JP2008240550A - 流体機械および冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の流体機構を有する流体機械に好適なオイルポンプを提供する。
【解決手段】流体機械200Aのオイルポンプ6は、シャフト5が内部を貫通するシリンダ68と、中空の中心部をシャフト5が貫通するようにシリンダ68の内部に配置されたピストン161と、ピストン161の外周面とシリンダ68の内周面との間に形成された作動室67を吸入側作動室67aと吐出側作動室67bとに仕切る仕切部162と、吐出側作動室67bの容積減少にともなって、オイルがピストン161を外周側から内周側へと横切る方向に移動してシャフト5の内部の給油路29に送り込まれるように、吐出側作動室67bと給油路29とを接続するオイル吐出路66とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、シャフトで連結された複数の流体機構を有する流体機械に関する。本発明は、さらに、その流体機械を備えた冷凍サイクル装置に関する。
従来から、圧縮機構と膨張機構とを備えた流体機械として、膨張機一体型圧縮機が知られている。図19は、特許文献1に記載された膨張機一体型圧縮機の縦断面図である。
膨張機一体型圧縮機103は、密閉容器120、圧縮機構121、電動機122および膨張機構123を備えている。電動機122、圧縮機構121および膨張機構123は、シャフト124により連結されている。膨張機構123は、膨張する作動流体(例えば冷媒)から動力を回収し、回収した動力をシャフト124に与える。これにより、圧縮機構121を駆動する電動機122の消費電力が低減し、膨張機一体型圧縮機103を用いたシステムの成績係数が向上する。
密閉容器120の底部125は、オイル貯まりとして利用されている。底部125に貯められたオイルを密閉容器120の上方へ汲み上げるために、シャフト124の下端にオイルポンプ126が設けられている。オイルポンプ126によって汲み上げられたオイルは、シャフト124内の給油路127を経由して、圧縮機構121および膨張機構123に供給される。これにより、圧縮機構121の摺動部分および膨張機構123の摺動部分における潤滑性とシール性を確保することができる。
膨張機構123の上部には、オイル戻し経路128が設けられている。オイル戻し経路128は、一端がシャフト124の給油路127に接続し、他端が膨張機構123の下方に向かって開口している。一般に、膨張機構123の信頼性確保のため、オイルは過剰に供給される。余剰のオイルはオイル戻し管128を経由して、膨張機構123の下方に排出される。
作動流体に混入するオイルの量は、通常、圧縮機構121と膨張機構123とで相違する。したがって、圧縮機構121と膨張機構123とが別々の密閉容器内に収容されている場合には、オイル量の過不足が生じないように、2つの密閉容器内のオイル量を調整するための手段が不可欠となる。これに対し、圧縮機構121および膨張機構123が同一の密閉容器120内に収容されているため、図19に示す膨張機一体型圧縮機103には、オイル量の過不足の問題が本質的に存在しない。
上記の膨張機一体型圧縮機103では、底部125から汲み上げられたオイルが、高温の圧縮機構121を通過するため、圧縮機構121によって加熱される。圧縮機構121によって加熱されたオイルは、電動機122によってさらに加熱され、膨張機構123に到達する。膨張機構123に到達したオイルは、低温の膨張機構123において冷却されたのち、オイル戻し管128を経由して、膨張機構123の下方に排出される。膨張機構123から排出されたオイルは、電動機122の側面を通過する際に加熱され、さらに圧縮機構121の側面を通過する際にも加熱されて密閉容器120の底部125に戻る。
以上のように、オイルが圧縮機構と膨張機構を循環することにより、オイルを介して圧縮機構から膨張機構への熱移動が起こる。このような熱移動は、圧縮機構から吐出される作動流体の温度低下、膨張機構から吐出される作動流体の温度上昇を招来し、膨張機一体型圧縮機を用いたシステムの成績係数の向上を妨げる。
特開2005−299632号公報
かかる問題を解決するためには、密閉容器内の上部に配置されている流体機構に対して、どのような方法でオイルを供給するかが鍵を握っている。そこで、本発明は、シャフトで連結された複数の流体機構を有する流体機械において、密閉容器内の上部に配置された流体機構にオイルを供給するための改良を提供することを目的とする。
オイルを介して圧縮機構から膨張機構に熱が移動するという問題を解決するために、本発明者らは、オイルポンプのレイアウトを工夫した流体機械の提案を先の出願において行った。その流体機械の趣旨は、圧縮機構へのオイル供給経路と膨張機構へのオイル供給経路とを分離することにある。以下に概要を示すが、これらが本発明の先行技術を構成するものではないことを断っておく。
図18に示す流体機械300は、圧縮機構302、モータ304、オイルポンプ306、膨張機構303およびシャフト305を備えている。圧縮機構302、モータ304、オイルポンプ306および膨張機構303は、軸方向にこの順番で並んでいる。シャフト305は、圧縮機構302、モータ304および膨張機構303を連結している。組立誤差を吸収するために、シャフト305は、圧縮機構302側の第1シャフト305sと、膨張機構303側の第2シャフト305tとで構成されている。オイルポンプ306は、シャフト305の回転に応じて作動するロータリポンプであり、第1シャフト305sの内部に形成された給油路329にオイルを送り込む。給油路329に送られたオイルは、圧縮機構302の摺動部分を潤滑した後、密閉容器301の下部のオイル貯まり325に戻る。一方、膨張機構303への給油は、第2シャフト305tの外周面に形成された給油溝等を用いて行うことができる。膨張機構303の摺動部分を潤滑したオイルも、オイル貯まり325に戻される。
このように、オイルポンプ306の配置を工夫することにより、圧縮機構302を潤滑するオイルの循環経路と、膨張機構303を潤滑するオイルの循環経路とを分離できる。オイル貯まり325に貯められたオイルは、オイルポンプ306のオイル吸入口306qの近傍では比較的高温となるが、膨張機構303の近傍では比較的低温となる。これにより、オイルを介した圧縮機構302から膨張機構303への熱移動が抑制され、圧縮機構302で圧縮された作動流体の温度低下、膨張機構303で膨張した作動流体の温度上昇が防止され、当該流体機械300を用いたシステムの成績係数が改善される。
図18に示す流体機械300で用いているオイルポンプ306は、基本的には既存のロータリポンプの構造を踏襲している。既存のロータリポンプは、一般に、シリンダの外側に向かってオイル吐出路が延びている。したがって、シリンダの内部を貫通するシャフトに設けられた給油路にオイルを供給するためには、図18に示すごとく、オイルポンプ306の本体部(作動室を形成する部分)とは別に、オイルを一時的に収容するための部材307が必要となる。しかしながら、そのような部材307は、改良されたオイルポンプを備える本発明の流体機械によれば、不要である。
すなわち、本発明は、
底部がオイル貯まりとして利用される密閉容器と、
密閉容器内の上部に配置された第1流体機構と、
密閉容器内の下部に配置された第2流体機構と、
第1流体機構と第2流体機構とを連結するとともに、第1流体機構に通じる給油路が内部に形成されたシャフトと、
シャフトの軸方向における第1流体機構と第2流体機構との間に配置され、オイル貯まりに貯められたオイルを給油路に送り込むオイルポンプとを備え、
給油路の入口が、シャフトの外周面に設けられ、かつオイルポンプの内部に位置しており、
オイルポンプは、
シャフトが内部を貫通するシリンダと、
中空の中心部をシャフトが貫通するとともに、シリンダに内接しながら回転可能となるようにシリンダの内部に配置されたピストンと、
ピストンの外周面とシリンダの内周面との間に形成された作動室を吸入側作動室と吐出側作動室とに仕切る仕切部と、
吐出側作動室の容積減少にともなって、オイルがピストンを外周側から内周側へと横切る方向に移動し、ピストンの内側に入口が位置する給油路に送り込まれるように、吐出側作動室と給油路とを接続するオイル吐出路と、
を含む、流体機械を提供する。
他の側面において、本発明は、上記流体機械を含む冷凍サイクル装置を提供する。この場合、第1流体機構が作動流体を圧縮する圧縮機構であり、第2流体機構が膨張する作動流体から動力を回収する膨張機構でありうる。膨張機構によって回収された動力が圧縮機構に伝達されるように、シャフトで圧縮機構と膨張機構とを連結することができる。
上記本発明の流体機械のオイルポンプによれば、シャフトの回転に基づく吐出側作動室の容積減少にともない、オイルは、ピストンを横切る形で吐出側作動室からシャフトの外周面に向かって移動し、その後、給油路に送り込まれる。つまり、オイル吐出路がシリンダの内部に存在し、吐出側作動室のオイルをシリンダの外部に排出することなく、回転中のシャフトの内部の給油路に直接供給することができる。オイル吐出路をシリンダの外部に延ばす必要性がないので、オイルポンプの小型化および部品点数削減に有利である。しかも、オイルの安定供給という面においても、既存のロータリポンプと何ら遜色ない性能を発揮しうる。また、オイル吐出路が必然的に短くなるので、このことによるオイルポンプの負荷低減効果も期待できる。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる流体機械の縦断面図である。図2Aは、図1に示す流体機械のD1−D1横断面図である。図2Bは、図1に示す流体機械のD2−D2横断面図である。図3は、図1の部分拡大図である。
図1に示すように、流体機械200Aは、密閉容器1と、密閉容器1内の上部に配置されたスクロール型の圧縮機構2と、密閉容器1内の下部に配置された2段ロータリ型の膨張機構3と、圧縮機構2と膨張機構3との間に配置された電動機4と、圧縮機構2、膨張機構3および電動機4を連結するシャフト5と、電動機4と膨張機構3との間に配置されたオイルポンプ6とを備えている。電動機4がシャフト5を駆動することにより、圧縮機構2が作動する。膨張機構3は、膨張する作動流体から動力を回収してシャフト5に与え、電動機4によるシャフト5の駆動をアシストする。圧縮機構2と膨張機構3とは、シャフト5で連結されているので回転数が一致する。作動流体は、例えば、二酸化炭素やハイドロフルオロカーボンなどの冷媒である。
本明細書中では、シャフト5の軸方向を上下方向と定義し、圧縮機構2が配置されている側を上側、膨張機構3が配置されている側を下側と定義する。さらに、本実施形態では、スクロール型の圧縮機構2とロータリ型の膨張機構3を採用しているが、圧縮機構2および膨張機構3の型式はこれらに限定されず、他の容積型であってもよい。例えば、圧縮機構と膨張機構の双方をロータリ型またはスクロール型にすることが可能である。
図1に示すように、密閉容器1の底部はオイル貯まり25として利用されている。オイルは、圧縮機構2および膨張機構3の摺動部分における潤滑性とシール性を確保するために使用される。オイル貯まり25に貯められたオイルの量は、シャフト5の軸方向が鉛直方向に平行となるように密閉容器1の姿勢を定めた状態で、オイルポンプ6のオイル吸入口62qよりも上、かつ電動機4よりも下に油面SL(図4参照)が位置するように調整されている。言い換えれば、膨張機構3の周囲がオイル貯まり25に貯められたオイルで満たされ、膨張機構3の周囲を満たすオイルが圧縮機構2に供給されるように、シャフト5の軸方向に関するオイルポンプ6のオイル吸入口62qの位置が定められている。このようにすれば、圧縮機構2に使用されるオイルと膨張機構3に使用されるオイルとを共通のオイル貯まり25に貯めることができる。
オイル貯まり25は、オイルポンプ6のオイル吸入口62qが位置する上槽25aと、膨張機構3が位置する下槽25bとを含む。上槽25aと下槽25bとは、断熱部材31(具体的には仕切板)によって隔てられている。オイルポンプ6の周囲が上槽25aのオイルで満たされ、膨張機構3の周囲が下槽25bのオイルで満たされている。上槽25aのオイルは主に圧縮機構2のために使用され、下槽25bのオイルは主に膨張機構3のために使用される。
オイルポンプ6は、上槽25aに貯まっているオイルの油面SLがオイル吸入口62qよりも上方に位置するように、シャフト5の軸方向における圧縮機構2と膨張機構3との間に配置されている。電動機4とオイルポンプ6との間には、軸受部材75が配置されている。軸受部材75は密閉容器1に固定されており、この軸受部材75を介して、オイルポンプ6、断熱部材31および膨張機構3が密閉容器1に固定されている。軸受部材75の外周部には、圧縮機構2を潤滑し終えたオイル、および密閉容器1の内部空間24に吐出された作動流体から分離したオイルが上槽25aに戻れるように、複数の貫通孔75aが設けられている。貫通孔75aの数は、1つであってもよい。
オイルポンプ6は、上槽25aのオイルを吸入し、圧縮機構2の摺動部分にオイルを供給する。圧縮機構2を潤滑後、軸受部材75の貫通孔75aを通じて上槽25aに戻るオイルは、圧縮機構2および電動機4から加熱作用を受けているので、相対的に高温である。上槽25aに戻ったオイルは、再びオイルポンプ6に吸入される。一方、膨張機構3の摺動部分には、下槽25bのオイルが供給される。膨張機構3の摺動部分から溢れたオイルは、直接下槽25bに戻される。下槽25bに貯められたオイルは、膨張機構3から冷却作用を受けるので、相対的に低温となる。圧縮機構2と膨張機構3との間にオイルポンプ6を配置し、そのオイルポンプ6を用いて圧縮機構2への給油を行うことにより、圧縮機構2を潤滑する高温のオイルの循環経路を膨張機構3から遠ざけることができる。言い換えれば、圧縮機構2を潤滑する高温のオイルの循環経路と、膨張機構3を潤滑する低温のオイルの循環経路とを分けることができる。これにより、オイルを介した圧縮機構2から膨張機構3への熱移動が抑制される。
流体機械200Aの作動時において、オイル貯まり25に貯められたオイルは、上槽25aでは相対的に高温となり、下槽25bの膨張機構3の周囲では相対的に低温となる。断熱部材31は、上槽25aと下槽25bとの間のオイルの流通を制限することにより、上槽25aに高温のオイルが貯まり、下槽25bに低温のオイルが貯まった状態を維持する。さらに、断熱部材31の存在により、オイルポンプ6と膨張機構3との軸方向の距離が長くなるため、このことによっても、オイルポンプ6の周囲を満たすオイルから膨張機構3への熱移動量を低減することができる。上槽25aと下槽25bとの間のオイルの流通は、断熱部材31によって制限されているが、禁止されているわけではない。断熱部材31には、オイルの流通を許容するための貫通孔や切り欠き等の通路を設けることができる。上槽25aから下槽25b、またはその逆方向へのオイルの流通は、オイル量をバランスさせるように起こりうる。
次に、圧縮機構2および膨張機構3について説明する。
スクロール型の圧縮機構2は、旋回スクロール7と、固定スクロール8と、オルダムリング11と、軸受部材10と、マフラー16と、吸入管13と、吐出管15とを備えている。シャフト5の偏心軸5aに嵌合され、かつ、オルダムリング11により自転運動を拘束された旋回スクロール7は、渦巻き形状のラップ7aが、固定スクロール8のラップ8aと噛み合いながら、シャフト5の回転に伴って旋回運動を行い、ラップ7a,8aの間に形成される三日月形状の作動室12が外側から内側に移動しながら容積を縮小することにより、吸入管13から吸入された作動流体を圧縮する。圧縮された作動流体は、リード弁36を押し開き、固定スクロール8の中央部に設けられた吐出孔8b、マフラー16の内部空間16a、ならびに固定スクロール8および軸受部材10を貫通する流路17をこの順に経由して、密閉容器1の内部空間24に吐出される。シャフト5の給油路29を通ってこの圧縮機構2に到達したオイルは、旋回スクロール7と偏心軸5aとの摺動面や、旋回スクロール7と固定スクロール8との摺動面を潤滑する。密閉容器1の内部空間24に吐出された作動流体は、内部空間24に滞留する間に、重力や遠心力によってオイルと分離され、その後、吐出管15からガスクーラ(凝縮器)に向けて吐出される。
シャフト5を介して圧縮機構2を駆動する電動機4は、密閉容器1に固定された固定子21と、シャフト5に固定された回転子22とを含み、同期機および誘導機のいずれであってもよい。密閉容器1の上部に配置されたターミナル(図示省略)から電動機4に電力が供給される。電動機4は、圧縮機構2から吐出された作動流体およびオイルによって冷却される。
シャフト5の内部には、圧縮機構2の摺動部分に通ずる給油路29が軸方向に延びるように形成されており、この給油路29にオイルポンプ6から吐出されたオイルが送り込まれる。給油路29に送られたオイルは、膨張機構3を経由することなく、圧縮機構2の各摺動部分に供給される。このようにすれば、圧縮機構2に向かうオイルが膨張機構3で冷却されることがないので、オイルを介した圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を効果的に抑制することができる。また、シャフト5の内部に給油路29を形成すれば、部品点数の増加やレイアウトの問題が新たに生じないので好適である。
本実施形態においてシャフト5は、圧縮機構2側に位置する第1シャフト5sと、第1シャフト5sに連結された、膨張機構3側に位置する第2シャフト5tとを含む。第1シャフト5sと第2シャフト5tとは、膨張機構3によって回収された動力が圧縮機構2に伝達されるように連結器63によって連結されている。ただし、連結器63を使用せず、第1シャフト5sと第2シャフト5tとを直接嵌め合わせるようにしてもよい(図15参照)。さらに、単一の部品からなるシャフトを用いることも可能である。
連結器63は、軸受部材75の内部空間70hに配置されている。つまり、軸受部材75は、連結器63の設置スペースを提供する役割を担っている。連結器63は、軸受部材75の内部空間70hにおいて第1シャフト5sおよび第2シャフト5tと同期回転する。膨張機構3によって第2シャフト5tに与えられるトルクは、連結器63を介して第1シャフト5sに伝達される。
図6に示すように、第2シャフト5tの端部の外周面には、溝SPLが設けられている。同様の溝が連結器63の内周面にも設けられている(図示省略)。溝同士が係合する、いわゆるスプライン嵌合により、第2シャフト5tが連結器63に固定される。第1シャフト5sも同様の方法で連結器63に固定される。
図4に示すように、給油路29は、第1シャフト5sと第2シャフト5tとをまたがっている。第1シャフト5sにおいて、給油路29は、第1シャフト5sの両端面を貫通している。第2シャフト5tにおいて、給油路29は、一方の開口が第1シャフト5sと向かい合う端面に位置し、他方の開口である入口29pが膨張機構3の上軸受部材45よりも上側に位置している。つまり、給油路29の入口29pが、第2シャフト5tの外周面に設けられ、オイルポンプ6の内部に位置している。第2シャフト5tの外周面とは、両端面を除いた円筒面のことである。オイルポンプ6の働きにより入口29pから給油路29に送り込まれたオイルは、第1シャフト5sと第2シャフト5tとの連結部を経由して、圧縮機構2の摺動部分に供給される。
図1に示すように、膨張機構3は、第1シリンダ42と、第1シリンダ42よりも厚みのある第2シリンダ44と、これらのシリンダ42,44を仕切る中板43とを備えている。第1シリンダ42と第2シリンダ44とは、互いに同心状の配置である。図2Aおよび図2Bに示すように、膨張機構3は、さらに、シャフト5の偏心部5cに嵌合し、第1シリンダ42の中で偏心回転運動する第1ピストン46と、第1シリンダ42のベーン溝42aに往復動自在に保持され、一方の端部が第1ピストン46に接する第1ベーン48と、第1ベーン48の他方の端部に接し、第1ベーン48を第1ピストン46へと付勢する第1ばね50と、シャフト5の偏心部5dに嵌合し、第2シリンダ44の中で偏心回転運動する第2ピストン47と、第2シリンダ44のベーン溝44aに往復動自在に保持され、一方の端部が第2ピストン47に接する第2ベーン49と、第2ベーン49の他方の端部に接し、第2ベーン49を第2ピストン47へと付勢する第2ばね51と、を備えている。
膨張機構3は、さらに、第1シリンダ42、第2シリンダ44および中板43を狭持するように配置された上軸受部材45および下軸受部材41を備えている。下軸受部材41および中板43は第1シリンダ42を上下から狭持し、中板43および上軸受部材45は第2シリンダ44を上下から狭持する。上軸受部材45、中板43および下軸受部材41による狭持により、第1シリンダ42および第2シリンダ44内には、ピストン46,47の回転に応じて容積が変化する作動室55,56が形成される。上軸受部材45および下軸受部材41は、シャフト5を回転自在に保持する軸受部材としても機能する。膨張機構3も、圧縮機構2と同様、吸入管52と、吐出管53とを備えている。
図2Aに示すように、第1シリンダ42の内側には、第1ピストン46および第1ベーン48により区画された、吸入側の作動室55a(第1吸入側空間)および吐出側の作動室55b(第1吐出側空間)が形成される。図2Bに示すように、第2シリンダ44の内側には、第2ピストン47および第2ベーン49により区画された、吸入側の作動室56a(第2吸入側空間)および吐出側の作動室56b(第2吐出側空間)が形成される。第2シリンダ44における2つの作動室56a,56bの合計容積は、第1シリンダ42における2つの作動室55a,55bの合計容積よりも大きい。第1シリンダ42の吐出側の作動室55bと、第2シリンダ44の吸入側の作動室56aとは、中板43に設けられた貫通孔43aにより接続されており、一つの作動室(膨張室)として機能する。高圧の作動流体は、下軸受部材41に設けられた吸入孔41aから第1シリンダ42の作動室55aに流入する。第1シリンダ42の作動室55aに流入した作動流体は、作動室55bと作動室56aからなる膨張室においてシャフト5を回転させながら膨張して低圧になる。低圧の作動流体は、上軸受部材45に設けられた吐出孔45aから吐出される。
このように、膨張機構3は、シリンダ42,44と、シャフト5の偏心部5c,5dに嵌合するようにシリンダ42,44内に配置されたピストン46,47と、シリンダ42,44を閉塞しシリンダ42,44およびピストン46,47とともに膨張室を形成する軸受部材41,45(閉塞部材)を含むロータリ型である。ロータリ型の流体機構は、その構造上、シリンダ内の空間を2つに仕切るベーンの潤滑が不可欠となる。機構全体がオイルに浸かっている場合には、ベーンが配置されているベーン溝の後端を密閉容器1内に露出させるという極めて単純な方法により、ベーンを潤滑することができる。本実施形態においても、そのような方法でベーン48,49の潤滑を行っている。
その他の部分(例えば軸受部材41,45)への給油は、図3に示すように、例えば、第2シャフト5tの下端から膨張機構3のシリンダ42,44に向かって延びるように、第2シャフト5tの外周面に溝5kを設けることによって行うことができる。オイル貯まり25に貯まっているオイルに懸かる圧力は、シリンダ42,44とピストン46,47とを潤滑中のオイルに懸かる圧力よりも大きい。したがって、オイルポンプの助けを借りなくても、オイルは、第2シャフト5tの外周面の溝5kを伝って膨張機構3の摺動部分に供給されうる。さらには、第2シャフト5tの内部に給油路を設け、第2シャフト5tの下端にオイルポンプを設置することにより、膨張機構3の摺動部分に給油を行うようにしてもよい。
オイルポンプ6について詳しく説明する。図4は、図1の部分拡大図であり、図5は、図4のC−C横断面図であり、図6は、オイルポンプ6の要部の分解斜視図である。
図4に示すように、オイルポンプ6は、シャフト5が内部を貫通するシリンダ68と、シリンダ68の端面を閉塞する2つの閉塞部材62,64と、中空の中心部をシャフト5が貫通するようにシリンダ68の内部に配置されたリング状のピストン161と、シャフト5とピストン161との間に配置された偏心部65と、シャフト5の内部の給油路29とシリンダ68の内部の作動室67とを接続するオイル吐出路66とを含む。ピストン161は、シリンダ68に内接しており、シリンダ68の内部を回転可能である。シリンダ68の内径はピストン161の外径よりも大きく、ピストン161の外周面とシリンダ68の内周面との間に作動室67が形成されている。図5に示すように、作動室67は、仕切部162によって吸入側作動室67aと吐出側作動室67bとに仕切られている。
図4に示すように、シリンダ68の上面を閉塞する第1閉塞部材64は、軸受部材75に隣接して配置されており、シリンダ68に接する面とは反対側の面で軸受部材75の内部空間70hを閉じている。軸受部材75の内部空間70hには、第1シャフト5sと第2シャフト5tとを連結する連結器63が配置されている。シリンダ68の下面を閉塞する第2閉塞部材62には、シリンダ68内の作動室67にオイルを導くためのオイル吸入路62aが設けられている。オイル吸入路62aの始端、つまり、オイル吸入口62qは、オイル貯まり25(上槽25a)に面している。オイル吸入路62aの終端は、シリンダ68内の吸入側作動室67aに面している。オイル吸入路62aは、シリンダ68に設けられていてもよい。この場合、第2閉塞部材62を省略することが可能である。ただし、第2閉塞部材62を設けることにより、上槽25aの深さ調整が容易となる利点がある。上槽25aの深さを適切に調整することにより、油面SLがオイル吸入口62qよりも低下する可能性を低減できる。
図5および図6に示すように、ピストン161と仕切部162とは、相対位置関係が不変である。具体的には、ピストン161および仕切部162は、これらの部分が一体化された単一部品61(いわゆる揺動ピストン)に含まれている。仕切部162は、ピストン161の外周面から半径方向外向きに突出している。シリンダ68には、半径方向外向きに凹となるように凹部38pが設けられている。シリンダ68の凹部38pに仕切部162が揺動可能に嵌合することにより、ピストン161の自転が拘束されている。そして、吸入側作動室67aに面するオイル吸入路62aの終端の位置と、吐出側作動室67bに面するオイル吐出路66の始端の位置とが、仕切部162の左右に振り分ける形で定められている。このような位置関係とすることにより、作動室67のオイルに圧縮作用が加わることを実用上問題ない程度まで抑制することができる。
オイル吐出路66は、ピストン161の内側の空間に入口29pが面している給油路29にオイルが送り込まれるように、吐出側作動室67bと給油路29とを接続する。オイル吐出路66を流通するオイルは、ピストン161を外周側から内周側へと横切る方向に移動する。吐出側作動室67bから給油路29に送られるオイルは、シリンダ68の外部を経由していない。つまり、オイル吐出路66がシリンダ68の内部に設けられ、作動室67とシャフト5の給油路29とを接続する外部通路が省略された形になっている。これにより、部品点数減およびオイルポンプ6の小型化を図ることができる。
図5および図6に示すように、オイル吐出路66の少なくとも一部は、ピストン161の外周面と内周面とにまたがるようにピストン161に設けることができる。このようにすれば、吐出側作動室67bからピストン161の内側にオイルが移動可能である。シリンダ68の内部にオイル吐出路66が設けられることとなり、オイルポンプ6の小型化に極めて有利である。また、吐出側作動室67bと給油路29とを最短距離で結ぶことが容易となる。一般に、オイル吐出路66が短ければ短いほど圧力損失の低減に有利なので、本実施形態によれば、そうした効果を得やすい。
具体的に、オイル吐出路66の少なくとも一部は、ピストン161を径方向に貫通する貫通孔61hによって構成されている。このような貫通孔61hによれば、ピストン161の内側においてオイル吐出路66を構成する空間65hに、吐出側作動室67bのオイルをスムーズに移動させることができる。また、貫通孔61hを有するピストン161の製造も容易である。貫通孔61hの形状は、特に限定されないが、加工容易性等を考慮して、断面形状が円形を示す貫通孔61hをピストン161に設けることが好ましい。また、貫通孔61hの中心線の延長がピストン161の軸線O2と交差している場合に、貫通孔61hの長さが最小となるので好ましい。
次に、ピストン161の内側に配置されている偏心部65について説明する。図6に示すように、偏心部65は、シャフト5とピストン161とに介在し、シャフト5の軸線O1とピストン161の軸線O2とがオフセットした状態を保持する。偏心部65はシャフト5に固定されており、シャフト5と同期回転する一方、ピストン161に対しては摺動回転可能である。ピストン161の内側を偏心部65が回転することにより、シャフト5の動力がピストン161に伝達される。ピストン161の内側においては、偏心部65によりピストン161とシャフト5との間に確保される空間65hによって、オイル吐出路66が構成されている。このように、偏心部65は、ピストン161の内側にオイル吐出路66の一部を形成する役割と、シャフト5の動力をピストン161に伝達する役割とを担っており、オイルポンプ6の小型化に寄与している。
本実施形態において、偏心部65は、シャフト5から分離可能な偏心部材65からなっている。偏心部材65とシャフト5とを別部材とすることにより、ピストン161の内側において、オイル吐出路66を容易に確保することができる。なお、以下において、「偏心部」を「偏心部材」と表記する。
図7に示すように、偏心部材65は、シャフト5の外径に一致する大きさの内径の内周面65pと、ピストン161の内径に一致する大きさの外径の外周面65qとを有し、形状がリング状である。偏心部材65の内径の中心と外径の中心とはオフセットしている。図6に示すように、偏心部材65の内径の中心は、シャフト5の軸線O1に一致し、外径の中心はピストン161の軸線O2に一致している。このような偏心部材65によれば、ピストン161をスムーズに動作させることが可能である。
なお、本明細書において、「一致」は、必ずしも完全一致を意味しない。例えば、マイクロメートルオーダーの設計上の微差や組立誤差は、「一致」の概念に含まれるものとする。
図6および図7に示すように、偏心部材65は、第1偏心円板151と、第1偏心円板151に平行に配置された第2偏心円板152と、それら2つの偏心円板151,152を相互に固定する連結部153,154とを有している。連結部153,154は、2つの偏心円板151,152の間かつ周方向の複数箇所(本実施形態では2箇所)に設けられており、第1偏心円板151と第2偏心円板152の相対位置関係を保持する役割を担っている。第1偏心円板151と第2偏心円板152との間に形成された空間65hによって、ピストン161の内側におけるオイル吐出路66が構成されている。
図7に示すように、連結部153,154は、偏心円板151,152の外周縁(偏心部65の外周面65q)よりも内側に引き下がっている。そのため、第1偏心円板151の下面、第2偏心円板152の上面、ピストン161の内周面、および、シャフト5の外周面によって囲まれる空間65hが、当該偏心部材65の全周囲にわたって形成される。言い換えれば、偏心部材65によりピストン161とシャフト5との間に確保される空間65hは、シャフト5を周方向に取り囲む環状形態をなしている。この環状の空間65hにより、ピストン161の内側において、オイル吐出路66が構成されている。
図5から理解できるように、連結部153,154と給油路29の入口29pとが周方向に重なり合わない位置関係にて、偏心部材65とシャフト5とが相互に固定されている。このような位置関係により、シャフト5の回転角度によらず、給油路29の入口29pが環状の空間65hに露出する。さらに、環状の空間65hは、ピストン161の内周面に沿って形成されており、ピストン161に設けられたオイル吐出路としての貫通孔61hが、環状の空間65hにシャフト5の回転角度によらず露出している。このようにすれば、給油路29におけるオイルの脈動も小さく、圧縮機構2の摺動部分にオイルをスムーズかつ安定して供給することができる。
なお、偏心部材65によって形成される環状の空間65hは、360度途切れている箇所がないという趣旨であり、必ずしも円形である必要はない。
図6に示すように、偏心部材65には、半径方向の肉厚が最も大きい連結部153が設けられている位置において、内周側から外周側に向かって凹形状のキー溝65kが設けられている。同様に、シャフト5にも外周面に露出するキー溝58が設けられている。図5に示すように、偏心部材65のキー溝65kおよびシャフト5のキー溝58にキー72(いわゆる沈みキー)が係合し、偏心部材65がシャフト5に固定されている。このように、オイルポンプ6は、偏心部材65とシャフト5との相対回転を禁止するとともに、偏心部材65を介してシャフト5の動力をピストン161に伝達する動力伝達部としてのキー72をさらに備えている。このようなキー72を用いることにより、偏心部材65をシャフト5に容易に固定することができる。偏心部材65をシャフト5に固定し、両者の位置関係を不変とすることにより、偏心部材65によって形成される環状の空間65hと、シャフト5の外周面に設けられた給油路29の入口29pとの位置関係が不変となる。
ただし、キー72は、偏心部材65の一部であってもよいし、シャフト5の一部であってもよい。さらには、偏心部材65をシャフト5に直接嵌め合わせるようにしてもよい。
また、図5に示す本実施形態では、給油路29の入口29pが1つのみシャフト5に設けられているが、複数の入口29pをシャフト5に設けてもよい。複数の入口29pを設けることにより、ピストン161の貫通孔61hと、貫通孔61hに最も近い入口29pとがなす角度を小さくすることができる。このことにより、貫通孔61hから貫通孔61hに最も近い入口29pまでの距離が短くなり、給油路29にオイルをより安定して送り込むことが可能となる。
図9を参照して、オイルポンプ6の動作について説明する。図9の各図は、仕切部162が凹部38pに最も押し込まれた時点(上死点)からのシャフト5の回転角度を示している。シャフト5が回転すると、ピストン161は、シャフト5から動力を受け取ってオイルをオイル吸入路62aから吸入側作動室67aに吸入する仕事を行う(180°〜225°)。シャフト5がさらに回転し、ピストン161とシリンダ68との接点がオイル吸入路62aと作動室67との接続位置を通過すると、吸入側作動室67aが吐出側作動室67bへと変化し、オイル吐出路66を通じて吐出側作動室67bから給油路29への送油が開始される(225°〜405°)。シャフト5の回転によって吐出側作動室67bの容積は徐々に減少し、破線矢印で示すように、吐出側作動室67bのオイルが給油路29へと移動していく(405°〜585°)。吐出側作動室67bの容積が減少している期間において、吸入側作動室67aの容積が増大し、吸入側作動室67aへのオイルの吸入が行われる。
一連の動作が繰り返し行われるので、オイル吐出路66は、シャフト5の回転角度によらず、作動室67と給油路29とを接続することとなる。したがって、本実施形態のオイルポンプ6によれば、給油路29にオイルを連続的かつスムーズに送り込むことができる。
なお、本実施形態では、オイルポンプ6の偏心部65(偏心部材)とシャフト5とを別部材としているが、膨張機構3において説明した偏心部5c,5d(図1および図2参照)のように、偏心部がシャフト5の一部であってもよい。この場合において、図8に示すように、オイル吐出路66として利用できる環状溝5eをシャフト5の偏心部5fの外周面に設けることができる。給油路29の入口29pは、環状溝5e内に設けられている。このようにすれば、シャフト5の回転角度によらず、給油路29とピストン161におけるオイル吐出路66(貫通孔61h)との接続を確保することができ、圧縮機構2に安定して給油を行うことができる。また、部品点数の低減という観点において、図8の例は好ましい。
要するに、ピストン161の内周面とシャフト5の外周面との間に、シャフト5を周方向に取り囲む環状の空間65h,5eがオイル吐出路66の一部として形成され、シャフト5の回転角度によらず、環状の空間65h,5eに給油路29の入口29pが露出しているとよい。
(オイルポンプの第1変形例)
流体機械200Aに好適なオイルポンプは、図5等で説明したものに限定されず、ピストンや偏心部材に適宜変更を加えることができる。例えば、図10に示すオイルポンプ60を流体機械200Aに好適に採用できる。図11は、図10に示すオイルポンプ60の要部分解斜視図であり、図12は、図11に示す偏心部材の平面図および側面図である。図10に示すように、第1変形例にかかるオイルポンプ60は、シリンダ68、ピストン181および偏心部材85を備えており、基本動作に関しては先に説明したオイルポンプ6(図4〜図9参照)と共通である。主要な相違点は、ピストン181および偏心部材85の構造と、これらによって形成されるオイル吐出路86の形状にある。
図11に示すように、オイルポンプ60のピストン181には、貫通孔の代替として、外周面と内周面とにまたがる形で溝81hが設けられている。ピストン181には仕切部182が一体化されており、これら2つの部分によって揺動ピストン81が構成されている。溝81hの位置は、図5に示す貫通孔61hの位置と一致している。オイルは、溝81hを流通して、吐出側作動室67bからピストン181の内側の空間へと移動できる。オイル吐出路86の一部が溝81hによって構成されている。
言い換えると、ピストン181は、シャフト5の軸方向に関して、シリンダ68の高さよりも厚みが減じられた薄肉部183を有する。この薄肉部183に基づき、シリンダ68を閉塞する閉塞部材62,64とピストン181との間に空間81h(溝81h)が形成される。なお、本変形例においては、ピストン181の上面側と下面側のそれぞれに溝81hが設けられているが、いずれか一方のみであってもよい。
図11および図12に示すように、リング状の偏心部材85は、板状の本体部185と、本体部185の上面側および下面側の複数箇所に概ね等角度間隔で設けられたスペーサ部184とを有する。スペーサ部184は、本体部185の上面側および下面側の一方にのみ設けられていてもよい。本体部185の厚みは、ピストン181の厚み(≒シリンダ68の厚み)よりも小さい。スペーサ部184は、本体部185の厚みと自身の厚みとの合計がピストン181の厚みに等しくなるように寸法が調整されている。このようなスペーサ部184により、ピストン181の内側にオイル吐出路86として機能する、十分な広さの空間85hが形成される。
スペーサ部184は、本体部185の主面(上面および下面)から厚さ方向に突出している半球状の部分であり、シリンダ68を閉塞する閉塞部材62,64に接する先端面が曲面になっている。そのため、偏心部材85と閉塞部材62,64との摩擦は小さく、偏心部材85がピストン181の内側をスムーズに回転できる。また、スペーサ部184が半球状であることから、ピストン181の内側に形成された空間85hは、シャフト5を周方向に取り囲む環状の形態を有する。
図12に示すように、偏心部材85の内径の中心と外径の中心とはオフセットしている。本体部185には、径方向の厚みの最も大きい位置にキー溝85kが設けられている。先に説明の通り、キー溝85kは、キーを用いてシャフト5に偏心部材85を固定するために使用される。本体部185には、さらに、径方向の厚みが大きい位置において、内周側から外周側に向かって凹となる凹部85tが設けられている。シャフト5の周方向に関して、凹部85tと給油路29の入口29pとが重なり合う(一致する)位置関係にて、偏心部材85とシャフト5とが相互に固定される。これにより、給油路29の入口29pが凹部85kに常に露出し、偏心部材85によって形成される空間85hと給油路29との接続がシャフト5の全回転角度で保持される。偏心部材85によって形成される空間85hには、ピストン181に設けられた溝81hも常に露出する。したがって、給油路29にオイルを連続的かつスムーズに送り込むことができる。
なお、溝81hは、ピストン181が平面視でC字状を示すように、ピストン181の一部を切除する形で設けられていてもよい。ただし、薄肉部183が残るように溝81h(図11)を形成すれば、ピストン181の強度を確保しやすいという利点がある。
(オイルポンプの第2変形例)
吐出側作動室67bと給油路29とを接続するオイル吐出路を、偏心部材を用いることなくシリンダ68の内部に形成することも可能である。図14に、そのようなオイルポンプの例を示す。
図13に示すオイルポンプ160は、シリンダ90、ピストン92および仕切部93を備えている。ピストン92と仕切部93は別々の部材である。ピストン92の内径は、シャフト5の外径に一致している。ピストン92はシャフト5に固定されており、両者は同期回転する。シャフト5およびピストン92の回転中心は一致している。一方、シャフト5およびピストン92の回転中心は、シリンダ90の中心(内径の中心)からオフセットしている。ピストン92がシリンダ90に内接しており、シリンダ90の内径とピストン92の外径との差異に基づく三日月状の作動室67が、シリンダ90の内周面とピストン92の外周面との間に形成されている。
オイル吸入路62aは、半径方向外向きに凹となるようにシリンダ90の内周面に設けられた凹部91に面している。凹部91が、オイル吸入路62aと作動室67との接続部をなしている。シリンダ90の内面に沿った仕切部93の摺動が凹部91に阻止されないように、シャフト5の軸方向に関する凹部91の深さがシリンダ90の厚みよりも小さく定められている。ピストン92とシリンダ90との接点は、凹部91から見てシャフト5の回転方向の後方側かつ、当該凹部91に隣接する位置で固定されている。シリンダ90とピストン92との接点が固定されているので、シャフト5の全回転角度で凹部91から作動室67にオイルが移動できる。
ピストン92とシリンダ90との接点が固定である一方、仕切部93とシリンダ90との接点は、シャフト5の回転に同期してシリンダ90の内周面に沿って移動する。仕切部93は、ピストン92およびシャフト5に設けられたベーン溝94,95に進退可能に収容され、先端がシリンダ90の内周面に摺動可能に接触することにより、作動室67を吸入側作動室67aと吐出側作動室67bとに仕切っている。つまり、仕切部93は、いわゆるスライディングベーンからなっている。ピストン92には、ベーン溝94,95から見てシャフトの回転方向に関する前方側、かつベーン溝94,95に隣接する位置において、当該ピストン92を外周面と内周面とにまたがる形でオイル吐出路97が設けられている。シャフト5の回転方向に関して、オイル吐出路97が設けられている位置と、シャフト5の外周面に設けられている給油路29の入口29pの位置とが一致している。このような構造および位置関係により、作動室67と給油路29との常時接続、ひいては給油路29への連続送油が達成される。
ベーン溝94,95は、ピストン90に設けられた第1部分94と、第1部分94に連なるように給油路29から分岐する形でシャフト5に設けられた第2部分95とを含む。スライディングベーン93(仕切部)は、第1部分94と第2部分95とにまたがる形でベーン溝94,95に収容されており、給油路29を流通するオイルの圧力が後端に掛かることにより、先端がシリンダ90の内周面に押し付けられている。このようにすれば、スライディングベーン93を進退させるためのバネ等の部品が不要である。もちろん、スライディングベーン93の後方にバネのような弾性材を配置し、スライディングベーン93の先端がシリンダ90の内周面に押し付けられるようにしてもよい。
図14を参照してオイルポンプ160の動作を説明する。図14の各図は、ピストン92とシリンダ90との接点に給油路29の入口29pが一致した時点からのシャフト5の回転角度を示している。シャフト5が回転すると、スライディングベーン93とシリンダ90との接点がシリンダ90の内周面に沿って移動し、作動室67が吸入側作動室67aと吐出側作動室67bとに仕切られる。吐出側作動室67bの容積減少は、スライディングベーン93がシリンダ90の凹部91を通過した時点から始まる。吐出側作動室67bの容積減少により、給油路29にオイルが送り込まれる。吐出側作動室67bの容積減少と並行して、吸入側作動室67aの容積が増大していく。
(第2実施形態)
図15に示すのは、第2実施形態にかかる流体機械の縦断面図である。第1実施形態と本実施形態との相違点は、オイルポンプ6のレイアウトにある。その他の構成は、同一参照符号を付していることから理解できるように、第1実施形態と共通である。
具体的に、本実施形態の流体機械200Bのオイルポンプ6は、第1シャフト5sと第2シャフト5tとの連結部35よりも上側に配置されている。言い換えれば、第1シャフト5sと第2シャフト5tとの連結部35がオイルポンプ6から見て膨張機構3側に位置している。2つのシャフト5s,5tの連結部35は、オイルポンプ6と膨張機構3との間にある断熱部材31の貫通孔内に位置している。圧縮機構2にオイルを供給するための給油路29は、第1シャフト5sにのみ設けられている。もちろん、給油路29の入口29pも第1シャフト5sに設けられている。このようにすれば、オイルポンプ6から給油路29に送り込まれたオイルが、第1シャフト5sと第2シャフト5tの連結部35を横断しない。したがって、連結部35からのオイル漏れを防ぐという観点において、本実施形態の流体機械200Bは、第1実施形態よりも優れている。
さらに、オイルポンプ6から給油路29に送り込まれたオイルが、第2シャフト5tを経由することなく圧縮機構2に供給される。そのため、圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を抑制するという観点において、本実施形態の流体機械200Bは、第1実施形態よりも有利である。なお、本実施形態においては、第1シャフト5sと第2シャフト5tとを嵌め合わせによって直接連結しているが、第1実施形態で説明した連結器63を用いてもよい。
本発明の流体機械は、例えば、空気調和装置、給湯装置、乾燥機または冷凍冷蔵庫のための冷凍サイクル装置に好適に採用できる。図16に示すように、冷凍サイクル装置201は、第1実施形態で説明した流体機械200Aと、流体機械200Aの圧縮機構2で圧縮された冷媒を放熱させる放熱器112と、流体機械200Aの膨張機構3で膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器114とを備えている。圧縮機構2、放熱器112、膨張機構3および蒸発器114が配管によって接続されることによって冷媒回路が構成されている。
例えば、冷凍サイクル装置201が空気調和装置に適用される場合、圧縮機構2から膨張機構3への熱移動を抑制することにより、暖房運転時における圧縮機構2の吐出温度の低下による暖房能力の低下、冷房運転時における膨張機構3の吐出温度の上昇による冷房能力の低下を防ぐことができる。結果として、空気調和装置の成績係数が向上する。
また、図1に示す流体機械200Aの膨張機構3を圧縮機構として機能させることもできる。図17に示すように、本発明の流体機械は、圧縮機200C、放熱器112、膨張機構115(膨張弁)および蒸発器114を備えた冷凍サイクル装置202の圧縮機200Cとして用いることができる。圧縮機200Cは、シャフト5で連結された2つの流体機構の一方が、作動流体を圧縮する第1圧縮機構3’であり、他方が、第1圧縮機構3’で圧縮された作動流体をさらに圧縮する第2圧縮機構2となる。第1圧縮機構3’の吐出管52(膨張機構3にとっての吸入管)と第2圧縮機構2の吸入管13とが直結される。
また、上述の圧縮機200Cを膨張機として使用してもよい。さらに、図1に示す流体機械200Aの圧縮機構2を膨張機構とし、膨張機構3を圧縮機構として機能させてもよい。
本発明の第1実施形態にかかる流体機械の縦断面図 図1に示す流体機械のD1−D1横断面図 同じくD2−D2横断面図 第2シャフトの外周面に形成された給油用の溝を示す模式図 図1の部分拡大図 図4のC−C横断面図 オイルポンプの要部分解斜視図 偏心部材の平面図およびD3−D3断面図 偏心部の他の例を示す模式図 オイルポンプの動作説明図 第1変形例にかかるオイルポンプの拡大断面図 図10に示すオイルポンプの要部分解斜視図 図11に示す偏心部材の平面図および側面図 第2変形例にかかるオイルポンプの要部横断面図 図13に示すオイルポンプの動作説明図 第2実施形態にかかる流体機械の縦断面図 図1の流体機械を用いた冷凍サイクル装置の構成図 図1の流体機械を圧縮機として用いた冷凍サイクル装置の構成図 先の出願において本発明者らが提案した流体機械の断面図 従来の膨張機一体型圧縮機の断面図
符号の説明
1 密閉容器
2 圧縮機構
3 膨張機構
5 シャフト
5s 第1シャフト
5t 第2シャフト
6,60,160 オイルポンプ
25 オイル貯まり
29 給油路
29p 給油路の入口
61h 貫通孔
65,85 偏心部材(偏心部)
65h,85h 環状の空間
66,86,97 オイル吐出路
67 作動室
67a 吸入側作動室
67b 吐出側作動室
68,90 シリンダ
72 キー(動力伝達部)
81h 溝
94,95 ベーン溝
151,152 偏心円板
153,154 連結部
161,181,92 ピストン
162,182,93 仕切部
184 スペーサ部
185 本体部
200A,200B 流体機械
201,202 冷凍サイクル装置

Claims (21)

  1. 底部がオイル貯まりとして利用される密閉容器と、
    前記密閉容器内の上部に配置された第1流体機構と、
    前記密閉容器内の下部に配置された第2流体機構と、
    前記第1流体機構と前記第2流体機構とを連結するとともに、前記第1流体機構に通じる給油路が内部に形成されたシャフトと、
    前記シャフトの軸方向における前記第1流体機構と前記第2流体機構との間に配置され、前記オイル貯まりに貯められたオイルを前記給油路に送り込むオイルポンプとを備え、
    前記給油路の入口が、前記シャフトの外周面に設けられ、かつ前記オイルポンプの内部に位置しており、
    前記オイルポンプは、
    前記シャフトが内部を貫通するシリンダと、
    中空の中心部を前記シャフトが貫通するとともに、前記シリンダに内接しながら回転可能となるように前記シリンダの内部に配置されたピストンと、
    前記ピストンの外周面と前記シリンダの内周面との間に形成された作動室を吸入側作動室と吐出側作動室とに仕切る仕切部と、
    前記吐出側作動室の容積減少にともなって、オイルが前記ピストンを外周側から内周側へと横切る方向に移動し、前記ピストンの内側に前記入口が位置する前記給油路に送り込まれるように、前記吐出側作動室と前記給油路とを接続するオイル吐出路と、
    を含む、流体機械。
  2. 前記第2流体機構の周囲が前記オイル貯まりに貯められたオイルで満たされ、前記第2流体機構の周囲を満たすオイルが前記第1流体機構に供給されるように、前記オイルポンプのオイル吸入口の位置が定められている、請求項1記載の流体機械。
  3. 前記オイル吐出路は、前記シャフトの回転角度によらず前記作動室と前記給油路とを接続する、請求項1記載の流体機械。
  4. 前記オイル吐出路の少なくとも一部は、前記ピストンの外周面と内周面とにまたがるように前記ピストンに設けられている、請求項1記載の流体機械。
  5. 前記オイル吐出路の少なくとも一部は、前記ピストンを径方向に貫通する貫通孔によって構成されている、請求項4記載の流体機械。
  6. 前記オイル吐出路の少なくとも一部は、前記ピストンの外周面と内周面とにまたがる形で前記ピストンに設けられた溝によって構成されている、請求項4記載の流体機械。
  7. 前記ピストンおよび前記仕切部は、これらの部分が一体化された単一部品に含まれ、
    前記シリンダには、半径方向外向きに凹となるように凹部が設けられており、その凹部に前記仕切部が揺動可能に嵌合することにより前記ピストンの自転が拘束される一方、
    前記吸入側作動室に面するオイル吸入路の終端の位置と、前記吐出側作動室に面する前記オイル吐出路の始端の位置とが、前記仕切部の左右に振り分ける形で定められている、請求項1記載の流体機械。
  8. 前記ピストンと前記シャフトとに介在し、前記シャフトの軸線と前記ピストンの軸線とがオフセットした状態を保持し、前記ピストンに対して摺動回転可能であり、前記シャフトの動力を前記ピストンに伝達する偏心部をさらに備え、
    前記ピストンの内側においては、前記偏心部により前記ピストンと前記シャフトとの間に確保される空間によって、前記オイル吐出路が構成されている、請求項1記載の流体機械。
  9. 前記偏心部により前記ピストンと前記シャフトとの間に確保される空間は、前記シャフトを周方向に取り囲む環状形態をなすものであり、
    前記シャフトの回転角度によらず、前記給油路の入口が前記環状の空間に露出している、請求項8記載の流体機械。
  10. 前記オイル吐出路の一部が、前記ピストンの外周面と内周面とにまたがるように前記ピストンに設けられ、
    前記環状の空間が前記ピストンの内周面に沿って形成されており、前記ピストンに設けられた前記オイル吐出路が前記環状の空間に前記シャフトの回転角度によらず露出している、請求項9記載の流体機械。
  11. 前記偏心部が、前記シャフトから分離可能な偏心部材からなる、請求項8記載の流体機械。
  12. 前記偏心部材は、前記シャフトの外径に一致する大きさの内径の内周面と、前記ピストンの内径に一致する大きさの外径の外周面とを有し、形状がリング状であり、
    前記偏心部材の内径の中心と外径の中心とがオフセットしている、請求項11記載の流体機械。
  13. 前記偏心部材と前記シャフトとの相対回転を禁止し、かつ前記偏心部材を介して前記シャフトの動力を前記ピストンに伝達する動力伝達部をさらに備えた、請求項11記載の流体機械。
  14. 前記ピストンの内周面と前記シャフトの外周面との間には、前記シャフトを周方向に取り囲む環状の空間が前記オイル吐出路の一部として形成され、前記シャフトの回転角度によらず、前記環状の空間に前記給油路の入口が露出している、請求項1記載の流体機械。
  15. 前記偏心部材は、第1偏心円板と、前記第1偏心円板に平行に配置された第2偏心円板と、それら2つの偏心円板の間かつ周方向の複数箇所に設けられ、それら2つの偏心円板を相互に固定する連結部とを含み、
    前記第1偏心円板と前記第2偏心円板との間に形成された空間によって、前記ピストンの内側における前記オイル吐出路が構成されている、請求項14記載の流体機械。
  16. 前記偏心部材は、前記ピストンの厚みよりも小さい厚みのリング状の本体部と、前記本体部の厚みと自身の厚みとの合計が前記ピストンの厚みに等しくなるように、前記本体部の上面側および/または下面側の複数箇所に設けられたスペーサ部とを含み、
    前記スペーサ部により、前記ピストンの内側に前記オイル吐出路として機能する空間が形成されている、請求項14記載の流体機械。
  17. 前記シャフトおよび前記ピストンの回転中心が一致し、かつ両者が同期回転する一方、前記シャフトおよび前記ピストンの回転中心が前記シリンダの中心からオフセットしており、
    前記仕切部は、前記ピストンに設けられたベーン溝に進退可能に収容され、先端が前記シリンダの内周面に摺動可能に接触することにより、前記作動室を前記吸入側作動室と前記吐出側作動室とに仕切るスライディングベーンからなり、
    前記ピストンには、前記ベーン溝から見て前記シャフトの回転方向に関する前方側、かつ前記ベーン溝に隣接する位置において、当該ピストンを外周面と内周面とにまたがる形で前記オイル吐出路が設けられており、
    前記シャフトの回転方向に関して、前記オイル吐出路が設けられている位置と、前記シャフトの外周面に設けられている前記給油路の入口の位置とが一致している、請求項1記載の流体機械。
  18. 前記ベーン溝が、前記ピストンに設けられた第1部分と、前記第1部分に連なるように前記給油路から分岐する形で前記シャフトに設けられた第2部分とを含み、
    前記スライディングベーンは、前記第1部分と前記第2部分とにまたがる形で前記ベーン溝に収容されており、前記給油路を流通するオイルの圧力が後端に掛かることにより、前記先端が前記シリンダの内周面に押し付けられる、請求項17記載の流体機械。
  19. 前記第1流体機構が、作動流体を圧縮する圧縮機構であり、
    前記密閉容器の内部に、前記圧縮機構で圧縮された高温高圧の作動流体が吐出されるようになっており、
    前記第2流体機構が、膨張する作動流体から動力を回収する膨張機構であり、
    前記シャフトは、前記膨張機構によって回収された動力が前記圧縮機構に伝達されるように、前記圧縮機構と前記膨張機構とを連結している、請求項1記載の流体機械。
  20. 前記シャフトは、前記圧縮機構側の第1シャフトと、前記第1シャフトに連結された、前記膨張機構側の第2シャフトとを含み、
    前記第1シャフトと前記第2シャフトとの連結部が前記オイルポンプから見て前記膨張機構側に位置しており、
    前記オイルポンプによって供給されるオイルが流通するべき前記給油路が前記第1シャフトにのみ設けられるとともに、前記給油路への入口が前記第1シャフトに設けられている、請求項19記載の流体機械。
  21. 請求項19記載の流体機械を含む、冷凍サイクル装置。
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