JPH0891236A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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Publication number
JPH0891236A
JPH0891236A JP6226739A JP22673994A JPH0891236A JP H0891236 A JPH0891236 A JP H0891236A JP 6226739 A JP6226739 A JP 6226739A JP 22673994 A JP22673994 A JP 22673994A JP H0891236 A JPH0891236 A JP H0891236A
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JP
Japan
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steering
phase
vehicle speed
steering torque
signal
Prior art date
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Application number
JP6226739A
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English (en)
Inventor
Eiki Noro
栄樹 野呂
Shinji Hironaka
慎司 広中
Yoshinobu Mukai
良信 向
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/531,863 priority patent/US5699249A/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • B62D5/0463Controlling the motor calculating assisting torque from the motor based on driver input

Abstract

(57)【要約】 高精度で信頼性に優れ、最適な操舵フィーリングが得ら
れる電動パワーステアリング装置を提供する。 【構成】 遅れ位相補償演算手段25、進み位相補償演
算手段26を備えた位相補償演算手段22と、定数選定
手段27、定数記憶手段28を備えた定数変更手段23
と、周波数領域変換手段24とからなるソフト位相補償
手段21を備えた電動パワーステアリング装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電動機の動力を操舵
補助力としてステアリング系に直接作用させ、ドライバ
の操舵力の軽減を図る電動パワーステアリング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人が実開平3―118173号
公報で開示したように、従来の電動パワーステアリング
装置において、操舵(トルク)センサとコントロールユ
ニットの間に操舵(トルク)センサが検出した信号の位
相を補償する位相補償回路を設け、この位相補償回路の
定数を車速センサが検出した信号に基づいて変更し、低
車速領域において操舵補助力を確保するとともに、高車
速領域においてステアリング系に作用する操舵補助力の
応答を速くして操舵フィーリングを向上するよう構成さ
れたものは知られている。
【0003】また、従来の電動パワーステアリング装置
の位相補償回路は、抵抗(R)およびコンデンサ(C)
で構成された一次のCR位相遅れ回路および一次のCR
位相進み回路から構成されている。
【0004】従来の電動パワーステアリング装置の構成
および動作の概要を説明する。図5に従来の電動パワー
ステアリング装置の全体構成図、図6に従来の電動パワ
ーステアリング装置の要部ブロック構成図、図7に従来
の電動パワーステアリング装置の位相補償手段回路図を
示す。
【0005】図5において、従来の電動パワーステアリ
ング装置1は、ステアリングホイール2に一体的に設け
られたステアリング軸3に自在継ぎ手4a、4bを備え
た連結軸4を介してステアリング・ギアボックス5内に
設けられたラック&ピニオン機構6のピニオン6aに連
結されて手動操舵力発生手段7が構成される。
【0006】ピニオン6aに噛み合うラック歯8aを備
え、これらの噛み合いにより往復運動するラック軸8
は、その両端にタイロッド9を介して転動輪としての左
右の前輪10に連結される。このようにして、ステアリ
ングホイール2操舵時には通常のラック&ピニオン式の
ステアリングを介し、前輪10を揺動させて車両の向き
を変えている。
【0007】手動操舵力発生手段7による操舵力を軽減
するため、操舵補助力を供給する電動機11をラック軸
8と同軸的に配設し、ラック軸8にほぼ平行に設けられ
たボールねじ機構12を介して操舵補助力を推力に変換
してラック軸8に作用させる。
【0008】電動機11のロータには駆動側ヘリカル・
ギア11aが一体的に設けられ、駆動側ヘリカル・ギア
11aはボールねじ機構12のねじ軸の軸端に一体的に
設けられた従動側ヘリカル・ギア12aと噛み合わされ
ている。ボールねじ機構12のナットはラック軸8に連
結されている。
【0009】ステアリング・ギアボックス4内にはピニ
オン6aに作用する手動トルクを検出するための操舵ト
ルクセンサ13、一方、車輪またはエンジンのミッショ
ン回転数を検出する車速センサ14を設けるとともに、
操舵トルクセンサ13および車速センサ14がアナログ
の電気信号として検出した操舵トルク信号Tおよび車速
信号Vが位相補償手段17に供給され、車速信号Vに対
応して位相補償された操舵トルク信号TOが制御手段1
5に提供される。
【0010】ステアリングホイール2と操向車輪である
前輪10とが機械的に連結されており、位相補償手段1
7から供給される操舵トルク信号TOを制御手段15で
処理して得られる電動機制御電圧VO(例えば、PWM
信号)により、電動機駆動手段16(例えば、FETを
用いたブリッジ回路)を介して電動機電圧VMを発生し
て電動機11がPWM駆動され、ステアリングホイール
2の操舵トルク(操舵トルク信号T)および車速(車速
信号V)に対応した操舵補助力が得られるよう構成され
ている。
【0011】図6において、従来の電動パワーステアリ
ング装置1は、操舵トルクセンサ13、車速センサ1
4、位相補償手段17、目標電流設定手段18および駆
動制御手段19を備えた制御手段15、電動機駆動手段
16、電動機11から構成される。
【0012】位相補償手段17は位相遅れ回路と位相進
み回路から構成され、操舵トルクセンサ13が検出した
操舵トルク信号TのゲインGと位相θを車速センサ14
が検出した車速信号Vに対応して変更し、大きな操舵補
助力(ゲインG)は必要とされるが応答性(位相θ)は
余り問題とならない低車速領域、および操舵補助力(ゲ
インG)は小さくてよいが速い応答性(位相θの遅れな
し)が必要とされる高車速領域の双方の操舵性能を満足
させ、適切な操舵フィーリングを確保するよう構成され
る。
【0013】図7において、ハードで構成された位相補
償手段17は、抵抗R1、コンデンサC1およびFET
(電界効果トランジスタ)Q1を備えた位相遅れ回路
と、抵抗Ra、抵抗Rb、コンデンサCaおよび演算増
幅器OP1を備えた位相進み回路とから構成される。
【0014】FET(電界効果トランジスタ)Q1を備
えた位相遅れ回路は可変位相補償手段17Aを構成し、
FET(電界効果トランジスタ)Q1のドレイン、ソー
ス間抵抗(例えば、Rf)をゲートに供給される車速信
号VCで制御することにより、例えば、車速信号VCが大
きな(高車速領域)場合は抵抗Rfを増加させ、一方、
車速信号VCが小さな(低車速領域)場合には抵抗Rf
を減少させてゲインGおよび位相θが調整される。
【0015】一般的に、CR一次の位相遅れ回路(抵抗
R1、Rf、コンデンサC1構成)およびCR一次の位
相進み回路(抵抗Ra、Rb、コンデンサCa構成)そ
れぞれのs(ラプラス演算子)領域の伝達関数Ha
(s)、He(s)は数1で表わされる。
【0016】
【数1】 Ha(s)=(s*ka+1)/(s*kb+1) ただし、 ka=C1Rf、kb=C1(R1+Rf) He(s)=(s*kα+kγ)/(s*kα+kβ) ただし、 kα=CaRaRb、kβ=Ra+Rb、kγ=Rb
【0017】位相遅れ回路および位相進み回路のゲイン
Gならびに位相θの周波数特性は、数1を周波数(f)
領域に変換して演算することにより求められる。
【0018】高車速領域では抵抗Rfを大きくすること
により、位相遅れ回路の作用がなくなる(Rfを充分大
きな値にすると位相遅れ回路がないのと等価になる)よ
う設定し、ゲインGは小さいが、位相θ遅れがなくなる
よう構成される。従って、高車速領域において、操舵ト
ルクセンサ13からの操舵トルク信号Tと位相補償手段
17からの操舵トルク信号TOは等しく(ゲインGおよ
び位相θが同じ)なり、ステアリングホイール2操作に
対応して電動機11からステアリング系に応答の速い操
舵補助力が作用するよう構成される。
【0019】一方、低車速領域では抵抗Rfを減少させ
ることにより、位相遅れ回路の特性を充分発揮させ、操
舵トルク信号TOは操舵トルク信号Tに対して位相θの
遅れはあるが、ゲインGを充分大きな値とすることがで
き、ステアリングホイール2操作に対応して電動機11
からステアリング系に大きな操舵補助力が作用するよう
構成される。
【0020】位相進み回路は定数が固定されており、車
速信号VCに無関係に一定の特性を有し、位相遅れ回路
で発生する位相θの遅れを進めて補償するよう作用す
る。
【0021】位相補償された操舵トルクTOは制御手段
15の目標電流設定手段18に供給され、目標電流設定
手段18は予め設定されている図8の操舵トルク
(TO)―目標電流(IMS)特性図に基づいて操舵トル
クTOが対応する目標電流信号IMSに変換されて駆動制
御手段19に提供される。
【0022】駆動制御手段19は目標電流信号IMSをオ
ン信号とPWM(パルス幅変調)信号の混成した電動機
制御電圧VOに変換し、電動機制御電圧VOで、例えばパ
ワーFET(電界効果トランジスタ)で構成された電動
機駆動手段16を駆動制御し、電動機駆動手段16を介
して電動機電圧VMを発生し、電動機11を駆動して適
切な操舵補助力をステアリング系に作用させる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動パワーステ
アリング装置は、位相補償回路を抵抗、コンデンサおよ
び演算増幅器等の個別部品(ハード)で構成するため、
部品のばらつき、環境条件、および経時変化等により、
ゲインGおよび位相θの特性がばらついたり、変化した
りして所望のステアリング性能が得られない場合があ
る。特に、FET(電界効果トランジスタ)で構成され
る可変抵抗Rfは、0(零)と∞(無限大)近傍では精
度が良いが、中間近傍の抵抗値は精度が確保できない課
題がある。
【0024】また、設計に際して部品のばらつきや経時
変化を考慮すると、本来必要なゲインGおよび位相θ特
性に充分余裕を持たせなければならず、低車速領域にお
いてゲインGの低下を招いたり、高車速領域において位
相θの遅れを招く場合が想定される。
【0025】さらに、電動機11によりステアリング系
に作用する操舵補助力が操舵トルクセンサに帰還され、
この帰還ループにより操舵回転数(周波数)が高い場合
には発振を生じて音(磁歪音)が発生したり、制御系の
信号にハンチング現象を生じる場合がある。
【0026】この発明はこのような課題を解決するため
なされたもので、その目的は高精度で信頼性に優れ、最
適な操舵フィーリングが得られる電動パワーステアリン
グ装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、制御手
段にソフトウェアで構成したソフト位相補償手段を備え
たことを特徴とする。
【0028】また、この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置のソフト位相補償手段は、車速センサが検出し
た信号に基づいて操舵トルクセンサが検出した操舵トル
ク信号のゲインおよび位相を変更する定数変更手段を備
えたことを特徴とする。
【0029】
【作用】この発明に係る電動パワーステアリング装置
は、制御手段にソフトウェアで構成したソフト位相補償
手段を備えたので、ばらつきや経時変化のない正確なゲ
インならびに位相特性を設定することができる。
【0030】また、この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置のソフト位相補償手段は、車速センサが検出し
た信号に基づいて操舵トルクセンサが検出した操舵トル
ク信号のゲインおよび位相を変更する定数変更手段を備
えたので、車速に応じた正確なゲインならびに位相特性
を設定することができる。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1はこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の全体ブロック構成図である。図6に示す従来
の電動パワーステアリング装置1と同じ機能ブロックは
同一符号で表す。図1において、電動パワーステアリン
グ装置は、操舵トルクセンサ13、車速センサ14、制
御手段20、電動機駆動手段16、電動機11を備え
る。
【0032】制御手段20はマイクロプロセッサおよび
ソフトプログラムを用いた各種演算機能、処理機能から
構成し、ソフト位相補償手段21、目標電流設定手段1
8、駆動制御手段19を備え、位相補償手段17に代え
て制御手段20内にソフト位相補償手段21を設けた点
が図6の構成と異なる。
【0033】また、操舵トルクセンサ13および車速セ
ンサ14からのアナログの操舵トルク信号T、車速信号
Vは図示しないA/D変換手段でディジタル値の操舵ト
ルク信号T、車速信号Vに変換して制御手段20に供給
する。
【0034】図2にこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置のソフト位相補償手段の要部ブロック構成図を
示す。図2において、ソフト位相補償手段21は、位相
補償演算手段22、定数変更手段23、周波数領域変換
手段24を備え、z変換された遅れ位相補償および進み
位相補償のサンプリング時間Tの離散的な伝達関数Ha
(z)、Hb(z)を演算し、この演算結果にディジタ
ル値の操舵トルク信号Tを乗算してサンプリング時間T
に対するz領域の応答出力を算出し、この出力を周波数
(f)領域に変換して位相補償が施された操舵トルク信
号TOを出力するよう構成する。
【0035】また、ソフト位相補償手段21は、ディジ
タル値の車速信号Vに対応した定数A1、K1およびA
2、K2を選定し、それぞれ遅れ位相補償および進み位
相補償の特性を変更するよう制御する。
【0036】位相補償演算手段22は、遅れ位相補償演
算手段25、進み位相補償演算手段26を備え、それぞ
れアナログの遅れ位相補償回路および進み位相補償回路
に対応しz変換されたサンプリング時間Tの離散的な伝
達関数Ha(z)、Hb(z)を演算し、ディジタル値
の操舵トルク信号Tに伝達関数Ha(z)、Hb(z)
を乗算し、演算結果Ha(z)*Hb(z)*Tを周波
数領域変換手段24に供給する。
【0037】伝達関数Ha(z)、Hb(z)の演算
は、例えば数1のs領域で演算した伝達関数Ha(s)
およびHe(s)にs領域からz領域に変換するための
数2で表される双1次変換を施して算出する。
【0038】
【数2】s=2(z−1)/{T(z+1)} ただし、Tはサンプリング時間
【0039】数1に数2を代入して係数を整理すると、
伝達関数Ha(z)、Hb(z)は数3で表される。
【0040】
【数3】 Ha(z)={(A1+K1)z−A1}/(z−1+K1) Hb(z)={(A2+K2)z−A2}/(z−1+K2) ただし、A1、K1、A2、K2は定数
【0041】定数変更手段23は、定数選定手段27、
定数記憶手段28を備え、予め車速信号Vに対応した定
数A1、K1、A2、K2のデータを記憶しておき、デ
ィジタル値の車速信号Vが供給されると対応する定数A
1およびK1を遅れ位相補償演算手段25、定数A2お
よびK2を進み位相補償演算手段26にそれぞれ供給す
る。
【0042】図3に図2に対応したソフト位相補償手段
のブロック線図を示す。図3から明らかなように、z領
域で表された位相遅れ補償および位相進み補償の伝達関
数Ha(z)とHb(z)はz演算子について同じ式で
表され、定数A1およびK1、定数A2およびK2を選
択することで、それぞれ位相遅れ補償、位相進み補償を
構成することができる。
【0043】周波数領域変換手段24はz逆変換演算機
能を備え、位相補償演算手段22から供給される演算結
果Ha(z)*Hb(z)*Tから周波数領域の操舵ト
ルクTOを演算し、位相補償された操舵トルク信号TO
出力する。
【0044】図4にこの発明に係る電動パワーステアリ
ング装置のソフト位相補償手段の位相(θ)/利得
(G)特性図を示す。図4において、位相(θ)および
利得(G)は、z領域の伝達関数の演算結果Ha(z)
*Hb(z)をz逆変換し、車速信号V(高速:VH
中速:VM、低速:VL)をパラメータとして周波数
(f)領域(操舵回転数に対応)で表したものである。
なお、パラメータ(高速:VH、中速:VM、低速:
L)の特性は、定数変更手段23が選定する定数A
1、K1、A2、K2に基づいてきめ細かく設定され
る。
【0045】通常の操舵領域である周波数1〜10Hz
において、低車速領域(VL)には位相θの遅れはある
が、ゲインGは高め(実際は減衰量が小さい)に設定す
る。一方、中車速領域(VM)や高車速領域(VH)には
ゲインGは低いが、位相θの遅れはないよう設定する。
【0046】また、操舵領域を外れた周波数20〜50
Hzの範囲では、ゲインGを低下させ、特に、高車速領
域(VH)のゲインGを低車速領域(VL)および中車速
領域(VM)に対して大幅に低下するよう設定する。
【0047】このように、周波数領域1〜10Hzの通
常操舵領域において、操舵から補助操舵力発生までの速
い応答性が必要でなく、大きな操舵補助力が必要とされ
る低車速領域(VL)には、位相θの遅れがあっても大
きなゲインGを確保し、一方、大きな操舵補助力は必要
でなく、補助操舵力発生の速い応答が必要とされる高車
速領域(VH)には、ゲインGが小さくても位相θの遅
れをなくするよう設定する。
【0048】また、周波数領域20〜50Hzの操舵領
域外において、寄生発振に起因する磁歪音やハンチング
現象を防止するため、高車速領域(VH)のゲインGを
大幅に低下させるよう設定する。
【0049】なお、ソフト位相補償手段21はソフト演
算で構成するため、ハードの個別部品に必然的に生じる
部品のばらつきや経時変化はなく、基準クロックの精度
を高めサンプリング時間Tを選定することで精度の良い
ディジタルフィルタを構成することができる。
【0050】また、部品のばらつきや経時変化を考慮し
てフィルタ特性に余裕を持たせる必要がないため、所望
の位相補償特性を正確に設定することができる。
【0051】ソフト位相補償手段21は位相補償された
操舵トルク信号TOを図1の制御手段20の目標電流設
定手段18に供給し、目標電流設定手段18は予め設定
された図8に示す操舵トルク(TO)―目標電流
(IMS)特性図のデータに基づいて操舵トルク信号TO
を目標電流IMSに変換し、目標電流信号IMSを駆動制御
手段19に提供する。
【0052】駆動制御手段19は、目標電流信号IMS
電圧信号に変換してオン信号、オフ信号およびPWM信
号からなる電動機制御電圧VOを電動機駆動手段16を
構成する、例えば4個のパワーFET(電界効果トラン
ジスタ)を備えたブリッジ回路に供給し、電動機制御電
圧VOに対応した電動機電圧VMで電動機11を駆動する
ことにより、操舵トルク信号Tおよび車速信号Vに対応
した操舵補助力をステアリング系に作用することができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る電動
パワーステアリング装置は、制御手段にソフトウェアで
構成したソフト位相補償手段を備え、演算によりばらつ
きや経時変化のない正確なゲインならびに位相特性を設
定することができるので、位相補償された操舵トルク信
号に基づいて最適な操舵補助力を得ることができる。
【0054】また、この発明に係る電動パワーステアリ
ング装置のソフト位相補償手段は、車速センサが検出し
た車速信号に基づいて操舵トルクセンサが検出した操舵
トルク信号のゲインおよび位相を変更する定数変更手段
を備え、車速に応じた所望の位相補償特性を正確に設定
することができるので、車両の走行状態ならびに操舵状
態にきめ細かく対応した操舵補助力を得ることができ
る。
【0055】なお、ソフト位相補償手段は、高車速領域
(VH)、かつ操舵領域外の周波数領域におけるゲイン
Gを大幅に低下させるよう制御するので、寄生発振に起
因する磁歪音やハンチング現象を防止することができ
る。
【0056】よって、高精度で信頼性に優れ、最適な操
舵フィーリングが得られる電動パワーステアリング装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
全体ブロック構成図
【図2】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
ソフト位相補償手段の要部ブロック構成図
【図3】図2に対応したソフト位相補償手段のブロック
線図
【図4】この発明に係る電動パワーステアリング装置の
ソフト位相補償手段の位相(θ)/利得(G)特性図
【図5】従来の電動パワーステアリング装置の全体構成
【図6】従来の電動パワーステアリング装置の要部ブロ
ック構成図
【図7】従来の電動パワーステアリング装置の位相補償
手段回路図
【図8】操舵トルク(TO)―目標電流(IMS)特性図
【符号の説明】
1…従来の電動パワーステアリング装置、2…ステアリ
ングホイール、3…ステアリング軸、4…連結軸、4
a,4b…自在継ぎ手、5…ステアリングギアボック
ス、6…ラック&ピニオン機構、6a…ピニオン、7…
手動操舵力発生手段、8…ラック軸、8a…ラック歯、
9…タイロッド、10…前輪、11…電動機、11a…
駆動側ヘリカル・ギア、12…ボールねじ機構、12a
…従動側ヘリカル・ギア、13…操舵トルクセンサ、1
4…車速センサ、15,20…制御手段、16…電動機
駆動手段、17…相補償手段、17A…可変位相補償手
段、18…目標電流設定手段、19…駆動制御手段、2
1…ソフト位相補償手段、22…位相補償演算手段、2
3…定数変更手段、24…周波数領域変換手段、25…
遅れ位相補償演算手段、26…進み位相補償演算手段、
27…定数選定手段、28…定数記憶手段、A1,A
2,K1,K2…定数、IMS…目標電流信号、Q1…F
ET(電界効果トランジスタ)、T,TO…操舵トルク
信号、VM…電動機電圧、VO…電動機制御電圧、V,V
C…車速信号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のステアリング系に作用する操舵ト
    ルクを検出する操舵トルクセンサと、前記ステアリング
    系に補助トルクを与える電動機と、前記操舵トルクセン
    サから位相補償手段を介して供給される信号に基づいて
    前記電動機を制御する制御手段とを備えた電動パワース
    テアリング装置において、 前記制御手段に、ソフトウェアで構成したソフト位相補
    償手段を備えたことを特徴とする電動パワーステアリン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 前記ソフト位相補償手段は、車速センサ
    が検出した信号に基づいて前記操舵トルクセンサが検出
    した操舵トルク信号のゲインおよび位相を変更する定数
    変更手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動
    パワーステアリング装置。
JP6226739A 1994-09-21 1994-09-21 電動パワーステアリング装置 Pending JPH0891236A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6226739A JPH0891236A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 電動パワーステアリング装置
US08/531,863 US5699249A (en) 1994-09-21 1995-09-21 Electric power steering apparatus having a phase compensation section

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