JP3606011B2 - ディスク収納装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク状の記録媒体を回転可能に収納するディスク収納装置に関し、特に書き換え可能なのディスク状記録媒体を収納するのに好適なディスク収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、磁気ディスクや光ディスク等のディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を、ドライブ装置に直接装着せずに、ケースに収納した状態で再生を行えるようにしたディスク収納装置が提案されている。
【0003】
このようなディスク収納装置としては、特開平6−68641号公報にて開示されるように、ディスクを収納する収納部が設けられたケース本体と、収納部を閉塞するカバー部材とを備え、このカバー部材をケース本体に対して開閉可能に取り付けることにより、収納部に収納されたディスクの出し入れが自在に行えるようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなディスク収納装置に収納されるディスクは、記録密度の向上を図るために、記録トラックの狭ピッチ化や信号領域の細密化が進んでおり、特に高密度記録を実現したDVD(digital Versatile Disc/Digital Video disc)等においては、その取扱いを慎重に行うことが要求される。
【0005】
したがって、こうしたディスクを収納するディスク収納装置としては、カバー部材が安易に開放されないようにして、収納されたディスクを保護することが望まれている。また、このディスク収納装置は、品質管理等の観点から、ユーザによりカバー部材が開けられたかどうかの確認がとれるようにすることが望ましい。
【0006】
そこで、本発明は、初期状態においてはカバー部材の開放が規制されているとともに、一度カバー部材が開放された後は、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残るようにしたディスク収納装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディスク収納装置は、ディスク状記録媒体が収納されるディスク収納部が設けられたケース本体と、このケース本体のディスク収納部を開閉するカバー部材と、このカバー部材によるディスク収納部の開閉を規制する開閉規制ピンとを備えている。
【0008】
そして、このディスク収納装置は、初期状態では、開閉規制ピンが所定の第1の位置に位置することにより、ディスク収納部がカバー部材により閉塞された状態とされ、カバー部材を開放可能とするときに、開放規制ピンが、第1の位置への復帰が不能とされる所定の第2の位置に移動されるようにしている。
【0009】
このディスク収納装置は、初期状態では、カバー部材の開放動作が第1の位置に位置する開閉規制ピンにより規制され、開閉規制ピンが第2の位置に移動することにより、カバー部材が開放可能とされる。
【0010】
そして、開放規制ピンは、第2の位置に移動すると第1の位置への復帰が不能とされるので、このディスク収納装置は、カバー部材が開放されると、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残ることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るディスク収納装置について、図面を参照して説明する。
【0012】
このディスク収納装置1は、DVD−RAM等の書き換え可能なディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を回転可能に収納し、ドライブ装置に装着されて、収納されたディスクに対する記録再生を行うための収納装置であって、図1に斜視図で示すように、ディスクを収納するケース本体2と、このケース本体2に対して開閉可能に取り付けられたカバー部材3とを備えている。
【0013】
ケース本体2は、合成樹脂等を平面略矩形の板状に成形してなるものである。そして、このケース本体2の主面部2aの中央には、ディスクを収納するためのディスク収納用凹部4が、ディスクの外形に対応した円形に形成されている。
【0014】
また、ケース本体2には、このディスク収納用凹部4の中央部から、図1中矢印Aで示すディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の前端側(以下、前端部2bという。)にかけて、ケース本体2の厚み方向に貫通して、窓部5が設けられている。
【0015】
この窓部5は、ディスク収納用凹部4の中央部に位置して、ドライブ装置に設けられたスピンドルモータのターンテーブルに対応した大きさの円形に形成された円形窓部5aと、この円形窓部5aから前端部2bにかけて、ドライブ装置に設けられたヘッド装置の移動量に対応した大きさの矩形に形成された矩形窓部5bとが一体に形成されてなる。そして、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着されたときは、スピンドルモータの先端部が、円形窓部5aを介してケース本体2内に進入し、ヘッド装置が矩形窓部5bを介してケース本体2内に進入する。
【0016】
また、ケース本体2には、図2に示すように、その裏面2cから前端部2bにかけて、上記窓部5を開閉するためのシャッタ部材6が取り付けられている。このシャッタ部材6は、例えば金属板等からなり、上記窓部5を閉塞するに足る大きさの略長方形の板状に形成されている。そして、このシャッタ部材6は、長辺方向の一方の端部に短辺方向に沿って断面略コの字状に折り曲げられた保持片6aが設けられている。また、このシャッタ部材6の長辺方向の他方の端部には、段差部を介して、係止片6bが延設されている。
【0017】
ところで、ケース本体2の前端部2b側の側面には、ディスク収納装置1の挿入方向と直交する方向に、スリット7が形成されている。そして、ケース本体2の前端部2bには、このスリット7に嵌合して、スリット7に沿って移動可能にスライダー8が設けられている。そして、このスライダー8に上記シャッタ部材6の保持片6aが係着されている。これにより、シャッタ部材6は、ケース本体2に対して、ディスク収納装置1の装着方向と直交する方向にスライド可能に取り付けられている。
【0018】
このシャッタ部材6は、常態においてはスライダー8が図示しないバネ機構により付勢されていることにより、上記窓部5を閉塞するする位置に配置されている。そして、このシャッタ部材6は、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着され、スライダー8がバネ機構の付勢力に抗してスリット7に沿って移動操作されると、このスライダー8の移動に伴ってディスク収納装置1の装着方向と直交する方向に移動し、窓部5を開放する。
【0019】
このディスク収納装置1は、このようにドライブ装置に装着されていないときに、シャッタ部材6により窓部5が閉塞されることにより、ディスク収納用凹部4内に収納されているディスクの保護が図られている。
【0020】
また、このシャッタ部材6は、上記係止片6bが、ケース本体2の裏面側に取り付けられたバックプレート9に係止されることにより、脱落が防止されている。なお、バックプレート9の詳細については後述する。
【0021】
ケース本体2の一方の側面部2d側には、図3に示すように、この側面部2dにて開口する凹状部10が形成されており、この凹状部10に、ライトプロテクタ11が収容されている。このライトプロテクタ11は、記録した情報に誤って上書きをして記録した情報を消去してしまうことを防止するための部材であって、上書きを防止する記録禁止位置と上書きを許容する記録可能位置とに亘り移動可能に凹状部10内に収容されている。
【0022】
このライトプロテクタ11は、例えば合成樹脂等からなり、図4に示すように、移動操作される操作部11aと、この操作部11aから延設され、互いに接離する方向に変位可能な第1及び第2の片11b,11cとを有している。
【0023】
そして、第1の片11bには、ドライブ装置に設けられた図示しない検出部に当接し、又は当接しないことにより、ライトプロテクタ11が上記記録禁止位置に位置しているか否かを検出するための検出用突起部12が設けられている。また、第2の片11cには、このライトプロテクタ11の上記記録禁止位置又は記録可能位置における位置決めを行うための位置決め用突起部13が設けられている。
【0024】
一方、ケース本体2の一方の側面2d側に設けられた凹状部10は、この一方の側面2dにて開口し、周囲を側壁によって囲繞された第1の開口部10aを有している。そして、ライトプロテクタ11が凹状部10内に収容されたときに、この第1の開口部10aから、ライトプロテクタ11の操作部11aが外部に臨むようになされている。
【0025】
この第1の開口部10aの開口端縁には、それぞれ凹状部10内に向けて傾斜するガイド面14が設けられており、ライトプロテクタ11の凹状部10内への挿入を案内するようになされている。
【0026】
また、この凹状部10は、ケース本体2の裏面2c側にて開口する第2の開口部10bを有している。そして、ライトプロテクタ11が凹状部10内に収容されたときに、この第2の開口部10bから、ライトプロテクタ11の第1の片11bに設けられた検出用突起部12が外部に臨むようになされている。ドライブ装置に設けられた検出部は、ディスク収納装置1がドライブ装置に挿入された際に、この第2の開口部10bを介して検出用突起部12に当接し、又は当接しないことにより、記録防止部材11が上記記録禁止位置に位置しているか否かを検出する。
【0027】
また、凹状部10のケース本体2の主面部2a側の壁部には、図示を省略するが、ライトプロテクタ11が上記記録禁止位置に移動した際に、ライトプロテクタ11の第2の片11cに設けられた位置決め用突起部13が係合する第1の位置決め用溝部と、ライトプロテクタ11が上記記録可能位置に移動した際に、位置決め用突起部13が係合する第2の位置決め用溝部とがそれぞれ形成されている。
【0028】
ところで、ライトプロテクタ11は、以下のようにして凹状部10内に収容される。即ち、ライトプロテクタ11は、図5(A)に示すように、第1及び第2の片11b,11cが設けられた側から、第1の開口部10aを介して、凹状部10内に向けて挿入される。このとき、第1の片11bは、図5(B)に示すように、第1の開口部10aの開口端縁に設けられたガイド面14に案内されて、第2の片11cに対し接近する方向に弾性変位する。そして、ライトプロテクタ11は、第1の片11cに設けられた検出用突起部12が第1の開口部10aを通過すると、図5(C)に示すように、第1の片11cが弾性復帰して、検出用突起部12が第2の開口部10bを囲む周壁に係止されることにより、脱落が防止される。
【0029】
このディスク収納装置1は、以上のようにライトプロテクタ11が設けられることにより、ディスクに記録された情報に誤って上書きをして記録された情報を消去してしまうことが防止される。
【0030】
また、ケース本体2には、ディスク収納用凹部4を開閉するためのカバー部材3が、ケース本体2に対して回動可能に取り付けられている。
【0031】
このカバー部材3は、例えばディスク収納用凹部4に収納されたディスクを外部から目視できるように透明のプラスチック等からなり、図6に示すように、ディスク収納用凹部4を閉塞するに足る大きさのカバー本体3aと、このカバー本体3a一端側から延設される延設片3bとを有している。そして、カバー本体3aの他端側の左右両端部には、一対の取り付け部15,16が設けられている。
【0032】
カバー本体3aは、一端側がディスク収納用凹部4に対応した円形に成形されており、他端側がケース本体2の外形形状に対応した矩形に成形されている。また、カバー本体3aの略中央部には、ケース本体2に形成された円形窓部5aと対応した大きさの円形孔17が設けられている。そして、この円形孔17にディスク押圧部材18が遊挿されている。
【0033】
このディスク押圧部材18は、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクの中心部を保持するためのものであり、例えば合成樹脂等により円盤状に形成され、内部にドライブ装置のスピンドルモータによりマグネットチャッキングされるための金属板が埋め込まれている。そして、このディスク押圧部材18は、円形孔17の孔縁に設けられた支持爪19により、回動及び揺動可能に支持されている。
【0034】
カバー本体3aの一端側から延設される延設片3bは、先端部がカバー本体3aに対して直交しケース本体2の裏面2c側に向かう方向に折り曲げられて、断面L字状とされている。そして、この延設片3bの左右両端部には、カバー部材3がケース本体2に重ね合わされ、ディスク収納用凹部4を閉塞するときに、ケース本体2のドライブ装置への挿入方向後端部(以下、後端部2eという。)側に設けられた一対の切欠部20a,20b内に挿入される一対の係合片21a,21bが設けられている。この係合片21a,21bには、それぞれ貫通孔が穿設されており、カバー部材3がディスク収納用凹部4を閉塞するときに、この貫通孔に後述するスライド部材の先端部が挿通されることにより、カバー部材3の開放動作が規制される。
【0035】
カバー本体3aの他端側の左右両端部に設けられた一対の取り付け部15,16は、カバー本体3aから外方に向けて突出する一対の突出片15a,15b、16a,16bと、これら突出片15a,15b、16a,16bを連結する軸部15c、16cとをそれぞれ備えている。そして、カバー部材3は、この一対の取り付け部15,16を介してケース本体2に取り付けられ、一対の軸部15c,16cを支軸として、ケース本体2に対して回動可能となされている。
【0036】
一方、ケース本体2には、図7に示すように、前端部2bの左右両端部側に位置して、カバー部材3の一対の取り付け部15,16の突出片15a,15b、16a,16bがそれぞれ挿通される一対の溝部22a,22b及び23a,23bがそれぞれ設けられている。そして、これら一対の溝部22a,22bの間及び23a,23bの間には、それぞれケース本体2の主面部2a側から裏面2c側に弾性変位可能な板バネ部材24a,24bが主面部2aと一体に形成されている。この板バネ部材24a,24bの下端部には、図示しない突部がそれぞれ設けられている。また、この板バネ部材24a,24bの先端部と対向する位置には、所定間隔の隙間を存して、突出部25a,25bが板バネ部材24a,24bに向けて突出して設けられている。
【0037】
ケース本体2にカバー部材3を取り付ける際は、まず、カバー部材3の一対の取り付け部15,16の突出片15a,15b、16a,16bをケース本体2の一対の溝部22a,22b及び23a,23bにそれぞれ挿通し、取り付け部15,16の軸部15c、16cを板バネ部材24a,24bに当接させる。そして、板バネ部材24a,24bをケース本体2の裏面2c側に弾性変位させながら、軸部15c、16cを板バネ部材24a,24bの先端部と突出部25a,25b間の隙間からケース本体2の裏面2b側に押し込む。軸部15c、16cが所定量押し込まれると、板バネ部材24a,24bが弾性復帰して、この板バネ部材24a,24bの下端部に設けられた突部と突出部25a,25b間にカバー部材3の軸部15c、16cが挟み込まれる。これにより、カバー部材3は、軸部15c、16cを回動軸として、ケース本体2に対して回動可能に取り付けられる。
【0038】
ケース本体2の後端部2e側の左右両端部には、カバー部材3の開放動作を規制するための一対のスライド部材26,27が取り付けられている。このスライド部材26,27は、カバー部材3の一対の係合片21a,21bが、一対の切欠部20a,20b内に挿入されたときに、係合片21a,21bに設けられた貫通孔に係合してカバー部材3の開放動作を規制する第1の位置と、貫通孔との係合を解いて、ケース本体2の左右両側面から外方に張り出し、カバー部材3の開放動作を可能とする第2の位置とに亘り、移動可能にケース本体2に取り付けられている。なお、ケース本体2の後端部2e側の左端部に取り付けられるスライド部材26と右端部に取り付けられるスライド部材27とは同一の構成とされるので、以下、左端部に取り付けられるスライド部材26を例に説明する。
【0039】
このスライド部材26は、例えば合成樹脂等からなり、図8に平面図、図9に側面図で示すように、平面略長方形の基部28と、この基部28の長辺方向の一端側に設けられ、スライド部材26を上記第2の位置から第1の位置へと移動操作するための押圧操作部29と、基部28の長辺方向の他端側に設けられ、スライド部材26が第1の位置に移動した際に、係合片21a,21bに設けられた貫通孔に挿入される挿入用突部30とを備えている。
【0040】
基部28の略中央部には、基部28の長辺方向に長い楕円形の長孔31が、基部28の厚み方向に貫通して設けられている。基部28は、この長孔31が設けられるていることにより、短辺方向に弾性変位可能とされている。また、基部28には、長孔31の挿入用突起部30側に隣接して、基部28の側面から基部28の主面に対して平行に挿入される移動規制ピンの先端部が係止されるピン係止孔32が設けられている。なお、移動規制ピンの詳細については後述する。
【0041】
このピン係止孔32は、第1の孔部32aと第2の孔部32bとが連結孔部32cを介して連続した形状に形成されている。そして、連結孔部32cの幅が第1及び第2の孔部32a,32bに比して幅狭とされていることにより、このピン係止孔32は、第1の孔部32aと第2の孔部32b間に一対のピン係止用突部33a,33bが突出した、平面略H字状とされている。
【0042】
また、基部28の長辺側の一方の側面には、スライド部材26を上記第1の位置から第2の位置へと移動操作するための操作用突部34が、基部28の厚み方向に亘り突設されている。そして、この操作用突部34を挟んで左右両側に、このスライド部材26の開閉方向を指示する文字及び矢印が刻印されている。このスライド部材26の開閉方向を指示する文字は、それぞれがこの操作用突部34を下にして、基部28の厚み方向に沿って刻印されている。従って、このスライド部材26は、上面と下面とを反転させても使用することが可能で、ケース本体2の後端部2e側の左端部に取り付けられるスライド部材26としても、右端部に取り付けられるスライド部材27としても用いることができる。
【0043】
また、基部28の長辺方向の一方の側面には、上記移動規制ピンが挿通されるピン挿通孔35が設けられている。このピン挿通孔35は、移動規制ピンの直径と略同径とされる孔径を有し、先端側が上述したピン係止孔32に連通するように、基部28の上面及び下面と平行に穿設されている。そして、基部28の長辺方向の一方の側面のピン挿通孔35が開口設けられた位置には、ピン挿通孔35の開口端部の周囲に亘り、移動規制ピンのピン挿通孔35への挿入を案内するガイド傾斜面36が設けられている。
【0044】
一方、基部28の長辺方向の他方の側面には、スライド部材26が上記第1の位置又は第2の位置に移動したときに、ケース本体2に形成された位置決め用の凹溝に係合してスライド部材26の位置決めを行うための位置決め用突部37が突設されている。
【0045】
基部28の長辺方向の一端側には、上述したように、スライド部材26を上記第2の位置から第1の位置へと移動操作するための押圧操作部29が設けられている。この押圧操作部29は、その厚みが基部28の厚みよりも大とされ、基部28の短辺方向の一方の側面から基部28の長辺方向の他方の側面にかけて設けられ、断面略L字状とされている。そして、この押圧操作部29は、基部28の上面及び下面から突出した部分と、基部28の長辺方向の他方の側面に設けられた部分の端部とが、スライド部材26の移動方向と直交する突き当て面とされ、スライド部材26が第1の位置に移動操作されたときに、ケース本体2の側壁部に設けられた溝部に当接し、スライド部材26のそれ以上の移動を抑制する。
【0046】
また、この押圧操作部29は、表面に滑り止め加工が施されており、スライド部材26の押圧操作を行いやすくするようになされている。
【0047】
基部28の長辺方向の他端側には、上述したように、スライド部材26が第1の位置に移動した際に、カバー部材3の延設片3bの係合片21a,21bに設けられた貫通孔に挿入される挿入用突部30が設けられている。この挿入用突部30の先端部には、先端に向かって次第に縮径する方向に傾斜する傾斜面30aが設けられており、係合片21a,21bに設けられた貫通孔への挿入が容易に行えるようになされている。
【0048】
一方、ケース本体2の後端部2e側の左右両側面には、図10に示すように、スライド部材26,27を移動可能に収容する収容部38,39がそれぞれ設けられている。
【0049】
この収容部38,39は、ケース本体2の左側壁部または右側壁部でそれぞれ開口する開口部40,41を有している。そして、この開口部40,41の周囲の側壁は、スライド部材26(27)の押圧操作部29に対応した形状に切り欠かれて、スライド部材26(27)が上記第1の位置に移動したときに、押圧操作部29が収容されるようになされている。
【0050】
また、収容部38,39は、スライド部材26(27)の基部28及び挿入用突起部30に対応した形状に、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向と直交する方向に穿設され、ケース本体2の裏面2c側にて開口している。そして、収容部38,39は、ケース本体2の裏面2c側に後述するバックプレートが配設されることにより、裏面2c側の開口部が閉塞される。
【0051】
また、この収容部38,39には、ケース本体の後端部2eの側壁部にて開口し、スライド部材26(27)が収容されたときに、スライド部材26(27)の操作用突部34を外部に臨ませて、スライド部材の移動操作を行うための操作用開口部42,43がそれぞれ設けられている。この操作用開口部42,43の周囲の側壁は、操作用開口部42,43の開口端縁に向かい傾斜する傾斜面とされており、操作用突部34の操作を容易に行えるようになされている。
【0052】
また、この収容部38,39の操作用開口部42,43と対向する壁面には、スライド部材26(27)が上記第1の位置に移動したときに、スライド部材26(27)の位置決め用突部37に係合し、スライド部材26(27)の位置決めを図るための図示しない溝部と、スライド部材26(27)が第2の位置に移動したときに、スライド部材26(27)の位置決め用突部37に係合し、スライド部材26(27)の位置決めを図るための図示しない溝部とがそれぞれ形成されている。
【0053】
スライド部材26(27)をこの収容部38,39に収納する際は、スライド部材26(27)を挿入用突部34を前側にして、ケース本体2の左側面又は右側面にて開口する開口部40,41から収容部38,39内に挿入する。このときスライド部材26(27)の基部28には、上述したように長孔31が設けられているので、基部28は弾性変位して、挿入方向と直交する方向に縮径する。そして、操作用突部34が収容部38,39の壁部に囲まれた領域を通過して操作用開口部42,43から外部へ向けて突出すると、基部28が弾性復帰して、操作用突部34が操作用開口部42,43内に保持される。これにより、スライド部材26(27)の脱落が防止される。
【0054】
ディスク収納装置1は、以上のように、ケース本体2にスライド部材26(27)を取り付け、このスライド部材26(27)をカバー部材3に係合させて、カバー部材3の開放動作を規制することにより、カバー部材3の開放動作が確実に規制され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合が回避される。
【0055】
また、このディスク収納装置1は、カバー部材3が開放される際は、スライド部材26(27)が上記第2の位置、すなわちケース本体2の左右両側面から外方に張り出した位置に移動されるので、カバー部材3を開放した状態では、ディスク収納装置1全体の幅がドライブ装置のディスク挿入口の幅よりも大とされ、カバー部材3を開放した状態で誤ってドライブ装置に挿入されることが防止される。
【0056】
なお、スライド部材26(27)が第2の位置に移動した際のディスク収納装置1全体の幅は、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の長さよりも大とされることが望ましい。ドライブ装置は、通常、ディスク収納装置が誤った方向から挿入されることを防止するために、ディスク挿入口の幅がディスク収納装置の挿入方向の長さよりも小となるように設計されている。したがって、ディスク収納装置1は、スライド部材26(27)が第2の位置に移動した際のディスク収納装置1全体の幅を、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の長さよりも大とすることにより、カバー部材3を開放した状態で誤ってドライブ装置に挿入されることをより確実に防止することができる。
【0057】
なお、以上は、スライド部材26(27)をケース本体2の後端部2e側の左右両端部に取り付けて、カバー部材3の係合片21a,21bに係合することにより、カバー部材2の開放動作を規制するようにした例について説明したが、本発明に係るディスク収納装置は、この例に限定されるものではなく、例えばカバー部材2にスライド部材26(27)を取り付けて、スライド部材26(27)がケース本体2に係合されることにより、カバー部材2の開放動作が規制されるようにしてもよい。
【0058】
ところで、スライド部材26(27)がケース本体2に取り付けられた後は、スライド部材26(27)の操作性や脱落のおそれ等を考慮すると、基部28の過剰な変位が抑制されることが望ましい。そこで、ケース本体2に取り付けられたスライド部材26(27)の長孔31には、上述したバックプレートに設けられた一対の軸部がそれぞれ挿入されるようにする。
【0059】
このバックプレート44は、ケース本体2の裏面2c側に取り付けられて、シャッタ部材6の脱落を防止するとともに、スライド部材26(27)を収容する収容部38,39のケース本体裏面2c側の開口部を閉塞するためのものであって、図11に示すように、合成樹脂等を略長方形の板状に成形してなる。そして、このバックプレート44の短辺方向の一方の端部には、バックプレート44がケース本体2に取り付けられたときに、シャッタ部材6の係止片6bが挿入される凹状部45が、長辺に沿ってシャッタ部材6の移動量に応じた長さに形成されている。
【0060】
また、このバックプレート44の短辺方向の他方の端部の両端部には、バックプレート44がケース本体2に取り付けられたときに、スライド部材26(27)の長孔31に挿入され、スライド部材26(27)の過剰な変位を防止する軸部46,47がそれぞれ設けられている。
【0061】
さらに、このバックプレート44の主面には、複数の箇所に、バックプレート44をケース本体2に取り付けるための取り付け用突状部48が設けられている。この取り付け用突状部48は、バックプレート44の主面上からやや突出した環状の突出部として構成され、バックプレート44をケース本体2に取り付ける際に、ケース本体2の裏面2cに当接する。そして、バックプレート44は、取り付け用突状部48がケース本体2の裏面2cに当接した状態で超音波溶着を行うことにより、ケース本体2の裏面2c側に取り付けられる。なお、このとき、スライド部材26(27)の長孔31に挿入された軸部46,47の先端部も、ケース本体2に溶着されることが望ましい。このように、軸部46,47の先端部がケース本体2に溶着されることにより、スライド部材26(27)の移動動作が安定するとともに、スライド部材26(27)の脱落がより確実に防止される。
【0062】
ところで、ケース本体2には、図12に示すように、後端部2eの左右両端部に位置して、バックプレート44の軸部46,47の先端部が挿入される一対の凹部49a,49bが穿設されている。すなわち、バックプレート44の軸部46,47は、スライド部材26(27)の基部28に設けられた長孔31を介して先端部が一対の凹部49a,49bにそれぞれ挿入される。
【0063】
この凹部49a,49bは、バックプレート44をケース本体2に取り付ける際の位置決めを行うためのものであって、一方の凹部49aは、バックプレート44の一方の軸部46の外形寸法と略同径とされている。そして、他方の凹部49bは、バックプレート44を成形する際の誤差による軸部46,47の相対的な位置ずれを吸収するために、バックプレート44の他方の軸部47の外形寸法よりもやや大径に形成されている。特にこの他方の凹部49bは、ドライブ装置への挿入方向と直交する方向に長い形状とされることにより、バックプレート44の軸部46,47の横方向のばらつきを吸収するようになされている。
【0064】
また、ケース本体2の後端部2eの側壁部には、図10に示すように、スライド部材26(27)の移動を規制してカバー部材3の開放を規制する移動規制ピンが挿通される規制ピン挿通孔50,51がそれぞれ設けられている。この規制ピン挿通孔50,51の周囲の側壁は、規制ピン挿通孔50,51の開口端縁に向かい傾斜する傾斜面とされて、移動規制ピンの挿入が容易に行えるようになされていることが望ましい。
【0065】
規制ピン挿通孔50,51にそれぞれ挿通される移動規制ピン52は、図13及び図14に示すように、円柱状の基部52aと、この基部52aの先端側に設けられた略円錐状の係止部52bとからなる。そして、基部52aと係止部52b間に段差が形成されており、この段差がスライド部材26(27)に設けられた一対のピン係止用突部33a,33bに係止され、移動規制ピン52の抜き出しを規制するための係止爪53とされている。また、基部52aの挿入方向基端側には、この移動規制ピン52の挿入を容易に行えるようにするための凹部54が設けられている。
【0066】
また、この移動規制ピン52には、係止部52bから基部52aの先端側にかけて、移動規制ピン52の移動方向に沿って割り溝55が設けられている。この割り溝55は、例えば図14に示すように、移動規制ピン52の移動方向の先端側を3等分するように、断面略Y字状に形成される。移動規制ピン52は、このように割り溝55が設けられることにより、円柱の中心に向かって縮径するように弾性変位可能とされる。
【0067】
なお、ここでは円柱状の基部52aと略円錐状の係止部52bとからなる移動規制ピン52を例に説明しているが、本発明のディスク収納装置1に用いられる移動規制ピンの形状は、この例に限定されるものではなく、例えば図15に示すように、角柱状の基部56aと、この角柱状の基部56aの先端側に設けられた係止部56bとからなるようにしてもよい。この場合も、移動規制ピン56には、移動方向に沿って割り溝57を形成し、移動方向と直交する方向に弾性変位可能とする。
【0068】
また、本発明のディスク収納装置1に用いられる移動規制ピンは、係止部の先端部から基部にかけて、移動規制ピンの内部に空間が形成されるように、移動方向に沿って凹状部を形成して、移動方向と直交する方向に弾性変位可能とするようにしてもよい。
【0069】
以上のように構成される移動規制ピン52は、初期状態においては、図16(A)に示すように、ケース本体2の後端部2eの側壁部に設けられた規制ピン挿通孔50,51からスライド部材26(27)に設けられたピン挿通孔35に亘ってそれぞれ挿通され、係止部52bがピン係止孔32の第1の孔部32a内に収容される。このとき、スライド部材26(27)は、移動規制ピン52を介してケース本体2に連結されることになるので、スライド部材26(27)の移動が規制される。
【0070】
そして、移動規制ピン52は、ケース本体2側からスライド部材26(27)側へ押し込み操作されると、移動方向に沿って設けられた割り溝55の作用により係止部52bが縮径する方向に弾性変位し、図16(B)に示すように、ピン係止孔32の連結孔32cを通過して第2の孔部32b内に収容される。移動規制ピン52は、このように移動することにより、完全にスライド部材26(27)内に収容される。これにより、スライド部材26(27)は、ケース本体2との係合が解除されて移動が可能となる。
【0071】
また、移動規制ピン52は、ケース本体2側からスライド部材26(27)側へ押し込み操作されて、係止部52bがピン係止孔32の第2の孔部32b内に収容されると、係止部52bが弾性復帰して拡径し、係止部52bの下端に設けられた係止爪53が、ピン係止孔32の第1の孔部32aと第2の孔部32b間に設けられた係止用突部33a,33bに係止され、もとの位置への復帰が不能とされる。
【0072】
なお、以上は、ケース本体2の後端部2eの側壁部に規制ピン挿通孔50,51を設け、移動規制ピン52をケース本体2の後端部2e側からスライド部材26(27)に亘って挿通した例について説明したが、移動規制ピン52の挿通位置はこの例に限定されるものではなく、例えば図17に示すように、ケース本体2の裏面2c側から厚み方向に貫通する規制ピン挿通孔50,51を設け、移動規制ピン52をケース本体2の裏面2c側からスライド部材26(27)に亘って挿通するようにしてもよい。このように、ケース本体2の裏面2c側に規制ピン挿通孔50,51を設け、ケース本体2の裏面2c側から移動規制ピン52を挿通することにより、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着された際に、移動規制ピン52が押し込まれているか否かの検出を容易に行うことができる。
【0073】
また、以上は、移動規制ピン52をケース本体2とスライド部材26(27)間に亘って挿通し、スライド部材26(27)の移動を規制することによりカバー部材の開放を規制するようにした例について説明したが、本発明のディスク収納装置1は、図18に示すように、ケース本体2にカバー部材3の延設片3bと対向する壁部58を設け、カバー部材3の延設片3bとこのケース本体2の壁部58とに亘って移動規制ピン52を挿通して直接カバー部材の開放を規制するようにしてもよい。この場合は、ケース本体2の主面2aとカバー部材3のカバー本体3aとの対向面間に移動規制ピン52の係止部52を係止する係止用突部59a,59bを設け、移動規制ピン52が移動されたときに、係止部52bがこの係止用突部59a,59bに係止されるようにすることが望ましい。
【0074】
次に、以上のように構成されるディスク収納装置1のカバー部材3を開放する際の動作について説明する。
【0075】
このディスク装置1は、初期状態においては、図19(A)に示すように、スライド部材26,27がケース本体2の収容部38,39内に押し込まれた状態とされている。このとき、カバー部材3はディスク収納用凹部4をするように、ケース本体2に対して閉じた状態とされており、一対の係合片21a,21bがケース本体2に設けられた切欠部20a,20bに係合されている。
【0076】
そして、スライド部材26,27の挿入用突部30がカバー部材3の係合片21a,21bに穿設された貫通孔に挿通され、カバー部材3の開放動作が抑制されている。
【0077】
また、このとき、移動規制ピン52は、ケース本体2の後端部2eの側壁部に設けられた規制ピン挿通孔50,51からスライド部材26,27に設けられたピン挿通孔35及び第1の孔部32aに亘って挿通され、スライド部材26,27の移動を規制している。したがって、このディスク収納装置1は、初期状態においては、カバー部材3がディスク収納用凹部4を閉塞した状態が保持され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合が回避される。
【0078】
そして、このディスク収納装置1は、図19(B)に示すように、移動規制ピン52がスライド部材26,27内に押し込まれ、スライド部材26,27がケース本体2の側面側へ移動されることにより、カバー部材3をケース本体2に対して開放することが可能となる。
【0079】
すなわち、移動規制ピン52がスライド部材26,27側へ押し込み操作され、スライド部材26,27内に完全に収容された状態とされると、スライド部材26,27は、ケース本体2との係合が解除されて移動が可能となる。そして、スライド部材26,27がケース本体2の側面側へ移動されると、スライド部材26,27の挿入用突部30がカバー部材3の係合片21a,21bに設けられた貫通孔から抜き出され、カバー部材3の開放動作が可能となる。
【0080】
なお、移動規制ピン52は、上述したように、一度スライド部材26,27側へ押し込まれると、もとの位置への復帰が不能となる。このディスク収納装置1は、このように、一度押し込まれた移動規制ピン52のもとの位置への復帰を不能とすることにより、カバー部材3が開放されたか否かを判別することができるようになされている。
【0081】
以上説明したように、このディスク収納装置1は、ライトプロテクタ11を備えることにより、ディスク収納用凹部4内に収納された書き換え可能なのディスク状記録媒体に記録された情報に誤って上書きをして記録された情報を消去してしまうことが防止される。
【0082】
また、このディスク収納措置1は、ケース本体2にスライド部材26(27)を取り付け、このスライド部材26(27)をカバー部材3に係合させて、カバー部材3の開放動作を規制するようにしているので、カバー部材3の開放動作が確実に規制され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合を回避することができる。
【0083】
さらに、このディスク収納装置1は、移動規制ピン52をスライド部材26(27)内にに押し込むことにより、スライド部材26(27)をカバー部材3との係合を解除する位置に移動可能とし、一度押し込まれた移動規制ピン52はもとの位置へ復帰できないようにしているので、カバー部材3が開放されたか否かを検出することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係るディスク収納装置は、初期状態では、開閉規制ピンが所定の第1の位置に位置して、カバー部材の開放動作を規制するようにしているので、カバー部材が安易に開放されて、収納されたディスクを傷つけてしまうといった不都合が回避される。
【0085】
また、このディスク収納装置は、カバー部材を開放する際は、開閉規制ピンを第1の位置への復帰が不能とされる第2の位置に移動させるようにしているので、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残ることになり、品質管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク収納装置のカバー部材が開放された状態を示す斜視図である。
【図2】同ディスク収納装置の裏面側をスライド部材が分解された状態で示す斜視図である。
【図3】同ディスク収納装置の裏面側を拡大して示す要部拡大斜視図である。
【図4】ライトプロテクタの側面図である。
【図5】上記ライトプロテクタをケース本体に取り付ける動作を説明する図であり、(A)はライトプロテクタをケース本体に取り付ける前の状態を示す断面図であり、(B)はライトプロテクタをケース本体に取り付けている状態を示す断面図であり、(C)はライトプロテクタをケース本体に取り付けた後の状態を示す断面図である。
【図6】カバー部材の斜視図である。
【図7】上記ケース本体の平面図である。
【図8】スライド部材の平面図である。
【図9】上記スライド部材の側面図である。
【図10】上記ケース本体の側面図である。
【図11】バックプレートの斜視図である。
【図12】上記ケース本体の裏面図である。
【図13】移動規制ピンの側面図である。
【図14】同移動規制ピンの正面図である。
【図15】他の移動規制ピンの斜視図である。
【図16】上記移動規制ピンをスライド部材に押し込む動作を説明する図であり、(A)は移動規制ピンをスライド部材に押し込む前の状態を示す模式図であり、(B)は移動規制ピンをスライド部材に押し込んだ後の状態を示す模式図である。
【図17】他のディスク収納装置を示す要部拡大断面図である。
【図18】さらに他のディスク収納装置を示す要部拡大断面図である。
【図19】上記カバー部材の開放動作を説明する図であり、(A)はカバー部材が閉塞された状態を示す模式的平面図であり、(B)はカバー部材が開放された状態を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
1 ディスク収納装置、2 ケース本体、3 カバー部材、4 ディスク収納用凹部、26,27 スライド部材、32 ピン係止孔、35 ピン挿通孔、50,51 ピン挿通孔、52 移動規制ピン、52a 基部、52b 係止部、53 係止爪、54 凹部、55 割り溝
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク状の記録媒体を回転可能に収納するディスク収納装置に関し、特に書き換え可能なのディスク状記録媒体を収納するのに好適なディスク収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、磁気ディスクや光ディスク等のディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を、ドライブ装置に直接装着せずに、ケースに収納した状態で再生を行えるようにしたディスク収納装置が提案されている。
【0003】
このようなディスク収納装置としては、特開平6−68641号公報にて開示されるように、ディスクを収納する収納部が設けられたケース本体と、収納部を閉塞するカバー部材とを備え、このカバー部材をケース本体に対して開閉可能に取り付けることにより、収納部に収納されたディスクの出し入れが自在に行えるようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなディスク収納装置に収納されるディスクは、記録密度の向上を図るために、記録トラックの狭ピッチ化や信号領域の細密化が進んでおり、特に高密度記録を実現したDVD(digital Versatile Disc/Digital Video disc)等においては、その取扱いを慎重に行うことが要求される。
【0005】
したがって、こうしたディスクを収納するディスク収納装置としては、カバー部材が安易に開放されないようにして、収納されたディスクを保護することが望まれている。また、このディスク収納装置は、品質管理等の観点から、ユーザによりカバー部材が開けられたかどうかの確認がとれるようにすることが望ましい。
【0006】
そこで、本発明は、初期状態においてはカバー部材の開放が規制されているとともに、一度カバー部材が開放された後は、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残るようにしたディスク収納装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディスク収納装置は、ディスク状記録媒体が収納されるディスク収納部が設けられたケース本体と、このケース本体のディスク収納部を開閉するカバー部材と、このカバー部材によるディスク収納部の開閉を規制する開閉規制ピンとを備えている。
【0008】
そして、このディスク収納装置は、初期状態では、開閉規制ピンが所定の第1の位置に位置することにより、ディスク収納部がカバー部材により閉塞された状態とされ、カバー部材を開放可能とするときに、開放規制ピンが、第1の位置への復帰が不能とされる所定の第2の位置に移動されるようにしている。
【0009】
このディスク収納装置は、初期状態では、カバー部材の開放動作が第1の位置に位置する開閉規制ピンにより規制され、開閉規制ピンが第2の位置に移動することにより、カバー部材が開放可能とされる。
【0010】
そして、開放規制ピンは、第2の位置に移動すると第1の位置への復帰が不能とされるので、このディスク収納装置は、カバー部材が開放されると、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残ることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るディスク収納装置について、図面を参照して説明する。
【0012】
このディスク収納装置1は、DVD−RAM等の書き換え可能なディスク状記録媒体(以下、ディスクという。)を回転可能に収納し、ドライブ装置に装着されて、収納されたディスクに対する記録再生を行うための収納装置であって、図1に斜視図で示すように、ディスクを収納するケース本体2と、このケース本体2に対して開閉可能に取り付けられたカバー部材3とを備えている。
【0013】
ケース本体2は、合成樹脂等を平面略矩形の板状に成形してなるものである。そして、このケース本体2の主面部2aの中央には、ディスクを収納するためのディスク収納用凹部4が、ディスクの外形に対応した円形に形成されている。
【0014】
また、ケース本体2には、このディスク収納用凹部4の中央部から、図1中矢印Aで示すディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の前端側(以下、前端部2bという。)にかけて、ケース本体2の厚み方向に貫通して、窓部5が設けられている。
【0015】
この窓部5は、ディスク収納用凹部4の中央部に位置して、ドライブ装置に設けられたスピンドルモータのターンテーブルに対応した大きさの円形に形成された円形窓部5aと、この円形窓部5aから前端部2bにかけて、ドライブ装置に設けられたヘッド装置の移動量に対応した大きさの矩形に形成された矩形窓部5bとが一体に形成されてなる。そして、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着されたときは、スピンドルモータの先端部が、円形窓部5aを介してケース本体2内に進入し、ヘッド装置が矩形窓部5bを介してケース本体2内に進入する。
【0016】
また、ケース本体2には、図2に示すように、その裏面2cから前端部2bにかけて、上記窓部5を開閉するためのシャッタ部材6が取り付けられている。このシャッタ部材6は、例えば金属板等からなり、上記窓部5を閉塞するに足る大きさの略長方形の板状に形成されている。そして、このシャッタ部材6は、長辺方向の一方の端部に短辺方向に沿って断面略コの字状に折り曲げられた保持片6aが設けられている。また、このシャッタ部材6の長辺方向の他方の端部には、段差部を介して、係止片6bが延設されている。
【0017】
ところで、ケース本体2の前端部2b側の側面には、ディスク収納装置1の挿入方向と直交する方向に、スリット7が形成されている。そして、ケース本体2の前端部2bには、このスリット7に嵌合して、スリット7に沿って移動可能にスライダー8が設けられている。そして、このスライダー8に上記シャッタ部材6の保持片6aが係着されている。これにより、シャッタ部材6は、ケース本体2に対して、ディスク収納装置1の装着方向と直交する方向にスライド可能に取り付けられている。
【0018】
このシャッタ部材6は、常態においてはスライダー8が図示しないバネ機構により付勢されていることにより、上記窓部5を閉塞するする位置に配置されている。そして、このシャッタ部材6は、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着され、スライダー8がバネ機構の付勢力に抗してスリット7に沿って移動操作されると、このスライダー8の移動に伴ってディスク収納装置1の装着方向と直交する方向に移動し、窓部5を開放する。
【0019】
このディスク収納装置1は、このようにドライブ装置に装着されていないときに、シャッタ部材6により窓部5が閉塞されることにより、ディスク収納用凹部4内に収納されているディスクの保護が図られている。
【0020】
また、このシャッタ部材6は、上記係止片6bが、ケース本体2の裏面側に取り付けられたバックプレート9に係止されることにより、脱落が防止されている。なお、バックプレート9の詳細については後述する。
【0021】
ケース本体2の一方の側面部2d側には、図3に示すように、この側面部2dにて開口する凹状部10が形成されており、この凹状部10に、ライトプロテクタ11が収容されている。このライトプロテクタ11は、記録した情報に誤って上書きをして記録した情報を消去してしまうことを防止するための部材であって、上書きを防止する記録禁止位置と上書きを許容する記録可能位置とに亘り移動可能に凹状部10内に収容されている。
【0022】
このライトプロテクタ11は、例えば合成樹脂等からなり、図4に示すように、移動操作される操作部11aと、この操作部11aから延設され、互いに接離する方向に変位可能な第1及び第2の片11b,11cとを有している。
【0023】
そして、第1の片11bには、ドライブ装置に設けられた図示しない検出部に当接し、又は当接しないことにより、ライトプロテクタ11が上記記録禁止位置に位置しているか否かを検出するための検出用突起部12が設けられている。また、第2の片11cには、このライトプロテクタ11の上記記録禁止位置又は記録可能位置における位置決めを行うための位置決め用突起部13が設けられている。
【0024】
一方、ケース本体2の一方の側面2d側に設けられた凹状部10は、この一方の側面2dにて開口し、周囲を側壁によって囲繞された第1の開口部10aを有している。そして、ライトプロテクタ11が凹状部10内に収容されたときに、この第1の開口部10aから、ライトプロテクタ11の操作部11aが外部に臨むようになされている。
【0025】
この第1の開口部10aの開口端縁には、それぞれ凹状部10内に向けて傾斜するガイド面14が設けられており、ライトプロテクタ11の凹状部10内への挿入を案内するようになされている。
【0026】
また、この凹状部10は、ケース本体2の裏面2c側にて開口する第2の開口部10bを有している。そして、ライトプロテクタ11が凹状部10内に収容されたときに、この第2の開口部10bから、ライトプロテクタ11の第1の片11bに設けられた検出用突起部12が外部に臨むようになされている。ドライブ装置に設けられた検出部は、ディスク収納装置1がドライブ装置に挿入された際に、この第2の開口部10bを介して検出用突起部12に当接し、又は当接しないことにより、記録防止部材11が上記記録禁止位置に位置しているか否かを検出する。
【0027】
また、凹状部10のケース本体2の主面部2a側の壁部には、図示を省略するが、ライトプロテクタ11が上記記録禁止位置に移動した際に、ライトプロテクタ11の第2の片11cに設けられた位置決め用突起部13が係合する第1の位置決め用溝部と、ライトプロテクタ11が上記記録可能位置に移動した際に、位置決め用突起部13が係合する第2の位置決め用溝部とがそれぞれ形成されている。
【0028】
ところで、ライトプロテクタ11は、以下のようにして凹状部10内に収容される。即ち、ライトプロテクタ11は、図5(A)に示すように、第1及び第2の片11b,11cが設けられた側から、第1の開口部10aを介して、凹状部10内に向けて挿入される。このとき、第1の片11bは、図5(B)に示すように、第1の開口部10aの開口端縁に設けられたガイド面14に案内されて、第2の片11cに対し接近する方向に弾性変位する。そして、ライトプロテクタ11は、第1の片11cに設けられた検出用突起部12が第1の開口部10aを通過すると、図5(C)に示すように、第1の片11cが弾性復帰して、検出用突起部12が第2の開口部10bを囲む周壁に係止されることにより、脱落が防止される。
【0029】
このディスク収納装置1は、以上のようにライトプロテクタ11が設けられることにより、ディスクに記録された情報に誤って上書きをして記録された情報を消去してしまうことが防止される。
【0030】
また、ケース本体2には、ディスク収納用凹部4を開閉するためのカバー部材3が、ケース本体2に対して回動可能に取り付けられている。
【0031】
このカバー部材3は、例えばディスク収納用凹部4に収納されたディスクを外部から目視できるように透明のプラスチック等からなり、図6に示すように、ディスク収納用凹部4を閉塞するに足る大きさのカバー本体3aと、このカバー本体3a一端側から延設される延設片3bとを有している。そして、カバー本体3aの他端側の左右両端部には、一対の取り付け部15,16が設けられている。
【0032】
カバー本体3aは、一端側がディスク収納用凹部4に対応した円形に成形されており、他端側がケース本体2の外形形状に対応した矩形に成形されている。また、カバー本体3aの略中央部には、ケース本体2に形成された円形窓部5aと対応した大きさの円形孔17が設けられている。そして、この円形孔17にディスク押圧部材18が遊挿されている。
【0033】
このディスク押圧部材18は、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクの中心部を保持するためのものであり、例えば合成樹脂等により円盤状に形成され、内部にドライブ装置のスピンドルモータによりマグネットチャッキングされるための金属板が埋め込まれている。そして、このディスク押圧部材18は、円形孔17の孔縁に設けられた支持爪19により、回動及び揺動可能に支持されている。
【0034】
カバー本体3aの一端側から延設される延設片3bは、先端部がカバー本体3aに対して直交しケース本体2の裏面2c側に向かう方向に折り曲げられて、断面L字状とされている。そして、この延設片3bの左右両端部には、カバー部材3がケース本体2に重ね合わされ、ディスク収納用凹部4を閉塞するときに、ケース本体2のドライブ装置への挿入方向後端部(以下、後端部2eという。)側に設けられた一対の切欠部20a,20b内に挿入される一対の係合片21a,21bが設けられている。この係合片21a,21bには、それぞれ貫通孔が穿設されており、カバー部材3がディスク収納用凹部4を閉塞するときに、この貫通孔に後述するスライド部材の先端部が挿通されることにより、カバー部材3の開放動作が規制される。
【0035】
カバー本体3aの他端側の左右両端部に設けられた一対の取り付け部15,16は、カバー本体3aから外方に向けて突出する一対の突出片15a,15b、16a,16bと、これら突出片15a,15b、16a,16bを連結する軸部15c、16cとをそれぞれ備えている。そして、カバー部材3は、この一対の取り付け部15,16を介してケース本体2に取り付けられ、一対の軸部15c,16cを支軸として、ケース本体2に対して回動可能となされている。
【0036】
一方、ケース本体2には、図7に示すように、前端部2bの左右両端部側に位置して、カバー部材3の一対の取り付け部15,16の突出片15a,15b、16a,16bがそれぞれ挿通される一対の溝部22a,22b及び23a,23bがそれぞれ設けられている。そして、これら一対の溝部22a,22bの間及び23a,23bの間には、それぞれケース本体2の主面部2a側から裏面2c側に弾性変位可能な板バネ部材24a,24bが主面部2aと一体に形成されている。この板バネ部材24a,24bの下端部には、図示しない突部がそれぞれ設けられている。また、この板バネ部材24a,24bの先端部と対向する位置には、所定間隔の隙間を存して、突出部25a,25bが板バネ部材24a,24bに向けて突出して設けられている。
【0037】
ケース本体2にカバー部材3を取り付ける際は、まず、カバー部材3の一対の取り付け部15,16の突出片15a,15b、16a,16bをケース本体2の一対の溝部22a,22b及び23a,23bにそれぞれ挿通し、取り付け部15,16の軸部15c、16cを板バネ部材24a,24bに当接させる。そして、板バネ部材24a,24bをケース本体2の裏面2c側に弾性変位させながら、軸部15c、16cを板バネ部材24a,24bの先端部と突出部25a,25b間の隙間からケース本体2の裏面2b側に押し込む。軸部15c、16cが所定量押し込まれると、板バネ部材24a,24bが弾性復帰して、この板バネ部材24a,24bの下端部に設けられた突部と突出部25a,25b間にカバー部材3の軸部15c、16cが挟み込まれる。これにより、カバー部材3は、軸部15c、16cを回動軸として、ケース本体2に対して回動可能に取り付けられる。
【0038】
ケース本体2の後端部2e側の左右両端部には、カバー部材3の開放動作を規制するための一対のスライド部材26,27が取り付けられている。このスライド部材26,27は、カバー部材3の一対の係合片21a,21bが、一対の切欠部20a,20b内に挿入されたときに、係合片21a,21bに設けられた貫通孔に係合してカバー部材3の開放動作を規制する第1の位置と、貫通孔との係合を解いて、ケース本体2の左右両側面から外方に張り出し、カバー部材3の開放動作を可能とする第2の位置とに亘り、移動可能にケース本体2に取り付けられている。なお、ケース本体2の後端部2e側の左端部に取り付けられるスライド部材26と右端部に取り付けられるスライド部材27とは同一の構成とされるので、以下、左端部に取り付けられるスライド部材26を例に説明する。
【0039】
このスライド部材26は、例えば合成樹脂等からなり、図8に平面図、図9に側面図で示すように、平面略長方形の基部28と、この基部28の長辺方向の一端側に設けられ、スライド部材26を上記第2の位置から第1の位置へと移動操作するための押圧操作部29と、基部28の長辺方向の他端側に設けられ、スライド部材26が第1の位置に移動した際に、係合片21a,21bに設けられた貫通孔に挿入される挿入用突部30とを備えている。
【0040】
基部28の略中央部には、基部28の長辺方向に長い楕円形の長孔31が、基部28の厚み方向に貫通して設けられている。基部28は、この長孔31が設けられるていることにより、短辺方向に弾性変位可能とされている。また、基部28には、長孔31の挿入用突起部30側に隣接して、基部28の側面から基部28の主面に対して平行に挿入される移動規制ピンの先端部が係止されるピン係止孔32が設けられている。なお、移動規制ピンの詳細については後述する。
【0041】
このピン係止孔32は、第1の孔部32aと第2の孔部32bとが連結孔部32cを介して連続した形状に形成されている。そして、連結孔部32cの幅が第1及び第2の孔部32a,32bに比して幅狭とされていることにより、このピン係止孔32は、第1の孔部32aと第2の孔部32b間に一対のピン係止用突部33a,33bが突出した、平面略H字状とされている。
【0042】
また、基部28の長辺側の一方の側面には、スライド部材26を上記第1の位置から第2の位置へと移動操作するための操作用突部34が、基部28の厚み方向に亘り突設されている。そして、この操作用突部34を挟んで左右両側に、このスライド部材26の開閉方向を指示する文字及び矢印が刻印されている。このスライド部材26の開閉方向を指示する文字は、それぞれがこの操作用突部34を下にして、基部28の厚み方向に沿って刻印されている。従って、このスライド部材26は、上面と下面とを反転させても使用することが可能で、ケース本体2の後端部2e側の左端部に取り付けられるスライド部材26としても、右端部に取り付けられるスライド部材27としても用いることができる。
【0043】
また、基部28の長辺方向の一方の側面には、上記移動規制ピンが挿通されるピン挿通孔35が設けられている。このピン挿通孔35は、移動規制ピンの直径と略同径とされる孔径を有し、先端側が上述したピン係止孔32に連通するように、基部28の上面及び下面と平行に穿設されている。そして、基部28の長辺方向の一方の側面のピン挿通孔35が開口設けられた位置には、ピン挿通孔35の開口端部の周囲に亘り、移動規制ピンのピン挿通孔35への挿入を案内するガイド傾斜面36が設けられている。
【0044】
一方、基部28の長辺方向の他方の側面には、スライド部材26が上記第1の位置又は第2の位置に移動したときに、ケース本体2に形成された位置決め用の凹溝に係合してスライド部材26の位置決めを行うための位置決め用突部37が突設されている。
【0045】
基部28の長辺方向の一端側には、上述したように、スライド部材26を上記第2の位置から第1の位置へと移動操作するための押圧操作部29が設けられている。この押圧操作部29は、その厚みが基部28の厚みよりも大とされ、基部28の短辺方向の一方の側面から基部28の長辺方向の他方の側面にかけて設けられ、断面略L字状とされている。そして、この押圧操作部29は、基部28の上面及び下面から突出した部分と、基部28の長辺方向の他方の側面に設けられた部分の端部とが、スライド部材26の移動方向と直交する突き当て面とされ、スライド部材26が第1の位置に移動操作されたときに、ケース本体2の側壁部に設けられた溝部に当接し、スライド部材26のそれ以上の移動を抑制する。
【0046】
また、この押圧操作部29は、表面に滑り止め加工が施されており、スライド部材26の押圧操作を行いやすくするようになされている。
【0047】
基部28の長辺方向の他端側には、上述したように、スライド部材26が第1の位置に移動した際に、カバー部材3の延設片3bの係合片21a,21bに設けられた貫通孔に挿入される挿入用突部30が設けられている。この挿入用突部30の先端部には、先端に向かって次第に縮径する方向に傾斜する傾斜面30aが設けられており、係合片21a,21bに設けられた貫通孔への挿入が容易に行えるようになされている。
【0048】
一方、ケース本体2の後端部2e側の左右両側面には、図10に示すように、スライド部材26,27を移動可能に収容する収容部38,39がそれぞれ設けられている。
【0049】
この収容部38,39は、ケース本体2の左側壁部または右側壁部でそれぞれ開口する開口部40,41を有している。そして、この開口部40,41の周囲の側壁は、スライド部材26(27)の押圧操作部29に対応した形状に切り欠かれて、スライド部材26(27)が上記第1の位置に移動したときに、押圧操作部29が収容されるようになされている。
【0050】
また、収容部38,39は、スライド部材26(27)の基部28及び挿入用突起部30に対応した形状に、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向と直交する方向に穿設され、ケース本体2の裏面2c側にて開口している。そして、収容部38,39は、ケース本体2の裏面2c側に後述するバックプレートが配設されることにより、裏面2c側の開口部が閉塞される。
【0051】
また、この収容部38,39には、ケース本体の後端部2eの側壁部にて開口し、スライド部材26(27)が収容されたときに、スライド部材26(27)の操作用突部34を外部に臨ませて、スライド部材の移動操作を行うための操作用開口部42,43がそれぞれ設けられている。この操作用開口部42,43の周囲の側壁は、操作用開口部42,43の開口端縁に向かい傾斜する傾斜面とされており、操作用突部34の操作を容易に行えるようになされている。
【0052】
また、この収容部38,39の操作用開口部42,43と対向する壁面には、スライド部材26(27)が上記第1の位置に移動したときに、スライド部材26(27)の位置決め用突部37に係合し、スライド部材26(27)の位置決めを図るための図示しない溝部と、スライド部材26(27)が第2の位置に移動したときに、スライド部材26(27)の位置決め用突部37に係合し、スライド部材26(27)の位置決めを図るための図示しない溝部とがそれぞれ形成されている。
【0053】
スライド部材26(27)をこの収容部38,39に収納する際は、スライド部材26(27)を挿入用突部34を前側にして、ケース本体2の左側面又は右側面にて開口する開口部40,41から収容部38,39内に挿入する。このときスライド部材26(27)の基部28には、上述したように長孔31が設けられているので、基部28は弾性変位して、挿入方向と直交する方向に縮径する。そして、操作用突部34が収容部38,39の壁部に囲まれた領域を通過して操作用開口部42,43から外部へ向けて突出すると、基部28が弾性復帰して、操作用突部34が操作用開口部42,43内に保持される。これにより、スライド部材26(27)の脱落が防止される。
【0054】
ディスク収納装置1は、以上のように、ケース本体2にスライド部材26(27)を取り付け、このスライド部材26(27)をカバー部材3に係合させて、カバー部材3の開放動作を規制することにより、カバー部材3の開放動作が確実に規制され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合が回避される。
【0055】
また、このディスク収納装置1は、カバー部材3が開放される際は、スライド部材26(27)が上記第2の位置、すなわちケース本体2の左右両側面から外方に張り出した位置に移動されるので、カバー部材3を開放した状態では、ディスク収納装置1全体の幅がドライブ装置のディスク挿入口の幅よりも大とされ、カバー部材3を開放した状態で誤ってドライブ装置に挿入されることが防止される。
【0056】
なお、スライド部材26(27)が第2の位置に移動した際のディスク収納装置1全体の幅は、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の長さよりも大とされることが望ましい。ドライブ装置は、通常、ディスク収納装置が誤った方向から挿入されることを防止するために、ディスク挿入口の幅がディスク収納装置の挿入方向の長さよりも小となるように設計されている。したがって、ディスク収納装置1は、スライド部材26(27)が第2の位置に移動した際のディスク収納装置1全体の幅を、ディスク収納装置1のドライブ装置への挿入方向の長さよりも大とすることにより、カバー部材3を開放した状態で誤ってドライブ装置に挿入されることをより確実に防止することができる。
【0057】
なお、以上は、スライド部材26(27)をケース本体2の後端部2e側の左右両端部に取り付けて、カバー部材3の係合片21a,21bに係合することにより、カバー部材2の開放動作を規制するようにした例について説明したが、本発明に係るディスク収納装置は、この例に限定されるものではなく、例えばカバー部材2にスライド部材26(27)を取り付けて、スライド部材26(27)がケース本体2に係合されることにより、カバー部材2の開放動作が規制されるようにしてもよい。
【0058】
ところで、スライド部材26(27)がケース本体2に取り付けられた後は、スライド部材26(27)の操作性や脱落のおそれ等を考慮すると、基部28の過剰な変位が抑制されることが望ましい。そこで、ケース本体2に取り付けられたスライド部材26(27)の長孔31には、上述したバックプレートに設けられた一対の軸部がそれぞれ挿入されるようにする。
【0059】
このバックプレート44は、ケース本体2の裏面2c側に取り付けられて、シャッタ部材6の脱落を防止するとともに、スライド部材26(27)を収容する収容部38,39のケース本体裏面2c側の開口部を閉塞するためのものであって、図11に示すように、合成樹脂等を略長方形の板状に成形してなる。そして、このバックプレート44の短辺方向の一方の端部には、バックプレート44がケース本体2に取り付けられたときに、シャッタ部材6の係止片6bが挿入される凹状部45が、長辺に沿ってシャッタ部材6の移動量に応じた長さに形成されている。
【0060】
また、このバックプレート44の短辺方向の他方の端部の両端部には、バックプレート44がケース本体2に取り付けられたときに、スライド部材26(27)の長孔31に挿入され、スライド部材26(27)の過剰な変位を防止する軸部46,47がそれぞれ設けられている。
【0061】
さらに、このバックプレート44の主面には、複数の箇所に、バックプレート44をケース本体2に取り付けるための取り付け用突状部48が設けられている。この取り付け用突状部48は、バックプレート44の主面上からやや突出した環状の突出部として構成され、バックプレート44をケース本体2に取り付ける際に、ケース本体2の裏面2cに当接する。そして、バックプレート44は、取り付け用突状部48がケース本体2の裏面2cに当接した状態で超音波溶着を行うことにより、ケース本体2の裏面2c側に取り付けられる。なお、このとき、スライド部材26(27)の長孔31に挿入された軸部46,47の先端部も、ケース本体2に溶着されることが望ましい。このように、軸部46,47の先端部がケース本体2に溶着されることにより、スライド部材26(27)の移動動作が安定するとともに、スライド部材26(27)の脱落がより確実に防止される。
【0062】
ところで、ケース本体2には、図12に示すように、後端部2eの左右両端部に位置して、バックプレート44の軸部46,47の先端部が挿入される一対の凹部49a,49bが穿設されている。すなわち、バックプレート44の軸部46,47は、スライド部材26(27)の基部28に設けられた長孔31を介して先端部が一対の凹部49a,49bにそれぞれ挿入される。
【0063】
この凹部49a,49bは、バックプレート44をケース本体2に取り付ける際の位置決めを行うためのものであって、一方の凹部49aは、バックプレート44の一方の軸部46の外形寸法と略同径とされている。そして、他方の凹部49bは、バックプレート44を成形する際の誤差による軸部46,47の相対的な位置ずれを吸収するために、バックプレート44の他方の軸部47の外形寸法よりもやや大径に形成されている。特にこの他方の凹部49bは、ドライブ装置への挿入方向と直交する方向に長い形状とされることにより、バックプレート44の軸部46,47の横方向のばらつきを吸収するようになされている。
【0064】
また、ケース本体2の後端部2eの側壁部には、図10に示すように、スライド部材26(27)の移動を規制してカバー部材3の開放を規制する移動規制ピンが挿通される規制ピン挿通孔50,51がそれぞれ設けられている。この規制ピン挿通孔50,51の周囲の側壁は、規制ピン挿通孔50,51の開口端縁に向かい傾斜する傾斜面とされて、移動規制ピンの挿入が容易に行えるようになされていることが望ましい。
【0065】
規制ピン挿通孔50,51にそれぞれ挿通される移動規制ピン52は、図13及び図14に示すように、円柱状の基部52aと、この基部52aの先端側に設けられた略円錐状の係止部52bとからなる。そして、基部52aと係止部52b間に段差が形成されており、この段差がスライド部材26(27)に設けられた一対のピン係止用突部33a,33bに係止され、移動規制ピン52の抜き出しを規制するための係止爪53とされている。また、基部52aの挿入方向基端側には、この移動規制ピン52の挿入を容易に行えるようにするための凹部54が設けられている。
【0066】
また、この移動規制ピン52には、係止部52bから基部52aの先端側にかけて、移動規制ピン52の移動方向に沿って割り溝55が設けられている。この割り溝55は、例えば図14に示すように、移動規制ピン52の移動方向の先端側を3等分するように、断面略Y字状に形成される。移動規制ピン52は、このように割り溝55が設けられることにより、円柱の中心に向かって縮径するように弾性変位可能とされる。
【0067】
なお、ここでは円柱状の基部52aと略円錐状の係止部52bとからなる移動規制ピン52を例に説明しているが、本発明のディスク収納装置1に用いられる移動規制ピンの形状は、この例に限定されるものではなく、例えば図15に示すように、角柱状の基部56aと、この角柱状の基部56aの先端側に設けられた係止部56bとからなるようにしてもよい。この場合も、移動規制ピン56には、移動方向に沿って割り溝57を形成し、移動方向と直交する方向に弾性変位可能とする。
【0068】
また、本発明のディスク収納装置1に用いられる移動規制ピンは、係止部の先端部から基部にかけて、移動規制ピンの内部に空間が形成されるように、移動方向に沿って凹状部を形成して、移動方向と直交する方向に弾性変位可能とするようにしてもよい。
【0069】
以上のように構成される移動規制ピン52は、初期状態においては、図16(A)に示すように、ケース本体2の後端部2eの側壁部に設けられた規制ピン挿通孔50,51からスライド部材26(27)に設けられたピン挿通孔35に亘ってそれぞれ挿通され、係止部52bがピン係止孔32の第1の孔部32a内に収容される。このとき、スライド部材26(27)は、移動規制ピン52を介してケース本体2に連結されることになるので、スライド部材26(27)の移動が規制される。
【0070】
そして、移動規制ピン52は、ケース本体2側からスライド部材26(27)側へ押し込み操作されると、移動方向に沿って設けられた割り溝55の作用により係止部52bが縮径する方向に弾性変位し、図16(B)に示すように、ピン係止孔32の連結孔32cを通過して第2の孔部32b内に収容される。移動規制ピン52は、このように移動することにより、完全にスライド部材26(27)内に収容される。これにより、スライド部材26(27)は、ケース本体2との係合が解除されて移動が可能となる。
【0071】
また、移動規制ピン52は、ケース本体2側からスライド部材26(27)側へ押し込み操作されて、係止部52bがピン係止孔32の第2の孔部32b内に収容されると、係止部52bが弾性復帰して拡径し、係止部52bの下端に設けられた係止爪53が、ピン係止孔32の第1の孔部32aと第2の孔部32b間に設けられた係止用突部33a,33bに係止され、もとの位置への復帰が不能とされる。
【0072】
なお、以上は、ケース本体2の後端部2eの側壁部に規制ピン挿通孔50,51を設け、移動規制ピン52をケース本体2の後端部2e側からスライド部材26(27)に亘って挿通した例について説明したが、移動規制ピン52の挿通位置はこの例に限定されるものではなく、例えば図17に示すように、ケース本体2の裏面2c側から厚み方向に貫通する規制ピン挿通孔50,51を設け、移動規制ピン52をケース本体2の裏面2c側からスライド部材26(27)に亘って挿通するようにしてもよい。このように、ケース本体2の裏面2c側に規制ピン挿通孔50,51を設け、ケース本体2の裏面2c側から移動規制ピン52を挿通することにより、ディスク収納装置1がドライブ装置に装着された際に、移動規制ピン52が押し込まれているか否かの検出を容易に行うことができる。
【0073】
また、以上は、移動規制ピン52をケース本体2とスライド部材26(27)間に亘って挿通し、スライド部材26(27)の移動を規制することによりカバー部材の開放を規制するようにした例について説明したが、本発明のディスク収納装置1は、図18に示すように、ケース本体2にカバー部材3の延設片3bと対向する壁部58を設け、カバー部材3の延設片3bとこのケース本体2の壁部58とに亘って移動規制ピン52を挿通して直接カバー部材の開放を規制するようにしてもよい。この場合は、ケース本体2の主面2aとカバー部材3のカバー本体3aとの対向面間に移動規制ピン52の係止部52を係止する係止用突部59a,59bを設け、移動規制ピン52が移動されたときに、係止部52bがこの係止用突部59a,59bに係止されるようにすることが望ましい。
【0074】
次に、以上のように構成されるディスク収納装置1のカバー部材3を開放する際の動作について説明する。
【0075】
このディスク装置1は、初期状態においては、図19(A)に示すように、スライド部材26,27がケース本体2の収容部38,39内に押し込まれた状態とされている。このとき、カバー部材3はディスク収納用凹部4をするように、ケース本体2に対して閉じた状態とされており、一対の係合片21a,21bがケース本体2に設けられた切欠部20a,20bに係合されている。
【0076】
そして、スライド部材26,27の挿入用突部30がカバー部材3の係合片21a,21bに穿設された貫通孔に挿通され、カバー部材3の開放動作が抑制されている。
【0077】
また、このとき、移動規制ピン52は、ケース本体2の後端部2eの側壁部に設けられた規制ピン挿通孔50,51からスライド部材26,27に設けられたピン挿通孔35及び第1の孔部32aに亘って挿通され、スライド部材26,27の移動を規制している。したがって、このディスク収納装置1は、初期状態においては、カバー部材3がディスク収納用凹部4を閉塞した状態が保持され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合が回避される。
【0078】
そして、このディスク収納装置1は、図19(B)に示すように、移動規制ピン52がスライド部材26,27内に押し込まれ、スライド部材26,27がケース本体2の側面側へ移動されることにより、カバー部材3をケース本体2に対して開放することが可能となる。
【0079】
すなわち、移動規制ピン52がスライド部材26,27側へ押し込み操作され、スライド部材26,27内に完全に収容された状態とされると、スライド部材26,27は、ケース本体2との係合が解除されて移動が可能となる。そして、スライド部材26,27がケース本体2の側面側へ移動されると、スライド部材26,27の挿入用突部30がカバー部材3の係合片21a,21bに設けられた貫通孔から抜き出され、カバー部材3の開放動作が可能となる。
【0080】
なお、移動規制ピン52は、上述したように、一度スライド部材26,27側へ押し込まれると、もとの位置への復帰が不能となる。このディスク収納装置1は、このように、一度押し込まれた移動規制ピン52のもとの位置への復帰を不能とすることにより、カバー部材3が開放されたか否かを判別することができるようになされている。
【0081】
以上説明したように、このディスク収納装置1は、ライトプロテクタ11を備えることにより、ディスク収納用凹部4内に収納された書き換え可能なのディスク状記録媒体に記録された情報に誤って上書きをして記録された情報を消去してしまうことが防止される。
【0082】
また、このディスク収納措置1は、ケース本体2にスライド部材26(27)を取り付け、このスライド部材26(27)をカバー部材3に係合させて、カバー部材3の開放動作を規制するようにしているので、カバー部材3の開放動作が確実に規制され、落下等の衝撃によりカバー部材3が開放してしまい、ディスク収納用凹部4内に収納されたディスクを傷つけてしまう等の不都合を回避することができる。
【0083】
さらに、このディスク収納装置1は、移動規制ピン52をスライド部材26(27)内にに押し込むことにより、スライド部材26(27)をカバー部材3との係合を解除する位置に移動可能とし、一度押し込まれた移動規制ピン52はもとの位置へ復帰できないようにしているので、カバー部材3が開放されたか否かを検出することができる。
【0084】
【発明の効果】
本発明に係るディスク収納装置は、初期状態では、開閉規制ピンが所定の第1の位置に位置して、カバー部材の開放動作を規制するようにしているので、カバー部材が安易に開放されて、収納されたディスクを傷つけてしまうといった不都合が回避される。
【0085】
また、このディスク収納装置は、カバー部材を開放する際は、開閉規制ピンを第1の位置への復帰が不能とされる第2の位置に移動させるようにしているので、カバー部材が開放されたことを示す形跡が残ることになり、品質管理を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク収納装置のカバー部材が開放された状態を示す斜視図である。
【図2】同ディスク収納装置の裏面側をスライド部材が分解された状態で示す斜視図である。
【図3】同ディスク収納装置の裏面側を拡大して示す要部拡大斜視図である。
【図4】ライトプロテクタの側面図である。
【図5】上記ライトプロテクタをケース本体に取り付ける動作を説明する図であり、(A)はライトプロテクタをケース本体に取り付ける前の状態を示す断面図であり、(B)はライトプロテクタをケース本体に取り付けている状態を示す断面図であり、(C)はライトプロテクタをケース本体に取り付けた後の状態を示す断面図である。
【図6】カバー部材の斜視図である。
【図7】上記ケース本体の平面図である。
【図8】スライド部材の平面図である。
【図9】上記スライド部材の側面図である。
【図10】上記ケース本体の側面図である。
【図11】バックプレートの斜視図である。
【図12】上記ケース本体の裏面図である。
【図13】移動規制ピンの側面図である。
【図14】同移動規制ピンの正面図である。
【図15】他の移動規制ピンの斜視図である。
【図16】上記移動規制ピンをスライド部材に押し込む動作を説明する図であり、(A)は移動規制ピンをスライド部材に押し込む前の状態を示す模式図であり、(B)は移動規制ピンをスライド部材に押し込んだ後の状態を示す模式図である。
【図17】他のディスク収納装置を示す要部拡大断面図である。
【図18】さらに他のディスク収納装置を示す要部拡大断面図である。
【図19】上記カバー部材の開放動作を説明する図であり、(A)はカバー部材が閉塞された状態を示す模式的平面図であり、(B)はカバー部材が開放された状態を示す模式的平面図である。
【符号の説明】
1 ディスク収納装置、2 ケース本体、3 カバー部材、4 ディスク収納用凹部、26,27 スライド部材、32 ピン係止孔、35 ピン挿通孔、50,51 ピン挿通孔、52 移動規制ピン、52a 基部、52b 係止部、53 係止爪、54 凹部、55 割り溝
Claims (11)
- ディスク状記録媒体が収納されるディスク収納部が設けられたケース本体と、
上記ディスク収納部を開閉するカバー部材と、
上記カバー部材によるディスク収納部の開閉を規制する開閉規制ピンとを備え、 初期状態では、上記開閉規制ピンが所定の第1の位置に位置することにより、上記ディスク収納部が上記カバー部材により閉塞された状態とされ、
上記カバー部材を開放可能とするときに、上記開放規制ピンが、上記第1の位置への復帰が不能とされる所定の第2の位置に移動されること
を特徴とするディスク収納装置。 - 上記ケース本体には、上記カバー部材に係合してこのカバー部材の開放を規制する係合位置と上記カバー部材との係合を解除してこのカバー部材を開放可能にする係合解除位置とに移動可能にスライド部材が設けられ、
上記開閉規制ピンが上記第1の位置に位置するとき、上記開閉規制ピンは、上記スライド部材の係合位置から係合解除位置への移動を規制し、
上記開閉規制ピンが上記第2の位置に位置するときに、上記スライド部材の係合位置から係合解除位置への移動が可能とされること
を特徴とする請求項1記載のディスク収納装置。 - 上記ケース本体及び上記スライド部材には、上記開閉規制ピンを挿入するための孔部がそれぞれ設けられており、上記開閉規制ピンは、上記第1の位置に位置するとき、上記ケース本体に設けられた孔部と上記スライド部材に設けられた孔部とに亘って配設され、上記第2の位置に位置するとき、上記スライド部材に設けられた孔部内に配設されること
を特徴とする請求項2記載のディスク収納装置。 - 上記スライド部材に設けられた孔部は、外方に向かって開口端が拡径するように、上記スライド部材の壁面の少なくとも一部が傾斜面とされていること
を特徴とする請求項3記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンは異なる複数の位置にそれぞれ設けられていること
を特徴とする請求項1記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンは、開閉規制ピン本体に、上記第2の位置に移動されたとき上記ケース本体または上記スライド部材に設けられた係止部に係合する係合部が設けられてなること
を特徴とする請求項2記載のディスク収納装置。 - 上記係合部は、上記開閉規制ピンの周壁に設けられた係止爪からなること
を特徴とする請求項6記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンは、上記係止爪を上記開閉規制ピン本体側に押し込むように弾性変位可能に形成されていること
を特徴とする請求項7記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンには、移動方向に沿って割り溝が設けられ、この割溝によって弾性変位可能となされていること
を特徴とする請求項8記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンは略円柱状を呈し、上記係止爪を円柱の中心に向かって押し込むように弾性変位可能となす割り溝が設けられていること
を特徴とする請求項9記載のディスク収納装置。 - 上記開閉規制ピンの移動方向後端部には、移動方向に凹設された凹部が設けられていること
を特徴とする請求項1記載のディスク収納装置。
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