JPH0876393A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0876393A
JPH0876393A JP21230194A JP21230194A JPH0876393A JP H0876393 A JPH0876393 A JP H0876393A JP 21230194 A JP21230194 A JP 21230194A JP 21230194 A JP21230194 A JP 21230194A JP H0876393 A JPH0876393 A JP H0876393A
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JP
Japan
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group
chemical
general formula
embedded image
aryl
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Application number
JP21230194A
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English (en)
Inventor
Tomoko Kai
智子 甲斐
Michihiko Sato
道彦 佐藤
Akira Ito
章 伊藤
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高耐久性を有する電子写真感光体を
提供すること。 【構成】 導電性支持体上に光導電性物質として、一般
式Iで示されるアゾ化合物を含有させる。 【化1】 一般式Iにおいて、R1は水素原子、ハロゲン原子、 ニ
トロ基、水酸基、置換基を有していてもよいアルキル
基、アルコキシ基、アリール基、複素環基を示し、R2
は置換基を有していてもよいアルキル基、 アラルキル
基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、または水酸基を示
す。また、Aはカップラー残基を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なアゾ化合物を含有
することを特徴とする電子写真感光体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の感光体には無機系
の光導電性物質、例えばセレン、硫化カドミウム、酸化
亜鉛、シリコンなどが知られており、広く研究され、か
つ実用化されている。これらの無機物質は多くの長所を
持っているのと同時に、種々の欠点をも有している。例
えばセレンには製造条件が難しく、熱や機械的衝撃で結
晶化しやすいという欠点があり、硫化カドミウムや酸化
亜鉛は耐湿性、耐久性に難がある。シリコンについては
帯電性の不足や製造上の困難さが指摘されている。更
に、セレンや硫化カドミウムには毒性の問題もある。
【0003】これに対し、有機系の光導電性物質は成膜
性がよく、可撓性も優れていて、軽量であり、透明性も
よく、適当な増感方法により広範囲の波長域に対する感
光体の設計が容易であるなどの利点を有していることか
ら、次第にその実用化が注目を浴びている。
【0004】ところで、電子写真技術に於て使用される
感光体は、一般的に基本的な性質として次のような事が
要求される。即ち、(1) 暗所におけるコロナ放電に対し
て帯電性が高いこと、(2) 得られた帯電電荷の暗所での
漏洩(暗減衰)が少ないこと、(3) 光の照射によって帯
電電荷の散逸(光減衰)が速やかであること、(4) 光照
射後の残留電荷が少ないことなどである。
【0005】しかしながら、今日まで有機系光導電性物
質としてポリビニルカルバゾールを始めとする光導電性
ポリマーに関して多くの研究がなされてきたが、これら
は必ずしも皮膜性、可撓性、接着性が十分でなく、又上
述の感光体としての基本的な性質を十分に具備している
とはいい難い。
【0006】一方、有機系の低分子光導電性化合物につ
いては、感光体形成に用いる結着剤などを選択すること
により、皮膜性や接着性、可撓性など機械的強度に優れ
た感光体を得ることができうるものの、高感度の特性を
保持し得るのに適した化合物を見出すことは困難であ
る。
【0007】このような点を改良するためにキャリア発
生機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に分担させ、
より高感度の特性を有する有機感光体が開発されてい
る。機能分離型と称されているこのような感光体の特徴
はそれぞれの機能に適した材料を広い範囲から選択でき
ることであり、任意の性能を有する感光体を容易に作成
し得ることから多くの研究が進められてきた。
【0008】このうち、キャリア発生機能を担当する物
質としては、フタロシアニン、スクエアリウム色素、ア
ゾ顔料、ペリレン顔料等の多種の物質が検討され、中で
もアゾ顔料は多様な分子構造が可能であり、また、高い
電荷発生効率が期待できることから広く研究され、実用
化も進んでいる。しかしながら、このアゾ顔料において
は、分子構造と電荷発生効率の関係はいまだに明らかに
なっていない。膨大な合成研究を積み重ねて、最適の構
造を探索しているのが実情であり、多くの改良がなされ
てきたが、先に掲げた感光体として求められている基本
的な性質や高い耐久性などの要求を満足するものは、未
だ十分に得られていない。
【0009】以上述べたように電子写真感光体の作成に
は種々の改良が成されてきたが、先に掲げた感光体とし
て要求される基本的な性質や高い耐久性などの要求を満
足するものは未だ十分に得られていないのが現状であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度で高耐久性を有し、帯電電位が高く、繰返し使用して
も感度の低下が殆んど起らず、帯電電位の安定した電子
写真感光体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは高感度、高
耐久性を有する光導電性物質の研究を行なった結果、一
般式Iで示される新規なアゾ化合物が有効であることを
見出し、本発明に至った。
【0012】
【化3】
【0013】一般式Iにおいて、R1は水素原子、ハロ
ゲン原子、 ニトロ基、水酸基、置換基を有していても
よいアルキル基、アルコキシ基、アリール基、複素環基
を示し、R2は置換基を有していてもよいアルキル基、
アラルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、または水
酸基を示す。また、Aはカップラー残基を示す。
【0014】ここでR1の具体例としては、水素原子、
塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、ニトロ基、水
酸基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、フェニル
基、メトキシフェニル基、メチルフェニル基、クロロフ
ェニル基、ナフチル基、アントリル基などのアリール
基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの複素環基
を挙げる事ができ、 またR2の具体例としてはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの
アルキル基、ベンジル基、β−フェニルエチル基、α−
ナフチルメチル基などのアラルキル基、フェニル基、メ
トキシフェニル基、メチルフェニル基、クロロフェニル
基、ナフチル基、アントリル基などのアリール基、ピリ
ジル基、フリル基、チエニル基などの複素環基、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリー
ルオキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ
フェニルアミノ基などのアミノ基、メチルヒドラジノ
基、フェニルヒドラジノ基、プロピリデンヒドラジノ基
などのヒドラジノ基、水酸基などが挙げられる。
【0015】さらに本発明者らはAが一般式IIで示され
るカップラー残基であるときとくに高い特性が示される
ことを見出した。
【0016】
【化4】
【0017】一般式IIにおいて、Zはベンゼン環と縮合
して、置換されていてもよい芳香環または複素環を形成
するのに必要な原子群を示し、 R3は水素原子、ハロゲ
ン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アミノ基または水酸基を示し、R4、R5は水素原
子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル
基、アリール基、または複素環基を示す。R4とR5は環
構造を形成していてもよい。
【0018】ここでZがベンゼン環とともに形成する芳
香環、複素環の具体例としては、ナフタレン環、メチル
ナフタレン環、メトキシナフタレン環、クロロナフタレ
ン環、アントラセン環、カルバゾール環、キノリン環、
エチルキノリン環、ベンゾチオフェン環、クロロベンゾ
チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾカルバゾール
環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベン
ゾカルバゾール環などを挙げることができる。また、
3の具体例としては水素原子、塩素原子、臭素原子な
どのハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、トリフルオロメチル基などのアル
キル基、ベンジル基、β−フェニルエチル基、α−ナフ
チルメチル基などのアラルキル基、フェニル基、メトキ
シフェニル基、メチルフェニル基、クロロフェニル基、
ナフチル基、アントリル基などのアリール基、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアル
コキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基などのアリール
オキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフ
ェニルアミノ基などのアミノ基、または水酸基が挙げら
れる。R4、R5の具体例としては、水素原子、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、トリ
フルオロメチル基などのアルキル基、ベンジル基、β−
フェニルエチル基、α−ナフチルメチル基などのアラル
キル基、フェニル基、メトキシフェニル基、メチルフェ
ニル基、クロロフェニル基、ナフチル基、アントリル基
などのアリール基、ピリジル基、フリル基、チエニル基
などの複素環基を挙げることができる。また、R4とR5
が形成する環構造の例としては後述の一般式IIの具体例
に例示される構造を挙げることができる。
【0019】一般式Iにおいてカップラー残基Aの具体
例としては、例えば表1〜14に示されるものが挙げら
れる。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】
【表14】
【0034】さらに一般式IIで示されるカップラーの具
体例としては、例えば表15〜30に示されるものが挙
げられる。
【0035】
【表15】
【0036】
【表16】
【0037】
【表17】
【0038】
【表18】
【0039】
【表19】
【0040】
【表20】
【0041】
【表21】
【0042】
【表22】
【0043】
【表23】
【0044】
【表24】
【0045】
【表25】
【0046】
【表26】
【0047】
【表27】
【0048】
【表28】
【0049】
【表29】
【0050】
【表30】
【0051】本発明の一般式Iで示されるアゾ顔料の具
体例としては、例えば次の構造式を有するものが挙げら
れる。式中、Aはカップラー残基もしくは一般式IIで示
されるカップラー残基を示す。
【0052】
【化5】
【0053】
【化6】
【0054】
【化7】
【0055】
【化8】
【0056】
【化9】
【0057】
【化10】
【0058】
【化11】
【0059】
【化12】
【0060】
【化13】
【0061】
【化14】
【0062】
【化15】
【0063】
【化16】
【0064】
【化17】
【0065】
【化18】
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】
【化24】
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】
【化27】
【0075】
【化28】
【0076】
【化29】
【0077】
【化30】
【0078】
【化31】
【0079】
【化32】
【0080】
【化33】
【0081】
【化34】
【0082】
【化35】
【0083】
【化36】
【0084】
【化37】
【0085】
【化38】
【0086】
【化39】
【0087】
【化40】
【0088】
【化41】
【0089】
【化42】
【0090】
【化43】
【0091】
【化44】
【0092】
【化45】
【0093】
【化46】
【0094】
【化47】
【0095】
【化48】
【0096】
【化49】
【0097】
【化50】
【0098】
【化51】
【0099】
【化52】
【0100】
【化53】
【0101】
【化54】
【0102】
【化55】
【0103】
【化56】
【0104】
【化57】
【0105】
【化58】
【0106】
【化59】
【0107】
【化60】
【0108】
【化61】
【0109】
【化62】
【0110】
【化63】
【0111】
【化64】
【0112】
【化65】
【0113】
【化66】
【0114】
【化67】
【0115】
【化68】
【0116】
【化69】
【0117】
【化70】
【0118】
【化71】
【0119】
【化72】
【0120】
【化73】
【0121】
【化74】
【0122】
【化75】
【0123】
【化76】
【0124】
【化77】
【0125】
【化78】
【0126】
【化79】
【0127】
【化80】
【0128】
【化81】
【0129】
【化82】
【0130】本発明のアゾ顔料は一般式III(式中R1
2は一般式Iと同じ)で示されるジアミノ化合物を常
法によってテトラゾニウム塩とし、対応するカップラー
とアルカリの存在下に反応させることによって容易に得
る事ができる。
【0131】
【化83】
【0132】次に、合成例を具体的に記す。 合成例1(例示化合物化9(カプラー:A−6)の合
成) 2,7−ジアミノフルオレノン−4−カルボン酸 n−
ブチルエステル(0.62g)をDMF(30ml)と
6規定塩酸(2.0ml)に溶かし、約5℃にて亜硝酸
ナトリウム(0.42g)の水溶液(1ml)を加え
た。30分後、得られたジアゾ化液を、3−ヒドロキシ
−N−(2−メチルフェニル)2−ナフタレンカルボキ
シアミド(1.11g)、トリエタノールアミン(1.
35g)のDMF溶液(30ml)へ、5〜10℃で1
0分間かけて滴下した。同温で2時間、さらに室温で2
時間攪拌したのち、析出物を濾取し、DMFと水各20
0mlで洗浄した。 収量 1.42g 収率 80% 融点 250℃以上
【0133】合成例2(例示化合物化9(カプラー:A
−621)の合成) 3−ヒドロキシ−N−(2−メチルフェニル)2−ナフ
タレンカルボキシアミド(1.11g)のかわりに化合
物A−621(1.58g)を用いるほかは合成例1と
同様の操作で目的物を得た。 収量 1.35g 収率 60% 融点 250℃以上
【0134】本発明の電子写真感光体は、一般式Iで示
されるアゾ化合物を1種類あるいは2種類以上含有する
ことにより得られる。感光体の形態としては種々のもの
が知られているが、そのいずれにも用いることができ
る。例えば、導電性支持体上にアゾ化合物、電荷輸送物
質、及びフィルム形成性結着剤樹脂からなる感光層を設
けたものがある。また、導電性支持体上に、アゾ化合物
と結着剤樹脂からなる電荷発生層と、電荷輸送物質と結
着剤樹脂からなる電荷輸送層を設けた積層型の感光体も
知られている。電荷発生層と電荷輸送層はどちらが上層
となっても構わない。また、必要に応じて導電性支持体
と感光層の間に下引き層を、感光体表面にオーバーコー
ト層を、積層型感光体の場合は電荷発生層と電荷輸送層
との間に中間層を設けることもできる。本発明の化合物
を用いて感光体を作成する支持体としては金属製ドラ
ム、金属板、導電性加工を施した紙、プラスチックフィ
ルムのシート状、ドラム状あるいはベルト状の支持体な
どが使用される。
【0135】それらの支持体上へ感光層を形成するため
に用いるフィルム形成性結着剤樹脂としては利用分野に
応じて種々のものがあげられる。例えば複写用感光体の
用途ではポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリ
レート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキ
シ樹脂などがあげられる。これらの中でも、ポリスチレ
ン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂等は感光
体としての電位特性に優れている。又、これらの樹脂
は、単独あるいは共重合体として2種以上を混合して用
いることができる。
【0136】感光層に含有されるこれらの樹脂は、アゾ
顔料に対して10〜500重量%が好ましく、50〜1
50重量%がより好ましい。樹脂の比率が高くなりすぎ
ると電荷発生効率が低下し、また樹脂の比率が低くなり
すぎると成膜性に問題が生じる。
【0137】これらの樹脂の中には、引っ張り、曲げ、
圧縮等の機械的強度に弱いものがある。この性質を改良
するために、可塑性を与える物質を加えることができ
る。具体的には、フタル酸エステル(例えばDOP、D
BP等)、リン酸エステル(例えばTCP、TOP
等)、セバシン酸エステル、アジピン酸エステル、ニト
リルゴム、塩素化炭化水素などがあげられる。これらの
物質は、必要以上に添加すると電子写真特性の悪影響を
及ぼすので、その割合は結着剤樹脂に対し20%以下が
好ましい。
【0138】その他、感光体中への添加物として酸化防
止剤やカール防止剤などを必要に応じて添加することが
できる。
【0139】電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送
物質がある。前者の例としては、例えば特公昭34−5
466号公報に示されているオキサジアゾール類、特公
昭45−555号公報に示されているトリフェニルメタ
ン類、特公昭52−4188号公報に示されているピラ
ゾリン類、特公昭55−42380号公報に示されてい
るヒドラゾン類、特開昭56−123544号公報に示
されているオキサジアゾール類、特公昭58−3237
2号公報に示されているトリアリールアミン類、特開昭
58−198043号公報に示されているスチルベン類
等をあげることができる。一方、電子輸送物質として
は、例えばクロラニル、テトラシアノエチレン、2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,
7−テトラニトロキサントン、1,3,7−トリニトロ
ジベンゾチオフェンなどがある。これらの電荷輸送物質
は単独または2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0140】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0141】実施例1 例示化合物化9(カプラー:A−621)を1重量部と
ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200)1重量部
をテトラヒドロフラン100重量部に混合し、ペイント
コンディショナー装置によりガラスビーズと共に2時間
分散した。こうして得た分散液をアプリケーターにて、
アルミ蒸着ポリエステル上に塗布して、膜厚約0.2μ
の電荷発生層を形成した。次にp−ジベンジルアミノベ
ンズアルデヒド=ジフェニルヒドラゾンを、ポリアリレ
ート樹脂(ユニチカ製U−ポリマー)と1:1の重量比
で混合し、ジクロロエタンを溶媒として10%の溶液を
作り、上記の電荷発生層の上にアプリケーターで塗布し
て、膜厚約20μの電荷輸送層を形成した。
【0142】このようにして作成した積層型感光体を、
静電記録試験装置(川口電気製SP−428)により電
子写真特性評価を行なった。 測定条件:印加電圧−6kV、スタティックNo. 3(タ
ーンテーブルの回転スピードモード:10m/min
)。その結果、帯電電位V0が−590V、半減露光量
E1/2が1.3ルックス・秒と高感度の値を示した。
【0143】更に同装置を用いて、帯電−除電(除電
光:白色光で400ルックス×1秒照射)を1サイクル
とする繰返し使用に対する特性評価を行った。5000
回での繰返しによる帯電電位の変化を求めたところ、1
回目の初期電位−590Vに対し、5000回目の初期
電位は−570Vであり、繰返しによる電位の低下が少
なく安定していることがわかった。また、1回目の半減
露光量1.3ルックス・秒に対して5000回目の半減
露光量は1.3ルックス・秒とほとんど変化がないこと
がわかった。
【0144】実施例2〜6 表31に示すアゾ顔料を用いる他は、実施例1と同様に
して感光体を作成して、その特性を評価した。結果を表
31に示す。
【0145】
【表31】
【0146】実施例7 例示化合物化9(カプラー:A−621)1重量部とテ
トラヒドロフラン40重量部を、ボールミル装置により
ジルコニアビーズと共に48時間分散処理した。こうし
て得た分散液に、N−エチルカルバゾール−3−カルボ
アルデヒド=ジフェニルヒドラゾン2.5重量部、ポリ
カーボネート樹脂(PCZ−200;三菱ガス化学製)
10重量部、テトラヒドロフラン60重量部を加え、さ
らに2分間の超音波分散処理を行った後、アプリケータ
ーにて、アルミ蒸着ポリエステル上に塗布して、膜厚約
10μの感光体を形成した。この感光体の電子写真特性
を、実施例1と同様にして測定した。ただし、印加電圧
のみ+5kVに変更した。その結果、+310V、半減
露光量1.0ルックス・秒、5000回繰り返し後の初
期電位+320V、半減露光量1.0ルックス・秒と、
高感度でしかも変化の少ない、優れた特性を示した。
【0147】実施例8〜12 表32に示すアゾ顔料を用いる他は、実施例7と同様に
して感光体を作成して、その特性を評価した。結果を表
32に示す。
【0148】
【表32】
【0149】比較例1 アゾ化合物化84を用いるほかは、実施例1と同様に感
光体を作成して、その特性を評価した。その結果、1回
目の初期電位は−640V、 半減露光量E1/2は1.7
ルックス・秒と比較的良好な結果であったが、5000
回目の初期電位は−310V、半減露光量1.6ルック
ス・秒であり、繰り返しによる大幅な電位の低下がみら
れた。
【0150】比較例2、3 アゾ化合物化84、化85を用いる他は、実施例7と同
様にして感光体を作成して、その特性を評価した。その
結果化84では初期電位が290V、半減露光量E1/2
が4.1ルックス・秒と感度不足であった。また、 化
85は全く分散しなかったため均質な塗膜を得ることが
できず、白色光で露光しても光減衰がみられなかった。
【0151】
【化84】
【0152】
【化85】
【0153】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば高感度で高耐久性を有する電子写真感光体を提供する
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式Iで示され
    るアゾ化合物を含む感光層を有することを特徴とする電
    子写真感光体。 【化1】 (一般式Iにおいて、R1は水素原子、 ハロゲン原子、
    ニトロ基、水酸基、置換基を有していてもよいアルキル
    基、アルコキシ基、アリール基、複素環基を示し、R2
    は置換基を有していてもよいアルキル基、 アラルキル
    基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アリールオ
    キシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、または水酸基を示
    す。また、Aはカップラー残基を示す。)
  2. 【請求項2】 Aが一般式IIで示されるカップラー残基
    であるアゾ化合物を含む請求項1の電子写真感光体。 【化2】 (一般式IIにおいて、Zはベンゼン環と縮合して、置換
    されていてもよい芳香環または複素環を形成するのに必
    要な原子群を示し、 R3は水素原子、ハロゲン原子、置
    換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、ア
    リール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基
    または水酸基を示し、R4、R5は水素原子、置換基を有
    していてもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基、または複素環基を示す。R4とR5は環構造を形成し
    ていてもよい。)
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