JPH087629B2 - 流体流量制御方法及びその装置 - Google Patents

流体流量制御方法及びその装置

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JPH087629B2
JPH087629B2 JP1176038A JP17603889A JPH087629B2 JP H087629 B2 JPH087629 B2 JP H087629B2 JP 1176038 A JP1176038 A JP 1176038A JP 17603889 A JP17603889 A JP 17603889A JP H087629 B2 JPH087629 B2 JP H087629B2
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健 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、流体流量制御方法及びその装置に係り、特
に、流体源側から需要側へ供給される流体の流量を制御
するに好適な流体流量制御方法及びその装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、灌漑用水路においては、幹線水路である幹線パ
イプラインに、このパイプラインから分岐した支線パイ
プを接続し、支線パイプを介して需要側へ水を供給する
構成が採用されている。この支線パイプの流量を制御す
る場合、支線パイプに供給側バルブを設け、バルブの調
整によって流量を制御することがおこなわれている。こ
のバルブの制御方式としては、流量一定制御か開度一定
制御が採用されている。
流量一定制御をおこなう場合は、特開昭61−61401号
公報に記載されているように、目標流量と実流量とを比
較し、これらの偏差を零に抑制するために供給側バルブ
の開度が調整されるようになっている。このため、この
方式を用いれば、需要側に複数のバルブを設け、このバ
ルブを任意に開閉しても需要に応じた流量を需要側へ供
給することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術においては、需要側バルブがすべて全閉
状態に操作されることについては配慮されておらず、供
給側バルブと直列に配置された需要側バルブがすべて全
閉状態に操作されると、支線パイプを流れる水の流量が
急激に減少する。このとき流量一定制御をそのまま継続
すると、流量の減少を補正するために供給側バルブの開
度が順次全開方向に動作し、最終的には供給側バルブが
全開状態となる。この後需要側バルブを急激に開弁操作
すると、この開弁操作に応答して支線パイプ中の水が需
要側へ供給されるが、供給側バルブが全開状態にあるた
め、供給側バルブの開度が設定開度となるまでに多量の
水が支線パイプに導入され、過剰取水状態となる。この
過剰取水量が多い場合には、幹線パイプライン内の流量
が変動し、取水系にウォーターハンマーが生じたり、取
水系に空気が混入したりする恐れがある。
なお、特開昭62−152001号公報に記載されているよう
に、流体源側からの流体を導入して需要側に導く流体供
給路の流量を検出し、指示値に従って供給路バルブの開
度を調整したり、特開昭57−187715号公報に記載されて
いるように、流量とバルブの開度を検出し、検出流量と
検出開度を基にバルブの開度を調整したり、あるいは特
開昭63−56701号公報に記載されているように、バルブ
が過度に開くことを防止するために、バルブの開度を許
容範囲内に制限するリミッタを設けたりすることも考え
られるが、これらの技術を組み合わせても、需要量が急
変したときにのみ開度が一定となるだけで、需要量が急
変したときに流体供給系に過剰な流体が導入されるのを
防止することは困難である。
本発明の目的は、需要側の流体の需要量が急激に変化
しても流体供給系に過剰な流体が導入されるのを防止す
ることができる流体流量制御方法及びその装置を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕 前記目的を達成するために、本発明は、第1の制御方
法として、流体源側からの流体を導入して需要側へ導く
流体供給路の流量を検出すると共に前記流体供給路の流
量を調整するための供給側バルブの開度を検出し、検出
流量と検出開度から流量と開度の増減傾向を監視し、流
量と開度の増減傾向が正常状態にあるときには検出流量
と目標流量指令値との偏差を零に抑制するための開度指
令値を生成し、流量と開度の増減傾向が正常状態から外
れ、流量減少時に開度が設定開度を越えたときには設定
開度以下の開度を開度指令値として生成し、前記いずれ
かの開度指令値と供給側バルブの開度との偏差を求め、
この偏差を零に抑制するための操作指令値を生成し、こ
の操作指令値に従って供給側バルブの開度を調整する流
体流量制御方法を採用したものである。
第2の制御方法として、流体源側からの流体を導入し
て需要側へ導く流体供給路の流量を検出すると共に前記
流体供給路の流量を調整するための供給側バルブの開度
を検出し、検出開度と検出流量から流量と開度の増減傾
向を監視しながら前記検出流量と目標流量指令値との流
量偏差を求め、この流量編差がほぼ零になった後に検出
流量と検出開度が共に減少傾向にあるときには前記流量
編差を零に抑制するための開度指令値を生成すると共
に、生成した開度指令値に制限値を加算し、制限値が加
算された開度指令値と検出開度との開度編差を求め、こ
の開度偏差を零に抑制するための操作指令値を生成し、
一方、前記流量編差がほぼ零になった後に前記流量偏差
が設定値を越え、かつ検出流量と検出開度が共に増加傾
向にあるときには前記流量編差を零に抑制するための開
度指令値を生成すると共に、生成した開度指令値を一定
時間毎に選択し、選択した開度指令値と検出開度との開
度偏差を求め、この開度偏差を零に抑制するための操作
指令値を生成し、生成した前記いずれかの操作指令値に
従って供給側バルブの開度を調整する流体流量制御方法
を採用したものである。
また、第1の制御装置として、流体源側からの流体を
需要側へ導く流体供給路の流量を検出する流量計と、前
記流体供給路の流量を操作指令値に従って調整する供給
側バルブと、供給側バルブの開度を検出する開度計と、
流量計と開度計の検出出力を監視して流量と開度の増減
傾向が正常状態にあるか否かを判定する判定手段と、流
量計の出力と目標流量指令値との偏差を求め、この偏差
を零に抑制するための開度指令値を生成する開度指令値
生成手段と、判定手段により流量と開度の増減傾向が正
常状態にあると判定されたときに開度指令値生成手段の
出力を選択し、流量と開度の増減傾向が異常状態にある
と判定されたときに開度計の出力を選択する選択手段
と、選択手段の選択による開度と開度計の検出開度との
偏差を求め、この偏差を零に抑制するための操作指令値
を生成して供給側バルブへ出力する操作指令値生成手段
とを有する流体流量制御装置を構成したものである。
第2の制御装置として、流体源側からの流体を需要側
へ導く流体供給路の流量を検出する流量計と、前記流体
供給路の流量を操作指令値に従って調整する供給側バル
ブと、供給側バルブの開度を検出する開度計と、流量計
と開度計の検出出力を監視して流量と開度が共に増減傾
向にあるか否かを判定する第1判定手段と、流量計の検
出流量と目標流量指令値との流量偏差が設定値を越えた
か否かを判定する第2判定手段と、流量計の検出流量と
目標流量指令値との流量偏差を求め、この流量偏差を零
に抑制するための開度指令値を生成する開度指令値生成
手段と、流量計の検出流量と目標流量指令値との流量偏
差を検出する流量偏差検出手段と、流量偏差検出手段に
より流量偏差がほぼ零になったことが検出された後第1
判定手段により流量と開度が共に増加傾向にあると判定
され、かつ第2判定手段により流量偏差が設定値を越え
たと判定されたことを条件に開度指令値生成手段の出力
を一定時間毎に選択する第1選択手段と、流量偏差検出
手段により流量偏差がほぼ零になったことが検出された
後第1判定手段により流量と開度が共に減少傾向にある
と判定されたことを条件に開度指令値生成手段の出力に
制限値が加算された開度指令値を選択する第2選択手段
と、第1選択手段と第2選択手段のうちいずれか一方の
選択による開度指令値と開度計の検出開度との開度偏差
を求め、この開度偏差を零に抑制するための操作指令値
を生成して供給側バルブへ出力する操作指令値生成手段
とを有する流体流量制御装置を構成したものである。
〔作用〕
前記した手段によれば、流量と開度の増減傾向が正常
状態から外れ、流量減少時に開度が設定開度を越えたと
きには特定の開度を開度指令値として選択し、選択した
開度指令値に従って供給側バルブの開度を調整するよう
にしたため、供給側の流体の需要量が急激に変化して
も、供給側バルブの開度が特定の開度に固定され、流体
供給路内に過剰の流体が導入されるのが防止される。
また、検出流量と検出開度が減少傾向にあるときには
開度指令値に制限値を加算し、制限値が加算された開度
指令値を選択し、一方、検出流量と目標流量指令値との
偏差が設定値を越え、かつ流量と開度が増加傾向にある
ときには開度指令値を一定時間毎に選択し、選択した開
度指令値に従って供給側バルブの開度を調整するように
したため、需要側の流体の需要量が急激に増加しても、
流体供給路内には段階的に流体が導入され、流体供給路
内に過剰の流体が導入されるのを防止することが可能と
なる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図において、貯水池からの水が供給される幹線パ
イプライン10には流体供給路を構成する支線パイプ12が
接続されており、支線パイプ12の管路途中には、インダ
クションモータの駆動により支線パイプ12の流量を調整
する供給側バルブ14、供給側バルブ14の開度を検出する
開度計16、支線パイプ12の流量を検出する流量計18が配
置されている。そして支線パイプ12の先端側が複数の水
路に分岐され、需要側バルブ20を介して用水路22に接続
されている。
流量計18の検出出力は偏差計算器24に供給されてお
り、ここで流量計18の検出出力と流量設定器26により設
定された目標流量指令値との偏差が算出されるようにな
っている。そして偏差計算器24からはこの偏差を零に抑
制するための開度指令値が出力されるようになってい
る。すなわち偏差計算器24は開度指令値生成手段として
構成されている。偏差計算器24の出力信号は一致検出器
28に供給されていると共に、スイッチ40を介して比例積
分調節器30に供給されている。一致検出器28は偏差計算
器24の出力が設定値内になったとき、例えば流量計18の
検出流量が目標流量指令値に近似したときに一致信号を
不感帯回路44へ出力するようになっている。
スイッチ40は、偏差計算器24からの信号と開度計16か
らの信号のうち一方の信号を選択するように構成されて
いる。スイッチ40により選択された信号は開度比較器42
に供給され、ここで開度計16の検出開度と比較される。
開度比較器42からは、スイッチ40により選択された開度
と開度計16の検出開度との偏差を零に抑制するための操
作指令値が出力されるようになっている。そして開度比
較器42の出力信号は不感帯回路44を介して供給バルブ14
へ出力されるようになっている。不感帯回路44は、第2
図に示されるように、操作指令値に対して不感帯の領域
を有し、一致検出器28から一致信号が出力されるまでは
不感帯ΔP1が設定され、一致検出器28から一致信号が出
力されたときに不感帯ΔP2が設定されるようになってい
る。すなわち操作指令値が不感帯ΔP1,ΔP2の範囲外と
なったときにのみその値が変化するようになっている。
また、本実施例においては、流量と開度の増減傾向を
監視して供給側バルブ14の開度を調整するために、逆動
作検出回路46と、スイッチ40駆動用のタイマ48が設けら
れている。
逆動作検出回路46は流量計18の検出による検出流量と
開度計16の検出による検出開度を監視し、流量と開度の
増減傾向が正常状態にあるか否かを判定する判定手段と
して構成されている。
すなわち検出流量及び検出開度が共に増加するとき又
は共に減少するときを正常状態として判定し、検出流量
が減少状態にあるときに検出開度が増加傾向にあるとき
には異常状態と判定し、異常状態と判定したときには異
常信号をタイマ48に出力するようになっている。タイマ
48は異常信号を受けたときに起動し、異常信号が一定時
間以上入力されたとき、スイッチ40に切換信号を出力
し、スイッチ40の接点を接点a側から接点b側へ切り換
えるようになっている。すなわちタイマ48とスイッチ40
は選択手段として構成されている。なお、不感帯回路44
は、一致検出器48から一致信号が出力されるまでは、第
2図に示されるように、不感帯ΔP1が設定され、一致信
号が入力されたときに不感帯ΔP2が設定されるようにな
っている。
以上の構成において、目標流量指令値が第2図の特性
Q1のように設定されると、流量計18の検出による実流量
Q2が目標流量指令値Q1にほぼ一致するまでは、実流量Q2
と目標流量指令値Q1との偏差に応じた開度指令値が偏差
計算器24から出力され、供給側バルブ14の開度が増加す
る方向に調整される。供給側バルブ14の開度の調整によ
り実流量Q2が目標流量指令値Q1にほぼ一致すると、一致
検出器28からの信号により不感帯回路44の不感帯がΔP2
が設定される。さらに逆動作検出回路46には、一致検出
器28からの信号により、このときの検出開度が基準値と
して設定される。
実流量Q2が目標流量指令値Q1にほぼ一致した動作が継続
されているときに、各需要バルブ20が閉じられて実流量
Q2が急激に減少すると、実流量Q2と目標流量指令値Q1
の偏差が大きくなり、偏差計算器24からは供給側バルブ
14の開度を増加させるための開度指令値が出力される。
これにより供給側バルブ14の開度が徐々に増加方向に調
整される。この状態が継続されると、逆動作検出回路46
において、実流量Q2が減少するときに検出開度が増加傾
向にあると判定し、このときの検出開度が設定開度を越
えると逆動作検出回路46から異常信号が出力される。さ
らに異常信号が一定時間以上継続して出力されるとタイ
マ48から切換信号が出力され、スイッチ40が切り換えら
れる。
スイッチ40の接点が接点aから接点b側に切り換えら
れると、開度計16の検出開度が開度指令値として比例積
分調節器30に供給されることになる。すなわち、スイッ
チ40が取り換えられたときの検出開度が開度指令値とし
て固定され、この開度指令値に従って供給側バルブ14の
開度が調整される。このため需要側バルブ20が閉じられ
て実流量Q2が急激に減少しても、供給側バルブ14の開度
が一定の開度に固定されるので、過剰取水及び過剰取水
に伴うウォーターハンマーを防止することができる。
また、前記実施例において、スイッチ40を切り換えた
ときに、開度計16の検出開度を開度指令値とする代り
に、特定の開度指令値を発生する設定器を比例積分調節
器30の入力側に供給するようにしても、前記実施例と同
様な効果を得ることができる。
次に本発明の他の実施例を第3図及び第4図に基づい
て説明する。
本実施例は、前記実施例における一致検出器28の代り
に偏差検出器60を設け、逆動作検出回路46の代りに増減
傾向判別器50、タイマ48の代りにタイマ52を設け、さら
にスイッチ40の代りに、第1選択手段および第2選択手
段としてのスイッチ58を設け、スイッチ58の接点b側に
制限目標計算器54、制限目標幅設定器56を設けたもので
あり、前記実施例と同一又は相当するものには同一符号
を付してそれらの説明を省略する。
偏差検出器60は偏差計算器24の出力を監視し、実流量
Q2と目標流量Q1との偏差がほぼ零になったときに一致信
号を不感帯回路44とタイマ52及び増減傾向判別器50へ出
力し、この一致検出後に実流量Q2と目標流量指令値Q1
の偏差が設定値を越えたときに、異常信号をタイマ52に
出力するようになっている。増減傾向判別器50は流量計
18の検出流量と開度計16の検出開度を監視し、流量及び
開度が増加傾向にあるときには“1"の信号をタイマ52に
出力し、流量及び開度が共に減少傾向にあるときには、
“0"の信号をタイマ52に出力するようになっている。タ
イマ52は増減傾向判別器50から“0"の信号を受けたとき
にはスイッチ58へ第1の切換信号を出力し、スイッチ58
の接点aを接点b側へ切り換えさせるようになってい
る。またタイマ52は増減傾向判別器50から“1"の信号が
入力され、かつ偏差検出器60から異常信号が入力された
ときには、スイッチ58へ第2の切換信号を出力し、スイ
ッチ58の接点を接点aから接点c側に一定時間ごとに切
り換えるようになっている。すなわち偏差計算器24から
出力される開度指令値を一定時間毎に選択するようにな
っている。
また制御目標幅設定値56には制御目標幅(制限値)と
してΔPQが設定されるようになっており、スイッチ58の
接点が接点aから接点b側に切り換えられると、流量計
18の検出流量に目標制限幅ΔPQが加算され、この加算さ
れた値が開度指令値として比例積分調節器30へ入力され
るようになっている。
以上の構成において、流量設定器26により目標流量指
令値が第4図の特性Q1で示されるように設定されると、
実流量Q2が目標流量指令値Q1にほぼ一致するまで目標流
量指令値Q1と実流量Q2との偏差に応じた開度指令値が偏
差計算器24から出力され、供給側バルブ14の開度を増加
方向に調整する制御がおこなわれる。そして目標流量指
令値Q1と実流量Q2がほぼ一致すると、偏差検出器60から
一致信号が出力される。これにより、このときの検出流
量及び検出開度が基準値として増減傾向判別器50に設定
される。さらに一致信号によりタイマ52が起動する。こ
のタイマ52が起動してから一定時間経過したときに、流
量計18の検出流量と開度計16の検出開度が共に減少傾向
になると、スイッチ58の接点が接点aから接点b側に切
り換えられる。そして、流量計18の検出流量に制限目標
幅ΔPQが加算され、この値が開度指令値として比例積分
調節器30に入力される。このため、需要側バルブ20が閉
じられ、実流量Q2が徐々に減少した場合、実流量Q2の減
少に追従して開度指令値の値が徐々に小さくなり、供給
側バルブ14の開度が減少する方向に調整される。
次に実流量Q2が減少した後、需要側バルブ20が開かれ
て実流量Q2が増加すると、実流量Q2の増加に伴って供給
側バルブ14の開度も増加方向に調整される。そしてこの
状態が継続されると、増減傾向判別器50により検出流量
及び検出開度が共に増加傾向にあるとして判定し、タイ
マ52に起動信号が出力される。さらにこのときには、目
標流量指令値Q1と実流量Q2との偏差が設定値を越えてい
るため、タイマ52から第2の切換信号が出力され、スイ
ッチ58の接点が接点a側から接点c側に間欠的に切り換
えられる。すなわち偏差計算器24からの開度指令値が間
欠的に選択される。このため、第4図の時間t1からt2
示されるように、スイッチ58が接点c側へ切り換えられ
たときには実流量Q2及び検出開度が一定値に維持され、
スイッチ58の接点がa側に切り換えられたときには、時
間t2からt3に示されるように、実流量Q2の増加に応じて
供給側バルブ14の開度が増加方向に調整される。このよ
うな制御は実流量Q2が目標流量指令値Q1にほぼ一致する
まで継続され、一致した時点ではスイッチ58の接点が接
点aに固定され、実流量Q2と目標流量指令値Q1との偏差
に応じて供給側バルブ14の開度が調整されることにな
る。
このように、本実施例においては、需要側バルブ20の
バルブがすべて閉じられた後需要側バルブ20がすべて開
かれた場合でも、供給側バルブ14が段階的に開かれるた
め、支線パイプ12に急激に水が導入されるのが防止さ
れ、支線パイプ12に連結された給水系に擾乱が発生する
のを防止することができると共に過剰取水を防止するこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、流体供給路に
接続された流路の需要側バルブが閉じられて需要量が急
変した場合、供給側バルブの開度を一定の開度に保持す
るようにしたため、過剰取水を防止することができると
共に過剰取水に伴う衝撃を流体供給系に与えるのを防止
することができる。また需要側バルブが閉じられた後、
需要側バルブが開かれて需要量が急激に増加した場合で
も、流体を段階的に供給するようにしたため、流体供給
路に連結された流体供給系に擾乱が発生するのを防止す
ることができると共に過剰な流体の導入を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例を示す構成図、第2図は第
1図の作用を説明するための説明図、第3図は本発明の
第2実施例を示す構成図、第4図は第3図の作用を説明
するための説明図である。 10…幹線パイプライン、12…支線パイプ、14…供給側バ
ルブ、16…開度計、18…流量計、20…需要側バルブ、22
…用水路、24…偏差計算器、26…流量設定器、28…一致
検出器、30…比例積分調節器、40…スイッチ、42…開度
比較器、44…不感帯回路、46…逆動作検出回路、48…タ
イマ、50…増減傾向判別器、52…タイマ、54…制限目標
計算器、56…制限目標幅設定器、58…スイッチ、60…偏
差検出器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体源側からの流体を導入して需要側へ導
    く流体供給路の流量を検出すると共に前記流体供給路の
    流量を調整するための供給側バルブの開度を検出し、検
    出流量と検出開度から流量と開度の増減傾向を監視し、
    流量と開度の増減傾向が正常状態にあるときには検出流
    量と目標流量指令値との偏差を零に抑制するための開度
    指令値を生成し、流量と開度の増減傾向が正常状態から
    外れ、流量減少時に開度が設定開度を越えたときには設
    定開度以下の開度を開度指令値として生成し、前記いず
    れかの開度指令値と供給側バルブの開度との偏差を求
    め、この偏差を零に抑制するための操作指令値を生成
    し、この操作指令値に従って供給側バルブの開度を調整
    する流体流量制御方法。
  2. 【請求項2】流体源側からの流体を導入して需要側へ導
    く流体供給路の流量を検出すると共に前記流体供給路の
    流量を調整するための供給側バルブの開度を検出し、検
    出開度と検出流量から流量と開度の増減傾向を監視しな
    がら前記検出流量と目標流量指令値との流量偏差を求
    め、この流量編差がほぼ零になった後に検出流量と検出
    開度が共に減少傾向にあるときには前記流量編差を零に
    抑制するための開度指令値を生成すると共に、生成した
    開度指令値に制限値を加算し、制限値が加算された開度
    指令値と検出開度との開度編差を求め、この開度偏差を
    零に抑制するための操作指令値を生成し、一方、前記流
    量編差がほぼ零になった後に前記流量偏差が設定値を越
    え、かつ検出流量と検出開度が共に増加傾向にあるとき
    には前記流量編差を零に抑制するための開度指令値を生
    成すると共に、生成した開度指令値を一定時間毎に選択
    し、選択した開度指令値と検出開度との開度偏差を求
    め、この開度偏差を零に抑制するための操作指令値を生
    成し、生成した前記いずれかの操作指令値に従って供給
    側バルブの開度を調整する流体流量制御方法。
  3. 【請求項3】流体源側からの流体を需要側へ導く流体供
    給路の流量を検出する流量計と、前記流体供給路の流量
    を操作指令値に従って調整する供給側バルブと、供給側
    バルブの開度を検出する開度計と、流量計と開度計の検
    出出力を監視して流量と開度の増減傾向が正常状態にあ
    るか否かを判定する判定手段と、流量計の出力と目標流
    量指令値との偏差を求め、この偏差を零に抑制するため
    の開度指令値を生成する開度指令値生成手段と、判定手
    段により流量と開度の増減傾向が正常状態にあると判定
    されたときに開度指令値生成手段の出力を選択し、流量
    と開度の増減傾向が異常状態にあると判定されたときに
    開度計の出力を選択する選択手段と、選択手段の選択に
    よる開度と開度計の検出開度との偏差を求め、この偏差
    を零に抑制するための操作指令値を生成して供給側バル
    ブへ出力する操作指令値生成手段とを有する流体流量制
    御装置。
  4. 【請求項4】流体源側からの流体を需要側へ導く流体供
    給路の流量を検出する流量計と、前記流体供給路の流量
    を操作指令値に従って調整する供給側バルブと、供給側
    バルブの開度を検出する開度計と、流量計と開度計の検
    出出力を監視して流量と開度が共に増減傾向にあるか否
    かを判定する第1判定手段と、流量計の検出流量と目標
    流量指令値との流量偏差が設定値を越えたか否かを判定
    する第2判定手段と、流量計の検出流量と目標流量指令
    値との流量偏差を求め、この流量偏差を零に抑制するた
    めの開度指令値を生成する開度指令値生成手段と、流量
    計の検出流量と目標流量指令値との流量偏差を検出する
    流量偏差検出手段と、流量偏差検出手段により流量偏差
    がほぼ零になったことが検出された後第1判定手段によ
    り流量と開度が共に増加傾向にあると判定され、かつ第
    2判定手段により流量偏差が設定値を越えたと判定され
    たことを条件に開度指令値生成手段の出力を一定時間毎
    に選択する第1選択手段と、流量偏差検出手段により流
    量偏差がほぼ零になったことが検出された後第1判定手
    段により流量と開度が共に減少傾向にあると判定された
    ことを条件に開度指令値生成手段の出力に制限値が加算
    された開度指令値を選択する第2選択手段と、第1選択
    手段と第2選択手段のうちいずれか一方の選択による開
    度指令値と開度計の検出開度との開度偏差を求め、この
    開度偏差を零に抑制するための操作指令値を生成して供
    給側バルブへ出力する操作指令値生成手段とを有する流
    体流量制御装置。
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