JPS6014950Y2 - 回転式圧縮機 - Google Patents

回転式圧縮機

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JPS6014950Y2
JPS6014950Y2 JP9783679U JP9783679U JPS6014950Y2 JP S6014950 Y2 JPS6014950 Y2 JP S6014950Y2 JP 9783679 U JP9783679 U JP 9783679U JP 9783679 U JP9783679 U JP 9783679U JP S6014950 Y2 JPS6014950 Y2 JP S6014950Y2
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JP
Japan
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vane
cylinder
oil
rotor
pressure
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JP9783679U
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JPS5615479U (ja
Inventor
敏雄 松田
善之 森川
Original Assignee
株式会社クボタ
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用冷凍サイクル等に設けられかつベーン
をシリンダ内壁に当接せしめるために高圧室から差圧に
よって油をベーンスロットの底部空間に供給する構造を
持つ回転式圧縮機の改良に関するもので、ベーンをシリ
ンダ内壁に当接せしめるための油の供給量を圧縮室内部
の圧力に応じて制御し、これに使用する油量を必要最小
限として圧縮機の効率を増大させるとともにベーンのシ
リンダ内壁への押しつけ力を適正に保持し、ロータの回
転にともなうベーンの摺動運動を確実にしてベーン先端
およびシリンダの摩耗を減少せしめるようにすることを
目的の一つとするものである。
従来、複数個のベーンを有する回転式圧縮機においては
、ロータの回転にともなってベーンがその先端をシリン
ダ内壁に接して回転摺動するよう全てのベーン底部に常
時高圧の油を多量に供給する構造が多く用いられている
したがってベーンの伸張行程におけるベーンスロットの
底部空間容積の増大にともなって多量の油がベーンスロ
ットの底部空間に供給されるが、それと同時に圧力の低
い吸入側の圧縮室へも油が漏洩する。
さらにベーンの縮小行程においてベーンスロットの底部
空間容積が減少するとベーンスロットの底部空間内の油
は外部へ押し出され、かなりの部分は圧縮室へ逃げて圧
縮ガスとともに吐出されるのである。
吐出ガス中の油は、たとえば冷凍サイクルにおいては周
知の如く熱交換の妨害や圧力損失の増大など多大な悪影
響をおよぼすことと、前述のベーンをシリンダ内壁に当
接させるための多量の油を確保するために吐出ガスより
分解される必要があるが、圧縮機としてこのような高性
能の油分離装置を具備することはコストが高くなり圧縮
機の重量・寸法も増大する欠点がある。
さらにこの圧縮機の内部循環油量の増加は、体積効率の
低下と圧縮機の動力損失をもたらすのである。
また前記複数のベーンを有する回転式圧縮機においては
、その耐久性能はベーンとシリンダ内壁との相互摩耗に
より決定されるものであり、ベーン底部に常時高圧の油
を作用させる構造では伸張行程側にあるベーンが過度に
圧縮機に押しつけられ、ベーン先端およびシリンダ内壁
の摩耗増と圧縮機の入力増をひき起こす結果となり耐久
性や効率を悪くするという欠点がある。
本考案は、上記従来の回転式圧縮機にみられる欠点を除
去するもので、ベーンスロットの底部空間に油を供給す
るための円周状溝にロータ回転方向で上死点前の端部付
近において開口し高圧室と連通ずる油供給孔を設け、こ
の円周状溝にベーンスロットの底部空間への油供給量を
ベーン先端にかかる圧力に応じて制御する構造を持たせ
ることにより、ベーンスロットの底部空間への油供給量
を制限して圧縮機の効率を高めるとともにベーン底部に
かかる圧力を調整してベーンのシリンダ内壁への押しつ
け力を常に適正に保ち、ベーン先端とシリンダ内壁の摩
耗を減少させ、圧縮機の安定した運転と耐久性の向上を
はかる回転式圧縮機を提供するものである。
以下、本考案をその一実施例を示す添付図面を参考に説
明する。
同図において、1は円筒内壁を有するシリンダで、その
中心は外部からの動力を伝達する駆動軸2に対して偏心
して位置している。
このシリンダ1は、前記駆動軸2を回転自在に支持する
2つの軸受3,3を設けた前側板4と後側板5とで両端
開口が閉塞され、前記シリンダ1、前側板4および後側
板5は相互に回動しないように連結固定されている。
前記シリンダ1の内壁、前側板4、および後側板5によ
って形成される空間内には、前記駆動軸2と一体的に形
成されたロータ6が軸方向の移動を拘束された状態で配
設されている。
しかもこのロータ6はその中心が前記駆動軸2の中心と
同心で、かつシリンダ1の円筒内壁と上死点7で微小間
隙を形成するごとく配設されている。
8は前記ロータ6に複数(本実施例では4本)設けられ
たベーンスロットで、前記駆動軸2の軸線に平行し、ロ
ータ6の外周面に開口している。
9は前記ベーンスロット8に出没自在に挿入された板状
のベーンである。
io、tiは前記ベーンスロット8の底部空間を連通ず
る円周状溝で、前記ベーンスロット8の底部空間は前記
ベーン9が伸張行程から縮少行程途中にあるときは断面
積車なる円周状溝10に連通し、縮小行程途中から上死
点前にあるときは断面積大なる円周状溝11に連通ずる
12は前記シリンダ1における上死点7の近傍でかつ高
圧側の位置に設けられた吐出孔で、シリンダヘッド13
の高圧ガス室14に開口している。
15は前記後側板5に設けられた低圧側の圧縮室16に
開口した吸入孔、17は前記吐出孔12に設けられた吐
出弁である。
18は高圧ケースで油を分離するための高圧室19およ
び油付着媒体20を有しており、高圧室16の下方は油
だめとなっている。
高圧室19の下方部分と前記円周11とは油供給孔21
によって連通している。
次に、上記構成からなる圧縮機の作動を第2図より説明
する。
同図において、モータあるいはエンジン等の動力伝達を
受せて駆動軸2が回転すると、ロータ6が矢印Xで示す
回転方向に回転し、ベーン9は遠心力と後述するベーン
底部圧力とによりシリンダ1の内壁に当接して、ロータ
6の外周面とシリンダ1の内壁で形成されるシリンダ内
空間を複数の圧縮室16に分割する。
圧縮室16はロータ6の回転にともなってその容積を増
減し、それに対応して順次吸入行程、圧縮行程および吐
出行程と各行程を繰り返す。
すなわち吸入行程にある圧縮室16はロータ6の回転に
ともなってその容積を増加し、吸入孔15より低圧ガス
が圧縮室16内に吸入される。
ロータ6の回転により圧縮室16と吸入孔15が遮断さ
れると圧縮室16はその容積を減少しはじめて圧縮行程
に入り、さらにロータ6が回転して圧縮室16と吐出孔
12が連通し圧縮室16内のガス圧が高圧ガス室14内
のガス圧に打ち勝って吐出弁17を押し上げると圧縮室
16は吐出行程に入る。
モしてベーン9が上死点7を通過すると再び吸入行程に
入る。
前記吐出行程において吐出孔12、吐出弁17を経て高
圧ガス室14に吐出された吐出高圧ガスは、高圧ケース
18内の油付着媒体20により油が捕捉された後、冷凍
サイクルのコンデンサ(図示せず)へ送り出される。
捕捉された油は高圧室19の下方へ貯えられ、後述する
ベーン9をシリンダ1の内壁に当接させるのに有効な作
用をなす。
この間、ベーンスロット8の底部空間は同図のA位置か
ら矢印で示す回転方向にあるB位置までの間にあるとき
には円周状溝10.11に連通しており、この円周状溝
10.11内には高圧室19下部に貯えられた高圧油が
差圧によって供給されているからベーンスロット9の底
部空間にも高圧油が送り込まれ、これによってベーン9
はその底部に押圧を受けてシリンダ1の円筒内壁に当接
させられるのである。
ここでベーンスロット8の底部空間が円周状溝10に連
通している場合は、1つには油供給孔21より遠いため
、もう1つには円周状溝10の断面積が小さいため、ベ
ーンスロット8の底部空間への油供給量は制限される。
したがって円周状溝10内の圧力も低く、低圧側の圧縮
室16への油の漏洩も少なくなる。
ベーンスロット8の底部空間に供給され減圧された油は
油中に溶解している冷媒ガスを放出して発泡状態となっ
たベーンスロット8の底部空間を満たすのである。
したがってベーン9の伸張行程から縮小行程に入ろうと
する位置においてもベーンスロット8の回転式圧縮機内
の圧力は前述の供給過少のためさほど高くなっていない
から、ベーン9が縮小行程に入ってベーンスロット8の
底部空間の容積が減少しはじめても円周溝10よりベー
ンスロット8の底部空間へ高圧油が供給され続ける。
そしてベーンスロット8の底部空間が断面積の大なる円
周状溝11に達して油供給孔21に近い位置でさらに高
圧油の供給を受けつつその容積を減じてベーンスロット
8の底部空間は高圧室19内の圧力に徐々に近づいてい
く。
そしてB位置に達しテヘーンスロット8の底部空間はほ
ぼ密閉された空間となる。
ここにおいてベーンスロット8の底部空間には前述のご
とく油と冷媒ガスが発泡状態で混在しているから適当な
圧縮性と油によるシール性を保持しており、したがって
ベーン9がさらに回転してベーンスロット8内へ没入し
、ベーンスロット8の底部空間の容積が減少すると内部
の油と冷媒ガスの混合体が圧縮されて、その圧力が上昇
する。
そしてこの圧力上昇によってベー79の先端にかかる圧
縮室16内の圧力に打ち勝って、ベーン9はシリンダ1
の内壁との接触を断つことなく上死点7を通過して再び
吸入側にもどるのである。
したがって、ベーン9の縮小行程側にある円周状溝端部
付近に高圧室19と連通ずる油供給孔21を開口させ、
この円周状溝を断面積の異なる円周状110.11より
構威して、ベーンスロット8の底部空間に高圧油を供給
しベーン9の底部に押圧を付与することによって、円周
状溝10と連通するベーンスロット8の底部空間への油
供給量が制限でき圧縮室16へ漏洩する油量も減少でき
、またベーン9の先端部にかかる圧縮ガス圧力の増加に
ともなってベーン9の底部圧力を増加させることができ
る。
その結果、圧縮機内部での循環油量が減少でき、これに
よって圧縮機の動力損失の減少と体積効率の増大がはか
れ、さらにベーン9のシリンダ1の内壁への押しつけ力
を常に適正に保つことができ、ベーン9の回転摺動運動
を確実に行わしめるとともにベーン9とシリンダ1の内
壁の摩耗を減少させて、圧縮機の安定した運転と耐久性
の向上と圧縮機の入力低減がはかれるものである。
また油供給量の減少により油分離装置の縮小あるいはサ
イクル中の油量を減少できるというコスト的な利点もあ
る。
なお上記実施例においては、断面積の異なる2つの円周
状i10.11を不連続的に接合して円周状溝を構威し
たが断面積を広い範囲で連続的に変化させても、また円
周状溝とベーンスロットの底部空間との開口面積をベー
ン先端にかかる圧力に応じて制御しても同様の作用効果
が得られる。
円周状溝の形状はベーン9の遅れ側および進み側の圧縮
室16内の圧力、ベーン9とシリンダ1との接点位置2
2、ベーンスロット8の底部空間内圧力およびこれらの
変動条件を考慮して決めればよいのである。
上記実施例より明らかなように、本考案の回転式圧縮機
は、円筒内壁をするシリンダと、前記シリンダの両端部
を閉塞する前後側板と、前記シリンダの円筒内壁に偏心
してこの円筒内壁に上死点で微小間隙を形成する如く配
置されかつ前記前後側板に支持された駆動軸を有するロ
ータと、このロータに設けられた複数のベーンスロット
と、このベーンスロット内に出没自在に挿入された複数
のベーンと、圧縮されて高圧となったガスが存在する高
圧室によって回転式圧縮機を構威し、さらに前記ベーン
の先端が前記ロータの回転方向に上死点後の位置から上
死点前の位置まで運動する間はこのベーンが挿入されて
いるベーンスロット底部空間に開口し上死点前後の間で
は不連続となる円周状溝を前側板あるいは後側板あるい
は前後側板に設け、前記高圧室と連通して差圧により油
を前記ベーンスロットの底部空間に供給する油供給孔を
、前記ロータの回転方向で上死点前の前記円周状溝の端
部付近に開口させたもので、油供給孔よりの距離によっ
て生ずる円周状溝内の圧力分布をロータの回転にともな
うベーン先端にかかる圧力の上昇に対応させることがで
き、特にベーン伸張行程時におけるベーン先端のシリン
ダ内壁への押しつけ力が低減できるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例における回転式圧縮機の縦断
面図、第2図は第1図のX−X線による断面図である。 1・・・・・・シリンダ、2・・・・・・駆動軸、4・
・・・・・前側板、5・・・・・・後側板、6・・・・
・・ロータ、7・・・・・・上死点、8・・・・・・ベ
ーンスロット、9・・・・・・ベーン、10.11・・
・・・・円周状溝(制御構造)、19・・・・・・高圧
室、21・・・・・・油供給孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 円筒内壁を有するシリンダと、前記シリンダの両端部を
    閉塞する前後側板と、前記シリンダの円筒内壁に偏心し
    てこの円筒内壁に上死点で微小間隙を形成する如く配置
    されかつ前記前後側板に支持された駆動軸を有するロー
    タと、このロータに設けられた複数のベーンスロットと
    、このベーンスロット内に出没自在に挿入された複数の
    ベーンと、圧縮されて高圧となったガスが存在する高圧
    室によって回転式圧縮機を構威し、さらに前記ベーンの
    先端が前記ロータの回転方向に上死点後の位置から上死
    点前の位置まで運動する間はこのベーンが挿入されてい
    るベーンスロット底部空間に開口し上死点前後の間では
    不連続となる円周状溝を前側板あるいは後側板あるいは
    前後側板に設け、前記高圧室と連通して差圧により油を
    前記ベーンスロットの底部空間に供給する油供給孔を、
    前記ロータの回転方向で上死点前の前記円周状溝の端部
    付近に開口させた回転式圧縮機。
JP9783679U 1979-07-16 1979-07-16 回転式圧縮機 Expired JPS6014950Y2 (ja)

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JP9783679U JPS6014950Y2 (ja) 1979-07-16 1979-07-16 回転式圧縮機

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JP9783679U JPS6014950Y2 (ja) 1979-07-16 1979-07-16 回転式圧縮機

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Publication Number Publication Date
JPS5615479U JPS5615479U (ja) 1981-02-10
JPS6014950Y2 true JPS6014950Y2 (ja) 1985-05-11

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ID=29330622

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JP9783679U Expired JPS6014950Y2 (ja) 1979-07-16 1979-07-16 回転式圧縮機

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS586138U (ja) * 1981-07-03 1983-01-14 斎藤 茂 焼却型温水器
JPS58134693U (ja) * 1982-03-04 1983-09-10 厚木自動車部品株式会社 ベ−ン型回転圧縮機
JPS5947381U (ja) * 1982-09-22 1984-03-29 株式会社アツギユニシア ベ−ン型回転圧縮機

Also Published As

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JPS5615479U (ja) 1981-02-10

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