JPH0882296A - ローリングピストン式膨張機 - Google Patents

ローリングピストン式膨張機

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JPH0882296A
JPH0882296A JP23930494A JP23930494A JPH0882296A JP H0882296 A JPH0882296 A JP H0882296A JP 23930494 A JP23930494 A JP 23930494A JP 23930494 A JP23930494 A JP 23930494A JP H0882296 A JPH0882296 A JP H0882296A
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JP
Japan
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main shaft
port
rolling piston
piston type
cylinder
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Application number
JP23930494A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Hattori
仁司 服部
Motonori Futamura
元規 二村
Kazuo Saito
和夫 齊藤
Masao Ozu
政雄 小津
Shigeto Sumitani
茂人 隅谷
Kanji Sakata
寛二 坂田
Kazuhisa Myojin
一寿 明神
Teruo Kobuna
照男 小鮒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0882296A publication Critical patent/JPH0882296A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C11/00Combinations of two or more machines or engines, each being of rotary-piston or oscillating-piston type
    • F01C11/002Combinations of two or more machines or engines, each being of rotary-piston or oscillating-piston type of similar working principle
    • F01C11/004Combinations of two or more machines or engines, each being of rotary-piston or oscillating-piston type of similar working principle and of complementary function, e.g. internal combustion engine with supercharger

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造をシンプルにすると共に組付性,信頼
性,効率の向上を図る。 【構成】 吸込管15及び吐出管17を備えた密閉ケー
ス19内に設けられ、吸込ポート27と吐出ポート29
とを有するシリンダ9と、シリンダ9内に偏心回転自在
に設けられ膨張室23を形成するローラ11と、主軸受
部材35及び副軸受部材37により回転自在に支持さ
れ、前記ローラ11に偏心回転を与える主軸13と、吸
込ポートへ送り込まれる吸込ガスの流入タイミングを制
御する流入タイミング制御手段とを備えていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ローリングピストン
式膨張機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な膨張機の概要について説明する
と、吸込みポートから取込まれた高圧ガスは、膨張仕事
による動力を発生して低圧ガスとなり、吐出ポートへつ
ながるようになるローリングピストン式膨張機におい
て、ローリングピストン式膨張機において高圧ガスを取
込むタイミング及び吐出するタイミングは、開閉弁機構
によって制御されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した如く、従来の
膨張機にあっては、吸込ポートから高圧ガスを取込むタ
イミング及び仕事を終えたガスを送り出すタイミングを
開閉弁機構を用いて行なうため、開閉弁機構が複雑にな
ると共に、組付性、コスト性の面で望ましくなかった。
【0004】そこで、この発明は、開閉弁機構のシンプ
ル化を図ると共に、信頼性、性能の向上及び組立の容易
なローリングピストン式膨張機を提出することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達するため
に、この発明は、吸込管及び吐出管を備えた密閉ケース
内に設けられ、吸込ポートと吐出ポートとを有するシリ
ンダと、シリンダ内に偏心回転自在に設けられ膨張室を
形成するローラと、主軸受部材と副軸受部材により回転
自在に支持され、前記ローラに偏心回転を与える主軸
と、吸込ポートへ送り込まれる吸込ガスの流入タイミン
グを制御する流入タイミング制御手段とを備えている。
【0006】流入タイミング制御手段は、第1に、前記
主軸側に設けられ、吸込管からの高圧ガスを導入する軸
心方向に沿って形成されたガス導入路と、ガス導入路か
ら延長され主軸周面に開口した供給ポートと、主軸受部
材側に設けられ、前記供給ポートと対向し合う時にガス
を取り込む取込みポートと、取込みポートから延長され
前記シリンダの吸込みポートと連通し合うガス誘導路と
から成っている。
【0007】第2に、主軸側に設けられた第1,第2の
供給ポートと主軸受部材側に設けられ、前記第1の供給
ポートと対向し合う時に、ガスを取込む第1の取込みポ
ートと、副軸受部材側に設けられ、前記第2の供給ポー
トと対向し合う時にガスを取り込む第2の取込みポート
と、第1,第2の取込みポートから延長され、前記シリ
ンダの吸込みポートと連通し合うガス誘導路とから成っ
ている。
【0008】第3に、主軸と同期して回転するよう支持
され、吸込ポートを開閉する円板となっている。
【0009】第4に、主軸の回転と同期してスライド移
動し、吸込ポートを開閉するスライド制御弁となってい
る。
【0010】そして好ましい実施態様として、円滑で安
定した回転を確保するために、主軸にフライホイールを
設けるようにしたり、主軸の回転動力で作動するポンプ
によって潤滑油が送り込まれ、主軸の摺動面に対して潤
滑油を供給する潤滑油供給路を設ける。
【0011】また、膨張機の下方に補助モータを、補助
モータの下方に圧縮機をそれぞれ配置し、膨張機の主軸
と、補助モータの主軸と、圧縮機の主軸とを同一軸心線
上で結合すると共に、少なくとも膨張機と圧縮機とをそ
れぞれ独立した密閉ケース内に配置した2流体方式対応
としてもよい。
【0012】この場合、膨張機の主軸と圧縮機の主軸と
を、膨張機の最大トルク発生時の主軸回転角と、圧縮機
の負荷最大トルク発生時の回転角が一致するように結合
することが望ましい。
【0013】
【作用】かかるローリングピストン式膨張機によれば、
始動時において、補助モータより主軸に回転力を与えた
後、オフとする。この時、膨張機にあっては、吸込管か
ら高圧ガスが送り込まれ、主軸が一回転することで、そ
の回転に対応して流入タイミング制御手段が働きシリン
ダ内に高圧ガスが的確に取込まれる。高圧ガスはシリン
ダ内において、膨張仕事をした後、低圧ガスとなって吐
出ポートから吐出されるようになる。この運転時におい
て、ローラの偏心回転によって主軸に回転力が与えられ
ると共に主軸受部材,副軸受部材及び偏心軸部には潤滑
油が供給される一方、フライホイールによって負荷等に
影響されることなく、円滑で安定した主軸の回転が確保
される。
【0014】一方、圧縮機にあっては、吸込みポートか
ら取込まれたガスは、ローラの偏心回転によって圧縮さ
れ吐出ポートから吐出される。この場合、膨張機側と圧
縮機側でトルクピークが一致し、圧縮機側の最大負荷を
容易に乗り切ることができ、円滑な回転状態が得られる
ようになる。
【0015】
【実施例】以下、図1乃至図5の図面を参照しながら、
この発明の第1の実施例を説明する。
【0016】図1はローリングピストン式膨張機1の全
体を示している。ローリングピストン式膨張機1は、中
央部位の補助モータ3を挟んで、上方に膨張機5が、下
方に圧縮機7がそれぞれ配置され、冷凍サイクル側(圧
縮機7側)とランキンサイクル側(膨張機5側)で作動
ガスが異なると2流体方式対応となっている。
【0017】膨張機5はシリンダ9と、シリンダ9内に
設けられたローラ11と、ローラ11に偏心回転を与え
る主軸13とを具備し、吸込管15と吐出管17が設け
られた上部密閉ケース19内に配置されている。
【0018】シリンダ9は、上部密閉ケース19内にブ
ラケット21を介して固定支持されると共に、後述する
ガス導入路23及びガス誘導路25を介して前記吸込管
15と連通し合う吸込みポート27と、前記吐出管17
と連通し合う吐出ポート29とを有している。
【0019】ローラ11は、シリンダ9内において、主
軸13の偏心軸部13aに嵌挿される一方、ローラ11
の外周面には、背圧又はばね等による付勢手段(図示し
ていない)によって常時ブレード31が接触し合うこと
で、ローラ11及びブレード31とによりシリンダ9内
に膨張室33が作られるようになっている。
【0020】主軸13は、前記シリンダ9を挟んで上下
に配置された主軸受部材35と副軸受部材37により回
転自在に軸支され、上位側の主軸受部材35を貫通した
主軸13の軸端部にはフライホイール39が固着されて
いる。また、下位側の副軸受部材37を貫通した主軸1
3の軸端部は、上部密閉ケース19から下方に延長さ
れ、補助モータ3の主軸41とキー42を介して一体に
結合されている。上部密閉ケース19を貫通した主軸1
3の貫通部は、メカニカルシール43によってシールが
確保されている。
【0021】膨張機5の主軸13には、軸心方向に沿っ
てガス導入路23と潤滑油供給路45が設けられ、ガス
導入路23の上方は、上部密閉ケース19内に開口し、
吸込管15と連通可能となる。ガス導入路23の下方
は、主軸13の周面に開口した供給ポート47となって
いる。
【0022】供給ポート47と対向し合う上位側の主軸
受部材35には、供給ポート47と同一形状の取込ポー
ト49と前記シリンダ9の吸込みポート27と連通し合
うガス誘導路25が設けられ、供給ポート47が所定の
角度回転し取り込みポート49の領域に入ることで、ガ
スの取込が開始し、領域外となることで取込が完了する
シャフトカットタイプとなっている。
【0023】潤滑油供給路45は、主軸13に設けられ
たロータリポンプ51の吐出口51aと接続しており、
主軸13の回転によって、ロータリポンプ51は、上部
密閉ケース19の底部に溜められた潤滑油を上下の主軸
受部材35,副軸受部材37及びローラ11との摺動面
と、ローラと軸受の摺動面に対しそれぞれ供給するよう
になっている。
【0024】補助モータ3は、ステータ53と、主軸4
1に固着されたロータ55とからなり、ステータ53は
下部密閉ケース57の内壁面に固着され、ステータ53
に電流が流れることで、ロータ35を介して主軸41に
回転動力が与えられるようになる。
【0025】下部密閉ケース57は、上部密閉ケース1
9と同一軸線上に一体に固着され、アキュームレータ5
9を有する吸込管61と、吐出管63とを有し、上部密
閉ケース19に対して独立している。
【0026】圧縮機7は、前記下部密閉ケース57内に
配置されると共に、第1のシリンダ65と第2のシリン
ダ66とで構成されている。
【0027】第1,第2のシリンダ65,66は、中間
仕切板67によってそれぞれ独立するよう仕切られ、両
シリンダ65,66には主軸41が貫通している。
【0028】圧縮機7の主軸41は、補助モータ3の主
軸41と連続し合う一体形状となっており、メインベア
リング71とサブベアリング72とによって回転自在に
軸支されている。主軸41には、前記第1のシリンダ6
5および第2のシリンダ66に対応する部分に互いに1
80度位相をずらした偏心軸部73,74が設けられ、
これら偏心軸部73,74には前記第1,第2のシリン
ダ65,66内に配置された第1のローラ75および第
2のローラ76が嵌合している。これにより、各ローラ
75,76は、偏心軸部73,74の回転により180
度位相がずれた偏心回転が与えられるようになる。
【0029】圧縮機7の主軸41と、補助モータ3の主
軸41と、膨張機5の主軸13は、同一軸心線上に結合
され、圧縮機7の主軸41、即ち、一体形状の補助モー
タ3の主軸41と膨張機5の主軸13は、膨張機5の最
大トルク発生時の主軸回転角(図3の時)と、圧縮機7
の負荷最大トルク発生時の回転角が一致するよう結合さ
れている。メインベアリング71とサブベアリング72
には、取入口が下部密閉ケース57内に臨む吐出管63
と連通し合う吐出ポート77が、また、第1,第2シリ
ンダ65,66には、吸込管61と連通し合う吸込みポ
ート79,79と、前記ローラ75,76の外周面と背
圧又はばね等による付勢手段81によって常時接触し合
うブレード83とが設けられ、各ローラ75,76及び
ブレード83とにより圧縮室85,86が作られるよう
になっている。
【0030】このように構成されたローリングピストン
式膨張機1によれば、始動時において、補助モータ3に
より主軸61に回転力を与えた後、オフとする。この
時、膨張機5にあっては、吸込管15から高圧ガスが送
り込まれ、主軸13が回転することで図2に示す如く回
転角に対応して吸込開始、吸込完了、流出開始の行程に
より膨張仕事をした後、低圧ガスとなって吐出ポート1
9から吐出されるようになる。この膨張機5の動作時に
おいて、ローラ11の偏心回転により補助モータ3がオ
フの状態でも主軸13に回転力が与えられると共に、上
下の主軸受部材35と副軸受部材37及びローラ11に
は潤滑油が供給される。同時に、フライホイール39の
もつ運動エネルギーによって負荷等に影響されることな
く円滑で安定した主軸13の回転が確保される。
【0031】一方、圧縮機7にあっては、吸込ポート7
9,79から取込まれたガスは、ローラ75,76の偏
心回転によって圧縮され吐出ポート77,77から吐出
される。この場合、膨張機5側と圧縮機7側でトルクピ
ークが一致し、圧縮機7側の最大負荷を容易に乗り切る
ことができ、円滑な回転状態が得られるようになる。図
4と図5は、高圧ガスが取込まれる時の流入抵抗による
圧力損失を解消した実施例を示したものである。
【0032】図4の実施例にあっては、供給ポート47
と取込ポート49の流量断面を軸方向に長い長円とした
構成としたものである。
【0033】これにより、流量断面積が拡大し、一定の
膨張比を確保した状態で圧力損失を低減することができ
る。
【0034】図5は、主軸13側に第1,第2の供給ポ
ート47a,47bを設ける一方、上位側の主軸受部材
35側に、前記第1の供給ポート47aと対向し合う時
にガスを取込む取込ポート49aと、下位側の主軸受部
材37側に、前記第2の供給ポート47bと対向し合う
ときにガスを取込む取込ポート49bと、第1,第2の
取込ポート47a,47bが延長され、前記シリンダ9
の吸込ポート27と連通し合うガス誘導路25a,25
bとを設けるものである。
【0035】これにより、取込流量が2倍となり、一定
の膨張比を確保した状態での圧力損失を低減することが
できる。
【0036】図6はローリングピストン式膨張機1の第
2の実施例を示したものである。
【0037】ローリングピストン式膨張機101は、上
方に補助モータ103が、中央に膨張機105が、下方
に圧縮機107がそれぞれ配置され、冷凍サイクル側
(圧縮機107側)とランキンサイクル側(膨張機10
5側)で作動ガスが異なると2流体方式対応となってい
る。
【0038】補助モータ103は、ステータ109と、
主軸111に固着されたロータ113とから成り、ステ
ータ109は密閉ケース115の内壁面に固着され、ス
テータ109に電流が流れることで、ロータ113を介
して主軸111に回転動力が与えられるようになる。
【0039】膨張機105は、第1のシリンダ117と
第2のシリンダ119とからなるツインタイプとなって
いる。第1,第2のシリンダ117,119は、密閉ケ
ース115の内壁面に固着された取付けブラケット12
1に固定支持されると共に、中間仕切板123によって
それぞれ独立するよう仕切られ、両シリンダ117,1
19には前記主軸111が貫通している。
【0040】膨張機105の主軸111は、補助モータ
103の主軸と連続し合う一体形状となっており、主軸
受部材125と副軸受部材126とによって回転自在に
軸支されている。主軸111には、前記第1のシリンダ
117および第2のシリンダ119に対応する部分に、
互いに180度位相をずらした偏心軸部127,129
が設けられ、これら偏心軸部127,129には前記第
1,第2のシリンダ117,119内に配置された第1
のローラ131および第2のローラ132が嵌合してい
る。これにより、各ローラ131,132は、偏心軸部
127,129の回転により180度位相がずれた偏心
回転が与えられるようになる。
【0041】第1,第2のローラ131,132の外周
面には、背圧又はばね等による付勢手段によって常時接
触し合うブレード133が設けられ、各ローラ131,
132及びブレード133とにより膨張室135がそれ
ぞれ作られるようになっている。
【0042】第1,第2のシリンダ117,119の内
壁面には、図12及び図13に示すごとくガス流入時の
ローラ131,132の位置により、そのローラ13
1,132が障害となる流入断面積を確保する。ストレ
ート又はテーパ状の切り欠き溝136が設けられてい
る。
【0043】主軸受部材125と第1のシリンダ117
との間には、吸込ポート137を有するポートプレート
139が配置され、吸込ポート137の一方は、主軸受
部材125に設けられた取入口141を介して吸込管1
43と連通している。他方は、膨張室135と連通し、
膨張室135は、吐出ポート142を介して吐出管14
4と接続連通している。
【0044】また、副軸受部材126と第2のシリンダ
119との間には、吸込ポート145を有するポートプ
レート147が配置され、吸込ポート145の一方は、
副軸受部材126に設けられた取入口149と連通し、
第2のシリンダ119,中間仕切板123,第1のシリ
ンダ117,ポートプレート139,主軸受部材125
を貫通したガス通路151を介して前記吸込管143と
連通している。また、他方は、膨張室135と連通し、
膨張室135は吐出ポート152を介して吐出管154
と接続連通している。
【0045】第1のシリンダ117側のポートプレート
139の吸込ポート137と、第2のシリンダ119側
のポートプレート147の吸込ポート145は、流入タ
イミング制御手段となる上下の円板153,153によ
って開閉自在に制御される。円板153は、吸込ポート
137,145のポート面上で回転し、高温,高圧の膨
張前のガス圧により吸込ポート137,145側に押し
付けられるよう薄板で形成され、吸込ポート137,1
45のシールが確保されるようになっている。円板15
3の内側には、図7,図8に示すごとく切れ目155に
よって変形可能な内側係合突起部157が設けられ、主
軸111の軸端から嵌挿していくことで係合孔159と
係合し、主軸111と同期して回転するよう取付けられ
たディスクプレートタイプとなっている。
【0046】円板153には、設計膨張比に対応した開
口角度θの長円形の流入口161を有し、図11に回転
角ごとの吸込ポート137,145と流入口161との
位置関係を示す。膨張比εは、膨張終了容積をVe、吸
込室容積をVs、死容積をVdとすると ε=(Ve+Vd)/(Vs+Vd) で求められる。なお、死容積は、円板153の厚みによ
って決定される。
【0047】この場合、図9に示すごとく、付勢ばね1
63により付勢されると共に、吸込ポート169を有す
るポートプレート139に沿ってスライド可能なスライ
ド制御弁165を、主軸111のカム部167で押圧
し、主軸111の回転と同期して吸込ポート169の開
閉を行なうスライディングポートタイプとすることも可
能である。なお、スライド制御弁165は、図10に示
す如く円筒体形状であってもよい。
【0048】一方、膨張機105の下部には、前記主軸
111によって回転力が与えられるギヤタイプの高圧ポ
ンプ171が設けられている。
【0049】高圧ポンプ171は密閉ケース115の内
壁面に固定支持された高圧ポンプ171は、膨張機10
5側の副軸126に固定する(図6参照)。満たされた
潤滑油内に配置されており、主軸111からの回転動力
によって入口175から取り入れた潤滑油を各ローラ1
31,132及び軸受部の摺動面へ供給する容積型のポ
ンプとなっている。
【0050】圧縮機107は、第1のシリンダ177と
第2のシリンダ178とで構成され、密閉ケース115
の内壁面に固定された支持ブラケット180に固定支持
されている。
【0051】第1,第2のシリンダ177,178は、
中間仕切板179によってそれぞれ独立するよう仕切ら
れ、両シリンダ177,178には主軸181が貫通し
ている。
【0052】圧縮機107の主軸181は、膨張機10
5から延長された主軸111とマグネットカップリング
183を介して伝導されており、メインベアリング18
5とサブベアリング187とによって回転自在に軸支さ
れている。主軸181には、前記第1のシリンダ177
および第2のシリンダ178に対応する部分に互いに1
80度位相をずらした偏心軸部191,192が設けら
れ、これら偏心軸部191,192には前記第1,第2
のシリンダ177,178内に配置された第1のローラ
193および第2のローラ194が嵌合している。これ
により、各ローラ193,194は、偏心軸部191,
192の回転により180度位相がずれた偏心回転が与
えられるようになる。
【0053】メインベアリング185とサブベアリング
187には、吐出管195と連通し合う吐出ポート19
7が設けられ、この吐出管195は、図6に示す如く取
入口側198は、支持フレーム173とマグネットカッ
プリング183との間に配置され、潤滑油を直接吸込む
ことがないよう工夫されている。
【0054】また、第1,第2シリンダ177,178
には、吸込管199と連通し合う吸込みポート201,
202と、前記ローラ193,194の外周面と背圧又
はばね等による付勢手段205によって常時接触し合う
ブレード207とが設けられ、各ローラ193,194
及びブレード207とにより圧縮室209,209が作
られるようになっている。
【0055】マグネットカップリング183は、前記支
持ケース173から一体に延長支持され、電気抵抗の大
きい隔壁211を挟んで配置された圧縮機107側のマ
グネット213と、膨張機105側のマグネット215
とからなり、圧縮機107側のマグネット213は、主
軸181に装着されたU字状のヨーク217の内側に設
けられている。
【0056】膨張機105側のマグネット215は、前
記高圧ポンプ171から延長された主軸111に設けら
れ、一方のマグネット215が回転すると、磁力の作用
で他方のマグネット213に回転力が与えられるように
なり、高圧ポンプ171の主軸111側からの回転動力
が圧縮機107側の主軸181へ伝達されるようになっ
ている。
【0057】このように構成されたローリングピストン
式膨張機101によれば、始動時において、補助モータ
103により主軸111に回転力を与えた後、オフとす
る。この時、膨張機105にあっては、吸込管143か
ら高圧ガスが送り込まれ、主軸111が回転することで
図11に示す如く回転角に対応して吸込開始、吸込完
了、流出開始の行程により膨張仕事をした後、低圧ガス
となって吐出ポート142,152から吐出されるよう
になる。この膨張機105の動作時において、膨張室1
35へのガスの流入は、切り欠き溝137及び開口角度
を有する薄板状の円板153の流入口161によって開
閉するため、死容積及び流入抵抗が低減し、サイクル効
率が向上する。これにより、前記した膨張比の式から膨
張比を大きくとることが可能となり、小型で高出力が得
られる。
【0058】一方、ローラ131,132の偏心回転に
より、補助モータ103がオフの状態でも主軸111に
回転力が与えられると共に、主軸受部材125と副軸受
部材126及びローラ131,132には潤滑油が供給
され円滑な主軸111の回転が確保される。
【0059】一方、圧縮機107にあっては、吸込ポー
ト201,202から取込まれたガスは、ローラ19
3,194の偏心回転によって圧縮され吐出ポート19
7,197から吐出される。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。
【0061】1.膨張機の構造がシンプルになると共
に、組付性,コスト性の面において、大変好ましいもの
となる。
【0062】2.流入口圧力損失を低減し、膨張機出力
を大きくできるようになり効率の向上が図れる。
【0063】3.フライホイールにより低回転数域での
安定した回転状態が得られる。
【0064】4.安定給油により摺動損失を低減でき
る。
【0065】5.補助モータにより起動及び過渡期の不
安定状態を解消できる。
【0066】6.トルクバランスがとれているのでコン
プレッサの負荷に対応できる。
【0067】7.所定の開口角度を有する流入口により
死容積の低減が図られるため、膨張比を大きくできるよ
うになり、小型で高出力が得られる。
【0068】8.切り欠き溝により、吸込時の流入抵抗
を低減し、サイクル効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したロータリピストン式膨張機
の切断面図。
【図2】ガスの取込み状態を示した動作図。
【図3】回転角に対する回転トルクの特性図。
【図4】図1のA−A,B−Bから見た説明図。
【図5】第1,第2の供給ポートからガスを取入れる膨
張機の要部の切断面図。
【図6】第2の実施例を示した図1と同様の切断面図。
【図7】主軸に円板を取付けた斜視図。
【図8】円板の説明図。
【図9】吸込ポートをスライディング制御弁で開閉する
実施例を示した説明図。
【図10】スライディング制御弁を円筒状とした斜視
図。
【図11】回転角ごとの吸込ポートと流入口の関係を示
した動作説明図。
【図12】シリンダの内壁にテーパ状の切り欠き溝を設
けた要部の切断面図。
【図13】シリンダの内壁にストレートの切り欠き溝を
設けた要部の切断面図。
【符号の説明】
9 シリンダ 11 ローラ 13 主軸 15 吸込管 17 吐出管 19 密閉ケース 23 ガス導入路 25 ガス誘導路 27 吸込ポート 29 吐出ポート 35 主軸受部材 37 副軸受部材 47 供給ポート(流入タイミング制御手段) 49 取込みポート(流入タイミング制御手段)
フロントページの続き (72)発明者 齊藤 和夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 小津 政雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 隅谷 茂人 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 坂田 寛二 静岡県富士市蓼原336 株式会社東芝富士 工場内 (72)発明者 明神 一寿 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (72)発明者 小鮒 照男 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸込管及び吐出管を備えた密閉ケース内
    に設けられ、吸込ポートと吐出ポートとを有するシリン
    ダと、シリンダ内に偏心回転自在に設けられ膨張室を形
    成するローラと、主軸受部材及び副軸受部材とにより回
    転自在に支持され、前記ローラに偏心回転を与える主軸
    と、吸込ポートへ送り込まれる吸込ガスの流入タイミン
    グを制御する流入タイミング制御手段とを備えているこ
    とを特徴とするローリングピストン式膨張機。
  2. 【請求項2】 流入タイミング制御手段は、主軸側に設
    けられ、吸込管からの高圧ガスを導入する軸心方向に沿
    って形成されたガス導入路と、ガス導入路から延長され
    主軸周面に開口した供給ポートと、主軸受部材側に設け
    られ、前記供給ポートと対向し合う時にガスを取り込む
    取込みポートと、取込みポートから延長され前記シリン
    ダの吸込みポートと連通し合うガス誘導路とから成るこ
    とを特徴とする請求項1記載のローリングピストン式膨
    張機。
  3. 【請求項3】 主軸側の供給ポートと、主軸受部材側の
    取込みポートの流量断面を、軸心方向に沿う長円とした
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のローリングピス
    トン式膨張機。
  4. 【請求項4】 流入タイミング制御手段は、主軸側に設
    けられ、吸込管からの高圧ガスを導入する軸心方向に沿
    って形成されたガス導入路と、ガス導入路から延長され
    主軸周面に開口した第1,第2の供給ポートと主軸受部
    材側に設けられ、前記第1の供給ポートと対向し合う時
    に、ガスを取込む第1の取込みポートと、副軸受部材側
    に設けられ、前記第2の供給ポートと対向し合う時にガ
    スを取り込む第2の取込みポートと、第1,第2の取込
    みポートから延長され前記シリンダの吸込みポートと連
    通し合うガス誘導路とから成ることを特徴とする請求項
    1記載のローリングピストン式膨張機。
  5. 【請求項5】 流入タイミング制御手段は、主軸と同期
    として回転するよう支持され、吸込ポートを開閉する円
    板であることを特徴とする請求項1記載のローリングピ
    ストン式膨張機。
  6. 【請求項6】 円板は、圧力に対応して吸込ポートのポ
    ート面と密着し合う薄板で形成されていることを特徴と
    する請求項5記載のローリングピストン式膨張機。
  7. 【請求項7】 円板には、設計膨張比に対応した長円形
    の流入口を備えていることを特徴とする請求項5又は6
    記載のローリングピストン式膨張機。
  8. 【請求項8】 流入タイミング制御手段は、主軸の回転
    と同期してスライド移動し、吸込ポートを開閉するスラ
    イド制御弁であることを特徴とする請求項1記載のロー
    リングピストン式膨張機。
  9. 【請求項9】 シリンダの内壁には、切り欠き溝を設け
    たことを特徴とする請求項1記載のローリングピストン
    式膨張機。
  10. 【請求項10】 主軸に、フライホイールを設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のローリングピストン式膨張
    機。
  11. 【請求項11】 主軸に、主軸の回転動力で作動するポ
    ンプによって潤滑油が送り込まれると共に、主軸の摺動
    面に対し潤滑油を供給する潤滑油供給路を設けたことを
    特徴とする請求項1,2,4記載のローリングピストン
    式膨張機。
  12. 【請求項12】 吸込ポートと吐出ポートとを有するシ
    リンダと、シリンダ内に偏心回転自在に設けられ膨張室
    を形成するローラと、主軸受部材により回転自在に支持
    され、前記ローラに偏心回転を与える主軸とを備え、前
    記主軸側に、高圧ガスを導入する軸心方向に沿って設け
    られたガス導入路と、ガス導入路から延長され主軸周面
    に開口した供給ポートとを設ける一方、主軸受部材側
    に、前記供給ポートと対向し合う時にガスを取り込む取
    込みポートと、取込みポートから延長され前記シリンダ
    の吸込みポートと連通し合うガス誘導路とを設けた膨張
    機の下方に、補助モータを、補助モータの下方に圧縮機
    をそれぞれ配置し、膨張機の主軸と、補助モータの主軸
    と、圧縮機の主軸とを同一軸心線上で結合すると共に、
    少なくとも膨張機と圧縮機とをそれぞれ独立した密閉ケ
    ース内に配置したことを特徴とするローリングピストン
    式膨張機。
  13. 【請求項13】 膨張機の主軸と圧縮機の主軸とを、膨
    張機の最大トルク発生時の主軸回転角と、圧縮機の負荷
    最大トルク発生時の回転角が一致するように結合したこ
    とを特徴とする請求項12記載のローリングピストン式
    膨張機。
  14. 【請求項14】 補助モータと膨張機、または補助モー
    タと圧縮機とを一緒に同軸結合し、全体を密閉ケース内
    に納めたことを特徴とする請求項12記載のローリング
    ピストン式膨張機。
JP23930494A 1994-07-11 1994-10-03 ローリングピストン式膨張機 Pending JPH0882296A (ja)

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