JPH087837Y2 - モータ制御装置 - Google Patents

モータ制御装置

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JPH087837Y2
JPH087837Y2 JP1988010996U JP1099688U JPH087837Y2 JP H087837 Y2 JPH087837 Y2 JP H087837Y2 JP 1988010996 U JP1988010996 U JP 1988010996U JP 1099688 U JP1099688 U JP 1099688U JP H087837 Y2 JPH087837 Y2 JP H087837Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はモータ制御装置に係り、とくにモータの回
転速度を広範囲に可変設定したい場合に好適なモータ制
御装置に関する。
〔従来の技術〕
例えばDATのキャプスタンモータは、1つのモータが
広範囲に亘る複数種の速度で正確に回転しなければなら
ず、このためモータの速度制御にはデジタルPLLとモー
タコントローラを含むモータ制御装置が用いられてい
る。
具体的には第3図に示す如く、まずモータ10に周波数
発電機12が結合されてモータ回転周波数のk倍の周波数
のFG信号が出力される(但しkは所定の整数)。
このFG信号はFGアンプ/波形整形回路14で増幅及び波
形整形されモータ10の1回転に従いk個発生する回転パ
ルスとしてモータ制御IC16の検出信号入力端子SIGへ出
力される。
また、周波数可変の基準周波数信号発生器18の出力が
モータ制御IC16の基準信号入力端子REFへ入力されてい
る。
このモータ制御IC16には、位相比較器20、LPF22、VCO
24、分周器26がループ接続されたデジタルPLLが含まれ
ている。
そして、基準周波数信号発生器18の出力は基準信号と
して位相比較器20に入力されており、基準信号の周波数
をFref、分周器26の分周比をNとすると、VCO24からはF
refをNてい倍した周波数N・Frefにロックしたパルス
が出力される(但しNは所定の整数)。
また、モータ制御IC16には、計測器28が設けられてお
り、この計測器28でVCO24出力をクロックとして回転パ
ルスの周期をカウントし、所定の設定値Pとの差が求め
られる。
例えば、N=P=2560のときモータ10の回転速度目標
値ω0は2πFref/kとなり、回転パルスの周期が基準周
波数信号の周期と一致するように、回転パルスの1周期
間におけるクロック計数値が2560より多ければモータ10
の回転数が所定値より遅いとして誤差分が計測器28から
出力される。逆に回転パルスの1周期間のクロック計数
値が2560より少なければモータ10の回転数が所定値より
速いとして誤差分が計測器28から出力される。
この誤差データはD/A変換器30でアナログのエラー信
号に変換されたのちモータ制御IC16の出力端子OUTから
外部へ出力される。
エラー信号は、補償回路32で最適なゲイン,位相に補
償されたのち駆動回路34へ送られる。駆動回路34は補償
回路32の出力に従いモータ10を駆動し、回転数を目標値
に一致せしめる。
ここで基準周波数信号発生器18の信号周波数Frefはシ
ステム制御回路36により、必要に応じて切り換えられる
ようになっており、これに伴いVCO24出力周波数が変化
し2πFref/kで定まる回転速度目標値ω0が変更設定さ
れ、かつ、制御系の働きでモータ10の回転速度がこの新
たな目標値となるように可変制御される。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、上記した従来技術では、VCO24の発振可能な
周波数範囲に限度があり、モータ10の設定速度を上げる
ため基準周波数信号の周波数Frefがかなり大きく設定さ
れてN・FrefがVCO24の上限周波数を越えると、計測器2
8での回転パルス周期の計測が不正確となり、最早正確
な誤差データを求めることができず、制御不能となる問
題があった。
これを解決するため予め周波数発電機12でのk値を小
さくしておき、等価的にVCO24の発振可能範囲を広げる
ことも考えられるが、モータ10の速度目標値が小さいと
きには、誤差データの計測周期が長くなり、帰還制御系
の帯域が低くなりすぎて位相遅れを生じ制御応答が悪化
する問題があった。
この考案は、かかる従来技術の問題に鑑み、制御系の
応答を良好に保ちながら速度可変域を大きくとれるモー
タ制御装置を提供することを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案に係るモータ制御装置では、モータの回転速
度に比例した周波数のパルスを発生する速度検出手段
と、周波数が可変の基準周波数信号を発生する基準周波
数信号発生手段と、この基準周波数信号発生手段が発生
する基準周波数信号から、該基準周波数信号のN倍の周
波数のクロック出力を得るPLL手段と、前記速度検出手
段が発生するパルスを可変の分周比nにより1/nに分周
する分周手段と、この分周手段の出力パルスの周期を,P
LL手段から出力されたクロックを用いて計測し、所定値
との差を出力する計測手段と、計測手段の出力が零とな
るようにモータの駆動を行う駆動手段と、基準周波数信
号発生手段の発生する基準周波数信号の周波数と分周手
段の分周比nを可変させてモータの設定速度の可変制御
を行う制御手段とを設け、該制御手段は基準周波数信号
の周波数の可変範囲を一定範囲内に保つとともに、モー
タの設定速度を低くするときはnを優先して小さくする
ように構成したこと、を特徴としている。
〔実施例〕
第1図を参照して、この考案の1つの実施例を説明す
る。
第1図には、この考案に係るモータ制御装置のブロッ
ク図が示されている。
まずモータ10に周波数発電機12が結合されてモータ回
転周波数のk倍の周波数のFG信号が出力される(但し、
kは予め定められた整数値)。
周波数発電機12の出力側にはFGアンプ/波形整形回路
14が接続されており、ここでFG信号の増幅及び波形整形
がなされ、モータ10の1回転に従いk個発生する回転パ
ルスとして出力される。
FGアンプ/波形整形回路14の出力側には外部制御で分
周率を可変できる可変分周器15が接続されており、この
可変分周器15での分周比をnとすると、回転パルスの周
波数を1/nに分周した分周回転パルスを出力する(ここ
でnは外部設定された整数値)。
可変分周器15の出力側は、モータ制御IC16の検出信号
入力端子SIGと接続されている。
また、外部制御で周波数を可変できる基準周波数信号
発生器18の出力側が同じくモータ制御IC16の基準信号入
力端子REFと接続されている。
モータ制御IC16では、基準信号入力端子REFが位相比
較器20の一方の入力側に接続されている。この位相比較
器20の出力側はLPF22を介してVCO24と接続されており、
このVCO24の出力側が分周器26を介して位相比較器20の
他方の入力側に接続されて、デジタルPLLが構成されて
いる。
位相比較器20は基準周波数信号発生器18が出力する基
準周波数信号と分周器26の出力との間の位相差を検出す
る。この位相差信号はループフィルタとしてのLPF22で
低域が濾過されて周波数制御電圧としてVCO24へ入力さ
れる。
VCO24は周波数制御電圧に応じた周波数で発振する。
発振信号は分周器26で所定の分周比Nで分周されたのち
位相比較器20へ送られる(但しNは予め定められた整数
値)。
よって、デジタルPLLがロックしているときVCO24は、
基準周波数信号の周波数をFrefとするとこれをNてい倍
したN・Frefの周波数で発振し、発振信号をクロック信
号として出力する。
VCO24の出力側と検出信号入力端子SIGは、モータ制御
IC16に設けられた計測器28と接続されており、この計測
器28でVCO24出力をクロックとして分周回転パルスの周
期をカウントし、所定の設定値Pとの差が求められる。
例えば、N=P=2560のときモータ10の回転速度目標
値ω0は2πnFref/kとなり、分周回転パルスの周期を
基準周波数信号の周期と一致させるべく、分周回転パル
スの1周期間のクロック計数値が2560より多ければモー
タ10の回転数が所定値より遅いとしてその誤差分が計測
器28から出力される。
逆に分周回転パルスの1周期間のクロック計数値が25
60より少なければモータ10の回転数が所定値より速いと
してその誤差分が計測器28から出力される。
計測器28の出力側にはD/A変換器30が接続されてお
り、計測器28から送られる速度誤差データをアナログ値
に変換し、速度誤差信号としてモータ制御IC16の出力端
子OUTから外部へ出力する。
モータ制御IC16の出力端子OUTには補償回路32が接続
されており、速度誤差信号はここで最適なゲイン,位相
に補償される。
補償回路32の出力側には駆動回路34が接続されてお
り、補償回路32の出力に従いモータ10を駆動し、回転数
を目標値に一致せしめる。
ここで可変分周器15と基準周波数信号発生器18にはシ
ステム制御回路36Aが接続されており、分周比nと基準
周波数信号の周波数Frefが制御回路36Aの制御により、
必要に応じて切り換えられるようになっており、これに
伴い可変分周器15の分周比が変化したり、VCO24出力周
波数が変化したりしてモータ10の回転速度目標値ω0
変更設定され、かつ、制御系の働きでモータ10の回転速
度がこの新たな目標値へ可変制御される。
次に上記実施例の作用を説明する。
なお、ここではモータ10はDCモータとして説明する。
今、モータ10の回転速度がω(rad/sec)であると
き、周波数発電機12がモータ10の1回転当たりに出力す
るFGパルス信号数をk(puls/rev.)とすると、FGアン
プ/波形整形回路12の出力パルスの周波数はωk/2π(H
z)となる。
よって、可変分周数器15の分周比をn(nは外部設定
された整数)とすると可変分周器15の出力周波数はωk/
2πn(Hz)となる。
一方、基準周波数信号発生器18が出力する信号の周波
数をFref(Hz、Frefは外部設定された値)とし、分周器
26の分周比をN(Nは所定の整数)とするとVCO24が出
力するクロックの周波数はNFref(Hz)となる。
計測器28での設定値をPとしたとき、第1図のモータ
制御系は可変分周器15の出力パルスの周期2πn/ωk
(s)がP/NFrefに一致するように制御を行うため、安
定状態において 2πn/ωk=P/NFref (1) が成り立つ。
よってモータの回転速度は ω=(2πn/k)・(NFref/P) (2) で表わされることになる。
即ち、可変分周器15の分周比nに比例してモータ10の
回転速度が速くなり、また、基準周波数信号の周波数F
refに比例してモータ10の回転速度が速くなることがわ
かる。
ところで、VCO24の発振可能範囲を、 Fosc(MIX)〜Fosc(MAX)とすると、NFrefは、 Fosc(MIX)≦NFref≦Fosc(MAX) の関係を満たしていなければならず、従ってFrefは、 Fosc(MIX)/N≦Fref≦Fosc(MAX)/N (3) の範囲内でなければならない。
(2)式から、 Fref=ωkP/2πnN なので、これを(3)式に代入すると、 Fosc(MIX)≦ωkP/2πn≦Fosc(MAX)となり、モータ
10の回転速度ωに関しては、 2πnFosc(MIX)/kP≦ω かつ、 ω≦2πnFosc(MAX)/kP (4) の成立が要求される。
ここで、nが固定していると仮定するとωはFosc(MI
X)及びFosc(MAX)で定まる範囲内しか可変できず、
(3)式の範囲を越えてFrefを変えても正確な速度制御
は出来ない。
しかし、この実施例では(4)式中のnを可変できる
ので、Frefの可変は(3)式の関係を満たす範囲内で行
う一方、nを変えることでモータ10の大幅な速度変更が
できることになる。
具体的には、例えばN=P=2560、Fosc(MIX)=500
kHz、Fosc(MAX)=2.5MHzとすると、(3)式より基準
周波数信号Frefは、 195≦Fref≦976(Hz) (5) の範囲で可変してよいので、今、システム制御回路36A
の可変設定制御で、基準周波数信号発生器18と可変分周
器15が、各々、Fref=400、n=1に設定されている
時、(2)式からω=800π/kを回転速度目標値として
モータ10の速度制御がなされる。
このときVCO24の発振周波数はNFref=1.024MHzとなっ
ている。
もし、何らかの原因でモータ10の速度が目標値より上
がれば周波数発電機12、FGアンプ/波形整形回路14、可
変分周器15の各出力パルスの周期が小さくなる。する
と、計測器28では分周回転パルスの周期のカウント値が
2560より少なくなり、目標値からの速度増加を示す速度
誤差データをD/Aコンバータ30へ出力する。
D/Aコンバータ30は計測器28から送られる速度誤差デ
ータをアナログ量に変換し、速度増加を示す速度誤差信
号を出力する。この速度誤差信号は補償回路32へ送られ
てゲインと位相の補償が成されたあと、駆動回路34へ入
力される。
駆動回路34は補償回路32からの入力に従いモータ10へ
の出力電圧を下げてモータ10の回転速度を遅くさせる。
逆に、モータ10の速度が目標値より下がれば周波数発
電機12、FGアンプ/波形整形回路14、可変分周器15の各
出力パルスの周期が大きくなる。すると、計測器28では
分周回転パルスの周期のカウント値が2560より多くな
り、目標値からの速度減少を示す速度誤差データをD/A
コンバータ30へ出力する。
D/Aコンバータ30は計測器28から送られる速度誤差デ
ータをアナログ量に変換し、速度減少を示す速度誤差信
号を出力する。この速度誤差信号は補償回路32へ送られ
てゲインと位相の補償が成されたあと、駆動回路34へ入
力される。
駆動回路34は補償回路32からの入力に従いモータ10へ
の出力電圧を上げてモータ10の回転速度を速くさせる。
このようにして、モータ10の回転速度が変動したと
き、元の速度に戻すようにフィードバックが掛かる。
この状態で、モータ10の回転目標値を例えば2倍に上
げたいとき、(5)式よりまだFrefに余裕があるので、
システム制御回路36Aはn=1のままとし、基準周波数
信号発生器18のみ可変設定制御を行ってFref=800とす
る。
すると、デジタルPLLループのロック状態が一旦外れ
たあと引き込み動作により、VCO24の発振周波数が上昇
していき一定時間後にNFref=2.048MHzまで変化し、こ
の周波数にロックするようになる。換言すればVCO24出
力クロックの周期が短くなる。
(2)式から明らかなようにVCO24の発振周波数の変
化に伴い、モータ10の回転速度目標値がω=800π/kか
ら連続的に増加し、最終的に2倍の1600π/kとなる。
計測器28は、VCO24のクロック周期が短くなると、分
周回転パルスの1周期の計数値が増え、Pが一定である
ことから相対的にモータ10の回転が遅くなったことを示
す速度誤差データを出力する。
よって、D/Aコンバータ30からはモータ10の回転速度
が遅いことを示す速度誤差信号が出力され、補償回路32
と駆動回路34の働きでモータ10の回転速度が上昇され
る。
このモータ10の回転速度の上昇で周波数発電機12、FG
アンプ/波形整形回路14、可変分周器15の出力の周波数
も上昇し、分周回転パルスの周期は短くなる。
けれど、VCO24出力の周波数が上昇中は、クロック周
期も更に短くなっているので、計測器28からは再びモー
タ10の速度が遅くなったことを示す速度誤差データが出
力される。
このため、D/Aコンバータ30からはモータ10の回転速
度が遅いことを示す速度誤差信号が出力され、補償回路
32と駆動回路34の働きでモータ10の回転速度が上昇され
る。
以下同様の制御動作を繰り返し、VCO24の発振周波数
が定常状態となり、この周波数で定まる目標値までモー
タ10の回転速度が上昇し安定状態となったところで、計
測器28が出力する速度誤差データが零となり、モータ10
の定速回転駆動がなされる。
これにより、モータ10の回転速度が2倍となる。
このようにして、1600π/kの速度によりモータ10が回
転しいる状態で、更にモータ速度を4倍に上げなければ
ならないとき、基準周波数信号を4倍にするのではFref
が(5)式の範囲を超えてしまう。このときシステム制
御回路36Aは、基準周波数信号発振器18の可変制御は行
わず、可変分周回路15の可変設定制御を行い分周比を4
倍の4とする。
すると、VCO24の発振周波数は2.048MHzのままである
が、(2)式から明らかなようにモータ10の回転速度目
標が4倍に設定されたことになる。このとき、FGアンプ
/波形整形回路14が出力する回転パルスが4分の1に分
周されて計測器28へ出力されることになり、分周回転パ
ルスの周期が4倍に伸びる。
このため、計測器28では初め分周回転パルスの1周期
を数えるクロックの計数値がPより4倍に多くなり、モ
ータ10の回転速度が1/4に成ったとみなす速度誤差デー
タを出力する。
この速度誤差データがD/Aコンバータ30でアナログ信
号に変換されたあと、補償回路32で補償され、駆動回路
34より大きな駆動電圧が出力される。
この駆動電圧を受けてモータ10が加速され速度が上昇
する。よって周波数発電機12、FGアンプ/波形整形回路
14の各出力パルス周波数が高くなり、可変分周回路15が
出力する分周回転パルスの周期が短くなる。
但し、(2)式から分かるようにモータ10の回転速度
が6400π/kに成るまでは、計測器28では分周回転パルス
の1周期を数えるクロック数がPを超えるので、モータ
10の速度が目標値より遅いことを示す速度誤差データを
出力し続け、これに伴い駆動電圧が増大されてモータ10
の速度の増大が図られる。
その後モータ10の速度が目標値に達すると、計測器28
では分周回転パルスの1周期を数えるクロック数がPと
なり、速度誤差データが零となる。
よって、D/Aコンバータ30の出力も零となり、モータ1
0に対する駆動出力が一定となり、定速回転する。これ
により、モータ10の速度が目標値に設定されたことにな
る。
次に、モータ10がω=6400π/kで回転している状態か
ら回転速度を4分の1に落としたいとき、(2)式と
(5)式より、Frefまたはnのいずれかを1/4倍として
もよく、またFrefとnを各々1/2倍としてもよい。ここ
ではモータ制御ループの制御帯域の低下をできるだけ避
けるため(即ちnをできるだけ小さくするため)、基準
周波数信号発生器18に対する可変設定制御は行わず、可
変分周器15に対する可変設定制御を行い分周比を1とさ
せる。
すると、VCO24の発振周波数は2.048MHzのままである
が、(2)式から明らかなようにモータ10の回転速度目
標が1/4倍に設定されたことになる。このとき、分周回
転パルスの分周比が1/4倍となり周期が1/4に短くなる。
このため、計測器28では初め分周回転パルスの1周期
を数えるクロックの計数値がPの1/4に少なくなり、モ
ータ10の回転速度が4倍に成ったとみなす速度誤差デー
タを出力する。
この速度誤差データがD/Aコンバータ30でアナログ信
号に変換されたあと、補償回路32で補償され、駆動回路
34の出力が低下される。
この駆動電圧を受けてモータ10が減速され速度が減少
する。よって周波数発電機12、FGアンプ/波形整形回路
14の各出力パルス周波数が低くなり、可変分周回路15が
出力する分周回転パルスの周期が長くなる。
但し、(2)式から分かるようにモータ10の回転速度
が1600π/kに成るまでは、計測器28では分周回転パルス
の1周期を数えるクロック数がPを下回るので、モータ
10の速度が目標値より速いことを示す誤差データを出力
し続け、これに伴い駆動電圧が低下されてモータ10の速
度の減少が図られる。
その後モータ10の速度が目標値に達すると、計測器28
では分周回転パルスの1周期を数えるクロック数がPと
なり、速度誤差データが零となる。
よって、D/Aコンバータ30の出力も零となり、モータ1
0に対する駆動出力が一定となり、定速回転する。これ
により、モータ10の速度が目標値に設定されることにな
る。
その後、更に速度を半減したい場合、nは最早小さく
できないので、システム制御回路36Aは可変分周器15に
対する可変設定制御は行わず、基準周波数信号発生器18
に対する可変設定制御を行い、Frefを半分の400Hzとす
る。
すると、デジタルPLLループのロック状態が一旦外れ
たあと引き込み動作により、VCO24の発振周波数が減少
していき一定時間後にNFref=1.024MHzまで変化し、こ
の周波数にロックするようになる。換言すればVCO24出
力クロックの周期が長くなる。
(2)式から明らかなようにVCO24の発振周波数の変
化に伴い、モータ10の回転速度目標値がω=1600π/kか
ら連続的に減少し、最終的に半分の800π/kとなる。
計測器28は、VCO24のクロック周期が長くなると、分
周回転パルスの1周期の計数値が減り、Pが一定である
ことから相対的にモータ10の回転が速くなったことを示
す速度誤差データを出力する。
よって、D/Aコンバータ30からはモータ10の回転速度
が速いことを示す速度誤差信号が出力され、補償回路32
と駆動回路34の働きでモータ10の回転速度が減少され
る。
このモータ10の回転速度の減少で周波数発電機12、FG
アンプ/波形整形回路14、可変分周器15の出力の周波数
も減少し、分周回転パルスの周期は長くなる。
けれど、VCO24出力の周波数が減少中は、クロック周
期も更に長くなっているので、計測器28からは再びモー
タ10の速度が速くなったことを示す速度誤差データが出
力される。
このため、D/Aコンバータ30からはモータ10の回転速
度が速いことを示す速度誤差信号が出力され、補償回路
32と駆動回路34の働きでモータ10の回転速度が減少され
る。
以下同様の制御動作を繰り返し、VCO24の発振周波数
が定常状態となり、この周波数で定まる目標値までモー
タ10の回転速度が減少し安定状態となったところで、計
測器28が出力する速度誤差データが零となり、モータ10
の定速回転駆動がなされる。
これにより、モータ10の回転速度が1/2となる。
なお、k値はモータ制御系の制御帯域が低くならない
ように、例えば300puls/rev.程度に設定される。
この実施例によれば、基準周波数信号発生器18の可変
設定制御でデジタルPLLのVCO出力周波数を可変し、モー
タ10に対する速度可変設定を行える外、FGアンプ/波形
整形回路14の出力側と計測器28の間に可変分周器15を備
え、この可変分周器15に対し分周比の可変設定制御を行
えるようにしたことで、(2)式から明らかなように基
準周波数信号の周波数変化による速度設定とは独立して
モータ10の速度可変設定ができるようになり、しかも周
波数発電機12のk値を小さくしなくてよいので、DATの
キャプスタンモータのように1つのモータで広範囲に亘
る複数種の速度設定を行わなければならない場合でも、
VCO24の発振周波数は発振可能範囲内に保ちながら、確
実、かつ、広い制御帯域のもとに安定した制御を行うこ
とが可能となる。
次にこの考案に係る他の実施例を第2図に基づいて説
明する。
第1図の例ではモータ10に対する速度制御を行う場合
につき説明したが、第2図では同時に位相制御を掛ける
ようにしてある。
即ち、モータ制御IC16A内には前述した計測器28の外
に第2の計測器37も備えてある。
この計測器37には分周器26の出力パルス信号、VCO24
からのクロック信号、可変分周器15からの分周回転パル
スが入力されており、分周器26の出力パルスの立ち上が
りと分周回転パルスの立ち上がり間の位相差をクロック
で計数し、位相誤差データとして出力するようになって
いる。
計測器37の出力側にはD/Aコンバータ38が接続されて
おり、計測器37から入力した位相誤差データをアナログ
量に変換し、位相誤差信号として出力端子OUT′から補
償回路32Aへ出力する。
補償回路32Aは、出力端子OUTから入力する誤差信号
(速度誤差信号)とOUT′から入力する位相誤差信号と
に対し、適当なゲイン補償と位相補償を行いながら加算
して補償信号を得、この補償信号を駆動回路34へ出力す
る。
その他の構成部分は、第1図の場合と同様になってい
る。
次にこの実施例の動作を説明する。
今、例えばシステム制御回路36Aの可変設定制御で基
準周波数信号発生器18と可変分周器15が、各々、Fref
400、n=1に設定されている時、(2)式からω=800
π/kを回転速度目標値としてモータ10の速度制御がなさ
れ、同時に分周器26が出力するパルス(定常状態では基
準周波数信号にロックしている)の立ち上がりタイミン
グを目標値として分周回転パルスの位相制御がなされ
る。
このときVCO24の発振周波数はNFref=1.024MHzとなっ
ている。
もし、何らかの原因でモータ10の速度が目標値より少
し上がり位相が進むと、周波数発電機12、FGアンプ/波
形整形回路14、可変分周器15の各出力パルスの周期が小
さくなり、かつ、分周回転パルスの位相が進む。計測器
28では前述と同様にして分周回転パルスの1周期のカウ
ント値が2560より少なくなり、目標値からの速度増加を
示す速度誤差データをD/Aコンバータ30へ出力する。
D/Aコンバータ30は計測器28から送られる速度誤差デ
ータをアナログ量に変換し、速度増加を示す速度誤差信
号を出力する。
一方、計測器37では分周器26出力と分周回転パルス間
の位相差に応じたカウント値が得られ、位相進みを示す
位相誤差データをD/Aコンバータ38へ出力する。
D/Aコンバータ38は計測器37から送られる位相誤差デ
ータをアナログ量に変換し、位相進みを示す位相誤差信
号を出力する。
速度誤差信号と位相誤差信号は補償回路32Aへ送られ
て各々ゲインと位相の補償が成されたあと加算され、駆
動回路34へ入力される。
駆動回路34は補償回路32からの入力に従いモータ10へ
の出力電圧を下げてモータ10の回転速度を遅くさせ、か
つ、位相を遅らせる。
逆に、モータ10の速度が目標値より少し下がり位相が
遅れれば、周波数発電機12、FGアンプ/波形整形回路1
4、可変分周器15の各出力パルスの周期が大きくなり、
かつ、分周回転パルスの位相が遅れる。計測器28では分
周回転パルスの周期のカウント値が2560より多くなり、
目標値からの速度減少を示す速度誤差データをD/Aコン
バータ30へ出力する。
D/Aコンバータ30は計測器28から送られる速度誤差デ
ータをアナログ量に変換し、速度減少を示す速度誤差信
号を出力する。
一方、計測器37では分周器26出力と分周回転パルス間
の位相差に応じたカウント値が得られ、位相遅れを示す
位相誤差データをD/Aコンバータ38へ出力する。
D/Aコンバータ38は計測器37から送られる位相誤差デ
ータをアナログ量に変換し、位相遅れを示す位相誤差信
号を出力する。
速度誤差信号と位相誤差信号は補償回路32Aへ送られ
て各々ゲインと位相の補償が成されたあと加算され、駆
動回路34へ入力される。
駆動回路34は補償回路32Aからの入力に従いモータ10
への出力電圧を上げてモータ10の回転速度を速くさせ、
かつ、位相を進める。
このようにして、モータ10の回転速度、位相が変動し
たとき、元に戻すようにフィードバックが掛かる。位相
制御を含めたことにより、フィードバック制御がより正
確、迅速になされる。
モータ10に対し、他の目標速度が設定されているとき
も全く同様である。
モータ10が所定の設定速度で定常回転している状態か
ら、基準周波数信号発生器18の可変設定制御を行った
り、可変分周器15の可変設定制御を行って速度目標値を
変更した場合、例えば速度を上昇したときは分周器26の
出力パルスに対し分周回転パルスの位相が相対的に遅れ
ることになり、計測器37からは位相の遅れを示す位相誤
差データが出力される。よって、D/Aコンバータ38から
は位相遅れを示す位相誤差信号が出力される。
この位相誤差信号は、D/Aコンバータ30から出力され
る速度誤差信号とともに補償回路32へ送られて信号補償
されたのち、駆動回路34へ出力されてモータ10の速度を
上昇させる。
モータ10の速度が目標値より低い間は、上記した位相
制御と速度制御が継続される。
そして、モータ10の速度が新たな目標値に達したとこ
ろで速度誤差信号が零となり、かつ、分周器26の出力パ
ルスと分周回転パルス間の位相差が零となったところで
位相誤差信号も零となり、速度変更が完了する。
この実施例によれば、計測器37で、VCO24出力のクロ
ックを用いて分周器26の出力パルスと分周回転パルスと
の間の位相誤差をデジタルで求め、D/Aコンバータ38で
アナログの位相誤差信号に変換したあと、D/Aコンバー
タ30側の速度誤差信号と一緒に補償回路32Aへ送り、各
々ゲインと位相補償を行わせて加算したあと駆動回路34
へ出力するようにしたので、位相制御を含めたモータ10
の高精度な速度制御が可能となり、速度可変に際しては
迅速に目標値に到達できる。
〔考案の効果〕
この考案に係るモータ制御装置によれば、簡単な回路
的附加を行うだけで、1つのモータに対し広範囲に亘る
複数種の設定速度の下に制御を行わなければならない場
合にも、速度検出手段がモータの1回転当たりに検出す
るパルス数を少なくすることなく、PLL手段のVCOの発振
周波数を発振可能範囲内に保ちながら確実に所望の設定
速度での回転制御を行うことかできる。
そして、速度検出手段でのモータ1回転当たりの検出
パルス数を大きくしておき、より低速度に可変設定する
ときは、分周比nを優先して小さくするように可変する
ことで、計測手段による測定周期が長くなるのを容易に
回避でき、低速設定時に制御帯域が狭くならないように
した制御応答の良好なモータ制御装置を実現できるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係るモータ制御装置のブ
ロック図、第2図は他の実施例を示すブロック図、第3
図は従来のモータ制御装置を示すブロック図である。 10:モータ、12:周波数発電機、14:FGアンプ/波形整形
回路、15:可変分周器、16A:モータ制御IC、18:基準周波
数信号発生器、24:VCO、28:計測器、30:D/Aコンバー
タ、32:補償回路、34:駆動回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転速度に比例した周波数のパル
    スを発生する速度検出手段と、 周波数可変の基準周波数信号を発生する基準周波数信号
    発生手段と、 この基準周波数信号発生手段が発生する基準周波数信号
    から、該基準周波数信号のN倍の周波数のクロック出力
    を得るPLL手段と、 前記速度検出手段が発生するパルスを可変の分周比nに
    より1/nに分周する分周手段と、 この分周手段の出力パルスの周期を,PLL手段から出力さ
    れたクロックを用いて計測し、所定値との差を出力する
    計測手段と、 計測手段の出力が零となるようにモータの駆動を行う駆
    動手段と、 基準周波数信号発生手段の発生する基準周波数信号の周
    波数と分周手段の分周比nを可変させてモータの設定速
    度の可変制御を行う制御手段とを設け、 該制御手段は基準周波数信号の周波数の可変範囲を一定
    範囲内に保つとともに、モータの設定速度を低くすると
    きはnを優先的に小さくするように構成したこと、 を特徴とするモータ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6083258A (ja) * 1983-10-13 1985-05-11 Sanyo Electric Co Ltd デイスク駆動方式
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