JPH0879894A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH0879894A
JPH0879894A JP23965194A JP23965194A JPH0879894A JP H0879894 A JPH0879894 A JP H0879894A JP 23965194 A JP23965194 A JP 23965194A JP 23965194 A JP23965194 A JP 23965194A JP H0879894 A JPH0879894 A JP H0879894A
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adhesive
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Makoto Tanpo
誠 反保
Takashi Ikeda
隆志 池田
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】振動子とバッキング材とを接着剤で接着を行う
際に、押圧による接着剤のバッキング材及び振動子周辺
への流出を防止したい。 【構成】バッキング材2の端部近傍に接着剤6を流入さ
せて溜し込むための溝9を設ける。溝9の深さ及び幅
は、発振する超音波周波数と、バッキング材と振動子と
を接着する接着剤の音波から、波長の1/2に該当する
深さ及び幅とすると吸音効果を損ねない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波探触子、特に振
動子とバッキング材とを接着剤で結合した超音波探触子
に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の超音波探触子の構成を示
す。振動子1はその上下面に上下電極5がコーティング
で形成されている。振動子1の一方の面側には、バッキ
ング材2が設けられ、他方の面側には音響整合層3を介
してレンズ効果を有する音響素材4が設けられている。
【0003】振動子1とバッキング材2とはエポキシ樹
脂等より成る接着剤6で結合させる。周辺には、上下電
極からのリード線7を設けて電極5との電気的結合をは
かる。バッキング材2は、振動子1の基台としての機能
及び背面に放出される超音波を吸音する機能とを持つ。
放出超音波は、音響素材4から矢印方向に放出されると
共に、反射波はこの素材4を介して振動子1に取り込ま
れ上下電極5により電気信号として取り出せる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3は図2のA部拡大
図である。接着剤6からバッキング材2及び振動子1周
辺に流出している。これは振動子1とバッキング材2と
を接着固定させる際に、両者を押圧するためである。こ
の押圧により空気等の異物混入がなくなり、均一な接着
剤が形成できる。
【0005】しかし、押圧により図3の如き接着剤6が
振動子やバッキング材の側面にはみ出してしまうのであ
る。この状態では、接着剤6が絶縁体のため、リード線
7を取り付けても電極5との間での電気的な結合がはか
れない。そこで、周囲にはみ出した接着剤6を取りはら
う作業をしてリード線を接続するとか、周囲にはみ出し
た接着剤を持つ探触子は、不良品として排除するかの対
策をとっていた。本発明の目的は、接着剤の周辺流出を
防止可能にする超音波探触子を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は両面に上下電極
を持つ振動子と、この振動子の一方の電極側の面と接着
剤にて接着されていると共に、吸音効果と基台との機能
とを果たすバッキング材と、上記上下電極から引き出さ
れるリード線と、バッキング材側の面と反対側の振動子
面側に設けた音響整合層及びレンズ素材と、より成る超
音波探触子において、バッキング材の周辺端部に上記接
着剤溜り用の溝を設けた超音波探触子を開示する。
【0007】本発明は上記溝はバッキング材の全周辺に
沿って形成した超音波探触子を開示する。本発明は上記
溝は、バッキング材の一部周辺のみ形成した超音波探触
子を開示する。本発明は上記溝は連続的に設けた溝とす
る超音波探触子を開示する。本発明は上記溝は、間歇的
に設けた溝とする超音波探触子を開示する。
【0008】本発明は上記溝の深さと幅とは、発振する
超音波周波数と、バッキング材と振動子とを接着する接
着剤の音速から、波長の1/2に該当する深さ及び幅と
する超音波探触子を開示する。
【0009】本発明は上記溝は、バッキング材の音速と
探触子の発振用波数より、バッキング材端部から1/2
波長に相当する周辺位置に設けた超音波探触子を開示す
る。
【0010】本発明は振動子のバッキング材側の電極
は、振動子そのものの全面に配置されているものとする
超音波探触子を開示する。
【0011】
【作用】本発明によれば、接着剤は、振動子とバッキン
グ材とを押圧した時に、バッキング材の周辺端部に設け
た溝に、接着剤が流れ込み溜ることになり、外部周辺へ
のもれ出しはない。更に本発明によれば、1/2波長分
の距離、深さ、幅に溝を構成したことにより、吸音性能
を損なわずに接着が可能となる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の超音波診断装置の実施例図で
ある。図2と同一符号は同一内容である。本実施例で新
しく設けたものは、溝9である。溝9はバッキング材の
端部周辺に設けてある。溝9の深さ、幅は、発振する超
音波周波数と、バッキング材2と振動子1とを接着する
接着剤6の音速から、波長の1/2に該当する深さ、及
び幅である。これによって、バッキング材本来の吸音機
能を損ねない。
【0013】更に、溝9の位置は、バッキング材の音速
と発振周波数から、バッキング材端部より1/2波長に
該当する距離Lに設定する。これによって、更にバッキ
ング材本来の吸音機能を発揮する。この場合、振動子1
のバッキング側の電極は振動子全面に配置されている側
に特に効果がある。本実施例によれば、接着剤6は溝9
内に流れ込み溜ることにより、外部周辺への流出はなく
なる。更にこうした構成をとったとしても吸音機能を損
ねることはない。
【0014】図4は、溝9の平面配置例図である。バッ
キング材2は四角形(正方形又は長方形)の形状をして
おり、溝9は、この四角形の端部周辺に沿って全周に沿
って設けたものである。これによって、全周にわたって
接着剤が流れ込み溜り込むことになる。
【0015】図5は、溝9から全周ではなく対向する2
つの面のみに設けた側である。図6は、図5の溝におい
て、更に間欠的に溝を設けた側である。こうした図5、
図6の実施例でも接着剤の外部周辺への流出は防止でき
る。
【0016】図7は、数値例を示す図である。図7にお
いては、本溝9が吸音効果を損なわないために、振動子
1の超音波周波数と各素材の音速を考慮して波長の1/
2に距離、幅、深さを決めた時の例を示したものであ
る。本例では周波数3.5MHz、バッキング材音速2
500m/s、接着剤音速1900m/sとした時の計
算式を次に示す。
【数1】バッキング材 1/2波長={(1/2)×
(2500×103)}/(3.5×106)=0.35
7mm 接着剤 1/2波長={(1/2)×(1900×10
3)}/(3.5×106)=0.271mm 以上の溝は図4、5、6に適用することにより吸音効果
を損なわずに接着剤6の流出を防ぐことができる。バッ
キング材は四角形状としたが円形の形状もありうる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば振動子とバッキング材の
接着において、バッキング材端部に吸音効果を損なわな
いような接着剤の溜りとなる溝を設けることで、接着剤
の流出を防ぎ、振動子の電極への固着がなくなり、リー
ド線の半田付が容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波探触子の実施例図である。
【図2】従来の超音波探触子を示す図である。
【図3】図1のA部拡大図である。
【図4】本発明のバッキング材の実施例図である。
【図5】本発明のバッキング材の他の実施例図である。
【図6】本発明のバッキング材の他の実施例図である。
【図7】本発明の溝の具体的数値例を示す図である。
【符号の説明】
1 振動子 2 バッキング材 3 整合層 4 レンズ素材 5 電極 6 接着剤 7 リード線 9 溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に上下電極を持つ振動子と、この振動
    子の一方の電極側の面と接着剤にて接着されていると共
    に、吸音効果と基台の機能とを果たすバッキング材と、
    上記上下電極から引き出されるリード線と、バッキング
    材側の面と反対側の振動子面側に設けた音響整合層及び
    レンズ素材と、より成る超音波探触子において、バッキ
    ング材の周辺端部に上記接着剤溜り用の溝を設けた超音
    波探触子。
  2. 【請求項2】請求項1の超音波探触子において、上記溝
    はバッキング材の全周辺に沿って、又は一部周辺のみに
    形成した超音波探触子。
  3. 【請求項3】請求項2又は3の超音波探触子において、
    上記溝は連続的又は間欠的に設けた溝とする超音波探触
    子。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの超音波探触子に
    おいて、上記溝の深さと幅とは、発振する超音波周波数
    と、バッキング材と振動子とを接着する接着剤の音速か
    ら、波長の1/2に該当する深さ及び幅とする超音波探
    触子。
  5. 【請求項5】請求項4の超音波探触子において、上記溝
    は、バッキング材の音速と探触子の発振用波数より、バ
    ッキング材端部から1/2波長に相当する周辺位置に設
    けた超音波探触子。
  6. 【請求項6】請求項5の超音波探触子において、振動子
    のバッキング材側の電極は、振動子そのものの全面に配
    置されているものとする超音波探触子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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