JPH06184478A - インクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録用インク

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Publication number
JPH06184478A
JPH06184478A JP33749692A JP33749692A JPH06184478A JP H06184478 A JPH06184478 A JP H06184478A JP 33749692 A JP33749692 A JP 33749692A JP 33749692 A JP33749692 A JP 33749692A JP H06184478 A JPH06184478 A JP H06184478A
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JP
Japan
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ink
water
self
ink jet
polymer
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Application number
JP33749692A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Koike
佳之 小池
Michiya Tsukahara
道也 塚原
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Publication of JPH06184478A publication Critical patent/JPH06184478A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱定着手段を有するインクジェット記録方
法および加熱定着手段を有する転写型インクジェット記
録方法に用いるインクとして、高印字品質に加え、吐出
安定性に優れ、常温環境下でのインクジェットヘッドの
目詰まりを防止しつつ、記録媒体上に定着強度の高い堅
牢性に優れたインク像を得ることができるインクを提供
する。 【構成】 少なくとも水と着色剤と加熱により架橋する
水溶性の自己架橋型高分子と水溶性有機溶剤を含み、自
己架橋型高分子の架橋温度が60℃〜150℃であり、
自己架橋型高分子の添加量が着色剤の添加量に対して2
0wt%以上である。転写型インクジェット記録方法に
用いるインクとして上記組成に界面活性剤と水溶性高分
子を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも加熱定着手
段を有するインクジェット記録方法に用いるインクに関
する。また、加熱定着手段を有する転写型インクジェッ
ト記録方法に用いるインクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水と着色材と樹脂を含有する水性
の記録用インクの例として、特開平2−276874号
公報、特開平2−255875号公報等には、ノズルか
らの吐出安定性、インクの保存安定性の向上を目的とし
た、水と顔料と水溶性樹脂と水溶性有機溶媒からなるイ
ンク構成が記載されている。また特公昭62−1426
号公報、特開平4−18462号公報には、インクの保
存安定性、インクのにじみ、流れの防止を目的とした、
水と顔料と水不溶性合成樹脂エマルジョンからなるイン
ク構成が記載されている。
【0003】上記の従来のインクからなるインク滴を、
記録媒体上に吐出させてインク像を書き込む形式のイン
クジェット記録方式は、上記の特性に加え機構が簡単で
しかも騒音が発生しない点で優れているが、記録媒体に
対する定着性が不十分であるといった問題点を有してい
る。
【0004】このような問題に対して特開平03−16
9644号公報においてインクジェット装置に印字面を
定着するための加熱ローラまたは加熱板と加圧ローラと
からなる定着装置を組み合わせることにより、高速追従
性を高め、普通紙に対しても優れた定着性を得るインク
ジェットプリンタの構成が記載されている。インクとし
て油性インクを用いれば、高濃度化してもノズルの目詰
まりがなく、インクの樹脂成分として熱架橋性樹脂を用
いれば、定着時の加熱によりインク間の結合力のみなら
ずインクの用紙に対する結合力も増大し、加熱ローラー
または加熱板表面へのインク付着が防止できると記載さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水をベースとしたインク構成では、インクの乾燥等によ
るインクジェットヘッドの目詰まりを防止しつつ、指等
で擦った場合の耐擦性や耐水性等のインク像の堅牢性を
満足することは困難であるという問題点がある。
【0006】また、上記の油性インクでは、表面張力お
よび接触角が小さいため記録紙に対してインク滴が広が
りやすく、にじみの原因となる。さらに、ノズル面に対
してもぬれやすく、吐出安定性を確保するのが困難であ
る。
【0007】本発明はこれらの問題を解決するもので、
その目的は、にじみのない高印字品質で、吐出安定性に
優れ、常温環境下でのインクジェットヘッドの目詰まり
を防止し、記録媒体上に定着強度の高い堅牢性に優れた
インク像を得ることができるインクジェット記録用イン
クを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の少なくとも加熱
定着手段を有するインクジェット記録用インクは以下の
構成を特徴とする。少なくとも水と着色剤と加熱により
架橋する水溶性の自己架橋型高分子と水溶性有機溶剤を
含むことを特徴としている。また、自己架橋型高分子の
架橋温度が60℃〜150℃であることを特徴とし、自
己架橋型高分子の添加量が着色剤の添加量に対して20
wt%以上であることを特徴とする。
【0009】また本発明のインクジェット記録用インク
は、少なくとも加熱定着手段を有する転写型インクジェ
ット記録方法に用いるインク組成物であって上記組成に
界面活性剤と水溶性高分子を含むことを特徴としてい
る。
【0010】本発明のインクに含有する自己架橋型高分
子の架橋温度が60℃未満であると、インクを60℃に
近い環境温度で放置された場合には、インクのゲル化等
の変質、またインクジェットヘッド内での自己架橋型高
分子の造膜による目詰まり等が発生してしまい、信頼性
確保の点で好ましくない。また150℃を超えると高い
加熱温度が要求されるため、エネルギー効率が悪いこと
に加え、耐熱性のある材質を使わざるを得なくなるため
装置のコストアップ等の弊害が生じてしまう。従って、
自己架橋型高分子の架橋温度が60℃〜150℃である
ことが望ましく、さらには70℃〜130℃が望まし
い。
【0011】また、自己架橋型高分子の添加量が着色剤
の添加量に対して20wt%未満であると、加熱工程を
経ても、インク像の十分な堅牢性が得られない。従っ
て、自己架橋型高分子の添加量は着色剤の添加量に対し
て20wt%以上であることが望ましく、さらには10
0wt%以上が望ましい。
【0012】またインクジェット記録用インクとして
は、ヘッドからの吐出安定性を確保するために、50m
Pa・s以下が望ましい。
【0013】
【実施例】本発明のインクジェット記録用インクの構成
の実施例を詳細に説明する。
【0014】従来からインク用溶媒としては、低粘度で
あること、安全性に優れること、取扱が容易であるこ
と、コストが安いこと、臭気が無いこと等の理由より主
に水が用いられる。インク材料としてはイオン交換、蒸
留等の精製工程を経た純水または超純水が望ましい。
【0015】また本発明のインクジェット記録用インク
にノズルの耐目詰まり性、保湿性、分散安定性の効果を
付与するために親水性高沸点低揮発性溶媒が加えられ
る。本発明に用いられる親水性高沸点低揮発性溶媒とし
ては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用いられ、
あるいはそれらのモノエーテル化物、ジエーテル化物、
エステル化物、例えばエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル等が用いられ、その他Nメチル2ピロリドン、1,3
−ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチル
エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−ブチ
ルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
トリエタノールアミン等の含窒素有機溶剤等の水溶性有
機溶剤を印字のにじみが生じない範囲で添加することが
出来る。
【0016】また主溶媒である水に対して、乾燥性、定
着性の向上を目的として、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、等の高揮発性の一価の
アルコールさらにはヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール等の比較的低揮発性のアルコール類も少量なら
ば添加することが出来る。
【0017】着色剤としては顔料、水溶性染料、分散染
料、非水溶性染料が用いられ、主溶媒である水との親和
性がよいものまたは、分散剤等の併用により均一分散が
可能であるものであれば使用できる。
【0018】本発明のインクに用いることができる顔料
としては、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、
モノクロ用としては、ファーネスブラック、ランプブラ
ック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカ
ーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、
または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸
化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグ
メントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
【0019】更にカラー用としてはC.I.ピグメント
イエロー1(ファストイエローG)、3、12(シ゛スアソ゛イエローAA
A)、13、14、17、24、34、35、37、4
2(黄色酸化鉄)、53、55、81、83(シ゛スアソ゛イエ
ローHR)、95、97、98、100、101、104、
108、109、110、117、120、138、1
53、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、1
7、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、
2、3、5、17、22(フ゛リリアントファーストスカーレット)、2
3、31、38、48:2(ハ゜ーマネントレット゛2B(Ba))、4
8:2(ハ゜ーマネントレット゛2B(Ca))、48:3(ハ゜ーマネントレット゛2B
(Sr))、48:4(ハ゜ーマネントレット゛2B(Mn))、49:1、5
2:2、53:1、57:1(フ゛リリアントカーミン6B)、60:1、
63:1、63:2、64:1、81(ロータ゛ミン6Gレーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カト゛ミウムレット゛)、112、114、122
(キナクリト゛ンマセ゛ンタ)、123、146、149、166、
168、170、172、177、178、179、1
85、190、193、209、219、C.I.ピグ
メンバイオレット1(ロータ゛ミンレーキ)、3、5:1、16、
19(キナクリト゛ンレット゛)、23、38、C.I.ピグメン
トブルー1、2、15(フタロシアニンフ゛ルーR)、15:1、1
5:2、15:3(フタロシアニンフ゛ルーG)、15:4、15:6
(フタロシアニンフ゛ルーE)、16、17:127(紺青)、28
(コハ゛ルトフ゛ルー)、29(群青)、56、60、63、
C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、1
7、18、36、等、その他顔料表面を樹脂等で処理し
たグラフトカーボン等の加工顔料等が使用できる。その
添加量は、1〜30wt%が好ましいが、さらには1.
5〜12wt%が好ましい。粒経は25μm以下から顔
料を用いるが、さらには1μm以下の粒子からなる顔料
を用いることが好ましい。
【0020】またこれらの着色剤均一分散するために
は、必要により分散剤を顔料に対し0.01〜1wt%
が添加することができ、さらにボールミル等で分散処理
されることが望ましい。
【0021】本発明のインクに用いられる水溶性染料と
しては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、食用染料等
が用いられ、例えば、C.I.ダイレクトブラック9、
17、19、22、32、51、56、62、69、7
7、80、91、94、97、108、112、11
3、114、117、118、121、122、12
5、132、146、154、166、168、17
3、199、C.I.ダイレクトレッド2、4、9、2
3、26、31、39、62、63、72、75、7
6、79、80、81、83、84、89、92、9
5、111、173、184、207、211、21
2、214、218、221、223、224、22
5、226、227、232、233、240、24
1、242、243、247、C.I.ダイレクトバイ
オレット7、9、47、48、51、66、90、9
3、94、95、98、100、101、C.I.ダイ
レクトイエロー8、9、11、12、27、28、2
9、33、35、39、41、44、50、53、5
8、59、68、86、87、93、95、96、9
8、100、106、108、109、110、13
0、132、142、144、161、163、C.
I.ダイレクトブルー1、10、15、22、25、5
5、67、68、71、76、77、78、80、8
4、86、87、90、98、106、108、10
9、151、156、158、159、160、16
8、189、192、193、194、199、20
0、201、202、203、207、211、21
3、214、218、225、229、236、23
7、244、248、249、251、252、26
4、270、280、288、289、291、C.
I.アシッドブラック7、24、29、48、52:
1、172、C.I.アシッドレッド35、42、5
2、57、62、80、82、111、114、11
8、119、127、128、131、143、15
1、154、158、249、254、257、26
1、263、266、289、299、301、30
5、336、337、361、396、397、C.
I.アシッドバイオレット5、34、43、47、4
8、90、103、126、C.I.アシッドイエロー
17、19、23、25、39、40、42、44、4
9、50、61、64、76、79、110、127、
135、143、151、159、169、174、1
90、195、196、197、199、218、21
9、222、227、C.I.アシッドブルー9、2
5、40、41、62、72、76、78、80、8
2、92、106、112、113、120、127:
1、129、138、143、175、181、20
5、207、220、221、230、232、24
7、258、260、264、271、277、27
8、279、280、288、290、326、C.
I.リアクティブブラック4、5、8、14、21、2
3、26、31、32、34、C.I.リアクティブレ
ッド3、13、17、19、21、22、23、24、
29、35、37、40、41、43、45、49、5
5、C.I.リアクティブバイオレット1、3、4、
5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、
26、27、33、34、C.I.リアクティブイエロ
ー2、3、13、14、15、17、18、23、2
4、25、26、27、29、35、37、41、4
2、C.I.リアクティブブルー2、3、5、8、1
0、13、14、15、17、18、19、21、2
5、26、27、28、29、38、C.I.ベーシッ
クブラック8、C.I.ベーシックレッド12、13、
14、15、18、22、23、24、25、27、2
9、35、36、38、39、45、46、C.I.ベ
ーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、1
6、20、21、25、27、28、35、37、3
9、40、48、C.I.ベーシックイエロー1、2、
4、11、13、14、15、19、21、23、2
4、25、28、29、32、36、39、40、C.
I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、2
6、41、45、46、47、54、57、60、6
2、65、66、69、71、C.I.フードブラッ
ク、等が用いられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0022】本発明のインク中に分散されて用いられる
分散染料、非水溶性染料としては、C.I.ソルベント
ブラック3、5、22、 C.I.ソルベントエロー19、44、98、104、
105、112、113、114 C.I.ソルベントレッド8、24、71、109、1
52、155、176、177、179 C.I.ソルベントブルー2、11、25、78、9
4、95、 C.I.ソルベントグリーン26、 C.I.ソルベントオレンジ5、40、45、72、6
3、68、78 C.I.ソルベントバイオレット13、31、32、3
3、、 C.I.デイスパースエロー3、5、56、60、6
4、160 C.I.デイスパースレッド4、5、60、72、7
3、91、 C.I.デイスパースブルー3、7、56、60、7
9、198 C.I.デイスパースオレンジ13、30、等が用いら
れるがこれらに限定されるものではない。
【0023】これら染料の添加量は、染料の種類、溶媒
成分の種類、インクに対し要求されている特性等に依存
して決定されるが、一般にはインク全重量に対し0.2
〜10wt%、好ましくは0.5〜5wt%の範囲が良
い。
【0024】本発明のインクに用いる水溶性の自己架橋
型高分子は、常温環境下では架橋反応を起こさないため
インクジェットヘッドの目詰まりが防止され、架橋温度
以上に加熱された際、強固な耐水性のある膜を形成す
る。また、水溶性であることから水をベースとした溶媒
に対して長期間均一な溶解状態を保ち、保存安定性に優
れる。架橋温度は60℃〜150℃であるものが用いら
れ、望ましくは70℃〜130℃のものが用いられ、1
種または2種以上を混合して用いることができる。その
添加量は、着色剤添加量に対して20wt%以上がよ
く、さらに好ましくは100wt%以上が良い。ただし
添加量を増加させていくことで、インク粘度も増大して
いくのでインク全体に対し、15wt%程度に添加量を
抑えるのが好ましい。
【0025】自己架橋型高分子の例としては、でんぷん
誘導体、ウレタン樹脂、アクリル酸エステル、エポキシ
樹脂等があるが、これに限定されるものではない。
【0026】次に転写型インクジェット記録方式に用い
る場合の本発明のインクについて説明する。転写型イン
クジェット記録方式とは、インクジェット記録ヘッドか
ら転写媒体にインクが吐出され、更に転写媒体から被転
写媒体にインクが転写される記録方式である。インク構
成成分として、インクを低表面張力化し、低表面張力の
ゴム材質からなる転写媒体等への濡れ性を改善し、転写
媒体上でのインクのはじき、流れを防止しインク像を固
定させるために、界面活性剤が必要とされる。さらに転
写媒体から被転写媒体にインクが転写される為には粘着
成分としての水溶性樹脂が必要である。
【0027】本発明のインクに用いる界面活性剤とし
て、水溶性のアニオン性、カチオン性、両性、ノニオン
性の界面活性剤を一種類または複数種を添加する。
【0028】添加量としては十分な濡れ性を確保する為
に0.5〜10wt%、望ましくは1〜8wt%が必要
である。
【0029】例えばアニオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩(Na、K、Li、C
a)ホルマリン重縮号物、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合
物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルス
ルホコハク酸塩、ナフテン酸塩等、アルキルエーテルカ
ルボン酸塩、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、N−アシルメチルタウリン、アルキルエーテル
硫酸塩、第二級高級アルコールエトキシサルフェート、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
モノグリサルフェート、アルキルエーテル燐酸エステル
塩、アルキル燐酸エステル塩等があるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0030】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスフォ
ニウム塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0031】両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン型、アミノカルボン酸塩、レシチン等があるがこれら
に限定されるものではない。
【0032】ノニオン界面活性剤としては、フッ素系、
シリコン系、アクリル酸共重合物、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキ
シエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマ
リン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオキ
シエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレンオ
キサイド縮合型ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミンアルキルアミンオキサ
イド等があるがこれらに限定されるものではない。
【0033】本発明のインクに用いる水溶性樹脂として
は、ポリエチレンオキサイド等のポリアルキルオキサイ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、ポリアクリル酸、にかわ、ゼラチ
ン、カゼイン、アルブミン、アラビアゴム、アルギン
酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルエーテル、デ
ンプン、ポリエチレングリコール、ポリビニルメチルエ
ーテル等がある。水分が除去され濃縮または乾燥された
状態に於いては、それ自体が粘着性を有す膜を形成し、
さらにインク中の着色剤を結着できることが望ましい。
【0034】その他必要に応じて、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム等のpH調整剤、防カビ、
防腐、防錆等の目的で安息香酸、ジクロロフェン、ヘキ
サクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸
エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒ
ドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベゾチアゾリン−3−オ
ン、3,4−イソチアゾリン−3−オン等を含むことが
できる。さらにノズル乾燥防止の目的で、尿素、チオ尿
素、エチレン尿素等を添加することができる。
【0035】またインク物性としてはヘッドからの安定
吐出、ヘッドへの安定インク供給を確保する為に、50
mPa・s以下であることが望ましく、さらに望ましく
は25mPa・s以下が良い。以下に説明するインク実
施例はいずれもこの範囲の粘度に調整した。
【0036】本発明の加熱定着手段を有するインクジェ
ット記録方法に用いるインクの実施例について以下に説
明する。組成比の数値は、すべてwt%である。
【0037】実施例1 成分 組成比 ・着色剤:カーホ゛ンフ゛ラック 3.0 (顔料:#1000、三菱化成工業(株)製) ・分散剤:シ゛オクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.003 ・自己架橋型高分子:でんぷん誘導体 0.6 (日澱化学(株)製、架橋温度120℃) ・水溶性有機溶剤:シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコール 5.0 ・防腐剤:エチレンシ゛アミン四酢酸 0.1 ・イオン交換水 91.297 インクの製造は以下の手順で行ったがこれに限定される
ものではない。着色剤と分散剤からなる水分散液(分散
剤を顔料比0.001で純水に溶解したものに、顔料を加え
ボールミルにて分散した)が単分散状態になったことを
顕微鏡観察により確認し、そこへ水溶性有機溶剤、自己
架橋型高分子を添加しさらに30分混合攪拌し完全に均
一混合させる。その後防腐剤等の添加物を加え完全溶解
を確認した後、その分散液を径10μmのメンブランフ
ィルターにて濾過してゴミおよび粗大粒子を除去し記録
用インクを得た。最後にもう一度濾過操作を行うことは
不純物の混入防止に効果的である。
【0038】実施例2〜実施例3 本発明の実施例2〜実施例3のインクの組成を表1に示
す。インクの製造はインク実施例1と同様の方法で行っ
た。
【0039】
【表1】
【0040】以上のように調製したインクを用い、図1
に示す加熱定着手段を有するインクジェット記録方法に
より印字を行った。
【0041】本記録方法は、記録ヘッド1から記録媒体
2へ直接インク像を形成する方法であり、加熱部にヒー
トロール4を設けた機構を有し、セラミックヒーター等
の加熱手段を内蔵するヒートロール4にて記録媒体上の
インク像3をインク中に含まれる自己架橋型高分子の架
橋温度以上に加熱すると同時に、加圧可能な圧力ローラ
ー5により適度な加圧を加えることにより、高印字品
質、かつ堅牢性に優れる画像が得られる。
【0042】次に加熱定着手段を有する転写型インクジ
ェット記録方法に用いるインクの実施例について説明す
る。組成比の数値は、すべてwt%である。
【0043】実施例4 インクの製造は以下の手順で行ったがこれに限定される
ものではない。着色剤と分散剤からなる水分散液(分散
剤を顔料比0.001で純水に溶解したものに、顔料を加え
ボールミルにて分散した)が単分散状態になったことを
顕微鏡観察により確認し、そこへ水溶性有機溶剤、自己
架橋型高分子、界面活性剤、水溶性樹脂を添加しさらに
30分混合攪拌し完全に均一混合させる。その後防腐剤
等の添加物を加え完全溶解を確認した後、その分散液を
径10μmのメンブランフィルターにて濾過してゴミお
よび粗大粒子を除去し記録用インクを得た。最後にもう
一度濾過操作を行うことは不純物の混入防止に効果的で
ある。
【0044】実施例5〜実施例6 本発明の実施例5〜実施例6のインクの組成を表1に示
す。インクの製造はインク実施例4と同様の方法で行っ
た。
【0045】以上のように調製したインクを用い、図2
に示す加熱定着手段を有する転写型インクジェット記録
方法により印字を行った。
【0046】図2の加熱定着手段を有する転写型インク
ジェット記録方法について説明する。本記録方法は、回
転しない加熱手段7を内部に有し、図示しない駆動手段
により矢印A方向に回転する転写媒体6の周囲に、回転
方向上流側から順に、インクジェット式の記録ヘッド1
と圧力印加手段であるバックアップローラー50が配設
されている。また、必要に応じてバックアップローラー
50の下流側に転写後の残存インクを除去するクリーナ
ー8が設けられる。転写媒体6上に記録ヘッド1により
形成されたインク像は、加熱手段7により加熱されるこ
とで、固型分濃度が高くなり、粘着性のある膜を形成す
る。さらに転写媒体6がバックアップローラー50と対
向する転写領域で、インク像が、記録媒体2を介してバ
ックアップローラー50で、押圧されることで、記録媒
体2に転移する。そして最終工程として、セラミックヒ
ーター等の加熱手段を内蔵するヒートロール4にて記録
媒体上のインク像をインク中に含まれる自己架橋型高分
子の架橋温度以上に加熱すると同時に、加圧可能な圧力
ローラー5により適度な加圧を加えることにより、高印
字品質、かつ堅牢性に優れる画像が得られる。
【0047】次に本発明の比較例について説明する。比
較例のインク組成を表1に示す。
【0048】比較例1は実施例1の組成から自己架橋型
高分子を除いたインク組成である。
【0049】比較例2は実施例1の組成から着色剤の添
加量に対する自己架橋型高分子の添加量を20wt%未
満に減らしたインクである。
【0050】比較例1〜比較例2は、加熱定着手段を有
するインクジェット記録方法により印字を行った。
【0051】比較例3は実施例4の組成から自己架橋型
高分子を除いたインク組成である。
【0052】比較例4は実施例5の組成から着色剤の添
加量に対する自己架橋型高分子の添加量を20wt%未
満に減らしたインクである。
【0053】比較例3〜比較例4は、加熱定着手段を有
する転写型インクジェット記録方法により印字を行っ
た。
【0054】各インクの評価は、以下の評価項目につい
て行った。
【0055】評価項目 A1.印字品質 ○:顕微鏡観察によってもにじみが確認できない △:目視では確認できないが顕微鏡観察により確認でき
る ×:目視でもにじみが確認できる A2.吐出安定性 ○:20℃環境下で5分間ノズル開放後、全ノズルから
インク吐出可能 △:20℃環境下で1分間ノズル開放後、全ノズルから
インク吐出可能 ×:20℃環境下で1分間ノズル開放後、インクが吐出
しないノズル有り A3.長期放置後の目詰まり性 ○:45℃環境下で10日間ノズル開放後、ノズルが目
詰まりしない △:45℃環境下で5日間ノズル開放後、ノズルが目詰
まりしない ×:45℃環境下で5分間ノズル開放後、ノズルの目詰
まりが発生する A4.耐擦性(印字後10分後) ○:指で強く擦っても全く地汚れしない △:指で強く擦ると、目視で判別出来る地汚れが発生す
る ×:指で軽くさわっても、目視で判別出来る地汚れが発
生する A5.耐水性 ○:印字物上に水がたれても印字物が全くにじまない △:印字物上に水がたれるとエッジがぼける ×:印字物上に水がたれると印字物が流れてしまう 各インクの評価結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】各評価項目の評価結果によれば実施例1〜
実施例3のインク組成物は加熱定着手段を有するインク
ジェット記録方法に用いるインク組成物として、にじみ
のない高印字品質で、吐出安定性に優れ、常温環境下で
のインクジェットヘッドの目詰まりを防止し、記録媒体
上に定着強度の高い堅牢性に優れたインク像を得ること
ができた。
【0058】また、実施例4〜実施例6のインク組成物
は加熱定着手段を有する転写型インクジェット記録方法
に用いるインク組成物として、にじみのない高印字品質
で、吐出安定性に優れ、常温環境下でのインクジェット
ヘッドの目詰まりを防止し、記録媒体上に定着強度の高
い堅牢性に優れたインク像を得ることができた。
【0059】比較例1〜比較例4についても実施例と同
様にA1〜A5の評価を行ったところ、印字品質、吐出
安定性、目詰まり性は良好であったものの、耐擦性、耐
水性においては十分な結果は得られなかった。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインク組
成物によれば、加熱定着手段を有するインクジェット記
録方法および加熱定着手段を有する転写型インクジェッ
ト記録方法に用いるインクとして、高印字品質に加え、
吐出安定性に優れ、常温環境下でのインクジェットヘッ
ドの目詰まりを防止しつつ、記録媒体上に定着強度の高
い堅牢性に優れたインク像を得ることができる効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いる加熱定着手段を有する
インクジェット記録方法の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例に用いる加熱定着手段を有する
転写型インクジェット記録方法の構成を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 :記録ヘッド 2 :記録媒体 3 :インク像 4 :ヒートロール 5 :圧力ローラー 6 :転写媒体 7 :加熱手段面 8 :クリーナー 50 :バックアップローラー(転写手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも加熱定着手段を有するインク
    ジェット記録方法に用いるインク組成物であって、少な
    くとも水と着色剤と加熱により架橋する水溶性の自己架
    橋型高分子と水溶性有機溶剤を含むことを特徴とするイ
    ンクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 自己架橋型高分子の架橋温度が60℃〜
    150℃であることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録用インク。
  3. 【請求項3】 自己架橋型高分子の添加量が着色剤の添
    加量に対して20wt%以上であることを特徴とする請
    求項1記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 少なくとも加熱定着手段を有する転写型
    インクジェット記録方法に用いるインク組成物であっ
    て、少なくとも水と着色剤と加熱により架橋する水溶性
    の自己架橋型高分子と水溶性有機溶剤と界面活性剤と水
    溶性高分子を含むことを特徴とするインクジェット記録
    用インク。
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