JPH087581Y2 - ディスクカートリッジの書き込み禁止機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は光ディスク又は磁気ディスク等の記憶媒体た
るディスクを収納するディスクカートリッジに係わり、
特にディスクの記録面に記録した情報を誤って消去して
しまうのを防止するためのディスクカートリッジの書き
込み禁止機構に関する。

〔従来の技術〕

一般に光ディスク又は磁気ディスク等の記録媒体たる
ディスクは上下半片を互いに重ね合せて形成したカート
リッジ内に収納されている。このカートリッジの一部に
は一旦ディスク上に記録した情報を誤って消去してしま
うのを防止するための書き込み禁止機構が設けられ、こ
の書き込み禁止機構はカートリッジ外からピン等の工具
によってカートリッジ内に収納された可動プラグを移動
せしめ、前記可動プラグの表面によって記録再生装置側
の検出ピンの動きを規制することによって誤消去を防止
するようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、従来の書き込み禁止機構においては可動プ
ラグを移動せしめるのに非常に大きな力が必要であった
り、その動きが軟らかすぎたりしてカートリッジを落下
させたりすると可動プラグが移動して誤操作が生ずる等
の問題があった。本考案は操作が容易であるとともに誤
動作が生じないようなディスクカートリッジの書き込み
禁止機構を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

そこで、本考案は、上下半片を重ね合わせたカートリ
ッジ内に記録媒体をなすディスクを回転自在に収納し、
前記カートリッジの一部にディスクの誤消去を防止する
ために設けられたディスクカートリッジの書き込み禁止
機構において、この機構はカートリッジ外から可動な可
動プラグと、この可動プラグを移動可能に収納した収納
部とからなり、前記可能プラグはプラスチック製の本体
と、この本体の上下面から一体的に突出する２つの突起
と、前記本体の上下方向の一方の端部から本体の長手方
向に突出する係止脚と、前記収納部を取囲む周囲内面に
形成され前記係止脚と協働して係止脚の動きを規制する
規制突部とを有し、前記本体の上下に突出する突起はカ
ートリッジの上下半片に形成された記録再生装置側の検
出ピンが挿入されるか又は光学センサーの光線が通るそ
れぞれの開口に係合し、前記突起のうちの一方には可動
プラグをカートリッジ外部から移動させるためのピン等
の移動部材が挿入される移動部材挿入穴を形成するよう
にした。

〔作用〕

収納部内に移動可能に収納された可動プラグをプラス
チックで形成し、この可動プラグの上下面から一体的に
２つの突起を突出せしめ、前記可動プラグの上下方向の
一方の端部からその長手方向に係止脚を突出せしめ、こ
の係止脚の動きを前記収納部の内壁に形成した規制突出
部によって規制し、前記２つの突起をカートリッジの上
半片に形成された検出ピン挿入用又は光学センサーのた
めの開口にそれぞれ係合せしめ、前記突起のうちの一方
に可動プラグをカートリッジ外部から移動させるための
ピン等の移動部材を挿入させるようにしたので、可動プ
ラグがスムーズにしかも確実に誤動作なく機能する。

〔実施例〕

以下図面を参照して本考案の一実施例について説明す
る。

第１図において、本考案に係わるディスク収納用のカ
ートリッジ１は上半片２と下半片３からなっている。こ
のカートリッジの中心部には回転穴４が形成され、この
回転穴４に連続して読取り書込みヘッド５が挿入される
挿入穴５が形成されている。これら両穴4,5はシャッタ
６によって開閉自在とされ、このシャッタ６はスプリン
グ７によって付勢され、前記シャッタ６の先端はガイド
板８によってガイドされる。

前記カートリッジ１の下部両側には本考案の書き込み
禁止機構9,10が設けられている。前記書き込み禁止機構
9,10は第３図に示すような可動プラグ11,11と、この可
動プラグを左右に移動可能に収納する収納部12,13から
なっている。

前記可動プラグは第３図に示すようにプラスチック製
の本体22と、この本体の上下面からそれぞれ突出する突
起20,21とを有し、前記突起21内にはピン等の可動プラ
グを移動せしめるための移動部材が挿入される挿入穴23
が形成されている。前記本体22の突起21形成側表面から
はその長手方向に係止脚25,25が伸びており、この係止
脚25の先端には係止部25aが形成されている。前記係止
脚25の付け根近傍にはその弾性を補助するための弾性付
与穴24が設けられている。

前記突起20,21の形成部分近傍には弧状の凹部22aが設
けられ、この弧状の凹部22aは第４図に示すように記録
再生装置側の検出ピンが挿入されるか又は光学センサー
の光線が通る、上半片に形成された開口15の弧状面15a
と協働する。すなわち、第４図の右側の可動プラグを右
方向に移動せしめたときに、前記弧状面15aと前記弧状
の凹面22aとは円形の貫通孔を形成する。

第２図はカートリッジの上半片２を取外した下半片３
の状態を示すものであり、左側の収納部12には第3b図の
状態で可動プラグ11が挿入され、右側の収納部13内には
第3a図の状態で可動プラグ11が収納される。すなわち、
前記収納部12の開口16は前記可動プラグ11の突起20が係
合し前記収納部13の開口17には可動プラグ11の突起23が
係合している。前記第２図の右側の収納部13の周囲内面
には規制突出部13a,13aが形成され、この規制突出部13a
が前記可動プラグの係止脚25と協働するようになってい
る。前記第２図の左側の収納部12内においては、可動プ
ラグ11の上部に前記係止脚25が設けられているので、こ
の係止脚25が上半片２に形成された下半片の収納部13と
同一の図示しない係止突出部が係合するようになってい
る。

この実施例においては、両面操作用のカートリッジに
本考案の書き込み禁止機構を適用したものであるが、片
面操作用カートリッジにおいては、カートリッジの一方
にのみ本考案の書き込み禁止機構を設ければよい。

いま第１図の状態においてディスクの上面側の誤消去
を防止するためには前記右側の書き込み禁止機構10を操
作する。すなわち前記書き込み禁止機構10の裏側の可動
プラグの突起21に形成された移動部材挿入穴23内にピン
等の移動部材を挿入して前記可動プラグ11を図上右側方
向に移動せしめる。これにより開口15の左側には貫通穴
が形成されこの貫通穴内に記録再生装置側の検出ピンＰ
が挿入される。この検出ピンＰの貫通穴内への挿入が二
重書込みを防止する。

〔考案の効果〕

本考案は、以上のように構成したので、可動プラグが
スムーズにしかも誤動作なく動作するという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の書き込み禁止機構を備えたカートリッ
ジの斜視図、第２図はカートリッジの下半片の斜視図、
第3a図は可動プラグの斜視図、第3b図は第3a図の可動プ
ラグを上下逆にしたときの可動プラグの斜視図、第４図
は下半片3,3の両側に形成された収納部に可動プラグを
装着せしめたときの平面状態説明図である。 １……カートリッジ、２……上半片、３……下半片、10
……書き込み禁止機構、11……可動プラグ、20,21……
突起、25……係止脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下半片重ね合わせたカートリッジ内に記
   録媒体をなすディスクを回転自在に収納し、 前記上下半片の一部に形成した収納部内に摺動可能に可
   動プラグを収納したディスクカートリッジの書き込み禁
   止機構において、 前記可動プラグは、その本体の上下摺接面からそれぞれ
   突設した突起と、 上記一方の突起に、前記可動プラグ操作用ピン等の移動
   部材を挿入可能に穿設した移動部材挿入穴と、 前記本体の上記移動穴を設けた摺接面側における移動方
   向の一方の端部から突設した係止脚と、 前記本体の上記係止脚根端部近傍に穿設した弾性付与穴
   と、 前記本体における係止脚を設けた端部と反対側の端部を
   円弧状に切欠した凹部とを具備し、 前記収納部は、前記上下半片に設けた収納部位に取り囲
   むように形成した周側壁部と、 当該周側壁部の一部に、前記係止脚と協働して前記係止
   脚の動きを規制するよう突設した規制突部と、 前記上下半片の各収納部位に穿設した開口とを具備し、 当該開口は前記可動プラグの各突起を摺動自在に案内
   し、 さらに、当該開口は前記可動プラグを前記係止脚のある
   方向に移動したとき、前記凹部と協働して円形の貫通孔
   を形成し、これに記録再生装置側の検出ピンを挿入可能
   とし、又は光学センサーの光線を通過可能とするよう構
   成したことを特徴とするディスクカートリッジの書き込
   み禁止機構。