JP2619018B2 - イムノアッセイを実施するための事前包装された使い捨て装置 - Google Patents

イムノアッセイを実施するための事前包装された使い捨て装置

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JP2619018B2 JP63253953A JP25395388A JP2619018B2 JP 2619018 B2 JP2619018 B2 JP 2619018B2 JP 63253953 A JP63253953 A JP 63253953A JP 25395388 A JP25395388 A JP 25395388A JP 2619018 B2 JP2619018 B2 JP 2619018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイムノアッセイ法を実施するための装置に関
する。特に、本発明は、医者の診察室や使用者の家庭の
ごとき離れた場所で免疫反応に基づく診断を行うために
特に適する事前包装された近い捨て装置に関する。
〔従来の技術〕
Nature256:495−497,1975に、報告されたMillstein及
びKohlerの重要な発見以来、高度に鋭敏で且つ特異的な
イムノアッセイ法の開発が急速に進行した。臨床医学、
法医学、環境試験、食品品質保証、薬物試験及び他の関
連分野において、試験サンプル中の微量物質がppm又は
それより低いオーダーの非常に低濃度で存在する場合で
さえ、該物質の存在及び/又は量を決定することが可能
となった。非放射性ラベル又はマーカー、例えば酵素発
色物質の開発は、実験室設備の外で、そして医者の診察
室や使用者の家庭においてさえ、イムノアッセイ診断法
の使用を促進した。医者の診察室においては、免疫学的
方法は、診断を遅滞なく行うことができそして治療が一
回の訪問で行われるように患者がまだ診察室にいる内に
行うことができる迅速で簡単な測定を提供するために有
用である。この様な簡単な測定法が無い場合、医者が患
者からその最初の訪問の間にサンプルを集め、該サンプ
ルが臨床実験室により分析され、その結果が該実験室よ
り医者に後刻報告されることがしばしばであった。その
間に、患者は家に帰され、そして適切な治療及び/又は
投薬を受けるために再度医院を訪問することが要求され
た。明らかに、この様な遅れは非能率でありそして不適
切であり、そしてある場合には生命を危険にさらすこと
さえある。
家庭での試験は、使用者自身の家庭内で使用者による
試験を容易にするために好ましいものとなっている。こ
の様な試験の結果は、例えば医院を訪問する必要の有無
を示すであろう。家庭での有用な試験の例には妊娠、排
卵、ストレプトコッカス感染及び他の感染のための試験
があり、これらは尿、唾液、又は他の適当な試験サンプ
ルの分析によって検出可能である。
適切な感度及び特異性が達成され得ると仮定して、離
れた場所での試験のためには、実際の測定法のための少
なくとも3つの他の要件が存在する。これらの望ましい
要素の1つは迅速さであり、測定は許容される短い時間
内に行われなければならず、時間が短ければ短い程良
い。安定性も重要な特徴であり、測定の成分は冷却又は
特別な取り扱いを必要としないで長時間安定であるべき
であり、そして最初の試験が行われた数日後でさえ判断
が確認できるように測定結果又は読み出された結果が十
分に安定であるべきである。最後に、商業的観点から、
試験はできるだけ簡単であって、わずかな装置のみを必
要とするか又は全く必要とせず、そして正しくない結果
をもたらす誤り及び不適切な実施を防止することが望ま
しい。
酵素マーカーを使用するイムノアッセイキットは今
日、医者の診察室において及び使用者の家庭内で妊娠及
び排卵を決定するために商業的に入手可能である。この
様なキットにおいて一般的に必要とされる技術的成分
は、(1)固定化抗体を担持する固相、(2)酵素ラベ
ルされた抗体、(3)すすぎ液(ある場合には、これは
使用者の水道水であってもよい)、及び(4)酵素のた
めの基質である。典型的な方法は、サンプルを固相と混
合し、そしてインキュベートし(その後のすすぎ段階を
伴って又は伴わないで)、そして次にサンプルを廃棄
し、次に固相を酵素ラベルされた抗体と接触せしめそし
てインキュベートする。次に、固相をすすぎ、そして基
質と接触せしめる。一定時間(約5分間)後、固相の色
を観察する。1つのこの様な測定法が米国特許No.4,63
2,901明細書に記載されている。
酵素ラベル化イムノアッセイは例外なく、幾つかの酵
素系の不安定性、キットの構成要素の数及び方法の複雑
さに基づくそれ自体の欠点を有する。これらの欠点は、
本件出願の出願人に承継された、1987年10月7日に出願
された“Metal Sol Capture Immunoasay Procedure,Kit
For Use Therewith and Captured Metal Containing C
omposite"と称するCole,Pavis及びSigilloの係属中の米
国特許出願(出願番号未定)に記載されている。この係
属中のCole等の出願においては、金属粒子が使用され、
そして収集可能な固相の金属含有複合体が形成される。
この複合体がフィルター等の上に集められ、ここで集め
られた固相複合体中の金属の存在を直接視覚観察により
評価することによってもとのサンプル中の分析対象の存
在が決定され又は検出される。
離れた場所での試験のための試験装置の開発において
遭遇される困難の1つは、効率的で比較的安価な試験方
法を促進するための実際的な事前包装された使い捨て装
置を提供することである。これは言うまでもなく、製造
するのが安価であり、装置の商業的使用のために適当な
商品寿命を有し、取り扱い中の汚染に対して保護されて
おり、そして適当な時に簡単にそして容易に使用するこ
とができる装置を必要とする。前記の米国特許No.4,63
2,901明細書に示される装置はこれらの問題点の幾つか
に向けられており、そして商業的に入手可能であるが、
しかしながら、この装置は吸着剤への流体流れが遅いこ
とを含む多くの欠点を有する。この様な流れの問題はお
そらく、吸収プラグの周囲に刻み目のある垂直換気溝を
設けることにより、ある程度軽減される。この様な換気
溝は、容器の底部の近傍に設けられた小さい出入口を通
して、使用中の装置の換気を促進した。言うまでもな
く、液体はこの様な通気口を通して逃げ、むさ苦しい操
作をもたらし、使用前の密封が困難であり、そして溝を
有する吸収プラグの製造は比較的高価な操作である。
他の従来の単一試験装置が米国特許No.4,366,241明細
書及びNo.4,623,461明細書に記載されている。しかしな
がら、これらの装置は用途が限定されており、そしてさ
らに高価で複雑である。
〔発明の概要〕
本発明は、前記の従来技術の装置の欠点の多くからの
救済を提供する。これに関して、本発明は単純化され
た、事前包装された、使い捨ての試験装置を提供し、こ
の装置においては液体サンプルが多孔性捕捉媒体手段を
通って自由に流れ、ここに分析法の生成物が促進されそ
して表示される。この装置は、意図される使用の前に該
装置の組み立て、事前包装及び密封を容易にする構造要
素を含んで成る。
この発明に従えば、イムノアッセイ法を実施するため
の使い捨ての事前包装された装置が提供される。この装
置は測定法からの液体残渣を受理するための室を規定す
るカップ手段を有する。このカップ手段は該室と連絡す
る液体入口を規定する構造を含む。室への液体の流れを
促進するために該室中に吸収材手段が配置され、そして
入口と連絡する通知空間を提供するために該吸収材手段
を該室の内壁から離して保持するためにスペーサー手段
が該室中設けられる。試験方法の実施の間に換気及び吸
収材への流体の流れを促進するために、吸収材の周囲に
実質上完全に通気空間が伸びる。この装置は好ましくは
分析法の生成物を捕捉しそして表示するための多孔性捕
捉媒体手段を含み、この多孔性捕捉媒体手段は装置の入
口に隣接しそして吸着剤手段と流体連絡するように配置
される。さらに、この装置は好ましくは、液体測定反応
媒体の流れを前記入口を通して前該多孔性捕捉手段上に
向けるための、カップ手段の入口を通って伸びるように
配置されたスロートを規定する手段を含む蓋要素を有す
る。
装置の製造及び組み立てを容易にするため、蓋要素は
好ましくは、多孔性捕捉媒体手段に接触し、そしてこれ
を吸収材手段に向かって押し付けそして流体連絡するよ
うに押し付けるための押し付け部材(pusher member)
を規定する手段を有する。さらに、組み立てを容易にす
るため、装置は好ましくはスロートの周囲を伸びる蓋要
素上の環状フランジを有し、そして入口の周囲を伸びる
カップ手段上の係合し対応する環状フランジを有する。
入口に連係するスロートとの係合関係においてフランジ
を一緒に保持するための手段が提供される。
この発明の装置の事前包装をさらに容易にするため、
蓋要素のフランジは、カップ装置の通気空間と流体連絡
するように配置されており、そしてカップ装置と外気と
の換気を促進する少なくとも1個の通気孔を規定する手
段を含む。この様な構造が、装置の意図された使用の前
に装置に外来物質が入るのを防止するためにスロート及
び換気孔を閉じる除去可能な密封手段の使用を可能にす
る。これに関して、この発明の好ましい態様において、
換気孔の外部開口及びスロートの外部開口は同一平面に
配置され、そして前記密封手段は該開口に対して密封関
係に配置された1個の平らな要素、例えば金属箔片を含
んで成る。
この発明の最も好ましい市販形においては、この発明
の装置は、液体測定媒体の流れを入口を通して捕捉媒体
手段上に向けるために配置されたスロートを規定しそし
て入口を通って伸びる中心に配置された円筒状部材を有
しそして入口に隣接するカップ手段上に配置された蓋要
素を含む。円筒状部材は、多孔性捕捉媒体手段と接触し
そして該捕捉媒体手段を吸着剤手段に流体連絡する様に
押し付けるために配置されたその開放末端において環状
表面を有する。この発明のこの形態においては、蓋要素
がまた円筒状要素の周囲に伸びる環状フランジを含み、
そしてカップ手段が入口の周囲に伸びる係合する対応す
る環状フランジを含む。捕捉手段に対して押し付け関係
に配置された環状表面と及び入口と連係されたスロート
と係合関係にフランジを一緒に維持するための手段が提
供される。
この発明の1つの好ましい形態において、多孔性捕捉
媒体手段は所望の反応生成物の通過を防止する孔サイズ
を有するフィルター要素を含んで成る。この発明の他の
好ましい形態において、多孔性捕捉媒体手段は、所望の
反応において特異的に反応性である免疫反応性物質がそ
れに結合した微孔性の膜を含んで成ることができる。い
ずれの場合には、この発明の装置は好ましくは多孔性捕
捉媒体手段と吸収材手段との間に挿入された疎水性の多
孔性分離体を含み、これによって捕捉媒体手段上に捕捉
された反応性成物と、吸収材手段に吸い取られた液相と
の間の完全な分離を保証する。
この発明の特に好ましい形態において、カップ手段は
室を包囲するおよそ円筒状の壁を有し、吸収材手段は断
面形状がおよそ円形である長い要素から構成され、そし
てスペーサー手段はカップ手段の円筒状壁から内側に放
射状に伸びるおよそ長方形の多数の翼から構成される。
〔実施例〕
本発明の概念及び原理は、イムノアッセイ法の実施の
ために有用な使い捨ての事前包装された装置10において
具体化される。使用される方法のタイプは、正又は負の
試験結果を示すある種の標識を含む収集可能な相の生成
をもたらす任意の種類の方法を促進するために本発明の
装置が使用され得るということ以外、本発明の目的のた
めに重要ではない。一般的に言って、本発明の装置10
は、酵素又は金属ゾル粒子標識のごとき視覚的に検出し
得る着色された標識又は発色標識を用いる測定法と組み
合わせて使用される。しかしながら、反応体が機器によ
り検出可能な標識、例えば放射性同位元素、螢光物質又
は化学ルミネッセンス物質により標識される方法と組み
合わせて装置が使用されることは本発明の認識される有
用性の範囲内に属する。
装置10は、その好ましい形態において、イムノアッセ
イ法からの液体残渣を受理するための室14を包囲するカ
ップ部材12を含む。一般に断面形状が円形である長い吸
収材プラグ16の形の吸収剤手段が、後でさらに詳細に説
明するように、室14への液体の流れを促進する目的で該
室14中に配置される。カップ12は、室14の内部と流体連
絡している液体入口開口17を規定する構造をその上部に
含む。
装置10はまた、イムノアッセイ法の生成物を捕捉しそ
して表示するための円形要素18の形の多孔性捕捉媒体手
段を含み、その機能は後でさらに詳細に記載する。要素
18は入口開口17に隣接して配置されそして、イムノアッ
セイ法の実施の間、機能可能に吸収剤プラグ16と流体連
絡する。前記の反応生成物と流体残渣との間の実質的に
完全な分離を促進するため、円形の、疎水性の、多孔性
分離要素20を要素18と吸収材プラグ16との間に挿入する
ことができる。やはり、分離体20の機能及び特性は後で
詳細に記載する。
カップ12は室14を囲む円筒状壁22を有する。第3図中
に最もよく見えるように、複数の長い、およそ長方形の
翼24が壁22から内側に放射状に伸びる。各部材24の最も
内側の縁は吸収材プラグ16の外周に接触し、そしてそれ
故に翼部材24は壁22の内部表面から吸収材プラグ16を離
して保持するための、室14中に配置されたスペーサー手
段を提供し、これによって入口17と連絡しそして吸収材
プラグ16の円周の回りに実質上完全に伸びる通気空間26
を提供する。
カップ12はさらに入口17の周囲を伸びる環状フランジ
28を有する。装置10はさらに対応するフランジ32を有す
るおよそ環状の蓋要素30を含む。要素30はさらに、その
開放末端に環状表面36を有する円筒状部材34を有する。
中空のおよそ円錐台状片38が円筒状部材34とフランジ32
とを相互連結する。円筒状部材34及び円錐台片38は一緒
になって、入口17を通って伸びるスロート40を規定する
手段を提供する。機能的には、スロート40は液体反応媒
体の流れを多孔性捕捉媒体要素18上に向けるために配置
される。
フランジ28は入口13の周囲を伸びそしてフランジ32は
スロート40の周囲を伸びる。フランジ28及び32は係合し
対応するフランジであり、第2図に示すように装置が組
み立てられる場合、環状表面36は多孔性捕捉媒体要素18
に対して密接に押し付け接触する。これに関して次の様
に理解すべきである。吸収材プラグ16は好ましくは弾性
を有しそして圧縮可能であり、そして組み立て中に表面
36が要素18と接触し、そして後者を吸収材プラグ16に向
かって押し、そして分離体要素20の孔によりプラグ16と
密接に流体連絡する。
組み立ての間、フランジ28及び32は、要素18に対して
押し付け関係に密接に保持された現状表面36と及び入口
17と連係するスロート40と係合関係に一緒に保持され
る。従って、円筒状部材34及びその開放環状表面36は、
多孔性捕捉要素18に関して押し付け関係に配置された押
し付け要素を提供する。明らかな通り、組み立ての間、
フランジ28及び32は機械的装置により一緒に保持され
(示されていない)、そしてこの様に保持されている間
にこれらは好ましくは音波により溶接される。しかしな
がら、音波溶接及びビーズ42はこの発明の重要な観点で
はないことを理解すべきである。そして事実、フランジ
28及び32を一緒に確保するための他の方法が存在し、こ
れらの方法は常用されており、そして当業者により知ら
れている。
第2図において最もよくわかるように、フランジ32中
に離して相対して配置された一対の換気孔44が設けられ
る。換気孔44は、蓋要素30の円筒状部材34及び円錐台38
を囲む入口17の環状部分17aを介して通気空間26と流体
連絡する様に配置される。従って換気孔44は、装置10を
用いるイムノアッセイ法の実施の間に装置10を包囲する
空間への通気空間26の換気を促進する。
第2図を見て最もよくわかるように、換気孔44の外部
開口、及びスロート40の外部開口はいずれもフランジ32
の上部表面にそって伸びる単一平面中に配置される。単
一の平らな箔要素46としての密封手段は、常用の接着手
段を用いてフランジ32の上面に除去可能に付着される。
箔要素46は剥離によりフランジ32の上部表面から要素46
を除去するのを容易にするために常用のタブ46aを有す
る。従って、箔要素46はスロート40及び換気孔44を閉
じ、それによってその意図される使用に先立って装置に
外来物質が導入されるのを防止し、そして箔要素46は、
装置が使用されるべき場合に使用者により容易に除去さ
れ得る。
カップ12及び蓋要素30はプラスチックもしくはガラス
又は他の適当な材料から作られたものであることがで
き、これらの要素は好ましくは熱可塑性材料を用いる射
出成形法により製造することができる。構造材料に対す
る唯一の制限は、それが反応体及び反応生成物に対して
不活性でなければならないことである。
吸収材プラグ16は、該プラグ16の上端及び下端の表面
におよそ平行な及び横断的な種々の方向に全体にわたっ
て伸びる毛管通路を有する吸収部材である。吸収材プラ
グ16を構成するために使用され得る、当業界においてよ
く知られている多数の材料が存在する。この様な材料に
は親水性ポリマー、粒状吸収材、ガラスファイバー、綿
繊維、セルロースファイバー、木材パルプ及び/又はス
ポンジが含まれる。プラグ16として使用することができ
る他の材料にはポリサッカライド、例えばセルロース性
材料、例えば紙及び酢酸セルロースが含まれる。タバコ
のフィルターと同様にして整えられた酢酸セルロースフ
ァイバーを吸収材プラグ16の製造のために用いることが
できる。他の有用な材料はタンポンにおいて使用される
吸収材である。特に有用な材料は、American Filtrona
社により製造される酢酸セルロースフィターTransorbプ
ラグである。ともかく、プラグ16の製造のために有用な
材料の重要な性質は単に、それらが液体物質を吸収する
ことができること、及びそれらが装置の最初の製造を可
能にするのに十分な構造的一体性を有することである。
その他の有用な吸収材料は例えば米国特許No.4,246,33
9、No.4,623,461、No.4,632,901、及びNo.4,366,241明
細書に記載されている。
分離体要素20は単に、吸収材プラグ16の上部表面の液
体が要素18の表面において評価されるべき結果を妨害し
ないことを保証するために多孔性捕捉要素18を吸収材プ
ラグ16から分離する目的に役立つ。この観点において、
分離体要素20は好ましくは疎水性の多孔性材料、例えば
米国特許No.4,246,339に開示されている疎水性多孔性不
織布材料又は多孔性ポリエチレン、あるいはリセプター
に非特異的に結合しない他の材料、例えば国際公開NO.W
085/05451(国際出願No.PCT/US85/00870)に開示されて
いるものである。Porex Technologiesからシートの形で
商業的に得られる多孔性ポリエステル材料が特に有用な
材料である。他の有用な材料にはガラスファイバー層
(Whatman)及び多孔性プラスチック層(Porex又はPell
on)が含まれる。
多孔性捕捉媒体要素18について、この要素は、使用さ
れるイムノアッセイ法のタイプに従って幾つかの異なる
形態のいずれかをとることができる。例えば、イムノア
ッセイがELISA技法を用いる場合、要素18はその内面又
は外面上に固定化された試験液体サンプル中の測定され
るべき試薬のための共反応体を有する膜であることがで
きる。この様な膜は、米国特許No.4,246,339明細書及び
前記国際公開No.WO85/05451中に開示されている方法に
おいて使用される。この様な方法に関して有用な膜は米
国特許No.4,340,479明細書中に十分に開示されそして記
載されている。明らかに、免疫反応体をこの様な膜に結
合せしめる方法は当業者によりよく知られている。
この発明の他の形態において、多孔性捕捉媒体要素18
はガラス繊維フィルター(Whatman GF/A)、再生セルロ
ース膜(Schleicher and Schuell)、及びミクロポーラ
ス膜(Millipore MFシリーズの膜HAWP,SSWP,SMWP、及び
SCWP、それぞれポアーサイズ0.45,5,5、及び8ミクロン
を有する)であることができる。これらの材料のすべて
が、イムノアッセイ法から生ずる固相生成物を捕捉しそ
して集めるために好結果に使用されている。特に、これ
らの材料は、Cole等の前記の係属中の出願明細書に記載
されているイムノアッセイ法から生ずる収集可能な固相
の金属含有複合体を捕捉するために有用であることが見
出された。明らかに、この様な方法においては、多孔性
捕捉媒体要素は単に、所望の反応生成物の通過を防止す
るサイズの孔を有するフィルター要素を構成する。従っ
て、所望の反応生成物は該要素の表面に蓄積しそしてそ
れ故に視覚検査が可能である。
要素18として潜在的に有用な他の捕捉材料は、それに
アビジンが結合しており、これによりビオチン化反応物
質が捕捉され得るミクロポーラス膜である。
明らかに、Cole等の係属中の出願明細書中に開示され
ている捕捉材料は、そこに開示されている吸収材料及び
分離材料がそうであるように、いずれも本発明に関して
有用である。
装置10の操作において、免疫反応体をサンプルと接触
せしめ、そしてこの混合物を一定時間インキュベートす
る。これらはすべてイムノアッセイの分野の当業者によ
りよく知られている。十分なインキュベーション時間の
後、反応混合物を単にスロート40を通して要素18に注入
する。吸収材プラグ16中の毛管作用が要素18及び分離体
20を通しての液体の流れを促進し、そしてそれ故に液相
が要素18により固相から分離される。プラグ13中に最初
に存在した空気又はその他の気体は空間26を通して、そ
して換気孔44を通して容易に排気される。これが吸収材
プラグ16での吸収作用を促進する。なぜなら、本発明に
より提供される構造においては、装置中の空気を捕捉し
てプラグ16への流体の流れを妨害する実質的な可能性が
存在しないからである。吸収材プラグ16中の液相と多孔
性捕捉媒体要素18の表面上の固相との間の完全な分離を
保証するため、反応混合物が導入された後にすすぎ液を
スロート40に注入することができる。明らかに、要素18
上の色の形成が、Cole等の前記出願明細書中に開示され
ている方法による金属ゾル標識、又は米国特許No.4,40
7,943明細書に開示されているような酵素標識及び固定
化抗体が含まれるか否かについての測定の結果のほとん
ど即時の表示を提供する。
本発明の装置を幾つかの特定のイムノアッセイ法と関
連させて記載したが、この発明の装置はまた、濾過法又
は化学的連結によって多孔性捕捉媒体要素上で捕捉され
得るラベルされた免疫反応生成物及び液相反応を用いる
他のイムノアッセイ法と組み合わせて使用され得る。こ
れに関して、要素18は所望の反応生成物の通過を防止す
るポアサイズを有するフィルター要素、又は所望のイム
ノアッセイ反応において特異的に反応する免疫反応性基
質が結合する微孔性膜であることができる。
密封要素46は単に不透過性シート材料の形成片である
ことができる。好ましくは、要素46は、スロート40及び
換気孔44に対して密封関係にフランジ32の上部表面に接
着剤により除去可能に付着された金属箔片であることが
できる。これに関して、この付着は好ましくは、スロー
ト40及び換気孔44を露出させるためにタブ46aを用いて
装置10の上部から箔を簡単剥離することを許容する接着
剤により行われる。箔46がそのままである限り、装置10
のすべての内部領域は外来物質の不都合な導入に対して
保護される。従って、装置の輸送性、商品寿命及び貯蔵
性が強化される。
第5図に関し、前記のものとは異なる蓋要素130が例
示される。蓋要素130は、スロート領域140が円錐台状で
ある点を除き蓋要素30とおよそ同じである。従って、ス
ロート領域140を通って流れる液体は非常に小さい流れ
面積に入り、そしてそのために多孔性捕捉媒体18の非常
に小さい領域と接触する。これは、媒体18上に捕捉され
る標識された反応生成物の濃縮、及びそれによる色の増
強をもたらす。蓋要素130は特に、多孔性捕捉媒体が簡
単なフィルターでありそして標識がCole等の前記の米国
特許出願に開示されているような金属ゾル粒子であるこ
の発明の形態と関連して、蓋要素30に代えて用いること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はイムノアッセイ法を実施するための事前包装さ
れた使い捨て装置の実物大図であり、この発明の原理及
び概念を具体化するものである。 第2図は第1図の線2−2の断面図である。 第3図は第2図の線3−3の断面図である。 第4図は組み立てられる装置の種々の構成部材間の関係
を示す本発明の装置の正面拡大図である。 第5図はこの発明を具体化する前記以外の装置と関連し
て有用なリッド要素の前記以外の形態の断面図である。 図中12はカップ手段、 14は室、 16は吸収材プラグ、 17は入口、 18は捕捉媒体要素、 20は分離体、 24はスペーサー を表す。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離可能な液相及び固相を生成するイムノ
    アッセイ法を実施するための事前包装された使い捨て装
    置であって、 前記方法からの前記液相を受理するための長い室を規定
    するカップ手段であって、前記室の周囲を伸びる円筒
    壁、該室の一端にある閉止壁及び該室と連絡する液体入
    口を有するもの、 完全に前記室内に配置された前記液相を吸収するための
    およそ円筒状の吸収プラグであって、前記閉止壁上に配
    置される下面、その周りを伸びる周囲表面及び前記入口
    と連係して配置された平らな上面を有するもの、 前記液相から分離された固相を捕捉しそして表示するた
    めの多孔性捕捉媒体手段であって、前記入口と前記平ら
    な表面との間に配置されており、該平らな表面を介して
    前記吸収プラグと流体連絡しており、これにより該吸収
    プラグがイムノアッセイ法の実施中に前記捕捉媒体手段
    を介して液相の流れを促進するようにしているもの、 前記吸収プラグの周囲表面と直接連絡する環状通気空間
    を提供するための、前記円筒壁から前記吸収プラグの周
    囲表面を離しており、そして該周囲表面の周りを実質上
    完全に伸びている前記室中のスペーサー手段であって、
    このスペースに連絡する前記入口に隣接する通気口を前
    記カップ手段が含んでおり、これにより該プラグが液相
    を吸収する際に前記周囲表面と前記スペースを介しての
    前記吸収プラグの通気を促進するようにしているもの、 を有する装置。
  2. 【請求項2】前記プラグの断面構成がおよそ円筒状であ
    り、そして前記スペーサー手段が、前記円筒壁から内側
    に放射状に伸びるおよそ長方形の羽根部材を有する、請
    求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記多孔性媒体手段が、目的とする反応生
    成物の通過を防止するサイズの孔を有するフィルター要
    素を含む、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記多孔性手段と前記吸収プラグの平らな
    表面との間に挿入された多孔性分離要素を有する、請求
    項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記分離要素が疎水性材料から構成されて
    いる、請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記多孔性媒体手段が、目的とする反応に
    おいて特異的に反応する免疫反応性物質が結合している
    微孔性膜を有する、請求項1に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記多孔性手段と前記吸収プラグの平らな
    表面との間に挿入れた多孔性分離要素を有する、請求項
    6に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記分離要素が疎水性材料から構成されて
    いる、請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】装置が、前記入口に隣接して前記カップ手
    段上に配置され且つ該入口を通って伸びる中央に配置さ
    れた長い円筒状の部材を有する蓋要素を有し、この要素
    が、液体測定反応媒体の流れを該入口を通して前記捕捉
    手段に向けるための前記円筒状部材を通って伸びる開口
    部を有する、請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記蓋要素が前記開口部の周りを伸びる
    環状フランジを含み、そして前記カップ手段が、前記入
    口の周りを伸びる適合する対応する環状フランジを含
    み、装置が該フランジを前記入口に配置された開口部と
    一致する関係に確保するための手段を含む、請求項9に
    記載の装置。
  11. 【請求項11】前記通気孔が前記蓋要素のフランジ中に
    配置されている、請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】意図される使用の前に装置に外来物質が
    入るのを防止するための、前記開口部及び前記通気口を
    閉じる取り出し可能なシール手段を有する、請求項11に
    記載の装置。
  13. 【請求項13】前記開口部及び通気口の外部部分が共通
    平面中にあり、そして前記シール手段が、該外部部分を
    シールするように配置される単一の平らな要素を有す
    る、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】前記円筒状部材が、前記捕捉手段及び前
    記プラグを前記流体連絡関係に維持するために、該捕捉
    手段に接触しそしてそれに対して押す力を与える押片を
    含む、請求項9に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記蓋要素が、前記開口部の周りを伸び
    る環状フランジを含み、そして前記カップ手段が、前記
    入口の周りを伸びる適合する対応する環状フランジを含
    み、装置が、該フランジを前記入口に配置された開口部
    と一致する関係に確保するための手段を含む、請求項14
    に記載の装置。
  16. 【請求項16】前記押片が円筒状でありそして前記多孔
    性捕捉媒体手段と接触するために配置された自由端にお
    いて環状表面を有し、前記開口部が前記環状押片を通っ
    て伸びる、請求項15に記載の装置。
  17. 【請求項17】前記通気口が前記蓋要素のフランジ中に
    配置される、請求項15に記載の装置。
  18. 【請求項18】意図される使用に先立って装置に外来物
    質が入るのを防止するために、前記開口部及び通気口を
    閉じる取り外し可能なシール手段を有する、請求項17に
    記載の装置。
JP63253953A 1987-10-29 1988-10-11 イムノアッセイを実施するための事前包装された使い捨て装置 Expired - Lifetime JP2619018B2 (ja)

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CA1313130C (en) 1993-01-26
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