JPH0882333A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JPH0882333A
JPH0882333A JP21866494A JP21866494A JPH0882333A JP H0882333 A JPH0882333 A JP H0882333A JP 21866494 A JP21866494 A JP 21866494A JP 21866494 A JP21866494 A JP 21866494A JP H0882333 A JPH0882333 A JP H0882333A
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JP
Japan
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housing
sub
viscous fluid
viscous
damping force
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JP21866494A
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Chiharu Nakazawa
千春 中澤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度変化に基づく減衰力変動を低減すること
ができるロータリダンパの提供。 【構成】 軸心部に回転軸1が回転可能に設けられたハ
ウジング2内において、ハウジング2に対しては回転伝
達が可能で軸方向には相対摺動可能に係合され、回転軸
1に対しては回転および軸方向摺動が可能で回転軸1と
の間に密閉室Aを形成するサブハウジング3を備え、回
転軸1とサブハウジング3には側面が軸方向に対面する
環状プレート4,16が設けられ、ハウジング2とサブ
ハウジング3との間には両者の軸方向相対摺動によりそ
の体積を変化させる受圧室Bと、受圧室Bの体積を減少
させる方向で両プレート4,16相互の軸方向間隔Yを
最も開く方向にサブハウジング3を付勢する皿ばね17
が設けられ、サブハウジング3には受圧室Bと密閉室A
とを連通する連通孔3gが形成され、密閉室Aと受圧室
Bには粘性流体12が充満されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、車両における
ロア−アームまたはアッパーアームの回転軸受け部等に
設けられることにより、アームの回転を減衰するロータ
リダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリダンパとしては、例え
ば、特開平4−321827号公報に記載のものが知ら
れている。
【0003】この従来例のロータリダンパは、一端に車
輪を有するロア−アームの他端に形成されたハウジング
内に適宜の間隔を有して配設される複数枚のアーム側フ
ィンと、車体側に軸受けを介して保持されて上記複数枚
のアーム側フィンの中心部に形成された開口を貫通する
ロータリシャフトに連設されると共に上記アーム側フィ
ンの間に臨在される複数枚のシャフト側フィンとを有し
てなり、上記ハウジングと軸受けとの間に該ハウジング
の回転方向に対して上記ロータリシャフトを逆方向に回
転させるようにする逆転機構が配在されてなり、かつ、
上記アーム側フィンとシャフト側フィンとの間に形成さ
れる隙間に粘性流体が充満されている構造となってい
た。
【0004】即ち、この従来例のロータリダンパでは、
逆転機構により、シャフト側フィンがアーム側フィンの
回転方向とは逆の方向に回転するもので、その結果、両
フィン間に介在された粘性流体は、アーム側フィンの回
転運動量に対し所謂倍の相対運動量(相対速度)に基づ
く粘性を発揮することになり、従って、アーム側フィン
の回転量に比較して効果的な減衰作用を発揮させること
ができるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例のロータリダンパにおいては、以下に述べるよう
な問題点があった。
【0006】即ち、ロータリダンパにおいては、両フィ
ンが相対回転する時、両フィンの隙間に充満された粘性
流体が相対回転速度に応じた流速で強制移動され、その
際に粘性流体の粘度に応じた粘性摩擦力を発生し、この
粘性摩擦力による粘性抵抗が減衰力となるものであり、
従って、その減衰力は次式(1) に示すように、粘性流体
の粘度に比例して変化する。
【0007】 減衰力=粘性流体の粘度×相対回転速度×対向面積÷隙間・・・・・・・・(1) そして、粘性流体の粘度はその温度によって大きく変化
するため、減衰力も温度変化に応じて大きく変動するこ
とになり、従って、車両の乗り心地が温度によって変動
してしまう。
【0008】本発明は、上述のような従来の問題点に着
目してなされたもので、温度変化に基づく減衰力変動を
低減することができるロータリダンパを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のロータリダンパは、略円筒状のハウジング
と、該ハウジングの軸心部に回転可能に設けられた回転
軸と、ハウジング内において該ハウジングに対しては回
転伝達が可能で軸方向には相対摺動可能な状態に係合さ
れると共に回転軸に対しては回転および軸方向摺動が可
能な状態に設けられることにより回転軸との間に密閉室
を形成するサブハウジングと、を備え、前記回転軸の外
周とサブハウジングの内周には密閉室内において側面が
互いに軸方向に対面する状態で所定数の円盤状プレート
がそれぞれ設けられ、前記ハウジングとサブハウジング
との間には両者の軸方向相対摺動によりその体積を変化
させる受圧室が形成されると共にサブハウジングには受
圧室と密閉室とを連通する連通孔が形成され、前記ハウ
ジングとサブハウジングとの間には受圧室の体積を減少
させる方向でかつ両プレート相互の軸方向間隔を最も開
く方向にサブハウジングを摺動付勢する付勢手段が設け
られ、前記密閉室と圧力室には粘性流体が充満されてい
る手段とした。
【0010】
【作用】この発明のロータリダンパでは、上述のように
構成されるため、回転軸とハウジングとが相対回転する
と、ハウジングに対して係合されたサブハウジングにハ
ウジングの回転が伝達されるため、回転軸とサブハウジ
ングとが相対回転し、これにより、互いに隣接した両円
盤状プレートが相対回転するもので、両円盤状プレート
相互間の隙間に充満された粘性流体が相対回転速度に応
じた流速で強制移動する際に粘性摩擦力を発生し、この
粘性摩擦力による粘性抵抗によって所定の減衰力を発生
させる。
【0011】そして、粘性流体の温度が低下する方向に
変化した場合は、粘性流体の粘度が高くなって粘性抵抗
が増加するが、温度の低下に応じて粘性流体の体積が減
少することから、受圧室側の粘性流体が連通孔を経由し
て密閉室側へ移動し、受圧室の体積を減少させるため、
付勢手段の付勢力によって両円盤状プレート相互間の隙
間を広げる方向にサブハウジングが押圧摺動されるもの
で、これにより、粘性流体の粘度自体の増加による減衰
力の増加分が両円盤状プレート相互間の隙間を広げて粘
性抵抗を低下させることで自動修正される。従って、粘
性流体の温度低下による減衰力の増加を少なくすること
ができる。
【0012】また、以上とは逆に、粘性流体の温度が上
昇する方向に変化した場合には、粘性流体の粘度が低く
なって粘性抵抗が減少するが、温度の上昇に応じて粘性
流体の体積が増加することから、密閉室内の粘性流体が
連通孔を経由して受圧室側に押し出され、受圧室の体積
を増加させるため、付勢手段の付勢力に抗して両円盤状
プレート相互間の隙間を狭める方向にサブハウジングが
押圧摺動されるもので、これにより、粘性流体の粘度自
体の減少による減衰力の減少分が両円盤状プレート相互
間の隙間を狭めて粘性抵抗を増加させることで自動修正
される。従って、粘性流体の温度上昇による減衰力の低
下を少なくすることができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明実施例のロータリダンパを示す断
面図(図2,3のG−G線における断面図)、図2およ
び図3は、図1のE−E線およびF−F線における断面
図であり、これらの図に示すように、この実施例のロー
タリダンパは、車体側に固定される回転軸1と、ロアー
アーム側の軸受け側に連結されるハウジング2と、サブ
ハウジング3とを備えている。
【0014】前記回転軸1は、円筒状に形成されてい
て、その右側端部外周にはフランジ1aが一体に形成さ
れている。そして、回転軸1は、その外周面に右側端部
を少し残してスプライン軸1bに形成され、このスプラ
イン軸1bに対しスプライン穴4aを有する環状プレー
ト4と環状スペーサ5とが交互に装着されると共に、回
転軸1におけるスプライン軸1bの左側端部には、スプ
ライン穴6aを有すると共に左側端部外周にはフランジ
6bを有する円筒状のスタッド(回転軸)6がスプライ
ン係合されることにより、複数の環状プレート4が軸方
向所定の間隔を保持しかつ回転軸1に対し回転方向およ
び軸方向に固定された状態で組み付けられている。な
お、前記スタッド6は、端面の溶接により回転軸1に固
定されると共にスプライン係合部の隙間がシールされた
状態となっている。
【0015】前記ハウジング2は、スプライン軸1bに
形成されていない回転軸1の右側端部外周とスタッド6
の外周に左右両端面側壁2a,2bの中心穴2c,2d
をそれぞれ装着すると共に、左右両端面側壁2a,2b
の外側面と左右両フランジ1a,6bの内側面の間にそ
れぞれ介在されたボールベアリング7,8により、回転
軸1に対し相対回転が可能で軸方向移動が阻止された状
態で設けられている。また、ハウジング2の左右両端面
側壁2a,2bの半径方向中間部には、摺動穴2g,2
hを形成する小径円筒部2e,2fが外向きに突出形成
されている。なお、ハウジング2における左側端面側壁
2aは他の部分とは別体に形成され、組み付けの際に溶
接により一体化される。
【0016】前記サブハウジング3は、ハウジング2内
に設けられるもので、ハウジング2より一回り小さな略
円筒状に形成されていて、左右両端面側壁3a,3bに
おける中心穴3c,3dの開口縁部にはハウジング2の
左右両摺動穴2g,2hに対し摺動自在に挿入された小
径円筒部3e,3fが外向きに突出形成されており、サ
ブハウジング3における右側小径円筒部3fの外周面と
ハウジング2における右側小径円筒部2fの内周面との
間、および、回転軸1とハウジング2の左右両端面側壁
2a,2bにおける中心穴2c,2dの内周面との間
を、それぞれシールリング9,10,11によりシール
することにより、右側摺動穴2h内にサブハウジング3
の軸方向摺動により体積を変化可能な受圧室Bが形成さ
れると共に、回転軸1とサブハウジング3との間に密閉
室Aが形成されている。そして、前記受圧室Bと密閉室
A内には粘性流体12が密封状態で充満されると共に、
サブハウジング3の右側小径円筒部3fには、受圧室B
と密閉室Aとの間を連通する連通孔3gが形成されてい
る。
【0017】また、サブハウジング3は、左右両端面側
壁3a,3bにおける中心穴3c,3dの内周面にそれ
ぞれ設けたベアリング13,14により回転軸1に対し
ては相対回転可能な状態に設けられる一方で、その外周
面とハウジング2の内周面との間をスプライン係合する
ことにより、ハウジング2の回転伝達が可能でかつ軸方
向には相対摺動が可能な状態に係合されている。
【0018】前記サブハウジング3における左側端面側
壁3aは他の部分とは別体に形成され、組み付けの際に
溶接により一体化されるようになっている。即ち、サブ
ハウジング3の内周面はスプライン穴3hに形成されて
いて、このスプライン穴3hに環状スペーサ15とスプ
ライン穴3hに対し係合可能なスプライン軸状の外周形
状を有する環状プレート16とを交互に挿着した後に、
前記左側端面側壁3aを装着して溶接することにより、
複数の環状プレート16が軸方向所定の間隔を保持しか
つサブハウジング3に対し回転方向に固定された状態で
組み付けられている。なお、前記回転軸1側の環状プレ
ート4とサブハウジング3側の環状プレート16とは交
互に組み付けられることにより、両環状プレート4,1
6が粘性流体12を充満した密閉室A内において交互に
配置され、その側面同士が所定の隙間Yを有して軸方向
に対面した状態となっている。従って、各隙間Yには粘
性流体が充満された状態となっている。
【0019】前記ハウジング2の左側端面側壁2a内面
とサブハウジング3の左側端面側壁3a外面との間に
は、サブハウジング3を右方向(隙間Yを広げる方向)
へ摺動付勢する付勢手段としての皿ばね17が介装され
ている。
【0020】なお、図1は粘性流体12が設計時の常温
状態にある時のサブハウジング3の摺動位置を示してい
る。そして、Xは常温時における受圧室Bの軸方向幅を
示している。
【0021】次に、実施例の作用を説明する。 (イ)常温時 この実施例のロータリダンパでは、上述のように構成さ
れるため、設計時の常温状態にある時は、図1に示すよ
うに、回転軸1とハウジング2とが相対回転すると、ハ
ウジング2に対してスプライン係合されたサブハウジン
グ3にハウジング2の回転が伝達されるため、回転軸1
とサブハウジング3とが相対回転し、これにより、互い
に隣接した両環状プレート4,16が相対回転するもの
で、両環状プレート4,16相互間の隙間Yに充満され
た粘性流体12が相対回転速度に応じた流速で強制移動
する際に粘性摩擦力を発生し、この粘性摩擦力による粘
性抵抗によって所定の減衰力を発生させる。
【0022】(ロ)温度低下時 設計時の常温状態から、粘性流体12の温度が低下する
方向に変化した場合は、図6(イ) の温度変化に対する粘
性流体12の粘度変化特性図に示すように、粘性流体1
2の粘度が高くなって粘性抵抗が増加するが、図6(ロ)
の温度変化に対する粘性流体12の体積変化特性図に示
すように、温度の低下に応じて粘性流体12の体積が減
少することから、図4に示すように、受圧室B側の粘性
流体12が連通孔3gを経由して密閉室A側へ移動供給
され、これにより、受圧室Bの体積を減少(受圧室Bの
軸方向幅をXからXS に縮小)させるため、皿ばね17
の付勢力によって、図6(ハ) の温度変化に対する隙間変
化特性図に示すように、両環状プレート4,16相互間
の隙間YをYL に広げる(Y→YL )方向にサブハウジ
ング3が押圧摺動されるもので、これにより、図6(ニ)
の温度変化に対する隙間一定時の各隙間の大きさに対応
した減衰力変化特性図および温度による隙間自動修正に
基づく減衰力変化特性図に示すように、粘性流体12の
粘度自体の増加分が両環状プレート4,16相互間の隙
間YをYL に広げて粘性抵抗を低下させることで自動修
正されることになる。
【0023】従って、図6(ホ) の温度Tで減衰力値を一
致させた場合の本実施例(実線)と従来例(点線)の温
度変化に対する減衰力変化特性比較図に示すように、点
線で示す従来例に比べ、粘性流体12の温度低下による
減衰力の増加を少なくすることができる。
【0024】(ハ)温度上昇時 以上とは逆に、設計時の常温状態から、粘性流体12の
温度が上昇する方向に変化した場合には、図6(イ) の温
度変化に対する粘性流体12の粘度変化特性図に示すよ
うに、粘性流体12の粘度が低くなって粘性抵抗が減少
するが、図6(ロ) の温度変化に対する粘性流体12の体
積変化特性図に示すように、温度の上昇に応じて粘性流
体の体積が増加することから、図5に示すように、密閉
室A内の粘性流体12が連通孔3gを経由して受圧室B
側に押し出され、受圧室Bの体積を増加(受圧室Bの軸
方向幅をXからXL に拡大)させるため、図6(ハ) の温
度変化に対する隙間変化特性図に示すように、皿ばね1
7の付勢力に抗して両環状プレート4,16相互間の隙
間YをYS に狭める(Y→YS )方向にサブハウジング
3が押圧摺動されるもので、これにより、図6(ニ) の温
度変化に対する隙間一定時の各隙間の大きさに対応した
減衰力変化特性図および温度による隙間自動修正に基づ
く減衰力変化特性図に示すように、粘性流体12の粘度
自体の減少分が両環状プレート4,16相互間の隙間Y
をYS に狭めて粘性抵抗を増加させることで自動修正さ
れることになる。
【0025】従って、図6(ホ) の温度Tで減衰力値を一
致させた場合の本実施例(実線)と従来例(点線)の温
度変化に対する減衰力変化特性比較図に示すように、点
線で示す従来例に比べ、粘性流体12の温度上昇による
減衰力の低下を少なくすることができる。
【0026】以上説明してきたように、この実施例のロ
ータリダンパでは、粘性流体12の温度変化による減衰
力変動を少なくすることができ、これにより、車両の乗
り心地を安定させることができるようになるという効果
が得られる。
【0027】次に、前記実施例における両環状プレート
4,16の他の実施例を図7に基づいて説明する。な
お、この他の実施例の説明に当たっては、前記実施例の
ロータリダンパと同一の構成部分には同一の符号を付け
てその説明を省略する。
【0028】図7の(イ) 〜(ホ) は、両環状プレート4,
16の対向面の全部またはその一部を傾斜させるように
したもので、このように、両環状プレート4,16の対
向面を傾斜させることにより、対向面が軸方向に対し直
角の場合に比べ、両環状プレート4,16の対向面積を
広くすることができると共に、両環状プレート4,16
の軸方向相対移動量に対する隙間Yの変化率を小さくす
ることができるようになる。
【0029】図7の(ヘ) ,(ト) は、両環状プレート4,
16の対向面を階段状に形成したもので、このように対
向面を階段状に形成することにより、両環状プレート
4,16の対向面積を広くすることができるようにな
る。
【0030】図7の(チ) は、両環状プレート4,16に
おける各プレートの長さを変えたもので、このように長
さを変えることにより、両環状プレート4,16の対向
面積を増減変化させ、これにより、減衰力特性を任意に
変化させることができる。
【0031】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
【0032】例えば、実施例では、車両におけるロア−
アームの回転軸受け部等に設けられる場合を例にとった
が、その他、任意部材相互間の相対運動を回転方向にお
いて減衰する場合に本発明を適用することができる。
【0033】また、実施例では、両環状プレートをそれ
ぞれ複数枚づつ設ける場合を示したが、各一枚づつであ
ってもよい。また、実施例では、付勢手段として皿ばね
を用いたが、コイルばね,ゴム,空気ばね等その他の弾
性部材を用いることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のロー
タリダンパにあっては、略円筒状のハウジングと、該ハ
ウジングの軸心部に回転可能に設けられた回転軸と、ハ
ウジング内において該ハウジングに対しては回転伝達が
可能で軸方向には相対摺動可能な状態に係合されると共
に回転軸に対しては回転および軸方向摺動が可能な状態
に設けられることにより回転軸との間に密閉室を形成す
るサブハウジングと、を備え、前記回転軸の外周とサブ
ハウジングの内周には密閉室内において側面が互いに軸
方向に対面する状態で所定数の円盤状プレートがそれぞ
れ設けられ、前記ハウジングとサブハウジングとの間に
は両者の軸方向相対摺動によりその体積を変化させる受
圧室が形成されると共にサブハウジングには受圧室と密
閉室とを連通する連通孔が形成され、前記ハウジングと
サブハウジングとの間には受圧室の体積を減少させる方
向でかつ両プレート相互の軸方向間隔を最も開く方向に
サブハウジングを摺動付勢する付勢手段が設けられ、前
記密閉室と受圧室には粘性流体が充満されている構成と
したことで、粘性流体の温度変化に伴う体積変化を利用
し、温度変化に基づく減衰力変動を低減することができ
るようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のロータリダンパにおける常温時
の状態を示す断面図である。
【図2】図1のE−E線における断面図である。
【図3】図1のF−F線における断面図である。
【図4】本発明実施例のロータリダンパにおける温度低
下時の作動状態を示す断面図である。
【図5】本発明実施例のロータリダンパにおける温度上
昇時の作動状態を示す断面図である。
【図6】本発明実施例のロータリダンパにおける温度変
化に対する減衰力変化特性を示す図であり、(イ)は温
度変化に対する粘性流体の粘度変化特性、(ロ)は温度
変化に対する粘性流体の体積変化特性、(ハ)は温度変
化に対する隙間変化特性、(ニ)は温度変化に対する隙
間一定時の各隙間の大きさに対応した減衰力変化特性図
(一点鎖線)および温度による隙間自動修正に基づく減
衰力変化特性図(実線)、(ホ)は温度Tで減衰力値を
一致させた場合の本実施例(実線)と従来例(点線)の
温度変化に対する減衰力変化特性比較図をそれぞれ示し
ている。
【図7】環状プレートの他の実施例(イ) 〜(チ) を示す要
部の断面図である
【符号の説明】
1 回転軸 2 ハウジング 3 サブハウジング 3g 連通孔 4 環状プレート(円盤状プレート) 6 スタッド(回転軸) 12 粘性流体 16 環状プレート(円盤状プレート) 17 皿ばね(付勢手段) A 密閉室 B 受圧室 Y 隙間 YL 隙間 YS 隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状のハウジングと、該ハウジング
    の軸心部に回転可能に設けられた回転軸と、ハウジング
    内において該ハウジングに対しては回転伝達が可能で軸
    方向には相対摺動可能な状態に係合されると共に回転軸
    に対しては回転および軸方向摺動が可能な状態に設けら
    れることにより回転軸との間に密閉室を形成するサブハ
    ウジングと、を備え、 前記回転軸の外周とサブハウジングの内周には密閉室内
    において側面が互いに軸方向に対面する状態で所定数の
    円盤状プレートがそれぞれ設けられ、 前記ハウジングとサブハウジングとの間には両者の軸方
    向相対摺動によりその体積を変化させる受圧室が形成さ
    れると共にサブハウジングには受圧室と密閉室とを連通
    する連通孔が形成され、 前記ハウジングとサブハウジングとの間には受圧室の体
    積を減少させる方向でかつ両プレート相互の軸方向間隔
    を最も開く方向にサブハウジングを摺動付勢する付勢手
    段が設けられ、 前記密閉室と受圧室には粘性流体が充満されていること
    を特徴とするロータリダンパ。
JP21866494A 1994-09-13 1994-09-13 ロータリダンパ Pending JPH0882333A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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