JPH0882903A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH0882903A
JPH0882903A JP6216087A JP21608794A JPH0882903A JP H0882903 A JPH0882903 A JP H0882903A JP 6216087 A JP6216087 A JP 6216087A JP 21608794 A JP21608794 A JP 21608794A JP H0882903 A JPH0882903 A JP H0882903A
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JP
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processing
fixing
silver halide
halide photographic
sensitive material
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JP6216087A
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English (en)
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Hiroshi Shimizu
啓 清水
Shoji Nishio
昌二 西尾
Yasunori Wada
安則 和田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像処理における溶出性や定着処理における
分解性が悪い増感色素や染料が使用されている感光材料
を処理する場合も残色が少なく、更に長期間処理の間隔
があいた場合にも、良好な定着性能を維持する処理方法
を提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀写
真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料を、現像能
を有する処理液で処理した後、定着能を有する処理液で
処理する方法において、該定着能を有する処理液が、固
形状で供給され水に溶解することによって使用形態とな
る固形状定着剤より作製され、該固形状定着剤が、アン
モニウム塩や酢酸塩を含有しないことを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料の処理方法に関し、特にその定着処理液の作製に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にハロゲン化銀写真感光材料
は、所望の分光域に感光性を持たせるために増感色素と
いわれる色素をハロゲン化銀乳剤に吸着させてある。ま
た、露光時の乳剤層内での光の散乱を防止する目的で染
料といわれる化合物を乳剤層や非感光性層に含んでい
る。これら増感色素や染料のほとんどは、現像液中で溶
出したり、定着液で分解したりする。このため処理後の
非露光部分はほぼ無色透明になるが、一部の増感色素や
染料は写真性能を高めるための必要上、現像液での溶解
性が悪かったり、定着での分解性が悪い。そのため処理
後の非露光部が着色してしまう残色といわれる不都合が
生じ、残色がでない処理方法が要望されている。
【0003】また、写真感光材料の処理液の供給手段、
補充手段には各種の方法がある。例えば写真感光材料を
自働現像機で現像・定着・漂白処理する場合、処理され
る感光材料による持ち出しや、蒸発、酸化、劣化等に伴
い定量の処理剤を補充液として処理液に提供する。
【0004】この場合の補充処理剤は、一般に、濃縮液
として販売されており、使用前に水で希釈されて使用さ
れている。ところが、上記のように濃縮液を希釈する方
法では、問題が生じることがある。例えば、通常の間隔
で処理した場合には特に問題がないが、長期間処理の間
隔があく場合には、その間、補充液タンク内にある希釈
された濃縮液が空気酸化や水分の蒸発による濃縮等によ
り、所望されていた性能が得られなくなる。また、濃縮
液を用いる場合の別の方法として、処理液補充時に、補
充直前に水を混ぜ合わせ希釈した後に補充する方法や、
濃縮液を直接処理槽に補充し、所定の水を別に処理槽に
補充する方法もある。これらの方法においては、先に希
釈した場合よりは性能の劣化は少ないが、問題がないわ
けではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題に対し本発
明の第1の目的は、現像処理における溶出性や定着処理
における分解性が悪い増感色素や染料が使用されている
感光材料を処理する場合も残色が少ない処理方法を提供
することである。更に第2の目的は、長期間処理の間隔
があいた場合等、劣悪な使用条件でも良好な性能を維持
する処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成のいずれかを採ることによって達成される。
【0007】(1)支持体上に少なくとも1層のハロゲ
ン化銀写真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料
を、現像能を有する処理液で処理した後、定着能を有す
る処理液で処理する方法において、該定着能を有する処
理液が、固形状で供給され水に溶解することによって使
用形態となる固形状定着剤より作製され、該固形状定着
剤が、アンモニウム塩を含有しないことを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0008】(2)支持体上に少なくとも1層のハロゲ
ン化銀写真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料
を、現像能を有する処理液で処理した後、定着能を有す
る処理液で処理する方法において、該定着能を有する処
理液が、固形状で供給され水に溶解することによって使
用形態となる固形状定着剤より作製され、該固形状定着
剤が、酢酸塩を含有しないことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法。
【0009】(3)自働現像機を用いて支持体上に少な
くとも1層のハロゲン化銀写真感光層を有するハロゲン
化銀写真感光材料を、現像能を有する処理液で処理した
後、定着能を有する処理液で処理する方法において、該
定着能を有する処理液が固形状で供給され水に溶解する
ことによって使用形態となり、該固形状定着剤が、自働
現像機の処理槽にて直接溶解または自働現像機と少なく
とも1つ以上の循環経路によって処理液を循環させてい
る溶解タンクにて直接溶解されることを特徴とする
(1)、又は(2)に記載のハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法。
【0010】(4)固形状で供給され溶解されることに
よって使用形態となる定着能を有する処理液が、錠剤化
または顆粒化されていることを特徴とする(3)に記載
のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0011】本発明の第1の目的は、主に上記(1),
(2)の構成によって達成され、一方本発明の第2の目
的は上記(3)の構成によって達成される。また、本発
明における第1、第2の目的を達成するためには、固形
状で供給され溶解することによって使用形態とする定着
能を有する処理液が、錠剤化または顆粒化されているこ
とが好ましい。
【0012】一般に、ユーザーのもとで処理剤構成成分
を用いて調液することは困難であり、処理剤キットとし
て供給せねばならない。キットとして提供する場合、液
剤の形態でキット化することでは上記問題は解決できな
い。しかし、固体状で提供すれば上記第2の問題は解決
できる。
【0013】本発明の構成を採ることによって上記目的
を達成出来る理由については必ずしも明らかではない。
おそらく通常用いられている濃縮定着処理液の場合に
は、保存中にわずかにその分解物や酸化物、あるいは沈
殿物等が出来ていて、それらを核として急速に処理液の
劣化が進むのではないかと考えられる。しかし、固形状
の場合にはそのようにはならず処理液にした後の保存性
が良いのであろう。
【0014】
【作用】以下本出願の発明について、更に詳述する。
【0015】本発明で用いられる定着能を有する処理液
は、一般にチオ硫酸塩をふくむ水溶液であり、pH3.8以
上、好ましくはpH4.2〜6.8、更に好ましくは4.7〜5.5
である。定着剤としてはチオ硫酸塩が用いられるが、本
発明の第1の目的を達成するためにはアンモニウム塩は
好ましくない。好ましい定着剤としてはチオ硫酸ナトリ
ウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸リチウム等がある
が、定着速度や環境に与える影響からチオ硫酸ナトリウ
ムが好ましい。定着剤の使用量は適宜かえることがで
き、一般には0.1〜6モル/リットル、さらに好ましく
は0.8〜2モル/リットルである。
【0016】定着液には、現像液の持ち込みによるpH
の上昇を抑える目的で緩衝剤を含有しても良い。本発明
の第1の目的を達成するためには酢酸は好ましくない。
好ましいpH緩衝剤として、酒石酸、クエン酸、リンゴ
酸、マレイン酸、イタコン酸、アジピン酸、3′-3-チオ
ジプロピオン酸、プロピオン酸、レブリン酸、フタル
酸、マロン酸、グルタル酸、乳酸、ほう酸、こはく酸等
であり、好ましくはクエン酸、イタコン酸、こはく酸、
酒石酸である。定着液には必要により保恒剤を含んでも
良い。好ましい保恒剤としては亜硫酸ナトリウム、酸性
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等がある。また、硬
水軟化能のあるキレート剤を含むことができる。
【0017】本発明で用いられる固形状処理剤の固形と
は、一般的な固形状のものを指し、粉体、顆粒、錠剤、
ペースト状等を含んでおり、それらの混合物であっても
よい。ペースト状とする場合、粘性が5p以上であるこ
とが好ましい。
【0018】本発明における補充方法は、固形状の定着
剤を自働現像機の処理槽に直接投入し、溶解、または自
働現像機と少なくとも1つ以上の循環経路によって処理
液を循環させている溶解タンクに直接溶解する。本発明
において処理液の補充は、例えば自働現像機のセンサー
によって感知された感光材料の面積が一定量に達したと
きに、一定の固形状処理剤を添加する。または、現像処
理後にセンサーを設け、センサーによって未露光部の面
積を検出し、この面積が一定量に達したときに、一定の
固形状処理剤を添加しても良い。
【0019】本発明においては、固形状処理剤を添加す
る際に、同時に所定の水を、定着液に添加してもよい。
また、蒸発や、感光材料の持ち出しによる水位の低下を
補正するために、例えば電源ON時や、長期間処理が行
われなかったときなどに自働で水を供給してもよい。
【0020】本発明において、固形処理剤は、一定の量
に分包されていることが好ましい。分包される量として
は、前記補充される際に添加される量としておけば、正
確な量を補充することができるので好ましい。本発明の
固形処理剤は前記の種々の形態をとることが可能である
が、特に錠剤または顆粒の形態をとることが好ましい。
錠剤の場合、錠剤1つの分量を前記分包される量と等し
くすることによって、一定面積当り(または未露光部分
面積当り)の補充を簡便正確に行うことができる。ま
た、顆粒の場合は、粉剤、ペースト等と異なり包装材料
への付着が少ないため、補充機構が簡便にでき、かつ正
確な補充が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0022】実施例1 (乳剤調製)硝酸銀溶液と、塩化ナトリウム及び臭化カ
リウム水溶液に6塩化ロジウム錯体を8×10-5mol/銀
1molとなるように加えた溶液を、ゼラチン溶液中に流
量制御しながら同時添加し、脱塩後、粒径0.13μm、臭
化銀1モル%を含む立方晶、単分散、塩臭化銀乳剤を得
た。
【0023】この乳剤を通常の方法で硫黄増感して、安
定剤として6-メチル-4-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザ
インデンを添加後、下記の添加剤を加えて乳剤塗布液を
調製し、ついで乳剤中間層塗布液M−0、乳剤保護層塗
布液P−0、バッキング層塗布液B−0、バッキング保
護層塗布液BP−0を下記組成にて調製した。
【0024】 (乳剤塗布液の調製) NaOH(0.5N) pH6.5に調整 化合物(b) 40mg/m2 サポニン(20%) 0.5cc/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 20mg/m2 5-メチルベンゾトリアゾール 10mg/m2 化合物(f) 6mg/m2 ポリマーラテックス(a) 0.5g/m2 スチレン-マイレン酸共重合の親水性ポリマー(増粘剤) 90mg/m2 ゼラチン 1.2g/m2 銀量 3.5g/m2
【0025】
【化1】
【0026】 (乳剤中間層塗布液M−0) ゼラチン 0.5g/m2 化合物(g) 10mg/m2 クエン酸 pH6.0に調整 スチレン-マイレン酸共重合の親水性ポリマー(前記の増粘剤) 45mg/m2 (乳剤保護層塗布液P−0) ゼラチン 0.3g/m2 化合物(g) 12mg/m2 球状単分散シリカ(粒径4μ) 8mg/m2 化合物(h) 100mg/m2 クエン酸 pH6.0に調整 染料I 120mg/m2 (バッキング層塗布液B−0) ゼラチン 1.5g/m2 化合物(i) 100mg/m2 化合物(j) 18mg/m2 化合物(k) 100mg/m2 サポニン(20%) 0.6cc/m2 ラテックス(l) 300mg/m2 5-ニトロインダゾール 20mg/m2 スチレン-マレイン酸共重合の親水性ポリマー(前記の増粘剤) 45mg/m2 グリオキザール 4mg/m2 化合物(m) 100mg/m2 (バッキング保護層塗布液BP−0) ゼラチン 0.8g/m2 化合物(g) 10mg/m2 球状ポリメチルメタクリレート(4μm) 25mg/m2 塩化ナトリウム 70mg/m2 グリオキザール 22mg/m2
【0027】
【化2】
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】以上とは別に、先ず特開昭59−1994
1号に示す下引きを施した厚さ100μmのポリエチレンテ
レフタレートベース上に、10W/(m2・min)でコロナ
放電をかけた後、更に下記組成にてロールフィットコー
ティングパンおよびエアーナイフを使用して塗布した。
尚、乾燥は90℃、総括伝熱係数25Kcal(m2・hr・℃)の平
行流乾燥条件で30分間行い、続いて140℃90秒で行っ
た。乾燥後のこの層の膜厚は1μm、この層の表面比抵
抗は23℃55%で1×108Ωであった。
【0031】 硫酸アンモニウム 0.5g/l ポリエチレンオキサイド化合物(平均分子量600)(n) 6g/l 硬化剤(o) 12g/l
【0032】
【化5】
【0033】この様にして前処理をしたベース上にまず
乳剤面側として支持体に近い側より乳剤層、乳剤中間
層、乳剤保護層の順に、35℃に保ちながらスライドホッ
パー方式により硬膜剤液ホルムアルデヒドを60mg/m2
えながら同時重層塗布し、冷風セットゾーン(5℃)を
通過させた後、バッキング層及びバッキング保護層をや
はりスライドホッパーにて硬膜剤化合物(p)を100mg
/m2加えながら塗布し、冷風セット(5℃)した。各々
のセットゾーンを通過した時点では、塗布液は、充分な
セット性を示した。引き続き乾燥ゾーンにて両面を同時
に乾燥した。尚、バッキング面側を塗布した後は巻取り
まではローラー、その他には一切無接触の状態で搬送し
た。このとき塗布速度は、100m/minであった。
【0034】その際、塗布銀量は3.5g/m2であった。
【0035】(定着剤の調整) 固形定着剤(SF−1)の作製 クエン酸4800gを純水に溶解し、同様にクエン酸ナトリ
ウム(2水和物)7352gを純水に溶解し、それぞれ水溶
液にした。これらをゆっくり混合したのち加温しつつア
スピレーターで減圧することによって水分を蒸発させ、
得られた固形物をバンダミル中で平均粒径10μmになる
まで粉砕し微粉を得た。次に無水チオ硫酸ナトリウム15
811gと無水亜硫酸ナトリウム500gをバンダミルによっ
て粉砕した。これらの微粉を市販の混合機で均一に混合
した後、市販の撹拌造粒機で水を500ml添加することに
よって室温で10分間造粒し、この造粒物を流動層乾燥機
で40℃にて2時間乾燥して造粒物の水分をほぼ完全に除
去した。このようにして調整された造粒物にN-ラウロイ
ルアラニンナトリウム4gを添加し、25℃,40%RH以下
に調湿された部屋で混合機を用いて3分間混合した。得
られた混合物を菊水製作所(株)社製タフプレストコレク
ト1527HUを改造した打錠機により、1錠当たりの充填
量を7.502gにして圧縮打錠を行い、2000個の固形定着
剤SF−1を得た。次にこれら錠剤20錠を1分包とし、
連続20分包分を酸素透過率10ml/m2・24hr・1atm(20
℃,65RH%)、水分透過率2.0g・mm/m2・ 24hr・1atm
のポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミ
ニウム/ポリエチレン積層フィルムにより形成されたピ
ールオープン包材を使用し、四方シール方式で分包し
た。ピールオープン包材としては、シーラントフィルム
としてトーセロCMPS011Cを使用し、無延伸ポリプロピ
レンフィルム/延伸ポリプロピレンの無延伸ポリプロピ
レンフィルム面でラミネートし作製した。作製したピー
ルオープンフィルムと、無延伸ポリプロピレン/延伸ポ
リプロピレンフィルムをヒートシールし、上記錠剤を分
包した。
【0036】(現像液の作製)下記処方の現像液を調液
した。
【0037】 〈現像液処方SD−1〉 DTPA・5Na 3.5g 亜硫酸ナトリウム 23.0g 亜硫酸カリウム(50重量%) 44.0g 臭化カリウム 2.5g 炭酸カリウム水溶液(49重量%) 82.0g 2-メルカプトヒポキサンチン 60mg ジエチレングリコール 50.0g 5-メチルベンゾトリアゾール 0.50g ハイドロキノン 14.0g ジメゾンS 1.4g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 20mg 水酸化カリウム(48.55重量%) 4.4g 水を足してpHを10.4に調整後1リットルに仕上げる。
【0038】(自動現像機の準備)GR−27(コニカ
(株)社製)を改造しラインスピードを2倍にした。ま
た、定着槽上部の上蓋に穴を明け、上記で作製した錠剤
を定着槽に投入できるようにした。また、同時に水洗水
を供給するパイプに分岐点を設け、分岐したパイプを上
記錠剤を投入する穴を通して定着槽につないだ。このパ
イプに電磁弁を取り付け、スウィッチによって150ミリ
リットルの水道水が定着槽に供給できるように調整し
た。前記現像液SD−1を60リットル作製し、このうち
40リットルを現像槽に充填した。また、前記固形定着剤
SF−1450錠を水に溶解し、25リットルに仕上げ、定
着槽に充填した。また、水洗槽には水道水を充填し、フ
ィルム処理時には5リットル/分で水が流れるように流
量計を調整して自動現像機につないだ。
【0039】(評価)前記で作製した評価フィルムを大
全サイズ(20×24インチ)に断裁し、1日20枚づつ連続
して10日間処理した。処理条件は以下のように行った。
【0040】
【表1】
【0041】このとき、大全フィルムを2枚処理するた
びに、上記固形定着剤SF−1を3個づつ定着槽に投入
し、そのたびに定着槽につながる水道水の電磁弁を1回
onにして、水道水を150ミリリットルづつ供給した。ま
た、現像液の補充量は大全1枚あたり50ミリリットルと
した。
【0042】(比較例)下記組成の定着液(SF−2)
を使用し、定着液の補充を使用液状態とし、このときの
補充量を260ミリリットル/m2に変更した以外は同様に
処理した。定着液の補充液は、自動現像機GR−27に付
属する補充液タンク(容量50リットル)に、50リットル
充填した。このときタンクの蓋は閉めたが、液面には浮
き蓋等は使用していない。
【0043】 比較定着液処方SF−2 チオ硫酸アンモニウム(72.5重量%) 200ml 亜硫酸ナトリウム 20g ホウ酸 10g 酢酸ナトリウム3水和物 38g 酢酸水溶液(90重量%) 13.5g 酒石酸 3g 硫酸アルミニウム水溶液* 25ml (*:Al2O3換算含量が8.1重量%の水溶液) 水を足してpHを4.75に調整後1リットルに仕上げる。
【0044】(残色の評価)最初に処理した大全フィル
ム20枚を重ねて、シャーカステンの上でフィルムの着色
を目視で評価した。本発明の処理方法で処理したフィル
ムは目視では着色が判別できない。ところが比較で処理
したほうのフィルムはうすい緑色の着色が認められる。
【0045】実施例2 実施例1と同じ感材、処理剤、処理条件において、下記
に示す方法で定着性を評価した。その後1日あたり大全
5枚づつ30日間連続処理したのち、同様に定着性を評価
した。結果を次表に示す。
【0046】〈定着性の評価の方法〉上記自動現像機を
暗室に設置し、上蓋と、定着槽-水洗槽間にあるローラ
ーを外した状態で、未露光の大全フィルムを進行方向に
縦長になる向きにして処理する。フィルムが定着槽から
出てきたら点灯し、それを持ち上げつつフィルムに未定
着の部分がないか目視で評価する(未定着の部分は白く
失透した状態で、フィルムの後端やフィルム全面にロー
ラーピッチの間隔で、進行方向に垂直な数ミリから数セ
ンチのすじ状になって残る)。未定着の部分が認められ
なかったら現像設定秒数を短くし、未定着の部分が認め
られたら現像設定秒数を長くする。これを繰り返すこと
によって未定着の部分が認められない最小の現像設定秒
数を求める。この現像設定秒数のときにフィルムを処理
した場合、フィルムの先頭が定着液面に到達したときか
ら、定着槽の中を搬送され、定着液面から出るまでの時
間をラインスピードと定着槽のパス長から計算して、こ
の値を定着時間とする。
【0047】
【表2】
【0048】本発明の処理方法においては、定着槽内で
の汚れは発生せず、また、30日経過後の定着秒数の伸び
も小さいものであった。これに対して、比較例の場合は
補充液タンク内部の液面近傍に乾固したと思われる硫黄
が若干析出しており、また、30日処理したときの定着時
間の伸びも大きい。
【0049】実施例3 実施例1で使用した自動現像機(GR−27改造機)にお
いて、定着液の循環経路を切断し、ここに図1に示すよ
うな錠剤溶解槽5を設けた。また、この錠剤溶解槽5
に、実施例1で錠剤投入部分にもうけた水道水9供給装
置(電磁弁7と図示しないスウィッチ)をつなげた。こ
の自動現像機を用いて、実施例1と同様に残色の評価を
行った。この場合においても、残色は認められず、処理
後のフィルムは殆ど着色していなかった。
【0050】実施例4 実施例3で使用した自動現像機を用いて、実施例2と同
様に、長期間使用したときの定着時間の変化を測定し
た。結果を次表に表す。
【0051】
【表3】
【0052】錠剤溶解槽を設けても、実施例1と同様に
定着時間の伸びも少なく、汚れ等の発生がない。
【0053】
【発明の効果】本発明により、第1には、現像処理にお
ける溶出性や定着処理における分解性が悪い増感色素や
染料が使用されている感光材料を処理する場合も残色が
少ない処理方法を提供することが出来る。更には、長期
間処理の間隔があいた場合等、劣悪な使用条件でも良好
な定着性能を維持する処理方法を提供することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動現像機の定着錠剤溶解部分の
概念図。
【符号の説明】
1 錠剤投入装置 2 定着槽よりの定着液 3 循環ポンプ 4 撹拌装置 5 錠剤溶解槽 6 フィルター 7 電磁弁 8 定着槽への定着液 9 水道水

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀写真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料を、現
    像能を有する処理液で処理した後、定着能を有する処理
    液で処理する方法において、該定着能を有する処理液
    が、固形状で供給され水に溶解することによって使用形
    態となる固形状定着剤より作製され、該固形状定着剤
    が、アンモニウム塩を含有しないことを特徴とするハロ
    ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀写真感光層を有するハロゲン化銀写真感光材料を、現
    像能を有する処理液で処理した後、定着能を有する処理
    液で処理する方法において、該定着能を有する処理液
    が、固形状で供給され水に溶解することによって使用形
    態となる固形状定着剤より作製され、該固形状定着剤
    が、酢酸塩を含有しないことを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 自働現像機を用いて支持体上に少なくと
    も1層のハロゲン化銀写真感光層を有するハロゲン化銀
    写真感光材料を、現像能を有する処理液で処理した後、
    定着能を有する処理液で処理する方法において、該定着
    能を有する処理液が固形状で供給され水に溶解すること
    によって使用形態となり、該固形状定着剤が、自働現像
    機の処理槽にて直接溶解または自働現像機と少なくとも
    1つ以上の循環経路によって処理液を循環させている溶
    解タンクにて直接溶解されることを特徴とする請求項
    1、又は請求項2に記載のハロゲン化銀写真感光材料の
    処理方法。
  4. 【請求項4】 固形状で供給され溶解されることによっ
    て使用形態となる定着能を有する処理液が、錠剤化また
    は顆粒化されていることを特徴とする請求項3に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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