JPH088775A - 無線機 - Google Patents

無線機

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JPH088775A
JPH088775A JP13761494A JP13761494A JPH088775A JP H088775 A JPH088775 A JP H088775A JP 13761494 A JP13761494 A JP 13761494A JP 13761494 A JP13761494 A JP 13761494A JP H088775 A JPH088775 A JP H088775A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイレクトコンバージョン方式において、2
次歪特性の影響を受けないようにする。 【構成】 試験信号を発生させる手段と、ミキサの歪出
力を検出する手段と、歪出力の値からミキサのバイアス
電圧やローカル発振器の位相・振幅成分を制御する制御
回路を備え、受信以外の時間に試験信号を発生させて、
無線回路で歪を生じさせ、この歪成分が最小になる様に
無線部のバイアス電圧やローカル発振器の位相・振幅成
分を制御調整することにより、最も低歪の状態で受信を
行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、携帯電話・自動車電話
システム等の移動通信システムにおける移動局として用
いられる無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の移動通信端末の急速な普及に伴
い、端末に対して小形化、軽量化、低価格化が要求され
てきている。ダイレクトコンバージョン受信方式は、こ
の様な低価格、小形の携帯端末の受信部を構成すること
が可能な受信方式として近年になって注目を集めてい
る。
【0003】以下にダイレクトコンバージョン受信機の
構成について説明する。ダイレクトコンバージョン受信
方式は受信した高周波(RF)信号を、これと同じ周波
数を持つローカル発振器信号によってミキシングし、直
接ベースバンドに周波数変換して元信号を復調する受信
方式である。図31にダイレクトコンバージョン受信機
の構成例を示す。アンテナ201より受信されたRF信
号はRFフィルタ202を通過後、RFアンプ201で
増幅され、2チャネルに分けられ、ミキサ(周波数変換
器)204、207において、ローカル発振器206か
らの、RF信号と同じ周波数を持つ搬送波とミキシング
される。このローカル発振器は第1のミキサ204、及
び90°移相器205を介して第2のミキサ207にそ
れぞれ接続されている。受信されたRF信号は第1、第
2のミキサによって90°の位相関係にあるベースバン
ド信号に変換され、ローパスフィルタ210、211を
通過後、ベースバンドアンプ212、213によって増
幅され、例えば、検波器214等によって検波される。
尚、ミキサの後段のACカップリング208、209は
ミキサで生じた直流成分によってアンプ212、213
が飽和すること防ぐため、直流成分除去の目的で挿入し
てあるものである。また、移相器205は、RF信号パ
スに挿入しても同様の結果が得られることは良く知られ
ている。
【0004】ダイレクトコンバージョン受信方式は、R
F信号を直接ベースバンドに周波数変換するため、中間
周波数を持たず、原理的にイメージ応答が存在しないこ
とにより、スーパーヘテロダイン方式のRF段に通常使
用されているイメージ除去用の急峻なフィルタが不要で
あること、ベースバンドのチャネル選択用のフィルタが
LSI化可能なこと、などの理由により近年のLSIの
進歩とともに、受信器の小形化を実現できる受信方式と
して注目されている。
【0005】さて、このダイレクトコンバージョン受信
機のスーパーヘテロダイン方式と比較した場合の欠点と
して、一般に受信ダイナミックレンジが狭く、受信機と
しての線形性(歪特性)が良好でないという問題があ
る。これについて以下に説明する。
【0006】一般に、受信機では、無線部の利得を上げ
ると線形性(ダイナミックレンジ)が劣化し、耐干渉波
特性や強入力信号(所望波)に対する受信特性が劣化す
る。ところが、ダイレクトコンバージョン受信機におい
ては、無線回路の利得をスーパーヘテロダイン受信方式
よりも高く採る必要がある。すなわち、ダイレクトコン
バージョン受信機ではチャネル選択フィルタとなるべー
スバンドフィルタ210、211は、スイッチドキャパ
シタフィルタ(SCF)、もしくはジャイレータフィル
タ(GF)などによって構成されるが、これらの能動フ
ィルタは、小形化という点では優れているものの、スー
パーヘテロダイン受信方式で通常使用されるセラミック
フィルタや水晶フィルタ等の受動フィルタと比較して、
雑音レベルが高いという問題がある。これらSCF、G
Fの雑音レベルによって受信部全体のNF(雑音指数)
が劣化しないようにするためには、これらフィルタより
も前段の高周波回路、すなわちRFアンプ、ミキサなど
で充分な利得を得る必要がある。従ってRFアンプ、ミ
キサ等の利得ブロックに要求される利得は、スーパーヘ
テロダイン受信機におけるRFアンプ、ミキサなどより
も、通常10〜20dB程度も大きくなる。さらに、ダ
イレクトコンバージョン受信機では、例えばダブルスー
パーヘテロダイン方式のように、第1・第2IF周波数
に相当する利得ブロック(IFアンプ等)が存在しない
ため、RFアンプ、ミキサの利得ブロックとして必要な
り得が大きくなり、RFアンプ、ミキサの負担は余計に
大きいものとなる。
【0007】さて、以上に述べた様に、ダイレクトコン
バージョン受信機においては、広範囲な受信ダイナミッ
クレンジを実現することが難しく、特に強電界の入力信
号、干渉波に対する充分な体制を備えさせることがダイ
レクトコンバージョン受信機実用化への重要な課題と言
える。
【0008】一般に受信機のダイナミックレンジ、線形
性を評価する指標・仕様としては、相互変調特性(隣接
チャネル、次隣接チャネルへ干渉信号を入力した場合の
受信性能を規定)、隣接チャネル感度抑圧特性(隣接チ
ャネルへ干渉信号を入力した場合の受信性能を規定)な
どがある。
【0009】非線形歪の次数という観点からは、一般に
受信機回路で使用されるトランジスタやFET等の能動
回路素子で生じる非線形歪のうち、3次の歪が問題にな
る。この3次歪は通常、相互変調特性として評価され
る。図32は相互変調特性を示す図である。強電界の干
渉波2波(通常は所望波(1805)の隣接チャネルと
次隣接チャネル)が入力された場合、この2干渉波の差
周波数(1806)と同じ周波数離れた周波数に3次歪
出力(1803、1804)が現れ、所望波1805に
重畳し受信が不可能になる。
【0010】次に、隣接チャネル感度抑圧特性につい
て、図33を用いて説明する。図33で401は所望波
信号、402が隣接チャネル信号である。隣接チャネル
感度抑圧による受信感度劣化とは、隣接チャネル(40
3)に強電界の信号(干渉波:402)が入力された
時、この信号により、高周波アンプ、ミキサ、ベーズバ
ンドフィルタ・アンプ回路などの回路が飽和し、受信信
号(401)帯域内に非線形歪みを生じて(混変調)、
所望波対干渉波比(D/I)が劣化することや、隣接チ
ゃネル信号(402)が、所望波(401)に重なって
(404)、感度が劣化することを指す。通常、隣接チ
ャネル感度抑圧特性は、隣接チャネル周波数にシステム
で使用されている変調波を入力した場合に、どの程度ま
で強入力の干渉波まで受信特性が保たれるかを示すもの
であり、通常、受信機では、隣接チャネル感度抑圧特性
(405:所望波と干渉波とのレベル差)として、60
〜70dBが要求される。ダイレクトコンバージョン受
信機で、この特性を満足するためにチャネル選択フィル
タ(210、211)は隣接チャネルの減衰量として、
70dB以上の特性を備えることが必要となる。ここ
で、チャネル選択フィルタで干渉波が十分に抑圧されれ
ば、後段の回路(212、213)の非線形性は余り問
題とはならない。しかし、チャネル選択フィルタの前段
のRFアンプ(203)、ミキサ(204、207)へ
の入力信号のうち、隣接チャネル・次隣接チャネル等の
干渉波に対しては減衰が全く出来ないため、非常に強電
界の干渉波がRFアンプやミキサに直接入力されること
になる。したがって、所望の性能を満たす為には、これ
らの回路に対する線形性の要求は非常に厳しいものとな
る。しかし、ダイレクトコンバージョン受信方式におい
ては、スーパーヘテロダイン受信機で問題となる3次歪
以外に、2次の歪が特に問題となる。これを図34によ
って説明する。図34で、振幅成分を持つ変調波(30
2)が、近隣する周波数に入力された場合である。ここ
で、2つの振幅変調周波数成分305と306を考える
と、その2波の差周波数(303)の周波数(304)
に2次歪出力(307)が現れる。これは、所望波(3
01)に重畳し、受信感度劣化を生じることになる。さ
らに、実際には、干渉波(302)の305、306に
示した2信号成分以外に、帯域内の周波数成分のうち
の、全ての2信号の組合わせで2信号の周波数差の2次
歪出力が生じる。従って、図35の801に示す様に、
直流周波数付近に干渉波(302)の帯域(802)の
約2倍の帯域(803)の2次の非線形歪出力(80
1)が現れることになる。
【0011】以上の説明より、2次の非線形歪は、干渉
波の周波数(308)に依存せず、干渉波周波数が無線
部の受信可能な帯域内であれば、隣接チャネルでなくと
も、受信機の受信帯域内に振幅変調波が存在すれば、振
幅変調成分の差周波数成分303の非線形歪がベースバ
ンド所望信号帯域内に周波数変換されてしまうことにな
る(この様に干渉波の周波数に依存しない歪を一般に混
変調歪という)。しかし、一般的には所望信号の周波数
に最も近い、隣接チャネル干渉波によって生じる非線形
歪が無線機のシステム設計上は最も大きい問題となる。
【0012】次にミキサ回路で2次歪が生じる原因につ
いて説明する。図36は無線回路で通常使用されている
公知のシングルバランスミキサである。この回路は、ロ
ーカル発振器入力VLOとRF信号入力VRFの乗算を行い
Vout に、VLO×VREが出力される。ここで、トランジ
スタペア1701、1702の特性が全く同じで平衡が
採れていれば、出力Vout には偶数時の歪成分は現れな
いが、トランジスタペア1701、1702のバイアス
電圧、負荷抵抗RL1704、1705の値が異なって
いたり、ローカル入力部VLOが完全な平衡入力でない場
合(1706と1707の配線長が異なっている場合)
には、差動出力Vout に2次歪成分が現れる。
【0013】この様な2次歪の影響は、従来のスーパー
ヘテロダイン受信機では問題とはなっていない。すなわ
ち、スーパーヘテロダイン受信機のブロック図である図
37でミキサ602によって周波数変換された後の信号
周波数は、中間周波数(455KHz等)であり、図3
8で干渉波502の帯域内の2波(505、506)の
差周波数503であるベースバンド周波数504に歪出
力507が現れても、周波数変換された所望波501の
周波数(509:中間周波数)と歪出力周波数504と
が異なっているために、所望波帯域内に歪出力は存在し
ない。また、この2次歪出力は、ミキサ602後段のコ
ンデンサ603の周波数特性510によって除去されて
しまうため、この歪によって、ミキサ後段のベースバン
ドフィルタ604、検波器605が誤動作する心配も無
い。
【0014】同様な理由により、ダイレクトコンバージ
ョン受信機に於いても、RFアンプの二次歪は通常問題
とはならない。これは、図39に示すダイレクトコンバ
ージョン受信機に於いて、図35の302の様な干渉波
信号が入力されると、801の様な2次歪出力が生じる
が、通常RFアンプ後段には直流カット用のコンデンサ
が挿入される為、801の様な低周波の歪出力は除去さ
れてしまい、RFアンプでの二次歪はミキサ前段までに
除去されてしまうからである。
【0015】しかし、ダイレクトコンバージョン受信機
のミキサで生じる二次歪は、削除することが出来ず、ス
ーパーヘテロダイン受信方式には無い、ダイレクトコン
バージョン受信機特有の問題と言える。
【0016】さて、以上説明した混変調歪は、一般に振
幅変調信号を取り扱うシステムにおいて問題となり、周
波数変調信号を使用している無線通信システムにおいて
は、特に問題とはならない。 (文献: R.G Meyer, M.J.Shensa, R.Eschenbach :
“Cross Modulation and Intermodulation in Amplifie
rs at High Frequencies”IEEE Journal of Solid-Stat
e Circuits, Vol.SC-7, No.1, pp.16-23 February 1972
参照)。
【0017】しかし、近年携帯電話システムやコードレ
ス電話システム等の無線通信システムで採用されてい
る、π/4-QPSK 等の帯域制限を受けた線形変調方式で
は、信号成分に振幅成分を持っている為、FM、FSK
等の定包絡線変調方式と比べて、混変調や相互変調を生
じやすいという問題がある。この様な振幅成分を持つ変
調方式が使用されている無線通信システムにおいては、
ダイレクトコンバージョン受信機のミキサ回路は特に隣
接チャネル感度抑圧特性を満足することが非常に困難に
なる。従って、混変調特性に弱いダイレクトコンバージ
ョン受信機では、この様な無線通信システムでの使用に
耐える為には、ミキサの2次の非線形歪出力をいかに減
少させるかが重要な課題となっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この様に、従来のダイ
レクトコンバージョン受信方式を用いた受信機において
は、受信機の非線形回路、特にミキサの2次の非線形成
分によってシステム帯域内に存在する干渉波の2次歪出
力が周波数変換後のベースバンドの所望周波数帯に出力
され、受信が困難になるという問題があった。従って、
ダイレクトコンバージョン受信機を干渉波が存在する実
電波環境下で使用する場合には、従来のスーパーヘテロ
ダイン受信機に比べて、ミキサの非線形歪特性が問題と
なり、特に所望波に最も近接する周波数の干渉波、すな
わち隣接チャネル干渉波入力時の歪特性を規定する隣接
チャネル感度抑圧の仕様を満たすことが非常に難しいと
いう課題があった。
【0019】本願の第1の目的は、従来、スーパーヘテ
ロダイン方式よりも、強信号入力時の非線形歪み特性が
劣化しやすいと考えられていたダイレクトコンバージョ
ン方式を対象として、2次歪特性の影響を受けずに良好
な受信特性を得られるシステム構成とした無線機を提供
することにある。
【0020】本願の第2の目的は、上記第1の目的を達
成するシステム構成に好適な試験信号発生器を搭載した
無線機を提供することにある。
【0021】本願の第3の目的は、上記第1の目的を達
成するシステム構成に好適な回路構成の周波数変換回路
を搭載した無線機を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本願の第1発明は、ディジタルもしくはアナロ
グ信号で変調された高周波信号を伝送する無線通信シス
テムに使用され、少なくとも、前記高周波信号の中心周
波数とほぼ等しい周波数の基準信号を発生するローカル
発振器と、前記ローカル発振器からの基準信号から、位
相が相互に直交する第1及び第2の基準信号を得るため
の移相手段と、前記高周波信号と、前記ローカル発振器
からの基準信号とを乗算し、第1及び第2のそれぞれ第
1および第2のベースバンド信号を得るための第1及び
第2の周波数変換器と、前記周波数変換器出力を入力信
号とし、前記入力信号に利得を与える第1及び第2のベ
ースバンド回路と、前記ベースバンド回路の出力信号を
復調するための復調器と、前記ベースバンド信号を入力
とする周波数選択フィルタと、前記復調器に入力される
信号の電界強度を測定する受信電界強度測定回路と、前
記受信電界強度測定回路で測定された値に基づき、制御
信号を発生する制御回路と、前記第1及び第2の周波数
変換器に入力される試験信号を発生する試験信号発生回
路とを供えた無線機において、所望信号を受信していな
い期間に、前記試験信号発生回路から発生された試験信
号を前記第1、第2の周波数変換器に入力し、前記周波
数変換器の出力成分のうち、所定の周波数成分の受信電
界を測定し、前記受信電界強度の値に基づいて発生され
た制御信号によって、前記第1及び第2の周波数変換器
の所定のパラメータを制御するという手段を有すること
を特徴とする。
【0023】そして、この第1の発明で用いる所定のパ
ラメータはローカル発振器から周波数変換器に供給され
る基準信号の位相及び振幅を可変とするものであること
を特徴とする。
【0024】上記第2の目的を達成するため、本願の第
2発明は、無線信号を受信する受信部と、受信部に入力
することにより歪を検出することのできる試験信号を発
生する試験信号発生器と、無線信号と試験信号との入力
を切り替える切替器と、前記切替器を切り替えると共
に、受信部からの信号から歪の量を検出し、検出結果に
対し受信部の回路変更を行う機能を有する制御回路を具
備することを特徴する。
【0025】そして、この第2の発明での試験信号発生
器あるいはその一部に、送信回路あるいはその一部を用
いることを特徴とする。
【0026】また第2の発明において、上記試験信号
が、無線機のローカル信号周波数に対して左右対称のス
ペクトルをもつことを特徴とする。
【0027】上記試験信号のスペクトラムをベースバン
ドに変換したときの周波数が、無線信号のボーレートf
sに対して、fs×2L=(f2−f1)×M×(M+
N)/N(f1,f2,L,M,Nは整数)となるよう
な2つの周波数f1、f2であることを特徴とする。
【0028】上記第3の目的を達成するため、本願の第
3発明は、第1の構成では、少なくとも一組のトランジ
スタ差動対を具備し、前記1つまたは複数の差動対に平
衡入力される第1の信号と平衡または不平衡入力される
第2の信号により、信号の混合が行われる回路におい
て、前記第1の信号が入力される平衡入力端子の一方も
しくは両方に位相が可変な回路と利得が可変な回路の一
方もしくはその両方が具備されている周波数変換回路を
有することを特徴とする。
【0029】第2の構成では、少なくとも一組のトラン
ジスタ差動対を具備し、前記1つまたは複数の差動対に
平衡入力される第1の信号と平衡または不平衡入力され
る第2の信号により、信号の混合が行われる回路におい
て、前記第1の信号が入力される平衡入力端子の一方も
しくは両方に位相が可変な回路と振幅の大きさを制限す
ることが可能な回路の一方もしくはその両方が具備され
ている周波数変換回路を有することを特徴とする。
【0030】第1または第2の構成において、前記可変
位相回路及び前記可変利得回路の可変量が電気的な制御
信号によって変化することを特徴とする。また、前記周
波数変換回路の後段に具備され、前記周波数変換回路で
発生する偶数次の歪み信号を検出する回路と前記検出回
路の出力信号を入力し、前記偶数次の歪み信号の出力を
小さくするように前記可変位相回路または前記可変利得
回路のどちらか一方もしくはその両方へ電気的な制御信
号を送る回路を具備することを特徴とする。
【0031】また、第3の構成では、少なくとも一組の
トランジスタ差動対を具備し、前記1つまたは複数の差
動対に平衡入力される第1の信号と平衡または不平衡入
力される第2の信号により、信号の混合が行われる回路
において、前記信号の混合が行われる回路を流れる直流
電流もしくは前記信号の混合が行われる回路を構成する
素子にかかる直流電圧が、外部から入力される制御信号
により変化することができる機構が具備されている周波
数変換回路を有することを特徴とする。
【0032】
【作用】本願の第1発明によれば、従来、スーパーヘテ
ロダイン方式よりも、強信号入力時の非線形歪み特性が
劣化しやすいと考えられていたダイレクトコンバージョ
ン受信機においても、2次歪特性の影響を受けずに良好
な受信特性を得られるという作用がある。
【0033】本願の第2発明によれば、歪を検出するこ
とのできる試験信号を受信部に入力し、受信部からの信
号から歪の量を検出し、検出結果に対し受信部の回路変
更を行うことにより、歪の原因となっている素子のばら
つきを補償して、歪を抑制することができる。
【0034】本願の第3発明によれば、所望波の周波数
に近接し、アンテナと周波数変換器の間に具備されるフ
ィルターで遮断できない干渉信号により生じ、ダイレク
トコンバージョン方式では問題になるベースバンド周波
数の歪み信号を低減でき、受信機のICRの劣化を防ぐ
と作用がある。
【0035】
【実施例】図1は本願の第1発明による携帯無線機を説
明するための図である。受信信号は、ミキサ104、1
07でIQチャネルに周波数変換された後、ベースバン
ド処理を経て、復調される(114)。本発明が適用さ
れた携帯無線機においては、115は歪出力検出回路で
検出された歪出力レベルによって、ミキサ104、10
7のパラメータを変え非線形特性の改善を図る。ここ
で、2次歪を低減する為に、ミキサで可変にするパラメ
ータとしては、図2に示す様に、ローカル平衡入力の部
分の位相(1901)、負荷抵抗(1902)の値、ミ
キサの差動対のバイアス電圧(1901)などがある。
ここで、このパラメータをミキサの差動対のバイアス電
圧であることを想定し、バイアス電圧制御(1901)
によりミキサの線形化を行う場合を例にとって、本発明
に於けるミキサのパラメータを制御手順を説明する。但
し、ミキサでは図3(b)のように入出力がなされる場
合、図3(a)のように所望信号出力1201、歪出力
1202が熱雑音1203に対し現われるものとする。
【0036】まず、ミキサで歪みが生じたとして、ミキ
サでの出力歪を検出し、レベルを測定する回路(図1の
115)について説明する。図4は115の歪出力検出
回路の動作を説明するための図である。図4は、図1の
ベースバンドアンプ(112、113)の出力信号を表
しており、斜線部分は、ベースバンドアナログ回路から
出力される熱雑音成分、903はベースバンドフィルタ
の周波数特性によってベースバンド付近で高くなってい
る熱雑音成分、906の部分はフラットな熱雑音成分を
示している。ここで、歪を発生させる為の試験信号とし
て図5(a)に示す様な周波数スペクトラムを持つ周波
数fmなる正弦波で振幅変調された試験信号を考える
(この試験信号の発生手段については後述する)。この
試験信号をミキサ104、107のRFポートに入力
し、ローカルポートに入力されるfcなる搬送波とミキ
シングを行うと、搬送波成分fc通しが乗算されること
になる為、0周波数(直流成分)に901なる出力が現
れる。この他に、ミキサの2次の非線形性によって、f
mなる周波数に2次歪出力902が現れる。ここで、こ
の直流成分は図1の108、109なるACカップリン
グコンデンサによって除去することが出来るので(90
4)、902の歪出力をフィルタ905によって取り出
せば、ミキサ108、109によって生じた歪出力のレ
ベルを検出することが出来る。尚、この例ではベースバ
ンドアンプ(112、113)出力から歪み検出を行う
こととして説明したが、出力レベルが十分に大きければ
ベースバンドフィルタ(110、111)出力を取り出
しても良い。
【0037】図6は歪出力を検出し、ミキサのパラメー
タ制御を行う回路をより詳しく説明するためのブロック
図である。ミキサ(1407、1408)により周波数
変換されたベースバンド信号は、チャネル選択フィルタ
1401、ベースバンドアンプ1402通過後にディジ
タルに変換され(1403)、最適フィルタ(ディジタ
ルフィルタ)1404に通される。この最適フィルタ1
404は、例えばπ/4-QPSK 信号に対しては、受信ルー
トロールオフフィルタなどが用いられる。1405は歪
検出回路で、図4で説明した様な方法で歪出力を取り出
して歪出力レベルを測定する。歪出力レベルを測定する
為には、例えば、Iチャネル(1412)とQチャネル
(1413)の信号に対して、I2 、Q2 なる演算を行
なえばよく、また両チャネル総合の歪出力レベル検出の
ためには、 √(I2 +Q2 ) なる演算を行えばよい。この演算によってレベル検出を
行った後は、この検出値を用いて制御回路(1406)
で演算を行い、ミキサ1407、1408に対する可変
パラメータの値を設定し、本設定値を持って前記ミキサ
の制御を行う。ここではこのレベル検出処理がディジタ
ルであったため、D/A変換(1409)後にミキサの
制御を行っている。
【0038】さて、この時IQチャネルミキサ(140
7、1408)の非線形特性は一般に独立であるため、
各ミキサのバイアス制御(1410、1411)はそれ
ぞれ独立に行う必要があり、フィードバックループは2
系統必要になる。しかし、一般に同一チップ内に作られ
たミキサ回路が同特性の素子バラツキを示すことは、良
く知られているところであり、このような場合には、同
じ制御による1系統のフィードバックループで済ませる
ことも出来る。
【0039】次に図7を用いて、本発明による、ミキサ
で試験的に2次歪を発生させる為の検査用の信号(干渉
波)を無線機内部で発生する方法について説明する。本
発明による携帯無線機においては、送受信状態以外の期
間に試験信号をミキサのRFポートに入力し、試験的に
二次歪を生じさせ、そのレベルを検出する操作を行う。
ここでは、振幅変調波を試験信号とする場合について述
べる。図7で周波数fcのローカル発振器(1304)
は、ミキサ(1302)のローカル入力ポートに入力さ
れるほか、振幅変調信号発生器(1305)にも入力さ
れる。この振幅変調信号発生器は、周波数fmの変調信
号発生器(1307)とミキサ回路(1306)よりな
っている。このローカル発振信号fcの変調信号発生器
fmとの乗算によって図5(a)に示す様な、搬送波周
波数fc(1504)を中心としてfm離れて2波(1
505、1506)が立つ様な振幅変調信号が生成され
る。この試験用の振幅変調信号は、アッテネータ(減衰
器:1308)によって、適正レベルに変換された後、
スイッチ1309を介して、ミキサ(1302)のRF
ポートに入力される。尚、スイッチ1309は、試験信
号をミキサに入力する場合には、図7のA側に倒れ、通
常の受信状態にはB側に倒れる。この様な振幅変調波を
入力した場合のミキサの出力は、図5の(b)の様にな
る。すなわち、ローカル発振器の搬送波周波数fc通し
の乗算によって生じた直流成分(1501)と、150
4と1505との差周波数、1504と1506との差
周波数に拠って、ベースバンドの周波数fmに生じる二
次歪出力(1502)と、さらに1505と1506と
の差周波数に拠ってベースバンドの周波数2fmに生じ
る二次歪出力(1503)を生じる。ここで、ミキサ
(1302)の出力側は、コンデンサ(1310)によ
ってACカップルされているので、実際には、1502
なる二次歪出力のみが取り出されることになる。また、
ディジタル信号処理部のディジタルフィルタリングによ
ってfmの周波数成分2・fm(1503)は除去する
ことが出来る。尚、図7でバッファアンプ(1303)
は振幅変調信号発生器(1305)で生成された振幅変
調信号が、ミキサ(1302)のローカルポートに回り
込まない様にする為に挿入したものであって、特にこの
心配がない場合には省略しても良い。
【0040】また、ここでfmに生じる出力レベルが高
く、この成分でミキサ(104、107)後段のベース
バンドフィルタ(110、111)が歪み、ミキサで生
じた歪とベースバンドフィルタで生じた歪が区別できな
くなる場合には、図5の様な試験信号は使用出来ない。
この様な場合には、試験信号として自チャネル(200
5)の隣接チャネル周波数(2001)に、信号帯域よ
りも狭い周波数間隔(2004)のCW2波(200
2、2003)を生成させればよい(図8(a))。こ
の試験信号であれば、ミキサ出力の2次歪は図8(b)
に示す周波数(2006:2004と同じ周波数)に出
力されるため、他の信号成分はベースバンド帯域内に現
れず、ミキサ後段のベースバンドフィルタ(110、1
11)やベースバンドアンプ(112、113)が歪ん
でミキサで生じた歪とベースバンド回路で生じた歪が区
別出来なくなる心配は無い。
【0041】次に、本発明を実現するための制御手順に
付いて説明する。図9は図2に示す回路で差動トランジ
スタペア(1903、1904)の各トランジスタのバ
イアス電圧(VB)を変化させて、2次歪出力が最小に
なるようにすることを目的とした場合の制御手順を説明
するための図である。図9で1601は設定されたVB
電圧の値と歪出力検出回路(115)で検出された二次
歪出力との関係を現す曲線の例である。今、設定された
VB電圧()によって歪出力がBであった場合に、予
め設定されたステップサイズ(1602)だけ、VB電
圧を低い方向もしくは高い方向に変化させ、再度二次歪
出力を検出しレベルを測定する。もしもVB電圧を高い
方向に1ステップ分(1602)だけずらし、とした
時には歪出力はCとなり、B>Cであるから、次は同じ
方向にもう1ステップVB電圧を高く設定し、の値と
して二次歪出力を測定する。今度はD>Cであるので、
最小の二次歪を与えるVB電圧を最適値とする。
【0042】もしも、最初のVB電圧()によって歪
出力がBであった場合に、VB電圧を低い方向に1ステ
ップサイズずらしてとした場合には、二次歪出力はA
(>B)となるため、よりも高い方向にVB電圧を設
定するものとする。これを予め設定したVB電圧の可変
範囲(1603〜1604)で行う。
【0043】また、ミキサの2次歪を低減する別の方法
として、図2に示すミキサのローカル平衡入力部分(1
901)の位相差及び振幅差をパラメータとして変化さ
せる場合にも同様のアルゴリズムを使用することが出来
る。
【0044】次に、無線通信システムにおいて本携帯無
線機を使用する場合に、非線形歪検出・補償を行うため
のシーケンスを説明する。図10は以上に述べた非線形
歪検出・補償を行う際のシーケンスを説明する為の図で
ある。この説明では、図11(a)に示すようなTDM
A、(B)に示すようなTDMA−TDDシステムでの
端末の使用を想定する。(a)のTDMAフレームは、
受信フレーム(Rx)と送信フレーム(Tx)からな
り、送受信フレームの間にはガードタイムがある(11
01、1102)。また、(b)は3多重のTDMA−
TDDシステムの例で、送信スロット(T1〜T3)と
受信スロット(R1〜R3)からなっている。干渉波検
出や非線形歪補償の操作は、(a)ではTDMAフレー
ムの受信フレーム1105や1106の前のガードタイ
ム1101や1102で行う。また、(b)では、T2
(1103)とR2(1104)を使用して通話をして
いるような場合には、T2とR2との間の時間を使用す
る。これらは一例であり、送信が行われておらず、受信
信号の到達する前であれば基本的にどの時間でも良い。
【0045】まず、1001で初期値の設定を行う。図
9に示した範囲でVBの走査範囲で、適当に初期値を設
定し、さらに、後に検出する二次歪検出レベルとの比較
の為に、二次歪出力値を初期化(何等かの値で良い)す
る。尚、VBの値は、通話中であれば、1つ前の受信フ
レームで使用していた値を用いれば確実である。例え
ば、図11の(a)の場合で、1102で歪み検出を受
信する場合には、1101で使用していたVB値を設定
する。カウントを初期化する(1002)。
【0046】まず、現在の端末の状態が受信、送信、ガ
ードタイムのいずれかであるかを検査し、歪検出・補償
が可能である状態であるか否か判断する。これは端末が
システムと同期が採れていれば、端末が内蔵するクロッ
クによって容易に判断することが出来る。検出の結果現
在がガードタイム等の歪検出・補償可能期間であれば、
図7で説明したような方法を用いて、振幅変調信号を生
成し、ミキサのRF入力に送り、試験的に二次歪を発生
させる。この二次歪は、図4で説明した方法によって、
レベル検出がなされる。ここで、カウントを1つ増やし
(1006)、1ステップ前のVBの値((V
B)n-1 ))に対する歪出力レベルとの比較を行い(1
007)、(二次歪出力)n と(二次歪出力)n-1 の大
きさによって、図7で説明した様な、VB電圧の変更を
行い(1008、1009)、以下二次歪出力の最小値
を検出するまでこの操作を繰り返す。二次歪が最小にな
った段階で、VB電圧を固定し(1010)、受信を行
う(1011)。
【0047】以上は、可変パラメータがバイアス電圧の
場合に付いて説明したが、ローカル発振器出力(ミキサ
の平衡信号入力)の位相を可変パラメータとする場合で
も、上記の手順は全く同じで良い。
【0048】図12に本願の第2発明の第1の実施例を
示す。この例では、試験信号発生器に、送信回路の一部
を用いている。
【0049】ここでは、歪検出とその補償を行う時間に
おける動作のみを説明する。なお、この動作は、無線機
の電源を入れた時、あるいは発呼操作を行ったとき、あ
るいはTDMA方式を用いる場合には送受信の動作を行
わない時間帯で、それぞれ行うことが考えられる。
【0050】信号波試験波切替器A105を試験信号側
に切り替える。また、送信部の信号発生器A101から
試験信号のベースバンド信号を発生させる。この信号は
変調器A102で変調され、想定される信号波とほぼ同
じレベルに可変減衰器A103で調節され、方向性結合
器A104の出力から信号波試験波切替器A105に入
力される。これにより、試験信号は復調器A106に入
力され、検波器A107で歪を検出することができる。
検出された歪に応じて、制御回路A108にて復調器A
106の回路を変更することにより、歪を抑制すること
ができる。なお、図中、A109はアンテナ、A110
は送受信各切替器、A111は移相器、A112はロー
ノイズアンプ、A113はパワーアンプ(PA)、A1
14はRFフィルター、A115はローカル発振器であ
る。
【0051】もちろん、想定される信号波のレベルが複
数ある場合でも、可変減衰器A103で調節できるため
対応が可能である。
【0052】また、方向性結合器A104をPA(パワ
ーアンプ)の前にもってくることにより、試験信号発生
時には、消費電力の大きいPAを駆動する必要がなくな
るという、利点がある。
【0053】図13は本願の第2発明の第2の実施例で
あり、送信部とは別に試験信号発生器A201を搭載し
ている。歪検出とその補償を行う時間における動作は、
ほぼ同様である。なお、図12と同一符号で示す部分は
それに対応する部分を示している。
【0054】図14は本願の第3発明の第3の実施例で
あり、試験信号発生器A101に、送信回路の一部を用
いているのは、第1の実施例と同様である。この実施例
では、送信部と受信部の可変利得アンプA301、A3
02を用いて、試験信号を想定される信号波とほぼ同じ
レベルに調節している。また、試験信号の切替に、アン
テナA109と送信部との間のスイッチA303を用い
ている。なお、図11と同一符号で示す部分は、それに
対応する部分を示している。
【0055】図15は本発明の第4の実施例であり、試
験信号発生器に、送信回路の一部を用いているのは、第
1の実施例と同様である。この実施例では、DIVA4
01及びDETA402を用いて送信部の電力検出用の
方向性結合器A104から試験信号を取り出している。
したがって、方向性結合器が送信部と共用できるため、
試験機能を新たに加える場合にも追加する必要のあるコ
ンポーネントを減らすことができ、通信時の損失要素を
減らすことができる利点がある。なお、図11と同一符
号で示す部分は、それに対応する部分を示している。
【0056】図16は、試験信号の例である。これは、
2次歪や3次相互変調歪などを検出することのできるも
のである。ここで、fLOは復調器に用いるローカル信
号の周波数、f1ないしf2は問題としているチャネル
セパレーション、f2−f1は復調器のベースバンドフ
ィルタのカットオフ周波数より小さく、2次歪みなどの
検出に際して十分DCより大きい周波数が望ましい。
【0057】図17は、試験信号発生器のブロック図の
一例である。DBM(ダブルバランスドミクサ)を用い
ることで、試験信号のキャリアリークを抑えることがで
きる。ここで、DBMと同様の機能を持つ回路が送信部
の変調器にも含まれていることが多く、送信部をこの用
途に用いることにより、別に試験信号発生器を設けるこ
となく無線機を簡略化することができる。図16のよう
な無線機のローカル信号周波数に対して左右対称のスペ
クトルを持つ試験信号は、図17の回路を用いることに
より、容易に発生することができる。
【0058】図18は、図16の試験信号を図17の試
験信号発生器のブロックを用いて発生するときに信号発
生器から出力すべきベースバンド信号のスペクトラムを
示す。この信号の一例を図19に示す。これは、ディジ
タルコードレス電話の600kHz離れた信号による二
次歪を問題にする場合の信号である。図20は、図18
の波形を発生するための回路の一例である。この回路
は、ディジタルコードレス電話のボーレート192kH
zの2の整数乗のクロックを用いることにより容易に構
成できる。このようなクロックは、通常ディジタルコー
ドレス電話の他のディジタル回路を駆動するために用意
されており、これを流用することができるという利点を
有する。なお、LPFについてf2(>f1)の減衰が
十分少なく、f1の2倍の周波数を十分減衰できる安価
かつ容易なものが得られれば、図21のような回路を用
いることにより、図20のうちのLPFを一つにし、回
路規模を小さくすることができる。
【0059】図20のように、無線信号のボーレートf
s(ディジタルコードレス電話では192kHz)に対
して、fs×2なるクロック周波数を用い、分周器、
LPFおよび加算器という簡単な構成で実現するには、
次のような条件がある。
【0060】まず、二つのLPFからの出力周波数f
1、f2(f2>f1)は、問題とする隣接チャネル間
隔(ディジタルコードレス電話では600kHzなど)
とほぼ等しいことが必要である。また、出力周波数の差
fw=f2−f1は、所望の通信信号の片側帯域幅(デ
ィジタルコードレス電話では約100kHz)とほぼ等
しいことが必要である。2つの分周器の分周比をM,M
+Nとすると、
【数1】fs×2=f1×(M+N)=f2×M=
(f1+fw)×M=fw×M×(M+N)/N f1/fw=M/N となる。上記のコードレス電話では、この値f1/fw
がおよそ600kHz/100kHz=6である。ま
た、f2/fw=(f1+fw)/fwが約6、つまり
f1/fwが約5でもよい。
【0061】さて、図20からも明らかなように、2つ
の分周器の分周比M,M+Nは小さい値であるほど、f
s×2なるクロックが、ディジタル部があらかじめ用
意しているクロックをそのまま、あるいは分周して作る
ことのできる可能性が高い。したがって、ここでは、M
=5ないし6、N=1を選ぶのが適当である。
【0062】例として、M=5、N=1を選ぶと、 f1×(M+1)=f2×M=(f1×fw)×M より f1=fw×M となり
【数2】fs×2=f1×(M+1)=fW×M×
(M+1)=fw×30 fw=(fs×2)/30=(192kHz×2
/30 これが、およそ100kHzであるためには、L=4
で、 fw=(fs×2)/30=102.4kHz したがって、 f1=fw×M=512kHz f2=f1+fw=614.4kHz が適当である。これが図19に示したスペクトラムと等
しくなる。
【0063】図21は、図19の波形を発生するための
回路のいま一つの例である。この回路も、192kHz
の2つの整数乗のクロックを用いることにより容易に構
成できる。従って、ディジタルコードレス電話の他のデ
ィジタル回路を駆動するためのクロックを流用すること
のできるという利点を有する。
【0064】図22に本願の第3発明の第1の実施例を
示す。この例では、ポートB101は受信信号が入力さ
れ、ポートB102、B103には局部発振器B307
から出力された所望受信信号の搬送周波数にほぼ等しい
周波数で、グラウンドに対し、振幅の大きさが等しく、
位相差が180°の信号が平衡入力される。そして、ト
ランジスタB108、B109、B110から構成され
る。乗算器によって、受信信号と局部発振信号はとは乗
算され、受信信号はベースバンド周波数信号に変換さ
れ、ポートB104、B105から出力される。ここ
で、トランジスタB108、B109、負荷素子B11
1、B112、バイアス回路B113、B114で構成
される差動対が完全に対称ならば所望信号はポートB1
04、B105からそれぞれ、グラウンドに対し、同じ
振幅で、位相差が180°の信号が出力される。一方、
偶数次の歪み信号は同じ振幅で、かつ同相の信号で出力
されるので、ポートB104とB105の間の信号とし
ては、相殺され、出力がない状態になる。しかし、受信
信号に振幅変調成分が含まれ、かつ差動対を構成するト
ランジスタB108、B109、負荷素子B111、B
112、バイアス回路B113、B114を構成する素
子にバラツキがあると、差動対の動作が対照的でなくな
るので、図24に示されるように、例えば受信信号B5
01の中の周波数f1の成分B503およびf2の成分
B504(f1>f2)から、偶数次歪みの1つである
周波数(f1−f2)の2次歪み信号がポートB10
4、B105から信号が出力される。ここで、ポートB
102、B103に可変位相回路B116、B117お
よび可変利得回路B118、B119をそれぞれ設置
し、ポートB102へ入力される信号とポートB103
へ入力される信号のグラウンドに対する位相差および振
幅差を調節することによってこのような素子のバラツキ
による差動対の動作の非対称性は補正することができ
る。図25に位相差を変化させたときの、ポートB10
4とB105の間の所望信号B601と偶数次歪み信号
である2次歪み信号の出力電圧の変化を示す。差動対が
理想的な状態ならば2次歪み信号は位相差180°のと
きが極小になるが、実際は素子にバラツキにより、位相
差180°からずれた点で極小になる。ずれの大きさ
は、トランジスタB108、B109の素子バラツキや
動作状態、温度特性などの原因により変化するため、断
続的にもしくは連続的に調整が必要になる。また、この
とき所望信号B601に対しては、ポートB102へ入
力される信号とポートB103へ入力される信号のグラ
ウンドに対する位相差を変化させても出力電圧がほとん
ど変化しないため、受信機のCIRを向上することがで
きる。可変位相回路B116、B117および可変利得
回路B118、B119は次のように調節すれば良い。
例えば、TDMAのシステムでは非受信モードの時、受
信機内の信号発生器B123より、隣接チャンネル帯域
のうち任意の2つの周波数Fa,Fb(Fa>Fb)の
信号を出力させ、ポートB101に入力する。ポートB
102、B103には局部発振器B307から出力され
た所望受信信号の搬送周波数にほぼ等しい周波数FLo
(Fa,Fb>FLo)の信号を平衡入力し、周波数変
換する。ポートB104、B105からは、周波数(F
a−FLo)、周波数(Fb−FLo)、および周波数
(Fa−Fb)の信号が出力される。周波数(Fa−F
b)は2次歪みの信号である。さらに、出力された信号
をベースバンドフィルタB120に入力すると、周波数
(Fa−FLo)、周波数(Fb−FLo)は隣接チャ
ンネル周波数の信号でフィルタの帯域外の周波数の信号
であるため遮断され、ポートB106には周波数(Fa
−Fb)の2次歪み信号のみが出力される。この出力信
号の電圧を検出回路B121で測定し、結果を制御信号
発生回路B122に送る。制御信号発生回路B122は
出力信号の電圧に応じて、可変位相回路B116、B1
17および可変利得回路B118、B119へ制御信号
をおくる。制御信号は可変位相回路、および可変利得回
路の可変の方法に応じて、アナログ信号、デジタル信号
のどちらか適切な方法、もしくは両方を用いればよい。
可変位相回路B116、B117はそれぞれ制御信号に
応じて、位相量を変化させる。同様に可変利得回路B1
18、B119もそれぞれ制御信号によって、利得を変
化させる。このようにして、ポートB102、B103
に入力される信号の位相差および振幅を調節した後、再
び検出回路B121で周波数(Fa−Fb)の2次歪み
信号の電圧を測定し、受信機の性能から設定されたしき
い値以下であれば、制御信号発生回路B122は、その
状態の制御新号を保持し、以後の2次歪みの信号の検出
で、しきい値を越えるまで、可変位相回路および可変利
得回路の状態を保持する。もし、しきい値を越えていれ
ば、制御信号を変化させ、可変位相回路B116、B1
17あるいは可変利得回路B118、B119のどちら
か一方もしくはその両方の状態を変えて、歪みが小さく
なるようにし、再度2次歪み信号の電圧を測定し、しき
い値との比較を行う。これら一連の動作を、2次歪み信
号の電圧がしきい値以下になるまで繰り返す。ここで、
図22ではバイポーラトランジスタの差動対について説
明したが、電界効果トランジスタにより構成された差動
対についても同様な効果を得ることができるので、トラ
ンジスタB108、B109をバイポーラトランジスタ
の差動対の代わりに電界効果トランジスタを用いてもよ
い。また、可変利得回路を用いるかわりに差動増幅器な
どで構成できる振幅制限回路で、振幅差が等しくなるよ
うにしてもよい。図25に可変位相回路の第1の実施例
を示す。抵抗B701のインピーダンスが抵抗B702
と例えばダイオードのような可変容量素子B703の端
子間容量の直列インピーダンスに対し、十分大きけれ
ば、抵抗B702の可変容量素子B703の端子間容量
により、入力端子B704と出力端子B705の間の位
相量を決めることができる。ここで、可変容量素子B7
03の端子間容量は、可変容量素子B703にかかる電
圧により変化する。可変容量素子の端子間容量は品種に
もよるが、一般的に10V程度の電圧変化で、数百fF
から数十pFの大きさで容量が可変できる。可変容量素
子B703の端子間電圧は端子B706の電圧により変
化させることができるため、ポートB706の電位によ
り、位相量を可変することができる。例えば、抵抗B7
02を50Ω、可変容量素子B703の端子間容量を
1.68pFにすると、入力端子B704と出力端子B
705の間の位相量は45°になる。また、端子間容量
が2.5pFでは位相量は56°、1.2pFでは位相
量は36°、0.45pFでは15°となる。従って。
適切な端子間容量の可変容量素子を用いれば、0〜数V
程度アナログ信号の制御電圧を端子B706に加えるこ
とによって、数十度の位相の可変が可能である。このと
き、位相量は15°の状態と75°の状態のときには振
幅に約13dBの差が生じる。しかし、この場合どちら
の振幅も、差動対を構成するトランジスタB106、B
107をスイッチング動作するのに十分な大きさの振幅
であるならば、特性に影響を与えず、ほとんど無視でき
るが、可変利得回路B110、B111の利得を変化さ
せて、2次歪み信号がより低減できるように調節しても
よい。また、振幅制限回路で、振幅差が等しくなるよう
にしてもよい。
【0065】図23に本願の第3発明の第1実施例の変
形例を示す。このようにしても、図22の構成と同様の
効果が得られる。但し、図23において、 B01は受信信号入力ポート B02、B03は局部発振信号入力ポート B04、B05は出力ポート B06はベースバンドフィルタ出力ポート B07はベースバンド信号出力ポート B08、B09、B10、B11、B12、B13はト
ランジスタ B14、B15、B16、B17はバイアス回路 B18、B19は可変位相回路 B20、B21は可変利得回路 B22はベースバンドフィルタ B23は検出回路 B24は制御信号発生回路 B25は不平衡−平衡変換回路 B26は信号発生器 B27、B28は負荷素子 B29は定電流源回路 である。
【0066】図27に可変位相回路の第2の実施例を示
す。B801は抵抗、B802はキャパシタ、B803
はMOSトランジスタの様な電気的な信号によりON/
OFFが可能なスイッチである。可変位相回路の位相量
は抵抗の並列回路で構成される抵抗ブロックB804の
抵抗値とキャパシタの並列回路で構成されるキャパシタ
ブロックB805の容量値によって決まるが、抵抗ブロ
ックB804の抵抗値およびキャパシタブロックB80
5の容量値は素子に直列に接続されているスイッチB8
03のON/OFFにより、可変することができる。例
えばキャパシタブロック805の容量値を0.84pF
とし、抵抗ブロックB804が2.5kΩの抵抗で構成
されるとき、25本の抵抗が並列接続されると抵抗ブロ
ックB804の抵抗値は100Ωとなり、このとき可変
位相回路のポートB806とポートB807の間の位相
量は45°である。26本では約96Ωとなり、位相量
は約44°である。35本の並列接続では約71Ωとな
り、位相量は約36°となる。同様にキャパシタブロッ
クB805の容量値も容易にかつ差動対の動作の非対称
性を十分に保証できる精度の可変ができる回路である。
また、図26に示すように抵抗ブロックB804、キャ
パシタブロックはB805は直列回路で構成さしても、
同様な効果を得ることができる。さらに抵抗ブロック、
キャパシタブロックのいずれか一方を、直列回路で構成
し、他方を並列回路で構成しても同様な効果を得ること
ができる。抵抗ブロックおよびキャパシタブロックを直
列、並列の両方の組み合わせた回路で構成してもよい。
さらに、また抵抗ブロックとキャパシタブロックは入れ
替えても同様な効果を得ることができる。図28に可変
位相回路の第3の実施例を示す。ポートB901、B9
02には局部発振信号が入力される。入力された信号は
分配器B908によって2つに分けられ、一方は分配器
B909で再度分配され、移相回路B905、B906
に入力される。もう一方は、90°移相回路により、位
相を90°ずらした後、分配器B910で分配し、移相
回路B905、B906に入力される。ここで、移相回
路B905、B906は例えば図29(a)のような回
路で構成される。ポートB1001、B1002には分
配器909からの信号が入力される、一方ポートB10
03、B1004には分配器B910からの信号が入力
される。ポートB1001、B1002に入力される信
号とポートB1003、B1004に入力される信号に
は90°の移相差がある。ポートB1001、B100
2から入力された信号はトランジスタB1007、B1
008により増幅され、ポートB1005、B1006
に出力される。このとき、利得をαとすると利得αはト
ランジスタB1007、B1008を流れる電流の大き
さにより変化する。同様にポートB1003、B100
4から入力された信号はトランジスタB1009、B1
010により増幅され、ポートB1005、B1006
に出力される。このとき、と利得をβとすると利得はβ
はトランジスタB1009、B1010を流れる電流の
大きさにより変化する。説明を簡単にするためにポート
B1001、B1002およびポートB1003、B1
004に入力される信号が正弦波であり、ポートB10
03、B1004に入力される信号がポートB100
1、B1002に入力される信号に対し、90°移相が
進んでいることとすると、ポートB1005、B100
6に出力される信号yは y=αcos(ωt)+βcos(ωt+90°) =αcos(ωt)+βsin(ωt) =√(α2 ×β2 )cos(ωt+θ) ここで、ω=2πf,f:周波数、θ=tan-1(β/
α)である。したがって、αとβの大きさによって位相
量を0°から90°の範囲で変えることができる。αと
βの大きさは電流源B1011、B1012およびB1
013、B1014を可変電流源とし、トランジスタB
1007、B1008およびB1009、B1010を
流れる電流の大きさを制御信号発生回路B116から出
力される信号に応じて変化させる。電流源1011、B
1012、B1013、B1014は例えば図29
(b)に示されるようなカレントミラー回路で実現でき
る。この場合ポートB1019、B1020に加える電
圧を変化させることで、電流の大きさを変えることがで
きる。このように制御信号を発生回路から出力されるア
ナログあるいはデジタル信号により、電流の大きさが変
えられる回路ならば他の構成のものを用いてもよい。こ
のようにしてポートB1005、B1006のうち、ど
ちらか一方を図9の出力ポートB903、B904と
し、移相回路B905、B906の位相量を変化させれ
ば、平衡ポートB903、B904の位相差を最大90
°変化させることができる。また、このとき、平衡ポー
トB903とB904の振幅に差が生じる可能性がある
場合、可変利得回路B110、B111により、2次歪
み信号がより低減できるように調節してもよい。また、
振幅制限回路で、振幅差が等しくなるようにしてもよ
い。実施例では3つの可変位相回路を説明したが、可変
位相回路についてはアナログ信号、デジタル信号を問わ
ず、電気的な制御信号により、位相量が可変できるもの
であれば、他の構成の回路を用いてもよい。
【0067】次に本発明の第2の実施例を図30に従っ
て説明する。第1の実施例では、局部発振信号の位相差
および振幅を可変位相回路、および可変利得回路を用い
て、偶数次歪みが低減するように調節したが、本実施例
では、トランジスタB1110、B1111のバイアス
電圧を変化させ、動作点を調節し、トランジスタB11
10、B1111による利得および位相量を変化させ
て、偶数次歪みを低減するように調節する。トランジス
タB1110のベースバイアス電圧は、VCCから抵抗
B1115を流れる電流によって生ずる電圧降下分を減
じた電圧である。同様にトランジスタB1111のベー
スバイアス電圧は、VCCから抵抗1116を流れる電
流によって生ずる電圧降下分を減じた電圧になる。抵抗
B1115、B1116を流れる電流の大きさはそれぞ
れカレントミラー回路B1117、B1118によって
定まるため、それぞれポートB1108、B1109に
加える直流電圧を変化することで調節できる。差動対が
同じ特性で全く対称的に構成されるならば、ポートB1
108とB1109の電圧が等しいときに偶数歪みが最
も小さくなる。しかし、実際には素子のバラツキのた
め、B1108、B1109の電圧を調節して偶数歪み
が最も小さくなる状態にする必要がある。例えば、TD
MAの非受信モードのとき、受信機の信号発生器B11
25より、隣接チャンネル周波数のうち任意の2つの周
波数Fa,Fb(Fa>Fb)の信号を出力させ、ポー
トB1103に入力する。ポートB1101、B110
2には局部発振器B307から出力された所望受信信号
の搬送周波数にほぼ等しい周波数FLo(Fa,Fb>
FLo)の信号を平衡入力し、周波数変換する。ポート
B1104、B1105からは周波数(Fa−FL
o)、周波数(Fa−FLo)、および周波数(Fa−
Fb)の信号が出力される。周波数(Fa−Fb)は2
次歪みの信号である。の信号さらに、出力された信号を
ベースバンドフィルタB1120に入力すると、周波数
(Fa−FLo)、周波数(Fa−FLo)は隣接チャ
ンネル周波数の信号でフィルタの帯域外の周波数の信号
であるため遮断され、ポートB1106には周波数(F
a−Fb)の2次歪み信号のみが出力される。この出力
信号電圧を検出回路B1121で測定し、結果を制御信
号発生回路B1122に送る。制御信号発生回路B11
22は出力信号の電圧に応じて、可変電圧回路B112
3、B1124へ制御信号をおくる。可変電圧回路B1
120、B1121はそれぞれ制御信号に応じて、ポー
トB1108、B1109の電圧を変化させ、抵抗B1
115、B1116に流れる電流を変化させ、トランジ
スタB1110、B1111の動作状態を変化させる。
そして再び検出回路B1121で周波数(Fa−Fb)
の2次歪み信号の電圧を測定し、受信器の性能から設定
されたしきい値以下であれば、制御信号発生回路B11
22は、その状態の制御信号を保持し、以後の2次歪み
信号の検出で、しきい値を越えるまで、可変位相回路お
よび可変利得回路の状態を保持する。もし、しきい値を
越えていれば、制御信号を変化させ、可変電圧回路B1
123、B1124のどちらか一方もしくはその両方の
状態を変えて、歪みが小さくなるようにし、再度2次歪
みの信号の電圧を測定し、しきい値との比較を行う。こ
れら一連の動作を、2次歪みの信号の電圧がしきい値以
下になるまで繰り返す。
【0068】
【発明の効果】以上の様に、本願の第1発明によれば、
受信スロットの空き時間を使って、無線機内部で歪み検
出用の試験信号を生成して非線形歪みを発生させ、その
歪出力が最小になる様にミキサ部の位相、振幅、バイア
ス電圧等のパラメータをフィールドバック制御する。従
って、受信スロット時間に振幅成分を持つ強電界の干渉
波が入力されたときにも、本無線機は良好な線形動作を
行うことが出来、従来のダイレクトコンバージョン受信
機で問題となっていた、2次の非線形歪特性、隣接チャ
ネル感度抑圧特性が改善され、良好に所望波信号を受信
出来るという効果があった。
【0069】また、第2発明によれば。歪を検出するこ
とのできる試験信号を受信部に入力し、受信部力の信号
から歪の量を検出し、検出結果に対し受信部の回路変更
を行うことにより、歪の原因となっている素子のばらつ
きを補償して、歪を抑制することができる。
【0070】また、第3発明によれば、平衡入力される
局部発信信号の振幅あるいは位相もしくはその両方を変
化させ、平衡度を調節することにより、差動対のアンバ
ランスな動作を補正し、偶数次の歪みの信号の出力を抑
え、受信機のCIRの劣化を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1発明による携帯無線機を説明するた
めの図である。
【図2】ミキサの可変パラメータを説明するための図で
ある。
【図3】ミキサの非線形歪を説明するための図である。
【図4】歪検出回路を説明するための図である。
【図5】本願の第1発明による非線形歪補償方式の試験
信号を説明するための図である。
【図6】本願の第1発明による非線形歪補償方式の一実
施例を説明するための図である。
【図7】本願の第1発明による非線形歪補償方式の一実
施例を説明するための図である。
【図8】試験信号を説明するための図である。
【図9】バイアス電流と歪出力との関係を説明するため
の図である。
【図10】歪検出・補償方式の基本フローチャートであ
る。
【図11】歪検出期間を示す図である。
【図12】本願の第2発明の第1実施例を示す図であ
る。
【図13】本願の第2発明の第2実施例を示す図であ
る。
【図14】本願の第2発明の第3実施例を示す図であ
る。
【図15】本願の第2発明の第4実施例を示す図であ
る。
【図16】試験信号の例を示す図である。
【図17】試験信号発生器のブロック図の一例を示す図
である。
【図18】信号発生器から出力すべきベースバンド信号
のスペクトラムの一例を示す図である。
【図19】信号発生器から出力すべきベースバンド信号
のスペクトラムの一例を示す図である。
【図20】ベースバンド信号を発生するための回路の一
例を示す図である。
【図21】ベースバンド信号を発生するための回路の一
例を示す図である。
【図22】本願の第3発明の要部をなす周波数変換回路
の第1の実施例を説明するための図である。
【図23】本願の第3発明に係る周波数変換回路の第1
の実施例を説明するための図である。
【図24】ベースバンド帯域への歪み出力を説明するた
めの図である。
【図25】局部発振信号の位相差と2次歪み信号の関係
を説明するための図である。
【図26】本願の第3発明での可変位相回路の第1の実
施例を説明するための図である。
【図27】本願の第3発明での可変位相回路の第2の実
施例を説明するための図である。
【図28】本願の第3発明での可変位相回路の第3の実
施例を説明するための図である。
【図29】本願の第3発明での可変位相回路の第3の実
施例に用いる移相回路を説明するための図である。
【図30】本願の第3発明の要部をなす周波数変換回路
の第2の実施例を説明するための図である。
【図31】従来の携帯無線機を説明するための図であ
る。
【図32】相互変調(3次歪)を説明するための図であ
る。
【図33】隣接チャネル干渉特性を説明するための図で
ある。
【図34】ダイレクトコンバージョン受信機の非線形歪
を説明するための図である。
【図35】ダイレクトコンバージョン受信機の非線形歪
を説明するための図である。
【図36】ミキサの非線形歪出力を説明するための図で
ある。
【図37】スーパーヘテロダイン受信機の非線形歪を説
明するための図である。
【図38】スーパーヘテロダイン受信機の非線形歪を説
明するための図である。
【図39】ダイレクトコンバージョン受信機の非線形歪
を説明するための図である。
【符号の説明】
101 受信アンテナ 102 RFフィルタ 103 高周波増幅器 104、107 周波数変換器 105 π/2移相器 106 ローカル発振器 108、109 ACカップル 110、111 ローパスフィルタ 112、113 ベースバンドアンプ 114 検波器 115 歪検出回路 116 バイアス制御信号 201 受信アンテナ 202 RFフィルタ 203 高周波増幅器 204,207 周波数変換器 205 π/2移相器 206 ローカル発振器 208、209 ACカップル 210、211 ローパスフィルタ 212、213 ベースバンドアンプ 214 検波器 301 所望信号 302 干渉波 303 2つの干渉波の周波数差 304 非線形歪出力周波数 305、306 干渉波 307 非線形歪出力 308 隣接チャネル周波数 401 所望信号 402 干渉波 403 隣接チャネル周波数 404 隣接チャネルからの干渉 405 隣接チャネル感度抑圧 501 所望信号 502 干渉波 503 2つの干渉波の周波数差 504 非線形歪出力周波数 505、506 干渉波 507 非線形歪出力 508 隣接チャネル周波数 509 所望波周波数 510 ACカップル周波数特性 A101 信号発振器 A102 変調器 A103 可変減衰器 A104 復調器 A105 信号波試験波切替器 A106 復調器 A107 検波器 A108 制御回路 A109 アンテナ A110 送受信切替器 A111 移送器 A112、A113 利得アンプ A114 RFフィルタ A115 ローカル発振器 A201 試験信号発生器 A301、A302 可変利得アンプ A303 スイッチ A401 DIY A402 DET B101 受信信号入力ポート B102、B103 局部発振信号入力ポート B104、B105 出力ポート B106 ベースバンドフィルタ出力ポート B107 ベースバンド信号出力ポート B108、B109、B110 トランジスタ B111、B112 負荷素子 B113、B114、N115 バイアス回路 B116、B117 可変位相回路 B118、B119 可変利得回路 B120 ベースバンドフィルタ B121 検出回路 B122 制御信号発生回路 B122 信号発生器 B201、B202 局部発振信号入力ポート B203 受信信号入力ポート B204、B205 出力ポート B206、B207、B208 トランジスタ B209、B210 負荷素子 B211、B212、B213 バイアス回路 B301 アンテナ B302 RFフィルタ B303 RFアンプ B304、B305 周波数変換回路 B306 90°移相回路 B307 局部発振器 B309、B310 ベースバンドフィルタ B311 検波器 B401 所望受信信号 B402 帯域内干渉信号 B403 帯域外干渉信号 B404 RFフィルタの特性 B501 所望受信信号 B502 隣接チャネル信号 B503、B504 隣接チャネル信号の1周波数成分 B505 503と504により生じた歪み信号 B506 502により生じた歪み信号 B507 周波数返還後との所望信号 B601 所望信号 B602 2次歪み信号 B603 2次歪み信号が極小になるときの局部発振器
の位相差 B701、B702 抵抗 B703 可変容量素子 B704、B705 ポート B706 制御信号入力ポート B801 抵抗 B802 キャパシタ B803 スイッチ B804 抵抗ブロック B805 キャパシタブロック B806、B807 ポート B901、B902 局部発振信号入力ポート B903、B904 可変移相回路出力ポート B905、B906 移相回路 B907 90°移相回路 B908、B909、B910 分配器 B911、B912、B913、B914、B915、
B916、B917、B918 ポート B1001、B1002、B1003、B1004 局
部発振信号入力 B1005、B1006 出力ポート B1007、B1008、B1009、B1010 ト
ランジスタ B1011、B1012、B1013、B1014 可
変電流源 B1015、B1016 負荷素子 B1017、B1018 抵抗 B1019、B1020 制御信号入力ポート B1021、B1022 トランジスタ B1023、B1024 抵抗 B1101、B1102 局部発振信号入力ポート B1103 受信信号入力ポート B1104、B1105 出力ポート B1106 ベースバンドフィルタ出力ポート B1107 ベースバンド信号出力ポート B1108、B1109 制御信号入力ポート B1110、B1111、B1112 トランジスタ B1113、B1114 負荷素子 B1115、B1116 抵抗 B1117、B1118 可変電流源 B1119 バイアス回路 B1120 ベースバンドフィルタ B1121 検出回路 B1122 制御信号発生回路 B1123、B1124 可変電圧回路 B1125 信号発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 善博 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株 式会社東芝日野工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタルもしくはアナログ信号で変調
    された高周波信号を伝送する無線通信システムにおいて
    使用され、少なくとも、前記高周波信号の中心周波数と
    ほぼ等しい周波数の基準信号を発生するローカル発振器
    と、前記ローカル発振器からの基準信号から、位相が相
    互に直交する第1及び第2の基準信号を得るための移相
    手段と、前記高周波信号と、前記ローカル発振器からの
    基準信号とを乗算し、第1及び第2のそれぞれ第1およ
    び第2のベースバンド信号を得るための第1及び第2の
    周波数変換器と、前記周波数変換器出力を入力信号と
    し、前記入力信号に利得を与える第1及び第2のベース
    バンド回路と、前記ベースバンド回路の出力信号を復調
    するための復調器と、前記ベースバンド信号を入力とす
    る周波数選択フィルタと、前記復調器に入力される信号
    の電界強度を測定する受信電界強度測定回路と、前記受
    信電界強度測定回路で測定された値に基づき、制御信号
    を発生する制御回路と、前記第1及び第2の周波数変換
    器に入力される試験信号を発生する試験信号発生回路と
    を供えた無線機において、 所望信号を受信していない期間に、前記試験信号発生回
    路から発生された試験信号を前記第1、第2の周波数変
    換器に入力し、前記周波数変換器の出力成分のうち、所
    定の周波数成分の受信電界を測定し、前記受信電界強度
    の値に基づいて発生された制御信号によって、前記第1
    及び第2の周波数変換器あるいは周波数変換器に接続さ
    れている周辺回路の所定のパラメータを制御することを
    特徴とする無線機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の所定のパラメータは、ロ
    ーカル発振器から周波数変換器に供給される基準信号の
    位相または振幅を可変とするものであることを特徴とす
    る請求項1記載の無線機。
  3. 【請求項3】 無線信号を受信する受信部と、 受信部に入力することにより歪を検出することのできる
    試験信号を発生する試験信号発生器と、 無線信号と試験信号との入力を切り替える切替器と、 前記切替器を切り替えると共に、受信部からの信号から
    歪の量を検出し、検出結果に対し受信部の回路変更を行
    う機能を有する制御回路を具備することを特徴する無線
    機。
  4. 【請求項4】 前記試験信号発生器あるいはその一部
    に、送信回路あるいはその一部を用いることを特徴とす
    る請求項3記載の無線機。
  5. 【請求項5】 少なくとも一組のトランジスタ差動対を
    具備し、前記1つまたは複数の差動対に平衡入力される
    第1の信号と平衡または不平衡入力される第2の信号に
    より、信号の混合が行われる回路において、前記第1の
    信号が入力される平衡入力端子の一方もしくは両方に位
    相が可変な回路と利得が可変な回路の一方もしくはその
    両方が具備されている周波数変換回路を有することを特
    徴とする無線機。
  6. 【請求項6】 少なくとも一組のトランジスタ差動対を
    具備し、前記1つまたは複数の差動対に平衡入力される
    第1の信号と平衡または不平衡入力される第2の信号に
    より、信号の混合が行われる回路において、前記第1の
    信号が入力される平衡入力端子の一方もしくは両方に位
    相が可変な回路と振幅の大きさを制限することが可能な
    回路の一方もしくはその両方が具備されている周波数変
    換回路を有することを特徴とする無線機。
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