JPH0886132A - 引戸錠 - Google Patents

引戸錠

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Publication number
JPH0886132A
JPH0886132A JP24725294A JP24725294A JPH0886132A JP H0886132 A JPH0886132 A JP H0886132A JP 24725294 A JP24725294 A JP 24725294A JP 24725294 A JP24725294 A JP 24725294A JP H0886132 A JPH0886132 A JP H0886132A
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JP
Japan
Prior art keywords
door
locking
operation member
sickle body
slider
Prior art date
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Pending
Application number
JP24725294A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Miyake
三徳 三宅
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Goal Co Ltd
Original Assignee
Goal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 力の弱い身体障害者や高齢者や子供などでも
容易に操作でき、解錠状態(開戸状態)において施解錠
操作部材及び取付座が戸の戸袋に当接することなく円滑
に収容することができ、閉戸時における戸のはね返りを
簡単な構成で確実に行え、開戸時には施解錠操作部材の
突出操作ができないようにし、さらに室外から緊急時等
には施解錠できるようにした。 【構成】 少なくとも内側座61には、少なくとも人の
手指一本が入る幅の凹部65を形成するとともに、該凹
部65には室内側操作部材51を前後方向に出没自在に
枢支する。室内側操作部材51は前面側に平坦面52を
有し、室内側操作部材51の操作部54、54’を伝動
部材Bの係合受部42、43に係合して、室内側操作部
材51の引き又は押し操作により伝動部材Bを可動して
鎌体を出没するようにする。室内側操作部材51の平坦
面52は解錠状態時には戸aの側面a1とほぼ面一にし
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は片引戸や引違い戸等に使
用される引戸錠に係り、詳しく言えば、主として、身体
障害者や高齢者や子供などでも容易に操作でき、施解錠
操作部材及び取付座が解錠状態時においては戸の面より
突出するのを可及的に小さくし、開戸状態で施解錠操作
部材の突出操作ができないようにした引戸錠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の引戸錠としては、(イ)
本願出願人の出願にかかる実開昭57ー110260
号公報記載のものが知られている。
【0003】この実開昭57ー110260号公報記載
のものは、錠ケース内にバネを介して出没作動する突出
杆と、該突出杆に係合し突出杆の後退に連動して突出し
かつ、突出杆の突出に連動して後退する鎌体と、戸閉鎖
時の慣性力によって作動する係止片とを設けてなり、戸
閉鎖時に、前記突出杆が枠あるいは柱に設けた当接部に
当接して後退した時に、鎌体が突出するように設けると
共に、係止片が戸閉鎖時の慣性力によって作動し、係止
片の係止部が鎌体に係合して、鎌体の後退を阻止するよ
うにし、さらに本施錠状態とするには、鎌体の回動を阻
止する摺動片を設け、該摺動片をシリンダー又は上下動
するスライダーの操作によって摺動片の係止部を鎌体の
係合部に係合させて本施錠する引戸錠である。
【0004】(ロ) また、図示しないが、鎌体をスラ
イダーの上下動により回動するもの、又は鎌体をシリン
ダーを介して回動するものも、知られている。
【0005】(ハ) さらに、引戸錠用の施解錠操作部
材として、室内側の内側座の中央部に円形状の凹部を形
成し、この凹部の中央部にT字状の施解錠操作部材たる
サムターンを回動可能に取り付けるとともに、該サムタ
ーン全体が前記内側座の前面より突出しないように上記
凹部内に収納してなるものも、知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記(イ)
及び(ロ)記載のものでは、鎌体を回動して施錠又は解
錠する場合には、スライダーを上下動したり、シリンダ
ーを回動して行わなければならないため、かなりの力を
必要とする。そのため、これら(イ)、(ロ)のもので
は、力の弱い身体障害者や高齢者や子供にとっては操作
がしづらく施解錠し難いものであった。
【0007】上記(イ)のものでは、閉戸時における戸
のはね返りが防止できる。しかし、このはね返り防止機
構としては、戸を閉めた時に、突出杆が枠等の当接部に
当接して後退した時に鎌体が突出されるとともに、係止
片が戸閉鎖時の慣性力によって施錠方向に回動すること
によって、係止片の係止部を鎌体に係合して、鎌体の後
退を阻止するようにしているため、係止片は戸閉鎖時の
慣性力によって施錠方向に回動できるように、その形状
や、錠ケース内への枢支部を特に考慮しなければならな
い煩わしさがある。
【0008】上記(ロ)記載のものでは、内側座の円形
状凹部内においてサムターンを手指で把持し回動操作し
て、施解錠するものであるため、操作し難い問題があっ
た。
【0009】本発明は、上記従来例の欠点を解消すべ
く、身体障害者や高齢者や子供などでも容易に操作で
き、解錠状態(開戸状態)において施解錠操作部材及び
取付座が戸の面より突出する量を従来に比べて極めて小
さくするとともに、施解錠操作部材の操作をし易くし、
閉戸時における戸のはね返りを簡単な構成で確実に行え
るばかりか、開戸時には施解錠操作部材の突出操作がで
きないようにし、さらに室外から緊急時等には外部から
も施解錠できるようにした引戸錠を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の引戸錠は、施解錠操作部材を操作すること
により、錠ケースに内装された伝動部材を介して施錠又
は解錠するようにした引戸錠において、取付座のうち少
なくとも内側座には、少なくとも人の手指一本が入る幅
の凹部を形成するとともに、該凹部には施解錠操作部材
のうち室内側操作部材を前後方向に出没自在に枢支する
一方、前記室内側操作部材は前面側に平坦面を有し、室
内側操作部材の操作部を前記伝動部材の係合受部に係合
して、室内側操作部材の引き又は押し操作により上記伝
動部材を可動して鎌体を出没するようにし、さらに室内
側操作部材の平坦面は解錠状態時には戸の側面とほぼ面
一にしてなることを特徴とする。
【0011】錠ケース内にトリガーバネにより出没自在
に嵌装されたトリガー部材と、該トリガー部材との間に
形成された変換機構を介して、同トリガー部材の後退に
より突出され、かつトリガー部材の突出により後退され
る鎌体と、回動突出された鎌体の係止部を施解錠操作部
材の作動により係止して該鎌体の後退を阻止し本施錠す
るようにした係止片とを、少なくとも備え、前記トリガ
ー部材には係合凹部を形成するとともに、閉戸時にトリ
ガー部材が相手方の受部材の当接部に当接した時に前記
係合凹部に係合するストッパーがバネにより常時係合方
向に付勢されてなる方が好ましい。
【0012】伝動部材としては、錠ケース内に枢支され
た係止片と、該係止片と連結されかつ少なくとも室内側
操作部材の操作部と係合する係合受部を有するスライダ
ーとからなり、開戸状態で室内側操作部材の平坦面が垂
直姿勢のときには、該室内側操作部材の操作部によりス
ライダーが上動されて係止片の係合部と、鎌体の係止部
との係合が解除されるとともに、鎌体は戸の開放により
トリガー部材の突出に連動して後退され、前記室内側操
作部材を押し又は引き操作できないように鎌体の係合部
と係止片とが係止されるように構成するのが好ましい。
【0013】室外側には施解錠操作部材として、シリン
ダー等を設けて、鍵によるシリンダーの操作により前記
スライダーを上下動して施解錠することもできる。ま
た、前記取付座のうち外側座には、先端側にスライダー
の上・下部の係合受部間に係合される係合部を有し、か
つ外面に室外側から操作できる操作孔を形成し、この操
作孔にピンを挿入して、該ピンを上下動することにより
施解錠できるように構成することもできる。
【0014】
【作用】本発明の作用を実施例図に沿って以下に説明す
る。戸が開いている状態では、図6に示すように、トリ
ガー部材7はトリガーバネ6の付勢力によって突出され
ていると共に、該トリガー部材7のラック17の歯と鎌
体10のピニオン18の歯からなる変換機構16の作用
によって、鎌体10は錠ケース1内に後退した解錠状態
を示している。このとき、ストッパー20はトリガー部
材7の上面に当接して押されてストッパーバネ23の付
勢力に抗して時計方向に回動されて、その係合部22は
トリガー部材7の係合凹部8から離脱している。
【0015】上記開戸解錠状態から戸を閉めると、図8
の如く戸aが相手方の枠や柱等bに当たった瞬間、トリ
ガー部材7の先端が相手方の受部材13の当接部に当接
して、該トリガー部材7は完全に後退し、前記変換機構
16の作用によって鎌体10が連動して回動して突出し
受部材13の受孔14に係合する。この時、ストッパー
20の係合部22はストッパーバネ23の付勢力により
該トリガー部材7の係合凹部8に係合されトリガー部材
7は突出不可能となる。
【0016】なお、戸を閉めて、戸aが相手方の枠や柱
等bに当たった瞬間に、戸には反力が生じ戸が開こうと
する。そして、鎌体10は、図7に示すように、先端の
係合部10bが受部材13の当接部13aに押されて反
時計方向に回動しようとする。この時、トリガー部材7
はトリガーバネ6の付勢力と上記鎌体10の回動力によ
って突出方向に突出しようとするが、前記ストッパー2
0がトリガー部材7の係合凹部8に係合しているため突
出することができない。そのために、鎌体10は後退す
ることができず施錠状態が保持されるので、戸の閉鎖時
における戸のはね返りが防止できるのである。
【0017】凹溝65を有する内側座61に室内側操作
部材51を前後方向に出没可能に枢支しているため、該
室内側操作部材51の押し又は引きの操作がし易い。し
かも、室内側操作部材51の前面側の平坦面52は、解
錠状態で戸aの側面a1(内側座61のフロント面64
aも)とほぼ面一にしているため、戸を収容する戸袋に
当接することなく開戸することができる。
【0018】
【第1実施例】本発明の第1実施例を図1ないし図12
に基づいて以下に説明する。本実施例は伝動部材Bとし
て係止片30とスライダー40とを有し、施解錠操作部
材Aの操作により係止片30を鎌体10に係止して本施
錠もできるようにしたものである。図1は本発明に係る
引戸錠の閉戸本施錠状態を示した縦断側面図、図2は図
1の1ー1線断面図、図3は正面図、図4は右側面図、
図5は左側面図、図6は開戸解錠状態で取付座を省略し
て示した縦断側面図、図7は図6の開戸解錠状態から閉
戸した瞬間の状態の縦断面図、図8は閉戸仮施錠状態で
取付座を省略して示した縦断側面図、図9は図8の11
ー11線断面図、図10は室外から見た解錠時における
外側座の側面図、図11は室外からみた施錠時における
外側座の側面図、図12の(A)は一方方向からみた非
常解錠装置の操作板の斜視図、(B)は他方向から見た
非常解錠装置の操作板の他の斜視図である。
【0019】1は戸aの先端側にビス2で取り付けた錠
ケースであって、この錠ケース1のフロント板3及び裏
板3aにはトリガー部材用透孔4、4aと鎌体用透孔5
a、3bとが形成されている。この錠ケース1内には、
後部に取着したトリガーバネ6により常に前記トリガー
部材用透孔4、4aから突出する方向に付勢され出没自
在に設けられたトリガー部材7と、トリガー部材7の下
方位置で前記鎌体用透孔3b、5aを出没自在に回動さ
れ、かつ錠ケース1に枢軸11にて枢支された鎌体10
と、閉戸時に戸が枠又は柱等bに当接した反動で戸aが
開こうとし、トリガー部材7が突出しようとするのを防
止するためのストッパー20と、回動突出された鎌体1
0の係止部10aを後述する施解錠操作部材Aの作動に
より係止して該鎌体10の後退を阻止し本施錠するよう
にした係止片30と、該係止片30と連結され前記施解
錠操作部材Aの操作により上下動して前記係止片30を
回動するスライダー40とを設けている。上記係止片3
0とスライダー40は伝動部材Bを構成する。
【0020】トリガー部材7は、後端部にバネ保持溝7
aを形成し、このバネ保持溝7aに前記トリガーバネ6
が保持してあると共に、両側部にガイド部7bを突設
し、該ガイド部7bを錠ケース1側板に形成した長穴状
のガイド孔1aに摺動可能に嵌挿してあり、このガイド
孔1aの長さによってトリガー部材7の出没ストローク
が規制される。
【0021】鎌体10は、その基端部を枢軸11で錠ケ
ース1の側壁に枢着すると共に、先端部の鎌状の係合部
10bを、相手方の枠や柱等bにビス15で固定した受
部材13の受孔14に係脱自在に係合できるようにして
ある。この受孔14は金属製の枠や柱等bに直接に形成
することもできる。
【0022】トリガー部材7と鎌体10との間には、ト
リガー部材7の往復直線運動を鎌体10の回動運動に変
える変換機構16を設け、トリガー部材7の後退により
前記変換機構16を介して鎌体10を図1のように回動
突出させて相手方の受孔14に係合して施錠できるよう
にしており、逆にトリガー部材7の突出により変換機構
16を介して鎌体10を図6のように回動後退させて解
錠できるようにしている。
【0023】変換機構16としては、この実施例ではラ
ックとピニオンによっている。すなわち、図1に示す如
く、トリガー部材7の下部にはラック17を形成すると
共に、鎌体10の基部後端にはピニオン18を形成し、
このラック17とピニオン18とを噛み合わせる構成と
している。しかし、変換機構16はこのようなラックと
ピニオン方式に限定されず、例えば、トリガー部材7に
嵌合孔を形成すると共に、鎌体10後部に突出体を突設
し、この突出体に嵌合孔を貫通したピンを固定するよう
にしたものでもよいし、あるいは変換機構16をトリガ
ー部材7と鎌体10間に実施例の如く直接的に設けるこ
となく、例えばギアやカムなどを介するなどして間接的
に設けることもできる。
【0024】従って、前記トリガー部材7は開戸時に
は、図6に示すように、トリガーバネ6の付勢力により
突出していると共に、鎌体10は前記変換機構16つま
りラック17とピニオン18の作用により錠ケース1内
に後退して収納されている。一方、閉戸時には、図8に
示すように、トリガー部材7は相手方の受部材13に当
たって後退すると共に、前述の変換機構16を介して鎌
体10は突出し相手方の受孔14に係合される。
【0025】ストッパー20は、トリガー部材7の上方
位置において、一端部を枢軸21で錠ケース1に枢支す
るとともに、他端部に係合部22を形成し、この係合部
22は、錠ケース1側壁と該ストッパー20との間に設
けられたストッパーバネ23により常時係合方向(下
方)ヘ付勢されている。一方、トリガー部材7の上面に
は係合凹部8が形成されており、閉戸時にトリガー部材
7が相手方の受部材13の当接部に当接した時に、前記
係合凹部8にストッパー20の係合部22がストッパー
バネ23の付勢力により係合されるようにしている。そ
のため、前述の作用の項で説明したように、戸の閉鎖時
における戸のはね返りが防止できる。
【0026】この引戸錠は、前記施解錠操作部材Aを操
作することにより、前記伝動部材B(スライダー40及
び係止片30)を介して施錠又は解錠するものである。
前記錠ケース1を戸aに取り付ける取付座60のうち少
なくとも内側座61には、図5に示すように少なくとも
人の手指一本が入る幅の凹部65を形成するとともに、
該凹部65には施解錠操作部材Aのうち室内側操作部材
51を前後方向に回動かつ出没可能に枢支している(図
2及び図9参照)。前記室内側操作部材51は二股状に
設けた操作部54、54’と前面側に設けた平坦面52
とを有しており、前記操作部54、54’を前記伝動部
材Bのうちスライダー40の係合受部42、43に係合
している。室内側操作部材51つまり平坦面52の引き
又は押し操作により上記伝動部材B(スライダー40、
係止片30)を可動して係止片30を鎌体10に係合又
は係合解除するようにしている。さらに室内側操作部材
51の平坦面52は、図9に示す如く、解錠状態時には
戸aの側面a1、a1面とほぼ面一にしてなるものであ
る。
【0027】係止片30は、枢軸31にて錠ケース1に
枢支されており、この枢軸31を支点として、一方側に
は係合部30aが形成され、他方側には連結ピン32で
スライダー40が連結されている。また、この係止片3
0にはバネ支持棒34を介してクリックバネ33が取り
付けてあり、該係止片30の施錠状態または解錠状態を
安定して保持するようにしてある。
【0028】スライダー40は錠ケース1内で上下動で
きるようにしてある。その形状は適宜設計変更できるの
であるが、この実施例では、図1及び図2に示すよう
に、上下両端部に折曲部41、41aを形成するととも
に、前記連結ピン32による連結部より下方には、折り
曲げ加工により突出形成された上部係合受部42と下部
係合受部43とが形成されている。下部係合受部43は
上記折曲部41aの中央部を兼用している。上・下両係
合受部42、43で囲まれた部分は貫通孔44としてあ
る。
【0029】前記貫通孔44(つまり上・下両係合受部
42、43間)には、施解錠操作部材Aである室内側操
作部材51の操作部54、54’が係合してあり、この
室内側操作部材51の前面側に形成された平坦面52の
下部把持部52aを把持して外方へ引くことにより、前
記操作部54、54’が図2に示す如くスライダー40
の下部係合受部43を押し下げて該スライダー40を下
動する。スライダー40の下動に従って係止片30は枢
軸31を支点として時計方向に回動され、閉戸状態では
該係止片30の係合部30aが鎌体10の係止部10a
と係合して本施錠状態が保持される(図1及び図2参
照)。
【0030】この本施錠状態から前記室内側操作部材5
1の下部把持部52aを手指または腕などで押すことに
より、室内側操作部材51の操作部54、54’が、図
8に示す如くスライダー40の上部係合受部42を押し
上げて該スライダー40を上動する。スライダー40の
上動に従って係止片30は枢軸31を支点として反時計
方向に回動され、閉戸状態では該係止片30の係合部3
0aが鎌体10の係止部10aから係合解除され、仮施
錠状態となる(図8及び図9参照)。この仮施錠状態で
は戸を開くことにより、トリガー部材7がトリガーバネ
6の付勢力により突出して鎌体10が回動後退され解錠
状態となる(図6参照)。
【0031】錠ケース1を戸aに取り付ける取付座60
は、図2と図3に示す如く、内側座61と外側座62と
からなっており、両座61、62は戸aに錠ケース1を
組み付けた状態でビス63により固定される。
【0032】内側座61は、図2及び図5に示すよう
に、縦長の楕円形状で外周壁64を起立させるととも
に、その外周壁64で囲まれた部分を凹部65とし、該
凹部65の上部側壁間には室内側操作部材51を軸53
で回動かつ出没自在に枢支している。該室内側操作部材
51の先端には前記操作部54、54’が形成されてい
る。また、室内側操作部材51の前面側の平坦面52
は、図8及び図9に示す如き解錠状態時には戸aの側面
a1とほぼ面一になるようにしている。
【0033】外側座62は、図2及び図4に示すよう
に、上部のビス63連結部より少し上方から下部に向け
て縦長の凹部66を形成するとともに、該凹部66の上
端縁部から上部に向けて少し外部へ突出させ、該突出部
67に窓68を形成している。前記突出部67の裏面に
は方形状の折曲部69により縦長の空間70が形成さ
れ、該空間70には室内側操作部材51と対向して上下
動自在に非常解錠装置の操作板71が内装されている。
【0034】操作板71は、図1、図2、図8〜図12
(A)、(B)に示すように、先端側にスライダー40
の上・下部の係合受部42、43間に係合される係合部
72を有するとともに、外面には解錠時には「あき」
(図10参照)、施錠時には「使用中」(図11参照)
のように識別できる表示部73が設けられ、さらに該操
作板71には室外側から挿入できる操作孔74が形成さ
れており、この操作孔74にピン75を挿入して該ピン
75を上下動することにより、非常時などには室外側か
ら施解錠できるようにしてある。
【0035】すなわち、図1及び図2の本施錠状態時に
おいて、非常の際には、室外側から上記操作孔74にピ
ン75を挿入して、該ピン75を上動すると、操作板7
1の係合部72がスライダー40を上動して係止片30
を反時計方向に回動して鎌体10との係合を解除する。
また、図8及び図9の閉戸仮施錠状態時において、室外
側から上記ピン75を下動すると、上記と逆の作用でス
ライダー40を下動し係止片30が時計方向に回動し
て、その係合部30aが鎌体10の係止部10aを係止
して本施錠する。これらの作用については、前述した室
内側操作部材51の作用を参考にするとよい。
【0036】前記表示部73は、開戸解錠時(図6)及
び閉戸仮施錠状態時(図8及び図9)には図10のよう
に下部の表示部73が窓68から見える。閉戸本施錠時
(図1及び図2)には図11のように上部の表示部73
が窓68から見える。表示部73は文字に限らず、赤と
青の如く色彩によるもの、その他の識別手段でもよい。
【0037】図6及び図9に示すように、開戸状態で室
内側操作部材51が垂直姿勢のときには、該室内側操作
部材51の操作部54、54’によりスライダー40が
上動されて、係止片30の係合部30aと鎌体10の係
止部10aとの係合が解除される。この状態では図6の
如く、鎌体10は戸aの開放によりトリガー部材7の突
出に連動して後退され解錠される。この時、前記室内側
操作部材51を押し又は引き操作できないように鎌体1
0の係合部10b’と係止片30の係止部30bとが当
接するようにしてある。このように構成することによっ
て、開戸の途中に誤って室内側操作部材51が操作され
て突出し、戸袋に衝突しないようにしてある。
【0038】なお、ストッパー20としては、図13に
示すように、トリガー部材7の上面に係合凹部8を形成
するとともに、施錠時には上記係合凹部8に係合するボ
ール25を設け、このボール25と該ボール25を下方
に付勢するストッパーバネ23とを内装するガイド部材
26を設けてなるものでもよい。
【0039】図1、図3〜図8及び図13において、符
号5は錠ケース1のフロント板3に設けたガイド用の突
起で、このガイド用突起5は、戸を閉めた時に受部材1
3の受孔14に嵌合することによって戸と枠(柱)との
位置ずれを矯正し、鎌体10が受孔14に常に正確に係
合するようにするものである。
【0040】上記実施例の作用を重複を省みず簡単に以
下に説明する。戸aが開いている状態では、図6に示す
ように、トリガー部材7は突出し、鎌体10は回動後退
されて解錠状態である。また、係止片30はスライダー
40が上動されているため反時計方向に回動されてお
り、室内側操作部材51は図9のように垂直姿勢を示し
ている。そこで、室内側操作部材51を押し又は引こう
としても、係止片30の係止部30bが鎌体10の係合
部10b’に当接されるため、同室内側操作部材51を
動かすことができない。
【0041】上記開戸解錠状態から戸aを閉め、戸aが
相手方の枠や柱等bに当たった瞬間には、トリガー部材
7は相手方の受部材13に当接し図1に示すように最大
に後退し、ストッパー20の係合部22が係合凹部8に
係合する。また、戸aには反力が生じて開こうとし、そ
れと共に、図7の如く、鎌体10の先端の係合部10b
は受部材13の当接部13aに当接し、その当接による
反力で該鎌体10は反時計方向に回動しようとする。こ
の時、受部材13とトリガー部材7との間に隙間が生じ
る為、トリガー部材7はトリガーバネ6の付勢力によっ
て突出方向に突出しようとするが、該トリガー部材7の
係合凹部8にはストッパー20の係合部22が係合して
いるため突出することができない。そのため、鎌体10
は図7の如く後退することができないので、戸aの閉鎖
時における戸のはね返りが防止できる。
【0042】図7の上記状態で、戸aに開く方向への反
力が消滅した時、該戸aに潜在している閉じようとする
力が働くとともに、相手方の受部材13と錠ケース1の
フロント板3との隙間が大きい場合には、トリガー部材
7がトリガーバネ6の付勢力により少し突出して鎌体1
0を少し後退方向に回動し図8に示すような仮施錠状態
に安定する。この仮施錠状態で戸aを開くと、トリガー
部材7がトリガーバネ6の付勢力により突出して、鎌体
10を回動後退し図6のように開戸できる。この場合、
図8の仮施錠状態では、鎌体10の先端の係合部10b
と相手方の受部材13の当接部13aとが離間している
ので、両部10b、13aにおける抵抗が少なく、戸は
小さな力で開放できる。
【0043】上記開戸解錠状態(図6)及び閉戸仮施錠
状態(図8)では、室内側操作部材51の平坦面52は
垂直姿勢であるとともに、該室内側操作部材51と連動
する操作板71は上動され、その解錠表示部73は図1
0に示す如くその下部が外側座62の窓68から見える
ようになっている。
【0044】図1の如く本施錠状態とするには、図6の
如く開戸解錠状態の場合には戸を閉めて図8の如く閉戸
仮施錠状態とする。この閉戸仮施錠状態において、室内
側からは室内側操作部材51を図2の如くその下部把持
部52aに手指を引掛けて引いて、スライダー40を下
動すると、図1の如く係止片30が時計方向に回動され
てその係合部30aが鎌体10の係止部10aを係止す
る(図面上は遊びを持たせて係止するようにしている)
ため、鎌体を回動後退することができない。従って、戸
を開けることができない。このとき、前記非常解錠装置
の操作板71は図1及び図2に示す如く下動され、その
施錠表示部73は図11に示す如くその上部が外側座6
2の窓68から見えるようになっている。
【0045】上記本施錠状態から仮施錠状態とするとき
には、室内側操作部材51の下部把持部52aを手指又
は手のひらで押して、その平坦面52が図9の如く垂直
姿勢になるようにすると、図8及び図9に示す如く、ス
ライダー40が上動され、それに伴って係止片30が反
時計方向に回動されてその係合部30aが鎌体10の係
止部10aとの係合を解除する。そのため鎌体10を回
動後退するとができるので、戸を開けることができる。
【0046】閉戸仮施錠状態(図8)から閉戸本施錠状
態(図1)とする場合、又はその逆の状態とする場合に
おいて、この実施例では室外側からも非常時に操作でき
るようになっている。すなわち、前者の場合には、図8
及び図9において、操作板71の操作孔74にピン75
を挿入して、該ピン75を下動すると、スライダー40
が下動し係止片30が時計方向に回動して鎌体10を図
1の如く係止して本施錠とする。このとき、室内側操作
部材51は操作板71の動きに連動して図2の如く下部
把持部52aが室内側に突出している。後者の場合に
は、図1及び図2において、操作板71の操作孔74に
ピン75を挿入して、該ピン75を上動して、前者の場
合とは逆の操作を行なわせると、図8及び図9の如く仮
施錠状態となる。
【0047】なお、室外側からの操作部材としては、前
述の操作板71とピン75等の手段に限らず、操作部5
4、54’を操作板71の係合部72の如く変えて前記
室内側操作部材51の如く引き又は押し操作するもの、
室内側操作部材51と連動できるようにした公知のシリ
ンダーやサムターン(図示せず)を設けたもの、或いは
室外側には操作部材を設けないものなど適宜設計変更で
きるものである。
【0048】
【第2実施例】図14〜図17は第2実施例を示す。こ
のものは、前記実施例と同様に形成した施解錠操作部材
Aたる室内側操作部材51を引き又は押すことにより、
錠ケース1に内装された伝動部材Bたるハブ80を回動
して、鎌体10を回動し施錠または解錠する点に特徴を
有する引戸錠である。
【0049】図14は施錠状態時の断面図、図15は図
14の111ー111線断面図であって、図14に取付
座60も取り付けており、図16は解錠状態の断面図、
図17は図16の1Vー1V線断面図であって、図16
に取付座60を取り付けて示したものである。以下、上
記図面に基づいて詳しく説明する。
【0050】鎌体10は、錠ケース1に枢軸11で枢支
されているとともに、一端側に係合部10bが、他端側
に係止部10aがそれぞれ形成され、図16に示すよう
に、常時はバネ12により係合部10bが錠ケース1内
に後退され没入されている。この時、鎌体10の後端部
に設けた突部10cが突出する。
【0051】ハブ80は、錠ケース1に枢軸81で枢支
されているとともに、一端側には鎌体10の係止部10
aに係合する係合ピン82が取り付けられ、他端側には
室内側操作部材51の操作部54(この実施例の場合は
1本の棒状体である)が挿入されて案内される係合受部
たるガイド孔83が形成されている。図16の状態では
係合ピン82は当接部10dに当接するのでハブ80は
回動できず、施錠不可である。閉戸して突部10cが受
部材13に当接して後退すると、テーパ部10eが係合
ピン82の位置にくるので、該係合ピン82はテーパ部
10eに沿って係止部10a内を移動して施錠可能とな
る。
【0052】前記操作部54は錠ケース1の室内側の側
壁に形成されたガイド孔1bにも挿通されており、この
ガイド孔1bのストローク長さにより操作部54の移動
範囲が規制され、それに伴ってハブ80の回動角度が決
定される。前記ハブ80は、室内側操作部材51の操作
部54の上動位置または下動位置が安定して保持される
ようにバネ84によって付勢されている。85はバネ8
4取付用の軸、86は鎌体10の後退位置を規制するス
トッパーである。
【0053】解錠時には、図16及び図17に示す如
く、室内側操作部材51の平坦面52は垂直状態であっ
て、その操作部54はガイド孔1b及び83の最上位置
にある。そのため、ハブ80は枢軸81を支点として時
計方向に回動され、その係合ピン82と鎌体10の係止
部10aとの係合は解除され、鎌体10はバネ12の付
勢力によって錠ケース1内に没入されている。
【0054】上記解錠状態から図14及び図15に示す
如く施錠状態とするには、図17における室内側操作部
材51の下部把持部52aを手指で引掛けて図15のよ
うに引くとよい。つまり、下部把持部52aを引いて、
操作部54がガイド孔1bと85の最下位置まで来る
と、ハブ80の係合ピン82が鎌体10の係止部10a
に係合されながら枢軸81を支点として時計方向に回動
されるため、鎌体10は係合部10bが錠ケース1の鎌
体用透孔5aから突出し、相手方の枠や柱等の受孔14
に係合される。
【0055】上記施錠状態から解錠状態とするには、上
記室内側操作部材51を手指または手のひらで押すとよ
い。
【0056】この第2実施例の室外側には施解錠操作部
材Aは設けられていないが、例えば、上記押し又は引き
操作式の室内側操作部材51と同様のものを対設しても
よい。
【0057】
【第3実施例】図18〜図21は第3実施例を示す。こ
のものは、施解錠操作部材Aたる室内側操作部材51を
引き又は押すことにより、伝動部材Bたるスライダー9
0を下動又は上動し、該スライダー90に可動に連結さ
れた鎌体10を回動し施錠または解錠する点に特徴を有
する引戸錠である。
【0058】図18は解錠状態時の断面図、図19は図
18に取付座60を取り付けたVーV線断面図、図20
は施錠状態時の断面図、図21は図20に取付座60を
取り付けたV1ーV1線断面図である。以下、上記図面
に基づいて詳しく説明する。
【0059】鎌体10は、錠ケース1内に枢軸11で枢
支されているとともに、一端側に係合部10bが、他端
側に係止孔10fがそれぞれ形成されている。また、鎌
体10の他端側には枢軸11挿通用の挿通孔10gが形
成されている。
【0060】一方、スライダー90は段付の板状のもの
であって、上部には、上記枢軸11を案内するガイド孔
91と、ピン92とが設けられている。また、下部に
は、前記室内側操作部材51の操作部54、54’が係
入される係入孔(係合受部)94が形成されている。上
記ガイド孔91の上下方向の長さ分だけスライダー90
が上下方向に移動される。
【0061】なお、上記スライダー90の上動姿勢また
は下動姿勢を安定的に保持するために、錠ケース1内に
はクリックバネ95が設けてある。このクリックバネ9
5は、一端側を軸96に、他端側をスライダー90の折
曲部97に、それぞれ巻き付けている。
【0062】前記スライダー90のガイド孔91に枢軸
11を挿入してから、前記枢軸11を鎌体10の挿通孔
10gに、またスライダー90のピン92を鎌体10の
係止孔10fにそれぞれ挿入する。そして、スライダー
90の折曲部97とバネ軸96にクリックバネ95を巻
き付けることによって、錠ケース1内の組み付けが終わ
る。次に、スライダー90の係入孔94に室内側操作部
材51の操作部54、54’を係入した状態で、該室内
側操作部材51を内側座61の側壁間に軸53にて枢支
する。内側座61及び外側座62からなる取付座60の
構造や、錠ケース1及び戸aへの取り付け方法などは、
前記第1実施例と同様であるので省略する。
【0063】解錠時には、図18及び図19に示す如
く、室内側操作部材51の平坦面52は垂直状態であっ
て、その操作部54、54’は最上方に回動されてスラ
イダー90を上動させている。スライダー90の上動に
より、鎌体10は、枢軸11とガイド孔91と挿通孔1
0g、及び係止孔10fとピン92との働きによって、
枢軸11を支点として反時計方向に回動されて錠ケース
1内に没入されている。
【0064】上記解錠状態から図20及び図21に示す
如く施錠状態とするには、図19における室内側操作部
材51の下部把持部52aを手指で引掛けて図21のよ
うに引くとよい。すなわち、下部把持部52aを引い
て、操作部54、54’が下方に回動してスライダー9
0が最大ストロークだけ下動すると、ガイド孔91の最
上位置が前記枢軸11に当接するとともに、ピン92が
鎌体10の係止孔10fのm位置からn位置を押すた
め、鎌体10は枢軸11を支点として時計方向に回動さ
れ、その係合部10bが錠ケース1から突出され相手方
の受孔14に係合される。
【0065】上記施錠状態から解錠状態とするには、上
記室内側操作部材51を手指または手のひらで押すとよ
い。以上の如き動作を繰り返すことによって施解錠が行
われるのである。
【0066】この第3実施例の室外側には施解錠操作部
材Aは設けられていないが、例えば、上記押し又は引き
操作式の室内側操作部材51と同様のものを対設しても
よい。
【0067】
【第4実施例】図22〜図24は第4実施例を示す。こ
のものは、施解錠操作部材Aたる室内側操作部材51を
引き又は押すことにより、伝動部材Bたるスライダー1
00を下動又は上動し、該スライダー100に連結され
た鎌体10を回動し施錠または解錠する点では、第3実
施例と共通する。しかし、この実施例は、上記伝動部材
B(スライダー100)の具体的構成が第3実施例と異
なるとともに、室外側の施解錠操作部材Aとして鍵10
2により操作されるシリンダー101を設け、これによ
りスライダー100を上下動して施解錠できるようにし
ている点で顕著に異なっている。
【0068】図22は解錠状態時の一部を断面で示した
縦断正面図、図23は縦断側面図、図24は施錠状態時
の縦断側面図である。以下これについて説明する。
【0069】鎌体10は、錠ケース1内に枢軸11で枢
支されているとともに、一端側に係合部10bが、他端
側に係止部10aがそれぞれ形成されている。
【0070】スライダー100は、上部には室内側操作
部材51の操作部54、54’を係入する係合受部たる
係入孔104を、中程には突起部105と、該スライダ
ー100を弾性的に保持するためにバネ部材106を係
脱自在に係合する係合孔107とを、前記係合孔107
より少し下方には鎌体10の係止部10aと係合して鎌
体10を回動突出して施錠状態を保持するピン等の係合
部材108とを設けている。前記バネ部材106はバネ
106aとバネ収容筒106bとからなり、バネ収納筒
106bの先端はテーパ状に形成している。また係合部
材108はスライダー100を折り曲げ形成した第2折
曲部109に設けている。図23及び図24で110は
スライダー100の係合部材108を係合して、スライ
ダー100の上下動ストロークを規制するための錠ケー
ス1に形成したガイド孔110である。
【0071】スライダー100の突起部105より少し
上部から下端部までと、係合部材108とは上下動可能
に錠ケース1内に臨ませている。従って、バネ部材10
6も錠ケース1に内装されている。
【0072】スライダー100の上部には、図23及び
図24に示す如く係合孔112が形成されている。そし
て、室外側に設けたシリンダー101の鍵孔103に鍵
102を挿入して所定方向に回動して、シリンダーカム
113の係合片114を前記係合孔112に係合し(図
23参照)、更に回動すると、前記スライダー100は
図23の上動位置から図24の如く下動位置に移動され
る。図24の下動位置のスライダー100を図23の如
く上動位置に移動するには、上記シリンダーカム113
を上記とは逆方向に回動するとよい。
【0073】このように、室外側のシリンダー101に
よって、スライダー100を下動又は上動して鎌体10
を施錠又は解錠することができるのである。すなわち、
上述したように、上記係合片114を係合孔112に係
合してシリンダーカム113を回動することにより、図
22及び図23の如く開戸状態時にスライダー100が
上動されている場合には、鎌体10は反時計方向に回動
されて後退され錠ケース1内に没入されている。この時
に、係合部材108はガイド孔110の上部位置まで移
動されるとともに、鎌体10の当接部10hに当接して
鎌体10の没入状態を保持する。また、バネ部材106
の先端のテーパ部はバネ106aの付勢力によってスラ
イダー100の係合孔107に弾性的に係合され、該ス
ライダー100はシリンダー101又は室内側操作部材
51で操作しない限り上下動できない。
【0074】上記開戸解錠状態から戸を閉めて行き、図
24の如く、トリガー部材111が相手方の受部材13
に当接すると、該トリガー部材111が後退し揺動体1
21が反時計方向に回動し、スライダー100の下動を
許容するため、同図の如くスライダー100が下動され
る。このスライダー100の下動に伴って、図24の如
く、鎌体10は枢軸11を支点として時計方向に回動し
て、係合部10b側が鎌体用透孔3b、5aより受孔1
4に係入され施錠される。この時、係合部材108は錠
ケース1のガイド孔110の最下部まで移動するととも
に、鎌体10の係止部10aに当接して該鎌体10の回
動後退を阻止する。バネ部材106は、そのテーパ部が
突起部105の下部テーパ部105aを乗り越えて上部
テーパ部105bに弾性的に係合され、該スライダー1
00の上下動を施解錠操作部材Aによらない限りできな
いため、スライダー100の係合部材108がガイド孔
110の最下部位置に位置決めされ上記施錠状態が保持
される。
【0075】室内側操作部材51は、第1実施例又は第
3実施例の如き構成とされており、この室内側操作部材
51を引き又は押すことによって、前記スライダー10
0を上下動して鎌体10を回動して施解錠できるもので
ある。
【0076】また、室内側操作部材51の平坦面52
は、前記各実施例と同様に、解錠状態時には戸aの側面
a1とほぼ面一としてある。
【0077】なお、図22及び図23において、61は
内側座、62は外側座であって、両座61、62の下部
にはネジ柱63aとビス63によって戸aと錠ケース1
とを固定する。図23の1cはネジ柱63a挿通用の貫
通孔である。外側座62の下部には図22に示す如くシ
リンダー取付孔115が形成されている。
【0078】111は棒体120と揺動体121とトリ
ガーバネ122からなるトリガー部材120であって、
図23の如く開戸解錠時には棒体120はトリガーバネ
122によって常に突出されているとともに、揺動体1
21がスライダー100の下端部を係止し、その時には
施解錠操作部材Aで鎌体10を回動突出して施錠できな
いようにしている。逆に、図24の如く、前記トリガー
部材111の棒体120が相手方の枠や柱等bに当たっ
て没入されると、揺動体121が反時計方向に回動され
てスライダー100の下端部との係合が解除されるた
め、施解錠操作部材Aを操作して鎌体10を回動突出し
て施錠することができるようにしてある。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、(1) 請求項1記載
のように、取付座のうち少なくとも内側座には、少なく
とも人の手指一本が入る幅の凹部を形成するとともに、
該凹部には施解錠操作部材のうち室内側操作部材を前後
方向に出没自在に枢支する一方、前記室内側操作部材は
前面側に平坦面を有し、室内側操作部材の操作部を前記
伝動部材の係合受部に係合して、室内側操作部材の引き
又は押し操作により上記伝動部材を可動して鎌体を出没
するようにしているから、施錠時には操作部材を手指で
引掛けて引っ張るだけで施錠でき、解錠時には該操作部
材を手指又は手のひら或いは腕で単に押すだけで解錠で
きるため、力の弱い身体障害者や高齢者や子供などでも
容易に操作できる。しかも、室内側操作部材の前面側の
平坦面は、解錠状態時には戸の側面とほぼ面一にしてい
るから、解錠状態(開戸状態)において施解錠操作部材
および取付座が、戸の戸袋に当接することなく円滑に収
容することができる。
【0080】(2) 請求項2記載のように、本発明
は、トリガー部材と鎌体と係止片とを備え、トリガー部
材には係合凹部を形成するとともに、閉戸時にトリガー
部材が相手方の受部材の当接部に当接した時に前記係合
凹部に係合するストッパーがストッパーバネにより常時
係合方向に付勢されていることから、戸の閉鎖時に、戸
が相手方の枠や柱等に当たった瞬間に戸には反力が生じ
開こうとするが、ストッパーがトリガー部材の係合凹部
に係合しているため、鎌体は回動後退することができな
い。従って、戸の閉鎖時における戸のはね返りが簡単な
構成で確実に行える。
【0081】(3) 請求項3記載のように、開戸状態
で室内側操作部材の平坦面が垂直姿勢のときには、該室
内側操作部材の操作部によりスライダーが上動されて係
止片の係合部と、鎌体の係止部との係合が解除されると
ともに、鎌体は戸の開放によりトリガー部材の突出に連
動して後退され、前記室内側操作部材を押し又は引き操
作できないように鎌体の係合部と係止片とが係止される
ように構成して、室内側操作部材の平坦面が垂直姿勢で
押し又は引き操作できないから、戸を戸袋に何ら支障な
く収容することができる。
【0082】(4) 請求項4記載のように、本発明
は、取付座のうち外側座には、先端側にスライダーの上
・下係合受部間に係合される係合部を有し、かつ外面に
室外側から操作できる操作孔を形成し、この操作孔にピ
ンを挿入して該ピンを上下動することにより施解錠でき
るように構成してあるから、室外側からも非常時等にお
いて施錠又は解錠することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る引戸錠の第1実施例における閉戸
本施錠状態を示した縦断側面図である。
【図2】図1の1ー1線断面図である。
【図3】正面図である。
【図4】右側面図である。
【図5】左側面図である。
【図6】開戸解錠状態で取付座を省略して示した縦断側
面図である。
【図7】図6の開戸解錠状態から閉戸した瞬間の状態の
縦断面図である。
【図8】閉戸仮施錠状態で取付座を省略して示した縦断
側面図である。
【図9】図8の11ー11線断面図である。
【図10】室外から見た解錠時における外側座の側面図
である。
【図11】室外からみた施錠時における外側座の側面図
である。
【図12】(A)は一方方向からみた非常解錠装置の操
作板の斜視図である。(B)は他方向からみた非常解錠
装置の操作板の他の斜視図である。
【図13】ストッパーの変形例を示す縦断側面図であ
る。
【図14】第2実施例の施錠状態を示した縦断側面図で
ある。
【図15】図14に取付座を取り付けた111ー111
線断面図である。
【図16】解錠状態の縦断側面図である。
【図17】図16に取付座を取り付けた1Vー1V線断
面図である。
【図18】第3実施例の解錠状態を示す縦断側面図であ
る。
【図19】図18に取付座を取り付けたVーV線断面図
である。
【図20】施錠状態を示す縦断側面図である。
【図21】図20に取付座を取り付けたV1ーV1線断
面図である。
【図22】第4実施例の解錠状態時の一部を断面で示し
た縦断正面図である。
【図23】縦断側面図である。
【図24】施錠状態時の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 錠ケース 6 トリガーバネ 7 トリガー部材 8 係合凹部 10 鎌体 10a 係止部 10b 係合部 13 受部材 14 受孔 16 変換機構 20 ストッパー 22 係合部 23 ストッパーバネ 25 ボール 30 係止片 30a 係合部 30b 係止部 32 連結ピン 40 スライダー 42 上部係合受部 43 下部係合受部 51 室内側操作部材 52 平坦面 54 操作部 54’ 操作部 61 内側座 62 外側座 64a フロント面 65 凹部 68 窓 71 非常解錠装置の操作板 72 係合部 73 表示部 74 操作孔 75 ピン a 戸 b 枠や柱等 A 施解錠操作部材 B 伝動部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 施解錠操作部材を操作することにより、
    錠ケースに内装された伝動部材を介して施錠又は解錠す
    るようにした引戸錠において、取付座のうち少なくとも
    内側座には、少なくとも人の手指一本が入る幅の凹部を
    形成するとともに、該凹部には施解錠操作部材のうち室
    内側操作部材を前後方向に出没自在に枢支する一方、前
    記室内側操作部材は前面側に平坦面を有し、室内側操作
    部材の操作部を前記伝動部材の係合受部に係合して、室
    内側操作部材の引き又は押し操作により上記伝動部材を
    可動して鎌体を出没するようにし、さらに室内側操作部
    材の平坦面は解錠状態時には戸の側面とほぼ面一にして
    なることを特徴とする引戸錠。
  2. 【請求項2】 錠ケース内にトリガーバネにより出没自
    在に嵌装されたトリガー部材と、該トリガー部材との間
    に形成された変換機構を介して、同トリガー部材の後退
    により突出され、かつトリガー部材の突出により後退さ
    れる鎌体と、回動突出された鎌体の係止部を施解錠操作
    部材の作動により係止して該鎌体の後退を阻止し本施錠
    するようにした係止片とを、少なくとも備え、 前記トリガー部材には係合凹部を形成するとともに、閉
    戸時にトリガー部材が相手方の受部材の当接部に当接し
    た時に前記係合凹部に係合するストッパーがストッパー
    バネにより常時係合方向に付勢されてなる請求項1記載
    の引戸錠。
  3. 【請求項3】 伝動部材としては、錠ケース内に枢支さ
    れた係止片と、該係止片と連結されかつ少なくとも室内
    側操作部材の操作部と係合する係合受部を有するスライ
    ダーとからなり、開戸状態で室内側操作部材の平坦面が
    垂直姿勢のときには、該室内側操作部材の操作部により
    スライダーが上動されて係止片の係合部と、鎌体の係止
    部との係合が解除されるとともに、鎌体は戸の開放によ
    りトリガー部材の突出に連動して後退され、前記室内側
    操作部材を押し又は引き操作できないように鎌体の係合
    部と係止片とが係止されるように構成してある請求項1
    または2に記載の引戸錠。
  4. 【請求項4】 取付座のうち外側座には、先端側にスラ
    イダーの上・下係合受部間に係合される係合部を有し、
    かつ外面に室外側から操作できる操作孔を形成し、この
    操作孔にピンを挿入して該ピンを上下動することにより
    施解錠できるように構成してある請求項3に記載の引戸
    錠。
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