴4
7cが形成されている。このハーモニックドライブ47は、
軸線がモーター43の軸線に一致するように配されて、前
記ボス部39bに固定されている。
また、このハーモニックドライブ47の取付穴47cには
前記出力軸43aが取り付けられている。そして、前記取
付穴47cにモーター43の出力軸43aが取り付く部分には、
キー等の回転伝達手段が設けられている。これにより、
前記出力軸43aの回動が前記ウエーブジェネレータ47aに
伝わるようになっている。
また、前記室19c内には、ハーモニックドライブ47の
外周を覆うように、歯付ベルト用のプーリー48が設けら
れている。このプーリー48は、内周面の一部が前記サー
キュラースプライン47bの外周に嵌合するようにされ
て、前記サーキュラースプライン47bに固定されるとと
もに、軸受49を介して前記ボス部39bに回動自在に取り
付けられている。これにより、プーリー48は、前記サー
キュラースプライン47bと一体となって回動するように
なっている。また、モーター44,45の出力軸44a,45aに
は、それぞれプーリー50,51が固定されている。
また、前記アームベース部19b内で、前記アームベー
ス部19bと前記アーム本体部19aとの接合部付近には、第
4図,第5図に示すように、テンションプーリー52,52,
53,53,54,54が設けられている。テンションプーリー52,
53,54は、図示していないシャフトあるいは軸受等によ
り支持されて、前記アームベース部19b内に回動自在に
設けられている。また、このテンションプーリー52,53,
54は、これを支持するシャフト等を位置変更可能に設け
る等により、位置調整が可能になっている。
つぎに、第4図において、全体として符号22で示す部
分が前述の手首機構である。図において19aは前記第2
アーム19のアーム本体部である。このアーム本体部19a
の先端部の第1アーム17側(図において上側)には、前
述のケース23が設けられている。ケース23は、開口部55
aを有するギヤ室55形成するケース本体部23aと、該ケー
ス本体部23aの側面より伸びる円筒状の軸部23bとよりな
るものである。このケース23は該軸部23bが前記アーム
本体部19aの側面から前記アーム本体部19a内に突出する
ように配されて、軸受56を介して前記アーム本体19aの
側壁に取り付けられ、軸線Dの回りに回動自在になって
いる。また、ケース23の軸部23bの外周には、歯付ベル
ト用のプーリー57が固定されている。ここで、プーリー
57の位置は、プーリー57と前述の手首駆動部21のプーリ
ー48とが相対向するようになっている。
前記軸部23b内の軸線D上には、傘歯車58が設けられ
ている。傘歯車58は、軸上に貫通穴を有する中空構造を
しており、歯車部58aと円筒状の軸部58bとよりなる。こ
の傘歯車58は、軸部58bがケース23の軸部23b内に位置し
歯車部58aが前記ギヤ室55内に位置するように配され
て、軸受59,60を介して前記軸部23b内に取り付けられ、
軸線Dの回りに回動自在になっている。この傘歯車58の
軸部58bの端部外周には、前述の手首駆動部21のプーリ
ー51と相対向する位置に、歯付ベルト用のプーリー61が
固定されている。
傘歯車58内の軸線D上には、シャフト62が設けられて
いる。シャフト62は丸棒状をしており、一端が傘歯車58
の歯車部58a内よりギヤ室55内に突出し、他端が傘歯車5
8の軸部58bより伸び前記アーム本体部19bの側壁に至る
ように配されている。このシャフト62は、軸受63を介し
て傘歯車58内に、軸受64を介して前記アーム本体19aの
側壁に固定された支持部材65に取り付けられ軸線Dの回
りに回動自在になっている。このシャフト62のギヤ室55
側の端部には傘歯車66が固定されている。また、シャフ
ト62には、前記プーリ61と前記軸受64の間で前述の手首
駆動部21のプーリー50と相対向する位置に、歯付ベルト
用のプーリ67が固定されている。
ケース23に形成されたギヤ室55内には、ハーモニック
ドライブ68が設けられている。ハーモニックドライブ68
は、入力軸であるウエーブジェネレータ68aと出力軸で
あるサーキュラスプライン68bを有するもので、該ウエ
ーブジェネレータ68aには軸線上に位置して取付穴68cが
形成されている。このハーモニックドライブ68は、軸線
が軸線Eに一致するように配されて、前記ケース本体部
23aに固定されている。
前記ギヤ室55の軸線E上には、傘歯車69が設けられて
いる。傘歯車69は、軸線上に貫通穴を有する中空構造を
しており、前記傘歯車58の歯車部58aとかみ合う歯車部6
9aと円筒状の軸部69bとよりなる。この傘歯車69は、前
記軸部69bがハーモニックドライブ68の取付穴68cに嵌合
し、前記歯車部69aが前記歯車部58aと所定のバックラッ
シをもってかみ合うように配されて、軸受70を介して前
記ケース本体23aに取り付けられ、軸線Eの回りに回動
自在になっている。また、前記軸部69bとハーモニック
ドライブ68の取付穴68cとの嵌合部には、キー等の回転
伝達手段が設けられ、前記軸部69bの回転がハーモニッ
クドライブ68のウエーブジェネレータ68aに伝わるよう
になっている。
傘歯車69内の軸線E上には、シャフト71が設けられて
いる。シャフト71は、丸棒状をしており、一端が傘歯車
69の歯車部69a内より突出し、他端が傘歯車69の軸部69b
より突出するように配されている。このシャフト71は、
軸受72,73を介して傘歯車69内に取り付けられ、軸線E
の回りに回動自在になっている。また、シャフト71の前
記歯車部69a側の端部には、前記傘歯車66と所定のバッ
クラッシをもってかみ合うように配された傘歯車74が固
定されている。さらに、シャフト71の前記軸部69b側の
端部には、傘歯車75が固定されている。
ケース23の開口部55a側には、前述のケース24が設け
られている。ケース24は、ギヤ室76,77を有するケース
本体24aとギヤ室76の側壁より伸びる円筒状の軸部24bと
によりなる。このケース24は、前記軸部24bが前記開口
部55aより前記ギヤ室55内に伸び前記ハーモニックドラ
イブ68のサーキュラースプライン68bまで至るように配
されている。またこのケース24は、前記軸部24bが軸受7
8を介して前記ケース本体部23aに取り付けられるととも
に前記軸部24bの端部が前記サーキュラスプライン68bに
固定され、前記サーキュラスプライン68bの回動により
前記軸線Eの回りに回動するようになっている。
ケース24に形成されたギヤ室77内には、ハーモニック
ドライブ79が設けられている。ハーモニックドライブ79
は、入力軸線であるウエーブジェネレータ79aと出力軸
線であるサーキュラスプライン79bを有するもので、該
ウエーブジェネレータ79aには軸線上に位置して取付穴7
9cが形成されている。このハーモニックドライブ79は、
軸線が軸線Fに一致するように配されて、前記ケース本
体部24aに固定されている。
また、前記ケース本体部24a内の軸線F上には、シャ
フト80が設けられている。シャフト80は、丸棒状をして
おり、一端がギヤ室76内に他端がギヤ室77内に突出する
ように配され、軸受81,82を介して前記ケース本体24aに
回動自在に取り付けられている。このシャフト80のギヤ
室76側の端部には、前記傘歯車75と所定のバックラッシ
をもってかみ合うように配された傘歯車83が固定されて
いる。また、シャフト80のギヤ室77側の端部は、ハーモ
ニックドライブ79のウエーズジェネレータ79aに形成さ
れた取付穴79cに嵌合している。そして、このシャフト8
0と前記取付穴79cとの嵌合部にはキー等の回転伝達手段
が設けられており、シャフト80の回転が前記ウエーブジ
ェネレータ79aに伝わるようになっている。
また、軸線F上であって前記ギヤ室77内の手首機構22
先端側には、前述の取付軸25が設けられている。取付軸
25は、段付丸棒状をしており、小径部25aと大径部25bよ
りなる。この取付軸25は、大径部25bが前記ギヤ室77内
に配され小径部25aが前記ギヤ室77より手首機構22先端
側に突出するように配され、軸受84を介して前記ケース
本体部24aに回動自在に取り付けられている。また、こ
の取付軸線25の大径部25b側の端部はハーモニックドラ
イブ79のサーキュラースプライン79bに固定され、前記
サーキュラースプライン79bの回動により取付軸25が回
動するようになっている。
そして、第2アーム19内には、無端歯付ベルト85,86,
87が設けられている。この無端歯付ベルト85,86,87は、
それぞれプーリー57とプーリー48,プーリー67とプーリ
ー50,プーリー61とプーリー51に取り付けられている。
また、この無端歯付ベルト85,86,87は、第5図に示すよ
うに、それぞれテンションプーリー52,52,53,53,54,54
により通過経路が途中で折曲するようにされ、第2アー
ム19の側壁等と干渉することがないように配されて周回
するようになっている。さらに、無端歯付ベルト85,86,
87の張力は、それぞれテンションプーリー52,53,54の位
置を調整することにより、所定の値になっている。
そして、また各モーターは、図示していない制御装置
により、その始動,停止及び動作の速さと向きを制御さ
れるようになっている。
つぎに、上記の構成よりなるロボットの動作について
説明する。
まず、旋回駆動部15内に設けられたモーター等が動作
すると旋回ベース16が回動する。これにより、ロボット
の第1アーム17,第2アーム19,手首機構22を含む旋回ベ
ース16上に取り付けられた部分が軸線Aの回りに回動す
る(以下、この回動を“旋回動作”と呼ぶ。)。
また、モーター27が動作しその出力軸が回動すると、
その回動は減速機28により低速で高トルクに変換されて
第1アーム17に形成された円板状部17dに伝わり、第1
アーム17が回動する。これにより、第1アーム17及び第
2アーム19,手首機構22を含む第1アーム17に取り付け
られた部分が軸線Bの回りに回動する(以下、この回動
を“アーム前後動作”と呼ぶ。)。
また、モーター37が動作しその出力軸37aが回動する
と、その回動は減速機31により低速で高トルクに変換さ
れて第2アーム19に形成されたボス32に伝わり、第2ア
ーム19が回動する。これにより、第2アーム19及び手首
機構22を含む第2アーム19に取り付けられた部分が軸線
Cの回りに回動する(以下、この回動を“アーム上下動
作”と呼ぶ。)。
また、モーター43が動作しその出力軸43aが回動する
と、その回動はハーモニックドライブ47により低速で高
トルクに変換されて、プーリー48,無端歯付ベルト85を
介してプーリー57に伝わり、プーリー57に固定されたケ
ース23が回動する。これにより、ケース23及びケース2
4,取付軸25を含むケース23に取り付けられたものが軸線
Dの回りに回動する(以下、この回動を“手首曲げ動
作”と呼ぶ。)。
また、モーター45が動作しその出力軸45aが回動する
と、その回動はプーリー51,無端歯付ベルト87を介して
プーリー61に伝わり、プーリー61に固定された傘歯車58
が回動する。そして、傘歯車58の回動により、傘歯車69
が回動するとその回動はハーモニックドライブ68により
低速で高トルクに変換されて、ケース24の軸部24bに伝
わり、ケース24が回動する。これにより、ケース24と取
付軸25を含むケース24に取り付けられたものが軸線Eの
回りに回動する(以下、この回動を“手首振り動作”と
呼ぶ。)。
さらに、モーター44が動作しその出力軸44aが回動す
ると、その回動はプーリー50,無端歯付ベルト86を介し
てプーリー67に伝わり、プーリー67に固定されたシャフ
ト62が回動する。このシャフト62の回動は、傘歯車66,
傘歯車74を介してシャフト71に伝わり、シャフト71が回
動する。そして、シャフト71の回動は傘歯車75,傘歯車8
3を介してシャフト80に伝わり、シャフト80が回動す
る。すると、シャフト80の回動はハーモニックドライブ
79により低速で高トルクに変換されて、取付軸25の大径
部25bに伝わる。これにより、取付軸25が回動する(以
下、この回動を“手首捻り動作”と呼ぶ。)。
そして、図示していない制御装置は、各モーターの始
動,停止及び動作の速さと向きを制御することにより、
上記各軸の動作(旋回動作,アーム前後動作,アーム上
下動作,手首曲げ動作,手首振り動作,手首捻り動作)
の始動,停止及び動作の速さと向きを制御する。これに
より、取付軸25に取り付けられた作業ツール等は、各動
作の動作範囲内において、空間上を3次元的に所定の軌
跡を描いてかつ所定の速度で移動させられるとともに、
各時点で所定の方向に向けられる。こうして、ロボット
は所望の作業をすることになる。
ここで、上記制御方法としては、従来と同様の方式に
よることができる。
本実施例の工業用ロボットは、以下のような長所を有
する。
第一に、第2アーム19は第1アーム17に片持状に取り
付けられているため、第2アーム19が大きく回動しても
第1アーム17と第2アーム19の干渉が起こらない。ま
た、手首曲げ動作,手首振り動作,手首捻り動作用のモ
ーター43,44,45は、第2アーム19の中心線に対してモー
ター43,44,45を覆うケース46と第1アーム17との干渉を
避ける方向に所定距離H離れて配置されているため、第
6図に示すように、第1アーム17と第2アーム19とが一
直線上に配されるように第2アーム19が回動しても、前
記ケース46と第1アーム17は干渉しない。このため、前
記アーム上下動作の動作範囲を従来よりも大きくするこ
とができる。
第二に、前記アーム上下動作,手首曲げ動作,手首振
り動作において回動する部材(それぞれ、第2アーム1
9,ケース23,ケース24)は、それらを支持する部材(そ
れぞれ、第1アーム17,第2アーム19,ケース23)に片持
状に取り付けられている。これにより、前述の狭あい部
は、前記各軸毎に一箇所のみとなる。このため、構造が
簡単で組立作業が易く、またメンテナンスが容易であ
る。
第三に、手首振り動作の中心軸である軸線Eが軸線D
と直交しかつ旋回動作の中心軸である軸線Aを含む平面
内にあり、かつ第2アーム19は該平面から離れて配され
ている。このため、ロボットをCP制御するための座標変
換計算が容易になるとともに、教示作業時等に人が第2
アーム19にじゃまされることなく軸線E(ケース23)の
後ろ側(軸線Aの側)から、作業ツールの方向又は作業
ツールとワークとの相対位置等を肉眼で確認できる。
第四に、手首機構22駆動用のモーター43,44,45は全て
軸線Cに対して、手首機構22と反対側に配されてカウン
ターウエイトとして作用し、第2アーム19及び手首機構
22の重量により生じる軸線C回りの力のモーメントを打
ち消すように働く。また、手首機構22駆動用のモーター
の中で、最も容量が大きく重量が重い手首曲げ動作用の
モーター43が軸線Cから最も遠い位置にあるので、この
作用は大いに発揮され、第2アーム19を駆動するモータ
ー37に加わる負荷を小さくする。このため、前記モータ
ー37の容量が小さい。
第五に、手首機構22駆動用モーター43,44,45と手首機
構22は、第2アーム19の側面から第1アーム17の方に伸
びるように配設されている。このため、モーター43,44,
45と手首機構22の重量は、第2アーム19等の重量により
第2アーム19を支持する減速機31に内臓された軸受に加
わる負荷モーメントを打ち消すように作用する。これに
より、前記軸受の寿命が長い。
第六に、モーター43,44,45の駆動力を手首機構22まで
伝達する手段としては取り付け,取り外しが容易なベル
トが用いられている。このため、第2アーム19の組立作
業が容易で分解点検等のメンテナンス作業が容易であ
る。
第七に、手首振り動作,手首捻り動作において回動す
る部材(ケース24,取付軸25)は、減速機(ハーモニッ
クドライブ68,79)の出力軸(サーキュラースプライン6
8b,79b)に直接取り付けられ、回動を伝達する連鎖の最
終段で減速が行なわれている。このため、モーター44,4
5の出力軸44a,45aの回動をハーモニックドライブ68,79
に伝達する伝達手段は、全て前記出力軸44a,45aと同じ
低いトルクを伝達すれば良いので、前記伝達手段がコン
パクトで扱い易い物になっている。すなわち、モーター
44,45から手首機構22までは幅小なベルトが用いられて
おり,手首機構22内では小形な傘歯車が用いられてい
る。
第八に、上記第七の場合と同様、手首振り動作,手首
捻り動作において回動する部材は、減速機の出力軸に直
接取り付けられ、その間にバックラッシを有する伝達手
段がない。このため、モーター44,45の出力軸44a,45aの
回動をハーモニックドライブ68,79に伝達する伝達手段
のバックラッシによる前記回動する部材のバックラッシ
の大きさは、伝達手段のバックラッシの大きさに対して
前記減速機の減速比倍だけ小さな値になる。このため、
前記回動する部材のバックラッシが小さく手首振り動
作,手首捻り動作の繰返し精度が高い。
「発明の効果」 本発明の工業用ロボットは、軸線B,C,Dを中心とする
連結部の少なくとも一箇所で、互いに連結された部材の
一方が他方の部材を片持状態に支持しているため、前記
他方の部材が大きく回動しても前記部材の一方と他方の
部材との干渉が起こらない。このため動作範囲が大きい
という効果を有する。また、これにより前述の狭あい部
は、軸線B,C,D毎に一箇所のみとなる。このため、構造
が簡単で組立作業がし易く、またメンテナンスが容易で
あるという効果を有する。
また、手首機構駆動用のモーターが第2アームの回動
中心に対して、手首機構と反対側に配されているため、
前記モーターの重量はカウンターウエイトとして作用
し、第2アーム及び手首機構の重量により生じる前記回
動中心回りの力のモーメントを打ち消すように働く。さ
らに、前記手首機構を駆動する電動モーターの中で、前
記軸線Dを中心とする前記手首機構の回動を駆動する電
動モーターを、前記第2アームの回動中心から最も遠い
位置に配置している。このため、前記手首機構を駆動す
る電動モーターの中で最も重いモーターが、前記第2ア
ームの回動中心から最も遠い位置に配置されることにな
り、上記カウンターウエイトとしての作用が大いに発揮
され、第2アームを駆動するモーターの負荷が小さい。
このため、第2アームを駆動するモーターの容量が小さ
いという効果を有する。
また、手首機構を駆動するモーターが、第2アームよ
りも上方に位置するケースに設けられているため、第1
アームと第2アームとが一直線上に配されるように第2
アームが回動しても、前記モーターあるいはケースと第
1アームは干渉しない。このため、動作範囲を従来より
も大きくすることができるという効果を有する。
また、手首機構を駆動する電動モーターは第2アーム
の第1アーム側に設けられ、第2アームの回動を駆動す
る電動モーターは第2アームの第1アームと反対側に設
けられている。このため、手首機構を駆動するモーター
の重量は、第2アーム及び第2アームを駆動する電動モ
ーター等の重量により第2アームを支持する軸受に加わ
る負荷モーメントを打ち消すように作用する。これによ
り、前記軸受の寿命が長いという効果を有する。
また、手首機構駆動用のモーターの駆動力を手首機構
まで伝達する段として、取り付け,取り外しが容易なベ
ルトを用いている。このため、第2アームの組立作業が
容易であるとともに分解点検等のメンテナンス作業が容
易である。
さらに、軸線Aを含みかつ軸線Dと直交する平面内
に、手首機構の回転軸線Eが配置されており、かつ第2
アームは前記平面から離れて配されている。このため、
ロボットの軸構成がオフセットのないものになり、また
前記回転軸線Eの後ろ側(軸線Aの側)には、部材の存
在しない空間ができる。このため、ロボットをCP制御す
るための座標変換計算が容易になるとともに、教示作業
時等に人が第2アームにじゃまされることなく前記回転
軸線Eの後ろ側(軸線Aの側)から、作業ツールの方向
又は作業ツールとワークとの相対位置等を肉眼で確認で
きる。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第6図は本発明の工業用ロボットの一実施例を
示す図である。第1図は工業用ロボットの全体の斜視図
である。また、第2図は第1アーム駆動部の断面図であ
る。また、第3図は第2アーム駆動部の断面図である。
また、第4図は手首駆動部と手首機構の水平断面図であ
って、第5図のIV−IV断面視図である。また、第5図は
第2アームの縦断面図である。さらに、第6図はロボッ
トの姿勢を示す図であって、ロボットを側面より見た図
である。 また、第7図は従来の工業用ロボットの斜視図である。 14……ベース、16……旋回ベース、 17……第1アーム、19……第2アーム 22……手首機構、 43,44,45……電動モーター 46……ケース、 85,86,87……ベルト(無端歯付ベルト)。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線Aを中心として回動する旋回ベース
    と、該旋回ベースに前記軸線Aと同一線上にない軸線B
    を中心として回動自在に支持された第1アームと、該第
    1アームに前記軸線Bと同一軸線上にない軸線Cを中心
    として回動自在に支持された第2アームと、該第2アー
    ムの先端に前記軸線Cと同一軸線上にない軸線Dを中心
    として回動自在に支持された手首機構とよりなり、前記
    手首機構に作業ツール等を取り付けて用いる工業用ロボ
    ットにおいて、前記第2アームを前記第1アームの一側
    部に片持状に取り付けるとともに、前記手首機構を駆動
    する電動モータを前記第2アームの前記第1アーム取付
    側に設け、前記第2アームの回動を駆動する電動モータ
    を前記第2アームの前記第1アーム取付側とは反対側に
    設け、 前記手首機構を駆動する電動モータは、前記第2アーム
    の回動中心から前記手首部と反対側に延長された位置で
    かつ前記第2アームの延長線より上方に設けられたこと
    を特徴とする工業用ロボット。
  2. 【請求項2】前記手首機構を駆動する電動モータの中
    で、前記軸線Dを中心とする前記手首機構の回動を駆動
    する電動モータを、前記第2アームの回動中心から最も
    遠い位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載の工
    業用ロボット。
  3. 【請求項3】前記手首機構を駆動する電動モータの駆動
    力を、前記第2アーム内に配設されたベルトにより前記
    手首機構まで伝達するようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の工業用ロボット。
  4. 【請求項4】前記第1アームと前記手首機構は前記第2
    アームの同じ側に連結したことを特徴とする請求項1に
    記載の工業用ロボット。
  5. 【請求項5】前記軸線Aを含みかつ軸線Dと直交する平
    面内に、前記手首機構の回転軸線Eを配置したことを特
    徴とする請求項4に記載の工業用ロボット。
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