JP2002195508A - 蒸気ボイラの給水制御装置及び給水制御方法 - Google Patents

蒸気ボイラの給水制御装置及び給水制御方法

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JP2002195508A
JP2002195508A JP2000391800A JP2000391800A JP2002195508A JP 2002195508 A JP2002195508 A JP 2002195508A JP 2000391800 A JP2000391800 A JP 2000391800A JP 2000391800 A JP2000391800 A JP 2000391800A JP 2002195508 A JP2002195508 A JP 2002195508A
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signal
water
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Tsuneo Nakano
常雄 中野
Mamoru Shiragaki
守 白垣
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Takuma Co Ltd
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ボイラ給水ポンプの消費エネルギーを減らす
と共に、ボイラ圧力の変動のより少ない高精度な給水制
御を行なう。 【解決手段】 水位発信器5と,水位発信器5からの水
位信号Lsに基づいて回転数制御信号S0 を演算するP
ID演算制御部8aと、前記PID演算制御部8aから
の回転数制御信号S0 の下限値を下限リミット値SL1
以上に限定する出力下限リミッタ8bと、出力下限リミ
ッタ8bからの回転数制御信号S1 の出力値が下限リミ
ット値SL1 のときに作動をし、設定した停止水位又は
起動水位に於いてオン・オフ制御信号S2 を出力するモ
ニタースイッチ8cとを備えた水位調節装置8と,S1
とS2とが入力され、S1 の入力値がSL1 以上のとき
には、S1 により給水ポンプの回転数制御をし、また、
下限リミット値SL1 のときには、S2 により給水ポン
プ4の起動・停止を行なうようにした給水ポンプ運転制
御装置9と,からを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂多管貫流式ボ
イラや炉筒煙管式ボイラの給水制御装置及び方法の改良
に係り、発生蒸気圧の変動をより少なくすると共に給水
ポンプのエネルギー消費も削減でき、しかも単要素給水
制御を基本としつつ二要素給水制御と同等の制御応答性
を得られるようにした蒸気ボイラの給水制御装置と方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボイラの運転制御は、周知の如く蒸気圧
力(又は蒸気流量)制御とボイラ給水制御がその主要部
を成しており、前者の蒸気圧力(又は蒸気流量)は、比
例制御方式により燃焼制御を行なうことにより、一定値
に保持されている。又、後者のボイラ給水制御は、給
水ポンプのオン・オフ制御や給水ポンプの吐出側に設け
た給水制御弁の開閉制御によりボイラ水位を設定値に保
持するようにした所謂単要素制御方式、水位要素と蒸
気流量要素を給水制御に用いる二要素制御方式、水位
要素と蒸気流量要素と給水流量要素を制御に用いる三要
素制御方式の何れかにより行なわれているが、発電プラ
ントを有しない一般の汎用ボイラに於いては、前者の単
要素制御方式又は二要素制御方式の何れかを用いてボイ
ラの給水制御が行なわれている。
【0003】図6は、従前の給水ポンプのオン・オフ制
御によるボイラ給水制御の説明図であり、ボイラ1の蒸
気部1aと水液部1bとの間に水位検知器2を設け、こ
の水位検知器2により給水液面(ボイラ水位)の制御下
限水位と制御上限水位を検知すると共に、検知した水位
信号を水位制御装置3へ入力し、給水液面(ボイラ水
位)が制御下限水位未満になれば給水ポンプ4をONに
し、また、制御上限水位以上になれば給水ポンプ4をO
FFにすることにより、ボイラ水位を制御する方法であ
る。
【0004】また、図7は、従前の給水制御弁の開閉制
御によるボイラ給水制御の説明図であり、蒸気部1aと
水液部1bとの間に水位発信器5を設け、この水位発信
器5からの水位信号Lsを水位調節装置6へ入力し、こ
こで設定水位との偏差値を演算すると共にその偏差値に
比例する制御出力信号により、給水ポンプ4の吐出側に
設けた給水制御弁7の開度を調整し、これによってボイ
ラ給水量を連続的に比例制御(PID制御)するもので
ある。尚、図6及び図7に於いてWはボイラ給水であ
る。
【0005】ところで、前記図6の給水ポンプ4のオン
・オフ制御に於いては、給水ポンプ4がONになったと
き、蒸気発生量を大幅に上回る量の給水が一般に行なわ
れる。その結果、燃焼熱の大部分が供給された給水の加
熱に費されることになり、ボイラの蒸気圧力が著しく低
下する。また、給水ポンプ4がOFFのときには給水が
全く行なわれないため、ボイラの蒸気圧力は大きく上昇
する。このように、給水ポンプ4の起動・停止の繰り返
しは、ポンプの損傷を招き易いうえ、ボイラの蒸気圧力
を変動させる外乱として作用することになり、ボイラ蒸
気圧力の変動を増大させると云う結果を招来する。
【0006】また、図7の給水制御弁7の開度制御(連
続PID制御)に於いては、蒸気発生量に略見合う量の
給水が連続的に行なわれるため、給水制御弁7の開閉が
ボイラの蒸気圧力を変動させる外乱になることは殆んど
ない。しかし、給水ポンプ4の吐出側に設けた給水制御
弁7の開度調整を行ない、この絞り作用で給水量を制御
するのであるから、連続運転中の給水ポンプ4の駆動エ
ネルギーが前記絞り抵抗によって無駄に消費されること
になり、エネルギー損失が増大することになる。
【0007】更に、前記二要素方式の給水制御方法で
は、水位要素の他に蒸気流量要素に係るユニット類を別
に設ける必要があり、給水制御システムや制御方式が複
雑になると共に、設備費が増大すると云う難点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従前の蒸気
ボイラの給水制御に於ける上述の如き問題、即ち給水
ポンプのオン・オフ制御に於いては、給水ポンプの損傷
を生じ易いうえ、蒸気圧力の変動幅が増大すること、
給水制御弁の連続開度制御(連続PID制御)に於いて
は、給水ポンプに無駄なエネルギー消費が生ずること、
及び所謂二要素制御では給水制御システムが複雑化し
てコスト増を招くこと等の問題を解決せんとするもので
あり、比較的簡単な構成でもって制御操作の複雑化や制
御システムの価格の大幅な上昇を招くことなしに、水位
信号と主蒸気流量信号の二要素を用いる二要素給水制御
と同等の制御応答性を備えた新規な給水制御装置と給水
制御方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ボイ
ラ内の給水レベルを発信する水位発信器5と,前記水位
発信器5からの水位信号Lsに基づいて回転数制御信号
Soを演算するPID演算制御部8aと、前記PID演
算制御部8aからの回転数制御信号Soの下限値を下限
リミット値SL1 以上に限定する出力下限リミッタ8b
と、前記出力下限リミッタ8bからの回転数制御信号S
1 の出力値が下限リミット値SL1 のときに作動をし、
設定した停止水位又は起動水位に於いてオン・オフ制御
信号S2を出力するモニタースイッチ8cとを備えた水
位調節装置8と,前記水位調節装置8からの回転数制御
信号S1 とオン・オフ制御信号S2 とが入力され、前記
回転数制御信号S1 の入力値が下限リミット値SL1
上のときには、回転数制御信号S1 により給水ポンプ4
の回転数制御をし、また、回転数制御信号S1 の入力値
が下限リミット値SL1 のときには、前記オン・オフ制
御信号S2 により給水ポンプ4の起動・停止を行なうよ
うにした給水ポンプ運転制御装置9と,を発明の基本構
成とするものである。
【0010】請求項2の発明は、ボイラ内の給水レベル
を発信する水位発信器5と,バーナ10の燃料燃焼量を
発信する燃焼量発信器13と、燃焼量発信器13からの
燃焼量信号Fsからボイラ蒸発量を近似演算する蒸発量
演算器14と,前記水位発信器5からの水位信号Lsに
基づいて回転数制御信号S0 を演算するPID演算制御
部8aと、前記PID演算制御部8aからの回転数制御
信号S0 に前記蒸発量演算器14からの蒸発量信号Qs
を加える信号加算器8dと、信号加算器8dからの回転
数制御信号(S0 +Qs)の下限値を下限リミット値S
1 以上に限定する出力下限リミッタ8bと、前記出力
下限リミッタ8bからの回転数制御信号S1 の出力値が
下限リミット値SL1 のときに作動をし、設定した停止
水位又は起動水位に於いてオン・オフ制御信号S2 を出
力するモニタースイッチ8cとを備えた水位調節装置8
と,前記水位調節装置8からの回転数制御信号S1 とオ
ン・オフ制御信号S2 とが入力され、前記回転数制御信
号S1 の入力値が下限リミット値SL1 以上のときに
は、回転数制御信号S1 により給水ポンプの回転数制御
をし、また、回転数制御信号S1 の入力値が下限リミッ
ト値SL1 のときには、前記オン・オフ制御信号S2
より給水ポンプ4の起動・停止を行なうようにした給水
ポンプ運転制御装置9と,を発明の基本構成とするもの
である。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明に於いて、回転数制御信号S 1 の下限リミット値
SL1 を、給水ポンプ4が給水可能な最低回転数で運転
される値とするようにしたものである。
【0012】請求項4の発明は、比例制御方式の燃焼制
御を備えた蒸気ボイラに於いて、水位発信器5からの水
位信号Lsに基づいてPID演算制御部8aにより回転
数制御信号S0 を演算し、回転数制御信号S0 が予かじ
め設定した下限リミット値SL1 より大きい値のときに
は前記回転数制御信号により給水ポンプ4の回転数制御
を行なうと共に、回転数制御信号S0 が下限リミット値
SL1 になれば、前記給水ポンプ4をオン・オフ制御信
号S2 によりオン・オフ制御するようにしたことを発明
の基本構成とするものである。
【0013】請求項5の発明は、比例制御方式の燃焼制
御を備えた蒸気ボイラに於いて、水位発信器5からの水
位信号Lsに基づいてPID演算制御部8aにより回転
数制御信号S0 を演算すると共に燃焼量発信器12から
の燃焼量信号Fsに基づいて蒸発量演算器14によりボ
イラ蒸発量を近似演算し、この演算したボイラ蒸発量信
号Qsと前記回転数制御信号S0 とを加算して回転数制
御信号(S0 +Qs)とすると共に、当該回転数制御信
号(S0 +Qs)が予かじめ設定した下限リミット値S
1 より大きい値のときにはこの回転数制御信号(S0
+Qs)により給水ポンプ4の回転数制御を行ない、ま
た回転数制御信号(S0 +Qs)が下限リミット値SL
1 になれば、前記給水ポンプ4をオン・オフ制御信号S
2 によりオン・オフ制御するようにしたことを発明の基
本構成とするものである。
【0014】請求項6の発明は、請求項4又は請求項5
の発明に於いて、回転数制御信号S 1 の下限リミット値
SL1 を、給水ポンプ4が給水可能な最低回転数で運転
される値とするようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る
蒸気ボイラの給水制御の説明図であり、図1に於いて1
はボイラ、1aは蒸気部、1bは水部、4は給水ポン
プ、5は水位発信器、8は水位調節装置、8aはPID
演算制御部、8bは出力下限リミッタ、8cはモニター
スイッチ、9は給水ポンプ運転制御装置、Sは主蒸気、
Wはボイラ給水、Lsは水位信号、S0 ,S1 は回転数
制御信号、SL1 は回転数制御信号の下限リミット値、
2 はオン・オフ制御信号、P1 は給水ポンプ駆動用電
力であり、従前の図6及び図7の場合と同一の部位・部
材には、これと同じ参照番号が付されている。
【0016】本発明を適用するボイラ1は多管式ボイラ
や炉筒煙管式ボイラ等の如何なる構造のものであっても
よく、図1の第1実施形態では、炉筒煙管式ボイラが用
いられている。当該ボイラ1の水位は、その蒸気部1a
と水部1b間に配置した水位発信器5により連続的に検
知されており、検出した水位は、水位信号Lsとして水
位調節装置8へ入力されている。
【0017】水位調節装置8には、PID演算制御部8
aと出力下限リミッタ8bとモニタースイッチ8cとが
設けられている。前記PID演算制御部8aは、水位発
信器5から入力された水位信号Lsに基づいて給水ポン
プの回転数制御信号S0 を演算・生成するものであり、
PID演算制御部8aから出力される回転数制御信号S
0 は公知のPID動作特性を備えた制御信号である。
【0018】また前記出力下限リミッタ8bは、給水ポ
ンプ運転制御装置9へ出力する回転数制御信号S1 の下
限値(下限リミット値SL1 )を設定するものであり、
回転数制御信号S1 が下限リミット値以下にならないよ
うにすることにより給水ポンプ4の回転数が、給水可能
な最低回転数より以下に低下するのを防止する。
【0019】前記出力下限リミッタ8bにより設定され
る下限リミット値SL1 は、ボイラ1の運転圧力と給水
ポンプ4に固有のポンプ特性とから適宜に決められるも
のであり、この出力下限リミッタ8bを設けることによ
って、ボイラ1の負荷変動時(例えば低負荷から高負荷
へ変動した時)の制御応答性が良好となる。
【0020】前記モニタースイッチ8cは、オン・オフ
制御付加時の給水ポンプ停止水位(オン・オフ制御信号
2 のOFF信号発信)及び給水ポンプ起動水位(オン
・オフ制御信号S2 のON信号発信)を設定するもので
あり、モニタースイッチ8cからオン・オフ制御信号S
2 が給水ポンプ運転制御装置9へ出力される。
【0021】尚、当該モニタースイッチ8cは、前記回
転数制御信号S1 が下限リミット値SL1 (即ち、回転
数制御信号S0 が下限リミット値SL1 以下になったと
き)になった時に作動状態に切換えられ、オン・オフ制
御によるオン・オフ制御信号S2 が給水ポンプ運転制御
装置9へ入力される状態となる。
【0022】ボイラ負荷が軽負荷となり、回転数制御信
号S1 が下限リミット値SL1 の状態になると、給水ポ
ンプ4は低速回転状態に保持される。このような場合に
は、一般的に蒸発量が最低給水量(即ち、下限リミット
値SL1 に対応する給水ポンプ回転数に於ける給水量)
よりも少ないため、ボイラ水位は順次上昇する。ボイラ
水位がモニタースイッチ8cにより設定した給水ポンプ
停止水位にまで上昇すると、オン・オフ制御信号(オフ
信号)S2 が給水ポンプ運転制御装置9へ出力され、給
水ポンプ4の運転が停止される。また、ボイラ水位が下
降してモニタースイッチ8cの給水ポンプ起動水位にま
で達すると、オン・オフ制御信号(オン信号)S2 が発
信され、給水ポンプ4が起動される。
【0023】尚、モニタースイッチ8cに於ける給水ポ
ンプ停止水位は、ボイラ1の種類によって決まる上限水
位以下に、また給水ポンプ起動水位はPID演算制御部
8aで決める下限水位設定値以上の値に夫々設定される
ことは勿論である。
【0024】前記給水ポンプ運転制御装置9は、水位調
節装置8から回転数制御信号S1 及びオン・オフ制御信
号S2 が夫々入力され、これによって給水ポンプ4の起
動・停止並びに回転数制御を行なうものであり、当該給
水ポンプ運転制御装置9から給水ポンプ駆動用電力P1
が給水ポンプ4へ供給される。
【0025】次に、当該第1実施形態の作動について図
1を参照して説明する。PID演算制御部8aから回転
数制御信号S0 が出力下限リミッタ8bへ入力される。
この回転数制御信号S0 が出力下限リミッタ8bの設定
値である下限リミット値SL 1 より大であれば、回転数
制御信号S0 がそのまま回転数制御信号S1 として給水
ポンプ運転制御装置9へ出力される。また、逆に回転数
制御信号S0 が下限リミット値SL1 より小であれば、
下限リミット値SL1 そのものが回転数制御信号S1
して給水ポンプ運転制御装置9へ出力され、これにより
給水ポンプ4の回転数が給水可能な最低回転数の近傍に
保持される。更に、前記下限リミット値SL1 が回転数
制御信号S1 として給水ポンプ運転制御装置9へ入力さ
れた場合には、出力下限リミッタ8bからの信号若しく
は給水ポンプ運転制御装置9内の機構により、給水ポン
プ4の運転制御にモニタースイッチ8cの作動によるオ
ン・オフ制御が付加されることになる。
【0026】前記回転数制御信号S1 が給水ポンプ運転
制御装置9へ入力されると、給水ポンプ4は入力された
回転数制御信号S1 に比例する回転数で運転され、これ
によりボイラへの給水量が制御される。また、回転数制
御信号S1 が下限リミット値SL1 のときには、給水ポ
ンプ4は当該下限リミット値SL1 に対応する給水可能
な最低回転数でもって定速運転されることになり、少量
のボイラ給水Wが供給される。
【0027】この状態下に於いて、ボイラ1の蒸発量が
前記最低回転数時の給水量より少ない場合には、ボイラ
1の水位が徐々に上昇する。しかし、回転数制御信号S
1 が下限リミット値SL1 の場合には、前述の通りモニ
タースイッチ8cの作動によるオン・オフ制御信号S2
によるオン・オフ制御が回転数制御によるボイラ給水制
御に付加される。その結果、ボイラ水位が上昇してモニ
タースイッチ8cの給水ポンプ停止水位に達すると、オ
ン・オフ制御信号(オフ信号)S2 が給水ポンプ運転制
御装置9へ出力され、給水ポンプ4の運転が停止され
る。また、蒸発によりボイラ水位がモニタースイッチ8
cの給水ポンプ起動水位にまで下降すると、給水ポンプ
4の運転が開始され、回転数制御信号S1 (下限リミッ
ト値SL1)に対応する最低回転数で給水が開始され
る。尚、この場合、給水ポンプ4が再起動されても、給
水ポンプ4の回転数が最低回転数に保持されるため給水
量は少量である。その結果、ボイラ給水の開始がボイラ
1の圧力変動に与える影響は、極く僅かとなる。
【0028】図2は、本発明の第1実施形態に係るボイ
ラ給水制御を実施した場合のボイラ圧力、ボイラ水位及
びボイラ負荷の変動状況を示すものである。試験の対象
としたボイラ1は炉筒煙管式ボイラ、最高使用圧力…
0.98MPa(10kgf/cm2 )、最大蒸発量…
3ton/h、燃焼制御方式…押込送風機の回転数制御
のものであり、常用設定値は圧力…0.7MPa、水位
10mmである。
【0029】また、図3は、図2の場合と同一のボイラ
1を試験の対象とし、これに従前のオン・オフ制御によ
る給水制御を実施した場合のボイラ圧力、ボイラ水位及
びボイラ負荷の変動状態を示すものである。尚、常用設
定値は圧力…0.7MPa、水位10mm〜30mmと
している。
【0030】更に、図4は、上記図2及び図3の給水制
御の実施に使用した給水ポンプの運転特性を示すもので
あり、給水ポンプモータの定格出力は3.7kwであ
る。尚、図2の給水ポンプの回転数制御による給水制御
に於いては、給水ポンプの最低回転数を30HZ(18
00rpm)とし、約0.35m3 /hのボイラ給水を
最小給水量としている。
【0031】前記図2と図3との対比からも明らかなよ
うに、本発明の第1実施形態に係る給水制御では、ボイ
ラ負荷変動が約40〜100%の条件下に於いて、ボイ
ラ圧力を約0.7±0.03MPaの変動範囲内に、ま
たボイラ水位を10±9(mm)の変動範囲内に納める
ことができる。
【0032】これに対して、従前のオン・オフ制御によ
る給水制御に於いては、ボイラ負荷変動が約50〜10
0%と本発明の場合よりも小さいにも拘わらず、ボイラ
圧力が約0.7±0.08MPa、ボイラ水位が約10
〜30mmの範囲に亘って変動することになり、特にボ
イラ圧力の変動幅が本発明の場合よりも相当大きくな
り、このことからも、本発明の優れた効用が明らかであ
る。
【0033】図5は、本発明の第2実施形態に係るボイ
ラ給水制御の説明図であり、図に於いて、10はバー
ナ、11は燃料調整弁、12は燃料調整弁の開閉操作
器、13は燃焼量発信器、14は蒸発量演算器、8dは
信号加算器、Fは燃料である。
【0034】前記燃料調整弁11の開閉操作器12は、
燃料調整弁11の開度から燃料Fの燃焼量を検出可能な
機構を備えており、この開閉操作器12等から成る燃焼
量発信器13により検出された燃料Fの燃焼量信号Fs
が発信され、蒸発量演算器14へ入力される。尚、本実
施形態では操作器12の開度から燃料燃焼量信号Fsを
得ているが、燃料供給管路に燃料の流量計等を介設して
これを燃焼量発信器13とし、当該燃料Fの流量計から
燃焼量信号Fsを得るようにしてもよい。
【0035】前記蒸発量演算器14は燃焼量信号Fsを
用いてボイラ蒸発量を近似的に演算するものであり、本
実施形態では蒸発量演算器14として折線関数演算器が
用いられている。当該蒸発量演算器14で演算した蒸発
量信号Qsは、水位調節装置8の信号加算器8dへ入力
される。
【0036】前記信号加熱器8dは、PID演算制御部
8aからの回転数制御信号S0 に、前記蒸発量信号Qs
を加算するものであり、水位信号Lsを基に演算した回
転数制御信号S0 と蒸発量演算器14で演算した蒸発量
信号Qsとの和が、出力下限リミッタ8bへ入力され
る。
【0037】図5を参照して、バーナ10へ供給する燃
料Fの供給量(即ち、燃料Fの燃焼量)が、燃焼量発信
器13を形成する燃料調整弁の開閉操作器12の開度か
ら検知され、この検知した燃焼量信号Fsを用いて蒸発
量演算器14に於いてボイラ蒸発量が近似演算される。
【0038】演算された蒸発量信号Qsは信号加算器8
dへ入力され、水位信号Lsに基づいて演算したPID
演算制御部からの給水ポンプの回転数制御信号S0 に加
算される。
【0039】信号加算器8dからの出力された回転数制
御信号(S0 +Qs)は出力下限リミッタ8bへ入力さ
れ、この出力下限リミッタ8bからは、第1実施形態の
場合と同様に回転数制御信号S1 としてS1 =S0 +Q
s又はS1 =SL1 (下限リミット値)の信号が給水ポ
ンプ運転制御装置9へ出力される。尚、水位調節装置8
に於ける出力下限リミッタ8b以降の制御動作は、前記
第1実施形態の場合と全く同一であるため、ここではそ
の説明を省略する。
【0040】当該第2実施形態に於いては、燃焼量(燃
料供給量)に対応する信号Fsからボイラ蒸発量を近似
演算し、この演算した蒸発量信号Qsを水位調整装置8
の回転数制御信号S0 へ加える構成としているため、水
位信号と主蒸気流量信号とを制御要素とする所謂二要素
給水制御の場合と同等の制御応答性を得ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】本発明では、給水制御弁の開閉制御によ
らず給水ポンプの回転数制御によって、ボイラ給水を制
御する構成としている。その結果、給水制御弁の絞り抵
抗による損失が無くなり、給水ポンプの消費エネルギー
を大幅に削減することができる。
【0042】また、給水ポンプの回転数制御信号に下限
リミット値を設けて、給水ポンプの回転数が給水可能な
限界回転数以下にならないようにすると共に、限界回転
数以下の領域に於いては、オン・オフ制御を付加するこ
とにより給水ポンプを停止又は起動させるようにしてい
る。その結果、ボイラの低負荷から高負荷への負荷変動
時の制御応答性が高まると共に、オン・オフ制御時の給
水量が比較的小流量の領域であるため、ボイラ圧力の変
動に対する影響も極く僅かとなり、従前のオン・オフ制
御方式の給水制御に比較して、ボイラ圧力の変動が著し
く少なくなる。
【0043】更に、燃焼量信号から蒸気発生量を演算
し、この蒸気発生量信号を給水ポンプの回転数制御信号
へ加える構成とした場合には、給水制御が所謂二要素制
御に近いものとなり、より高精度でしかもボイラ圧力変
動のより少ない給水制御が行なえる。本発明は上述の通
り、優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蒸気ボイラの給水
制御方法の説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る給水制御方法を実
施した場合のボイラ圧力、ボイラ水位及びボイラ負荷の
変動状態を示すものである。
【図3】従前のオン・オフ制御による給水制御方法を実
施した場合のボイラ圧力、ボイラ水位及びボイラ負荷の
変動状態を示すものである。
【図4】図2及び図3の給水制御方法に於いて使用した
給水ポンプの運転特性を示す線図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る蒸気ボイラの給水
制御方法の説明図である。
【図6】従前のオン・オフ制御方式によるボイラ給水制
御方法の説明図である。
【図7】従前の給水制御弁方式によるボイラ給水制御方
法の説明図である。
【符号の説明】
Sは主蒸気、Wはボイラ給水、Lsは水位信号、S0
回転数制御信号、S1は回転数制御信号、SL1 は回転
数制御信号の下限リミット値、S2 はオン・オフ制御信
号、P1 は給水ポンプ駆動用電力、Fsは燃料の燃焼量
信号、Qsは蒸発量信号、Fは燃料、1はボイラ、4は
給水ポンプ、5は水位発信器、8は水位調節装置、8a
はPID演算制御部、8bは出力下限リミッタ、8cは
モニタースイッチ、8dは信号加算器、9は給水ポンプ
運転制御装置、10はバーナ、11は燃料調節弁、12
は燃料調節整操作器、13は燃焼量発信器、14は蒸発
量演算器。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ内の給水レベルを発信する水位発
    信器と,前記水位発信器からの水位信号に基づいて回転
    数制御信号を演算するPID演算制御部と、前記PID
    演算制御部からの回転数制御信号の下限値を下限リミッ
    ト値以上に限定する出力下限リミッタと、前記出力下限
    リミッタからの回転数制御信号の出力値が下限リミット
    値のときに作動をし、設定した停止水位又は起動水位に
    於いてオン・オフ制御信号を出力するモニタースイッチ
    とを備えた水位調節装置と,前記水位調節装置からの回
    転数制御信号とオン・オフ制御信号とが入力され、前記
    回転数制御信号の入力値が下限リミット値以上のときに
    は、回転数制御信号により給水ポンプの回転数制御を
    し、また、回転数制御信号の入力値が下限リミット値の
    ときには、前記オン・オフ制御信号により給水ポンプの
    起動・停止を行なうようにした給水ポンプ運転制御装置
    と,から構成したことを特徴とする蒸気ボイラの給水制
    御装置。
  2. 【請求項2】 ボイラ内の給水レベルを発信する水位発
    信器と,バーナの燃料燃焼量を発信する燃焼量発信器
    と,燃焼量発信器からの燃焼量信号からボイラ蒸発量を
    近似演算する蒸発量演算器と,前記水位発信器からの水
    位信号に基づいて回転数制御信号を演算するPID演算
    制御部と、前記PID演算制御部からの回転数制御信号
    に前記蒸発量演算器からの蒸発量信号を加える信号加算
    器と、信号加算器からの回転数制御信号の下限値を下限
    リミット値以上に限定する出力下限リミッタと、前記出
    力下限リミッタからの回転数制御信号の出力値が下限リ
    ミット値のときに作動をし、設定した停止水位又は起動
    水位に於いてオン・オフ制御信号を出力するモニタース
    イッチとを備えた水位調節装置と,前記水位調節装置か
    らの回転数制御信号とオン・オフ制御信号とが入力さ
    れ、前記回転数制御信号の入力値が下限リミット値以上
    のときには、回転数制御信号により給水ポンプの回転数
    制御をし、また、回転数制御信号の入力値が下限リミッ
    ト値のときには、前記オン・オフ制御信号により給水ポ
    ンプの起動・停止を行なうようにした給水ポンプ運転制
    御装置と,より構成したことを特徴とする蒸気ボイラの
    給水制御装置。
  3. 【請求項3】 回転数制御信号の下限リミット値を、給
    水ポンプが給水可能な最低回転数で運転される値とする
    ようにした請求項1又は請求項2に記載の蒸気ボイラの
    給水制御装置。
  4. 【請求項4】 比例制御方式の燃焼制御を備えた蒸気ボ
    イラに於いて、水位発信器からの水位信号に基づいてP
    ID演算制御部により回転数制御信号を演算し、回転数
    制御信号が予かじめ設定した下限リミット値より大きい
    値のときには前記回転数制御信号により給水ポンプの回
    転数制御を行なうと共に、回転数制御信号が下限リミッ
    ト値になれば、前記給水ポンプをオン・オフ制御信号に
    よりオン・オフ制御するようにしたことを特徴とする蒸
    気ボイラの給水制御方法。
  5. 【請求項5】 比例制御方式の燃焼制御を備えた蒸気ボ
    イラに於いて、水位発信器からの水位信号に基づいてP
    ID演算制御部により回転数制御信号を演算すると共に
    燃焼量発信器からの燃焼量信号に基づいて蒸発量演算器
    によりボイラ蒸発量を近似演算し、この演算したボイラ
    蒸発量信号と前記回転数制御信号とを加算して回転数制
    御信号とすると共に、当該回転数制御信号が予かじめ設
    定した下限リミット値より大きい値のときにはこの回転
    数制御信号により給水ポンプの回転数制御を行ない、ま
    た回転数制御信号が下限リミット値になれば、前記給水
    ポンプをオン・オフ制御信号によりオン・オフ制御する
    ようにしたことを特徴とする蒸気ボイラの給水制御方
    法。
  6. 【請求項6】 回転数制御信号の下限リミット値を、給
    水ポンプが給水可能な最低回転数で運転される値とする
    ようにした請求項4又は請求項5に記載の蒸気ボイラの
    給水制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002681A (ja) * 2011-06-14 2013-01-07 Miura Co Ltd ボイラ装置
US8453453B2 (en) 2006-08-31 2013-06-04 Hitachi, Ltd. Heat pump
JP2014156991A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Nippon Thermoener Co Ltd ボイラの供給水量制御システムおよび供給水量制御方法

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