JPH0890504A - 縁材自動貼着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】配置される作業者の人員を削減して生産コスト
の低減化を図ることが可能な縁材自動貼着装置を提供す
ること。 【構成】縁材自動貼着装置１０は、リミットスイッチ１
３０から出力される検知信号に基づいてパネル１８に対
する保持状態を設定または解除するパネル押さえローラ
機構１３６と、パネル１８に対する保持状態が解除され
た際、該パネル１８を搬送方向と略直交する方向に変位
させるスライド機構１３８とからなるパネルリターン部
４４を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、パネルの端部
に縁材を貼着し、前記貼着された縁材の余剰部分を切除
する縁材自動貼着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】木製パネルの装飾性の向上、高級化を図
るために、前記木製パネルの端部に縁材を貼着し、前記
貼着された縁材の上側および下側の余剰部分を一対のト
リミング用カッタによって切除する縁材自動貼着装置が
従来から用いられている。前記縁材自動貼着装置は、例
えば、木製のドアを構成するパネルに凹凸のある縁材を
自動的に貼着する場合等に用いられる。

【０００３】前記縁材自動貼着装置では、作業者が被加
工物である木製パネルを該縁材自動貼着装置のケーシン
グに設けられたパネル入口から挿入し、縁材貼着機構お
よびトリミング機構等によって木製パネルの一側面に対
して縁材の貼着、余剰部分の削除等の所望の加工が施さ
れた後、前記ケーシングのパネル入口と反対側に配置さ
れ、所定距離離間するパネル出口から所望の加工処理が
施された木製パネルが搬出される。前記パネル出口で
は、予め待機している他の作業者によって加工済の木製
パネルが取り出される。同様な加工工程によって木製パ
ネルの四側面に対して縁材が貼着された後、次の工程に
搬送される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術に係る
縁材自動貼着装置では、パネル入口側とパネル出口側の
両側に夫々作業者を確保する必要があり、一台の縁材自
動貼着装置に対して複数の作業者を配置しなければなら
ないという不都合がある。

【０００５】本発明は、前記の不都合を克服するために
なされたものであり、作業者の人員を削減し、生産コス
トの低減化を図ることが可能な縁材自動貼着装置を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、駆動源の駆動作用下にパネルを搬送路
に沿って正転方向または逆転方向に搬送する搬送手段
と、パネルが搬送路に搬入されたことを検知する第１検
知手段と、前記第１検知手段から出力される検知信号に
基づいて前記搬送路を開閉する開閉手段とを有するパネ
ル出入部と、パネルの側面部に糊付けする糊付け手段
と、前記糊付けされたパネルの側面部に縁材を押圧する
押圧手段とを有する貼着部と、パネルの側面部に貼着さ
れた縁材の先端部および後端部の余剰部分を切り落とす
第１切削手段を有するエンドカット部と、パネルの側面
部の厚さ方向における縁材の余剰部分を切り落とす第２
切削手段を有するトリミング部と、第２検知手段から出
力される検知信号に基づいてパネルに対する押圧状態を
設定または解除するパネル押圧機構と、パネルに対する
保持状態が解除された際、該パネルを搬送方向と略直交
する方向に変位させるスライド機構とを有するパネルリ
ターン部と、を備えることを特徴とする。

【０００７】

【作用】上記の本発明に係る縁材自動貼着装置では、先
ず、駆動源の駆動作用下にパネルを搬送路に沿って正転
方向に搬送し、該パネルをパネル出入部に導入する。

【０００８】パネル出入部では、パネルが搬送路に搬入
されたことを第１検知手段によって検知し、前記第１検
知手段から出力される検知信号に基づいて、開閉手段は
搬送路を閉塞する。従って、新たな他のパネルを搬送路
に搬入することが阻止される。

【０００９】続いて、貼着部では、糊付け手段によって
パネルの側面部に糊付けし、押圧手段を介してパネルの
側面部に縁材を貼着する。次に、エンドカット部では、
第１切削手段によってパネルの側面部に貼着された縁材
の先端部および後端部の余剰部分が切り落とされる。続
いて、トリミング部では、パネルの側面部の厚さ方向に
おける縁材の余剰部分が切り落とされる。

【００１０】さらに、パネルリターン部では、第２検知
手段から出力される検知信号に基づいて、パネル押圧機
構がパネルに対する保持状態を解除するとともに、スラ
イド機構によって、パネルを押圧して搬送方向と略直交
する方向に変位させる。

【００１１】次に、駆動源の駆動作用下にパネルを搬送
路に沿って逆転方向に搬送し、この結果、パネルは再び
パネル出入部に到達する。この場合、第１検知手段は、
パネルがパネル出入部に復帰したことを検知し、前記第
１検知手段から出力される検知信号に基づいて開閉手段
は搬送路を開口し、所望の加工が施されたパネルを外部
に取り出すことができる。

【００１２】

【実施例】次に、本発明に係る縁材自動貼着装置につい
て好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下
詳細に説明する。

【００１３】図１は、本発明の実施例に係る縁材自動貼
着装置の正面図、図２は、図１の平面図である。

【００１４】この縁材自動貼着装置１０は、直方体状に
形成された基台部１２と、前記基台部１２の上面部に所
定間隔離間して固定された第１と第２の支柱１４ａ、１
４ｂと、前記基台部１２の長手方向に沿って形成され、
第１と第２の支柱１４ａ、１４ｂによって保持された長
尺な保持部材１６とを含む。前記保持部材１６の中間に
は木製パネル（以下、パネルという）１８の端部が通過
する空間部（以下、搬送路という）が画成され、前記パ
ネル１８は保持部材１６の底面部に搬送方向に沿って直
線状に配設された従動自在な複数のコロ２０と、モータ
２２の回転駆動作用下に回動する無限循環軌道２４との
間に介装され、矢印Ｘ₁ またはＸ₂ 方向に搬送される。
また、パネル１８を支持するために、長さが異なる一組
のサポート部材２６、２７が対向して設けられ、保持部
材１６とサポート部材２６間の離間距離はパネル１８の
寸法に応じて任意に変更することが可能である。さら
に、保持部材１６には、長手方向に沿って画成された長
溝２８を介して複数のリミットスイッチ３０ａ〜３０ｆ
が所定間隔離間して設けられている。各リミットスイッ
チ３０ａ〜３０ｆにはパネル１８が当接して揺動するこ
とによりオン状態とオフ状態とを切り換えるアーム３２
が設けられている。これは、後述する貼着部、エンドカ
ット部等にパネル１８が搬入、搬出されたことを検知
し、検知信号を図示しない制御部に出力するものであ
る。なお、前記基台部１２には、前記リミットスイッチ
３０ａ〜３０ｆ等から出力された検知信号が導入される
制御部を有する配線ボックス３４と、後述するシリンダ
にエアーを供給する図示しないエアー供給手段が付設さ
れている。

【００１５】さらに、縁材自動貼着装置１０は、前記基
台部１２の上部の一端部に設けられ、被加工物であるパ
ネル１８を搬入するとともに、所望の加工が施されてリ
ターンされたパネル１８を外部に搬出するパネル出入部
３６と、前記パネル出入部３６に隣接して設けられ、該
パネル出入部３６から搬入されたパネル１８の一側面部
に沿ってテープ状の縁材を貼着する貼着部３８とを有す
る。前記縁材は略円形状に形成されたテーブル３９上に
巻回した状態で同軸状に装着され、後述するように、縁
材の一端部が貼着部３８に導入されるように形成されて
いる。

【００１６】前記貼着部３８に隣接して、パネル１８に
貼着された縁材の先端部および後端部の余剰部分を削除
するエンドカット部４０が設けられ、さらに、パネル１
８に貼着された縁材の厚さ方向の余剰部分をトリミング
するトリミング部４２が設けられる。前記基台部１２の
上部の他端部にはパネルリターン部４４が設けられ、パ
ネル出入部３６側から搬送路に沿って搬入され、一側面
に所望の加工が施されたパネル１８を再び前記パネル出
入部３６側に向かって搬送する。

【００１７】なお、前記パネルリターン部４４の近傍に
は正転または逆転方向に回動するパネル搬送用のモータ
２２が設けられ、前記モータ２２の回転駆動作用下に無
限循環軌道２４が所定方向に回動する。

【００１８】パネル出入部３６は、図３および図４に示
されるように、支持部材４６を介して第１支柱１４ａに
固定され、パネル１８がアーム４８に当接して矢印方向
に揺動することによりオン状態とオフ状態とを切り換え
るリミットスイッチ５０と、前記支持部材４６にねじを
介して固定された固定板５２と、略Ｌ字状の保持板５４
によって固定板５２に保持されたシリンダ５６と、シリ
ンダロッドの先端部に連結され、シリンダ５６の付勢・
滅勢作用によってガイド溝５８に沿って矢印Ｙ ₁ または
Ｙ₂ 方向に変位してパネル１８の搬入路を開口または遮
蔽する変位板６０と、前記変位板６０と一体的に矢印Ｙ
₁ またはＹ₂ 方向に変位するとともに、ヒンジ部材６２
を支点として矢印方向に揺動する開閉板６４と、所定方
向に回動することにより、複数のコロ２０の高さを調節
するハンドル６５とを含む。また、前記パネル１８の搬
送路に近接する部位には、パネル１８の側面に当接し該
パネル１８を位置決めして搬送路に案内するガイド板６
６が設けられている（図１および図２参照）。

【００１９】なお、前記シリンダ５６に対する付勢・滅
勢作用はリミットスイッチ５０から出力される検知信号
に基づいて行われ、シリンダ５６が付勢されることによ
り変位板６０と一体的に開閉板６４が矢印Ｙ₂ 方向に変
位し（図３および図４の二点鎖線参照）、パネル１８の
搬送路が遮蔽されて他のパネルが搬送路へ挿入されるこ
とを阻止する機能を営む。

【００２０】貼着部３８は、図５に示されるように、位
置調整用ボルト６８によって変位自在に設けられたタン
ク７０と、一端側に傾斜する底面を有し、縁材をパネル
１８の一側面１８ａに貼着するための糊を収容する室７
２と、外周面の所定部位が前記室７２内に位置するよう
に設けられ、無限循環軌道２４を介して回動する円柱状
のローラ部材７６を含む。さらに、貼着部３８は、図２
に示されるように、前記糊が付着されたパネル１８の一
側面部１８ａに縁材を押圧して貼着するプレスローラ７
８およびローラ対８０と、前記プレスローラ７８とロー
ラ対８０との間に設けられ、パネル１８の一側面部１８
ａに貼着された縁材を所定長に切断するカッター８２と
を有する。

【００２１】エンドカット部４０は、図６に示されるよ
うに、基台部１２上に固定された支持部材８４を有し、
屈曲する支持部材８４の先端部８６には一対のシリンダ
８８ａ、８８ｂが所定角度傾斜するように支持されてい
る。さらに、前記支持部材８４の先端部８６の四隅角部
には４本のガイドシャフト９０ａ〜９０ｄが設けられて
いる。前記一対のシリンダ８８ａ、８８ｂのシリンダロ
ッド９２ａ、９２ｂの先端には断面略Ｌ字状の連結部材
９４ａ、９４ｂが夫々連結され、前記連結部材９４ａ、
９４ｂに夫々固着されたブロック体９６ａ、９６ｂを介
してモータ９８ａ、９８ｂの回転作用下に所定方向に回
動する略円板状のエンドカッター１００ａ、１００ｂが
保持されている。この場合、連結部材９４ａ、９４ｂお
よびブロック体９６ａ、９６ｂを介してシリンダロッド
９２ａ、９２ｂの先端部に設けられた一対のエンドカッ
ター１００ａ、１００ｂは、パネル１８の一側面に貼着
された縁材の先端部および後端部の余剰部分を夫々切除
する機能を営むものであり、シリンダ８８ａ、８８ｂの
付勢・滅勢作用下にエンドカッター１００ａ、１００ｂ
が矢印Ａ方向に変位した状態で縁材の両端部の切断が行
われる。なお、前記シリンダ８８ａ、８８ｂを所定角度
傾斜させた状態で保持しているのは、パネル１８が無限
循環軌道２４によって搬送される状態で縁材を切断する
ためである。

【００２２】次に、トリミング部４２は、位置調整用ボ
ルト１０２によって矢印Ｚ方向に沿って位置調整可能に
形成される支持台１０４と、前記支持台１０４に立設さ
れた支柱１０６およびガイドシャフト１０８ａ、１０８
ｂを介して支持され、矢印ＹまたはＺ方向に沿って変位
自在に設けられた第１と第２のユニット１１０、１１２
とを含む。前記第１と第２のユニット１１０、１１２
は、夫々、モータ１１４と、モータ軸に連結されたトリ
ミングカッター１１６と、前記モータ１１４を矢印Ｙ並
びにＺ方向に変位させる摺動機構１１８とを有し、前記
摺動機構１１８の摺動作用下にアーム機構１２０が変位
することにより、トリミングカッター１１６の傾斜刃部
分と平刃部分とを相互に切り換えることができる。削り
量の調整は、ローラ調節ねじ１２２の回動作用下に上な
らいローラ１２４および下ならいローラ１２６を変位さ
せて行う。なお、トリミング部４２の構成並びに動作の
詳細は、本出願人の提案に係るトリミング装置（特願平
６−６９６８４号）を参照するとよい。

【００２３】パネルリターン部４４は、パネル１８がア
ーム１２８に当接することにより、該パネル１８に対し
てトリミング加工が終了したことを検知するリミットス
イッチ１３０（図１参照）と、保持部材１６の内壁面に
固定されたシリンダ１３２の駆動作用下に一対のガイド
軸１３４ａ、１３４ｂに沿って矢印Ｙ₁ またはＹ₂ 方向
に変位するパネル押さえローラ機構１３６（図８参照）
と、パネル１８の搬送路に沿って設けられ、搬送方向と
略直交する方向に所定距離だけ該パネル１８をスライド
させるスライド機構１３８（図９参照）とを含む。な
お、リミットスイッチ１３０は、図３および図４に示す
ものと略同一の構成からなるため、その詳細な説明を省
略する。

【００２４】パネル押さえローラ機構１３６は、図８に
示されるように、第１と第２の支柱１４ａ、１４ｂによ
って保持される保持部材１６に固定されたシリンダ１３
２と、シリンダロッド１４０の先端部に連結されるブロ
ック体１４２と、前記ブロック体１４２の長手方向に沿
って従動自在に軸支された８個のコロ１４４ａ〜１４４
ｈと、前記保持部材１６に所定間隔離間して固定される
一対のガイド部材１４６ａ、１４６ｂとを有する。前記
ガイド部材１４６ａ、１４６ｂは、ブロック体１４２の
先端および後端側に連結されるガイド軸１３４ａ、１３
４ｂを有し、シリンダ１３２の駆動作用下にブロック体
１４２はガイド軸１３４ａ、１３４ｂに沿って矢印Ｙ₁
またはＹ₂ 方向に変位する。

【００２５】スライド機構１３８は、図９に示されるよ
うに、パネル１８の搬送方向に沿って第２支柱１４ｂに
連結される長尺なプレート１４８と、前記プレート１４
８の略中央部に固設されるシリンダ１５０と、前記プレ
ート１４８の長手方向に沿った両端部に固設される一対
のガイド部材１５２ａ、１５２ｂと、シリンダロッド１
５４の先端部に連結され、ガイド軸１５６ａ、１５６ｂ
を介して矢印Ｚ₁ またはＺ₂ 方向に変位する長尺な押圧
部材１５８とを含む。前記押圧部材１５８は、パネル１
８の搬送方向に沿って延在するように設けられ、シリン
ダ１５０の駆動作用下に押圧部材１５８がパネル１８の
一側面部に当接して、前記パネル１８を搬送方向と略直
交する矢印Ｚ₁ 方向に所定距離だけスライドさせる。

【００２６】本発明の実施例に係る縁材自動貼着装置１
０は、基本的には以上のように構成されるものであり、
次にその動作並びに作用効果について説明する。

【００２７】先ず、モータ２２を正転方向に回転駆動
し、モータ軸に懸架された無限循環軌道２４を矢印Ｘ₁
方向に回動させた状態において、パネル１８の一側面部
をガイド板６６に沿って位置決めし、サポート部材２６
によって水平状態を保持しながら該パネル１８を無限循
環軌道２４上に載置する。前記パネル１８は複数のコロ
２０と無限循環軌道２４との間に挟持されるとともに、
該パネル１８の端部（加工部位）を無限循環軌道２４か
ら矢印Ｚ₂ 方向に若干突出させた状態で矢印Ｘ₁方向に
搬送し、パネル出入部３６を構成するリミットスイッチ
５０に当接する。パネル１８の一部がアーム４８に当接
することにより該アーム４８が揺動し、リミットスイッ
チ５０はオン状態からオフ状態に切り換わり、その検知
信号が配線ボックス３４内の図示しない制御部に出力さ
れる。制御部は、前記検知信号に基づいて、エアー供給
手段を付勢しシリンダ５６にエアーを供給する。従っ
て、シリンダロッドの先端部に連結された変位板６０と
一体的に開閉板６４が矢印Ｙ₂方向に下降してパネル１
８の搬送路を遮蔽する（図３および図４の二点鎖線参
照）。この結果、他のパネルが搬送路内に進入すること
を阻止することができる。

【００２８】前記リミットスイッチ５０を通過したパネ
ル１８は、複数のコロ２０および無限循環軌道２４の挟
持作用下に貼着部３８に搬送される。前記貼着部３８で
は、無限循環軌道２４を介して回動するローラ部材７６
の外周面にパネル１８の一側面部１８ａが当接し、前記
パネル１８の一側面部１８ａに糊を付着させる（図５参
照）。続いて、プレスローラ７８およびローラ対８０に
よって縁材を押圧し、前記糊が付着されたパネル１８の
一側面部１８ａに縁材を貼着する。パネル１８に貼着さ
れた縁材は、カッター８２によって所定の長さに切断さ
れる。

【００２９】貼着部３８による縁材の貼着処理が終了し
た後、複数のコロ２０と無限循環軌道２４との間に挟持
されたパネル１８を搬送路に沿って搬送し、エンドカッ
ト部４０に導入する。前記エンドカット部４０では、予
め夫々のモータ９８ａ、９８ｂを駆動させ、モータ軸に
軸支されたエンドカッター１００ａ、１００ｂを回動さ
せた状態に設定しておく。そこで、夫々のシリンダ８８
ａ、８８ｂを駆動し、シリンダロッド９２ａ、９２ｂの
変位作用下に連結部材９４ａ、９４ｂおよびブロック体
９６ａ、９６ｂを介して連結された一対のエンドカッタ
ー１００ａ、１００ｂを一体的に変位させ、各エンドカ
ッター１００ａ、１００ｂによってパネル１８の一側面
部１８ａの先端部および後端部の余剰部分を切断する。
この場合、夫々のシリンダ８８ａ、８８ｂは貼着部３８
側に所定角度傾斜した状態で保持されており、パネル１
８が無限循環軌道２４とコロ２０とによって挟持されて
搬送を継続した状態でエンドカット処理が行われる。

【００３０】続いて、前記パネル１８はトリミング部４
２に導入される。この場合、トリミング部４２では、摺
動機構１１８の摺動作用下にアーム機構１２０を予め変
位させ、パネル１８の厚さに応じてトリミングカッター
１１６の傾斜刃部分または平刃部分のいずれかを選択し
ておく。その後、モータ１１４の駆動作用下に上下一対
のトリミングカッター１１６を回動させ、パネル１８の
端面の厚さ方向から突出する縁材の不要部分を切り落と
すトリミング加工が施される。

【００３１】このようにしてトリミング加工が施された
パネル１８は、複数のコロ２０および無限循環軌道２４
を介してパネルリターン部４４のパネル押さえローラ機
構１３６に導入され、該パネル１８はブロック体１４２
に軸支された８個のコロ１４４ａ〜１４４ｈに押圧され
る。パネル１８がパネル押さえローラ機構１３６に導入
される際、リミットスイッチ１３０のアーム１２８にパ
ネル１８が当接して該アーム１２８が揺動することによ
り、該リミットスイッチ１３０はパネル１８がパネル押
さえローラ機構１３６に導入されたことを検知してオン
状態からオフ状態に切り換わり、制御部に検知信号を導
出する。制御部では、前記検知信号に基づき、無限循環
軌道２４を駆動するモータ２２を滅勢してその回転駆動
を停止させる。

【００３２】制御部は、エアー供給手段を介してパネル
押さえローラ機構１３６を構成するシリンダ１３２にエ
アーを供給する。前記シリンダ１３２の付勢作用下に、
ブロック体１４２をガイド軸１３４ａ、１３４ｂに沿っ
て矢印Ｙ₁ 方向に所定距離だけ上昇させることにより、
コロ１４４ａ〜１４４ｈによる押圧状態が解除される
（図８の二点鎖線参照）。続いて、制御部は、エアー供
給手段を介してスライド機構１３８を構成するシリンダ
１５０にエアーを供給し、パネル１８の搬送方向と略直
交する矢印Ｚ₁ 方向に押圧部材１５８を変位させる。前
記押圧部材１５８はパネル１８の一側面部１８ａに当接
し、該パネル１８の端部を矢印Ｚ₁ 方向に所定距離だけ
スライドさせる。なお、前記スライド機構１３８によっ
てパネル１８の端部を搬送方向と略直交する方向に所定
距離だけスライドさせることにより、従前に通過を検知
した複数のリミットスイッチ３０ａ〜３０ｆおよび各種
カッター８２、１００ａ、１００ｂ、１１６等にパネル
１８の端部を接触させることなくパネル１８をパネル出
入部３６にリターンさせることができる。

【００３３】制御部は、再びパネル押さえローラ機構１
３６のシリンダ１３２を付勢し、コロ１４４ａ〜１４４
ｈがパネル１８の上面部を押圧するようにブロック体９
６ａ、９６ｂを矢印Ｙ₂ 方向に変位させる。さらに、制
御部はモータ２２を逆転方向に回転させ、無限循環軌道
２４を前記とは逆方向（矢印Ｘ₂ 方向）に回動させる。
従って、パネル１８は複数のコロ２０と無限循環軌道２
４との間に挟持された状態でパネル出入部３６まで搬送
される。

【００３４】パネル出入部３６に回帰したパネル１８は
リミットスイッチ５０のアーム４８に当接し、前記リミ
ットスイッチ５０をオフ状態からオン状態に切り換え、
検知信号を制御部に出力するとともに、パネル１８はヒ
ンジ部材６２を支点として矢印方向に揺動する開閉板６
４を通過して外部に露呈する。制御部は前記検知信号に
基づいてエアー供給手段を付勢し、パネル出入部３６の
シリンダ５６にエアーを供給して変位板６０と一体的に
開閉板６４を上昇させて原位置に復帰させるとともに、
スライド機構１３８のシリンダ１５０にエアーを供給し
て押圧部材１５８を原位置に復帰させる。さらに、制御
部は、モータ２２の回転を停止させて正転方向の回転に
切り換えておく。

【００３５】以上のようにして、パネル１８の一側面部
１８ａに対する縁材の加工工程が終了し、該パネル１８
の他の側面部に対する加工工程に待機させることができ
る。

【００３６】

【発明の効果】本発明に係る縁材自動貼着装置によれ
ば、以下の効果が得られる。

【００３７】すなわち、パネルリターン部および搬送手
段を介して所望の加工処理が施されたパネルをパネル出
入部に自動的に復帰させることにより、本装置に従事す
る作業人員を減らすことができ、人件費を削減して生産
コストの低減化を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る縁材自動貼着装置の正面
図である。

【図２】図１に示す縁材自動貼着装置の平面図である。

【図３】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するパネル
出入部の部分拡大図である。

【図４】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するパネル
出入部の部分拡大図である。

【図５】図１に示す縁材自動貼着装置を構成する貼着部
の要部断面図である。

【図６】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するエンド
カット部の要部拡大図である。

【図７】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するトリミ
ング部の拡大図である。

【図８】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するパネル
押さえローラ機構の部分断面図である。

【図９】図１に示す縁材自動貼着装置を構成するスライ
ド機構の要部拡大図である。

【符号の説明】

１０…縁材自動貼着装置 １２…基台部 １４ａ、１４ｂ…支柱 １６…保持部材 １８…木製パネル ２０、１４４ａ〜
１４４ｈ…コロ ２２、９８ａ、９８ｂ、１１４…モータ ２４…無限循環軌道 ３０ａ〜３０ｆ、５０、１３０…リミットスイッチ ３６…パネル出入部 ３８…貼着部 ４０…エンドカット部 ４２…トリミング
部 ４４…パネルリターン部 ５６、８８ａ、８８ｂ、１３２、１５０…シリンダ １３６…パネル押さえローラ機構 １３８…スライド
機構 １４６ａ、１４６ｂ、１５２ａ、１５２ｂ…ガイド部材 １５８…押圧部材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動源の駆動作用下にパネルを搬送路に沿
   って正転方向または逆転方向に搬送する搬送手段と、 パネルが搬送路に搬入されたことを検知する第１検知手
   段と、前記第１検知手段から出力される検知信号に基づ
   いて前記搬送路を開閉する開閉手段とを有するパネル出
   入部と、 パネルの側面部に糊付けする糊付け手段と、前記糊付け
   されたパネルの側面部に縁材を押圧する押圧手段とを有
   する貼着部と、 パネルの側面部に貼着された縁材の先端部および後端部
   の余剰部分を切り落とす第１切削手段を有するエンドカ
   ット部と、 パネルの側面部の厚さ方向における縁材の余剰部分を切
   り落とす第２切削手段を有するトリミング部と、 第２検知手段から出力される検知信号に基づいてパネル
   に対する保持状態を設定または解除するパネル押圧機構
   と、パネルに対する保持状態が解除された際、該パネル
   を搬送方向と略直交する方向に変位させるスライド機構
   とを有するパネルリターン部と、 を備えることを特徴とする縁材自動貼着装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の装置において、開閉手段
   は、シリンダと、前記シリンダの駆動作用下に変位板と
   ともに一体的に略鉛直上下方向に変位し且つヒンジ部材
   を介して所定方向に揺動する開閉板とを有することを特
   徴とする縁材自動貼着装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の装置において、パネル押圧
   機構は、シリンダと、複数のコロが軸支され、前記シリ
   ンダの駆動作用下にガイド軸に沿って略鉛直上下方向に
   変位するブロック体とを含むことを特徴とする縁材自動
   貼着装置。
4. 【請求項４】請求項１記載の装置において、スライド機
   構は、シリンダと、シリンダロッドの先端部に連結さ
   れ、パネルの搬送方向に沿って延在する押圧部材とを含
   むことを特徴とする縁材自動貼着装置。