JPH0882622A - 便潜血判定装置 - Google Patents

便潜血判定装置

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JPH0882622A
JPH0882622A JP21876894A JP21876894A JPH0882622A JP H0882622 A JPH0882622 A JP H0882622A JP 21876894 A JP21876894 A JP 21876894A JP 21876894 A JP21876894 A JP 21876894A JP H0882622 A JPH0882622 A JP H0882622A
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和之 大石
Yuji Kaneko
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な構成からなり、便潜血判定操作
の全工程にわたり操作が簡略化され得る免疫フィルタ法
を利用した便潜血判定装置を得る。 【構成】 採便器具2と緩衝液容器3とを有し、便保持
部2に採取された便を緩衝液6で溶解して便試料溶解液
を作製し、便試料溶解液を、突出部5で液密シール材4
を突き破ることにより展開層設置部2d内に導き、展開
層設置部2d内において分離フィルタ7において不溶性
固形分を除去し、展開層8において免疫フィルタ法に従
って便潜血の有無を判定する、便潜血判定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便潜血の有無を判定す
るための簡易検査装置に関し、特に、免疫フィルタ法を
利用した便潜血判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便潜血は消化器系疾患により、消化管内
の便中に血液が混入することにより発現する。特に大腸
癌などの疾患との相関が確認されており、我国で益々増
えつつある大腸癌の早期診断の指標として、非常に重要
でかつ汎用されている検査である。
【0003】現在用いられている便潜血検査方法には、
大別して2種の方法がある。第1の方法は従来から行わ
れている化学的潜血反応(以下、「化学法」と記す)と
呼ばれるもので、ヘモグロビン(以下、Hbと記す)の
有するパーオキシダーゼ様活性を検出する非特異反応で
ある。この方法は、色源体(グアヤク脂あるいはオルト
トリジンなど)が、パーオキシダーゼ様活性保持物質及
び過酸化水素水存在下で酸化されて発色する機構に基づ
く。従って、本法では、パーオキシダーゼ様活性保持物
質である薬物あるいはHbを含む食物などによって陽性
を示すため、投薬及び食餌制限を必要とした。
【0004】本化学法に基づく検査装置として、簡便な
測定システムが開示されており、その幾つかは汎用され
ている。例えば特公平2−45826号公報、特開昭5
9−168370号公報、特開昭62−266463号
公報、及び実開昭62−153573号公報では、グア
ヤク脂等を含浸させた試験紙を含むカードに少量の便試
料を塗布した後、過酸化水素水を滴下して呈色具合を見
るシステムが開示されている。これらのシステムでは、
カード式の本体に付属したグアヤク脂上の一部に便試料
を適量塗布し、さらに塗布部の裏側の部位に過酸化水素
水を滴下することによって、滴下部のグアヤク脂が発色
するか否かで判定する。便試料塗布部を開放せずに行う
ことができ、衛生的に扱えることや、簡便な構成である
ことが利点であるが、上記のような測定原理に由来する
欠点は解決されていない。
【0005】第2の方法は、上記の化学法の欠点を解決
するために近年開発されたものであり、免疫反応に基づ
く方法(以下、「免疫法」と記す)である。本法は抗ヒ
トHb抗体を用いた抗原−抗体反応に基づく方法である
ため特異性が高く、化学法のような食事制限等を必要と
しない。判定は、ラテックス凝集法、酵素標識免疫法等
の一般的な免疫血清学的検査法により行われるが、現在
もっとも汎用されている方法はラテックス凝集法であ
る。
【0006】ラテックス凝集法では、判定板上に便試料
溶解液およびラテックス試薬を滴下して混合し、凝集像
の有無により判定が行われる。化学法に比較して原理的
に特異性は高いが、凝集法の判定には熟練を要する。ま
た該免疫法に基づく検査システムは、判定板、ラテック
ス試薬、攪拌棒、採便器具、溶解液などを含むキットと
して提供されているが、構成が複雑であり、上記化学法
のような簡便なシステムは開発されていない。
【0007】これらの免疫法における簡便化は、化学法
にはない免疫法特有の工程、つまり便試料を緩衝液等に
溶解する工程および溶解後の溶解液中の非溶解固形分を
濾過により除去する工程について行われている。すなわ
ち、これらの操作については、比較的定量的にかつ衛生
的な取り扱いが可能な採便器具が開示されており、例え
ば実開平3−44663号公報、実公平2−13977
号公報、実開平1−66071号公報、実開平1−85
668号公報および実開昭64−42454号公報など
では、緩衝液を含む容器の蓋部に採便のための採取棒が
付属されており、採便後に該蓋部を緩衝液容器にセット
することにより、採取棒先端の便が緩衝液中に分散され
る。また、よく振盪後、滴下部より判定板上に滴下する
に際し、滴下部にはフィルタ機構が設置されており、非
溶解性固形分が除去されるように構成されている。判定
板上に滴下した後は上述のラテックス凝集法の常法に従
って操作される。
【0008】免疫法による便潜血測定システムの簡便化
は、上記工程と抗原抗体反応の一体化により果たされる
と思われるが、当該技術は現在までのところ実現されて
いない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、セルフケアとい
う概念の拡がりと共に、免疫反応に基づく簡易検査シス
テムが一般検査薬として薬局等で入手できるようになっ
た。例えば妊娠診断薬では、免疫クロマトグラフィー法
を利用した簡便な検査システムが確立している。該免疫
クロマトグラフィー法を便潜血検査に利用する際の最も
大きな問題は、上記の便試料の溶解及び濾過工程がシス
テム中に組み込みにくい点である。
【0010】本発明の目的は、免疫フィルタ法を利用し
た便潜血検査装置であって、比較的簡単な構成からなり
ながら、便潜血判定操作の全工程に渡り操作が簡略化さ
れており、非熟練者においても容易にかつ正確に便潜血
の有無を判定し得る便潜血判定装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1,2に記載の発
明は、上記課題を達成するためになされたものであり、
採取した便を外表面に付着させて保持する便保持部を有
する採便器具と、前記採便器具が上方から挿入される緩
衝液容器とを備える便潜血判定装置であり、それぞれ、
下記の構成を備えることを特徴とする。
【0012】請求項1に記載の発明においては、採便器
具には、上記緩衝液容器が挿入された際に外気と緩衝液
容器内とを連通させる連通孔と、下方に開いた展開層設
置部とが形成されている。この展開層設置部には展開層
が配置されており、展開層には、抗ヘモグロビン抗体感
作担体が設置されており、かつ抗ヘモグロビン抗体が固
定化されている。また、展開層設置部において、上記展
開層の下方には、分離フィルタが配置されている。この
分離フィルタは、便試料が溶解された緩衝液を濾過する
ために設けられている。さらに、上記分離フィルタの下
方には、液密シール材が配置されている。液密シール材
は、便試料が溶解された緩衝液の展開層設置部への進入
を防止するために設けられている。
【0013】また、上記展開層設置部において、外部か
ら展開層を観察することを可能とするために、採便器具
には、判定窓及び終了窓が形成されている。他方、緩衝
液容器は、採便器具を挿入した際に上記液密シール材を
破るための突出部が形成されている。
【0014】請求項2に記載の発明では、採便器具の内
部に、採便器具の長さ方向に延び、かつ両端が開いた展
開層設置部が形成されている。この展開層設置部の長さ
方向に移動可能に展開層が取り付けられている。この展
開層には、抗ヘモグロビン抗体感作担体が設置されてお
り、かつ抗ヘモグロビン抗体が固定化されている。
【0015】請求項2に記載の発明では、上記展開層設
置部において、展開層の下端に展開層と一体に分離フィ
ルタが形成されている。この分離フィルタは、便試料が
溶解された緩衝液を濾過するために設けられている。さ
らに、展開層設置部において、分離フィルタよりも下方
には、便試料が溶解された緩衝液の展開層設置部への進
入を防止するために液密シール材が設けられている。こ
の液密シール材は、展開層の下方への移動により打ち破
られるように構成されている。
【0016】また、採便器具には、内部の展開層を外部
から観察することを可能とするために、判定窓及び終了
窓が形成されている。上記のように、請求項1,2に記
載の発明は、採便器具と、採便器具が挿入される緩衝液
容器とを備え、上記展開層を用いて免疫フィルタ法によ
り便潜血を判定する点において共通する。
【0017】
【作用】請求項1,2に記載の発明にかかる便潜血判定
装置を使用して便潜血を判定するにあたっては、採便器
具の便保持部に便試料を採取し、採便器具を上方から緩
衝液容器に挿入する。その結果、便試料が緩衝液容器内
の緩衝液に溶解され、便試料が溶解された緩衝液が作製
される。請求項1,2に記載の発明では、便試料が溶解
された緩衝液の展開層設置部への進入を防止するために
液密シール材が設けられているため、そのままでは展開
層に便試料が溶解された緩衝液は進入しない。
【0018】請求項1に記載の発明では、採便器具を移
動することにより、上記液密シール材が緩衝液容器に形
成された突出部により突き破られる。その結果、便試料
が溶解された緩衝液が展開層設置部に進入される。便試
料が溶解された溶解液は分離フィルタにより濾過され、
固形分が除去される。次に、便試料が溶解され、かつ固
形分が除去された緩衝液が展開層に供給される。
【0019】他方、請求項2に記載の発明では、便試料
が溶解された緩衝液が作製された後に、展開層を展開層
設置部の長さ方向に移動させることにより、液密シール
材を突き破る。その結果、便試料が溶解された緩衝液が
展開層設置部内に進入する。この便試料が溶解された緩
衝液は分離フィルタにより濾過され、固形分が除去され
る。便試料が溶解されておりかつ固形分が除去された緩
衝液が、展開層に供給される。
【0020】請求項1,2に記載の発明では、展開層に
おいては、後述の実施例の説明から明らかなように、免
疫フィルタ法に従って便潜血の有無が判定される。さら
に、請求項1,2に記載の発明では、採便器具に上記展
開層における判定及び判定の終了を確認するための判定
窓及び終了窓が形成されているため、外部から容易に判
定を行うことができ、かつ判定の終了を確認することが
できる。
【0021】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ本発明の非限
定的な実施例につき説明する。第1の実施例 図1は請求項1に記載の発明にかかる実施例の便潜血判
定装置を示す縦断面図である。本実施例の便潜血判定装
置1は、採便器具2と、緩衝液容器3とを有する。
【0022】採便器具2は、合成樹脂からなり、かつ蓋
体2aと、蓋体2aよりも小さな径の略円柱状の採便器
具本体部2bとを有する。採便器具本体部2bには、そ
の先端側の外周面に凹凸を付与することにより便保持部
2cが形成されている。便保持部2cは、半定量的に便
を採取するために設けられているが、この便保持部2c
の形状については、図示のような凹凸を付与したものに
限らず、半定量的に便を採取し得る限り、窪み、突起な
どの種々の形状を有するように構成することができる。
また、このような窪みや突起の数についても特に限定さ
れるものではない。
【0023】採便器具本体部2b内には、下方に開いた
展開層設置部2dが設けられている。展開層設置部2d
は、本実施例では、下端が開いた上下方向に延びる孔と
して形成されている。展開層設置部2dの下端は液密シ
ール材4により閉成されている。液密シール材4は、便
試料を採取するために破損し難い程度の強度を有する必
要があるが、緩衝液容器3の底部内面に設けられた突出
部5により容易に突き破られる材料及び強度を有するよ
うに構成されている。液密シール材4は、ポリエチレン
フィルム、ポリプロピレンフィルムなどの合成樹脂フィ
ルム、アルミニウム箔などの金属箔、あるいはこれらの
積層体の一面にホットメルト粘着剤などの適宜の接着
剤、粘着剤を付与することにより構成し得る。
【0024】上記液密シール材4は、採便に際し、採便
器具本体部2b内への便の進入を防止する機能と、緩衝
液容器内の緩衝液6の進入を防止する機能を果たす。上
記液密シール材4の上方には、分離フィルタ7が配置さ
れている。分離フィルタ7は、便試料溶解液中の不溶性
固形分を除去するために設けられている。従って、分離
フィルタ7は、展開層設置部2dの下端側において、展
開層設置部2dの内周面に対して外周面が密接するよう
に取り付けられている。分離フィルタ7は、上記のよう
な濾過機能を有するものであるため、公知の濾紙、ニト
ロセルロースなどの分離膜またはフィルタ材料により構
成することができる。また、分離フィルタ7は、セルロ
ース系や合成高分子系の多孔質材料により構成されてい
てもよい。
【0025】分離フィルタ7の上方には、展開層8が配
置されている。展開層8は、その開始端8aが、分離フ
ィルタ7の上方となるように配置されている。よって、
分離フィルタ7により固形分が除去された便試料溶解液
が開始端8aに浸透される。
【0026】他方、採便器具本体部2bには、内部の展
開層8を外部から観察することを可能とするために、判
定窓2e及び終了窓2fが形成されている。図1では、
判定窓2e及び終了窓2fの設けられる位置を模式的に
円で示す。この判定窓2eは、開始端8aよりも上方に
位置されており、便潜血の判定結果を観察するために設
けられている。また、終了窓2fは、判定窓2eよりも
上方に配置されており、免疫クロマトグラフィーの終了
を目視により観察するために設けられている。
【0027】なお、好ましくは、判定窓2e及び終了窓
2fは、透明な材料で液密的に閉成されており、それに
よって液漏れを防止することができる。このような透明
な材料としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの
透明合成高分子材料などを用いることができる。
【0028】展開層8は、公知の免疫フィルタ法を実施
するために設けられており、多孔質材料を用いて構成さ
れている。すなわち、開始端8aに被験物質に対する抗
体(以下、第1抗体と略す)を感作した担体が設置され
ている。また、第1抗体感作担体の設置部位から一定距
離を隔てた位置に、第1抗体と異なるエピトープを認識
する第2抗体が固定化されている。展開層の開始端8a
から被験物質含有液体試料を展開すると、試料が展開層
8の上を移動し、かつ被験物質は第1抗体と抗原抗体反
応を起こす。
【0029】被験物質−第1抗体感作担体複合体は、展
開層をさらに移動し、第2抗体固定化部位に到達する。
その結果、被験物質を第2抗体との抗原抗体反応によ
り、被験物質−第1抗体感作担体複合体が上記第2抗体
固定化部位にトラップされる。従って、担体が、展開層
8と明確なコントラストを有する色調を有していれば、
担体の存在、すなわち被験物質の存在を目視により容易
に確認することができる。
【0030】本実施例では、上記被験物質が便潜血を判
定する指標であるヒトヘモグロビンであり、被験物質含
有液体試料は、上述した便溶解液である。なお、展開層
8を構成する材料としては、例えば、ニトロセルロー
ス、酢酸セルロースなどのセルロース系材料、ナイロ
ン、フッ化エチレン樹脂、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル樹脂などの合成高分子系材料などの従来よりメンブ
ランフィルタ材料として用いられている種々の材料を用
いることができる。
【0031】また、展開層8は、担体の色調と明確なコ
ントラストを発揮する機能を有するものが必要である。
従って、展開層8が黒色系である場合には、白色の担体
が、展開層8が白色系である場合には、着色担体を用い
ることが好ましい。また、上記担体としてもっとも好ま
しいものはラテックス粒子であるが、ラテックス粒子は
通常白色であるため、背景が白色の場合には、例えば、
スチレン、ビニルトルエン等を乳化重合して得られた
ラテックス粒子を、水及び水と相溶性を有する有機溶媒
とを含む反応媒体中で、該反応媒体中に溶解された水難
溶性着色剤と接触させて着色する方法や、乳化重合に
より得られかつアニオン性官能基を有するラテックス粒
子、例えば、(メタ)アクリル酸等のアニオン性官能基
を有するモノマーを含む共重合体よりなるラテックス粒
子を、水系反応媒体中において、該反応媒体中に溶解さ
れた両性電解質である着色剤と接触させて着色する方法
等により得られる着色ラテックス粒子を用いることが好
ましい。
【0032】本発明に用いられる抗ヒトHb抗体(第1
抗体)は、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、モルモット等
にヒトHbを免疫して得られた抗血清を、アフィニティ
クロマトグラフィー等により精製することにより得られ
る。また免疫したマウス脾臓細胞を用いた公知の細胞融
合法により、モノクローナル抗体を製造することも可能
である。いずれにせよ用いられる抗ヒトHb抗体は充分
精製されたものであることが望ましい。
【0033】抗ヒトHb抗体の担体への感作方法は、分
離吸着法または化学結合法など公知の手法により行うこ
とができる。例えばラテックスに抗ヒトHb抗体の緩衝
液溶液を添加し、30〜120分間攪拌しながら37℃
に加温することにより,抗体をラテックス表面に物理的
に吸着させることができる。またカルボキシル基を有す
るラテックスを用いれば、水溶性カルボジイミド等を介
して、共有結合で抗体をラテックスに結合させることも
できる。必要に応じてウシ血清アルブミン(以下、「B
SA」と記す。)等を添加してもよい。
【0034】得られた第1抗体感作担体の展開層8上へ
の設置は、例えば該抗体感作担体の0.01〜10重量
%分散液を0.05〜1ml程度の量を所定の位置に滴
下し、室温にて12時間以上乾燥させることにより行い
得る。
【0035】さらに展開層8上において、判定窓2eに
より観察される部位に、第2抗体が固定化されている。
第2抗体としては、第1抗体と認識するエピトープの異
なる抗ヒトヘモグロビン抗体が用いられ得る。固定化法
としては、1〜5mg/mlの第2抗体0.1〜10μ
lを所定の位置に滴下し、室温で12時間以上放置し、
さらに必要に応じBSA等を同位置に滴下して乾燥させ
る方法が例示される。
【0036】なお、上記緩衝液6としては、例えばアン
モニア緩衝液、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、トリス
緩衝液等の中性付近の塩溶液が好ましく、特に好ましく
は、pH6.5〜8.5の範囲の上記緩衝液が挙げられ
る。また、緩衝液量は採取される便試料の量にもよる
が、0.5〜10ml程度とすることが望ましい。
【0037】図1に戻り、採便器具2には、採便器具2
を緩衝液容器3に挿入した状態において緩衝液容器3内
と外気とを連結するための連通孔2gが形成されてい
る。この連通孔2gは、緩衝液容器3に採便器具2を挿
入する作業、並びに反応開始のために採便器具2を引き
上げる作業を容易とするために空気抜き孔として設けら
れている。
【0038】また、本実施例の便潜血判定装置1では、
上記連通孔2gを閉成するための密栓9が固定されてい
る。この密栓9は、連通孔2gを開閉するために設けら
れており、例えばポリエチレンや塩化ビニル樹脂等の合
成樹脂により構成することができる。
【0039】なお、本実施例では、採便器具2の蓋体2
a及び採便器具本体部2bは、全体が略棒状の合成樹脂
により一体に構成されているが、蓋体2aと採便器具本
体部2bとは別体で構成されており、かつ接着剤等で接
合されていてもよい。また、採便器具2は、金属などの
適宜の他の材料で構成することができる。
【0040】他方、緩衝液容器3内には、予め緩衝液6
が収納されている。緩衝液容器3には、採便器具2を挿
入した際の採便器具2との密封性を高めるために、Oリ
ング10が取り付けられている。また、採便器具2の先
端の液密シール材4を突き破るための突出部5が緩衝液
容器3の底面中央に設けられている。突出部5の形状
は、液密シール材4を突き破り得る限り、図示の形状に
限らず適宜の形状に形成することができ、かつ複数の突
出部5を設けてもよい。
【0041】緩衝液容器3の内容積は特に制限されるも
のではないが、便潜血判定装置を構成する上では、通
常、1〜10ml程度とされる。また、緩衝液容器3
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、または塩化ビニル
樹脂などの適宜の合成樹脂により構成し得るが、金属な
どの他の材料で構成されていてもよい。
【0042】次に、図1に示した便潜血判定装置の使用
方法を、図2及び図3を参照して説明する。まず、図1
に示したように組み立てられている便潜血判定装置1の
密栓9を抜く。しかる後、採便器具2を緩衝液容器3か
ら引き抜く。
【0043】なお、図1に示した当初の組み立て状態で
は、液密シール材4は突出部5の先端と所定距離を隔て
た位置に配置されている。使用前に液密シール材4が突
出部5で突き破られることがないように、採便器具2あ
るいは緩衝液容器3側にストッパーを設けてもよい。す
なわち、採便器具2側に設けられた液密シール材4が突
出部5の先端に当接しないように採便器具2の挿入深度
を規制するストッパーを、採便器具2の外表面及び/ま
たは緩衝液容器3の上端に設けてもよい。もっとも、後
述の判定動作を開始する場合には、液密シール材4を突
出部5により突き破る必要があるため、上記ストッパー
は、着脱自在、あるいは採便器具2を手で挿入した際に
ストッパーの機能を解除し得るように構成されるもので
あることが必要である。
【0044】次に、図2(a)に示すように、採便器具
2の採便器具本体部2bを糞便A中に突き刺し採便す
る。場合によっては、糞便中に突き刺した後、採便器具
本体部2bを糞便から拭き取った後、便保持部2cに余
剰に付着していた便を拭き取り、除去してもよい。しか
る後、採便器具2を緩衝液容器3に再度挿入する(図2
(b)参照)。この状態で、緩衝液容器3を旋回させ、
場合によっては便潜血判定装置1全体を転倒させること
により、便試料を緩衝液6に溶解させる。
【0045】次に、図2(c)に示すように、採便器具
2を下方に移動させ、液密シール材4(図1参照)を突
出部5で突き破る。しかる後、採便器具2を若干引き上
げ、展開層設置部2d内に便試料溶解液を導入する。こ
の便試料溶解液の導入は、分離フィルタ7が多孔質材料
や上述したフィルタ材料により構成されているため、毛
細管現象により行われる。
【0046】次に、採便器具2を引き上げ、免疫クロマ
トグラフィーによる判定を開始する(図3(a)参
照)。すなわち、便試料溶解液が展開層設置部2d内に
進入し、分離フィルタ7において固形分が除去される。
固形分が除去された便試料溶液液が開始端8aから展開
層8に浸透し、展開層8上で拡散する。便試料溶解液は
第1抗体感作担体を伴って展開層8上を上方に移動す
る。このとき、便試料溶解液中にヒトヘモグロビンが含
まれている場合には、担体上の第1抗体との間で抗原抗
体反応が起こる。その結果、ヒトヘモグロビン−第1抗
体感作担体複合体が上方に移動し、第2抗体が位置され
ている部位においてヒトヘモグロビン吸着担体のみが第
2抗体と抗原抗体反応を起こし、上述したようにトラッ
プされる。
【0047】他方、便溶解液中にヒトヘモグロビンが含
有されていなかった場合には、ヒトヘモグロビン−第1
抗体感作担体複合体は、第2抗体にトラップされず、全
て展開層8の終了窓2fが位置する部分まで移動する。
従って、判定窓2eから観察することにより、便溶解液
中にヒトヘモグロビンが含まれている場合には担体の色
調が観察され(陽性)、含まれなかった場合には観察さ
れない(陰性:展開層8の地の色のまま)。
【0048】なお、判定窓2eは、上記の判定が明瞭に
観察される位置に配置されていれば、形状あるいは大き
さに制限はない。判定の終了は、終了窓2fから展開層
8を観察することにより行われ、判定が終了した段階
で、密栓9を連通孔2gに取り付け、便溶解液の液漏れ
を防ぎ、測定を終了する(図3(b)参照)。
【0049】なお、上記実施例では、採便器具2の蓋体
2aは単に採便器具本体2bよりも大きな径を有する円
柱状の部材で構成されていたが、図4及び図5に示すよ
うに変形してもよい。
【0050】例えば、図4に示す構造では、蓋体2a内
に中空部分2hが構成されている。この中空部分2h
は、展開層設置部2dに連通されている。そして、中空
部2hの下方空間を覆うように、弾性膜2iが取り付け
られている。また、蓋体2aの上方では、蓋2jが一体
に形成されている。この構造では、便溶解液を展開層8
に導入するに際し、毛細管現象を利用することなく、上
記弾性膜2iの弾力を利用して便溶解液を展開層設置部
2d内に導入することができる。
【0051】また、図5に示す構造では、蓋体2a内に
中空部2hが形成されており、中空部2h内に展開層設
置部2dに連通するように中空の弾性球体2kが取り付
けられている。この弾性球体2kを圧搾した後、元の形
状に復帰させることにより、展開層設置部2d内に便試
料溶解液を吸引し、導入することができる。
【0052】なお、上記弾性膜2i及び弾性球体2kを
構成する材料としては、合成ゴム、天然ゴムあるいは弾
性を有する合成樹脂などの適宜の材料を用いることがで
きる。
【0053】第2の実施例 図6は、請求項2に記載の発明にかかる実施例の便潜血
検査装置を示す縦断面図である。
【0054】便潜血判定装置21は、採便器具22と、
緩衝液容器23とを有する。採便器具22は、蓋体22
aと、採便器具本体部22bとを有する。採便器具本体
部22bの下端近傍の外周面には、凹凸が形成されてお
り、該凹凸により便保持部24が構成されている。この
便保持部24の形状は図示のものに限られず、窪みや突
起など、半定量的に便を採取し得る限り、適宜の形状に
構成することができ、かつ窪みや突起などの数について
も限定されるものではない。
【0055】採便器具22内には、採便器具22の長さ
方向に延び、かつ両端が開いた展開層設置部22cが形
成されている。この展開層設置部22cは、本実施例で
は、上下方向に延びる貫通孔として形成されている。
【0056】展開層設置部22cには、展開層設置部2
2cの長さ方向に移動可能に、展開層25が取り付けら
れている。展開層25は、上端にフランジ部25aを有
する。このフランジ部25aは、展開層25が展開層設
置部22cから下方へ脱落することを防止するために設
けられている。
【0057】展開層設置部22cの下端には、液密シー
ル材26が取り付けられている。液密シール材26は、
便を採取する際に破損しない程度の強度を有し、かつ後
述するように展開層25を下方に移動した際に展開25
の下端により突き破り得るように構成されている。液密
シール材26は、第1の実施例において示した液密シー
ル材4と同様の材料で形成することができ、かつ第1の
実施例で用いた液密シール材4と同様の機能を果たす。
【0058】液密シール材26の上方には、分離フィル
タ27が展開層25と一体的に設けられている。この分
離フィルタ27は、便試料溶液液中の不溶性固形分を除
去するために設けられている。分離フィルタ27は、例
えば、公知の濾紙、ニトロセルロースなどの分離膜もし
くはフィルタ材料により構成することができ、あるい
は、セルロース系もしくは合成高分子系の多孔質材料に
より構成されていてもよい。
【0059】なお、分離フィルタ27が設けられている
下端部分27aは、図示のように先端が尖った形状とさ
れている。これは、後述するように液密シール材26を
先端27aで突き破ることを容易とするためである。
【0060】本実施例の便潜血判定装置では、緩衝液容
器23内に貯留されていた緩衝液29は、液密シール材
26が突き破られた際に、展開層設置部22c内に進入
し、試料導入部28から分離フィルタ27に供給され
る。分離フィルタ27では固形分が除去され、便試料が
溶解された緩衝液が展開層25の開始端25aに浸透す
る。
【0061】試料導入部28より上方には、図6におい
て参照番号30に示す円の位置に判定窓が採便器具本体
部22cに設けられている。この判定窓は、展開層25
における抗原抗体反応に基づく判定結果を観察するため
に設けられている。
【0062】また、判定窓よりも上方には、円31で示
す位置において、採便器具本体部22bに終了窓が設け
られている。この終了窓は、クロマトグラフィーの終了
を目視で外部から確認するために設けられている。
【0063】なお、判定窓及び終了窓は、透明なフィル
ム等により閉成され、このような透明フィルムとして
は、ポリエチレンもしくはポリ塩化ビニルなどの合成樹
脂材料を用いることができる。
【0064】展開層25は、第1の実施例で用いた展開
層8と同様に構成されている。従って、展開層25の説
明については、前述した展開層8の説明を援用すること
により省略する。
【0065】なお、上記緩衝液29としては、例えばア
ンモニア緩衝液、グリシン緩衝液、燐酸緩衝液、トリス
緩衝液などの中性付近の塩用基が好ましく、特に好まし
くは、pH=6.5〜8.5の範囲の上記緩衝液が挙げ
られる。また、緩衝液の量は採取される便試料の量にも
よるが、0.5〜10ml程度とすることが望ましい。
【0066】なお、本実施例の便潜血判定装置21で
は、Oリング32が展開層設置部22cの内周面に接触
するように取り付けられている。Oリング32は、展開
層25と、展開層設置部22cの内周面との密封性を高
めるため、すなわち便試料溶解液の漏洩を防止するため
に設けられている。
【0067】採便器具22及び緩衝液容器23は、合成
樹脂材料より構成されているが、などの他の材料で構成
されていてもよい。また、緩衝液容器23の内容積は、
特に制限されるものではないが、通常、1〜10ml程
度とされる。
【0068】さらに、緩衝液容器23の上部には、採便
器具22に付着した余剰の便試料を除去するための余剰
便除去リング33が取り付けられている。また、本実施
例では、採便器具22の蓋体22aと、緩衝液容器23
とは、蓋体22aの下方内周面を、緩衝液容器23の上
端近傍の外周面に螺着することにより両者が結合されて
いるが、内部を密封し得る限り、緩衝液容器23と蓋体
22aとの接合部分は、液密性を有する適宜の結合機構
により連結してもよい。
【0069】次に、第2の実施例の使用方法を説明す
る。まず、図6に示すように予め組み立てられていた便
潜血判定装置21を用意する。次に、緩衝液容器23か
ら採便器具22を引き抜く。この場合、展開層25が、
液密シール材26を突き破らないように、展開層25が
図示の位置から下方に移動しないようにストッパーを展
開層25あるいは採便器具22に設けておいてもよい。
【0070】次に、図7(a)に示すように、採便器具
22の先端を糞便Aに突き刺し、しかる後糞便Aから引
き抜くことにより便試料を採取する。便試料を採集した
後、採便器具22を緩衝液容器23内に挿入する(図7
(b))。この状態で、全体を旋回または転倒混和し、
便試料を緩衝液29に溶解する。
【0071】次に、図8(a)に示すように、展開層2
5を下方に移動させ、液密シール材26を先端27aで
突き破り、便試料溶解液を展開層設置部22c内に導入
する。
【0072】この便試料溶液液は便試料導入部28から
分離フィルタ27内に毛細管現象により導入される。分
離フィルタ27においては、便試料溶解液中の不溶性固
形分が除去される。しかる後、展開層25を引き上げ、
固形分が除去された便試料溶解液を展開層25にて展開
させる。展開層25においては、第1の実施例で説明し
た展開層8における判定と同様にして便潜血の有無が判
定される。判定結果は、判定窓30から観察することが
でき、かつ判定の終了は終了窓31を通して観察するこ
とができる。
【0073】第2の実施例では、展開層25は採便器具
22の展開層設置部22cに圧入さていたが、図9に示
すように、展開層25の外周面にネジ山25cを形成
し、さらに、展開層設置部22cの内周面に該ネジ山と
かみ合う雌ネジを形成することにより、展開層25を展
開層設置部22cにねじ込んで展開層25を移動させる
構造としてもよい。
【0074】さらに、図10に示すように、採便器具2
2の採便器具本体部22bの下端に、板ばね34を取り
付け、該板ばね34の他端側に、内面に弾性体層35a
が形成された蓋35bを固定してもよい。この場合に
は、板ばね34は、常時は、弾性体35aにより展開層
設置部22cを閉成するように、板ばね34が蓋35b
を付勢している。従って、使用に際しては展開層25を
下方に移動させ、上記板ばね34の弾撥力に逆らって、
蓋35bを図10に示す位置まで移動させ、それによっ
て便試料溶液液を展開層設置部22c内に導入してもよ
い。
【0075】なお、図10は、上記板ばね34の付勢力
に逆らって展開層25を下方に移動し、板ばね34が元
の形状に復帰し得ない位置まで曲げられた後、展開層2
5が上方に引き上げられた状態を示す。
【0076】
【発明の効果】以上のように、請求項1,2に記載の発
明では、採便器具の便保持部に便試料を採取した後、採
便器具を緩衝液容器内に挿入し、請求項1に記載の発明
では採便器具を移動させることにより、請求項2に記載
の発明では展開層を移動させることにより便試料溶解液
を展開層設置部内に導入することができる。また、導入
された便試料溶液液は、上記分離フィルタで固形分を除
去され、かつ展開層に供給され、展開層では免疫クロマ
トグラフィーに基づいて便潜血の有無が判定される。し
かも、便潜血の有無は、判定窓を通して外部から観察す
ることにより容易に把握することができる。
【0077】よって、請求項1,2に記載の発明によれ
ば、極めて簡単な操作で、かつさほどの熟練を要するこ
となく便潜血の有無を確実に判定することが可能とな
る。また、請求項1,2に記載の発明では、上記のよう
に採便器具側に免疫クロマトグラフィーを構成する展開
層が設けられており、該採便器具と緩衝液容器のみでシ
ステムが構成されているため、便潜血装置の構造を簡略
化することができ、かつ便潜血検査装置の小型化も果た
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の便潜血判定装置の縦断面図。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ、第1の実施例の
便潜血検査装置において便試料を採取し、便試料溶解液
を作製するまでの工程を説明するための各模式的断面
図。
【図3】(a)及び(b)は、第1の実施例の便潜血判
定装置を用いて便潜血を判定する工程を説明するための
各模式的断面図。
【図4】第1の変形例として、便試料溶解液を導入する
ための構造が蓋体内に設けられた例を示す部分切欠断面
図。
【図5】便試料溶解液を導入するための構造の他の変形
例を説明するための部分切欠側面図。
【図6】第2の実施例の便潜血判定装置を示す縦断面
図。
【図7】(a)及び(b)は、第2の実施例の便潜血判
定装置を用いて便試料を採取し、便試料溶解液を作製す
るまでの工程を説明するための各模式的断面図。
【図8】(a)及び(b)は、第2の実施例の便潜血判
定装置を用いて判定を行う作業を説明するための各模式
的断面図。
【図9】第2の実施例の便潜血判定装置において、展開
層を採便器具に連結する構造の変形例を説明するための
部分切欠縦断面図。
【図10】第2の便潜血判定装置の便試料溶解液導入部
の構造を変形した例を示す部分切欠断面図。
【符号の説明】
1…便潜血判定装置 2…蓋体 2c…保持部 2d…展開層設置部 2e…判定窓 2f…終了窓 2g…連通孔 3…緩衝液容器 4…液密シール材 5…突出部 6…緩衝液 7…分離フィルタ 8…展開層 21…便潜血判定装置 22…採便器具 23…緩衝液容器 24…便保持部 25…展開層 26…液密シール材 27…分離フィルタ 29…判定窓 30…終了窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 裕司 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取した便を外表面に付着させて保持す
    る便保持部を有する採便器具と、上方から前記採便器具
    が挿入される緩衝液容器とを備える便潜血判定装置であ
    って、 前記採便器具には、前記緩衝液容器が挿入された際に外
    気と緩衝液容器内とを連通させる連通孔と、下方に開い
    た展開層設置部とが形成されており、 前記展開層設置部に配置されており、かつ抗ヘモグロビ
    ン抗体感作担体が設置されており、抗ヘモグロビン抗体
    が固定化されている展開層と、 前記展開層設置部において前記展開層の下方に配置され
    ており、かつ便試料が溶解された緩衝液を濾過するため
    の分離フィルタと、 前記展開層設置部において前記分離フィルタの下方に配
    置されており、便試料が溶解された緩衝液の展開層設置
    部への進入を防止するための液密シール材とをさらに備
    え、 前記採便器具には、外部から展開層を観察することを可
    能とするために判定窓及び終了窓が形成されており、 前記緩衝液容器には、前記採便器具を移動することによ
    り、前記液密シール材を破るための突出部が形成されて
    いる、便潜血判定装置。
  2. 【請求項2】 採取した便を外表面に付着させて保持す
    る便保持部を有する採便器具と、上方から前記採便器具
    が挿入される緩衝液容器とを備える便潜血判定装置であ
    って、 前記採便器具の内部には、該採便器具の長さ方向に延び
    かつ両端が開いた展開層設置部が形成されており、 前記展開層設置部の長さ方向に移動可能に取り付けられ
    ており、かつ抗ヘモグロビン抗体感作担体が設置されて
    おり、抗ヘモグロビン抗体が固定化されている展開層
    と、 前記展開層設置部において、前記展開層の下端に形成さ
    れており、かつ便試料が溶解された緩衝液を濾過するた
    めの分離フィルタと、 前記展開層設置部において、前記分離フィルタよりも下
    方に配置されており、便試料が溶解された緩衝液の展開
    層設置部への進入を防止するために設けられており、か
    つ前記展開層の下方への移動により打ち破られるように
    構成されている液密シール材をさらに備え、 前記採便器具には、内部の展開層を外部から観察するこ
    とを可能とするために、判定窓及び終了窓が形成されて
    いる、便潜血判定装置。
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