JPH1164722A - カメラの焦点検出装置 - Google Patents

カメラの焦点検出装置

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JPH1164722A
JPH1164722A JP9217608A JP21760897A JPH1164722A JP H1164722 A JPH1164722 A JP H1164722A JP 9217608 A JP9217608 A JP 9217608A JP 21760897 A JP21760897 A JP 21760897A JP H1164722 A JPH1164722 A JP H1164722A
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focus detection
photographing screen
photographing
contrast
value
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JP9217608A
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Shigeyuki Uchiyama
重之 内山
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画面に応じて焦点検出精度を変更できる
カメラの焦点検出装置による焦点検出演算を行う。 【解決手段】 焦点検出動作を実行するか否かを所定の
条件式を用いて判定する焦点検出演算部3と、撮影画面
を設定する撮影画面設定部4と、この所定の条件式を、
撮影画面に応じて変更する信頼性しきい値設定部5を設
ける。これにより、例えば、撮影画面の大きさが小さい
場合は、所定の条件を厳しくして焦点検出精度を高める
ことにより、引き延ばし倍率や拡大率が大きくても高品
位な画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮影画面をパノラマサイ
ズ等に切り替えることが可能なカメラの焦点検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のカメラの焦点検出装置として、
一般的に位相差検出方式の焦点検出装置が知られてい
る。図3は位相差検出方式による焦点検出装置の概要を
示す。撮影レンズ100の射出瞳領域101から入射し
た光束は視野マスク200、フィールドレンズ300、
絞り開口部401および再結像レンズ501を通り、入
射強度に応じた出力を発生する複数の光電変換素子を一
次元状に並べたイメージセンサーアレイ600のA列上
に結像する。同様に撮影レンズ100の射出瞳領域10
2から入射した光束は視野マスク200、フィールドレ
ンズ300、絞り開口部402および再結像レンズ50
2を通りイメージセンサーアレイ600のB列上に結像
する。ここで、撮影レンズ100が予定焦点面700よ
りも前に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン状態で
は、イメージセンサーアレイ600のA列、B列上に結
像した一対の被写体像のそれぞれの位置は、所定の位置
601,602よりも互いに近づく方向の位置で結像す
る。逆に撮影レンズ100が予定焦点面700よりも後
ろに被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる後ピン状態では、イ
メージセンサーアレイ600のA列、B列上に結像した
一対の被写体像のそれぞれの位置は、所定の位置60
1,602より互いに遠ざかる方向の位置で結像する。
そして、撮影レンズ100が予定焦点面700に被写体
の鮮鋭像を結ぶいわゆる合焦時では、イメージセンサー
アレイ600のA列、B列上に結像した一対の被写体像
のそれぞれの位置は、所定の位置601,602で結像
する。したがってこの一対の被写体像をイメージセンサ
ーアレイ600のA列、B列で光電変換して電気信号に
変え、例えば特開昭60−37513号公報に開示され
たずれ量検出装置のように、これらの電気信号から相関
演算等を行うことにより一対の被写体像の相対位置ずれ
量を求める。そして、撮影レンズ100の焦点調節状
態、ここでは像面の合焦状態に対する光軸方向へのオフ
セット量(以後、デフォーカス量と略す)とその方向が
分かる。また、特開昭60−37513号公報に開示さ
れたずれ量検出装置では所定のしきい値を設けて算出さ
れたずれ量の信頼性の判定を行っている。信頼性がある
と判定されたずれ量に基づいてデフォーカス量を算出
し、デフォーカス量分だけ撮影レンズ100を駆動する
ことにより、高い精度で被写体に合焦させることができ
る。信頼性がないと判定されたずれ量に基づくデフォー
カス量は、誤差が大きく、デフォーカス量分だけ撮影レ
ンズ100を駆動しても、実際には被写体に合焦してい
ないような不具合が発生する。
【0003】ところでカメラには、フィルム上の記録領
域を変更できるものがある。例えば35mmライカ版の
フィルムを使い、フィルム上の1コマのサイズを約36
mm×12mm(通常サイズは、約36mm×24m
m)として露光するものがある。この場合、面積を約7
倍(通常、いわゆるサービスサイズは約3.5倍)に引
き延ばして迫力のある横長の写真を楽しむことができ、
パノラマサイズと呼ばれている写真になる。
【0004】また、カメラの裏蓋を外し、代わりにCC
D等の2次元イメージセンサーを配置した別の裏蓋に交
換することにより、電子静止画像を撮影可能なカメラが
存在する。2次元イメージセンサーの大きさは、写真フ
ィルムの1コマ分に比べてかなり小さく、フィルムから
引き延ばしたプリントと同一の大きさの画像を得ようと
すると、プリントからの引き延ばし倍率よりも大きな拡
大率となる。
【0005】このように引き延ばし倍率や拡大率が大き
くなると、デフォーカス量の誤差も拡大されることにな
る。したがって、それだけ高い合焦精度が要求される。
このため、特開平7−281084号公報に開示された
撮影画面サイズ切換え可能なカメラは、AFモード切替
え手段を備え、引き延ばし倍率が高い場合には測距回数
を多くするAFモードになり、複数回のデフォーカス量
を算出してその平均値に基づいてレンズを駆動するよう
にしている。
【0006】また、特開平6−167652号公報に開
示された焦点検出装置は、合焦精度設定手段を備え、引
き延ばし倍率が高い場合には再結像レンズとイメージセ
ンサーの間の正の屈折力を持つコンバージョンレンズを
退避させ、焦点検出光学系の投影倍率を大きくするよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−28108
4号公報に開示された撮影画面サイズ切換え可能なカメ
ラのように複数回デフォーカス量を算出してその平均値
に基づいてレンズを駆動すると、それだけ演算時間が増
大し、焦点検出演算に時間がかかってしまう。また、特
開平6−167652号公報に開示された焦点検出装置
のように再結像レンズとイメージセンサーの間のコンバ
ージョンレンズを退避するようにすると、コンバージョ
ンレンズの挿入退避のために複雑なメカニズムが要求さ
れ、コストアップを招く。
【0008】本発明の目的は、上述の従来の技術の欠点
を解消し、撮影画面により引き延ばし倍率や拡大率が異
なる写真においても、鮮明な写真を得ることができるカ
メラの焦点検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、撮影レンズ100と、被写体
からの光束を撮影レンズ100を介して入射する焦点検
出光学系1と、複数の光電変換素子からなり、前記焦点
検出光学系を介して入射する光束を結像し、該光束の強
度に応じた信号列を出力するイメージセンサー2と、記
録媒体上の、互いに寸法の異なる第1記録領域と第2記
録領域のそれぞれに対応する撮影画面を切り替えること
が可能な撮影画面設定手段4と、前記信号列の出力が所
定の条件を満たしている場合に、撮影レンズ100の焦
点調節状態を求める焦点検出演算手段3、とを有するカ
メラの焦点検出装置において、前記所定の条件を、撮影
画面設定手段4により設定された撮影画面に応じて設定
する制御手段5を備える。
【0010】請求項2の発明は、前記所定の条件は、前
記被写体のコントラストに関する条件であり、撮影画面
設定手段4により設定された撮影画面の大きさが小さい
ほど、より高い前記コントラストを要求する条件に設定
する。請求項3の発明は、前記コントラストに関する条
件は、前記被写体のコントラストに依存する値Eであ
り、第1の撮影画面において設定されている第1のコン
トラストに依存する値を、前記第1の撮影画面より大き
い第2の撮影画面において設定されている第2のコント
ラストに依存する値より大きくする。
【0011】請求項4の発明は、一対の前記信号列の一
致度であり、撮影画面設定手段4により設定された撮影
画面の大きさが小さいほど、より高い前記一致度を要求
する条件に設定する。請求項5の発明は、前記一致度
は、相関量の極小値Cexを前記被写体のコントラスト
に依存する値Eで割った数値Cex/Eであり、第1の
撮影画面において設定されている第1の数値を、前記第
1の撮影画面より大きい第2の撮影画面において設定さ
れている第2の数値より小さくする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の
形態による焦点検出装置を備える一眼レフカメラの概略
的な構成を示すブロック図である。カメラボディ20に
対して交換可能なレンズ10が着脱自在にマウントしう
るようになされている。レンズ10を装着した状態にお
いて、被写体から到来する撮影光束は、撮影レンズ10
0を通ってカメラボディ20に設けられているメインミ
ラー21により一部は反射されてファインダーに導か
れ、スクリーン23、ペンタプリズム24、接眼レンズ
25を通ることにより、スクリーン像が撮影者により観
察される。他の一部はメインミラー21と透過してサブ
ミラー22により反射され、焦点検出用の光束として焦
点検出光学系1に導かれる。
【0013】焦点検出光学系1は、例えば図3に示すよ
うに視野マスク200、フィールドレンズ300、絞り
開口部401、402、再結像レンズ501、502か
ら成り、撮影レンズ100を通過した被写体からの光を
イメージセンサー2に再結像させるものである。イメー
ジセンサー2は、図3に示すようなイメージセンサーア
レイ600のA列、B列を含み、焦点検出光学系1によ
って再結像された被写体からの光を光電変換し、焦点検
出演算部3にイメージセンサー2のA列、B列それぞれ
の被写体像信号列を出力する。
【0014】一方、撮影画面設定部4では、公知の撮影
画面サイズ切り替え手段により、撮影画面のサイズを設
定する。即ち、35mmライカ版フィルムを使用時に
は、カメラに設置された切り替えスイッチ等を撮影者が
操作することにより、撮影画面設定部4でパノラマサイ
ズ、もしくは通常サイズをカメラに設定する。また、カ
メラの裏蓋を2次元CCDを備えた電子画像記録用裏蓋
に交換することにより、電子画像としての記録も選択可
能となる。撮影画面設定部4で設定される撮影画面の面
積は、通常サイズが最も大きく、次にパノラマサイズ
で、電子画像記録時が最も小さい。撮影画面設定部4が
設定した撮影画面のサイズに応じて、信頼性しきい値設
定部5でしきい値を設定し、しきい値を焦点検出演算部
3に導く。しきい値の設定の詳細は後述する。
【0015】焦点検出演算部3は、イメージセンサー2
からの被写体像信号列を入力し、ずれ量を算出し、信頼
性しきい値設定部5から入力したしきい値により、算出
したずれ量の信頼性を判定する。そして、算出したずれ
量に信頼性があると判定した場合は、デフォーカス量を
算出する。焦点検出演算部3の演算の詳細について説明
する。
【0016】イメージセンサー2のA列、B列は、それ
ぞれ複数の光電変換素子からなっており、A列は図5
(a)に示すような被写体像信号列a[1],...,
a[n]を出力し、B列は図5(b)に示すような被写
体像信号列b[1],...,b[n]を出力する。そ
して、被写体像信号列の内の初項kから最終項rまでの
所定範囲において、被写体像信号列を光電変換素子列の
方向に相対的にシフトしながら相関演算を行い、相関量
が極小となるシフト量を求める。相関演算のための最大
シフト数をlmaxとするとシフトの範囲は−lmax
からlmaxとなり、具体的には相関量C[L](Lは
シフト量)を数式1により算出する。
【0017】
【数1】
【0018】数式1においてシフト量Lは整数である。
シフト量Lが0の時の初項をk0、最終項をr0とする
と、例えば数式2に示すように、初項kと最終項rは、
シフト量Lに依存して変化させる。
【0019】
【数2】
【0020】図6は、この数式2によって初項kと最終
項rを変化させた時の、数式1におけるA列信号とB列
信号の差分の絶対値を算出する組み合わせと、それらの
差分の絶対値を加算する演算範囲とを示す図である。図
6に示すように、シフト量Lの変化にともなってA列、
B列の相関演算に使用する範囲が互いに逆方向にずれて
いく。初項kと最終項rをシフト量Lにかかわらず一定
とする方法もあり、この場合は、一方の列の相関演算に
使用する範囲は常に一定となり、他方の列のみがずれ
る。そして、一対の被写体像の相対的な位置ずれ量は一
対の被写体像信号列が一致した時のシフト量Lとなるの
で、こうして得られた相関量C[L]の中で相関量が極
小値となるシフト量を検出し、これに図3に示す光学系
およびイメージセンサーアレイ600の光電変換素子の
ピッチ幅によって定まる定数を掛けたものがデフォーカ
ス量となる。よって、最大シフト数lmaxが大きいほ
ど大きなデフォーカス量でも検出できることになる。
【0021】図5(c)は、相関演算により求めた相関
量C[L]を示す。図5(c)に示すように相関量C
[L]は、離散的な値であるため、検出可能なデフォー
カス量の最小単位はイメージセンサーアレイ600のA
列、B列の光電変換素子のピッチ幅によって制限されて
しまう。そこで離散的な相関量C[L]に基づいて補間
演算を行うことにより、新たに真の極小値Cexを算出
し、綿密な焦点検出演算を行う。
【0022】図4は、真の極小値Cexを求める方法を
説明する図である。離散的な相関量においては、相関量
C[Le]が極小値であるが、その両側のシフト量での
相関量C[Le+1]、C[Le−1]とを比較すると
真の極小値はC[Le]ではないことがわかる。そこ
で、真の極小値Cexとこれを与えるずれ量Lsを、相
関量の変化の様子を示すスロープEと相関量の極小値C
[Le]とその両側のシフト量での相関量C[Le+
1]、C[Le−1]とを用いることにより算出する。
【0023】
【数3】
【0024】数式3においてスロープEは、離散的な相
関量の極小値C[Le]の両側のシフト量での相関量C
[Le+1]または、C[Le−1]から極小値C[L
e]を引いた値の大きい方の数値を意味する。
【0025】こうして得られたずれ量Lsが真のずれ量
なのか、ノイズ等による相関量の揺らぎによるものなの
かを判定する必要がある。ずれ量Lsに信頼性があるか
どうかを判断するための基準値を示す、信頼性しきい値
設定部5で設定される所定のしきい値E1,G1を用い
た数式4に示す条件を満たしていれば、ずれ量Lsは真
のずれ量であるとされ、信頼性があると判定される。
【0026】
【数4】
【0027】またスロープEは、被写体のコントラスト
に依存し、スロープEの値が大きいほどコントラストが
高いことになる。さらにしきい値E1は、スロープEの
ある特定の値を示す。相関量の極小値Cexは、イメー
ジセンサー2のA列、B列の一対の被写体像信号列が最
も一致した時の差分の積分値を示す。したがって、極小
値Cexは、本来0となるのだが、ノイズの影響や、射
出瞳領域101と射出瞳領域102との間に視差が生じ
ているために、イメージセンサー2上に結像される一対
の被写体像に微妙な差が生じ、0にならない。ノイズや
被写体像の差による影響は、被写体のコントラストが高
いほど小さい。そこで、ずれ量Lsの信頼性判定には、
極小値CexをスロープEで割ったCex/Eを用い
る。Cex/Eは、一対の被写体像信号列の一致の度合
いを示す一致度である。以後、Cex/Eを一致度と呼
ぶ。一致度Cex/Eが0に近いほど一対の被写体像信
号列の一致度が高いことになる。またしきい値G1は、
一致度Cex/Eのある特定の値を示す。したがって、
しきい値E1が大きいほど、またはしきい値G1が小さ
いほど、高い精度のずれ量の場合のみ信頼性があると判
定されることになる。なお、スロープEの代わりに一対
の被写体像信号列のどちらか一方に関するコントラスト
を算出し、それを用いて信頼性判定を行う場合もある。
【0028】ここで、信頼性しきい値設定部5のしきい
値設定の詳細について説明する。上記数式4におけるし
きい値E1,G1を撮影画面設定部4によって設定した
撮影画面に基づいて、数式5のように決定する。
【0029】
【数5】
【0030】このように撮影画面の大きさが小さくなる
ほど、スロープEのしきい値は大きく、一致度Cex/
Eのしきい値は小さく設定される。したがって、被写体
が大きな引き延ばし倍率や拡大率に耐えられるだけの精
度が得られる場合のみに信頼性があると判定されること
になり、いかなる場合でも被写体に焦点が合っている画
像が得られる。
【0031】そして信頼性があると判定された場合、図
3に示す光学系およびイメージセンサー2の光電変換素
子のピッチ幅によって定まる定数をKfとする数式6に
よってずれ量Lsからデフォーカス量DFを算出する。
【0032】
【数6】
【0033】ここでは、イメージセンサー2の被写体像
信号そのものを用いて演算を行っているが、特開昭61
−245123号公報に開示された焦点検出装置等のよ
うに、被写体像信号列に対してフィルター演算処理を施
し、フィルター処理データを用いて焦点検出演算を行っ
てもよい。
【0034】図2は、本発明の焦点検出装置の動作を説
明するフローチャートである。ステップS1において、
焦点検出演算部3は、イメージセンサー2のA列、B列
のそれぞれの被写体像信号列a[i]、b[i]を入力
する。ステップS2において、焦点検出演算部3は、上
記数式1から数式4により、ずれ量Lsを算出する。ス
テップS3において、撮影画面設定部4によって、電子
画像記録が設定されている場合にはステップS6へ進
み、そうでない場合にはステップS4へ進む。ステップ
S4において、撮影画面設定部4によって、パノラマサ
イズが選択されている時にはステップS7へ進み、選択
されていない場合にはステップS5へ進む。ステップS
5において、この場合は通常サイズが選択されているこ
とになるので、信頼性しきい値設定部5は、しきい値E
1をEaに、しきい値G1をGaに設定し、ステップS
8へ進む。ステップS6において、この場合は電子画像
記録が選択されていることになるので、信頼性しきい値
設定部5は、しきい値E1をEcに、しきい値G1をG
cに設定し、ステップS8へ進む。ステップS7におい
て、この場合はパノラマサイズが選択されていることに
なるので、信頼性しきい値設定部5は、しきい値E1を
Ebに、しきい値G1をGbに設定し、ステップS8へ
進む。
【0035】ステップS8において、焦点検出演算部3
は、信頼性しきい値設定部5が設定したしきい値を用い
て、数式4によって信頼性判定を実行する。ステップS
9において、信頼性があると判定された場合にはステッ
プS10へ進み、信頼性がないと判定された場合にはス
テップS11へ進む。ステップS10において、信頼性
があると判定された場合には、焦点検出演算部3は、ず
れ量Lsからデフォーカス量DFを数式6によって算出
し、処理を終了する。ステップS11において、信頼性
がないと判定された場合には、デフォーカス量DFは算
出されず、焦点検出不能として処理を終了する。
【0036】このようにしてデフォーカス量が得られた
場合には、例えばカメラの場合にはモーター等を制御す
ることによって撮影レンズ100をデフォーカス量DF
だけ駆動する。これによって被写体に合焦することがで
きる。なお、上述した発明の実施の形態では、信頼性し
きい値設定部5は、しきい値E1,G1の両方を撮影画
面に応じて設定している説明をしたが、しきい値E1,
G1の一方は撮影画面に因らず固定な値とし、他方のみ
を撮影画面に応じて可変するようにしてもよい。
【0037】また、上述した発明の実施の形態では、ラ
イカ版35mmフィルムには通常サイズとパノラマサイ
ズのみの例を挙げて説明をしたが、他のサイズ、例えば
いわゆるハーフサイズ(フィルム上の1コマのサイズが
約17mm×24mm)であってもよく、この場合も撮
影画面の大きさに基づいて適したしきい値を設定する。
【0038】さらに、上述した発明の実施の形態では、
35mmライカ版のフィルムの例を挙げて説明をした
が、これに限ることなく、例えばAPSのフィルム等で
あってもよい。以上の発明の実施の形態の構成におい
て、焦点検出演算部3が焦点検出演算手段を、撮影画面
設定部4が撮影画面設定手段を、信頼性しきい値設定部
5が制御手段をそれぞれ構成する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、記録媒
体上に記録する領域が異なる撮影画面に応じて、所定の
条件を設定し、その所定の条件を満たさないと焦点検出
動作を行わないようにしたので、撮影画面の違いによ
り、焦点検出の精度を変更できる。そのため、引き延ば
し倍率や拡大率が大きくても高品位な画像を得ることが
できる。しかも複数回の演算結果を平均することがない
ので演算時間が増大することがなく、焦点検出演算にか
かる時間を長くすることがない。また、再結像レンズと
イメージセンサーの間にコンバージョンレンズを退避す
る必要がないので、レンズの挿入退避のための複雑なメ
カニズムが必要なく、コストアップもない。
【0040】また、所定の条件を被写体のコントラスト
に関する条件、または、相関量の極小値に関する値に対
する条件とし、撮影画面の大きさが小さいほど、これら
の条件を厳しい条件に設定するようにしたので、この条
件をクリアした場合のみ焦点検出動作を行うことにな
り、引き延ばし倍率や拡大率が大きくても高品位な画像
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による焦点検出装置を備え
る一眼レフカメラの概略的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】焦点検出光学系とイメージセンサーアレイとの
関係を示す図である。
【図4】シフト量Lに対する相関量C[L]の関係を示
す図である。
【図5】イメージセンサーアレイの被写体像信号列と、
シフト量Lに対する相関量C[L]の関係を示す図であ
る。
【図6】相関演算を説明するための図である。
【符号の説明】
1 焦点検出光学系 2 イメージセンサー 3 焦点検出演算部 4 撮影画面設定部 5 信頼性しきい値設定部 100 撮影レンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズと、 被写体からの光束を前記撮影レンズを介して入射する焦
    点検出光学系と、 複数の光電変換素子からなり、前記焦点検出光学系を介
    して入射する光束を結像し、該光束の強度に応じた信号
    列を出力するイメージセンサーと、 記録媒体上の、互いに寸法の異なる第1記録領域と第2
    記録領域のそれぞれに対応する撮影画面を切り替えるこ
    とが可能な撮影画面設定手段と、 前記信号列の出力が所定の条件を満たしている場合に、
    前記撮影レンズの焦点調節状態を求める焦点検出演算手
    段、とを有するカメラの焦点検出装置において、 前記所定の条件を、前記撮影画面設定手段により設定さ
    れた撮影画面に応じて設定する制御手段を備えることを
    特徴とするカメラの焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の条件は、前記被写体のコント
    ラストに関する条件であり、前記撮影画面設定手段によ
    り設定された撮影画面の大きさが小さいほど、より高い
    前記コントラストを要求する条件に設定することを特徴
    とする請求項1に記載のカメラの焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 前記コントラストに関する条件は、前記
    被写体のコントラストに依存する値であり、第1の撮影
    画面において設定されている第1のコントラストに依存
    する値を、前記第1の撮影画面より大きい第2の撮影画
    面において設定されている第2のコントラストに依存す
    る値より大きくすることを特徴とする請求項2に記載の
    カメラの焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の条件は、一対の前記信号列の
    一致度であり、前記撮影画面設定手段により設定された
    撮影画面の大きさが小さいほど、より高い前記一致度を
    要求する条件に設定することを特徴とする請求項1に記
    載のカメラの焦点検出装置。
  5. 【請求項5】 前記一致度は、相関量の極小値を前記被
    写体のコントラストに依存する値で割った数値であり、
    第1の撮影画面において設定されている第1の数値を、
    前記第1の撮影画面より大きい第2の撮影画面において
    設定されている第2の数値より小さくすることを特徴と
    する請求項4に記載のカメラの焦点検出装置。
JP9217608A 1997-08-12 1997-08-12 カメラの焦点検出装置 Pending JPH1164722A (ja)

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