JPH088200Y2 - 洗濯室ユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、洗濯機、流しなどを備えた洗濯室ユニット
に関する。

（従来の技術） 洗濯機で洗濯した衣類などを干す場合、家の外に物干
し場があり、晴天であれば、これを利用できるが、物干
し場がない場合、あるいは雨天などの場合、浴室やサウ
ナ室を利用して洗濯物を乾かすことが多い。更に洗濯物
を早く乾かしたい場合、独立した気密の乾燥室を設けた
り、そのようなスペースのない場合には浴室に乾燥機を
取り付けて、乾燥室として利用できるようにしている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら浴室に乾燥機を取り付けて乾燥室として
兼用する場合、一方の目的で使用している時は、他方の
目的には使用できず、同時使用ができない。又、乾燥機
を備えた乾燥室を設けた場合も、洗濯物を干すための物
干し竿や紐を室内に架設したり張設したままにしておく
と、部屋を他の目的のために使用できなくなる不都合が
生じる。更に物干し竿や紐のための係止具を乾燥室の壁
に突設し、室内に置いた物干し竿や紐を使用時にこの係
止具に架設、又は張設するようにすれば、部屋を例えば
洗濯室として使用できるが、このような部屋は通常余り
大きなスペースをとれないので、洗濯の際に物干し竿や
紐や、これらの係止具が邪魔になる虞れがある。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために本考案は、壁パネル５を建
廻らして形成した室内に洗濯機９、流し19などを備えた
洗濯室ユニット１において、壁パネル５の上部一側に凹
部23を形成し、この凹部23内に一端を係止した物干し手
段25を収納し、この物干し手段25は凹部23内から水平方
向に引き出し可能とし、物干し手段25を凹部23内から引
き出した際その他端を係止する係止部33を壁パネル５の
対向する他側に形成した凹部31内に設けた。

（作用） 上記手段によれば、洗濯時には物干し手段25を壁パネ
ル５の凹部23内に収納しておき、洗濯物を干す時には、
物干し手段25を取り出して壁パネル５と壁パネル５の間
に係止させる。又、物干し手段25が引き出されて他端が
係止部33に係止されずに宙ぶらりんの状態になっていて
も、物干し手段25は水平に回動するので、物干し手段25
に掛けた洗濯物は落下しない。更に物干し手段25は壁パ
ネル５の上部に設けられ水平に回動するので、洗濯機９
や流し19等に干渉しない。

（実施例） 次に本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案の洗濯室ユニットの一部を切り欠いた
斜視図、第２図は同要部の拡大斜視図である。

洗濯室ユニット１は、床パン３の上に壁パネル５…を
建廻らし、壁パネル５…の上部間に天井パネル７を載置
して形成される。

壁パネル５の一側に沿って、床パン３の上には洗濯機
９を置き、洗濯機９から出る排水は蛇腹状の排水管11を
介して、床パン３に設けた排水口13から外部へ排水され
る。又、洗濯機９を臨んで壁パネル５には給水栓15が設
けられ、洗濯機９と並んで同じ壁パネル５に湯水混合栓
17付きの流し19が設けられている。

天井パネル７には乾燥機21が取り付けられ、温風を循
環させて、洗濯室ユニット１内の湿気を排出する。これ
に応じて、洗濯室ユニット１の床パン３、壁パネル５
…、及び天井パネル７相互の接合部には、防水、密閉処
理を施して、室内の乾燥効果が上がるようにし、洗濯室
ユニット１は乾燥室としても機能する。

壁パネル５の上部には正面視長方形状の複数の凹部23
…が断違いに水平に設けられている。凹部23内には、第
２図に示すように、物干し手段として、テレスコピック
式の物干し竿25が長さを短縮させた状態で収納されてい
る。物干し竿25の一端は蝶番27で凹部23内に係止され、
物干し竿25を蝶番27を中心にして室内に回動することが
できる。

凹部23内には、第３図（１）に示すようなＵ字状の取
っ手29が設けられている。取っ手29は弾性部材で形成さ
れ、第２図、第３図（２）に示すように、短縮した状態
の物干し竿25の端部を係止し、凹部23内に保持、固定す
る。

凹部23の形成された壁パネル５の対向する側の壁パネ
ル５には、蝶番27と同じ高さ位置に、第４図（１）に示
すように、凹部31が形成されている。凹部31の下部手前
には係止部33を突設し、引き伸ばした物干し竿25の先端
のフランジ25aを係止させて、物干し竿25を壁パネル５
と壁パネル５の間に横架、固定する。

このような凹部23及び31は、対向する壁パネル５の夫
々の箇所に段違いにいくつも設けておくことにより、必
要なだけの物干し竿25を洗濯室ユニット１内に収納し、
洗濯物を干す時に引き出して横架することができる。し
かも、洗濯中は物干し竿25は凹部23内に収納されている
ので、洗濯する人の邪魔になることもない。又、洗濯物
は乾燥機21によって早く乾かすことができるので、雨天
時にも洗濯物に臭いが付くことなく、洗濯物を短時間で
乾かすことができる。

尚、本実施例では、物干し手段として、物干し竿を利
用した場合について説明したが、紐を室内に張設する形
式にしても良い。

（考案の効果） 以上詳述したように本考案によれば、洗濯室を物干し
場として兼用することができ、物干し手段は洗濯中壁パ
ネル上部に形成した凹部内に収納されるので、邪魔にな
ることもない。又、物干し手段が引き出されて他端が係
止部に係止されずに宙ぶらりんの状態になっていても、
物干し手段は水平に回動するので、物干し手段に掛けた
洗濯物は落下しないから、使い易く、安全でもある。そ
して物干し手段は、壁パネルの上部に設けられ、凹部か
ら引き出したり、収納する際水平に回動するので、洗濯
機や流し等に干渉しないから、使い勝手が良く、スペー
スを有効に利用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の洗濯室ユニットの一部を切り欠いた斜
視図、第２図は同要部の斜視部、第３図（１）は物干し
手段を収納する凹部の側断面図、第３図（２）は同じく
物干し手段を収納した状態の凹部の側断面図、第４図
（１）は物干し手段を係止する凹部の側断面図、第４図
（２）は同じく物干し手段を係止した状態の凹部の側断
面図である。 尚、図面で１は洗濯室ユニット、５は壁パネル、９は洗
濯機、19は流し、23は物干し手段を収納する凹部、25は
物干し手段、31は物干し手段を係止する凹部、33は係止
部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】壁パネルを建廻らして形成した室内に洗濯
   機、流しなどを備えた洗濯室ユニットにおいて、 前記壁パネルの上部一側に凹部を形成し、この凹部内に
   一端を係止した物干し手段を収納し、この物干し手段は
   凹部内から水平方向に引き出し可能とし、物干し手段を
   凹部内から引き出した際その他端を係止する係止部を壁
   パネルの対向する他側に形成した凹部内に設けたことを
   特徴とする洗濯室ユニット。