JPH088247B2 - 半導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター - Google Patents

半導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター

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JPH088247B2
JPH088247B2 JP2308759A JP30875990A JPH088247B2 JP H088247 B2 JPH088247 B2 JP H088247B2 JP 2308759 A JP2308759 A JP 2308759A JP 30875990 A JP30875990 A JP 30875990A JP H088247 B2 JPH088247 B2 JP H088247B2
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ceramic
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ブラズマCVD、減圧CVD、プラズマエッチン
グ、光エッチング装置等に使用される半導体ウエハー加
熱装置に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) スーパークリーン状態を必要とする半導体製造用装置
では、デポジション用ガス、エッチング用ガス、クリー
ニング用ガスとして塩素系ガス、弗素系ガス等の腐食性
ガスが使用されている。このため、ウエハーをこれらの
腐食性ガスに接触させた状態で加熱するための加熱装置
として、抵抗発熱体の表面をステンレススチール、イン
コネル等の金属により被覆した従来のヒーターを使用す
ると、これらのガスの曝露によって、塩化物、酸化物、
弗化物等の粒系数μmの、好ましくないパーティクルが
発生する。
そこでデポジション用ガス等に曝露される容器の外側
に赤外線ランプを設置し、容器外壁に赤外線透過窓を設
け、グラファイト等の耐食性良好な材質からなる被加熱
体に赤外線を放射し、被加熱体の上面に置かれたウエハ
ーを加熱する、間接加熱方式のウエハー加熱装置が開発
されている。ところがこの方式のものは、直接加熱式の
ものに比較して熱損失が大きいこと、温度上昇に時間が
かかること、赤外線透過窓へのCVD膜の付着により赤外
線の透過が次第に妨げられ、赤外線透過窓で熱吸収が生
じて窓が加熱すること等の問題があった。
(発明に至る経過) 上記の問題を解決するため、本発明者等は、新たに円
盤状の緻密質セラミックス内に抵抗発熱体を埋設し、こ
のセラミックスヒーターをグラファイトのケースに保持
した加熱装置について検討した。その結果この加熱装置
は、上述のような問題点を一掃した極めて優れた装置で
あることが判明した。
しかし、特に、半導体製造装置では、例えば最高1100
℃までの高温で半導体ウエハーを加熱する。そして、円
盤状基体の側面からの輻射は、絶対温度Kの4乗に比例
するため非常に大きく、ウエハー加熱面の内周と外周部
とで温度勾配が生じ易い。しかも、半導体ウエハーに例
えばCVD法による膜堆積を行なう場合など、気相熱化学
反応によって膜堆積を行なうので、ウエハー加熱面を均
熱化できないとヒーターとして使用できなくなる。
この一方、ウエハー加熱面と反対側の背面側からケー
スへの熱の逃げが比較的大きく、ヒーターの熱効率に悪
影響を与えるという問題もある。
セラミックス基盤はフランジに固定されているため、
セラミックス基盤の外周部ではフランジへの伝熱により
熱損が生じ、中心部に較べて温度が低く、熱衝撃により
破壊することがあった。また、端子埋設部は円形の穴が
生じているため、キリカギ効果により集中的に破壊する
ことがあった。
また、半導体製造装置内ではヒーターが腐食性ガスに
さらされるが、この腐食性ガスによってヒーター内に埋
設されている金属製の抵抗発熱体が腐食するおそれがあ
る。また、このように腐食した抵抗発熱体が汚染源とな
ることも防止する必要がある。
本発明の課題は、金属ヒーターの場合のような半導体
の汚染を防止することであり、また間接加熱方式の場合
のような熱効率の悪化を防止することである。また、本
発明の課題は、このようなヒーターにおいて、ウエハー
加熱面の熱の均一性を向上させることによって、その破
壊を防止することである。また、本発明の課題は、ヒー
ター内に埋設されている抵抗発熱体の腐食や、この腐食
による半導体汚染も防止できるようにすることである。
本発明は、セラミックス基盤の内部に抵抗発熱体を埋
設してなり、このセラミックス基盤の一方の側にウエハ
ー加熱面が設けられ、抵抗発熱体に電気的に接続される
端子がウエハー加熱面以外の面に埋設されている半導体
ウエハー加熱用セラミックスヒーターであって、セラミ
ックス基盤が一体焼結された緻密質のセラミックス基材
からなっており、抵抗発熱体がセラミックス基盤中に気
密に埋設されており、セラミックス基材のうちウエハー
加熱面側の熱伝導率が、セラミックス基材の背面側の熱
伝導率よりも大きい半導体ウエハー加熱用セラミックス
ヒーターに係るものである。
(実施例) 最初に本発明の半導体ウエハー加熱用セラミックスヒ
ーターの使用状態の一例について説明しておく。
第2図において、19は半導体製造用熱CVDに使用され
る容器、1はその内部のケース14に取付けられた半導体
ウエハー加熱用セラミックスヒーターであり、その大き
さは例えば4〜8インチとしてウエハーを設置可能なサ
イズとしておく。
容器19の内部にはガス供給孔17から熱CVD用のガスが
供給され、吸引孔18から真空ポンプにより内部のガスが
排出される。セラミックスヒーター1の中央及びび端部
にはケーブル8を介して外部から電力が供給され、この
セラミックスヒーター1を例えば1100℃程度に加熱する
ことができる。15はケース14の上面を覆う水冷ジャケッ
ト20付のフランジであり、Oリング16により容器19の側
壁との間がシールされ、容器19の天井面が構成してい
る。また、セラミックスヒーター1の背面4側に、中空
シース10が取り付けられ、この中空シース10の内側空間
に熱電対13が収容、固定されている。
第1図は、第2図において半導体ウエハー加熱用セラ
ミックスヒーター1付近を拡大して示す断面図である。
このセラミックスヒーター1は、緻密質セラミックス
からなる円盤基体内部に、タングステン系等の抵抗発熱
体5を渦巻状に埋設したものである。
そして、抵抗発熱体5の埋設箇所を境として、ウエハ
ー加熱面3側のセラミックス基材2Aの材質と、背面4側
の基材2Bの材質とを変える。基材2Bには、中空シース10
の先端部分を接合層9を介して接合すると共に、円盤状
セラミックスヒーター1の中央部及び端部において、例
えば直方体状の塊状端子6を埋設する。この塊状端子6
は、図示しない耐熱金属線を介して、抵抗発熱体5へと
電気的に接続されている。電力供給用のケーブル8の端
部には、例えばタングステン、モリブデン等の高融点金
属からなる電極棒7が接続され、この電極棒7が塊状端
子6に対して結合又は接合されている。
そして、セラミックス基材2Aの熱伝導率をセラミック
ス基材2Bの熱伝導率よりも大きくした。
こうした半導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター
1によれば、緻密質セラミックス基材2A,2Bの内部に抵
抗発熱体5を埋設してあるので、半導体製造装置内部の
汚染や、間接加熱方式の場合における熱効率の悪化の問
題を解決できる。
しかも、抵抗発熱体5の埋設位置でセラミックス基材
の材質を変えたことが重要である。即ち、ウエハー加熱
面3側のセラミックス基材2Aの熱伝導率を基材2Bのそれ
よりも高くしたことにより、セラミックスヒーターの径
方向への熱伝導性が良くなり、温度が低下する傾向のあ
るウエハー加熱面の周縁部へと向って熱を伝え易いの
で、ウエハー加熱面の温度勾配を小さくすることができ
る。そして、これと同時に、背面側のセラミックス基材
2Bの熱伝導率を相対的に小さくしたことにより、背面4
側への熱伝導による熱損失を小さくし、供給電力に対す
る熱効率をその分向上させることができる。
第1図において、セラミックスヒーター1を作製する
には、セラミックス材料へと抵抗発熱体5を埋設した状
態でホットプレス(HP)法で焼結する。従って、第1図
において厚み方向へと加圧するため、HPにおいて、径方
向と厚み方向とでは粒成長の度合が異なるので、セラミ
ックス基材2A,2Bにおいて、径方向と厚み方向とでは物
理的性質に異方性がある。例えば、セラミックス基材2A
が、イットリア及びイッテルビウムを焼結助剤として含
有する窒化珪素である場合、例えば径方向の熱伝導率を
41W/m・K、厚み方向の熱伝導率を35W/m・K、とでき
る。このように、セラミックス基材2Aの径方向の熱伝導
率を厚み方向の熱伝導率よりも大きくすることにより、
ウエハー加熱面3の温度分布は一層良くなる。更にま
た、ウエハー加熱面3をクリーニングする際には、真空
雰囲気中にクリーニングガスを導入することからヒータ
ー周辺の圧力変化が大きく(例えば10-4Torrから50Tor
r)、従ってクリーニングガスの流入によりヒーターか
ら熱が急激に奪われる。この際、上記のようにセラミッ
クス基材2Aの径方向の熱伝導率を良好にすることによ
り、径方向へと速やかに伝熱することができるので、ヒ
ーター温度の降下から回復までの応答時間を短くでき
る。
セラミックス基材は、デポジション用ガスの吸着を防
止するために緻密体である必要があり、吸水率が0.01%
以下の材質が好ましい。また機械的応力は加わらないも
のの、常温から1100℃までの加熱と冷却に耐えることの
できる耐熱衝撃性が求められる。これらの点から高温に
おける強度の高いセラミックスである窒化珪素焼結体、
サイアロン等を用いることが好ましい。
また、半導体製造装置においてはアルカリ土類金属の
侵入を防ぐ必要があり、セラミックス基材の焼結助剤と
してはマグネシウム等のアルカリ土類金属は使用しない
ことが好ましく、イットリア、アルミナ、イッテルビウ
ム系が好ましい。
セラミックス基材内部に埋設される抵抗発熱体5は、
容器内の腐食性雰囲気に曝されないように、セラミック
ス基材中に気密に埋設されている必要がある。更に、抵
抗発熱体5の材質としては、高融点であり、しかも窒化
珪素との密着性に優れたタングステン、モリブデン、白
金等を使用することが適当である。抵抗発熱体として
は、線材、薄いシート状等の形態のものが用いられる。
ウエハー加熱面3は平滑面とすることが好ましく、特
にウエハー加熱面3にウエハーを直接セットする場合に
は、平面度を500μm以下としてウエハーの裏面へのデ
ポジション用ガスの侵入を防止する必要がある。
なお、膜状の抵抗発熱体を印刷によって形成すると、
プレス成形し易く、プレス成形時に膜状の抵抗発熱体が
歪みにくい。従って、製品毎に同一のパターンを成形に
よるバラツキ無しに形成でき、温度分布の差を少なくで
きる。また、印刷によりパターンを形成するので、螺旋
状の発熱体にくらべて一層緻密なパターンを形成するこ
とが可能である。更に、セラミックス基材の外周付近に
も膜状の抵抗発熱体を形成しても、セラミックス基材に
無理な応力がかからないので、クラックが生じにくい。
更に、セラミックス基材2A,2Bとして窒化珪素を用い
る場合、セラミックス基材2Aの方に高熱伝導性の窒化珪
素を使用すると好ましい。具体的には、本出願人が特願
平2−11780号明細書に記載したように、セラミックス
基材2Aの方に、アルミニウム量がAl2O3に換算して、0.3
重量%以下である窒化珪素を用いることが好ましい。こ
れは、窒化珪素焼結体中のAl成分が多いと、窒化珪素粒
子内にアルミニウムが固溶し、低熱伝導のサイアロンを
生成するため、熱伝導特性を低下させるためである。そ
のため、窒化珪素焼結体中のアルミニウム量をAl2O3
換算して0.3重量%以下とすると、このような熱伝導特
性の低下を防止できるため好ましい。この一方、セラミ
ックス基材2Bにおいては、アルミニウム量がAl2O3に換
算して焼結性を損なうことなく5〜20重量%以下である
窒化珪素を用いると、背面4側からの熱放散を抑制し易
い。その上、窒化珪素焼結体中のアルミニウム量が増加
すると、その強度も増大するので、塊状端子6とセラミ
ックス基材2Bの熱膨張差により生ずる熱応力に充分耐え
うる。
この場合において、セラミックス基材2Aを構成する窒
化珪素の熱伝導率は0.15cal/cm・sec・℃以上であるこ
とが好ましい。こうした窒化珪素を製造するためには、
アルミニウム量がAl2O3に換算して0.3重量%以下の窒化
珪素原料を粉砕、混合、成形し、焼成することが好まし
く、この粉砕、混合の際、窒化珪素製玉石を使用すると
更に好ましい。
さらにまた、窒化珪素には、α,β型の2種類がある
が、α型はβ型に較べ低熱伝導であるため、β化率が高
いほど高熱伝導となり、そのため窒化珪素がβ−Si3N4
であると好ましい。また、焼結助剤は、Y2O3,Yb2O3,Si
C,ZrO2が好ましい。
なお、第1図において、セラミックス基材2Aに耐蝕性
に優れた素地を用いれば、ウエハー加熱面3にクリーニ
ングガス(ClF3,NF3)が当ってもこれが腐食され難い
ので、ヒーター寿命を延ばすことができる。また、上記
のような二層構造の他、セラミックスヒーターの基剤を
三層以上の多層に分割することができ、更には明確な境
界を設けずに、熱伝導率、熱膨張率をヒーター厚み方向
へと向って傾斜的に徐々に変化させた傾斜構造を採用す
ることもできる。
(発明の効果) 本発明に係る半導体ウエハー加熱用セラミックスヒー
ターによれば、セラミックス基盤の内部に抵抗発熱体を
埋設してあるので、半導体製造装置内の汚染や、間接加
熱方式の場合における熱効率の悪化の問題を解決でき
る。これと同時に、セラミックス基盤が一体焼結された
緻密質のセラミックス基材からなっており、抵抗発熱体
がセラミックス基盤中に気密に埋設されているので、ヒ
ーターが腐食性ガスにさらされたときに、この腐食性ガ
スによって、ヒーター内に埋設されている抵抗発熱体が
腐食するおそれがない。また、このように腐食した抵抗
発熱体が汚染源となることも防止できる。
そして、ウエハー加熱面側のセラミックス基材の熱伝
導率を、背面側のセラミックス基材の熱伝導率よりも大
きくしたので、温度が低下する傾向のあるウエハー加熱
面の周縁部へと向って相対的に伝熱し易い。従って、ウ
エハー加熱面の温度勾配を小さくすることができる。と
同時に、背面側のセラミックス基材の熱伝導率を相対的
に小さくしたことにより、背面側への熱伝導による熱損
失を小さくでき、ヒーターの熱効率をその分向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る半導体ウエハー加熱
用セラミックスヒーターを示す断面図、 第2図は、第1図のヒーターを半導体製造装置に取り付
けた状態を示す概略断面図である。 1…半導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター 2A…ウエハー加熱面側のセラミックス基材 2B…背面側のセラミックス基材 3…ウエハー加熱面 4…背面 5…抵抗発熱体 6…高融点金属からなる塊状端子 7…電極、8…ケーブル 13…熱電対、14…ケース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス基盤の内部に抵抗発熱体を埋
    設してなり、このセラミックス基盤の一方の側にウエハ
    ー加熱面が設けられ、前記抵抗発熱体に電気的に接続さ
    れる端子がウエハー加熱面以外の面に埋設されている半
    導体ウエハー加熱用セラミックスヒーターであって、 前記セラミックス基盤が一体焼結された緻密質のセラミ
    ックス基材からなっており、前記抵抗発熱体が前記セラ
    ミックス基盤中に気密に埋設されており、前記セラミッ
    クス基材のうち前記ウエハー加熱面側の熱伝導率が、前
    記セラミックス基材の背面側の熱伝導率よりも大きい半
    導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター。
  2. 【請求項2】前記セラミックス基材が吸水率0.01%以下
    の緻密質であることを特徴とする、請求項1記載の半導
    体ウエハー加熱用セラミックスヒーター。
  3. 【請求項3】前記セラミックス基材が、イットリア、ア
    ルミナおよびイッテルビウムからなる群より選ばれた一
    種以上の焼結助剤を含有している窒化物セラミックスで
    あることを特徴とする、請求項1または2記載の半導体
    ウエハー加熱用セラミックスヒーター。
JP2308759A 1990-11-16 1990-11-16 半導体ウエハー加熱用セラミックスヒーター Expired - Lifetime JPH088247B2 (ja)

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