JP2003001924A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP2003001924A
JP2003001924A JP2001187908A JP2001187908A JP2003001924A JP 2003001924 A JP2003001924 A JP 2003001924A JP 2001187908 A JP2001187908 A JP 2001187908A JP 2001187908 A JP2001187908 A JP 2001187908A JP 2003001924 A JP2003001924 A JP 2003001924A
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JP2001187908A
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Rieko Takahashi
理愛子 高橋
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写型インクジェットプリンターにおいて諸
々の記録媒体にも転写可能で画像強度の堅牢な印字物を
得ること。 【解決手段】 少なくとも水と着色剤を含むインクと、
粘着性を有する化合物を含んでなる記録液とを別々に記
録ヘッドからインク滴として吐出させ、表面温度を加熱
した転写媒体上にインク像を形成した後、該インク像を
記録媒体に転写させることを特徴とするインクジェット
記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドからイ
ンク滴を吐出させ転写媒体上にインク像を形成した後、
記録媒体に転写し、記録媒体上にインク像を得る転写型
インクジェットプリンタによるインクジェット記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は非接触記録で
あり、小型記録機器から大型機器まで対応が可能であ
り、又カラー化が容易であることから、パーソナルユー
スから産業用用途まで幅広く用いられている。又、イン
クジェットシステムは装置が簡便でありシステム価格は
大幅に削減でき、又ランニングコストも非常に安価にで
きる利点が有り、品質の向上に伴い大きく伸びる可能性
を秘めている。しかしながら、印刷物に近似した網点プ
ルーフといった観点ではレーザー溶融熱転写型のプリン
ターや熱現像銀塩の品質までには届いていない。
【0003】このため、上記の差を埋めることが各社で
検討されており、特に印刷用紙に近似したインクジェッ
ト用紙に関しては、各製紙メーカーなどから次々に開発
されており、マット紙、コート紙等は印刷本紙に程近い
品質が得られている状況になってきている。
【0004】しかしながら軽量コートや軽量マット紙、
新聞紙をターゲットとしたインクジェット記録用紙は提
案されていない。このような安価なシステムでこそ、軽
量コート、軽量マット紙、新聞紙などチラシや雑誌に使
用される印刷用紙への対応が期待される分野であるが、
インクジェット記録は液体を記録用紙に吐出するため、
薄紙に出力するとコックリング、溢れ等の問題で本質的
に十分な品質が得られないという課題を持っている。
【0005】インクジェット記録方法で、加熱した転写
媒体に一旦画像を形成した後記録媒体へ再転写する場
合、インク液の乾燥・濃縮過程において濃縮しすぎると
画像の膜強度が低くなるため、再転写性が得られず、き
ちんと転写させるためには転写ローラの圧力を大きくし
なければならなかった。又、印字パターンにも転写性が
依存するなどの問題点を抱えていた。
【0006】特開平7−32721号では色材と樹脂エ
マルジョンを含んだインクが提案されているが、実際に
転写性を確保するためには、色材と等量以上の樹脂を添
加しなければならないので、水系インクの特徴である液
の保存性が損なわれる問題を抱えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情にか
んがみてなされたものであり、その目的は通常インクジ
ェット記録では使用できない軽量コートや軽量マット
紙、新聞紙等の紙についても安価な方法で記録が可能
で、インクの性能も損なわれないインクジェット記録方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成された。
【0009】1.少なくとも水と着色剤を含むインク
と、粘着性を有する化合物を含んでなる記録液とを別々
に記録ヘッドからインク滴として吐出させ、表面温度を
加熱した転写媒体上にインク像を形成した後、該インク
像を記録媒体に転写させることを特徴とするインクジェ
ット記録方法。
【0010】2.少なくとも水と着色剤を含むインク
と、粘着性を有する化合物を含んでなる記録液とを同じ
画素に印字することを特徴とする1記載のインクジェッ
ト記録方法。
【0011】3.前記記録媒体を加熱する工程を有する
ことを特徴とする1又は2記載のインクジェット記録方
法。
【0012】本発明のインクジェット記録に対応するイ
ンクについて説明する。尚、少なくとも水と着色剤を含
むインクをインク、粘着性を有する化合物を含んでなる
記録液を記録液として説明する。 ・インク 従来からインク用溶媒としては、低粘度であること、安
全性に優れること、取扱が容易であること、コストが安
いこと、臭気が無いこと等の理由により主に水が用いら
れている。インク材料としてはイオン交換、蒸留等の精
製工程を経た純水又は超純水が望ましい。
【0013】又インクにノズルの耐目詰まり性、保湿
性、分散安定性の効果を付与するために親水性高沸点低
揮発性溶媒が加えられる。尚、造膜助剤としての有機溶
媒を加えることもできる。インクに用いられる親水性高
沸点低揮発性溶媒としては、グリセリン、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等の高沸点低揮発性の多価アルコ
ール類が用いられ、或いはそれらのモノエーテル化物、
ジエーテル化物、エステル化物、例えばエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル等が用いられ、その他N−メチル−
2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、
モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールア
ミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の含窒
素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を印字の流れ、にじみが
生じない範囲で添加することが出来る。
【0014】又主溶媒である水に対して、乾燥性、定着
性の向上を目的として、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール等の高揮発性の一価のアル
コールも少量ならば添加することが出来る。
【0015】着色剤としては顔料、水溶性染料、分散染
料、非水溶性染料(樹脂エマルジョンと混練添加する場
合)が用いられ、主溶媒である水との親和性がよいもの
又は分散剤等の併用により均一分散が可能であるもので
あれば使用できる。
【0016】インクに用いることができる顔料として
は、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、黒色用
としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセ
チレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラ
ック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄
(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の
金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラッ
ク1)等の有機顔料が挙げられる。更にカラー用として
はC.I.ピグメントイエロー1(ファストイエロー
G)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、1
4、17、24、34、35、37、42(黄色酸化
鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローH
R)、95、97、98、100、101、104、1
08、109、110、117、120、138、15
3、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、1
7、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、
2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカ
ーレット)、23、31、38、48:2(パーマネン
トレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッ
ド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B
(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(M
n))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブ
リリアントカーミン6B)、60:1、63:1、6
3:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、8
3、88、101(べんがら)、104、105、10
6、108(カドミウムレッド)、112、114、1
22(キナクリドンマゼンタ)、123、146、14
9、166、168、170、172、177、17
8、179、185、190、193、209、21
9、C.I.ピグメンバイオレット1(ローダミンレー
キ)、3、5:1、16、19(キナクリドンレッ
ド)、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、
15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:
2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、
15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:
1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン
1、4、7、8、10、17、18、36等、その他顔
料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の加工顔
料等が使用できる。その添加量は0.5〜30質量%が
好ましいが、更には1.0〜12質量%が好ましい。粒
子径は25μm以下から用いることができるが、平均粒
子径が1μm以下の粒子からなる顔料を用いることが好
ましく、更には平均粒子径が0.5μm以下が望まし
い。
【0017】又これらの顔料を均一分散するためには、
必要により分散剤を顔料に対し0.5〜200質量%添
加することがよく、更に好ましくは1〜50質量%、特
に好ましくは10〜30質量%添加することであり、更
にボールミル等で分散処理されることが望ましい。
【0018】インクに用いられる水溶性染料としては、
直接染料、酸性染料、塩基性染料、食用染料等が用いら
れる。又非水溶性染料もインク中に分散するか、又は樹
脂中に混合又は溶解して用いることもできる。これら染
料の添加量は、染料の種類、溶媒成分の種類、インクに
対し要求されている特性等に依存して決定されるが、一
般にはインク全量に対し0.2〜10質量%、好ましく
は0.5〜5質量%の範囲が良い。
【0019】更に必要に応じ、インクを低表面張力化
し、低表面張力のゴム材質からなる転写媒体等にも濡れ
性の改善、転写媒体上でのインクのはじき、流れを防止
し、インク像を固定させるために、水溶性のアニオン
性、カチオン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種
類又は複数種を添加できる。添加量としては十分な濡れ
性を確保するために0.05〜10質量%、望ましくは
0.1〜8質量%が必要である。
【0020】例えばアニオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン重縮合物、
高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ジアルキルスルホコハ
ク酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフテン
酸塩等、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプ
チド、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチル
タウリン、アルキルエーテル硫酸塩、第二級高級アルコ
ールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、ア
ルキルエーテル燐酸エステル塩、アルキル燐酸エステル
塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0021】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスフォ
ニウム塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0022】両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン型、アミノカルボン酸塩、レシチン等があるがこれら
に限定されるものではない。
【0023】ノニオン界面活性剤としては、フッ素系、
シリコーン系、アクリル酸共重合物、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエー
テル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオ
キシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホル
マリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオ
キシエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレン
オキサイド縮合型ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキ
サイド等があるがこれらに限定されるものではない。
【0024】その他必要に応じて、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム等のpH調整剤、防カビ、
防腐、防錆等の目的で安息香酸、ジクロロフェン、ヘキ
サクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸
エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、デヒ
ドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベゾチアゾリン−3−オ
ン(製品名:プロキセルXLII(ICI製))、3,4
−イソチアゾリン−3−オン等を含むことができる。更
にノズル乾燥防止の目的で、尿素、チオ尿素、エチレン
尿素等を添加することができる。
【0025】又インク物性としてはヘッドからの安定吐
出、ヘッドへの安定インク供給を確保するために、50
mPa・s以下であることが望ましく、更に望ましくは
25mPa・s以下が良い。 ・記録液 記録液は、粘着性を有する化合物(以下、粘着性化合物
ともいう)を含む記録液であり、この記録液には実質的
に着色剤は含有されていない。以下に粘着性化合物につ
いて説明する。
【0026】記録液に用いることのできる粘着性化合物
としては水溶性高分子が挙げられ、例えばポリエチレン
オキサイド等のポリアルキルオキサイド、ポリビニルピ
ロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトア
セタール、ポリビニルアルコールなどのポリビニルアル
コール誘導体、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸等の
水溶性樹脂、ポリアクリル酸、にかわ、ゼラチン、カゼ
イン、コーンスターチ、アルブミン、アラビアゴム、ア
ルギン酸、メチルセルロース、カルボキシルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリビニルエ
ーテル、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレングリ
コール、塩化ビニル系樹脂、ブタジエン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、エポキシ系樹脂等の合成樹脂、更にはグルコース、
キシロース、スクロース、マルトース、アラビノース、
αーシクロデキストリン、デンプン等の単糖類、二糖
類、多糖類、配糖体等が挙げられる。尚、合成樹脂は水
に可溶な化合物を使用し、ラテックスのように水に分散
させたものでも使用可能である。又、上記のものを粘着
性化合物として2種類以上併用することは可能である。
上記合成樹脂は転写媒体の加熱、記録媒体の加熱によっ
て融着することが好ましく、融着に必要なエネルギーは
50〜100℃が好ましく、より好ましくは65〜90
℃である。
【0027】水性インクのみでは接着性がないので、転
写媒体から記録媒体へ再転写しても十分な転写性が得ら
れない。従って、粘着性化合物を有する記録液を水性イ
ンクと共に用いることにより粘着性が付与され、記録媒
体への再転写性を確保できる。その際には、インクと記
録液を別々に記録ヘッドからインク滴として吐出させ、
表面温度を加熱した転写媒体上にインク像を形成した
後、該インク像を記録媒体に再転写するのが最良であ
る。
【0028】次に本発明のインクジェット記録方法を図
を用いて詳細に説明する。図1は、転写型インクジェッ
トプリンタの特徴的な構成を示す斜視図であり、図2は
図1の断面図である。転写媒体である転写ドラム1の周
囲に、回転方向上流側からインクジェット記録ヘッド
2、転写手段であるバックアップローラ3、必要に応じ
て転写ドラム上の付着物を除去するクリーナー8が配置
されている。又、転写ドラム1の内部には、加熱手段7
が配置されている。記録ヘッド2は圧電素子を用いる形
式のインクジェット記録ヘッドであり、複数個のノズル
を転写ドラム1の軸方向に有している。記録ヘッド2に
はインク容器4が接続され、必要に応じてインクが供給
される。転写ドラム1は、金属素管11の周囲にシリコ
ーンゴムからなる弾性層12を積層したものである。弾
性層12はゴム材が適しており、その中でも、インク像
を剥離し易い良離型性材料でかつ耐熱性、耐久性を有す
る材質が望ましく、シリコーンゴム、フッ素樹脂、フル
オロシリコーンゴム等、又はそれらの変性品が好まし
い。又その他の材料としてクロロプレンゴム、ニトリル
ゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロ
ピレン/ブタジエンポリマー、ニトリルブタジエンゴム
等も用いることができる。更には、前記各種ゴム材の表
層(インク層担持面)に各種良離型性のコーティング材
を塗工して弾性層12を形成してもよい。コーティング
材としては、シリコーン系コーティング、フッ素系コー
ティングが好ましい。
【0029】転写ドラム1から記録媒体である記録紙6
へ再転写をするためのバックアップローラ3はアルミニ
ウムの金属ローラや、金属ローラに弾性層を設けた構成
であり、図示しない転写圧力印加装置により転写ドラム
1に押圧及び押圧解除できる構成になっている。押圧時
は記録紙6を介して図中矢印Bの方向に、転写ドラム1
の周速と同一速度で回転する。転写荷重は、ここでは約
6N/cm程度である。ここで記録紙6は転写ドラム1
から再転写される際に加熱されることが好ましく、記録
紙6の加熱温度については70〜120℃が好ましい。
【0030】クリーナー8はフェルトにより構成され、
図示しない当接機構により転写ドラム1に所定の圧力で
当接されている。加熱手段7は、棒状のハロゲンランプ
71と、楕円面を内面に有するリフレクター72とによ
って構成され、ハロゲンランプ71を上記リフレクター
72の第1焦点に配置している。
【0031】次にインクジェット記録の動作について説
明する。最初にインク像の書き込み工程を説明する。図
3は、インク像書き込みの様子を示す図である。記録ヘ
ッド2は、印字領域Lの全域にわたってノズルを有する
ライン状の記録ヘッドであり、転写ドラム1の1回転で
1頁分のインク像書き込みを行なう。記録ヘッド2のノ
ズルから記録信号に応じて選択的にインク滴を吐出し所
望のインク像を形成する。形成されたインク像が転写ド
ラムから記録紙に転写される工程を図1、図2で更に説
明する。
【0032】次に、転写ドラム1上に記録ヘッド2から
吐出された水と着色剤を含むインクと、粘着性を有する
化合物を含んでなる記録液より形成されたインク像50
(インク滴5)は、加熱手段7により加熱される。加熱
手段7は図示しない温度検出器により転写ドラムの表面
温度が所定温度の範囲に収まるよう制御される。転写ド
ラム1上のインク像は急激に加熱されて溶媒成分が蒸発
することにより、接着力があり100%転写が可能な内
部凝集力の強いインク膜を形成する。加熱手段7により
加熱された転写ドラムの表面温度は好ましくは60〜1
50℃である。
【0033】次に転写ドラム1とバックアップローラ3
との当接部に記録紙6を通過させ、印加される圧力によ
って、転写ドラム1上のインク像50を記録紙6に転写
する。この時、インク像は一様な粘着力を保っているた
めに、低圧力で記録紙6上に画像を得ることができる。
【0034】更に詳しく説明すると、インク像50は加
熱により接着力のある膜状態にあり、記録紙6に接触し
た後、同時にバックアップローラ3によって圧力が印加
されることにより、インクが記録紙の繊維の凹凸に食い
込んで接着する。更に溶媒が完全に除去された時点で強
固な接着性を有するインク像を記録紙6上に得ることが
できる。ここで低圧力とは、装置の小型化、転写ドラム
1やバックアップローラ3等の構成部品の低コスト化、
更には転写ドラム表面の弾性層の耐久性の向上のために
10N/cm以下が好ましく、更に望ましくは6N/c
m以下が好ましい。
【0035】転写ドラム1は記録紙6へのインク像の転
写が終了すると、回転につれてクリーナー8と当接する
部分に移動し、転写ドラム1上の残留インクが除去され
る。又、図4は本発明に用いることのできる別の転写ド
ラムの構成を示す図である。転写ドラム1は金属素管1
1の上に断熱層13を設け、その上に加熱手段であるシ
ートヒーター層14を設け、更にその上層に上述した材
質によって構成される弾性層12を設けた構成である。
これは、転写ドラムに加熱手段を一体で形成した構成を
示すものである。上記の構成に加え、記録媒体上のイン
ク像の定着強度を向上させるため、又溶媒の蒸発を促進
するために、ロール加熱、ランプ加熱等の熱定着手段を
用いることができる。
【0036】又記録媒体を加熱する手段としては、バッ
クアップローラの金属素管に断熱層、その上に加熱手段
であるシートヒーター層を設け、その上に弾性層を設け
た構成が好ましい。又、バックアップローラを加熱しな
い場合は、記録材料を加熱する機構を転写前に設けるこ
とが好ましい。
【0037】インクと記録液は転写ドラム上で加熱さ
れ、接着力のある膜状態を形成するためには、両インク
を同じ画素上に印字することが好ましい。インクと記録
液は転写ドラム上で加熱され接着力のある膜状態を形成
し、記録媒体へ接触すると同時にバックアップローラに
よって圧力が引加される。記録媒体も加熱されているこ
とで、表面に凸凹がある記録媒体でも、表面の凸凹にイ
ンク像がより食い込み、強固な画像を形成することがで
きる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。 (1)インクジェットインクの作製 以下に示す構成でインク組成物を調整した。 (インク1) ・顔料インク1 C.I.Disperse Blue 30質量% クレオソート油スルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物(花王社製 デモールC) 10質量% ジエチレングリコール 12質量% 空中落下菌採取水 全質量が100gに
なるように残分調整を混合して、高圧ホモジナイザーで
分散圧力1000barにて分散を10時間/Lで行っ
た。このインクを顔料濃度が5%になるようにジエチレ
ングリコール2/8の溶液で希釈した後、表面張力が4
50μN/cmになるように表面張力調整剤DESを添
加し、1μmのメンブランフィルターでろ過紙して顔料
インク1を作製した。 ・顔料インク2 粘着性化合物としてポリビニルブチラール(電気化学工
業(株)製#2000−L)を20質量%添加した他は
顔料インク1と同様にして顔料インク2を作製した。 (インク2) ・粘着性インク1 粘着性化合物 ポリビニルブチラール(電気化学工業(株) 製#2000−L) 5質量% クレオソート油スルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物(花王社製 デモールC) 2.5質量% 2−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ソーダ 0.01質量% グリセリン 10質量% エチレングリコール 13質量% 空中落下金採取水 全質量が100gになるように残分調整 ・粘着性インク2 粘着性化合物としてポリビニルブチラール(日本合成化
学(株)製GL−05)を5質量%添加した他は粘着性
インク1と同様にして粘着性インク2を作製した。 ・粘着性インク3 粘着性化合物としてアクリル系ラテックス(カネボウN
SC製A5801)を10質量%添加した他は粘着性イ
ンク1と同様にして粘着性インク3を作製した。
【0039】実施例1 図1で示した転写型インクジェットプリンタと同様の装
置(市販のインクジェットプリンタを実験用に改造した
もの)に得られた顔料インク1と粘着性インク1の2つ
のインクをセットし、そのドットを重ねて印字し、表面
温度を80℃に設定した転写ドラム上に画像を形成した
後、被転写紙(特菱アート、ニューエイジ、コピー用
紙)へ再転写を行い、インクジェット記録した。
【0040】実施例2 粘着性インク1を粘着性インク2に変更してセットした
他は実施例1と同様にしてインクジェット記録した。
【0041】実施例3 粘着性インク1を粘着性インク3に変更してセットした
他は実施例1と同様にしてインクジェット記録した。
【0042】実施例4(比較例) 顔料インク1のみをセット・吐出して画像を形成した他
は実施例1と同様にしてインクジェット記録した。
【0043】実施例5(比較例) 顔料インク2のみをセット・吐出して画像を形成した他
は実施例1と同様にしてインクジェット記録した。 《評価》被転写紙への転写状態を以下の項目で目視評価
を行った。尚、被転写紙は以下のものを使用した。 ・特菱アート(三菱製紙社製、127.9g/m2) ・ニューエイジ(王子製紙社製、127.9g/m2) ・コピー用紙(厚さ100μm、80g/m2) 転写性評価 黒べたサンプルの転写性を以下の評価基準で目視評価し
た。
【0044】 ○・・・転写性良好 △・・・わずかに転写する ×・・・ほとんど転写しない 実施例1〜3の記録方法は顔料インクのドット上に粘着
性インクのドットを重ねて出力した。
【0045】得られた結果を以下の表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】実施例6 実施例1と、顔料インク1と粘着性インク1を0.5ド
ットずらして出力した場合の転写物を目視評価し、その
結果を以下の表2に示す。ここで使用した被転写紙は特
菱アートである。
【0048】
【表2】
【0049】表1から明らかなように、本発明のインク
ジェット記録を利用して異なる3種類の被転写紙へ転写
された画像は、何れも転写状態が良好であることが判
る。即ち、粘着性を有する化合物を含んでなる記録液を
インクとは別のヘッドで吐出することにより転写性が改
善される。又表2から明らかなように、粘着性を有する
化合物を含む記録液を着色剤を含有したインクと同じ画
素に打ち込むことで、転写性が向上することも判る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、再転写型インクジェッ
トシステムにおいて粘着性のある化合物を含む記録液を
着色剤を含有したインクと同じ画素に打ち込むことで、
転写媒体上で両インクが混合し、転写媒体から記録媒体
への良好な再転写性が得られ、今までインクジェット記
録方法ではコックリング等の問題で難しかった軽量コー
ト紙や軽量マット紙などの記録媒体にも良好な画像を形
成することができるという顕著に優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写型インクジェットプリンタの構成を示す斜
視図。
【図2】転写型インクジェットプリンタの構成を示す断
面図。
【図3】記録ヘッドによるインク像書き込みの様子を示
す図。
【図4】別の転写ドラムの構成を示す図。
【符号の説明】
1 転写ドラム(転写媒体) 2 記録ヘッド 3 バックアップローラ(転写手段) 4 インク容器 5 インク滴 6 記録紙(記録媒体) 7 加熱手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水と着色剤を含むインクと、
    粘着性を有する化合物を含んでなる記録液とを別々に記
    録ヘッドからインク滴として吐出させ、表面温度を加熱
    した転写媒体上にインク像を形成した後、該インク像を
    記録媒体に転写させることを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも水と着色剤を含むインクと、
    粘着性を有する化合物を含んでなる記録液とを同じ画素
    に印字することを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体を加熱する工程を有するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記
    録方法。
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