JPH0875995A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH0875995A
JPH0875995A JP6214062A JP21406294A JPH0875995A JP H0875995 A JPH0875995 A JP H0875995A JP 6214062 A JP6214062 A JP 6214062A JP 21406294 A JP21406294 A JP 21406294A JP H0875995 A JPH0875995 A JP H0875995A
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JP
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pair
focus detection
calculation
contrast
photoelectric conversion
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JP6214062A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Uchiyama
重之 内山
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/34Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 焦点検出領域の両端が不明瞭となることを防
ぎ、なおかつ低周波被写体に対する検出能力を低下させ
ない。 【構成】 光電変換素子列上の焦点検出演算範囲外の領
域に所定値以上のコントラストが算出された場合は、所
定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦点検出
演算を行なわないか、あるいは相関演算におけるシフト
範囲を狭くするか、あるいは信頼性判定のしきい値を変
更して信頼性の判定基準を厳しくするか、あるいは焦点
検出演算範囲を狭くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラやビデオなどに用
いられる焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】位相差検出方式のカメラの焦点検出装置
が知られている。図14は位相差検出方式による焦点検
出装置の概要を示す。撮影レンズ100の領域101か
ら入射した光束は視野マスク200、フィールドレンズ
300、絞り開口部401および再結像レンズ501を
通り、入射強度に応じた出力を発生する複数の光電変換
素子を一次元状に並べたイメージセンサーアレイA上に
結像する。同様に、撮影レンズ100の領域102から
入射した光束は視野マスク200、フィールドレンズ3
00、絞り開口部402および再結像レンズ502を通
り、イメージセンサーアレイB上に結像する。これらイ
メージセンサーアレイA列、B列上に結像した一対の被
写体像は、撮影レンズ100が予定焦点面よりも前に被
写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン状態では互いに遠ざ
かり、逆に予定焦点面よりも後ろに被写体の鮮鋭像を結
ぶいわゆる後ピン状態では互いに近づき、ちょうど予定
焦点面に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる合焦時にはイメ
ージセンサーアレイA列、B列上の被写体像は相対的に
一致する。したがって、この一対の被写体像をイメージ
センサーアレイA列、B列により光電変換して電気信号
に変え、これらの信号を演算処理して一対の被写体像の
相対的な位置ずれ量を求めることにより、撮影レンズ1
00の焦点調節状態、ここでは合焦状態から離れている
量とその方向(以後、デフォーカス量と呼ぶ)が分か
る。そして、イメージセンサーアレイA列、B列の再結
像レンズ501、502による投影像は予定焦点面近傍
で重なることになり、図13に示すように撮影画面にお
ける中央部の点線で示す領域とするのが一般的であり、
この領域が焦点検出領域となる。
【0003】ここで、デフォーカス量を求める演算処理
方法について述べる。イメージセンサーアレイA列、B
列はそれぞれ複数の光電変換素子からなっており、複数
の出力信号列a[1],...,a[n]、b
[1],...b[n]を出力する(図15(a)、
(b)参照)。そして、この一対の出力信号列の内の所
定範囲のデータを相対的に所定のデータ分Lずつシフト
しながら相関演算を行う。最大シフト数をlmaxとす
るとLの範囲は−lmaxからlmaxとなる。具体的
には相関量C[L]を数式1で算出する。
【数1】C[L]=Σ|a[i+L]−b[i]| L=-lmax,...,-2,-1,0,1,2,...,lmax ここで、Σはi=k〜rの総和演算を表わす。数式1に
おいてLは上述のごとくデータ列のシフト量に当たる整
数である。初項kと最終項rは例えば数式2に示すよう
に、シフト量Lに依存して変化させる。
【数2】L≧0の時 k=k0+INT{−L/2} r=r0+INT{−L/2} L<0の時 k=k0+INT{(−L+1)/2} r=r0+INT{(−L+1)/2} ここで、k0、r0はシフト量Lが0の時の初項と最終
項である。この数式2によって初項kと最終項rを変化
させた時の、数式1におけるA列信号とB列信号との差
分の絶対値を算出する信号の組み合わせと、それらの差
分の絶対値を加算する演算範囲とを図14に示す。この
ように、シフト量Lの変化にともなってA列、B列の相
関演算に使用する範囲が互いに逆方向にずれていく。初
項kと最終項rをシフト量Lにかかわらず一定とする方
法もあり、この場合は、一方の列の相関演算に使用する
範囲は常に一定となり、他方の列のみがずれる。そし
て、相対的な位置ずれ量は一対のデータが一致したとき
のシフト量Lとなるので、こうして得られた相関量C
[L]の中で極小値となる相関量を与えるシフト量を検
出し、これに図14に示す光学系及び、イメージセンサ
ーアレイの光電変換素子のピッチ幅によって定まる定数
を掛けたものがデフォーカス量となる。よって、最大シ
フト数lmaxが大きいほど大きなデフォーカス量でも
検出できることになる。
【0004】ところで、相関量C[L]は図15(c)
に示すように離散的な値であり、検出可能なデフォーカ
ス量の最小単位はイメージセンサーアレイA列、B列の
光電変換素子のピッチ幅によって制限されてしまう。そ
こで、離散的な相関量C[L]に基づいて補間演算を行
うことにより、新たに真の極小値Cexを算出し、綿密
な焦点検出を行う方法が本出願人により特開昭60−3
7513号公報に開示されている。これは、図17に示
すように、極小値である相関量C[l]と、その両側の
シフト量における相関量C[l+1]、C[l−1]を
用いて、真の極小値Cexとこれを与えるずれ量Lsを
数式3、数式4により算出するものである。
【数3】DL=(C[l−1]−C[l+1])/2 Cex=C[l]−|DL| E=MAX{C[l+1]−C[l],C[l−1]−
C[l]}
【数4】Ls=l+DL/E 数式3においてMAX{Ca,Cb}はCaとCbの内
の大なる方を選択することを意味する。そしてデフォー
カス量DFは前記ずれ量Lsから数式5によって算出さ
れる。
【数5】DF=Kf×Ls 数式5においてKfは図14に示す光学系及びイメージ
センサーアレイの光電変換素子のピッチ幅によって定ま
る定数である。
【0005】こうして得られたデフォーカス量が真にデ
フォーカス量を示しているのか、ノイズなどによる相関
量の揺らぎによるものなのかを判定する必要があり、数
式6に示す条件を満たしたとき、デフォーカス量は信頼
ありとする。
【数6】E>E1 & Cex/E<G1 数式6におけるE1、G1は所定のしきい値である。数
値Eは相関量の変化の様子を示し被写体のコントラスト
に依存する値であり、値が大きいほどコントラストが高
く信頼性が高いことになる。Cexは一対のデータが最
も一致したときの差分であり本来は0となる。しかしな
がらノイズの影響や、さらに領域101と領域102と
で視差が生じているために、一対の被写体像に微妙な差
が生じることにより、0とはならない。ノイズや被写体
像の差の影響は被写体のコントラストが高いほど小さい
ので、一対のデータの一致度を表す数値としてはCex
/Eを用いている。当然ながらCex/Eが0に近いほ
ど一対のデータの一致度が高く信頼性が高いことにな
る。なお、数値Eの代わりに一対のデータの一方に関す
るコントラストを算出し、それを用いて信頼性判定を行
う場合もある。そして、信頼性ありと判定されるとデフ
ォーカス量DFに基づく撮影レンズ100の駆動、ある
いは表示を行う。以上、数式1から数式6までの相関演
算、補間演算、条件判定をまとめて焦点検出演算と呼ぶ
ことにする。
【0006】また、撮影レンズ100が合焦状態では、
シフト量Lがほぼ0の時に一対のデータが一致するよう
に焦点検出装置を構成するのが一般的であるので、被写
体の像がイメージセンサーアレイのA列、B列の初項k
0から最終項r0までの範囲に形成されていなければ、
その被写体に撮影レンズ100を合焦させることはでき
ない。したがって、焦点検出を行う領域は初項k0と最
終項r0によって決定されることになり、例えば初項k
0と最終項r0をイメージセンサーアレイの中央部の一
部分とすると、焦点検出を行う領域は図13に示すよう
に撮影画面における中央部の実線で示す領域となる。以
後、初項k0から最終項r0までのデータ範囲を演算範
囲と呼ぶことにする。そして、撮影画面上で演算範囲に
相当する領域が焦点検出領域であり、撮影者はこの焦点
検出領域内に被写体を捕捉することによって所望の被写
体に撮影レンズを合焦することができる。この種の焦点
演出装置では、イメージセンサーアレイのほぼ全体を焦
点検出領域とするワイドモードと、中央の一部分を焦点
検出領域とするスポットモードとの切り換え可能なもの
があり、ワイドモードでは演算範囲が広くなるように初
項k0と最終項r0を設定し、スポットモードでは演算
範囲が狭くなるように初項k0と最終項r0を設定す
る。
【0007】以上の説明では、イメージセンサーアレイ
A列、B列の出力信号列a[1],...,a[n]、
b[1],...,b[n]そのものを焦点検出演算に
用いている。しかしながら、被写体のナイキスト周波数
より高い周波数成分や、A列とB列の出力のアンバラン
スの影響で正しい焦点検出が出来ないことがある。そこ
で、出力信号列に対してフィルター演算処理を施し、得
られたフィルター処理データを用いて焦点検出演算を行
う方法が本出願人より特開昭61−245123号公報
に開示されている。例えばナイキスト周波数以上の高周
波成分を除去するフィルター処理演算は数式7により実
現され、A列、B列の出力信号列a[1],...,a
[n]、b[1],...,b[n]からフィルター処
理データPa[1],...,Pa[n−2]、Pb
[1],...,Pb[n−2]を得る。
【数7】Pa[i]=(a[i]+2×a[i+1]+
a[i+2])/4 Pb[i]=(b[i]+2×b[i+1]+b[i+
2])/4 ここで、i=1〜n−2
【0008】こうして得られたフィルター処理データP
a[1],...,Pa[n−2]、Pb
[1],...,Pb[n−2]に対し、例えば数式8
によってA列とB列の出力のアンバランスの影響を除去
するフィルター処理演算を施し、フィルター処理データ
Fa[1],...,Fa[n−2−2s]、Fb
[1],...,Fb[n−2−2s]を得る。
【数8】Fa[i]=−Pa[i]+2×Pa[i+
s]−Pa[i+2s] Fb[i]=−Pb[i]+2×Pb[i+s]−Pb
[i+2s] ここで、i=1〜n−2−2s 数式8において、sは1〜10程度の整数であり、数値
が大きいほど被写体パターンのより低周波数成分を抽出
し、数値が小さいほど被写体パターンのより高周波数成
分を抽出することになる。また、フィルター処理データ
の数はsが大きいほど減少する。合焦状態に近いほど被
写体像は高周波数成分を多く含むのでsとしては比較的
小さい値が好ましく、非合焦状態では被写体像がぼけて
低周波数成分のみとなるのでsは大きな値が好ましい。
sが小さい場合は低周波数成分はほとんど除去されてし
まうので、デフォーカス量が大きくて高周波数成分がな
い場合には検出不能となる。したがって、この場合には
数式1における最大シフト数lmaxをあまり大きくし
ても意味がなく、比較的小さな値でよい。反対にsが大
きい場合には低周波数成分を抽出するためにデフォーカ
ス量が大きくても検出可能であるので、lmaxには比
較的大きな値を設定する。
【0009】また、sの値が比較的大きい時には数式8
で得られたフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]をそれぞれ1データおきに抜き出してデータ数を
半分に間引くことがある。このようにすると、1つのデ
ータで2画素分の幅を持つことになるので同じ焦点検出
領域とするのに間引かない場合と比べて半分の演算範囲
ですむ。また、間引いた場合のシフト量1は間引かない
場合のシフト量2に相当するので、最大シフト数を半分
としても同じ大きさのデフォーカス量を検出できる。
【0010】図18は低周波数成分のみからなる被写体
パターン例を示す図であり、(a)は出力信号を示し、
(b)はs=2のフィルター処理データを示し、(c)
はs=8のフィルター処理データを示す。なお、ここで
は合焦状態にあるのでA列の出力信号列とB列の出力信
号列とが重なっているものとする。図に示すように、s
=2のフィルター処理データはほとんどコントラストが
無く平らであり、s=8にするとコントラストが十分に
なり信頼性のあるデフォーカス量を得ることができる。
図18(c)から明らかなように、狭い演算範囲ce1
と広い演算範囲ce2を比較すると、広い演算範囲ce
2の方がコントラストを多く含むので焦点検出演算に有
利である。つまり、低周波数成分を抽出したフィルター
処理データに対しては演算範囲は広い方が好ましい。
【0011】図19は高周波成分のみからなる被写体パ
ターンの例を示す図であり、(a)は出力信号を示し、
(b)はs=2のフィルター処理データを示し、(c)
はs=8のフィルター処理データを示す。なお、ここで
は合焦状態にあるのでA列の出力信号列とB列の出力信
号列とが重なっているものとする。この場合は、s=2
のフィルター処理データで十分なコントラストが得ら
れ、信頼性のあるデフォーカス量を得ることができる。
図19(b)において、狭い演算範囲ce1と広い演算
範囲ce2を比較すると、どちらも含まれるコントラス
トは同じである。この場合、演算範囲が狭い方がノイズ
の影響が少ないことと、あまり広いと演算範囲内に距離
の異なる複数の被写体が存在して焦点検出不能となる場
合があることを考慮すると、高周波数成分を抽出したフ
ィルター処理データに対しては演算範囲は比較的狭い方
が好ましい。
【0012】図20は高周波数成分と低周波数成分を両
方とも十分に含む被写体パターンの例を示す図であり、
(a)は出力信号を示し、(b)はs=2のフィルター
処理データを示し、(c)はs=8のフィルター処理デ
ータを示す。なお、ここでは合焦状態にあるのでA列の
出力信号列とB列の出力信号列とが重なっているものと
する。この被写体パターン例ではsの値にかかわらず十
分なコントラストが得られる。また、sが大きくなるに
つれて被写体パターンのコントラストが分布する範囲が
広くなる。
【0013】図21はデフォーカス量の大きい場合を説
明する図であり、例えば一本の煙突のような被写体を見
たときのイメージセンサーの出力である。(a)は出力
信号を示し、(b)はs=2のフィルター処理データを
示し、(c)はs=8のフィルター処理データを示す。
また、実線がA列の出力信号列、破線がB列の出力信号
列を表す。このように、デフォーカス量が大きい場合は
高周波数成分をほとんど含まないので、s=2のフィル
ター処理データではコントラストが得られないが、s=
8のフィルター処理データでは十分なコントラストが得
られ、最大シフト数lmaxを十分大きな値にしてデフ
ォーカス量を検出できる。
【0014】被写体パターンによってその周波数成分が
異なるので、最初はsを2として高周波数成分を抽出す
るフィルター処理を行ない、そのフィルター処理データ
を用いて数式1〜数式6の焦点検出演算を行ない、信頼
性のあるデフォーカス量が得られれば焦点検出動作を終
了する。s=2のフィルター処理データに基づく焦点検
出演算の結果、信頼性のあるデフォーカス量が得られな
かった場合は、sを4として低周波数成分を抽出するフ
ィルター処理を行ない、そのフィルター処理データを用
いて数式1〜数式6の焦点検出演算を行なう。このよう
な手順で信頼性のあるデフォーカス量が得られるまでs
の値を増加させてフィルター処理を行なう方法がある。
この方法によれば、最初は高周波成分を抽出するので通
常の被写体の合焦状態付近、例えば図20に示すような
被写体パターンでは、この時点で信頼性のあるデフォー
カス量を得ることができる。被写体が人物の顔などで低
周波数成分のみからなる場合、例えば図18に示すよう
な被写体パターンの場合には、低周波成分を抽出したフ
ィルター処理データに基づいて焦点検出演算を行ない、
デフォーカス量を検出することができる。また、図21
に示すようにデフォーカス量が大きい場合には、低周波
成分を抽出したフィルター処理データを用い、最大シフ
ト数lmaxを大きくして焦点検出演算を行い、デフォ
ーカス量を検出することができる。これによって、合焦
状態付近では演算時間が短くてすむので被写体が移動体
である場合にも容易に追従でき、低周波成分のみからな
る被写体パターンであっても合焦可能であり、大きなデ
フォーカス量を検出することができる。
【0015】フィルター処理を施さないで出力信号列を
そのまま用いる、あるいは数式7のようにナイキスト周
波数より高い周波数成分を除去するフィルター処理のみ
を用いる焦点検出装置の場合でも、低周波数成分のみか
らなる被写体パターンに対しては広い焦点検出領域が好
ましく、高周波数成分を含む被写体パターンに対しては
比較的狭い焦点検出領域が好ましい。したがって、最初
に狭い焦点検出領域で焦点検出演算を行い、信頼性のあ
るデフォーカス量が得られない場合は広い焦点検出領域
でふたたび焦点検出演算を行うようにする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たイメージセンサーの出力信号列に対するフィルター処
理の種類を切り換える焦点検出装置では、それぞれのフ
ィルター処理ごとに適切な演算範囲を設けると、撮影者
はそれらの中で最も広い演算範囲が焦点検出領域である
と誤認すれるおそれがある。例えば図20(a)に示す
被写体パターンでは、図20(b)に示すようにs=2
とした数式8によるフィルター処理データは、初項k0
と最終項r0により定まる演算範囲に十分なコントラス
トが存在するので、信頼性のあるデフォーカス量が得ら
れる。次に、図20(a)に示す被写体パターンを横に
ずらした図22(a)に示すような出力信号列を考え
る。この場合は、図22(b)に示すようにs=2とし
た数式8によるフィルター処理データは、コントラスト
のある範囲が端にあり、初項k0と最終項r0により定
まる演算範囲内にコントラストが存在しないので、信頼
性のあるデフォーカス量が得られない。しかし、図22
(c)に示すように、s=8のフィルター処理データで
はコントラストのある範囲が広がって中央部へ達し、初
項k0と最終項r0により定まる演算範囲が広く設定さ
れているので、その演算範囲には十分なコントラストが
存在することになり、信頼性のあるデフォーカス量が得
られる。したがって、撮影者には、低周波数成分を抽出
したフィルター処理データに適した広い演算範囲に加え
て、フィルター処理によってコントラストを有する範囲
が広がった分が焦点検出領域と認識される。
【0017】数式8のsの値を被写体パターンに最適と
なるように設定しても、一般的には低周波数成分のみか
らなる被写体パターンに対する演算結果は、高周波数成
分を含む被写体パターンに対する演算結果よりも精度は
低くなる。上述したように、sの値が比較的大きい低周
波数成分を抽出するフィルター処理において、フィルタ
ー処理データFa[i]、Fb[i]をそれぞれ1デー
タおきに抜き出してデータ数を半分に間引くようにする
と、1つのデータで2素子分の幅を持つことになり、数
式3、数式4の補間演算の精度はその分荒くなるので、
焦点検出精度の低下がより顕著となる。さらに、図22
(c)に示す場合には、被写体のコントラスト全体が演
算範囲内にあるわけではないので、図20に示す場合に
比べて不安定なデフォーカス量が得られることになり、
表示のちらつきや、レンズが合焦状態で停止せずに細か
く駆動されるいわゆるハンチングの原因となる。
【0018】よって、図20(a)に示す被写体パター
ンを撮影画面の中央部から徐々に外側へ移動していく
と、最初はs=2としたフィルター処理データによって
安定したデフォーカス量が得られるが、s=2としたフ
ィルター処理データでの演算範囲にコントラストが無く
なると、より低周波数成分を抽出したフィルター処理デ
ータに基づいてデフォーカス量を演算することになり、
不安定なデフォーカス量が得られる。さらに被写体パタ
ーンを外側に移動すると、演算範囲に含まれるコントラ
ストも減少して不安定さが増加し、ある位置まで移動す
ると焦点検出不能となる。このように、焦点検出領域の
両端は不明瞭な領域となってしまう。高周波数成分を抽
出したフィルター処理データの演算範囲に対応する狭い
領域を、焦点検出領域としてカメラのファインダースク
リーン上に焦点検出枠を表示すると、焦点検出枠の外側
でも不安定ながら焦点検出を行ってしまう。一方、低周
波数成分を抽出したフィルター処理データの演算範囲に
対応する広い領域を、焦点検出領域としてカメラのファ
インダースクリーン上に焦点検出枠を表示すると、焦点
検出枠内であっても両端部では不安定ながら焦点検出を
行うので、いずれにしても都合が悪い。
【0019】フィルター処理を施さない、あるいは数式
7のようにナイキスト周波数より高い周波数成分を除去
するフィルター処理のみを行う焦点検出装置の場合にお
いては、広い演算範囲と狭い演算範囲とを比較すると、
ノイズの影響は狭い演算範囲の方が少ないので、広い演
算範囲によって得られるデフォーカス量は狭い演算範囲
によって得られるデフォーカス量に比べて不安定にな
り、上記と同様な問題が発生する。ワイドモードとスポ
ットモードとの切り換え可能な焦点検出装置において
は、高周波数成分を抽出したフィルター処理データの演
算範囲は単にモードによって可変とすればよい。しか
し、低周波数成分を抽出したフィルター処理データの演
算範囲は、スポットモードだからといって範囲を狭くす
ると、低周波数成分からなる被写体の場合には演算範囲
に含まれるコントラストが演算範囲が狭くなった分だけ
減少し、得られるデフォーカス量が不安定となったり、
焦点検出不能となってしまい、低周波数成分のみの被写
体に対する焦点検出能力がワイドモードとスポットモー
ドとで異なるという問題が生じる。だからといってモー
ドに関わらず常に広い演算範囲とすると、スポットモー
ドであっても上述したように見かけ上の焦点検出領域が
広くなり、ワイドモード時の焦点検出領域との差がほと
んどなくなってしまう。
【0020】他の問題点について図23を用いて説明す
る。図23は2本の煙突のような被写体を見た場合の合
焦時のイメージセンサー出力であり、コントラストはイ
メージセンサーアレイの両端部のみに形成されている。
このイメージセンサーの出力信号列に対してs=2とし
てフィルター処理を施したデータでは、演算範囲内には
コントラストがなく、最大シフト数lmaxも小さいの
で検出不能となる。しかしながら、s=8としたフィル
ター処理データでは最大シフト数lmaxが大きいた
め、シフト量Lが大きい時に例えばA列の右側のコント
ラストとB列の左側のコントラストとが一致して、合焦
状態であるにもかかわらず大きなシフト量における相関
量に基づいてデフォーカス量が算出されてしまい、撮影
レンズは非常に大きくぼけた状態で合焦と判断する、い
わゆる偽合焦を生じてしまう。
【0021】この問題は低周波数成分を抽出するフィル
ター処理を用いた数式1による相関演算において最大シ
フト数lmaxを小さくすることによって解決するが、
これでは図21に示すようにデフォーカス量が大きい場
合には焦点検出不能になってしまうという問題が生じ
る。
【0022】本発明の目的は、焦点検出領域の両端が不
明瞭となることを防ぎ、なおかつ低周波被写体に対する
検出能力を低下させない焦点検出装置を提供することに
ある。また、スポットモードとワイドモードの切り換え
を有する焦点検出装置において、ワイドモードとスポッ
トモードの焦点検出領域の違いが明確であって、なおか
つ低周波被写体に対する両モード時の検出能力の差が無
い焦点検出装置を提供することにある。さらに、大きな
デフォーカス量に対する検出性能を落とすことなく、偽
合焦を防ぐ焦点検出装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、複数の光電変換素子からなり、
一対の被写体像の光強度分布に応じた一対の信号列を出
力する一対の光電変換素子列と、撮影レンズを通過した
被写体からの一対の光束を前記一対の光電変換素子列へ
導き、前記一対の被写体像を結像する焦点検出光学系
と、前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号列から
任意の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィルター
手段と、前記一対の光電変換素子列上に焦点検出演算範
囲を設定する演算範囲設定手段と、前記フィルター手段
により抽出された一対の出力信号列の内の、前記演算範
囲設定手段により設定された焦点検出演算範囲に対応す
る一対の出力信号列に基づいて前記撮影レンズの焦点調
節状態を演算する焦点検出演算手段とを備えた焦点検出
装置であって、前記演算範囲設定手段により設定された
演算範囲外の領域に含まれる複数の光電変換素子列の出
力信号に基づいて、前記演算範囲外の領域におけるコン
トラストを算出するコントラスト算出手段を備え、前記
焦点検出演算手段によって、前記コントラスト算出手段
により前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラス
トが算出された場合は、前記フィルター手段により抽出
された所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく
焦点検出演算を行なわない。請求項2の発明は、複数の
光電変換素子からなり、一対の被写体像の光強度分布に
応じた一対の信号列を出力する一対の光電変換素子列
と、撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前
記一対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を
結像する焦点検出光学系と、前記一対の光電変換素子列
の一対の出力信号列から任意の周波数成分の一対の信号
列を抽出するフィルター手段と、前記一対の光電変換素
子列上に焦点検出演算範囲を設定する演算範囲設定手段
と、前記フィルター手段により抽出された一対の出力信
号列の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦
点検出演算範囲に対応する一対の出力信号列を、予め設
定されたシフト範囲内で所定量ずつ相対的にシフトさせ
ながらそれぞれのシフト位置における相関量を算出し、
極小となる相関量を与えるシフト位置に基づいて前記撮
影レンズの焦点調節状態を検出する焦点検出演算手段と
を備えた焦点検出装置であって、前記演算範囲設定手段
により設定された演算範囲外の領域に含まれる複数の光
電変換素子列の出力信号に基づいて、前記演算範囲外の
領域におけるコントラストを算出するコントラスト算出
手段を備え、前記焦点検出演算手段によって、前記コン
トラスト算出手段により前記演算範囲外の領域に所定値
以上のコントラストが算出された場合は、前記フィルタ
ー手段により抽出された所定の周波数以下の成分の一対
の信号列に基づく焦点検出演算に対して前記シフト範囲
を狭くする。請求項3の発明は、複数の光電変換素子か
らなり、一対の被写体像の光強度分布に応じた一対の信
号列を出力する一対の光電変換素子列と、撮影レンズを
通過した被写体からの一対の光束を前記一対の光電変換
素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像する焦点検出
光学系と、前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号
列から任意の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィ
ルター手段と、前記一対の光電変換素子列上に焦点検出
演算範囲を設定する演算範囲設定手段と、前記フィルタ
ー手段により抽出された一対の出力信号列の内の、前記
演算範囲設定手段により設定された焦点検出演算範囲に
対応する一対の出力信号列に基づいて前記撮影レンズの
焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段と、この焦点
検出演算手段の演算結果を予め設定されたしきい値と比
較して信頼性を判定する信頼性判定手段とを備えた焦点
検出装置であって、前記演算範囲設定手段により設定さ
れた演算範囲外の領域に含まれる複数の光電変換素子列
の出力信号に基づいて、前記演算範囲外の領域における
コントラストを算出するコントラスト算出手段を備え、
前記信頼性判定手段によって、前記コントラスト算出手
段により前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラ
ストが算出された場合は、前記フィルター手段により抽
出された所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づ
く焦点検出演算に対して前記しきい値を変更して信頼性
の判定基準を厳しくする。請求項4の発明は、複数の光
電変換素子からなり、一対の被写体像の光強度分布に応
じた一対の信号列を出力する一対の光電変換素子列と、
撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前記一
対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像
する焦点検出光学系と、前記一対の光電変換素子列の一
対の出力信号列から任意の周波数成分の一対の信号列を
抽出するフィルター手段と、前記一対の光電変換素子列
上に焦点検出演算範囲を設定する演算範囲設定手段と、
前記フィルター手段により抽出された一対の出力信号列
の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦点検
出演算範囲に対応する一対の出力信号列に基づいて前記
撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段
とを備えた焦点検出装置であって、前記演算範囲設定手
段により設定された演算範囲外の領域に含まれる複数の
光電変換素子列の出力信号に基づいて、前記演算範囲外
の領域におけるコントラストを算出するコントラスト算
出手段を備え、前記演算範囲設定手段によって、前記コ
ントラスト算出手段により前記演算範囲外の領域に所定
値以上のコントラストが算出された場合は、前記フィル
ター手段により抽出された所定の周波数以下の成分の一
対の信号列に基づく焦点検出演算に対して前記焦点検出
演算範囲を狭くする。
【0024】
【作用】請求項1の焦点検出装置では、光電変換素子列
上の焦点検出演算範囲外の領域に所定値以上のコントラ
ストが算出された場合は、所定の周波数以下の成分の一
対の信号列に基づく焦点検出演算を行なわない。請求項
2の焦点検出装置では、光電変換素子列上の演算範囲外
の領域に所定値以上のコントラストが算出された場合
は、所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦
点検出演算に対してシフト範囲を狭くする。請求項3の
焦点検出装置では、光電変換素子列上の演算範囲外の領
域に所定値以上のコントラストが算出された場合は、所
定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦点検出
演算に対してしきい値を変更して信頼性の判定基準を厳
しくする。請求項4の焦点検出装置では、演算範囲外の
領域に所定値以上のコントラストが算出された場合は、
所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦点検
出演算に対して焦点検出演算範囲を狭くする。例えば図
22に示すように被写体パターンが横にずれた場合は、
焦点検出演算範囲外の領域に強いコントラストがあると
判定され、図23に示すように光電変換素子列の両端部
のみに被写体が存在する場合は焦点検出演算範囲外の領
域に強いコントラストがあると判定される。したがっ
て、これらの場合には、低周波数成分を抽出したフィル
ター処理データに基づく焦点検出演算を行なわないか、
あるいいは、厳しいしきい値、狭いシフト範囲、狭い演
算範囲で焦点検出演算を行う。それによって、焦点検出
領域の両端が明確になり、偽合焦が防止される。また、
例えば図18に示すように低周波数成分のみからなる被
写体パターンの場合には、焦点検出演算範囲外の領域に
強いコントラストはないと判定され、図21に示すよう
に撮影レンズが合焦から大きく外れてデフォーカス量が
大きい場合には、被写体像がぼけてしまうために焦点検
出演算範囲外の領域に強いコントラストがないと判定さ
れる。したがって、これらの場合には、低周波数成分を
抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演算に
対して通常のしきい値、広いシフト範囲、広い演算範囲
で焦点検出を行う。それによって、信頼性のあるデフォ
ーカス量を得ることができ、低周波被写体に対する検出
能力は低下せず、大きなデフォーカス量に対する検出性
能を落とすこともない。さらに、スポットモードとワイ
ドモードの切り換えを有する焦点検出装置では、スポッ
ト領域外に強いコントラストが存在するか否かを判定
し、強いコントラストが存在する場合には低周波数成分
を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演算
を行われないか、あるいは、厳しいしきい値、狭いシフ
ト範囲、狭い演算範囲で焦点検出演算を行う。それによ
って、ワイドモードとスポットモードの焦点検出演算範
囲の違いが明確になり、偽合焦も防ぐことができ、低周
波数成分のみからなる被写体や大きなデフォーカス量に
対する検出能力に差が生じることもない。
【0025】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は第1の実施例の構成を示す機能ブロック図であ
る。焦点検出光学系1は、撮影レンズ100を通過した
被写体からの光をイメージセンサー2へ導く光学系であ
り、例えば図14に示すように視野マスク200、フィ
ールドレンズ300、絞り開口部401、402、再結
像レンズ501、502から構成される。イメージセン
サー2は、それぞれ52個の光電変換素子からなる一対
のイメージセンサーアレイA列、B列を有し、それぞれ
が52個のデータからなる信号列a[i]、b[i]を
出力する。
【0026】演算処理回路3は、フィルター処理回路3
aと、演算範囲設定回路3bと、しきい値設定回路3c
と、最大シフト数設定回路3dと、焦点検出演算回路3
eとを含む。フィルター処理回路3aは、イメージセン
サー2の出力信号列a[i]、b[i]に対して数式7
および数式8によるフィルター処理を施し、フィルター
処理データFa[i]、Fb[i]を出力する。この
時、それぞれ52個の信号から成るイメージセンサー2
の出力信号列a[i]、b[i]は、数式7によりそれ
ぞれ50個の高周波成分がカットされたフィルター処理
データPa[i]、Pb[i]が生成され、さらに数式
8によりs=2の時はそれぞれ46個、s=4の時は4
2個、s=8の時は34個のフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]が生成される。
【0027】演算範囲設定回路3bは、フィルター処理
の種類に応じて初項k0、最終項r0を定めることによ
り演算範囲を決定する。図2(a)、(b)、(c)は
それぞれ数式8におけるs=2、s=4、s=8の場合
に設定する演算範囲を示し、s=2の場合はk0=1
7,r0=30、s=4の場合はk0=16,r0=2
7、s=8の場合はk0=4,r0=31である。な
お、カメラのファインダースクリーン上に表示する焦点
検出枠は、上記s=2の場合の演算範囲に相当する領域
とし、以下ではこの領域を単に焦点検出領域と呼ぶ。後
述する第2の動作では、図2(c)に示すs=8の場合
に、後述するコントラスト判定回路4によって焦点検出
領域外に強いコントラストが存在すると判定された場合
は、演算範囲として上記演算範囲とは別の点線で示した
k0=13,r0=22の範囲を用いる。
【0028】しきい値設定回路3cは、数式6の判定で
用いるしきい値E1、G1を設定する。しきい値E1、
G1の値はフィルター処理の種類によって異り、s=2
の場合はE1=Ea、G1=Gaとし、s=4の場合は
E1=Eb、G1=Gbとし、s=8の場合はE1=E
c、G1=Gcとする。これらのしきい値には次のよう
な関係がある。
【数9】Ea≦Eb≦Ec, Ga≧Gb≧Gc 後述する第3の動作では、コントラスト判定回路4によ
って焦点検出領域外に強いコントラストが存在すると判
定された場合に、s=8の場合のしきい値を上記Ecよ
りも厳しい値とする。
【0029】最大シフト数設定回路3dは、数式1にお
ける最大シフト数lmaxを設定する。設定される最大
シフト数lmaxはフィルター処理の種類によって異な
り、s=2の場合はlmax=laとし、s=4の場合
はlmax=lbとし、s=8の場合はlmax=lc
とする。これらの最大シフト数には次のような関係があ
る。
【数10】la<lb<lc 後述する第2、第3の動作では、コントラスト判定回路
4によって焦点検出領域外に強いコントラストが存在す
ると判定された場合に、s=8の場合の最大シフト数を
上記lcよりも小さい値とする。
【0030】焦点検出演算回路3eは、フィルター処理
データFa[i]、Fb[i]を用いて数式1〜数式6
により焦点検出演算を行い、撮影レンズ100の焦点調
節状態、すなわちデフォーカス量を算出する。
【0031】コントラスト判定回路4は、イメージセン
サーアレイA列、B列の少なくとも一方に関して両端部
におけるデータのコントラストを検出し、焦点検出領域
外に強いコントラストがあるか否かを判定する。具体的
には、s=2とした数式8のフィルター処理によって得
られたフィルター処理データFa[i]、Fb[i]の
内の、少なくとも一方(ここではFa[i]のみを用い
る場合について説明する)の演算範囲の左右の各領域に
おけるコントラストと、データの最大値と最小値の差
(以下、PP値と呼ぶ)を算出し、得られたコントラス
トとPP値に基づいて焦点検出領域囲外に強いコントラ
ストが存在するか否かを判定するものである。s=2の
場合の演算範囲は17から30であり、この演算範囲の
左右の2つの範囲3〜16と、31〜44のそれぞれに
おいて2つのコントラスト値Cnt[1]、Cnt
[2]を数式11により求める。
【数11】 Cnt[1]=Σ|Fa[i]−Fa[i+1]|、 ここで、Σはi=3〜15の総和演算を表わす。 Cnt[2]=Σ|Fa[i]−Fa[i+1]|、 ここで、Σはi=31〜43の総和演算を表わす。上記
数式11において、イメージセンサー2の出力信号にノ
イズが重畳している場合は、被写体が全く一様なパター
ンであっても上記Cnt[1]、Cnt[2]は比較的
大きな値となってしまう。しかし、Fa[i]−Fa
[i+1]の絶対値が所定値以下の場合には0に置き換
えて加算することにより、ノイズ成分を除去することが
できる。
【0032】さらに、上述した左右の各範囲においてP
P値PtP[1]、PtP[2]を求める。
【数12】PtP[1]=Max{Fa[3]〜Fa
[16]}−Min{Fa[3]〜Fa[16]}, PtP[2]=Max{Fa[31]〜Fa[44]}
−Min{Fa[31]〜Fa[44]} そして、コントラスト値Cnt[1]、Cnt[2]、
PP値PtP[1]、PtP[2]を所定のしきい値S
Th1、STh2と比較し、次の条件を満たした場合は
焦点検出領域外に強いコントラストのパターンが存在す
ると判定し、次の条件を満たさない場合は焦点検出領域
外には強いコントラストのパターンが存在しないと判定
する。
【数13】Cnt[1]>STh1、または、Cnt
[2]>STh1、または、PtP[1]>STh2、
または、PtP[2]>STh2、ここで、STh2<
STh1であることが好ましい。
【0033】図18に示す被写体パターンのように、高
周波数成分を含まず低周波数成分のみからなる被写体の
場合には、s=2の場合の高周波数成分を抽出したフィ
ルター処理データではコントラストが消えてしまい、上
記判定では焦点検出領域外に強いコントラストのパター
ンが存在しないと判定される。図21に示す被写体パタ
ーンのようにデフォーカスが大きい場合には、A列、B
列のパターンが互いにずれるのでコントラストのある部
分が焦点検出領域外に存在することになる。しかしこの
場合は、被写体像はデフォーカス量が大きいためにボケ
ているので高周波数成分を含まず、s=2の場合の高周
波数成分を抽出したフィルター処理データではコントラ
ストが消えてしまい、上記判定では焦点検出領域外に強
いコントラストのパターンが存在しないと判定される。
一方、図22や図23に示す被写体パターンのように合
焦状態では高周波数成分を含むので、s=2の場合の高
周波数成分を抽出したフィルター処理データではコント
ラストが得られ、上記判定では焦点検出領域外に強いコ
ントラストのパターンが存在すると判定される。このよ
うに、コントラスト判定に高周波数成分を抽出したフィ
ルター処理データを用いることによって、デフォーカス
量が大きくてボケた被写体像が焦点検出領域外に存在す
る場合には強いコントラストがあると判定されることは
ない。なお、演算処理回路3、コントラスト判定回路4
はマイクロコンピューターによって実現されるようにし
てもよい。
【0034】図3〜図5により、第1の実施例の動作を
説明する。図3は第1の実施例の第1の動作を表すフロ
ーチャートである。この第1の動作では、コントラスト
判定回路4によって、焦点検出領域外に強いコントラス
トがあると判定された場合に、s=8の場合の低周波数
成分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出
演算を禁止する。ステップS101においてイメージセ
ンサー2から出力信号列a[i]、b[i]を入力して
ステップS102へ進み、数式7によりフィルター処理
データPa[i]、Pb[i]を算出する。ステップS
103で数式8のsの値に2を設定し、続くステップS
104で数式8によるフィルター演算を実行してフィル
ター処理データFa[i]、Fb[i]を算出する。ス
テップS105で、初項k0=17、最終項r0=3
0、しきい値E1=Ea、しきい値G1=Ga、最大シ
フト数lmax=laとする。ステップS106におい
て、上記ステップで設定した演算範囲、しきい値、最大
シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行
する。
【0035】ステップS107で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られた場合はステップS121へ進み、焦
点検出可能として動作を終了する。一方、信頼性のある
デフォーカス量が得られなかった場合にはステップS1
08へ進み、数式11、数式12により焦点検出領域の
外側のコントラスト、PP値を算出し、数式13により
焦点検出領域外に強いコントラストが存在するか否かを
判定する。ステップS109で数式8のsの値に4を設
定してステップS110へ進み、数式8のフィルター演
算を実行してフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を求める。ステップS111において、初項k0
=16,最終項r0=27、しきい値E1=Eb、しき
い値G1=Gb、最大シフト数lmax=lbとする。
続くステップS112で、上記ステップで設定した演算
範囲、しきい値、最大シフト数を用いて数式1〜6によ
る焦点検出演算を実行する。
【0036】ステップS113で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られた場合はステップS121へ進み、焦
点検出可能として動作を終了する。信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られなかった場合にはステップS114へ
進む。ステップS114では、上記ステップS108で
焦点検出領域外に強いコントラストが存在しないと判定
された場合は、さらに低周波成分を抽出したフィルター
処理データに基づく焦点検出演算を行うべくステップS
115へ進み、焦点検出領域外に強いコントラストが存
在する判定された場合は、これ以上の低周波成分を抽出
したフィルター処理データに基づく焦点検出演算を禁止
してステップS120へ進み、焦点検出不能として動作
を終了する。ステップS115で数式8のsの値に8を
設定してステップS116へ進み、数式8によるフィル
ター演算を実行してフィルターデータFa[i]、Fb
[i]を求める。ステップS117において、初項k0
=4,最終項r0=31、しきい値E1=Ec、しきい
値G1=Gc、最大シフト数lmax=lcとする。ス
テップS118で、上記ステップで設定した演算範囲、
しきい値、最大シフト数を用いて数式1から6により焦
点検出演算を実行する。続くステップS119で、信頼
性のあるデフォーカス量が得られたか否かを判別し、得
られた場合はステップS121へ進み、焦点検出可能と
して動作を終了する。一方、信頼性のあるデフォーカス
量が得られなかった場合はステップS120へ進み、焦
点検出不能として動作を終了する。
【0037】この第1の動作によれば、図22および図
23に示す被写体パターンの場合には、焦点検出領域外
に強いコントラストが存在するために、s=8の場合の
低周波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく
焦点検出演算が行われないので、焦点検出不能となる。
図21および図18に示す被写体パターンの場合には、
焦点検出領域外に強いコントラストが存在しないため
に、s=8の場合の低周波数成分を抽出したフィルター
処理データに基づく焦点検出演算が実行されるので、焦
点検出可能となり、デフォーカス量を検出できる。な
お、ステップS101〜S104、S109、S11
0、S115、S116はフィルター処理回路3aの動
作であり、ステップS105、S111、S117は演
算範囲設定回路3b、しきい値設定回路3cおよび最大
シフト数設定回路3dの動作である。また、ステップS
108、S114はコントラスト判定回路4の動作であ
り、他のステップは焦点検出演算回路3eの動作であ
る。
【0038】図4は第1の実施例の第2の動作を示すフ
ローチャートである。この第2の動作では、コントラス
ト判定回路4によって、焦点検出領域外に強いコントラ
ストがあると判定された場合には、s=8の場合の低周
波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点
検出演算において演算範囲を狭くし、最大シフト数を小
さくしてシフト範囲を狭くする。ステップS201でイ
メージセンサー2から出力信号列a[i]、b[i]を
入力してステップS202へ進み、数式7によりフィル
ター処理データPa[i]、Pb[i]を算出する。ス
テップS203で数式8のsの値に2を設定し、続くス
テップS204で数式8によるフィルター演算を実行し
てフィルター処理データFa[i]、Fb[i]を算出
する。ステップS205において、初項k0=17,最
終項r0=30、しきい値E1=Ea、しきい値G1=
Ga、最大シフト数lmax=laとする。ステップS
206で、上記ステップで設定した演算範囲、しきい
値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出演
算を実行する。
【0039】ステップS207で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合にはス
テップS222へ進み、焦点検出可能として動作を終了
する。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなか
った場合にはステップS208へ進む。ステップS20
8で、数式11および数式12により焦点検出領域外の
コントラスト、PP値を算出し、数式13により焦点検
出領域外に強いコントラストが存在するか否かを判定す
る。ステップS209で数式8のsの値に4を設定し、
続くステップS210で数式8によるフィルター演算を
実行してフィルター処理データFa[i]、Fb[i]
を算出する。ステップS211で、初項k0=16、最
終項r0=27、しきい値E1=Eb、しきい値G1=
Gb、最大シフト数lmax=lbとする。ステップS
212において、上記ステップで設定した演算範囲、し
きい値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検
出演算を実行する。
【0040】ステップS213で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS222へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS214へ進み、数式8のsの値に8
を設定する。そしてステップS215で、数式8による
フィルター演算を実行してフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]を算出する。ステップS216にお
いて、上記ステップS208で焦点検出領域外に強いコ
ントラストが存在しないと判定された場合は、広い演算
範囲と大きい最大シフト数を設定すべくステップS21
7へ進み、焦点検出領域外に強いコントラストが存在す
ると判定された場合は、狭い演算範囲と小さい最大シフ
ト数を設定すべくステップS218へ進む。ステップS
217では、初項k0=4、最終項r0=31、しきい
値E1=Ec、しきい値G1=Gc、最大シフト数lm
ax=lcとする。一方、ステップS218では、初項
k0=13、最終項r0=22、しきい値E1=Ec、
しきい値G1=Gc、最大シフト数lmax=lc/2
とする。ステップS219において、上記ステップS2
17またはステップS218で設定した演算範囲、しき
い値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出
演算を実行する。ステップS220で、信頼性のあるデ
フォーカス量が得られたか否かを判別し、得られたれた
場合はステップS222へ進み、焦点検出可能として動
作を終了する。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得
られなかった場合はステップS221へ進み、焦点検出
不能として動作を終了する。
【0041】この第2の動作によれば、図22と図23
に示す被写体パターンの場合には、焦点検出領域外に強
いコントラストが存在するために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は、狭い演算範囲と小さい最大シフト数で行われる。
図22に示す被写体パターンの場合には、演算範囲が狭
くなるためにコントラストのない部分で焦点検出を行う
ことになるので、焦点検出不能となる。図23に示す被
写体パターンの場合には、小さい最大シフト数が設定さ
れることによって、偽合焦となるシフト量における相関
量は演算されないので、焦点検出不能となる。図21と
図18に示す被写体パターンの場合には、焦点検出領域
外に強いコントラストが存在しないために、s=8の低
周波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく焦
点検出演算は、広い演算範囲と大きい最大シフト数で行
われるので、焦点検出可能となり、デフォーカス量を検
出できる。なお、上記ステップS218では最大シフト
数を小さくする際に通常の1/2とする例を示したが、
これに限定されない。また、ステップS201〜S20
4、S209、S210、S214、S215はフィル
ター処理回路3aの動作であり、ステップS205、S
211、S217、S218は演算範囲設定回路3b、
しきい値設定回路3cおよび最大シフト数設定回路3d
の動作である。また、ステップS208とS216はコ
ントラスト判定回路4の動作であり、他のステップは焦
点検出演算回路3eの動作である。
【0042】図5は第1の実施例の第3の動作を示すフ
ローチャートである。この第3の動作では、コントラス
ト判定回路4によって、焦点検出領域外に強いコントラ
ストがあると判定された場合に、s=8の低周波数成分
を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演算
において、しきい値を厳しくし、且つ最大シフト数を小
さくしてシフト範囲を狭くする。ステップS301でイ
メージセンサー2から出力信号列a[i]、b[i]を
入力してステップS302へ進み、数式7によりフィル
ター処理データPa[i]、Pb[i]を算出する。ス
テップS303で数式8のsの値に2を設定し、続くス
テップS304で数式8によるフィルター演算を実行し
てフィルター処理データFa[i]、Fb[i]を算出
する。ステップS305で、初項k0=17、最終項r
0=30、しきい値E1=Ea、しきい値G1=Ga、
最大シフト数lmax=laとする。ステップS306
において、上記ステップで設定した演算範囲、しきい
値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出演
算を実行する。
【0043】ステップS307において信頼性のあるデ
フォーカス量が得られたか否かを判別し、得られた場合
はステップS322へ進み、焦点検出可能として動作を
終了する。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られ
なかった場合はステップS308へ進み、数式11と数
式12によって焦点検出領域外のコントラストとPP値
を算出し、数式13によって焦点検出領域外に強いコン
トラストが存在するか否かを判定する。ステップS30
9で数式8のsの値に4を設定し、続くステップS31
0で数式8によるフィルター演算を実行してフィルター
処理データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステッ
プS311で、初項k0=16、最終項r0=27、し
きい値E1=Eb、しきい値G1=Gb、最大シフト数
lmax=lbとする。ステップS312において、上
記ステップで設定した演算範囲、しきい値、最大シフト
数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0044】ステップS313で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS322へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS314へ進み、数式8のsの値に8
を設定する。続くステップS315で、数式8によるフ
ィルター演算を実行してフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]を得る。ステップS316におい
て、上記ステップで焦点検出領域外に強いコントラスト
が存在しないと判定された場合は、通常のしきい値と大
きい最大シフト数を設定すべくステップS317へ進
み、焦点検出領域外に強いコントラストが存在すると判
定された場合は、厳しいしきい値と小さい最大シフト数
を設定すべくステップS318へ進む。ステップS31
7では、初項k0=4、最終項r0=31、しきい値E
1=Ec、しきい値G1=Gc、最大シフト数lmax
=lcとする。一方ステップS318では、初項k0=
4、最終項r0=31、しきい値E1=2×Ec、しき
い値G1=Gc、最大シフト数lmax=lc/2とす
る。ステップS319で、上記ステップS317または
ステップS318で設定した演算範囲、しきい値、最大
シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行
する。ステップS320で信頼性のあるデフォーカス量
が得られたか否かを判別し、得られた場合はステップS
322へ進み、焦点検出可能として動作を終了する。一
方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかった場合
はステップS321へ進み、焦点検出不能として動作を
終了する。
【0045】この第3の動作によれば、図22と図23
に示す被写体パターンの場合には、焦点検出領域外に強
いコントラストが存在するために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は、厳しいしきい値と小さい最大シフト数で行われ
る。図22に示す被写体パターンの場合にはしきい値が
厳しくなるので、演算範囲内にコントラストが存在して
も信頼性がないとして焦点検出不能となる。図23に示
す被写体パターンの場合には、小さい最大シフト数が設
定されることによって偽合焦となるシフト量における相
関量は演算されないので、焦点検出不能となる。図21
と図18に示す被写体パターンの場合には、焦点検出領
域外に強いコントラストが存在しないために、s=8の
低周波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく
焦点検出演算は通常のしきい値と大きい最大シフト数で
行われ、焦点検出可能となり、デフォーカス量を検出で
きる。
【0046】なお、ステップS318で厳しく設定する
のはコントラストに依存する数値Eの判定に用いるしき
い値E1のみであるが、一対のデータの一致度を表す数
値Cex/Eの判定に用いるしきい値G1も厳しくして
もよい。また、上記ステップS318ではしきい値を厳
しくする際に通常のしきい値の2倍の値を設定したが、
しきい値は上記実施例に限定されない。さらに、数値E
の代わりに一対のデータの一方に関するコントラストを
算出し、これを用いて判定を行ってもよい。なお、ステ
ップS301〜S304、S309、S310、S31
4、S315はフィルター処理回路3aの動作であり、
ステップS305、S311、S317、S318は演
算範囲設定回路3b、しきい値設定回路3cおよび最大
シフト数設定回路3dの動作である。さらに、ステップ
S308、S316はコントラスト判定回路4の動作で
あり、他のステップは焦点検出演算回路3eの動作であ
る。
【0047】また、第1の実施例では第1〜第3の動作
をすべて備えた例を示したが、いずれか一つ、またはい
ずれか2つを備えればよいことは言うまでもない。第3
の動作において、焦点検出領域外に強いコントラストが
存在しても、s=8の低周波数成分を抽出したフィルタ
ー処理データに基づく焦点検出演算は広い演算範囲で行
われるが、第2の動作と同様に狭い演算範囲を設定する
ようにしてもよい。
【0048】上述した第1〜第3の動作ではフィルター
を切り換える例を示したが、フィルター処理を施さずに
出力信号列をそのまま用いるか、あるいは数式7のナイ
キスト周波数より高い周波数成分を除去するフィルター
処理のみを出力信号列に施す焦点検出装置では、狭い焦
点検出領域で焦点検出演算を行って信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られなかった場合に、焦点検出領域外のコ
ントラストを判定し、判定結果に基づいて広い焦点検出
領域でふたたび焦点検出演算を行うことを禁止したり、
しきい値を厳しくするなどの対策を行えばよい。この場
合もコントラスト判定には高周波数成分を抽出するフィ
ルター処理データを用いた方がよい。
【0049】−第2の実施例− 図6は第2の実施例の構成を示す機能ブロック図であ
る。この第2の実施例は、図1に示す第1の実施例に、
ワイドモードとスポットモードを選択的に設定するモー
ド設定回路5が追加されたものである。モード設定回路
5は、例えば撮影者が手動で操作するスイッチなどから
構成される。焦点検出光学系1とイメージセンサー2は
第1の実施例のものと同一である。演算処理回路3は、
第1の実施例と同様にフィルター処理回路3a、演算範
囲設定回路3b、しきい値設定回路3c、最大シフト数
設定回路3dおよび焦点検出演算回路3eを備える。フ
ィルター処理回路3aは第1の実施例のものと同一であ
る。
【0050】演算範囲設定回路3bの内容は第1の実施
例と異なる。図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ
s=2、s=4、s=8の場合に焦点演算範囲設定回路
3bによって設定される演算範囲を示し、実線はワイド
モードの場合を示し、破線はスポットモードの場合を示
す。s=2のワイドモードの場合は、領域のほぼ全体を
5つのブロックに分割している。この場合、焦点検出演
算はそれぞれのブロックにおいて実行し、得られた最大
5つのデフォーカス量の中から例えば最も至近距離を示
すものを選択する。同様に、s=4のワイドモードの場
合は、3つのブロックに分割している。s=8のワイド
モードの場合は、上述したように演算範囲は広い方が好
ましいのでブロック分割は行わず、ほぼ全体を一つの演
算領域としている。スポットモードの演算範囲は、s=
2の場合はk=17、r=30、s=4の場合はk=1
6、r=27である。s=8の場合は、後述するスポッ
トモード1、スポットモード3、ワイドモード1では図
7(c)に実線で示すワイドモードと同一の演算範囲で
あり、k=4、r=31とする。
【0051】なお、カメラのファインダースクリーン上
にスポットモード時に表示する焦点検出枠は、上記s=
2の場合におけるスポットモード時の演算範囲に相当す
る領域とし、今後この領域を単にスポット領域と呼ぶ。
後述するスポットモード2では、コントラスト判定回路
4がスポット領域外に強いコントラストがあると判定し
た場合には図7(c)に点線で示したk=13、r=2
2の範囲を用いる。
【0052】しきい値設定回路3cにより設定される数
式6におけるしきい値E1とG1は、フィルター処理に
よって異り、s=2の場合はE1=Ea、G1=Gaと
し、s=4の場合はE1=Eb、G1=Gbとし、s=
8の場合はE1=Ec、G1=Gcとする。これらのし
きい値には数式9と同様の関係がある。後述する第3の
スポットモードでは、コントラスト判定回路4がスポッ
ト領域外に強いコントラストがあると判定した場合は、
s=8の場合のしきい値を上記Ecよりも厳しい値とす
る。
【0053】最大シフト数設定回路3dにより設定され
る数式1における最大シフト数lmaxは、フィルター
処理によって異なり、s=2の場合はlmax=laと
し、s=4の場合はlmax=lbとし、s=8の場合
はlmax=lcとする。これらの値には数式10と同
様の関係がある。後述するスポットモード2と3では、
コントラスト判定回路4がスポット領域外に強いコント
ラストがあると判定した場合は、s=8の時の最大シフ
ト数を上記lcよりも小さい値とする。
【0054】焦点検出演算回路3eは、フィルター処理
データFa[i]、Fb[i]を用いて数式1〜数式6
による焦点検出演算を行い、撮影レンズ100の焦点調
節状態すなわちデフォーカス量を算出する。ワイドモー
ドでs=2、s=4の場合には、それぞれのブロックご
とに焦点検出演算を行う。コントラスト判定回路4は、
s=2の場合のフィルター処理によって得られるフィル
ター処理データFa[i]、Fb[i]の内の、少なく
とも一方(ここではFa[i]のみを用いる場合につい
て説明する)についてスポットモードにおける演算範囲
外の左右の各範囲におけるコントラストとPP値を算出
し、そのコントラストとPP値に基づいてスポット領域
外に強いコントラストが存在するか否かを判定するもの
である。スポットモードにおけるs=2の場合の演算範
囲は17から30であり、第1の実施例の演算範囲と同
一なので、第1の実施例と同一の数式により演算、判定
を行う。
【0055】図8〜図12により、第2の実施例の動作
を説明する。図8は第2の実施例の全体動作を示すフロ
ーチャートである。ステップS401において、モード
設定回路5によってワイドモードが選択されているか否
か判別し、ワイドモードが選択されていればステップS
402へ進んでワイドモードを実行し、ワイドモードが
選択されていなければステップS403へ進んでスポッ
トモードを実行する。
【0056】図9は、図8のステップS403における
スポットモードの第1の動作を示すフローチャートであ
る。この第1の動作では、コントラスト判定回路4によ
ってスポット領域外に強いコントラストがあると判定さ
れた場合は、s=8の低周波数成分を抽出したフィルタ
ー処理データによる焦点検出演算を禁止する。ステップ
S501においてイメージセンサー2から出力信号列a
[i]、b[i]を入力し、続くステップS502で数
式7によりフィルター処理データPa[i]、Pb
[i]を算出する。ステップS503で数式8のsの値
に2を設定してステップS504へ進み、数式8による
フィルター演算を実行してフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]を得る。ステップS505で、初項
k0=17、最終項r0=30、しきい値E1=Ea、
しきい値G1=Ga、最大シフト数lmax=laとす
る。ステップS506において、上記ステップで設定し
た演算範囲、しきい値、最大シフト数を用いて数式1〜
6による焦点検出演算を実行する。
【0057】ステップS507で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS521へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS508へ進み、数式11と数式12
によってスポット領域の外側のコントラストとPP値を
算出し、数式13によってスポット領域外に強いコント
ラストが存在するか否かを判定する。ステップS509
で数式8のsの値に4を設定してステップS510へ進
み、数式8によるフィルター演算を実行してフィルター
処理データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステッ
プS511で、初項k0=16、最終項r0=27、し
きい値E1=Eb、しきい値G1=Gb、最大シフト数
lmax=lbとする。ステップS512において、上
記ステップで設定した演算範囲、しきい値、最大シフト
数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0058】ステップS513で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS521へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS514へ進み、上記ステップS50
8でスポット領域外に強いコントラストが存在しないと
判定された場合は、さらに低周波成分を抽出したフィル
ター処理データに基づく焦点検出演算を行うべくステッ
プS515へ進み、スポット領域外に強いコントラスト
が存在する判定された場合は、これ以上低周波成分を抽
出したフィルター処理データに基づく焦点検出演算を禁
止してステップS520へ進み、焦点検出不能として動
作を終了する。ステップS515で数式8のsの値に8
を設定してステップS516へ進み、数式8によるフィ
ルター演算を実行してフィルターデータFa[i]、F
b[i]を算出する。ステップS517で、初項k0=
4、最終項r0=31、しきい値E1=Ec、しきい値
G1=Gc、最大シフト数lmax=lcとする。ステ
ップS518において、上記ステップで設定した演算範
囲、しきい値、最大シフト数を用いて数式1〜6による
焦点検出演算を実行する。ステップS519で信頼性の
あるデフォーカス量が得られたか否かを判別し、得られ
た場合はステップS521へ進み、焦点検出可能として
動作を終了する。一方、信頼性のあるデフォーカス量が
得られなかった場合はステップS520へ進み、焦点検
出不能として動作を終了する。
【0059】この第1の動作によれば、図22と図23
に示す被写体パターンの場合には、スポット領域外に強
いコントラストが存在するために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は行われないので、焦点検出不能となる。図21と図
18に示す被写体パターンの場合には、スポット領域外
に強いコントラストが存在しないために、s=8の低周
波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点
検出演算が実行されるので、焦点検出可能となってデフ
ォーカス量を検出できる。
【0060】なお、ステップS501〜S504、S5
09、S510、S515、S516はフィルター処理
回路3aの動作であり、ステップS505、S511、
S517は演算範囲設定回路3b、しきい値設定回路3
cおよび最大シフト数設定回路3dの動作である。ま
た、ステップS508とS514はコントラスト判定回
路4の動作であり、他のステップは焦点検出演算回路3
eの動作である。
【0061】図10は、図8のステップS403におけ
るスポットモードの第2の動作を示すフローチャートで
ある。この第2の動作では、コントラスト判定回路4に
よってスポット領域外に強いコントラストがあると判定
された場合は、s=8の低周波数成分を抽出したフィル
ター処理データに基づく焦点検出演算において、演算範
囲を狭くし、且つ最大シフト数を小さくしてシフト範囲
を狭くする。ステップS601でイメージセンサー2か
ら出力信号列a[i]、b[i]を入力してステップS
602へ進み、数式7によりフィルター処理データPa
[i]、Pb[i]を算出する。ステップS603で数
式8のsの値に2を設定してステップS604へ進み、
数式8によるフィルター演算を実行してフィルター処理
データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステップS
605で、初項k0=17、最終項r0=30、しきい
値E1=Ea、しきい値G1=Ga、最大シフト数lm
ax=laとする。ステップS606において、上記ス
テップで設定した演算範囲、しきい値、最大シフト数を
用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0062】ステップS607で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS622へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS608へ進み、数式11と数式12
によってスポット領域の外側のコントラストとPP値を
算出し、数式13によってスポット領域外に強いコント
ラストが存在するか否かを判定する。ステップS609
で数式8のsの値に4を設定してステップS610へ進
み、数式8によるフィルター演算を実行してフィルター
処理データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステッ
プS611で、初項k0=16、最終項r0=27、し
きい値E1=Eb、しきい値G1=Gb、最大シフト数
lmax=lbとする。ステップS612において、上
記ステップで設定した演算範囲、しきい値、最大シフト
数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0063】ステップS613で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS622へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量がなかった場合
はステップS614へ進み、数式8のsの値に8を設定
する。続くステップS615で数式8によるフィルター
演算を実行してフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を得る。ステップS616において、上記ステッ
プでスポット領域外に強いコントラストが存在しないと
判定された場合は、広い演算範囲と大きい最大シフト数
を設定すべくステップS617へ進み、スポット領域外
に強いコントラストが存在すると判定された場合は、狭
い演算範囲と小さい最大シフト数を設定すべくステップ
S618へ進む。ステップS617では、初項k0=
4、最終項r0=31、しきい値E1=Ec、しきい値
G1=Gc、最大シフト数lmax=lcとする。ステ
ップS618では、初項k0=13、最終項r0=2
2、しきい値E1=Ec、しきい値G1=Gc、最大シ
フト数lmax=lc/2とする。ステップS619に
おいて、上記ステップS617またはステップS618
で設定した演算範囲、しきい値、最大シフト数を用いて
数式1〜6による焦点検出演算を実行する。ステップS
620で信頼性のあるデフォーカス量が得られたか否か
を判別し、得られた場合にはステップS622へ進み、
焦点検出可能として動作を終了する。信頼性のあるデフ
ォーカス量が得られなかった場合はステップS621へ
進み、焦点検出不能として動作を終了する。
【0064】この第2の動作によれば、図22と図23
に示す被写体パターンの場合には、スポット領域外に強
いコントラストが存在するために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は狭い演算範囲と小さい最大シフト数で行われる。図
22に示す被写体パターンの場合には、演算範囲が狭く
なるためにコントラストの無い部分で焦点検出を行うこ
とになり、焦点検出不能となる。図23に示す被写体パ
ターンの場合には、小さい最大シフト数が設定されるこ
とによって偽合焦となるシフト量における相関量は演算
されないので、焦点検出不能となる。図21と図18に
示す被写体パターンの場合には、スポット領域外に強い
コントラストが存在しないために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は広い演算範囲と大きい最大シフト数で行われ、焦点
検出可能となってデフォーカス量を検出できる。
【0065】なお、上記ステップS618では最大シフ
ト数を小さくする際に通常の1/2としたが、上記実施
例に限定されない。また、ステップS601〜S60
4、S609、S610、S614、S615はフィル
ター処理回路3aの動作であり、ステップS605、S
611、S617、S618は演算範囲設定回路3b、
しきい値設定回路3cおよび最大シフト数設定回路3d
の動作である。また、ステップS608とS616はコ
ントラスト判定回路4の動作であり、他のステップは焦
点検出演算回路3eの動作である。
【0066】図11は、図8のステップS403におけ
るスポットモードの第3の動作を示すフローチャートで
ある。この第3の動作では、コントラスト判定回路4に
よって、スポット領域外に強いコントラストがあると判
定された場合は、s=8の低周波数成分を抽出したフィ
ルター処理データに基づく焦点検出演算において、しき
い値を厳しくし、最大シフト数を小さくしてシフト範囲
を狭くする。ステップS701でイメージセンサー2か
ら出力信号列a[i]、b[i]を入力してステップS
702へ進み、数式7によりフィルター処理データPa
[i]、Pb[i]を算出する。ステップS703で数
式8のsの値に2を設定してステップS704へ進み、
数式8によるフィルター演算を実行してフィルター処理
データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステップS
705で、初項k0=17、最終項r0=30、しきい
値E1=Ea、しきい値G1=Ga、最大シフト数lm
ax=laとする。ステップS706において、上記ス
テップ設定した演算範囲、しきい値、最大シフト数を用
いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0067】ステップS707で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS722へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS708へ進み、数式11と数式12
によってスポット領域の外側のコントラストとPP値を
算出し、数式13によってスポット領域外に強いコント
ラストが存在するか否かを判定する。ステップS709
で数式8のsの値に4を設定してステップS710へ進
み、数式8によるフィルター演算を実行してフィルター
処理データFa[i]、Fb[i]を算出する。ステッ
プS711で、初項k0=16、最終項r0=27、し
きい値E1=Eb、しきい値G1=Gb、最大シフト数
lmax=lbとする。ステップS712において、上
記ステップで設定した演算範囲、しきい値、最大シフト
数を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0068】ステップS713で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はステ
ップS722へ進み、焦点検出可能として動作を終了す
る。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなかっ
た場合はステップS714へ進み、数式8のsの値に8
を設定する。ステップS715で数式8によるフィルタ
ー演算を実行してフィルター処理データFa[i]、F
b[i]を算出する。ステップS716において、上記
ステップS708でスポット領域外に強いコントラスト
が存在しないと判定された場合は、通常のしきい値と大
きい最大シフト数を設定すべくステップS717へ進
み、スポット領域外に強いコントラストが存在すると判
定された場合は、厳しいしきい値と小さい最大シフト数
を設定すべくステップS718へ進む。ステップS71
7では、初項k0=4、最終項r0=31、しきい値E
1=Ec、しきい値G1=Gc、最大シフト数lmax
=lcとする。また、ステップS718では、初項k0
=4、最終項r0=31、しきい値E1=2×Ec、し
きい値G1=Gc、最大シフト数lmax=lc/2と
する。ステップS719において、上記ステップS71
7またはステップS718で設定した演算範囲、しきい
値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検出演
算を実行する。ステップS720で信頼性のあるデフォ
ーカス量が得られたか否かを判別し、得られた場合はス
テップS722へ進み、焦点検出可能として動作を終了
する。一方、信頼性のあるデフォーカス量が得られなか
った場合はステップS721へ進み、焦点検出不能とし
て動作を終了する。
【0069】この第3の動作によれば、図22と図23
に示す被写体パターンの場合には、スポット領域外に強
いコントラストが存在するために、s=8の低周波数成
分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点検出演
算は厳しいしきい値と小さい最大シフト数で行われる。
図22に示す被写体パターンの場合には、しきい値が厳
しくなるので演算範囲内にコントラストが存在しても信
頼性がないとして焦点検出不能となる。図23に示す被
写体パターンの場合には、小さい最大シフト数が設定さ
れることによって偽合焦となるシフト量における相関量
は演算されないので、焦点検出不能となる。図21と図
18に示す被写体パターンの場合には、スポット領域外
に強いコントラストが存在しないために、s=8の低周
波数成分を抽出したフィルター処理データに基づく焦点
検出演算は通常のしきい値と大きい最大シフト数で行わ
れ、焦点検出可能となってデフォーカス量を検出でき
る。
【0070】なお、ステップS718において、厳しく
設定するのはコントラストに依存する数値Eの判定に用
いるしきい値E1のみであるが、一対のデータの一致度
を表す数値Cex/Eの判定に用いるしきい値G1も厳
しくしてもよい。また、ステップS718でしきい値を
厳しくする際に通常のしきい値の2倍を設定している
が、これに限定されない。さらに、数値Eの代わりに一
対のデータの一方に関するコントラストを算出し、これ
を用いて判定を行ってもよい。なお、ステップS701
〜S704、S709、S710、S714、S715
はフィルター処理回路3aの動作であり、ステップS7
05、S711、S717、S718は演算範囲設定回
路3b、しきい値設定回路3cおよび最大シフト数設定
回路3dの動作である。また、ステップS708とS7
16はコントラスト判定回路4の動作であり、他のステ
ップは焦点検出演算回路3eの動作である。
【0071】第2の実施例におけるスポットモードとし
ては上記第1〜第3の動作を全て備える必要はなく、い
ずれか一つを備えればよいことは言うまでもない。ま
た、第3の動作において、スポット領域外に強いコント
ラストが存在しても、s=8の低周波数成分を抽出した
フィルター処理データに基づく焦点検出演算は広い演算
範囲で行われるが、第2の動作と同様に狭い演算範囲を
設定するようにしてもよい。
【0072】図12は、図8のステップS402におけ
るワイドモードの動作を表すフローチャートである。こ
のワイドモードの動作では、コントラスト判定回路4に
よる判定は実行されず、信頼性のあるデフォーカス量が
得られるまでフィルター処理を切り換える。ステップS
801でイメージセンサー2から出力信号列a[i]、
b[i]を入力してステップS802へ進み、数式7に
よりフィルター処理データPa[i]、Pb[i]を算
出する。ステップS803で数式8のsの値に2を設定
してステップS804へ進み、数式8によるフィルター
演算を実行してフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を得る。ステップS805で、図7(a)に示す
ように5つのブロックに分割し、しきい値E1=Ea、
しきい値G1=Gaとし、最大シフト数lmax=la
とする。ステップS806において、上記ステップで設
定した5つのブロック、しきい値、最大シフト数を用い
て数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0073】ステップS807で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたブロックが存在するか否かを判別し、
存在する場合にはステップS819へ進み、焦点検出可
能として動作を終了する。全ブロックで信頼性がない場
合にはステップS808へ進み、数式8のsの値に4を
設定する。続くステップS809で、数式8によるフィ
ルター演算を実行してフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]を得る。ステップS810で、図7
(b)に示すように3つのブロックに分割し、しきい値
E1=Eb、しきい値G1=Gbとし、最大シフト数l
max=lbとする。ステップS811で、上記ステッ
プで設定した3つのブロック、しきい値、最大シフト数
を用いて数式1〜6による焦点検出演算を実行する。
【0074】ステップS812で信頼性のあるデフォー
カス量が得られたブロックが存在するか否かを判別し、
存在する場合はステップS819へ進み、焦点検出可能
として動作を終了する。全ブロックで信頼性がない場合
にはステップS813へ進み、数式8のsの値に8を設
定する。ステップS814で、数式8によるフィルター
演算を実行してフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を得る。ステップS815で、初項k0=4、最
終項r0=31、しきい値E1=Ec、しきい値G1=
Gc、最大シフト数lmax=lcとする。ステップS
816において、上記ステップで設定した演算範囲、し
きい値、最大シフト数を用いて数式1〜6による焦点検
出演算を実行する。ステップS817で信頼性のあるデ
フォーカス量が得られたか否かを判別し、得られた場合
はステップS819へ進み、焦点検出可能として動作を
終了する。一方、信頼性あるデフォーカス量が得られな
かった場合はステップS818へ進み、焦点検出不能と
して動作を終了する。
【0075】なお、ステップS801〜S804、S8
08、S809、S813、S814はフィルター処理
回路3aの動作であり、ステップS805、S810、
S815は演算範囲設定回路3b、しきい値設定回路3
cおよび最大シフト数設定回路3dの動作である。ま
た、他のステップは焦点検出演算回路3eの動作であ
る。上記ワイドモードではコントラスト判定回路4によ
る判定は行っていないが、スポットモードと同様にコン
トラスト判定回路4によってスポット領域外のコントラ
ストを判定し、強いコントラストが存在する場合にはS
=8のフィルター処理データに基づく焦点検出演算を禁
止したり、あるいは焦点検出演算を行なう場合でも最大
シフト数を小さくしたり、しきい値を厳しくするといっ
た対策を行ってもよく、このようにすることによって偽
合焦の可能性が減少する。
【0076】以上の実施例の構成において、イメージセ
ンサー2が一対の光電変換素子列を、フィルター処理回
路3aがフィルター手段を、演算範囲設定回路3bが演
算範囲設定手段を、しきい値設定回路3c、最大シフト
数設定回路3dおよび焦点検出演算回路3eが焦点検出
演算手段を、コントラスト判定回路4がコントラスト算
出手段をそれぞれ構成する。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
電変換素子列上の焦点検出演算範囲外の領域に所定値以
上のコントラストが算出された場合は、所定の周波数以
下の成分の一対の信号列に基づく焦点検出演算を行なわ
ないか、あるいは相関演算におけるシフト範囲を狭くす
るか、あるいは信頼性判定のしきい値を変更して信頼性
の判定基準を厳しくするか、あるいは焦点検出演算範囲
を狭くするようにしたので、焦点検出領域の両端が明確
になって、偽合焦も防ぐことができ、低周波数成分のみ
からなる被写体や大きなデフォーカス量に対する検出能
力を低下させることはない。また、スポットモードとワ
イドモードの切り換えを有する焦点検出装置では、スポ
ット領域外に所定値以上のコントラストが存在するか否
かを判定し、所定値以上のコントラストが存在する場合
には低周波数成分を抽出したフィルター処理データに基
づく焦点検出演算を禁止する、あるいは相関演算におけ
るシフト範囲を狭くするか、あるいは信頼性判定のしき
い値を厳しくするか、あるいは焦点検出演算範囲を狭く
するようにしたので、ワイドモードとスポットモードの
焦点検出領域の違いが明確になって、偽合焦も防ぐこと
ができ、低周波数成分のみからなる被写体や大きなデフ
ォーカス量に対する検出能力に差が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図2】第1の実施例の演算範囲を示す図。
【図3】第1の実施例の第1の動作を示すフローチャー
ト。
【図4】第1の実施例の第2の動作を示すフローチャー
ト。
【図5】第1の実施例の第3の動作を示すフローチャー
ト。
【図6】第2の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図7】第2の実施例の演算範囲を示す図。
【図8】第2の実施例の全体動作を示すフローチャー
ト。
【図9】第2の実施例の第1のスポットモードにおける
動作を示すフローチャート。
【図10】第2の実施例の第2のスポットモードにおけ
る動作を示すフローチャート。
【図11】第2の実施例の第3のスポットモードにおけ
る動作を示すフローチャート。
【図12】第2の実施例のワイドモードにおける動作を
示すフローチャート。
【図13】従来の撮影画面と焦点検出領域との位置関係
を表す図。
【図14】従来の焦点検出光学系の構成を示す図。
【図15】従来の焦点検出演算を説明する図。
【図16】従来の相関演算を説明する図。
【図17】従来の焦点検出演算を説明する図。
【図18】低周波数成分のみからなる被写体パターン例
を示す図。
【図19】高周波数成分のみからなる被写体パターン例
を示す図。
【図20】高周波数成分と低周波数成分を含む被写体パ
ターン例を示す図。
【図21】デフォーカス量の大きい場合の被写体パター
ン例を示す図。
【図22】被写体パターンが横にずれた場合を示す図。
【図23】センサーの端部のみに被写体パターンが存在
する場合を示す図。
【符号の説明】
1 焦点検出光学系 2 イメージセンサー 3 演算処理回路 3a フィルター処理回路 3b 演算範囲設定回路 3c しきい値設定回路 3b 最大シフト数設定回路 3e 焦点検出演算回路 4 コントラスト判定回路 5 モード設定回路 100 撮影レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光電変換素子からなり、一対の被
    写体像の光強度分布に応じた一対の信号列を出力する一
    対の光電変換素子列と、 撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前記一
    対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号列から任意
    の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィルター手段
    と、 前記一対の光電変換素子列上に焦点検出演算範囲を設定
    する演算範囲設定手段と、 前記フィルター手段により抽出された一対の出力信号列
    の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦点検
    出演算範囲に対応する一対の出力信号列に基づいて前記
    撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段
    とを備えた焦点検出装置であって、 前記演算範囲設定手段により設定された演算範囲外の領
    域に含まれる複数の光電変換素子列の出力信号に基づい
    て、前記演算範囲外の領域におけるコントラストを算出
    するコントラスト算出手段を備え、 前記焦点検出演算手段は、前記コントラスト算出手段に
    より前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラスト
    が算出された場合は、前記フィルター手段により抽出さ
    れた所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦
    点検出演算を行なわないことを特徴とする焦点検出装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の光電変換素子からなり、一対の被
    写体像の光強度分布に応じた一対の信号列を出力する一
    対の光電変換素子列と、 撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前記一
    対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号列から任意
    の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィルター手段
    と、 前記一対の光電変換素子列上に焦点検出演算範囲を設定
    する演算範囲設定手段と、 前記フィルター手段により抽出された一対の出力信号列
    の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦点検
    出演算範囲に対応する一対の出力信号列を、予め設定さ
    れたシフト範囲内で所定量ずつ相対的にシフトさせなが
    らそれぞれのシフト位置における相関量を算出し、極小
    となる相関量を与えるシフト位置に基づいて前記撮影レ
    ンズの焦点調節状態を検出する焦点検出演算手段とを備
    えた焦点検出装置であって、 前記演算範囲設定手段により設定された演算範囲外の領
    域に含まれる複数の光電変換素子列の出力信号に基づい
    て、前記演算範囲外の領域におけるコントラストを算出
    するコントラスト算出手段を備え、 前記焦点検出演算手段は、前記コントラスト算出手段に
    より前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラスト
    が算出された場合は、前記フィルター手段により抽出さ
    れた所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦
    点検出演算に対して前記シフト範囲を狭くすることを特
    徴とする焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 複数の光電変換素子からなり、一対の被
    写体像の光強度分布に応じた一対の信号列を出力する一
    対の光電変換素子列と、 撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前記一
    対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号列から任意
    の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィルター手段
    と、 前記一対の光電変換素子列上に焦点検出演算範囲を設定
    する演算範囲設定手段と、 前記フィルター手段により抽出された一対の出力信号列
    の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦点検
    出演算範囲に対応する一対の出力信号列に基づいて前記
    撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段
    と、 この焦点検出演算手段の演算結果を予め設定されたしき
    い値と比較して信頼性を判定する信頼性判定手段とを備
    えた焦点検出装置であって、 前記演算範囲設定手段により設定された演算範囲外の領
    域に含まれる複数の光電変換素子列の出力信号に基づい
    て、前記演算範囲外の領域におけるコントラストを算出
    するコントラスト算出手段を備え、 前記信頼性判定手段は、前記コントラスト算出手段によ
    り前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラストが
    算出された場合は、前記フィルター手段により抽出され
    た所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦点
    検出演算に対して前記しきい値を変更して信頼性の判定
    基準を厳しくすることを特徴とする焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 複数の光電変換素子からなり、一対の被
    写体像の光強度分布に応じた一対の信号列を出力する一
    対の光電変換素子列と、 撮影レンズを通過した被写体からの一対の光束を前記一
    対の光電変換素子列へ導き、前記一対の被写体像を結像
    する焦点検出光学系と、 前記一対の光電変換素子列の一対の出力信号列から任意
    の周波数成分の一対の信号列を抽出するフィルター手段
    と、 前記一対の光電変換素子列上に焦点検出演算範囲を設定
    する演算範囲設定手段と、 前記フィルター手段により抽出された一対の出力信号列
    の内の、前記演算範囲設定手段により設定された焦点検
    出演算範囲に対応する一対の出力信号列に基づいて前記
    撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点検出演算手段
    とを備えた焦点検出装置であって、 前記演算範囲設定手段により設定された演算範囲外の領
    域に含まれる複数の光電変換素子列の出力信号に基づい
    て、前記演算範囲外の領域におけるコントラストを算出
    するコントラスト算出手段を備え、 前記演算範囲設定手段は、前記コントラスト算出手段に
    より前記演算範囲外の領域に所定値以上のコントラスト
    が算出された場合は、前記フィルター手段により抽出さ
    れた所定の周波数以下の成分の一対の信号列に基づく焦
    点検出演算に対して前記焦点検出演算範囲を狭くするこ
    とを特徴とする焦点検出装置。
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