JPH0885742A - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物

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JPH0885742A
JPH0885742A JP22181994A JP22181994A JPH0885742A JP H0885742 A JPH0885742 A JP H0885742A JP 22181994 A JP22181994 A JP 22181994A JP 22181994 A JP22181994 A JP 22181994A JP H0885742 A JPH0885742 A JP H0885742A
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JP
Japan
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polypropylene
resin composition
syndiotactic
weight
resin
Prior art date
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Pending
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JP22181994A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Kumagai
誠敏 熊谷
Yukio Yokote
幸夫 横手
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】シンジオタクチックポリプロピレン(A)50
〜99重量%、およびポリブテン樹脂(B)50〜1重
量%からなることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成
物。 【効果】この組成物は柔軟性に優れ、かつ十分な機械的
強度を有するので軟質材料として種々の用途に利用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は柔軟性、成形性、および
機械的強度、伸びに優れたポリプロピレン樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチックポリプロピレンは従
来、バナジウム化合物とエーテルおよび有機アルミニウ
ムからなる触媒を用いた低温重合により得られることが
知られていたが、この方法で得られるポリマーはそのシ
ンジオタクティシティが低く、本来のシンジオタクチッ
クな性質を表しているとは言い難かった。これに対し
て、J.A.Ewenらにより非対称な配位子を有する
遷移金属触媒とアルミノキサンからなる触媒によってシ
ンジオタクチックペンタッド分率が0.7を越えるよう
なタクティシティの高いポリプロピレンを得られること
が初めて発見された(J.Am.Chem.Soc.,
1988,110,6255−6256)。
【0003】上記J.A.Ewenらの方法により得ら
れたポリマーはシンジオタクティシティが高く、アイソ
タクチックポリプロピレンよりもエラスティックな性質
を有し、透明性、柔軟性に優れていたが、それを軟質の
成形材料として例えば軟質塩化ビニルや加硫ゴム等が利
用されている分野に適用しようとする場合、その機械的
強度は十分なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記の
問題点を解決し、柔軟性、成形性、及び機械的強度、伸
びに優れたポリプロピレン樹脂組成物を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み、鋭意検討を重ねた結果、シンジオタクチックポリ
プロピレンにポリブテン樹脂を配合することにより透明
性を損なわず、柔軟性及び機械的強度に優れたポリプロ
ピレン樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、(1)シンジオ
タクチックポリプロピレン(A)50〜99重量%、お
よびポリブテン樹脂(B)50〜1重量%からなること
を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物である。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明において用いられるシンジオタクチ
ックポリプロピレンは実質的にシンジオタクチック構造
を有していれば良く、シンジオタクチックプロピレンの
単独重合体にのみ限られず、例えばエチレン、1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、ビニルシ
クロヘキセン、1−デセン、1−ヘキサデセン、シクロ
ペンテン、ノルボルネン等のオレフィン類や、ヘキサジ
エン、オクタジエン、デカジエン、ジシクロペンタジエ
ン、5−エチリデン2−ノルボルネンなどのジエン類を
少量含有する共重合体であっても差し支えない。そのよ
うな共重合体は、前記のシンジオタクティシティの良好
なポリ−α−オレフィンを与える公知の触媒の存在下に
プロピレンと少量のコモノマーを共重合することによっ
て得ることができる。
【0007】本発明においてシンジオタクチックポリプ
ロピレンを製造する触媒としては、例えば特開平2−4
1303号公報、特開平2−41305号公報、特開平
2−274703号公報、特開平2−274704号公
報、特開平3−179005号、特開平3−17900
6号公報、特開平4−69394号公報に記載されてい
るような互いに非対称な配位子を有する架橋型遷移金属
化合物および助触媒からなるような触媒を挙げることが
できるが、異なる構造の触媒であってもシンジオタクチ
ックペンタッド分率が0.5以上のポリプロピレンを製
造できるものであれば利用でき、その重合方法としては
スラリー重合法、塊状重合法、気相重合法のいずれも利
用できる。
【0008】本発明で使用されるシンジオタクチックポ
リプロピレンのシンジオタクチックペンタッド分率は
0.5以上、好ましくは0.7以上、特に好ましくは
0.85以上であり、0.5未満のものは耐熱性、成形
性が劣る。また、シンジオタクチックポリプロピレンの
メルトインデックスは特に限定されないが、得られる樹
脂組成物を使用するときの成形方法が射出成形法の場合
2〜100g/10min、押出成形法の場合0.1〜
5g/10minが望ましい。
【0009】本発明において用いられるポリブテン樹脂
とは、ブテンの重合体であり、ブテン単独重合体やブテ
ンとα−オレフィンとの共重合体等を含む。ブテンと共
重合をするα−オレフィンは特に限定されないが、例え
ば、エチレン、プロピレン、ヘキセン等のα−オレフィ
ンがあげられ、その含有量は、特に限定されることはな
いが、成形品として十分な機械的強度を得るため、α−
オレフィンを含有しない0重量部から20重量部未満が
好ましく、0重量部から10重量部未満がより好まし
い。ポリブテン樹脂は、メルトフロ−インデックス(1
90℃、2.16kg荷重、以下MIとする。)が0.
01〜50g/10minのものがよく、0.05〜2
0g/10minのものがより好ましく、0.1〜10
g/10minのものが特に好ましい。ポリブテン樹脂
のMIが0.01g/10min未満であると、流動性
が低くて配合に困難が生じる場合があるからであり、ま
たMIが50g/10minを越えると製品として得ら
れる成形品としての十分な機械的強度が得られないから
である。また、その密度は特に限定されることはない
が、成形品としての十分な機械的強度や柔軟性を得るた
め、0.81〜0.95g/cm3、好ましくは、0.
89〜0.92g/cm3であってもよい。
【0010】本発明の樹脂組成物ではシンジオタクチッ
クポリプロピレンを50〜99重量%、好ましくは70
〜97重量%、より好ましくは80〜95重量%用い
る。また、ポリブテン樹脂を50〜1重量%、好ましく
は、30〜3重量%、より好ましくは20〜5重量%用
いる。シンジオタクチックポリプロピレンが50重量%
未満では得られる樹脂組成物の柔軟性、透明性が劣り、
99重量%を越えると機械的強度に劣る。シンジオタク
チックポリプロピレンを用いた樹脂組成物をシート等に
成形した場合、成形品はアイソタクチックポリプロピレ
ンを用いたものに比べてしなやかさやしっとり感があ
り、感触が優れる。さらに、シンジオタクチックポリプ
ロピレンはアイソタクチックポリプロピレンに比べて柔
軟性に富み、剛性が低いため、アイソタクチックポリプ
ロピレンに比べて樹脂組成物中のポリプロピレンの割合
を多くできるので、その成形品の表面は傷が付き難く、
またゴム等を配合したときの耐薬品性の低下が少ない。
【0011】本発明では、樹脂組成物の柔軟性を向上さ
せ、また成形時の流動性を良くする目的で伸展油等の各
種軟化剤を樹脂組成物に添加することができる。その添
加方法としては予めシンジオタクチックポリプロピレン
に配合する方法、シンジオタクチックポリプロピレンと
ポリブテン樹脂を混合する際に添加する方法のいずれで
もよい。
【0012】本発明の樹脂組成物は、柔軟性、機械的強
度、成形性、透明性、耐熱性、耐薬品性を著しく低下さ
せない範囲で、シンジオタクチックプロピレン、ポリブ
テン樹脂以外の樹脂、ゴムを含んでも良い。例えば、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチ
レン−ブテンゴム、プロピレン−ブテンゴム、スチレン
−ブタジエンジブロック共重合体の水素添加物、スチレ
ン−ブタジエン−スチレントリブロック共重合体の水素
添加物、スチレン−イソプレンジブロック共重合体の水
素添加物、スチレン−イソプレン−スチレントリブロッ
ク共重合体の水素添加物、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポ
リエチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。その配
合量は、1〜50重量部が好ましい。また、必要に応じ
てブロッキング防止剤、滑剤、結晶核剤、紫外線吸収
剤、熱安定剤、耐放射線剤、染料、顔料等の各種添加剤
を添加してもよい。
【0013】本発明の樹脂組成物は、バンバリーミキサ
ー、加圧ニーダー、二軸押出機、熱ロール、カレンダー
ロール等を使用して溶融混練することにより製造でき
る。また、溶融混練したのち続けて造粒したものを通常
の射出成形法、押出成形法等により成形できる。特に、
本発明の樹脂組成物は柔軟であるがポリプロピレンを多
く含むので、ゴムを大量に含む軟質材料に比べてシート
に成形後さらに真空・圧空成形するときに形状が出しや
すく、絞り比の深い成形が可能であるため、たとえば自
動車内装部品の表皮材としてインストルメントパネル等
の深絞り成形が必要な部位に使用する場合は非常に有効
である。
【0014】
【実施例】本発明をさらに詳細に説明するために以下に
実施例を述べるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例における測定方法は下記の通りで
あり、物性は第1表に示す。 (1)MFI:ASTM D−1238(荷重2.16
kg 230℃) (2)JIS−A硬度:JIS K6301 (3)引張破断強度、伸び、弾性率:JIS K630
1 (4)引裂強度:JIS K6301(B型試験片)
【0015】実施例1 特開平2−41303号公報記載の方法により合成した
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(9−フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド2.3gおよび東ソ
ー・アクゾ社製メチルアルミノキサン(重合度16.
1)309gを用いて20℃、プロピレン圧力3.8k
g/cm2 で1.4時間、プロピレンの単独重合を行
い、メタノール、塩酸で洗浄したのち乾燥して102.
9kgのシンジオタクチックホモポリプロピレンを得
た。このポリプロピレンの13C−NMRで測定したシン
ジオタクチックペンタッド分率は0.91、135℃の
テトラリン溶液中で測定した極限粘度〔η〕は1.35
dl/g、ゲルパーミエイション・クロマトグラフィー
(GPC)で測定した分子量分布(Mw/Mn)は2.
4であった(SPP−1)。このポリプロピレンとポリ
ブテン樹脂(シェルジャパン(製)、8340)とを8
5:15(wt:wt)で配合し、公知の安定剤を加え
てヘンシェルミキサーで混合した後、二軸押出機により
溶融混練してペレットを得た。ついで、Tダイ付き押出
機にて厚さ0.8mmのシートとした。
【0016】実施例2 実施例1記載の触媒系を用いて21℃、プロピレン圧力
3.8kg/cm2 で1.5時間、プロピレンとブテン
−1との共重合を行い、メタノール、塩酸で洗浄したの
ち乾燥して35.0kgのシンジオタクチックプロピレ
ン−ブテン−1ランダムコポリマーを得た。このポリプ
ロピレンの135℃のテトラリン溶液中で測定した
〔η〕は1.22dl/g、GPCで測定したMw/M
nは2.1、赤外分光光度法により測定したブテン−1
の含有量は10.5wt%であった(SPP−2)。こ
のポリプロピレンとポリブテン樹脂(シェルジャパン
(製)、8340)とを85:15(wt:wt)で配
合し、実施例1と同様の方法で厚さ0.8mmのシート
とした。
【0017】比較例1〜2 実施例1および2で重合したポリプロピレン100重合
部に対して、それぞれ公知の安定剤として、BHT
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール)
0.0005重量部、イルガノックス1010(チバガ
イギー社製)0.001重量部、およびステアリン酸カ
ルシウム0.001重量部を加え二軸押出機にて溶融混
練してペレット化し、Tダイ付き押出機にて厚さ0.8
mmのシートを得た。
【0018】比較例3 実施例1記載のSPP−1を30重量%、ポリブテン樹
脂70重量%を混合して実施例1と同様にしてシートを
得ようとしたが、ポリブテン量が多いためシート化でき
なかった。
【0019】実施例3 実施例1および2で作製したシートを用いて真空・圧空
成形機にて材料表面温度120℃、圧力4.5kg/c
2 で絞り比0.72の成形を行った。得られた成形品
の肉厚は均一で、外観も良好であった。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の組成物はシンジオタクチックポ
リプロピレンよりも機械的強度が優れ、従来のアイソタ
クチックポリプロピレンに比べて配合するポリブテン樹
脂が多量でも十分な柔軟性を有し、機械的強度、伸び、
流動性、成形性、透明性、耐傷付き性、耐熱性、耐薬品
性が優れる。この組成物のシートは絞り比の深い成形が
可能であり、また使用後に焼却しても有害ガスを発生し
ないので、燃焼時の環境汚染が問題とされている塩化ビ
ニル樹脂の代替として、例えば、一般包装材料、食品用
材料、医療関係用材料や自動車内装部品であるインスト
ルメントパネル等の深絞り成形が必要な部位の表皮材に
利用でき、工業的に極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンジオタクチックポリプロピレン
    (A)50〜99重量%、およびポリブテン樹脂(B)
    50〜1重量%からなることを特徴とするポリプロピレ
    ン樹脂組成物。
JP22181994A 1994-09-16 1994-09-16 ポリプロピレン樹脂組成物 Pending JPH0885742A (ja)

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