JP2007139892A - 合焦検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理を高速に行うことが可能な合焦検出装置を提供すること。
【解決手段】被写体からの光を所定の位置に結像する光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報の差分と2次微分とを計算し、上記差分値と上記2次微分の平均値との除算によって、上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出し、上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段を参照して、上記算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち少なくとも1つに対する2次微分の値に基づいて、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行なう領域を領域抽出する領域抽出部30Aを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ぼけの異なる複数の画像から合焦検出を行うDFD法を利用した合焦検出装置に関する。
特許文献1に開示された合焦検出方式では、ぼけの異なる複数の画像を演算処理することにより、ぼけパラメータを算出し、合焦判定するために、光路長の異なる2箇所で輝度情報を取得する方法が記載されている。この手法は、Depth From Defocus(DFD)と呼ばれる。ここで、ぼけパラメータとは、輝度情報のぼけ状態を示す代表値であり、光学系のポイントスプレッドファンクション(PSF)の分散値と相関のある値を示す。また、PSFとは、理想的な点像が光学系を通過した場合にどのように広がるかを表した関数である。
上記特許文献1に記載されているDFD合焦検出方法の概略ステップを説明すると、図14に示すようになる。これら概略ステップで行われる演算処理の詳細は、上記特許文献1に記載されているので、ここでは説明を省略する。
DFD合焦検出方法では、同一被写体、同一部位、同一視線方向からの最低2つの合焦判定用輝度情報を、撮像画像のぼけ状態に影響を与える撮影パラメータを最低1つ変更することによって取得する。撮影パラメータとしては、フォーカスレンズ位置、絞り量、焦点距離などがあるが、本説明では、図15(A)及び(B)に示すように、フォーカスレンズ1の位置のみを変更する場合に限定して説明を行う。
本DFD合焦検出方法によるとまず、例えば図15(A)及び(B)の輝度情報取得手段である撮像部(図示せず)の像面2上に結像される像のぼけの状態を変えるために、フォーカスレンズ1を所定の第1の場所L1(図15(A))及び第2の場所L2(図15(B))に移動し(ステップS1A、ステップS1B)、それぞれ第1及び第2の輝度情報を取得する(ステップS2A、ステップS2B)。それぞれ取得された輝度情報は、電気的なノイズを除去するためのローパスフィルタ、第1及び第2の画像間で異なる倍率を補正する像倍率補正処理、輝度分布などの正規化処理が行われ(ステップS3A、ステップS3B)、必要であれば取得した輝度情報中の合焦判定をすべき領域を選択する(ステップS4A、ステップS4B)。選択はどちらか一方の輝度情報に対して行い、もう一方の輝度情報に対しては対応領域が選定される。そして、それら合焦判定をすべき領域における2つの正規化処理結果から、第1の輝度情報と第2の輝度情報との差分とを演算する(ステップS5)。また、第1の輝度情報及び第2の輝度情報それぞれの2次微分を計算して(ステップS6A,ステップS6B)、それらの平均値を計算する(ステップS7)。そして、上記ステップS5で求めた第1の輝度情報と第2の輝度情報との差分から上記ステップS7で求めた輝度情報の2次微分の平均値を除算することで、PSFの分散と相関のあるぼけパラメータσが算出される(ステップS8)。
この算出されたPSFのぼけパラメータσと被写体距離は、被写体距離の逆数に線形な関係が得られる。また、ある被写体距離と、被写体距離に合焦するフォーカスレンズ位置即ち合焦レンズ位置は1対1対応なので、図15(C)に示すように、ぼけパラメータσと合焦レンズ位置の関係も1対1対応で得られる。この関係は、ルックアップテーブル(LUT)として処理部内に記憶されている。従って、任意の被写体に対して算出したぼけパラメータσに対応する合焦レンズ位置は、このLUTを参照して求められる(ステップS9)。なお、LUTの要素として、算出したぼけパラメータσがない場合には、補間演算によって合焦レンズ位置を求めている。
上記ぼけパラメータの算出法として、フォーカスレンズ1の位置を変えるだけでなく、絞り径を変えて行なう手法についても上記特許文献1に記載されている。図16(A)及び(B)に示すように、絞り径を変化させる(FA,FS)と、像面2上でのぼけの大きさが変化する。絞り径を大きくする程ぼけの大きさは大きくなり、絞る程ぼけが小さくなる。2つの絞り径で取得した輝度情報から、前述と同様にぼけパラメータσを求める。求めた結果とLUTを使って合焦スレンズ位置を求める。
米国特許第4,965,840号明細書
DFD法では、画像の差分と2次微分の結果を除算することによって、合焦評価値であるぼけパラメータσを求めるが、像面上の全領域に渡ってこの演算を行なうと演算量が大きくなり、処理を高速に行なうことができない問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、処理を高速に行うことが可能な合焦検出装置を提供することを目的とする。
本発明の合焦検出装置の一態様は、
被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち少なくとも1つに対する2次微分の値に基づいて、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行なう領域を領域抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする。
また、本発明の合焦検出装置の別の態様は、
被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
上記ぼけの異なる複数の輝度情報の2次微分の平均値に対して閾値処理を行い、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行う領域を抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする。
本発明によれば、ぼけパラメータを算出する領域を限定することにより、演算を減らし、処理を高速に行うことが可能な合焦検出装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本実施形態に係る合焦検出装置は、図1(A)に示すようなコンパクトカメラ10に適用したものであり、図1(B)に示すように、光学系12、輝度情報取得手段である撮像素子14及び輝度信号制御部16、合焦検出部18、光学系制御部20、及びコントローラ22によって構成される。
ここで、光学系12は複数のレンズ群で構成され、画像を撮影することを目的としたレンズ群(テーキングレンズ)であり、そのうちの一部のレンズ群はフォーカスを調整するために光軸方向に駆動できる構成になっている。これをフォーカスレンズと呼ぶ。テーキングレンズによって結像した被写体の像は、撮像素子14の光電変換素子によって電気信号に変換される。変換された電気信号は、輝度信号制御部16でデジタル信号に変換される。この変換されたデジタル信号を輝度情報と呼ぶ。合焦検出部18は、この輝度情報を用いて合焦レンズ位置を算出する。また、光学系制御部20は、アクチュエータと該アクチュエータを駆動するための駆動回路とによって構成されている。コントローラ22は、コンパクトカメラ10の各部を制御するものである。そして、本実施形態においては、例えば、上記合焦検出部18で検出した合焦レンズ位置が入力されると、そのレンズ位置に配置するための信号を生成し、光学系制御部20にその信号を入力して光学系12のフォーカスレンズを所望の位置に配置する。
図2は、上記合焦検出部18の構成を示す図である。この合焦検出部18は、4個の切替部24A〜24D、7個のバッファ26A〜26G、3個の2次微分演算部28A〜28C、6個の領域抽出部30A〜30F、領域記憶部32、平均演算部34、差分演算部36、ぼけパラメータ演算部38、LUT記憶部40、及び制御パラメータ計算部42から構成されている。なお、同図において、太線及び破線は画像情報線を示し、細線は制御信号線を、一点鎖線はその他の情報線を示している。
ここで、切替部24Aは、コントローラ22の制御により、輝度信号制御部16からの輝度情報を、バッファ26A及び2次微分演算部28Aと切替部24Bとに選択的に切り替え供給するものである。切替部24Bは、コントローラ22の制御により、切替部24Aからの輝度情報を、バッファ26F及び2次微分演算部28Cと領域抽出部30Bとに選択的に切り替え供給するものである。切替部24Cは、コントローラ22の制御により、バッファ26Dに記憶された2次微分と領域抽出部30Eからの2次微分とを、平均演算部34に選択的に切り替え供給するものである。切替部24Dは、コントローラ22の制御により、バッファ26Cの記憶された輝度情報と領域抽出部30Fからの輝度情報とを、差分演算部36に選択的に切り替え供給するものである。
バッファ26Aは、切替部24Aからの輝度情報を記憶するものである。バッファ26Bは、2次微分演算部28Aで算出された2次微分を記憶するものである。バッファ26Cは、領域抽出部30Bで抽出された輝度情報を記憶するものである。バッファ26Dは、2次微分演算部28Bで算出された2次微分を記憶するものである。バッファ26Eは、平均演算部34で求められた2次微分の平均を記憶するものである。バッファ26Fは、切替部24Bからの輝度情報を記憶するものである。バッファ26Gは、2次微分演算部28Cで算出された2次微分を記憶するものである。
2次微分演算部28Aは、切替部24Aから供給された輝度情報の2次微分を算出するものである。2次微分演算部28Bは、領域抽出部30Bで抽出された輝度情報の2次微分を算出するものである。2次微分演算部28Cは、切替部24Bから供給された輝度情報の2次微分を算出するものである。
領域抽出部30Aは、バッファ26B又は26Gに記憶された輝度情報の2次微分の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分を持つブロックを抽出領域とする領域計算を行うものである。領域抽出部30Bは、切替部24Bから供給される輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。領域抽出部30Cは、バッファ26Bに記憶されている輝度情報の2次微分から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの2次微分を抽出するものである。領域抽出部30Dは、バッファ26Aに記憶されている輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。領域抽出部30Eは、バッファ26Gに記憶されている輝度情報の2次微分から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの2次微分を抽出するものである。領域抽出部30Fは、バッファ26Fに記憶されている輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。
領域記憶部32は、領域抽出部30Aで求めた抽出領域の位置を記憶するものである。
平均演算部34は、領域抽出部30Cで抽出した抽出領域のみの2次微分と、切替部24Cから供給される抽出領域のみの2次微分との平均を求めるものである。
差分演算部36は、領域抽出部30Dで抽出した抽出領域のみの輝度情報と、切替部24Dから供給される抽出領域のみの輝度情報との差分を計算するものである。
ぼけパラメータ演算部38は、バッファ26Eに記憶された2次微分の平均と差分演算部36から渡された差分の除算を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータを得るものである。
LUT記憶部40は、ぼけパラメータと被写体からの光の合焦位置との関係として、ぼけパラメータと合焦レンズ位置との関係をLUTの形で記憶したものである。合焦レンズ位置に応じて、光学系12の配置が定まる。
制御パラメータ計算部42は、上記LUT記憶部40のLUTを参照することにより、上記ぼけパラメータ演算部38で算出したぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めるものである。
本実施形態に係る合焦検出装置の処理を、図3のフローチャートを参照して詳細に説明する。
即ち、まず、コントローラ22が光学系制御部20により、予め決められた第1のレンズ位置L1に光学系12のフォーカスレンズを駆動し(ステップS10)、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって被写体の第1の輝度情報g1を取得する(ステップS12)。この取得された第1の輝度情報g1は、合焦検出部18に供給される。このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、バッファ26A及び2次微分演算部28A側に切り替えている。従って、上記取得された第1の輝度情報g1は、切替部24Aを介して、バッファ26Aに供給されて、そこに記憶されると共に(ステップS14)、2次微分演算部28Aに供給されて、輝度情報の2次微分∇g1が算出される(ステップS16)。そして、その算出された輝度情報の2次微分∇g1は、バッファ26Bに供給されて、そこに記憶される(ステップS18)。
また、領域抽出部30Aでは、予め像面上に区切られた合焦検出領域の複数の領域(ブロック)からエッジの強度の高いブロック(例えば、図4の例では、ブロックA5,A11)を選択する処理を行う。これは、上記バッファ26Bに記憶された輝度情報の2次微分∇g1の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分を持つブロックを抽出領域とするものである。この抽出領域は複数あっても良い。而して、抽出領域が存在したならば(ステップS20)、それら抽出領域の位置を領域記憶部32に記憶する(ステップS22)。
次に、コントローラ22は、光学系制御部20により第2のレンズ位置L2に光学系12のフォーカスレンズを駆動し(ステップS24)、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって第2の輝度情報g2を取得する。この取得された第2の輝度情報g2は、合焦検出部18に供給されるが、このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、切替部24B側に切り替えている。また、その切替部24Bを、領域抽出部30B側に切り替えている。従って、上記取得された第2の輝度情報g2は、切替部24A及び24Bを介して、領域抽出部30Bに供給される。そして、この領域抽出部30Bにより、第2の輝度情報g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの輝度情報g2bが抽出される(ステップS26)。この抽出された輝度情報g2bは、バッファ26Cに供給されて、そこに記憶されると共に(ステップS28)、2次微分演算部28Bに供給されて、抽出輝度情報g2bの2次微分∇g2bが算出される(ステップS30)。そして、その算出された2次微分∇g2bは、バッファ26Dに供給されて、そこに記憶される(ステップS32)。
次に、領域抽出部30Cにより、上記バッファ26Bに記憶されている1枚目の輝度情報の2次微分∇g1のうち、上記バッファ26Dに記憶した2次微分∇g2bに対応する2次微分、つまり上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g1bが読み出されて、平均演算部34に供給される。また、上記バッファ26Dに記憶された2次微分∇g2bが切替部24Cを介して、上記平均演算部34に供給される。即ち、この場合、切替部24Cは、コントローラ22によりバッファ26D側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの2次微分∇g1b,∇g2bが読み出されて平均演算部34に供給される(ステップS34)。そして、それら2次微分∇g1bと∇g2bの結果の平均m∇gが平均演算部34で求められ(ステップS36)、バッファ26Eに記憶される(ステップS38)。
また、領域抽出部30Dにより、上記バッファ26Aに記憶されている1枚目の輝度情報g1のうち、2枚目の輝度情報g2から領域抽出された上記バッファ26Cに記憶した抽出輝度情報g2bに対応する抽出輝度情報、つまり上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの抽出輝度情報g1bが読み出されて、差分演算部36に供給される。また、上記バッファ26Cに記憶された抽出輝度情報g2bが切替部24Dを介して、上記差分演算部36に供給される。即ち、この場合、切替部24Dは、コントローラ22によりバッファ26C側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの抽出した領域の輝度情報が1枚目(g1b)、2枚目(g2b)共に読み出されて差分演算部36に供給される(ステップS40)。そして、それら抽出輝度情報g1bとg2bとの差分g1b−g2bが差分演算部36で計算され、その結果の差分subgが、ぼけパラメータ演算部38に渡される(ステップS42)。
ぼけパラメータ演算部38は、上記バッファ26Eに記憶された2次微分の平均m∇gを読み出し、それと上記差分演算部36から渡された差分subgの除算(subg/m∇g)を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータσを得る(ステップS44)。このぼけパラメータσは、各画素ごとに求められるので、これらの値の平均値や、最も出現頻度の高い値をその領域の代表値とする。
ぼけパラメータσは、被写体距離と相関のある値であり、合焦レンズ位置に対して1対1の関係がある。この関係は、LUT記憶部40にLUTの形で記憶されている。従って、制御パラメータ計算部42で、LUT記憶部40のLUTを参照することにより、ぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めることができる。求められたぼけパラメータがLUTの要素にない場合には、ぼけパラメータの近傍2点の要素を使って線形補間により合焦レンズ位置を求める。なお、抽出領域が複数存在し、各領域ごとに異なるぼけパラメータが得られた場合、最近距離の結果が得られる領域を検出領域として、合焦レンズ位置を求める。
こうして求められた合焦レンズ位置は、コントローラ22に供給され、コントローラ22は、光学系制御部20により光学系12のフォーカスレンズの位置の制御を行う。フォーカスレンズ位置が所望の位置に配置されると、合焦検出が完了する。
一方、被写体の距離によっては、上記第1のレンズ位置L1において撮影した輝度情報が大きくぼけていて、上記ステップS20の閾値処理で領域を抽出できない場合がある。そのような場合には、第2のレンズ位置L2において取得した輝度情報を使って領域抽出を行う。
この場合を、図5を参照しつつ、図3のフローチャートに沿って説明する。なお、図2と図5は同一の合焦検出部18の構成を示しており、アクティブな流れを太線で、非アクティブな流れを破線でそれぞれ表すことで、画像情報の経路を明確にするように互いに書き換えているものである。
即ち、領域抽出部30Aからの制御信号により、上記ステップS20の閾値処理で領域を抽出できないと判別した場合には、コントローラ22は、光学系制御部20により第2のレンズ位置L2に光学系12のフォーカスレンズを駆動した後(ステップS46)、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって第2の輝度情報g2を取得する(ステップS48)。この取得された第2の輝度情報g2は、合焦検出部18に供給されるが、このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、切替部24B側に切り替えている。また、その切替部24Bを、バッファ26F及び2次微分演算部28C側に切り替えている。従って、上記取得された第2の輝度情報g2は、切替部24A及び24Bを介して、バッファ26Fに供給されて、そこに格納されると共に(ステップS50)、2次微分演算部28Cに供給されて、第2の輝度情報の2次微分∇g2が算出される(ステップS52)。そして、その算出された2次微分∇g2は、バッファ26Gに供給されて、そこに記憶される(ステップS54)。
ここで、領域抽出部30Aは、上記バッファ26Gに記憶された第2の輝度情報の2次微分∇g2の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分∇g2を持つブロックを抽出領域とする。この抽出領域は複数あっても良い。而して、抽出領域が存在したならば(ステップS56)、それら抽出領域の位置を領域記憶部32に記憶する(ステップS58)。また、この閾値処理でも閾値を超える2次微分の結果が得られない場合には(ステップS56)、全領域を抽出領域とし、その位置情報を領域記憶部32に格納する(ステップS60)。
こうして、第2の輝度情報g2による領域の抽出が完了すると、上記領域抽出部30Cにより、上記バッファ26Bに記憶されている1枚目の輝度情報の2次微分∇g1のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g1bが読み出されて、平均演算部34に供給される。また、領域抽出部30Eにより、上記バッファ26Gに記憶されている第2の輝度情報の2次微分∇g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g2bが読み出されて、切替部24Cを介して、上記平均演算部34に供給される。即ち、この場合、切替部24Cは、コントローラ22により領域抽出部30E側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの2次微分∇g1b,∇g2bが読み出されて平均演算部34に供給される(ステップS34)。そして、それら2次微分∇g1bと∇g2bの結果の平均m∇gが平均演算部34で求められ(ステップS36)、バッファ26Eに記憶される(ステップS38)。
また、上記領域抽出部30Dにより、上記バッファ26Aに記憶されている1枚目の輝度情報g1のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの抽出輝度情報g1bが読み出されて、差分演算部36に供給される。また、領域抽出部30Fにより、上記バッファ26Fに記憶されている第2の輝度情報g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの抽出輝度情報g2bが読み出されて、切替部24Dを介して、上記差分演算部36に供給される。即ち、この場合、切替部24Dは、コントローラ22により領域抽出部30F側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの抽出した領域の輝度情報が1枚目(g1b)、2枚目(g2b)共に読み出されて差分演算部36に供給される(ステップS40)。そして、それら抽出輝度情報g1bとg2bとの差分g1b−g2bが差分演算部36で計算され、その結果の差分subgが、ぼけパラメータ演算部38に渡される(ステップS42)。
その後は、上述したように、ぼけパラメータ演算部38でぼけパラメータσを計算し(ステップS44)、制御パラメータ計算部42で、LUT記憶部40を参照することで、ぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求め、コントローラ22によって、光学系制御部20を介して光学系12のフォーカスレンズの位置の制御を行うこととなる。
以上のような第1実施形態によれば、ぼけパラメータの計算を行なう際に必要な除算演算を極力少なくすることができ、その結果、演算コストを削減する効果が得られる。
また、2次微分の結果が閾値を超えない領域ではSN比が悪く、ノイズに影響を受けやすい領域に対して演算が行なわれることになり、結果として精度の低いぼけパラメータを算出することとなる。よって、このような領域を省くことで、精度の高い合焦検出が行なえる。
[第1実施形態の変形例]
上記第1実施形態は、コンパクトカメラに適用した場合であるが、本実施形態に係る合焦検出装置は、図6(A)及び(B)に示すように、一眼レフレックスカメラ44にも同様に適用可能である。
即ち、この一眼レフレックスカメラ44の場合、光学系12は、テーキングレンズ12A、レフミラー12B、合焦検出用のAF撮像素子14A,14Bに光線を導くためのAF光学系12C,12Dによって構成される。また、テーキングレンズ12Aにはフォーカスを調整するためのフォーカスレンズがある。撮像素子は、撮影を目的とした撮影用撮像素子14Cと2つのAF撮像素子(14A,14B)があり、AF撮像素子のうち一つは撮影用撮像素子14Cと光学的に同等の位置に配置されている。本実施の形態ではAF撮像素子14Aがその配置であるとする。また、上記2つのAF撮像素子14A,14Bに対応させて、上記第1実施形態における輝度信号制御部16と同等の機能を持った2つの輝度信号制御部16A,16Bを備えている。光学系制御部20は、上記テーキングレンズ12Aのフォーカスレンズを駆動するためのアクチュエータや駆動回路によって構成されている。
図7は、上記合焦検出部18の構成を示す図である。本変形例に於いては、切替部24Aを無くし、バッファ26Hを追加したことを除いて、上記第1実施形態における図2と同一である。即ち、本変形例では、AF撮像素子14Aと輝度信号制御部16Bとで取得した輝度情報は、バッファ26A及び2次微分演算部28Aに供給され、AF撮像素子14Bと輝度信号制御部16Bとで取得した輝度情報は、バッファ26Hに記憶された後に、切替部24Bに供給されるようになっている。
次に、本変形例に係る合焦検出装置の処理を、図8のフローチャートを参照して詳細に説明する。
即ち、まず、コントローラ22が光学系制御部20により、予め決められたレンズ位置Lにテーキングレンズ12Aのフォーカスレンズを駆動する(ステップS62)。そして、AF撮像素子14A及び輝度信号制御部16Aによって被写体の第1の輝度情報g1を取得すると同時に(ステップS64A)、AF撮像素子14B及び輝度信号制御部16Bによって被写体の第2の輝度情報g2を取得する(ステップS64B)。この取得された輝度情報g1,g2は合焦検出部18に供給される。そして、撮影用撮像素子14Cと同等の位置で取得した輝度情報である第1の輝度情報g1は、バッファ26Aに供給されて、そこに記憶され(ステップS66A)、第2の輝度情報g2は、バッファ26Hに供給されて、そこに記憶される(ステップS66B)。また、上記第1の輝度情報g1は、2次微分演算部28Aに供給されて、輝度情報の2次微分∇g1が算出される(ステップS68)、その算出された2次微分∇g1は、バッファ26Bに供給されて、そこに記憶される(ステップS70)。
その後、領域抽出部30Aにより、上記バッファ26Bに記憶された輝度情報の2次微分∇g1の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分を持つブロックを抽出領域とする。この抽出領域は複数あっても良い。而して、抽出領域が存在したならば(ステップS72)、それら抽出領域の位置を領域記憶部32に記憶する(ステップS74)。初期状態で合焦検出を行なう場合を除くと、フォーカスレンズは合焦位置から微小にずれていることによって画像がぼけていることが多い。よって、撮影用撮像素子14Cと同等の位置で取得した第1の輝度情報g1は大きくフォーカスから外れていることが少なく、2次微分の結果によって領域の抽出を行なうことができる。
次に、コントローラ22は、切替部24Bを領域抽出部30B側に切り替え、上記バッファ26Hに記憶している第2の輝度情報g2を領域抽出部30Bに供給する。そして、この領域抽出部30Bにより、第2の輝度情報g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの輝度情報g2bが抽出される(ステップS76)。この抽出された輝度情報g2bは、バッファ26Cに供給されて、そこに記憶されると共に、2次微分演算部28Bに供給されて、抽出輝度情報g2bの2次微分∇g2bが算出される(ステップS78)。そして、その算出された2次微分∇g2bは、バッファ26Dに供給されて、そこに記憶される(ステップS80)。
次に、領域抽出部30Cにより、上記バッファ26Bに記憶されている第1の輝度情報g1の2次微分∇g1のうち、上記バッファ26Dに記憶した2次微分∇g2bに対応する2次微分、つまり上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g1bが読み出されて、平均演算部34に供給される。また、上記バッファ26Dに記憶された2次微分∇g2bが切替部24Cを介して、上記平均演算部34に供給される。即ち、この場合、切替部24Cは、コントローラ22によりバッファ26D側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの2次微分∇g1b,∇g2bが読み出されて平均演算部34に供給される(ステップS82)。
以降の処理は、上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
一方、上記ステップS72の閾値処理で閾値を超える領域を抽出できなかった場合には、次のような処理となる。この場合を、図9を参照しつつ、図8のフローチャートに沿って説明する。なお、図7と図9は同一の合焦検出部18の構成を示しており、アクティブな流れを太線で、非アクティブな流れを破線でそれぞれ表すことで、画像情報の経路を明確にするように互いに書き換えているものである。
即ち、領域抽出部30Aからの制御信号により、上記ステップS20の閾値処理で領域を抽出できないと判別した場合には、コントローラ22は、切替部24Bを、バッファ26F及び2次微分演算部28C側に切り替え、上記バッファ26Hに記憶した第2の輝度情報g2を、バッファ26Fに供給してそこに格納すると共に、2次微分演算部28Cに供給する(ステップS84)。そして、2次微分演算部28Cにより、第2の輝度情報g2の2次微分∇g2を算出し(ステップS86)、その算出された2次微分∇g2を、バッファ26Gに供給して、そこに記憶する(ステップS88)。
ここで、領域抽出部30Aは、上記バッファ26Gに記憶された第2の輝度情報の2次微分∇g2の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分∇g2を持つブロックを抽出領域とする。この抽出領域は複数あっても良い。而して、抽出領域が存在したならば(ステップS90)、それら抽出領域の位置を領域記憶部32に記憶する(ステップS92)。また、この閾値処理でも閾値を超える2次微分の結果が得られない場合には(ステップS90)、全領域を抽出領域とし、その位置情報を領域記憶部32に格納する(ステップS94)。
こうして、第2の輝度情報g2による領域の抽出が完了すると、上記領域抽出部30Cにより、上記バッファ26Bに記憶されている第1の輝度情報g1の2次微分∇g1のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g1bが読み出されて、平均演算部34に供給される。また、領域抽出部30Eにより、上記バッファ26Gに記憶されている第2の輝度情報g2の2次微分∇g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g2bが読み出されて、切替部24Cを介して、上記平均演算部34に供給される。即ち、この場合、切替部24Cは、コントローラ22により領域抽出部30E側に切り替えられている。こうして、対応するブロックの2次微分∇g1b,∇g2bが読み出されて平均演算部34に供給される(ステップS82)。
以降の処理は、上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
以上のような第1実施形態の変形例によれば、上記第1実施形態で説明したような効果を、一眼レフレックスカメラに於いても得られる。
[第2実施形態]
本第2実施形態に係る合焦検出装置は、図1(A)に示すようなコンパクトカメラ10に適用したものであり、図10に示すように、光学系12、輝度情報取得手段である撮像素子14と輝度信号制御部16、合焦検出部18、光学系制御部20、及びコントローラ22によって構成される。
ここで、光学系12は複数のレンズ群で構成され、画像を撮影することを目的としたレンズ群(テーキングレンズ)であり、そのうちの一部のレンズ群はフォーカスレンズとなっている。テーキングレンズによって結像した被写体の像は、撮像素子14の光電変換素子によって電気信号に変換され、更に輝度信号制御部16でデジタル信号に変換されて、輝度情報となる。この輝度情報を用いて合焦検出部18により光学系12が合焦する合焦レンズ位置が算出される。また、光学系制御部20は、アクチュエータと該アクチュエータを駆動するための駆動回路によって構成されている。コントローラ22は、コンパクトカメラ10の各部を制御するものである。そして、本実施形態においては、例えば、上記合焦検出部18で検出した合焦レンズ位置が入力されると、そのレンズ位置に配置するための信号を生成し、光学系制御部20にその信号を入力して光学系12のフォーカスレンズを所望の位置に配置する。
また合焦検出部18は、切替部24A、5個のバッファ26A,26B,26E,26F,26I、2個の2次微分演算部28A,28C、3個の領域抽出部30A,30G,30H、領域記憶部32、平均演算部34、差分演算部36、ぼけパラメータ演算部38、LUT記憶部40、及び制御パラメータ計算部42から構成されている。なお、同図において、太線は画像情報線を示し、細線は制御信号線を、一点鎖線はその他の情報線を示している。
ここで、切替部24Aは、コントローラ22の制御により、輝度信号制御部16からの輝度情報を、バッファ26A及び2次微分演算部28Aと、バッファ26F及び2次微分演算部28Cとに、選択的に切り替え供給するものである。
バッファ26Aは、切替部24Aからの(第1の)輝度情報を記憶するものである。バッファ26Bは、2次微分演算部28Aで算出された2次微分を記憶するものである。バッファ26Eは、平均演算部34で求められた2次微分の平均を記憶するものである。バッファ26Fは、切替部24Aからの(第2の)輝度情報を記憶するものである。バッファ26Iは、領域抽出部30Gで抽出された2次微分の平均を記憶するものである。
2次微分演算部28Aは、切替部24Aから供給された(第1の)輝度情報の2次微分を算出するものである。2次微分演算部28Cは、切替部24Aから供給された(第2の)輝度情報の2次微分を算出するものである。
領域抽出部30Aは、バッファ26Eに記憶された2次微分の平均に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分を持つブロックを抽出領域とする領域計算を行うものである。領域抽出部30Gは、バッファ26Eに記憶された2次微分の平均から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの2次微分の平均を抽出するものである。領域抽出部30Hは、バッファ26A及び26Fに記憶された輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。
領域記憶部32は、領域抽出部30Aで求めた抽出領域の位置を記憶するものである。
平均演算部34は、バッファ26Bに記憶した(第1の)輝度情報の2次微分と2次微分演算部28Cで算出した(第2の)輝度情報の2次微分との平均を求めるものである。
差分演算部36は、領域抽出部30Hで抽出した抽出領域のみの2つの輝度情報の差分を計算するものである。
ぼけパラメータ演算部38は、バッファ26Iに記憶された抽出領域のみの2次微分の平均と、差分演算部36から渡された抽出領域のみの差分との除算を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータを得るものである。
LUT記憶部40は、ぼけパラメータと被写体からの光の合焦位置との関係として、ぼけパラメータと合焦レンズ位置との関係をLUTの形で記憶したものである。合焦レンズ位置に応じて、光学系12の配置が定まる。
制御パラメータ計算部42は、上記LUT記憶部40のLUTを参照することにより、上記ぼけパラメータ演算部38で算出したぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めるものである。
本実施形態に係る合焦検出装置の処理を、図11のフローチャートを参照して詳細に説明する。
即ち、まず、コントローラ22が光学系制御部20により、予め決められた第1のレンズ位置L1に光学系12のフォーカスレンズを駆動し(ステップS10)、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって被写体の第1の輝度情報g1を取得する(ステップS12)。この取得された第1の輝度情報g1は、合焦検出部18に供給される。このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、バッファ26A及び2次微分演算部28A側に切り替えている。従って、上記取得された第1の輝度情報g1は、切替部24Aを介して、バッファ26Aに供給されて、そこに記憶されると共に(ステップS14)、2次微分演算部28Aに供給されて、輝度情報の2次微分∇g1が算出される(ステップS16)。そして、その算出された輝度情報の2次微分∇g1は、バッファ26Bに供給されて、そこに記憶される(ステップS18)。
次に、コントローラ22は、光学系制御部20により第2のレンズ位置L2に光学系12のフォーカスレンズを駆動した後(ステップS46)、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって第2の輝度情報g2を取得する(ステップS48)。この取得された第2の輝度情報g2は、合焦検出部18に供給される。このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、バッファ26F及び2次微分演算部28C側に切り替えている。従って、上記取得された第2の輝度情報g2は、切替部24Aを介して、バッファ26Fに供給されて、そこに格納されると共に(ステップS50)、2次微分演算部28Cに供給されて、第2の輝度情報の2次微分∇g2が算出される(ステップS52)。
この算出された第2の輝度情報の2次微分∇g2は、平均演算部34に供給される。平均演算部34は、上記バッファ26Bに記憶してある第1の輝度情報の2次微分∇g1を読み出し(ステップS96)、それら2つの2次微分の結果∇g2と2次微分∇g1との平均m∇gを計算し(ステップS36)、それをバッファ26Eに記憶する(ステップS38)。
そして、領域抽出部30Aで、そのバッファ26Eに記憶された平均m∇gに閾値処理を行い、閾値を超える領域の抽出を行なう。而して、抽出領域が存在したならば(ステップS98)、予め像面上に区切られたブロック内において最もエッジの強度の高いブロックに主要被写体が存在していると判断し、そのブロックの位置情報を領域記憶部32に記憶する(ステップS100)。そして、領域抽出部30Gにより、上記バッファ26Eに記憶された平均m∇gのうち、領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)位置における平均値m∇gのみを抽出して(ステップS102)、バッファ26Iに記憶する(ステップS104)。このような構成によって主要被写体を検出することにより、レンズ位置L1で取得した輝度情報で2次微分を計算したとき、ぼけが大きすぎて被写体のエッジ部を検出できない場合であっても、レンズ位置L2で取得した輝度情報の2次微分との平均値を使うことによってエッジ部の検出を取りこぼしなく行うことができる。
一方、閾値処理によって閾値を超える領域がない場合は(ステップS98)、全領域を抽出領域とし、その位置を領域記憶部に記憶することになる(ステップS106)。
次に、領域抽出部30Hにより、バッファ26A,26Fに記憶された輝度情報g1,g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)の位置のみの輝度情報g1b,g2bを読み出し、差分演算部36に渡す(ステップS108)。
そして、それら抽出輝度情報g1bとg2bとの差分g1b−g2bが差分演算部36で計算され、その結果の差分subgが、ぼけパラメータ演算部38に渡される(ステップS42)。
ぼけパラメータ演算部38は、上記バッファ26Iに記憶された抽出領域(ブロック)位置のみの2次微分の平均m∇gを読み出し、それと上記差分演算部36から渡された差分subgの除算(subg/m∇g)を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータσを得る(ステップS44)。このぼけパラメータσは、各画素ごとに求められるので、これらの値の平均値や、最も出現頻度の高い値をその領域の代表値とする。
ぼけパラメータσは、被写体距離と相関のある値であり、合焦レンズ位置に対して1対1の関係がある。この関係は、LUT記憶部40にLUTの形で記憶されている。従って、制御パラメータ計算部42で、LUT記憶部40のLUTを参照することにより、ぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めることができる。求められたぼけパラメータがLUTの要素にない場合には、ぼけパラメータの近傍2点の要素を使って線形補間により合焦レンズ位置を求める。なお、抽出領域が複数存在し、各領域ごとに異なるぼけパラメータが得られた場合、最近距離の結果が得られる領域を検出領域として、合焦レンズ位置を求める。
こうして求められた合焦レンズ位置は、コントローラ22に供給され、コントローラ22は、光学系制御部20により光学系12のフォーカスレンズの位置の制御を行う。フォーカスレンズ位置が所望の位置に配置されると、合焦検出が完了する。
以上のような第2実施形態によれば、ぼけパラメータの計算を行なう際に必要な除算演算を極力少なくすることができ、その結果、演算コストを削減する効果が得られる。
また、2次微分の結果が閾値を超えない領域ではSN比が悪く、ノイズに影響を受けやすい領域に対して演算が行なわれることになり、結果として精度の低いぼけパラメータを算出することとなる。よって、このような領域を省くことで精度の高い合焦検出が行なえる。
なお、本第2実施形態も、上記第1実施形態の場合と同様に、一眼レフレックスカメラに適用可能なことは勿論である。
[第3実施形態]
本第3実施形態に係る合焦検出装置は、図1(A)に示すようなコンパクトカメラ10に適用したものであり、図12に示すように、光学系12、輝度情報取得手段である撮像素子14と輝度信号制御部16、合焦検出部18、光学系制御部20、及びコントローラ22によって構成される。
ここで、光学系12は複数のレンズ群で構成され、画像を撮影することを目的としたレンズ群(テーキングレンズ)であり、そのうちの一部のレンズ群はフォーカスレンズとなっている。また、複数のレンズ群の間には、光量や視野を制限する絞りがあり、この絞りの直径を変化させることによって光量や被写界深度を調整することができる機能を有している。テーキングレンズによって結像した被写体の像は、撮像素子14の光電変換素子によって電気信号に変換され、更に輝度信号制御部16でデジタル信号に変換されて、輝度情報となる。この輝度情報を用いて合焦検出部18により光学系12が合焦する合焦レンズ位置が算出される。また、光学系制御部20は、アクチュエータと該アクチュエータを駆動するための駆動回路によって構成されている。コントローラ22は、コンパクトカメラ10の各部を制御するものである。そして、本実施形態においては、例えば、上記合焦検出部18で検出した合焦レンズ位置が入力されると、そのレンズ位置に配置するための信号を生成し、光学系制御部20にその信号を入力して光学系12のフォーカスレンズを所望の位置に配置する。
また合焦検出部18は、切替部24A、5個のバッファ26A,26B,26C,26D,26E、2個の2次微分演算部28A,28B、4個の領域抽出部30A,30B,30C,30D、領域記憶部32、平均演算部34、差分演算部36、ぼけパラメータ演算部38、LUT記憶部40、及び制御パラメータ計算部42から構成されている。なお、同図において、太線は画像情報線を示し、細線は制御信号線を、一点鎖線はその他の情報線を示している。
ここで、切替部24Aは、コントローラ22の制御により、輝度信号制御部16からの輝度情報を、バッファ26A及び2次微分演算部28Aと領域抽出部30Bとに選択的に切り替え供給するものである。
バッファ26Aは、切替部24Aからの輝度情報を記憶するものである。バッファ26Bは、2次微分演算部28Aで算出された2次微分を記憶するものである。バッファ26Cは、領域抽出部30Bで抽出された輝度情報を記憶するものである。バッファ26Dは、2次微分演算部28Bで算出された2次微分を記憶するものである。バッファ26Eは、平均演算部34で求められた2次微分の平均を記憶するものである。
2次微分演算部28Aは、切替部24Aから供給された輝度情報の2次微分を算出するものである。2次微分演算部28Bは、領域抽出部30Bで抽出された輝度情報の2次微分を算出するものである。
領域抽出部30Aは、バッファ26Bに記憶された輝度情報の2次微分の絶対値に閾値処理を行い、閾値を超える2次微分を持つブロックを抽出領域とする領域計算を行うものである。領域抽出部30Bは、切替部24Aから供給される輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。領域抽出部30Cは、バッファ26Bに記憶されている輝度情報の2次微分から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの2次微分を抽出するものである。領域抽出部30Dは、バッファ26Aに記憶されている輝度情報から、領域記憶部32に記憶された抽出領域のみの輝度情報を抽出するものである。
領域記憶部32は、領域抽出部30Aで求めた抽出領域の位置を記憶するものである。
平均演算部34は、領域抽出部30Cで抽出した抽出領域のみの2次微分と、バッファ26Dに記憶された抽出領域のみの2次微分との平均を求めるものである。
差分演算部36は、領域抽出部30Dで抽出した抽出領域のみの輝度情報と、バッファ26Cに記憶された抽出領域のみの輝度情報との差分を計算するものである。
ぼけパラメータ演算部38は、バッファ26Eに記憶された2次微分の平均と差分演算部36から渡された差分の除算を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータを得るものである。
LUT記憶部40は、ぼけパラメータと被写体からの光の合焦位置との関係として、ぼけパラメータと合焦レンズ位置との関係をLUTの形で記憶したものである。合焦レンズ位置に応じて、光学系12の配置が定まる。
制御パラメータ計算部42は、上記LUT記憶部40のLUTを参照することにより、上記ぼけパラメータ演算部38で算出したぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めるものである。
本実施形態に係る合焦検出装置の処理を、図13のフローチャートを参照して詳細に説明する。本実施形態は、絞り径を変更して複数のぼけ画像を取得してDFD法の処理を行うものである。
即ち、まず、コントローラ22が光学系制御部20により、予め決められたレンズ位置Lに光学系12のフォーカスレンズを駆動すると共に(ステップS110)、光学系12の絞りをFSに絞る(ステップS112)。そして、この状態で、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって被写体の第1の輝度情報g1を取得する(ステップS12)。この取得された第1の輝度情報g1は、合焦検出部18に供給される。このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、バッファ26A及び2次微分演算部28A側に切り替えている。従って、上記取得された第1の輝度情報g1は、切替部24Aを介して、バッファ26Aに供給されて、そこに記憶されると共に(ステップS14)、2次微分演算部28Aに供給されて、輝度情報の2次微分∇g1が算出される(ステップS16)。そして、その算出された輝度情報の2次微分∇g1は、バッファ26Bに供給されて、そこに記憶される(ステップS18)。
また、領域抽出部30Aでは、上記バッファ26Bに記憶された輝度情報の2次微分∇g1を用いて、主要被写体の認識を行なう。2次微分を使った主要被写体の認識では、2次微分の構造を用いて行なう。例えば、人物の認識では、2次微分の構造が円形になっている像面上の位置を探索することによって人物の顔領域を検出する。そして、このような方法で主要被写体が認識できたならば(ステップS114)、その主要被写体の存在する像面上の位置、例えば顔領域が検出された位置を囲むようなブロックを抽出領域として、領域記憶部32に記憶する(ステップS116)。一方、主要被写体が認識でない、例えば円形状がないような場合には(ステップS114)、主要被写体は風景であるとして、全領域を抽出領域として、領域記憶部32に記憶する(ステップS118)。このような方法で主要被写体を認識した結果、主要被写体の存在する像面上の位置情報を領域記憶部32に記憶する。なお、ここでは円形状を探索することによって人物の顔を検出する場合について述べたが、2次微分の結果を用いて人物の顔検出であれば、どのような手法であってもかまわない。
次に、コントローラ22は、光学系制御部20により、レンズ位置はそのままで、光学系12に含まれる絞りの絞り径を開放FAにする(ステップS120)。そして、撮像素子14及び輝度信号制御部16によって第2の輝度情報g2を取得する。この取得された第2の輝度情報g2は、合焦検出部18に供給されるが、このとき、コントローラ22は、該合焦検出部18内の切替部24Aを、領域抽出部30B側に切り替えている。従って、上記取得された第2の輝度情報g2は、切替部24Aを介して、領域抽出部30Bに供給される。そして、この領域抽出部30Bにより、第2の輝度情報g2のうち、上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの輝度情報g2bが抽出される(ステップS26)。この抽出された輝度情報g2bは、バッファ26Cに供給されて、そこに記憶されると共に(ステップS28)、2次微分演算部28Bに供給されて、抽出輝度情報g2bの2次微分∇g2bが算出される(ステップS30)。そして、その算出された2次微分∇g2bは、バッファ26Dに供給されて、そこに記憶される(ステップS32)。
次に、領域抽出部30Cにより、上記バッファ26Bに記憶されている第1の輝度情報の2次微分∇g1のうち、上記バッファ26Dに記憶した2次微分∇g2bに対応する2次微分、つまり上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの2次微分∇g1bが読み出されて、平均演算部34に供給される(ステップS122)。また、上記バッファ26Dに記憶された2次微分∇g2bが上記平均演算部34に供給される。平均演算部34は、それら2次微分∇g1bと∇g2bの結果の平均m∇gを計算し(ステップS36)、それをバッファ26Eに記憶する(ステップS38)。
また、領域抽出部30Dにより、上記バッファ26Aに記憶されている第1の輝度情報g1のうち、第2の輝度情報g2から領域抽出された上記バッファ26Cに記憶した抽出輝度情報g2bに対応する抽出輝度情報、つまり上記領域記憶部32に記憶された抽出領域(ブロック)のみの抽出輝度情報g1bが読み出されて、差分演算部36に供給される。また、上記バッファ26Cに記憶された抽出輝度情報g2bが上記差分演算部36に供給される。こうして、対応するブロックの抽出した領域の輝度情報g1b,g2bが差分演算部36に供給される(ステップS40)。そして、それら抽出輝度情報g1bとg2bとの差分g1b−g2bが差分演算部36で計算され、その結果の差分subgが、ぼけパラメータ演算部38に渡される(ステップS42)。
ぼけパラメータ演算部38は、上記バッファ26Eに記憶された2次微分の平均m∇gを読み出し、それと上記差分演算部36から渡された差分subgの除算(subg/m∇g)を計算して、各抽出領域におけるぼけパラメータσを得る(ステップS44)。
このように、絞りを絞っている状態で取得した輝度情報を領域抽出に用いることにより、取得した輝度情報の被写界深度が深く、ぼけが小さいので、算出される2次微分の結果が閾値を超えない場合を極力減らすことができる。
ぼけパラメータσは、各画素ごとに求められるので、これらの値の平均値や、最も出現頻度の高い値をその領域の代表値とする。このぼけパラメータσは、被写体距離と相関のある値であり、合焦レンズ位置に対して1対1の関係がある。この関係は、LUT記憶部40にLUTの形で記憶されている。従って、制御パラメータ計算部42で、LUT記憶部40のLUTを参照することにより、ぼけパラメータに対応した合焦レンズ位置を求めることができる。求められたぼけパラメータがLUTの要素にない場合には、ぼけパラメータの近傍2点の要素を使って線形補間により合焦レンズ位置を求める。なお、抽出領域が複数存在し、各領域ごとに異なるぼけパラメータが得られた場合、最近距離の結果が得られる領域を検出領域として、合焦レンズ位置を求める。
こうして求められた合焦レンズ位置は、コントローラ22に供給され、コントローラ22は、光学系制御部20により光学系12のフォーカスレンズの位置の制御を行う。フォーカスレンズ位置が所望の位置に配置されると、合焦検出が完了する。
以上のような第3実施形態によれば、ぼけパラメータの計算を行なう際に必要な除算演算を極力少なくすることができ、その結果、演算コストを削減する効果が得られる。
また、2次微分の結果が閾値を超えない領域ではSN比が悪く、ノイズに影響を受けやすい領域に対して演算が行なわれることになり、結果として精度の低いぼけパラメータを算出することとなる。よって、このような領域を省くことで精度の高い合焦検出が行なえる。
なお、本第3実施形態も、上記第1実施形態の場合と同様に、一眼レフレックスカメラに適用可能なことは勿論である。
以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、フォーカスレンズの位置や絞りを駆動することで光学系12の配置を変化させて2つのぼけの異なる輝度情報を取得し、フォーカスレンズの配置を調整して合焦画像を得る構成で説明したが、撮像素子に制御部が取り付けられている構成で、光軸方向に撮像素子14,14Cを駆動することで輝度情報取得手段の配置を変更して、ぼけの異なる輝度情報を取得する構成であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。この場合、LUT記憶部には、ぼけパラメータと被写体からの光の合焦位置との関係として、ぼけパラメータと撮像素子14,14Cの位置との関係を記憶しておけば良い。
また、複数のバッファを用いているが、一つのメモリを分割して使用するようにしても良い。更に、各演算部をDSPやCPUによって構成しても構わない。
(付記)
前記の具体的実施形態から、以下のような構成の発明を抽出することができる。
(1) 被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち少なくとも1つに対する2次微分の値に基づいて、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行なう領域を領域抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(1)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第1及び第3実施形態が対応する。
(作用効果)
この(1)に記載の合焦検出装置によれば、ぼけパラメータを算出する領域を限定することにより、演算を減らし、処理を高速に行うことが可能となる。
(2) 上記領域抽出手段は、上記2次微分の値に対して閾値処理を行い、閾値を超える領域を抽出領域とすることを特徴とする(1)に記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(2)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第1実施形態が対応する。
(作用効果)
この(2)に記載の合焦検出装置によれば、2次微分の結果に対して閾値処理を行なって、ぼけパラメータを算出する領域を限定することにより、ぼけパラメータを算出する過程に用いられる除算の演算を極力減らすことができ、演算コストを削減する効果が得られる。
また、2次微分の結果が閾値を超えない領域ではSN比が悪く、ノイズに影響を受けやすい領域に対して演算が行なわれることになり、結果として精度の低いぼけパラメータを算出することとなる。よって、このような領域を省くことで精度の高い合焦検出が行なえる。
(3) 上記領域抽出手段は、上記2次微分の構造を判別して、主要被写体の認識を行い、その領域を抽出領域とすることを特徴とする(1)に記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(3)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第3実施形態が対応する。
(作用効果)
この(3)に記載の合焦検出装置によれば、容易に抽出領域を決定できる。
(4) 上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち1つに対する2次微分の値に基づいて、上記領域抽出手段で他の1つの輝度情報に対する2次微分の値を用いて領域抽出を行うことを判断する領域抽出判断手段を更に具備することを特徴とする(1)に記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(4)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第1実施形態が対応する。
(作用効果)
この(4)に記載の合焦検出装置によれば、領域抽出を行なう判断手段を備えることで、1つ目の輝度情報の2次微分の値を用いて領域抽出を行うことができない場合でも、領域抽出を行なうことができる。
(5) 被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
上記ぼけの異なる複数の輝度情報の2次微分の平均値に対して閾値処理を行い、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行う領域を抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(5)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第2実施形態が対応する。
(作用効果)
この(5)に記載の合焦検出装置によれば、2次微分の平均を使って領域抽出を行なうことにより、1つ目の輝度情報の2次微分で領域抽出が行えない場合であっても、2つ目の輝度情報の2次微分との平均を使うことによって、領域抽出が行なえない場合を極力減らす効果が得られる。
(6)上記ぼけの異なる複数の輝度情報の2次微分の平均値に対して閾値処理を行った結果に基づいて、閾値に満たない場合に、全領域を抽出領域と判断する領域抽出判断手段を更に具備することを特徴とする(5)に記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(6)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第2実施形態が対応する。
(作用効果)
この(6)に記載の合焦検出装置によれば、2次微分の閾値処理に満たない場合であっても、ぼけパラメータの算出を行なうための領域を抽出することができる。
(7) ぼけの異なる輝度情報を得る光学系配置を、絞り径を変更して行う構成を有し、
上記領域抽出手段が上記領域抽出に用いる輝度情報は、複数の異なるぼけ輝度情報のうち、最も絞り径の小さい輝度情報を用いることを特徴とする(1)乃至(6)の何れかに記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(7)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
(作用効果)
この(7)に記載の合焦検出装置によれば、絞り径を変化させてDFDを行なう場合、絞り径の小さい状態で取得した輝度情報の方が、ぼけが小さいので、2次微分の閾値処理によって閾値に満たない場合を極力減らすことができる。
(8) 上記領域抽出手段によって抽出した領域が複数存在する場合、その領域で最も近距離の被写体が存在する領域を抽出領域とし、その領域の被写体に対して合焦する光学系配置を検出することを特徴とする(1)乃至(7)の何れかに記載の合焦検出装置。
(対応する実施形態)
この(8)に記載の合焦検出装置に関する実施形態は、第1乃至第3実施形態が対応する。
(作用効果)
この(8)に記載の合焦検出装置によれば、領域が複数抽出された場合にも対処できる。
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る合焦検出装置が適用されたコンパクトカメラの構成を示す図であり、図1(B)は、第1実施形態に係る合焦検出装置のブロック構成図である。 図2は、第1実施形態における合焦検出部のブロック構成図である。 図3は、第1実施形態に係る合焦検出装置の処理を説明するためのフローチャートを示す図である。 図4は、領域抽出の手法を説明するための図である。 図5は、第1実施形態における合焦検出部のブロック構成図である。 図6(A)は、本発明の第1実施形態の変形例に係る合焦検出装置が適用された一眼レフレックスカメラの構成を示す図であり、図6(B)は、第1実施形態の変形例に係る合焦検出装置のブロック構成図である。 図7は、第1実施形態の変形例における合焦検出部のブロック構成図である。 図8は、第1実施形態の変形例に係る合焦検出装置の処理を説明するためのフローチャートを示す図である。 図9は、第1実施形態の変形例における合焦検出部のブロック構成図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係る合焦検出装置のブロック構成図である。 図11は、第2実施形態に係る合焦検出装置の処理を説明するためのフローチャートを示す図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係る合焦検出装置のブロック構成図である。 図13は、第3実施形態に係る合焦検出装置の処理を説明するためのフローチャートを示す図である。 図14は、特許文献1に記載されているDFD合焦検出方法の概略ステップを示す図である。 図15(A)は、フォーカスレンズが第1の場所にある場合のぼけの状態を示す図、図15(B)は、フォーカスレンズが第2の場所にある場合のぼけの状態を示す図であり、図15(C)は、ぼけパラメータと合焦レンズ位置との関係を示す図である。 図16(A)は、絞り径がFAの場合のぼけの状態を示す図であり、図16(B)は絞り径がFSの場合のぼけの状態を示す図である。
符号の説明
10…コンパクトカメラ、 12…光学系、 12A…テーキングレンズ、 12B…レフミラー、 12C,12D…AF光学系、 14…撮像素子、 14A,14B…AF撮像素子、 14C…撮影用撮像素子、 16,16A,16B…輝度信号制御部、 18…合焦検出部、 20…光学系制御部、 22…コントローラ、 24A〜24D…切替部、 26A〜26I…バッファ、 28A〜28C…2次微分演算部、 30A〜30H…領域抽出部、 32…領域記憶部、 34…平均演算部、 36…差分演算部、 38…パラメータ演算部、 40…LUT記憶部、 42…制御パラメータ計算部、 44…一眼レフレックスカメラ。

Claims (8)

  1. 被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
    上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
    上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
    上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
    を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
    上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち少なくとも1つに対する2次微分の値に基づいて、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行なう領域を領域抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする合焦検出装置。
  2. 上記領域抽出手段は、上記2次微分の値に対して閾値処理を行い、閾値を超える領域を抽出領域とすることを特徴とする請求項1に記載の合焦検出装置。
  3. 上記領域抽出手段は、上記2次微分の構造を判別して、主要被写体の認識を行い、その領域を抽出領域とすることを特徴とする請求項1に記載の合焦検出装置。
  4. 上記ぼけの異なる複数の輝度情報のうち1つに対する2次微分の値に基づいて、上記領域抽出手段で他の1つの輝度情報に対する2次微分の値を用いて領域抽出を行うことを判断する領域抽出判断手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の合焦検出装置。
  5. 被写体からの光を所定の位置に結像する光学系と、
    上記光学系の少なくとも一部を通過した上記光が形成する輝度情報であり、少なくとも2つ以上のぼけの異なる複数の輝度情報を取得する輝度情報取得手段と、
    上記輝度情報取得手段により取得したぼけの異なる輝度情報の2次微分を計算し、上記2次微分を用いて上記被写体の距離に対応するぼけパラメータを算出するぼけパラメータ算出手段と、
    上記被写体からの光の合焦位置とぼけパラメータとの関係が記憶されている記憶手段と、
    を有し、上記記憶手段の情報を参照して、上記ぼけパラメータ算出手段で算出したぼけパラメータに対応する上記合焦位置を得る合焦検出装置において、
    上記ぼけの異なる複数の輝度情報の2次微分の平均値に対して閾値処理を行い、上記輝度情報に含まれる領域のうち合焦検出を行う領域を抽出する領域抽出手段を更に具備することを特徴とする合焦検出装置。
  6. 上記ぼけの異なる複数の輝度情報の2次微分の平均値に対して閾値処理を行った結果に基づいて、閾値に満たない場合に、全領域を抽出領域と判断する領域抽出判断手段を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の合焦検出装置。
  7. ぼけの異なる輝度情報を得る光学系配置を、絞り径を変更して行う構成を有し、
    上記領域抽出手段が上記領域抽出に用いる輝度情報は、複数の異なるぼけ輝度情報のうち、最も絞り径の小さい輝度情報を用いることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の合焦検出装置。
  8. 上記領域抽出手段によって抽出した領域が複数存在する場合、その領域で最も近距離の被写体が存在する領域を抽出領域とし、その領域の被写体に対して合焦する光学系配置を検出することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の合焦検出装置。
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