JPH0885218A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JPH0885218A
JPH0885218A JP6223226A JP22322694A JPH0885218A JP H0885218 A JPH0885218 A JP H0885218A JP 6223226 A JP6223226 A JP 6223226A JP 22322694 A JP22322694 A JP 22322694A JP H0885218 A JPH0885218 A JP H0885218A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明基材上で記録を行っても、インクの乾燥
性が優れ、透明性を失わなわずにフルカラー記録を得る
こと。 【構成】 本発明のインクジェット記録方法は、記録媒
体を巻き付けたプラテン1を回転させ、記録ヘッドにイ
ンク滴を吐出して記録する。記録媒体5がOHPに対応
する媒体である場合には、透明性基材上に多孔質インク
受容層を設けた記録媒体5を用い、Bk、M、C、Yの
インクに対応するノズルを有した記録ヘッド9〜12に
によって記録を行うとともに、クリアーインクに対応す
る記録ヘッド13によって、印字データのない領域を、
カラーインクと屈折率の差が0.1以下のクリアーイン
クで埋めることにより、乾燥性に優れ、かつ透明性のあ
る画像を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系インクを用いた記
録方法に関し、特に記録画像をスクリーン等への投影観
察に用いる被記録媒体へのインクジェット記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を記録媒体に吐出させてインク
像を書き込む形式のインクジェット記録方法は、機構は
簡単で、騒音の発生が少なく、高速印字、多色印字の行
える記録方法として注目されている。
【0003】インクジェット記録用のインクとしては、
安全性、記録特性の面から、主に水を主成分とするもの
が使用され、ノズルの目詰まり防止及び吐出特性の向上
の為に多価アルコール等が添加されている場合が多い。
【0004】インクジェット記録方法に使用される記録
媒体は、通常の紙や、インクジェット記録用の専用紙で
基材上の多孔質のインク吸収層を設けたものが用いられ
ている。
【0005】一方インクジェットプリンターのカラー化
に伴って、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)用
の透明な記録媒体を使用する要求が高まっている。しか
し、透明な記録媒体の基材は、通常プラスチックフィル
ムよりなるが、このプラスチックフィルムは、疎水性で
水溶性のインクを吸収しないので、その上に直接記録さ
れたインクは容易に乾燥せず、指でこすったり、重ね合
わせたりすると記録部分が汚れる等の問題が生じた。
【0006】上記問題の解決方法として以下に示す様々
な提案がなされている。
【0007】例えば、 特開昭56−77154号公報に示された記録方法に
おいては、多孔質のシートに記録した後、多孔質構造を
構成する材質に近い屈折率を有する無色の充填物質をス
プレー、ロールコーター等で付与するという提案がなさ
れている。
【0008】特開昭60−245588号公報に示さ
れた記録媒体においては、インクの受容体として、多孔
性アルミナキセロゲルが用いられている。
【0009】特開昭61−35275号公報では、基
材上にインク受容層とインク保持層を有し、インク受容
層が微細多孔であるという提案がされている。
【0010】特開平1−114450号公報では、記
録媒体上の1色印字の上にクリアインクを記録して、2
色インク記録時のインクの総和量を同じにすることによ
り、紙の伸率を一定にして高印字を得るという提案がさ
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案においても以下の問題点があった。
【0012】特開昭56−77154号公報において
は、無色の充填物質を付与する為のおおがかりな装置が
必要である。
【0013】特開昭60−245588号公報におい
ては、受容体として、アルミナキセロゲルが用いられて
いる為、粒子径が比較的大きくなり、粒子間間隔も大き
くなる。この結果、光の散乱が生じ、透明性が損なわ
れ、像が白っぽくなる問題を有している。
【0014】特開昭61−35275号公報において
は、インクは多孔質のインク受容層を通過すると、速や
かにインク保持層に吸収される為、インク受容層に空気
の層ができて乱反射が発生し、透明性が落ちるという問
題を有している。
【0015】特開平1−114450号公報において
は、記録媒体が吸収するインク量は、全体的に増えるの
で裏にじみの発生や乾燥速度の遅延等の問題を有してい
る。
【0016】本発明は、これらの問題を解決するもの
で、その目的とするところは透明基材上で記録を行って
も、インクの乾燥性が優れ、透明性を失わなわずにフル
カラー記録を実現する新規なインクジェット記録方法を
提供することである。
【0017】そこで本発明者らは、透明な基材上に多孔
質のインク受容層を設けた記録媒体に印字する時は、印
字領域中の印字データの無い領域に、インクと同じ屈折
率を有するクリアーインクで記録を行い、インク受容層
の空隙を埋めることによって、乾燥性と透明性の両立が
できるフルカラー記録を達成し得ることを見い出した。
【0018】更に、乾燥工程を有す記録方法と組み合わ
せることにより、透明性は保持されると共に、さらなる
乾燥時間の短縮化を見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0019】
【課題を解決するための手段】透明性基材上に多孔質イ
ンク受容層を設けた記録媒体上に、少なくとも水と着色
材と樹脂エマルジョンと糖を含んでなるインクを、液滴
として付着させて画像の記録を行うインクジェット記録
方法であって、印字領域中でカラーインクの記録されな
い空隙箇所には、インクとの屈折率の差が0.1以内の
屈折率を有するクリアーインクを記録することを特徴と
している。
【0020】また、前記多孔質インク受容層とインクと
クリアーインクとの屈折率が0.1以内であることを特
徴とし、前記多孔質インク受容層が不透明な場合は、ブ
ラックインクを記録しないことを特徴とする。
【0021】また、前記記録媒体が搬送される工程から
排出される工程の間に、該記録媒体上のインク像を乾燥
させる加熱工程を有することを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明の透明性基材上に多孔質インク受容層を
有する記録媒体上に、少なくとも水と着色材と水溶性有
機溶剤と樹脂エマルジョンとを含んでなるインクとイン
クの屈折率との差が0.1以内の屈折率を有するクリア
ーインクを記録すると、インク受容層の空隙が埋められ
ることによって透明性を得ることができる。さらに、多
孔質インク受容層とインクとクリアーインクとの屈折率
を0.1以内にすることにより、透明性をより向上させ
ることができる。また、インク受容層が、空隙を有する
ことにより、インクの吸収能力をあげて乾燥性を高める
ことができる。
【0023】記録媒体は、多孔質インク受容層自体が不
透明になるケースが有る為、黒色インクについては、印
字しなくても不透明な像を得ることもできる。
【0024】
【実施例】本発明のインクジェット記録方法である方法
実施例について説明する。
【0025】図1は、本発明の第1の方法実施例を示す
インクジェットプリンタを示す斜視図である。
【0026】ドラム状のプラテン1に記録媒体5が、巻
き付け装置8により巻き付けられている。記録ヘッド
9、10、11、12、13は、それぞれイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B
k)(以下Y、M、C、Bkと記す)、クリアーのイン
クを吐出するインクジェット方式の記録ヘッドであり、
プラテン1の軸方向に移動するキャリッジ7に並べて取
り付けられる。
【0027】プラテン1は、図示しない駆動装置により
矢印A方向に回転する。
【0028】記録手順は、次のようである。記録媒体5
を巻き付けたプラテン1を回転させ、それぞれの記録ヘ
ッドは、そのノズルから印字データに従って、1列ない
し複数列の書き込みを行い、キャリッジ7を図示しない
駆動手段によって矢印B方向に微小量移動させ、次の書
き込みを行い、これを繰り返し、帯状の書き込みを行
う。その後、キャリッジを更に移動させることでフルカ
ラー画像を完成させる。
【0029】次に記録媒体の搬送工程を説明する。プラ
テン1の所定量の回転とキャリッジ移動による記録を繰
り返すことで、記録媒体5に印字データに基づく記録を
行う。
【0030】次に、排紙工程について説明する。記録ヘ
ッド9、10、11、12、13から記録媒体へ最終吐
出をしてから所定の時間、記録媒体5を保持し、自然乾
燥による溶媒の除去を行った後、図示しない排紙トレイ
に記録媒体5を排出する。この排紙工程に至り、一連の
工程を終了する。
【0031】本実施例では、プラテン1の回転速度を5
08mm/sとし、記録ヘッドのインク吐出周波数は約
7.2kHzとして、更に、別の色のインクが重なるま
でに1色目のインクが乾燥するように、キャリッジ送り
速度を調整して、1色目を記録してから同じところに2
色目の重なるまでの色の重なる時間を約4秒として記録
している。
【0032】ここで、本発明に使用するOHP(オーバ
ーヘッドプロジェクター)用の記録媒体を説明する。
【0033】図2は、本発明の記録方法に用いられる記
録媒体の構成を示す断面図である。
【0034】記録媒体5は、透明性基材51の片面に、
通液性を有す多孔質インク受容層52をコーテイングし
たものである。
【0035】記録媒体5の透明性基材51は、記録媒体
5の被記録面でもある為、それ自身が透明な材料もしく
は、不透明であっても記録面に記録後に何らかの処理に
よって透光性を得ることのできる材料などが使用でき
る。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステ
ル、ジアセテート等の有機フィルムやシート、各種ガラ
ス等の透明体等が挙げられる。
【0036】また、透明性基材51の厚さは目的により
選ばれ、特に限定されない。これら透明性基材51は、
使用に際し、後述する多孔質インク受容層52との接着
性を良好ならしめる為、コロナ放電処理等の表面処理を
行ったり、プレコート層を設けることもできる。また、
搬送性を考慮して必要で有れば、静電気防止コート、カ
ール防止コート等を行ってもよい。
【0037】一方、この透明性基材51上に形成される
多孔質インク受容層52は、通液性を有し、その表面に
付着したインクを速やかに吸収、通過せしめる機能を有
する。通液性を向上させるための好ましい態様は、イン
ク受容層表面および内部に亀裂や連通孔(ミクロサイズ
のものを含む)多孔質構造とすることである。例えば、
被膜中に、他の材料を分散させ、溶剤で処理することに
より、層内部を多孔質にする態様、あるいは、成膜時に
発砲性の材料を含有させて層内部を多孔質とする態様
等、多孔質が形成できる製造方法ならばどのようなもの
でも構わない。
【0038】上記多孔質を構成する材料としては、ポリ
ビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレンアクリル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル重合体、デンプン、ポリ
ビニルブチラール、ゼラチン、カゼイン、アイオノマ
ー、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、フェノール、
メラミン、エポキシ、α−オレフィン、ビニルウレタ
ン、セルロース混合エステル、酢酸セルロース、硝酸セ
ルロース、ポリ弗化ビニルデン等の樹脂を1種以上が所
望により使用される。さらに、インク受容層の機能を向
上させる為、必要に応じて界面活性剤等を添加してもよ
い。
【0039】多孔質インク受容層52の厚さは、インク
量にも依存するが、1〜200μmが好ましい。
【0040】透明性基材51上に多孔質インク受容層5
2を形成する方法としては、上記多孔質構成材料とバイ
ンダー混合スラリーをロールコーティング法、ロッドバ
ーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイ
フコーティング法等の公知の方法により、基材に塗工
し、乾燥する手段が主として用いられる。
【0041】バインダーとしては、一般にデンプンやそ
の変性物、PVAやその変性物、SBRラテックス、N
BRラテックス、ヒドロキシセルロース、ポリビニルピ
ロリドン等の有機物を用いることができる。
【0042】記録媒体5には、不透明な多孔質インク受
容層52が形成されている為、インクが記録されない部
分の投影画像は黒くなる。そこで、黒1色のデータにつ
いては、記録を行わないことで対応することもできる。
【0043】また、記録媒体5上の印字データの無い領
域を、無色または淡色のクリアーインクで記録を行うこ
とにより、多孔質インク受容層52の白濁した部分を透
明にすることができる。
【0044】図3は、本発明の第2の方法実施例を示す
インクジェットプリンタを示す断面図である。
【0045】本実施例は、プラテン1の内部に乾燥手段
6を配置し、プラテン1を加熱している点が方法実施例
1と大きく異なる点である。
【0046】乾燥手段6は、棒状のハロゲンランプによ
って構成され、図示しない温度感知手段と図示しないヒ
ーター制御装置により、プラテン1の温度が100℃に
なるように制御されている。
【0047】尚、乾燥手段6は、プラテン1の外部に設
置されていても構わない。
【0048】プラテン1に巻き付けられた記録媒体5
は、記録ヘッド9、10、11、12、13からインク
滴が着弾すると同時に搬送工程と乾燥工程が行われてい
る。記録ヘッド9、10、11、12、13から記録媒
体へ最終吐出をしてから所定の時間、記録媒体5を保持
し、図示しない排紙トレイに記録媒体5を排出する。こ
の排紙工程に至り、一連の工程を終了する。
【0049】本実施例では、プラテン1の回転速度を5
08mm/sとし、記録ヘッドのインク吐出周波数は約
7.2kHzとして、更に、別の色のインクが重なるま
でに1色目のインクが乾燥するように、キャリッジ送り
速度を調整して、1色目を記録してから同じところに2
色目の重なるまでの色の重なる時間を約2秒として記録
している。
【0050】方法実施例1で使用した記録媒体と同一の
記録媒体を使って、方法実施例2のインクジェットプリ
ンタで評価したところ、方法実施例1よりも乾燥性及び
透明性の優れた記録物を得ることができた。
【0051】本実施例では、温度100℃に対し、プラ
テン回転速度508mm/sでインク吐出周波数7.2
kHzの例を示したがこれに限定されるものでなく、よ
り高い温度設定、または、別の乾燥方法を用いる等、記
録速度の高速化には様々な組合せが可能である。
【0052】尚、乾燥手段としては、セラミックヒート
ローラーを用いても良いし、キセノンフラッシュラン
プ、もしくは温風送風機のようにインクの溶媒を蒸発さ
せることができるものならどのようなものでも構わな
い。
【0053】本発明の記録方法に用いられるインクは、
少なくとも水性媒体中に、着色材、樹脂エマルジョン、
糖類を含み構成されている。
【0054】具体的に以下に本発明の記録方法に用いた
インク組成を示す。本例が本発明を限定するものではな
い。尚、組成比の数値は全て重量%である。
【0055】
【表1】
【0056】インクの製造方法は、以下の手順で行った
が、これに限定されるものではない。着色材と分散剤か
らなる水分散液が単分散状態になったことを顕微鏡観察
により確認し、そこへ、樹脂エマルジョン、糖、水溶性
有機溶媒、界面活性剤、水を添加し、更に30分混合攪
拌し、完全に均一混合させる。次に、混合した分散液を
径10μmのメンブランフィルターにて濾過してゴミ及
び粗大粒子を除去し、記録用インクを得た。最後にもう
一度濾過操作を行うことは不純物の混入防止に効果的で
ある。
【0057】以上のインクの物性値はいずれも下記の範
囲に調製されている。インク粘度としてはヘッドからの
安定吐出、ヘッドへの安定インク供給を確保する為に、
50mPa・秒以下であることが望ましく、更に望まし
くは25mPa・秒以下が良い。
【0058】尚、ここで用いた樹脂エマルジョンは、熱
可塑性樹脂であり、内部3次元架橋されたマイクロジェ
ルで粒径0.2μm、軟化温度65℃であった。
【0059】次に本発明の記録方法に適用できるインク
の構成を詳細に説明する。
【0060】従来からインク用溶媒としては、低粘度で
あること、安全性に優れること、取扱が容易であるこ
と、コストが安いこと、臭気が無いこと等の理由より主
に水が用いられる。インク材料としては、イオン交換、
蒸留等の精製工程を経た純水または超純水が望ましい。
【0061】着色材としては、顔料、水溶性染料、分散
染料、非水溶性染料(樹脂と混練添加する場合)が用い
られ、主溶媒である水との親和性がよいものまたは、分
散剤等の併用により、均一分散が可能であるものであれ
ば使用できる。
【0062】インクに用いることができる顔料として
は、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、黒用と
しては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチ
レンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラッ
ク(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄
(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の
金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラッ
ク1)等の有機顔料が挙げられる。 更にカラー用とし
ては C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、1
2(シ゛スアソ゛イエローAAA)、13、14、17、24、3
4、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、8
1、83(シ゛スアソ゛イエローHR)、95、97、98、10
0、101、104、108、109、110、11
7、120、138、153、C.I.ピグメントオレ
ンジ5、13、16、17、36、43、51、C.
I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(フ゛
リリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(ハ゜ー
マネントレット゛2B(Ba))、48:2(ハ゜ーマネントレット゛2B(Ca))、4
8:3(ハ゜ーマネントレット゛2B(Sr))、48:4(ハ゜ーマネントレット゛2B
(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(フ゛リリアン
トカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81
(ロータ゛ミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、
104、105、106、108(カト゛ミウムレット゛)、11
2、114、122(キナクリト゛ンマセ゛ンタ)、123、14
6、149、166、168、170、172、17
7、178、179、185、190、193、20
9、219、C.I.ピグメンバイオレット1(ロータ゛ミン
レーキ)、3、5:1、16、19(キナクリト゛ンレット゛)、2
3、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタ
ロシアニンフ゛ルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンフ゛
ルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンフ゛ルーE)、16、1
7:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリー
ン1、4、7、8、10、17、18、36、等、その
他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加
工顔料等が使用できる。
【0063】顔料添加量は、反射濃度(OD値)1.5
以上が得られる範囲から添加できるが、顔料の添加量が
過剰になると、粘度上昇や分散安定性低下の危険性があ
る為、0.5〜30重量%が好ましく、更には1.0〜
12重量%が好ましい。粒径は、1μm以下の粒子から
なる顔料を用いた。
【0064】また、これらの着色材を均一分散するため
には、必要により分散剤を添加できる。分散剤の種類に
もよるが、分散効果を出す為には、顔料に対し0.5重
量%以上の添加量が望ましい。更に、顔料分散において
は、ビーズミル等で分散処理されることが望ましい。
【0065】顔料の分散方法は、上記に限定されるもの
ではなく、以下のロールミル、サンドミル、ジェットミ
ル、超音波ホモジナイザー等の分散機も使用できる。
【0066】顔料分散用の分散剤の代表例としては、ア
クリル系樹脂等があげられ、かかるアクリル系樹脂の具
体例としては、たとえばスチレン−アクリル酸共重合
体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アク
リル酸アルキルエステル共重合体およびこれらの塩など
があげられる。
【0067】なお、分散剤を水中に溶解させるに際して
は、たとえば2−アミノイソプロパノール、トリエタノ
ールアミン、モルホリン、アンモニア水、プロピレング
リコール、イソプロパノールなどを助剤として用いても
よい。
【0068】水溶性染料としては、直接染料、酸性染
料、塩基性染料、食用染料等が用いられ、例えば、 C.I.ダイレクトブラック9、17、19、22、3
2、51、56、62、69、77、80、91、9
4、97、108、112、113、114、117、
118、121、122、125、132、146、1
54、166、168、173、199、C.I.ダイ
レクトレッド2、4、9、23、26、31、39、6
2、63、72、75、76、79、80、81、8
3、84、89、92、95、111、173、18
4、207、211、212、214、218、22
1、223、224、225、226、227、23
2、233、240、241、242、243、24
7、C.I.ダイレクトバイオレット7、9、47、4
8、51、66、90、93、94、95、98、10
0、101、C.I.ダイレクトイエロー8、9、1
1、12、27、28、29、33、35、39、4
1、44、50、53、58、59、68、86、8
7、93、95、96、98、100、106、10
8、109、110、130、132、142、14
4、161、163、C.I.ダイレクトブルー1、1
0、15、22、25、55、67、68、71、7
6、77、78、80、84、86、87、90、9
8、106、108、109、151、156、15
8、159、160、168、189、192、19
3、194、199、200、201、202、20
3、207、211、213、214、218、22
5、229、236、237、244、248、24
9、251、252、264、270、280、28
8、289、291、C.I.アシッドブラック7、2
4、29、48、52:1、172、C.I.アシッド
レッド35、42、52、57、62、80、82、1
11、114、118、119、127、128、13
1、143、151、154、158、249、25
4、257、261、263、266、289、29
9、301、305、336、337、361、39
6、397、C.I.アシッドバイオレット5、34、
43、47、48、90、103、126、C.I.ア
シッドイエロー17、19、23、25、39、40、
42、44、49、50、61、64、76、79、1
10、127、135、143、151、159、16
9、174、190、195、196、197、19
9、218、219、222、227、C.I.アシッ
ドブルー9、25、40、41、62、72、76、7
8、80、82、92、106、112、113、12
0、127:1、129、138、143、175、1
81、205、207、220、221、230、23
2、247、258、260、264、271、27
7、278、279、280、288、290、32
6、C.I.ベーシックブラック8、C.I.ベーシッ
クレッド12、13、14、15、18、22、23、
24、25、27、29、35、36、38、39、4
5、46、C.I.ベーシックバイオレット1、2、
3、7、10、15、16、20、21、25、27、
28、35、37、39、40、48、C.I.ベーシ
ックイエロー1、2、4、11、13、14、15、1
9、21、23、24、25、28、29、32、3
6、39、40、C.I.ベーシックブルー1、3、
5、7、9、22、26、41、45、46、47、5
4、57、60、62、65、66、69、71、C.
I.デイスパースエロー3、5、56、60、64、1
60、C.I.デイスパースレッド4、5、60、7
2、73、91、C.I.デイスパースブルー3、7、
56、60、79、198、C.I.デイスパースオレ
ンジ13、30、C.I.フードブラック、等が用いら
れるがこれらに限定されるものではない。
【0069】本発明のインク中に分散されて用いられる
か、または樹脂中に混合または溶解されて用いられる分
散染料、非水溶性染料としては、 C.I.ソルベントブラック3、5、22、C.I.ソ
ルベントエロー19、44、98、104、105、1
12、113、114 C.I.ソルベントレッド8、24、71、109、1
52、155、176、177、179 C.I.ソルベントブルー2、11、25、78、9
4、95、C.I.ソルベントグリーン26、C.I.
ソルベントオレンジ5、40、45、72、63、6
8、78 C.I.ソルベントバイオレット13、31、32、3
3、等が用いられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0070】これら染料の添加量は、染料の種類、溶媒
成分の種類、インクに対し要求されている特性等に依存
して決定されるが、十分な濃度を確保しつつ、かつ、溶
解安定性を維持する為に、インク全重量に対し0.2〜
10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲が良
い。
【0071】樹脂エマルジョンとしては、最低造膜温度
(MFT)が50℃以上であるものが用いられ、望まし
くはインクの環境温度の変化において安定的な60℃〜
90℃のものが用いられ、1種、または、2種以上を混
合して用いることができる。
【0072】樹脂エマルジョンとしては、インクが乾燥
した時に柔軟性があり、かつ強度の高い膜を形成するも
のが好ましく、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリ
メタアクリル酸エステル、スチレンーアクリル酸エステ
ル共重合体、スチレンーメタアクリル酸エステル共重合
体、ポリエチルアクリル酸エステル、アクリロニトリル
ーブタジエン共重合体、架橋アクリル樹脂、スチレンー
アクリルアミド共重合体、nーイソブチルアクリレー
ト、アクリロニトリル、酢酸ビニル−アクリル共重合体
等があげらる。上記以外の使用できる樹脂エマルジョン
としては、スチレンーブタジエン共重合体、ブタジエン
共重合体、クロロプレン共重合体、架橋スチレン樹脂、
フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグアナミン樹
脂、フエノール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレ
ン、酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポ
リビニルアセタール、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、エポキシ樹脂、
酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル樹脂、ポリウレタン、等があるがこれに限定され
るものではない。
【0073】低分子量の樹脂エマルジョンとして以下の
ものが挙げられる。例えばポリエチレンワックス、モン
タンワックス、アルコールワックス、合成酸化ワック
ス、αオレフィン−無水マレイン酸共重合体、カルナバ
ワックス等の動植物系ワックス、ラノリン、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス等があるが、
記録媒体上に転写された時に堅牢性に優れるものであれ
ば用いることが出来る。
【0074】糖類としてはグルコース、サッカロース
(スクロース)、キシロース、ガラクトース、αーシク
ロデキストリン、マルチトール、アラビノース、デンプ
ンといった単糖類、二糖類、多糖類、配当体等が挙げら
れる。
【0075】界面活性剤は、水溶性のアニオン性、カチ
オン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または
複数種を添加できる。
【0076】添加量としては、0.01〜5wt%、望
ましくは0.1〜3wt%が必要である。
【0077】更に、水性媒体中に添加する為、親水性の
高い界面活性剤であることが望まれる。親水性の高い界
面活性剤を選ぶ基準として、親水性と親油性の比を0〜
20の間の数値で表したHLB(Hydoro-Lipophile Bal
ance)値があり、本発明のインクにおいては、HLB値
13以上のものが使用できる。
【0078】例えばアニオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩(Na、K、Li、C
a)ホルマリン重縮号物、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合
物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルス
ルホコハク酸塩、ナフテン酸塩等、アルキルエーテルカ
ルボン酸塩、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、N−アシルメチルタウリン、アルキルエーテル
硫酸塩、第二級高級アルコールエトキシサルフェート、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
モノグリサルフェート、アルキルエーテル燐酸エステル
塩、アルキル燐酸エステル塩等があるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0079】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスフォ
ニウム塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0080】両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン型、アミノカルボン酸塩、レシチン等があるがこれら
に限定されるものではない。
【0081】ノニオン界面活性剤としては、フッ素系、
シリコーン系、アクリル酸共重合物、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエー
テル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオ
キシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホル
マリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオ
キシエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレン
オキサイド縮合型ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミンアルキルアミンオキサ
イド等があるがこれらに限定されるものではない。
【0082】また、本発明のインクにノズルの耐目詰ま
り性、保湿性、分散安定性の効果を付与するために親水
性高沸点低揮発性溶媒が加えられる。本発明に用いられ
る親水性高沸点低揮発性溶媒としては、グリセリン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等の高沸点低揮発性の
多価アルコール類が用いられ、あるいはそれらのモノエ
ーテル化物、ジエーテル化物、エステル化物、例えばエ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル等が用いられ、その
他Nメチル2ピロリドン、1.3ージメチルイミダゾリ
ジノン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタ
ノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ン等の含窒素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を記録の流
れ、にじみが生じない範囲で添加することが出来る。
【0083】また主溶媒である水に対して、乾燥性、定
着性の向上を目的として、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、等の高揮発性の一価の
アルコール類も少量ならば添加することが出来る。
【0084】その他必要に応じて、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム等のpH調整剤、防カビ、
防腐、防錆等の目的で安息香酸、ジクロロフェン、ヘキ
サクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸
エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒ
ドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベゾチアゾリン−3−オ
ン、3,4−イソチアゾリン−3−オン等を含むことが
できる。
【0085】次に、多孔質インク受容層の空隙を埋める
クリアーインクについて説明する。
【0086】クリアーインクは、記録媒体にY、M、
C、Bkインクを記録下後にスプレー、ローラーにより
記録媒体全体に付着せしめる方法、記録媒体をクリアー
インク中に浸漬した後スクイズローラー等により余剰の
クリアーインクを絞り取る方法などが考えられるが、イ
ンクが付着していない部分にのみ選択的に付着させるこ
とができるインクジェット方式により行われるのが最も
好ましい。
【0087】クリアーインクは、主溶媒を水で構成し、
この他に着色材を除いたインクに添加できる成分をイン
クの屈折率に合わせて添加することができる。
【0088】クリアーインクの製造方法は、上記インク
の製造方法と同様であって、着色材を添加せずに作成し
た。
【0089】表2に本発明のインクジェット記録方法に
用いたインク組成を示す。インクの屈折率はインクが乾
燥した状態の固形分のみを測定したものである。
【0090】
【表2】
【0091】次に、本発明の記録方法に使用した記録媒
体の実施例及び比較例を以下に示す。
【0092】(実施例1)透光性基材として、厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレート(東レ製)を使用
し、このフィルム上に水硬化性ウレタン10重量%、ア
セトン89重量%、水1重量%を、バーコーターにより
乾燥時の膜厚が5μmとなるように塗布し乾燥して、多
孔質インク受容層のある記録媒体を得た。
【0093】(実施例2)透光性基材として、厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレート(帝人製)を使用
し、このフィルム上にエチルセルロース3重量%、酢酸
エチル94重量%、キシレン3重量%(酢酸エチルにエ
チルセルロースを溶解させた樹脂液にキシレンを入れ攪
拌し、キシレンを樹脂液に可溶化させたもの)を、バー
コーターにより乾燥時の膜厚が5μmとなるように塗布
し乾燥して、多孔質インク受容層のある記録媒体を得
た。
【0094】(比較例1)透光性基材として、厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレート(東レ製)を記録
媒体としてそのまま使用した。
【0095】(比較例2)透光性基材として、厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレート(帝人製)のフィ
ルムの片面に、ケン化度が80%のポリビニルアルコー
ルと平均粒子径が8μmのコロイダルシリカを10重量
%及び平均粒子径10μmの合成シリカを0.5重量%
を使用し、バーコーターにより乾燥時の膜厚が10μm
となるように塗布し乾燥して、水溶性樹脂の薄膜を設け
た記録媒体を得た。
【0096】上記実施例1、2、比較例1、2を用いて
評価を行った。
【0097】評価を行うにあたって、Bk、Y、M、
Cの4種のインクとクリアーインクの屈折率の差をΔN
Iとし、インクとクリアーインクと記録媒体との屈折
率の差をΔNAで示した。
【0098】評価条件 インク:表2中のBk、M、C、Yとクリアーインク1 記録媒体:実施例1、2 比較例1、2 インクジェットプリンタ:方法実施例1、2 尚、比較用として以下の評価を行った。 ・実施例1の記録媒体に、Bk1色のみのデータは、B
kインクを記録しない。印字データの無い領域は、クリ
アーインクを印字する(実施例3とする)。 ・クリアーインクなし(空隙部はそのままで、Bk、
Y、M、Cのみ記録する)。
【0099】評価結果を表3に示す。
【0100】各評価項目の判定は、下記の方法に従っ
た。
【0101】評価項目及び判定基準 (1)インク乾燥性 インクジェットプリンタで最終行を記録後に、記録部を
指で触っても汚れないまでの時間を測定した。
【0102】(2)濁り(Haze%) 印字パターン(人物画)の顔の部分を、測色色差計(Mo
del-1001DP日本電色工業製)にて、濁り(Haz
e%)を測定した。 ◎−ヘイズが10%以下。 ○−ヘイズが10〜15%。 △−ヘイズが15〜20%。 ×−ヘイズが20%を越える。
【0103】(3)像形成性 記録媒体上のインク像の状態を目視で透明基材側から観
察した。判定基準を以下に示す。 ○−インクの像流れや弾きが全くない、 △−若干、像流れや弾きが発生している、 ×−像流れがひどい、あるいは、インクがかなり弾く。
【0104】
【表3】
【0105】上表の結果から、クリアーインクを記録し
ても、インク乾燥性は殆ど影響なく、透明性(濁りが少
ない)が向上し、色彩鮮明性も向上する。また、方法実
施例1、2の結果より、乾燥工程を保持している方が乾
燥時間を短縮することができるとともに、印字後のべた
つきもなくすことができた。それに対して、多孔質イン
ク受容層を持たない比較例1、2の記録媒体は、インク
の乾燥性、濁り、像形成性全ての評価項目に対して、実
施例よりも劣り、特に乾燥性については歴然とした差が
あった。
【0106】また、実施例3において、Bk1色のデー
タついては、Bkインクを記録しないで評価を行った
が、Bkインクを記録したものと同等の不透明度が得ら
れた。尚、印字データの無い領域には、クリアーインク
を記録しているので、画像全体の濁りの値は、Bkイン
クを記録したものと同等の透明度であった。
【0107】次に、記録媒体1を用いて、クリアーイン
ク1〜10の評価を行った結果を表4に示す。評価に
は、方法実施例2で記録を行った後、上記評価項目及び
判定基準の(2)濁りの評価を行った。
【0108】また、表3同様に、Bk、Y、M、Cの
4種のインクとクリアーインクの屈折率の差をΔNIと
し、インクとクリアーインクと記録媒体との屈折率の
差をΔNAで示した。
【0109】評価結果を表4に示す。
【0110】
【表4】
【0111】上表の結果より、クリアーインクとインク
の屈折率に差があると、光散乱が起こり記録物の透明性
を損なうが、Bk、Y、M、C、それぞれのインクとク
リアーインクの屈折率の差が0.1以内であると透明性
の高い記録物を得ることができる。
【0112】上記の評価結果から、多孔質インク受容層
にクリアーインクを記録すること、さらに、インクとク
リアーインクの屈折率が0.1以内であると、透明性が
向上することが確認できた。
【0113】次に、記録媒体とインクとクリアーインク
の3種類の屈折率に着目して評価を行った。記録媒体と
インクとクリアーインクの屈折率については、表3、表
4と同様に、インクとクリアーインクの屈折率の差を
ΔNIとし、インクとクリアーインクと記録媒体との
屈折率の差をΔNAで示した。
【0114】本実施例においてインクは、1色のみの記
録で評価を行った。評価項目は、上記評価項目及び判定
基準の(2)濁りを用い、評価には、方法実施例2のイ
ンクジェットプリンタを使用した。使用した記録媒体、
インク、クリアーインクは表5中に示す。
【0115】
【表5】
【0116】上表の結果より、評価4、5の結果から、
インクとクリアーインクの2種の屈折率の差が0.1以
内であれば、ヘイズ15%以下という十分な透明性が得
られるが、評価1〜3のインクとクリアーインクと記録
媒体の3種の屈折率の差が0.1以内に納められると、
ヘイズが10%以下というさらに優れた透明性を得るこ
とができた。
【0117】以上の結果から、本発明のインクジェット
記録方法を用いることにより、多孔質インク受容層を設
けた透明基材においても、印字データの無い領域の空隙
を、クリアーインクで記録を行うことにより、速やかな
乾燥性と高い透明性を有する鮮明な記録が可能であると
いう新規な特性により得られたものである。
【0118】更に、乾燥工程を有す記録方法と組み合わ
せることにより、透明性は保持されると共に、さらなる
乾燥時間の短縮化が得られた。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット記録方法は、多孔性インク受容層の空隙に、インク
と同じ屈折率を有するクリアーインクを印字データの無
い印字領域にのみ印字することによって、透明基材上に
速やかに乾燥して、かつ、高い透明性が両立できるフル
カラー記録物が得られるインクジェット記録方法を提供
できるという効果を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の方法実施例のインクジェットプ
リンタの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の記録方法に用いられる記録媒体の構成
を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の方法実施例を示すインクジェッ
トプリンタを示す断面図である。
【符号の説明】
1‥‥プラテン 6‥‥加熱手段 5‥‥記録媒体 51‥透明性基材 52‥多孔質インク受容層 7‥‥キャリッジ装置 9〜13‥‥記録ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/00 A B41J 3/04 103 X

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明性基材上に多孔質インク受容層を設
    けた記録媒体上に、少なくとも水と着色材と樹脂エマル
    ジョンと糖を含んでなるインクを、液滴として付着させ
    て画像の記録を行うインクジェット記録方法であって、 印字領域中でカラーインクの記録されない空隙箇所に
    は、インクとの屈折率の差が0.1以内の屈折率を有す
    るクリアーインクを記録することを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記多孔質インク受容層とインクとクリ
    アーインクとの屈折率が0.1以内であることを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔質インク受容層が不透明な場合
    は、ブラックインクを記録しないことを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体が搬送される工程から排出
    される工程の間に、該記録媒体上のインク像を乾燥させ
    る加熱工程を有することを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録方法。
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