JPH0887716A - 薄膜パターンの形成方法及びそれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜パターンの形成方法及びそれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH0887716A
JPH0887716A JP6246705A JP24670594A JPH0887716A JP H0887716 A JPH0887716 A JP H0887716A JP 6246705 A JP6246705 A JP 6246705A JP 24670594 A JP24670594 A JP 24670594A JP H0887716 A JPH0887716 A JP H0887716A
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resist
pattern
layer
thin film
exposure
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JP6246705A
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English (en)
Inventor
Shigenori Suzuki
茂徳 鈴木
Kazuhiko Tachikawa
一彦 立川
Toshiharu Suzuki
敏晴 鈴木
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 段差をまたいで高さの異なる面に薄膜パター
ンを形成するに際し、レジストを精度よくパターンニン
グする薄膜パターンの形成方法を提供すること 【構成】 図(A)に示すように、基板10,所定層1
1の表面全面に塗布したレジスト12は、側面11aに
沿って傾斜する。次に、表面X1に焦点を合わせ、所定
層の上面及び側面の上方側に位置するレジストに対して
所定パターンの露光(1回目)を行ない、次いで基板の
位置を変えた後、表面X2に焦点を合わせ、基板の上面
及び所定層の側面の下方側に位置するレジストに対して
所定パターンの露光(2回目)を行なう。すると、高さ
の異なるレジスト表面の各部がそれぞれ焦点の合った或
いはほぼ合った状態で露光されるため、所望形状にパタ
ーンニングされる。その後、そのレジストパターンに基
づいて所定形状の薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜パターンの形成方
法及びそれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する
もので、特にレジストパターンを形成するプロセスの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ヘッドは、フォトリソグラフィ
技術を用いて基板上に所定パターンの層を順次積層すこ
とにより多数の磁気ヘッド素子を有し、その後基板の所
定部位を切断し、研磨することにより製造される。
【0003】そして、各層の形成プロセスは、例えば基
板上、或いはすでに形成した他の所定層の上面をフォト
レジストで覆い、そのフォトレジストの所定部位に光を
照射(投影露光)し、その後現像することによりその照
射した露光部分のレジストを除去、または露光部分以外
を除去して形成された孔部内にメッキ等を施すことによ
り所定のパターン形状からなる膜層を形成するようにし
ている。
【0004】そして、その一例として、例えば図9に示
す断面構造の薄膜磁気ヘッドにおける上部磁極層1の製
造プロセスについて説明する。まず上部磁極層1は、基
板2の上面に保護層3を介して形成された下部磁極層4
と接続をはかりヨークを形成する必要があるため、同図
に示すように上部磁極層1の後方所定位置で凹所1aを
形成し、その凹所1aの底面で接続するようにしてい
る。
【0005】そこで所定の薄膜プロセスにより、図10
(A)に示すように基板2の上面にすでに形成された各
層5の所定位置に、上下に貫通する孔5aが形成され、
その孔5aを介して下部磁極層4が露出した状態にす
る。次いで同図(B)に示すように、それら各層4,5
の露出部位の上面に、メッキ下地6を形成する。する
と、そのメッキ下地6は、表面に沿った形状となるた
め、凹凸が生じる。次いで、同図(C)に示すように、
そのメッキ下地6を覆うようにして所定厚さのポジ形の
フォトレジスト7を塗布する。
【0006】その後、同図(D)に示すように、所定パ
ターンが形成されたフォトマスク8を用い、フォトレジ
スト7のうち上部磁極層1を形成する部位に図外の露光
装置から出射された光を照射する。次いで、現像してそ
の照射された露光部分のレジストを除去するとともに、
それにより露出したメッキ下地6の上にメッキ層を成膜
することで上部磁極層を形成する。その後、未露光部分
のフォトレジストを除去することにより、同図(E)に
示すようにメッキ下地6を介して下部磁極層4と接続の
とられた所定形状の上部磁極層1が形成される。
【0007】また、別の形成方法としては、所定層を形
成する材料を蒸着またはスパッタ等により、すでに形成
した所定層を覆うようにして基板全面に所定材料を成膜
する。次いで、その成膜の上に所定厚さのレジストを塗
布後所定パターンで露光し、現像する。すると、形成し
ようとする層のパターン部分のみレジストが残る。この
状態でイオンミルやその他のエッチングを行うことによ
り露出された不要部分が除去される。この後、残レジス
トを除去することにより、所定パターンの層を形成する
こともある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法(薄膜パターンの形
成方法)では、以下に示す問題を有する。すなわち、薄
膜磁気ヘッドは、保護層,下部磁極層,ギャップ層,絶
縁層並びにコイル層等と多数の層を積層することにより
構成され、コイル層も2層さらには3層以上積層するも
のもあり、一つの素子内で段差を生じる。そして、形成
する層の中には、例えば上記した上部磁極層1やコイル
引出し層のように複数の層にまたがって形成されるもの
がある。
【0009】すると、図11に示すように、段差をまた
がる層を形成する場合には、まず、すでに形成された層
5を覆うようにしてその全面にレジスト7を塗布した状
態で露光する。そしてこの時、所定位置(例えば地点
X)に焦点を合わせて行う。
【0010】すると、焦点位置Xとその深度があってい
る位置では、B−B断面(図12(B)参照)に示すよ
うに、レジスト7が除去された凹所7bの幅は、マスク
寸法aと同一幅となり精度良く所定のパターンが形成さ
れるが、それ以外の部分は精度よく形成できない。
【0011】すなわち、例えばA−A断面のように焦点
位置Xよりも高い(光源に近い)位置にあると、その表
面では光が完全に収束されず結像されないので、ぼやけ
てしまう。その結果、図12(A)に示すように、レジ
スト7が除去されて形成される凹所7aの幅は、マスク
寸法aよりも一定幅(α)だけ広くなり、寸法精度が悪
い。
【0012】また、C−C断面のようにレジスト7が厚
い(例えば上部磁極層1の凹部1aを形成する部分)
と、光が底部までとどかず、完全に露光することができ
ない。その結果、図12(C)に示すように、凹部7c
の底部にレジスト7′が残ってしまい、そのレジスト
7′の上には所定層を形成することができなくなる。
【0013】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、たとえ段差部分をまたいで連続して、あるいは段
差の上と下というように高さの異なる面に所定の薄膜パ
ターンを形成するに際し、レジストを精度よくパターン
ニングし、最終的な薄膜パターンの寸法形状を高精度に
行なうことのできる薄膜パターンの形成方法及びそれを
用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る薄膜パターンの形成方法では、段差
を有する部分にレジストを塗布後露光現像することによ
り、前記レジストのうち所定パターン部分を除去して所
定のレジストパターンを形成し、次いで前記形成したレ
ジストパターンに基づいて所定形状の薄膜パターンを形
成する方法において、前記レジストに対して露光するに
際し、異なるマスクパターンを用いるとともに、各マス
クパターン毎に焦点距離または露光量の少なくとも一方
を変えた異なる露光条件の元で複数回露光処理を行う。
次いで、現像するようにした。
【0015】そして、好ましくは前記異なるマスクパタ
ーンを1枚のフォトマスクに形成し、そのフォトマスク
を実装した移動投影型露光装置を用いて前記複数回の露
光処理を一括して行なうようにすることである。
【0016】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法では、薄膜磁気ヘッドを構成する各層のうち、少な
くとも上部磁極槽またはコイル引出し層の形成を上記し
た所定の薄膜パターンの形成方法を用いて行うようにし
た。
【0017】
【作用】1つ(1レイヤ)のレジストパターンを形成す
るに際し、そのレジストパターンを分割した複数のマス
クパターンを用い、複数回に渡って露光処理をする。そ
して、各露光処理を行う際の露光条件を、そのパターン
で露光されるレジストの条件に合わせて適宜変えて行な
う。すなわち、レジストの高さに応じて焦点位置を調整
したり、レジストの厚さに応じて露光量を調整する。
【0018】これにより、段差のある表面に塗布された
レジストであっても、マスクパターン及び露光条件を適
宜設定することにより、ピントがずれたり、露光不足と
なることがなく、マスクパターンに対応した所望形状の
レジストパターンが高精度に形成される。
【0019】次いで、そのレジストパターンに基づい
て、すなわちレジストが除去された部分に成膜したり、
あるいはそのレジストが除去されて露出された成膜部分
をイオンミル,エッチングにより除去するなどの所定の
プロセスにより薄膜パターンを形成する。
【0020】また、薄膜磁気ヘッドは、多数の薄膜パタ
ーンを積層することにより形成されるが、特に上部磁極
層やコイル引出し層は、段差部分にまたがって形成され
るため、上記した薄膜パターンの形成プロセスにしたが
って形成することにより、高精度な寸法形状のパターン
が形成される。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る薄膜パターンの形成方法
及びそれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方法の好適な実
施例を添付図面を参照にして詳述する。図1,図2は本
発明に係る薄膜パターンの形成方法の第1実施例を示し
ている。
【0022】同図に示すように、例えば基板10の上に
所定層11が順次積層形成された状態において、ある薄
膜パターンを形成するに際しその前工程として基板10
及び所定層11を覆うようにしてその全面にレジスト1
2を塗布後、露光現像することにより所定層11の上面
にリング状のレジスト12aを形成し、基板10の表面
に帯状のレジスト12bを残す場合に、本発明が適用さ
れる。
【0023】すなわち、本実施例は、基板10の表面と
所定層11の表面というように高さの異なる部分に対し
て互いに分離した状態でそれぞれ所定の薄膜パターンを
形成するためのもので、具体的には、同一箇所(1レイ
ヤー)に対して露光パターン並びに焦点の異なる露光条
件で複数回に渡って露光処理(本例では2回の露光処
理)を行い、その後現像することにより、少なくとも一
度光が照射されたレジスト部分12cを除去することに
より、レジストパターンを形成し、その後そのレジスト
パターンに基づいて薄膜パターンを形成するようにして
いる。
【0024】しかも、露光条件の異なる各露光を行なう
ための複数種のパターンを1枚のフォトマスク上に形成
し、係るフォトマスクを用いて上記複数回の露光を行な
うようにしている。すなわち、図2に示すように、フォ
トマスク13には、1回目の露光のための第1マスクパ
ターン13aと、2回目の露光のための第2マスクパタ
ーン13bとを備えている。
【0025】そして、第1マスクパターン13aには、
レジスト12aと同一形状のパターンメタル14aと、
所定層11の表面を除いた形状のパターンメタル15a
が形成されている。このパターンメタル15aは露出し
ている基板10の表面をおおうもので最終的に基板10
上に残すレジスト12b部分も覆うようになっている。
【0026】一方、第2マスクパターン13bには、最
終的に基板10上に残すレジスト12b部分と同一形
状,同一相対位置関係のパターンメタル14bと、その
中間部分に形成され、所定層11の上面に形成するレジ
スト12aよりも一回り大きい径からなる円形状のパタ
ーンメタル15bとを備えている。そして、円形状のパ
ターンメタル15bにより、完全にレジスト12a部分
は覆われるようになっている。
【0027】そして、係る構成のフォトマスクを逐次移
動式投影型露光装置(ステッパ)にセットするととも
に、X−Yステージの上に基板10を載置する。この状
態でX−Yステージを駆動させて基板を水平方向所定位
置に移動させ、まずフォトマスク13のうちの第1マス
クパターン13aを基板10上のパターン形成位置(レ
イヤ部分)に対向させる。そして、第2マスクパターン
13bを遮光した状態で第1パターン13aの像を基板
10上に塗布したレジスト12上に露光する。これによ
り、パターンメタル14a,15a未形成部分に対応す
るレジスト部分が感光する。そしてこの露光を行う際
に、所定層11の上面に焦点を合わせて行なう。
【0028】次にX−Yステージを所定方向に移動させ
ることにより、基板10を2次元に所定量だけ変位さ
せ、上記した工程で露光されたレイヤ部分をフォトマス
ク13のうちの第2マスクパターン13bに対向させ
る。そして、上記とは逆に、第1マスクパターン13a
を遮光した状態で第2マスクパターン13bの像を基板
10上に塗布したレジスト12上に露光する。これによ
り、パターンメタル14b,15b未形成部分に対応す
るレジスト部分が感光する。そしてこの露光を行う際
に、基板10の上面に焦点を合わせて行なう。
【0029】この後現像すると、全面に塗布したレジス
ト12のうち少なくとも一度でも光が照射された部分1
2cは、現像により除去されるため、結局図1に示すよ
うに両マスクパターン13a,13bのパターンメタル
14a,15a,14b,15bの重合部分に対応する
レジスト12a,12bが残る。そして、各レジスト1
2a,12bを露光する際には、上記したようにそれぞ
れ焦点位置を合わせて行ったため、照射されたレジスト
表面で像がぼけることなく所望の寸法で精度よくパター
ンニングされる。
【0030】また、パターンメタル15aはレジスト1
2bよりも十分に大きく形成し、パターンメタル15b
はレジスト12aよりも一回り大きく形成したため、た
とえ2回に分けて行なった露光で位置ずれがあったとし
ても、各レジスト12a,12bの形状はパターンメタ
ル14a,14bで正確に決定される。
【0031】この後、通常の薄膜プロセスにしたがっ
て、上記形成されたレジストパターンに基づいて所定の
薄膜パターンが形成される。すなわち、例えばレジスト
12a,12b及び露出した基板10,所定層11の表
面全面に蒸着などにより所定層を成膜後レジスト12
a,12bを除去したり、レジスト12a,12bで覆
われずに露出紙面にメッキ層を成長させることによりレ
ジスト12a,12b未形成部分に薄膜パターンを形成
する。またレジスト塗布前に所定の薄膜層を全面に形成
しておき、レジスト12a,12b形成後イオンミルそ
の他のエッチングを行なうことにより露出した薄膜層を
除去し、レジスト12a,12bと同一形状の薄膜パタ
ーンを形成する。そして、いずれの場合もレジスト12
a,12bが高精度に寸法形状出しが行なわれているた
め、最終的に形成される薄膜パターンの寸法形状も所望
のものとなる。
【0032】なお、上記した実施例では、光が照射され
た部分が現像により除去されるレジストを用いた例につ
いて説明したが、逆のタイプでももちろん良い。そし
て、係る場合に、各マスクパターンのパターンメタルの
形状は適宜変更されるのはもちろんである。
【0033】図3は本発明の第2実施例を示している。
上記した実施例では、所定層11の上面と基板10の上
面というように高さ方向で分離されるレジストパターン
(1つのパターンが存在する面は同一高さ平面上)を形
成する場合に適した例を説明したが、本実施例では、高
さ方向が連続して異なる所定層11の側面(斜面)に形
成される段差部分にもレジストパターンを形成するに適
した実施例である。
【0034】すなわち、例えば同図(A)に示すよう
に、所定層11の側面11aが傾斜面となっているよう
な場合には、基板10,所定層11の露出した表面の全
面に塗布したレジスト12は、側面11aに沿って傾斜
し、その厚さは全体的にほぼ均一となる。そして、レジ
スト12のうち、この側面11a上に塗布された部分に
対しても所定のパターン形状で残したい場合に、図示す
る様に1回目の露光と2回路の露光で一部オーバーラッ
プさせるようにする。
【0035】具体的には、1回目の露光を行なう場合に
は所定層11の上に位置するレジスト12の表面X1に
焦点を合わせ、所定層11の上面及び側面11aの上方
側に位置するレジストに対して所定パターンの露光を行
なう。次に基板の位置を変えた後、基板10の上に塗布
されたレジスト12の表面X2に焦点を合わせ、基板1
0の上面及び所定層11の側面11aの下方側に位置す
るレジストに対して所定パターンの露光を行なう。そし
て、1回目と2回目とで側面11aの中間部分に位置す
るレジストに対して多重露光する。
【0036】このようにすると、例えば1回目の露光処
理は焦点をX1に合わせているため、その高さ位置から
ずれる(下側に位置する)所定層11の側面11a上に
位置するレジスト12に対してはややぼけたり十分な光
量を照射することができないおそれがある。これと逆の
ことが2回目の露光処理にもいえる。そこで、各露光時
に露光条件の悪い上記側面11a上のレジスト12で各
焦点位置から離れた部分(側面11aの中間部位に対応
する部分)は2回に渡って光が照射されるため、確実に
露光される。
【0037】また、2回に分けて露光処理をした際に、
各回で位置ずれを生じたような場合があったとしても
(特に離れる方向に位置ずれを生じた場合)、上記のよ
うに各露光領域が重なるようにしたため、パターンが途
中で切断されることなく所定層11の上面から基板10
の上面まで連続したパターンを形成することができる。
【0038】同図(B)は、所定層11の上面から基板
10の上面まで連続してパターン形成する場合の別の例
を示しており、この例では所定層11の側面11aが垂
直壁面となっている場合に適用する実施例を示してい
る。
【0039】すなわち、所定層11の側面11aが垂直
壁となると、図示するように当該部分のレジスト12が
他の部分に比べて厚くなる。すると、例えば従来例とし
て示した図11,図12(C)と同様の理由で、1回の
露光(比較的肉厚の薄い平坦部分に合わせて照射量を設
定する)では底面まで十分に光がとどかず、露光不完全
となるおそれがある。そこで図示するように、1回目の
露光では全面に均等に照射し、2回目の露光ではレジス
トの厚い側壁11a近傍部分を再度露光(露光条件とし
ては例えば光の照射量を強くする)することにより確実
にレジスト12の全面に対して所定パターンを露光する
ことができる。
【0040】なお、この図示の例では、2回に分けて露
光するようにしたが、例えば、同図(A)に示したよう
に、所定層11の上側と基板10の上側のレジストでは
その高さが異なるため、より精度よく薄膜パターンを形
成するためには、基板10の上側,所定層11上側、及
び所定層11の側面11a近傍の肉厚の厚い部分の3回
に分けて露光処理をするのが好ましい。
【0041】なお、上記した各例(図3(A),(B)
に示す)でも、具体的なマスクパターンについて図示省
略するが、上記第1実施例と同ように1枚のフォトマス
ク内に各回の露光用のマスクパターンを形成しておき、
ステッパを用いて同一レイヤ上に係る複数種のマスクパ
ターンを順次露光する(露光対象のマスクパターン以外
は遮光する)と好ましい。そして、最後に現像処理し
て、光が照射された部分を除去し、次いで、残ったレジ
ストパターンに基づいて所定の薄膜パターンを形成す
る。なお、その他の構成並びに作用効果は上記した第1
実施例及びその変形例と同様であるため、その詳細な説
明を省略する。
【0042】図4〜図8は、上記した薄膜パターンの形
成方法を利用した本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方
法の一実施例を示している。同図に示すように薄膜磁気
ヘッドは、多数の層から構成されており、その最上層に
上部磁極層16が形成される(実際にはその上部磁極層
16のさらに上方部は透明な保護層で覆われる)。
【0043】すなわち、図5に示すように、基板17の
上には、保護層18,下部磁極層19,ギャップ層を構
成する非磁性材層20が順次積層形成され、さらにその
上に絶縁層21,23,25とコイル層22,24が交
互に配置される。そして、最上方の絶縁層25の上面の
一部を覆うようにして上部磁極層16が形成される。
【0044】この上部磁極層16の先端側16aは、そ
の下方に形成された所定層21〜25の先端側側面によ
り形成される段部に沿って下降し、その最先端は非磁性
材層20の表面に位置する。そして、この非磁性材層2
0を挟んで下部磁極層19と対向しギャップ部位を構成
する。また、上部磁極層16の後方側は、凹部16bが
形成され、その凹部16bを介して下部磁極層19と接
続されるようになっている。
【0045】このように、上部磁極層16は、その先端
側16a並びに後方側の凹部16bが段差部分に連続し
て形成される。そして、係るパターンを形成するために
レジストを塗布した場合、前者は図3(A)に示した状
態となり、また後者は図10(C)に示したようにレジ
ストの厚さが厚くなる。したがって、従来の1回の露光
・現像処理では、そのマスクパターン通りに正確に形成
することは困難であった。しかも上部磁極層16の先端
の幅は、トラック幅を決定するため高精度に寸法出しを
しなければならないという要求があるため、上記寸法出
しは正確に行なう必要がある。
【0046】そこで、本例では、係る上部磁極層16を
形成するに際し、上記した薄膜パターン形成方法を利用
し、複数に分けて露光処理を行ない、多重露光終了後に
現像し、必要な部分のみレジストを残す。次いで、その
残ったレジストパターンを用いて所定層を形成する(除
去された部分に成膜する)ようにした。
【0047】具体的には、本例では図7に示すようなフ
ォトマスク30を用いて2回に分けて露光するようにし
ている。すなわち、フォトマスク30には、主として上
部磁極層16の先端側16aのパターンを形成するため
の第1パターン部31と、主として上部磁極層16の後
方側の凹所16b及びその周囲のパターンを形成するた
めの第2パターン部32とを備えている。
【0048】そして、本例では1種類のマスクパターン
を複数箇所(レイヤ)に対して同時に露光することがで
きるように、各パターン部31,32にはれぞれ複数の
マスクパターン31a,32aを備えている。さらに、
各マスクパターン31a,31bは、それぞれ拡大して
示すように、第1マスクパターン31aは、上部磁極層
のうち先端側部分以外にパターンメタル34が形成さ
れ、また第2マスクパターン32aは、上部磁極層のう
ち後方部分以外にパターンメタル35が形成されてい
る。
【0049】このようなフォトマスクをステッパにセッ
トするとともに基板を所定位置に移動させ、基板全面に
塗布されたレジストに対し、第1パターン部31を用い
て露光する(第2パターン部32側は遮光する)。この
時、焦点位置は最上方の絶縁層25よりも下側(例えば
絶縁層25と非磁性材層20との中間位置)に合わせて
露光する。これにより図中しろ抜きの部分のみ光が照射
される。しかも、焦点位置が光が照射される部分の高さ
方向中間位置に合わされているので、各部の焦点位置か
らのずれ量の最大値を低く抑えることができ、全体的に
焦点があった所望形状に露光される。なお、上部磁極層
16の先端側16aでは、特に非磁性材層20と接触さ
れる最先端部分が重要であるので、焦点位置も上記中間
地点よりも下方側にずらすようにしても良い。
【0050】次いで、第2パターン部32を用いてレジ
ストに対して露光処理をする(第1パターン部31側は
遮光する)。この時、焦点位置は最上方の絶縁層25と
同じかやや下側に合わせ、しかもその照射する光量は、
上記の場合に比し十分に多くする。これにより図中しろ
抜きの部分のみ光が照射されて、上部磁極層の後方側が
露光される。そして、照射する光量を強くしたため、凹
部16bの形成部分であってレジストが厚く塗布されて
いる部分(図10(C)参照)も、その底部まで確実に
光が届き、完全に露光処理される。そして、その後現像
することによりレジストのうち光が照射された部分が除
去され、段差部分の斜面や肉厚の厚いレジスト部分を確
実に所望のパターンが、同時にマスクパターン31a,
32aの数だけ同時に形成される。その後、メッキなど
によりレジストが除去された部分を成膜し、上部磁極層
16が形成される。なお、レジストを露光現像する以外
は従来の方法をそのまま用いることができるため、その
詳細な説明を省略する。
【0051】なお、この図示の例では、複数の露光処理
を上記した薄膜パターンの製造方法の第2実施例のうち
特に図2(B)に示す方式を適用している。そして、さ
らに正確にパターン形成したい場合には、図2(A),
(B)に示す方法を組み合わせ、3枚のパターン部を用
いて露光するとよい。すなわち、例えば図2(A)の方
式を用いて絶縁層25の上に位置するレジストと非磁性
材層20の上に位置するレジストを焦点震度を変えてそ
れぞれ別々に露光し(図7に示す第1パターン31aを
さらに2種類に分ける)、さらに、図2(B)の方式を
用いて凹部形成部位を照射する光量を強くして露光する
ことにより、より精度良くパターン形成することができ
る。また、上記した例では、複数の薄膜パターンを同時
に形成するようにしたが、フォトマスクに1対のマスク
パターンのみ形成したものを用い、1個ずつ形成するよ
うにしてももちろん良い。
【0052】一方、図4,図6に示すように、上側のコ
イル層24には、コイル引出し層26が接続され、外部
回路と接続可能となっている。そして、コイル引出し層
26は、その大部分は非磁性材層20上方に形成される
が、コイル層24と接続される一端26aは、図6に示
すように、各絶縁層21,22の側面に沿って上昇し絶
縁層22の上に位置する。そして、このコイル引出し層
26とコイル層24は、同一材料で形成されると共に、
一端26aとコイル層24が同一平面上に位置すること
から、通常両者24,26を同時に形成する。
【0053】このように、各部の高さ位置が異なり、し
かも斜面(絶縁層21,22の側面)に沿って連続して
パターン(24,26)が形成されるため、図2(A)
に示した薄膜パターン形成方法を用い、正確で切れ目の
ないパターンを形成するようにしている。
【0054】そして、2回に渡り行なう露光処理の際に
用いる各マスクパターンとしては、例えば図8(A)に
示すように、コイル層24及びコイル引出し層26の一
端26aの先端側の一部に相当する部分を除いてパター
ンメタル34′が形成される第1マスクパターン31′
aと、同図(B)に示すように、コイル引出し層26に
相当する部分を除いてパターンメタル35′が形成され
る第2マスクパターン32′aを用いる(各パマスクパ
ターン31′a,32′aは、1枚のフォトマスク上に
形成される)。
【0055】そして、各パターン部を用いて露光する際
に、焦点位置を適宜変えるとにより、最終的に現像し露
光した部分を除去すると、所望の形状のレジストパター
ンが形成できる。その後通常のプロセスにしたがって、
レジストが除去された部分に成膜することにより所定形
状の薄膜パターンを形成する。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る薄膜パター
ンの形成方法及びそれを用いた薄膜磁気ヘッドの製造方
法では、1つ(1レイヤ)のレジストパターンを形成す
るに際し、複数のマスクパターンを用いて複数回に渡っ
て露光処理をし、しかも各露光処理を行う際の露光条件
を、適宜変えて行うようにしたため、各マスクパターン
で露光されるレジスト部分に対し、焦点位置並びに露光
量が最適或いはそれに近い条件のもので露光することが
できる。
【0057】その結果、たとえ段差のある表面に塗布さ
れたレジストであっても、マスクパターン及び露光条件
を適宜設定することにより、ピントがずれたり、露光不
足となることがなく、マスクパターンに対応した所望形
状のレジストパターンを高精度に形成することができ、
その結果、最終的に形成される薄膜パターンも高精度に
寸法出しを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜パターンの形成方法の第1実
施例を説明する図である。
【図2】第1実施例を実施するために用いるフォトマス
クの一例を示す図である。
【図3】本発明に係る薄膜パターンの形成方法の第2実
施例を説明する図である。
【図4】薄膜磁気ヘッドの素子部分を拡大して示す斜視
図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】図4のVI −VI 線矢視図である。
【図7】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法の第1
実施例を実施するために用いるフォトマスクの一例を示
す図である。
【図8】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法の第1
実施例を実施するために用いるフォトマスクの一例を示
す図である。
【図9】薄膜磁気ヘッドの構成の一例を示す図である。
【図10】従来例を示す図である。
【図11】従来の問題点を説明する図である。
【図12】従来の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
10 基板 11 所定層 12 レジスト 13 フォトマスク 13a,31a,31′a 第1マスクパターン 13b,32a,32′a 第2マスクパターン 16 上部磁極層 26 コイル引出し層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段差を有する部分にレジストを塗布後露
    光現像することにより、前記レジストのうち所定パター
    ン部分を除去して所定のレジストパターンを形成し、 次いで前記形成したレジストパターンに基づいて所定形
    状の薄膜パターンを形成する方法において、 前記レジストに対して露光するに際し、異なる形状のマ
    スクパターンを用いるとともに、各マスクパターン毎に
    焦点距離または露光量の少なくとも一方を変えた異なる
    露光条件の元で複数回露光処理を行い、 その後現像するようにした薄膜パターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 前記異なるマスクパターンを1枚のフォ
    トマスクに形成し、 そのフォトマスクを実装した移動投影型露光装置を用い
    て前記複数回の露光処理を一括して行なうようにした請
    求項1に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 薄膜磁気ヘッドを構成する各層のうち、
    少なくとも上部磁極槽またはコイル引出し層の形成を請
    求項1または2による薄膜パターンの形成方法を用いて
    行うようにした薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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