JPH0875316A - 空調用熱交換器の分流管構造 - Google Patents
空調用熱交換器の分流管構造Info
- Publication number
- JPH0875316A JPH0875316A JP6230601A JP23060194A JPH0875316A JP H0875316 A JPH0875316 A JP H0875316A JP 6230601 A JP6230601 A JP 6230601A JP 23060194 A JP23060194 A JP 23060194A JP H0875316 A JPH0875316 A JP H0875316A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- branch
- refrigerant
- pipe
- opening
- heat exchanger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
- Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 空調用熱交換器のエバポレーターであって、
気液二相状態の冷媒がＴベント分流管を流通するものに
於いて、その分流バランス即ちパスバランスを向上させ
ること。 【構成】 流入管部１の下流に第一分岐部３と第二分岐
部４とを二股に形成する。そして、第一分岐部３，第二
分岐部４のうち重力方向の下側に位置する第二分岐部４
側で、その二股の開口２に僅かな堰部５を設ける。そし
て、それにより冷媒の液相６の溜まり部が生じると共
に、その分岐部の実質的開口が僅かに重力方向上側の分
岐部３側に偏するように構成する。 【効果】 分岐部において、冷媒液が重力を影響を受け
て下側回路により多く流通することを、堰部５の存在に
より阻止し、冷媒のパスバランスを良好にする。
気液二相状態の冷媒がＴベント分流管を流通するものに
於いて、その分流バランス即ちパスバランスを向上させ
ること。 【構成】 流入管部１の下流に第一分岐部３と第二分岐
部４とを二股に形成する。そして、第一分岐部３，第二
分岐部４のうち重力方向の下側に位置する第二分岐部４
側で、その二股の開口２に僅かな堰部５を設ける。そし
て、それにより冷媒の液相６の溜まり部が生じると共
に、その分岐部の実質的開口が僅かに重力方向上側の分
岐部３側に偏するように構成する。 【効果】 分岐部において、冷媒液が重力を影響を受け
て下側回路により多く流通することを、堰部５の存在に
より阻止し、冷媒のパスバランスを良好にする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、気液二相状態の冷媒が
流通する空調用熱交換器の分流管構造に関する。
流通する空調用熱交換器の分流管構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】気液二相状態の冷媒が流通するエバポレ
ーターとしての空調用熱交換器は、そのコアのチューブ
の細管化が進み、冷媒流通路がいわゆるＴベント管を介
して分岐され、冷媒が複数の回路を並列に流通してい
る。即ち、空調用熱交換器の室内機は直径７mmの管が多
く用いられるようになり、コア内に２パス以上の回路が
形成されるものがある。
ーターとしての空調用熱交換器は、そのコアのチューブ
の細管化が進み、冷媒流通路がいわゆるＴベント管を介
して分岐され、冷媒が複数の回路を並列に流通してい
る。即ち、空調用熱交換器の室内機は直径７mmの管が多
く用いられるようになり、コア内に２パス以上の回路が
形成されるものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の実験によれ
ば、従来のＴベント管を介して入口管から流入した気液
二相状態の冷媒を二股状に分流すると、冷媒液が重力の
影響を受け、Ｔベント管のうち重力方向下方側の分岐管
により多くの冷媒液が流れ、パスバランスを悪くし、熱
交換器全体の能力を低下させていることが分かった。そ
のため、下側回路が湿り、上側回路が乾いてコアの上端
部分を通過した空気が冷却されず、それがファン近傍で
冷却された空気と混合してファンに結露を生じさせ、そ
れが送風口から飛び出す水飛び現象が発生することがあ
った。そこで本発明者はこのパスバランスを向上させる
ため、各種実験研究を行った結果、構造が簡単でそのパ
スバランスが良く、性能の向上を見ることができた分流
管構造を知得し、その知見に基づいて本発明を完成した
ものである。
ば、従来のＴベント管を介して入口管から流入した気液
二相状態の冷媒を二股状に分流すると、冷媒液が重力の
影響を受け、Ｔベント管のうち重力方向下方側の分岐管
により多くの冷媒液が流れ、パスバランスを悪くし、熱
交換器全体の能力を低下させていることが分かった。そ
のため、下側回路が湿り、上側回路が乾いてコアの上端
部分を通過した空気が冷却されず、それがファン近傍で
冷却された空気と混合してファンに結露を生じさせ、そ
れが送風口から飛び出す水飛び現象が発生することがあ
った。そこで本発明者はこのパスバランスを向上させる
ため、各種実験研究を行った結果、構造が簡単でそのパ
スバランスが良く、性能の向上を見ることができた分流
管構造を知得し、その知見に基づいて本発明を完成した
ものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の空調用熱交換器
の分流管構造は、気液二相状態の冷媒が流通する流入管
部１の先端に、それに交差してＴ形又はＹ形に分岐管が
連通接続された空調用熱交換器の分流管構造において、
前記流入管部１先端が分岐管の外周に形成された開口２
に接続されて、その流入管の下流に第一分岐部３と第二
分岐部４とが二股に形成され、前記両分岐部３，４のう
ち重力方向の下側に位置する第二分岐部４側で、前記分
岐管の前記開口２又は前記流入管部１の開口に僅かの堰
部５を設け、それにより前記冷媒の液相６の溜まり部が
生じると共に、その分岐部の開口が僅かに重力方向上側
の第一分岐部３側に偏するように構成したことを特徴と
するものである。
の分流管構造は、気液二相状態の冷媒が流通する流入管
部１の先端に、それに交差してＴ形又はＹ形に分岐管が
連通接続された空調用熱交換器の分流管構造において、
前記流入管部１先端が分岐管の外周に形成された開口２
に接続されて、その流入管の下流に第一分岐部３と第二
分岐部４とが二股に形成され、前記両分岐部３，４のう
ち重力方向の下側に位置する第二分岐部４側で、前記分
岐管の前記開口２又は前記流入管部１の開口に僅かの堰
部５を設け、それにより前記冷媒の液相６の溜まり部が
生じると共に、その分岐部の開口が僅かに重力方向上側
の第一分岐部３側に偏するように構成したことを特徴と
するものである。
【０００５】
【発明の作用・効果】本発明の分流管構造は、重力方向
の下側に位置する第二分岐部４側で、流入管部１の先端
開口に僅かの堰部５が設けられている。そしてそれによ
り冷媒の液相６の溜まり部が生じると共に、その分岐部
の開口が僅かに重力方向上側の第一分岐部３側に偏する
ように構成したため、第一分岐部３と第二分岐部４とに
夫々均一に冷媒を供給することができる。即ち、堰部５
が存在しない場合には、重力方向の下側に位置する第二
分岐部４に、重力の影響を受けで冷媒液がより多く流通
し、熱交換器全体の冷媒のパスバランスを崩し、全体と
しての冷却能力を低下させていたが、本分流管構造によ
れば、堰部５の存在により下側回路への冷媒液の流通を
制限し、パスバランスを均一に維持できる。
の下側に位置する第二分岐部４側で、流入管部１の先端
開口に僅かの堰部５が設けられている。そしてそれによ
り冷媒の液相６の溜まり部が生じると共に、その分岐部
の開口が僅かに重力方向上側の第一分岐部３側に偏する
ように構成したため、第一分岐部３と第二分岐部４とに
夫々均一に冷媒を供給することができる。即ち、堰部５
が存在しない場合には、重力方向の下側に位置する第二
分岐部４に、重力の影響を受けで冷媒液がより多く流通
し、熱交換器全体の冷媒のパスバランスを崩し、全体と
しての冷却能力を低下させていたが、本分流管構造によ
れば、堰部５の存在により下側回路への冷媒液の流通を
制限し、パスバランスを均一に維持できる。
【０００６】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の分流管構造の実
施例につき説明する。図１は本分流管の一部破断立面図
であり、図２は図１のＡ−Ａ矢視断面図、図３は本分流
管構造の斜視図、図４は空調用熱交換器に於ける本分流
管構造の斜視略図、図５は本分流管の使用状態を示す説
明図である。この実施例の熱交換器は、そのコアが図４
及び図５に示す如く、その横断面全体がくの字状に形成
され、それが空調用室内機の本体１６内に上下方向に配
置されるものである。コア７は多数のプレートフィン８
が小隙を有して配列され、それらに多数の細長いＵ字管
１３が貫通し、その両開口端が短いＵ字状の連結管１４
で液密に連結され、それらにより全体として蛇行状の冷
媒流路を構成する。この冷媒流路の回路は、中間に位置
する分流管１５の上方側と下方側とに二回路形成されて
いる。すなわち、流入口１１から流入した冷媒は一本の
Ｕ字管１３を介し分流管１５の流入管部１に流入し、そ
こから第一分岐部３，第二分岐部４に二股状に分流す
る。そして夫々多数のＵ字管１３及び連結管１４を介し
流出口１２からそれが流出するものである。
施例につき説明する。図１は本分流管の一部破断立面図
であり、図２は図１のＡ−Ａ矢視断面図、図３は本分流
管構造の斜視図、図４は空調用熱交換器に於ける本分流
管構造の斜視略図、図５は本分流管の使用状態を示す説
明図である。この実施例の熱交換器は、そのコアが図４
及び図５に示す如く、その横断面全体がくの字状に形成
され、それが空調用室内機の本体１６内に上下方向に配
置されるものである。コア７は多数のプレートフィン８
が小隙を有して配列され、それらに多数の細長いＵ字管
１３が貫通し、その両開口端が短いＵ字状の連結管１４
で液密に連結され、それらにより全体として蛇行状の冷
媒流路を構成する。この冷媒流路の回路は、中間に位置
する分流管１５の上方側と下方側とに二回路形成されて
いる。すなわち、流入口１１から流入した冷媒は一本の
Ｕ字管１３を介し分流管１５の流入管部１に流入し、そ
こから第一分岐部３，第二分岐部４に二股状に分流す
る。そして夫々多数のＵ字管１３及び連結管１４を介し
流出口１２からそれが流出するものである。
【０００７】ここに於いて、本発明の特徴する分流管１
５は、図１及び図２に示す如く、流入管部１の先端が開
口２に偏心して蝋付け固定されている。すなわち、図２
に於いて、第一分岐部３の開口２の中心Ｏ2 よりも、流
入管部１の中心Ｏ1 がｄだけ重力方向下方に偏心して流
入管部１の先端が開口２の孔縁部に一体的に蝋付け固定
されている。それにより、重力方向下側に位置する第二
分岐部４側にのみ堰部５が形成される。そしてこの堰部
５により、堰部５の上流側に図１の如く冷媒の液相６の
溜まり部が生じる。すると、堰部５を越えた冷媒液は堰
部５によるオリフィス効果及び段差効果、並びにその分
岐部の開口が僅かに重力方向上側の分岐部３側に偏する
により、気相の流通に伴い上下両回路に均一に分配され
る。その結果、液相６が重力方向下側の第二分岐部４側
により多く流通することを阻止し、冷媒のパスバランス
を良好に維持する。
５は、図１及び図２に示す如く、流入管部１の先端が開
口２に偏心して蝋付け固定されている。すなわち、図２
に於いて、第一分岐部３の開口２の中心Ｏ2 よりも、流
入管部１の中心Ｏ1 がｄだけ重力方向下方に偏心して流
入管部１の先端が開口２の孔縁部に一体的に蝋付け固定
されている。それにより、重力方向下側に位置する第二
分岐部４側にのみ堰部５が形成される。そしてこの堰部
５により、堰部５の上流側に図１の如く冷媒の液相６の
溜まり部が生じる。すると、堰部５を越えた冷媒液は堰
部５によるオリフィス効果及び段差効果、並びにその分
岐部の開口が僅かに重力方向上側の分岐部３側に偏する
により、気相の流通に伴い上下両回路に均一に分配され
る。その結果、液相６が重力方向下側の第二分岐部４側
により多く流通することを阻止し、冷媒のパスバランス
を良好に維持する。
【０００８】実験によれば、この堰部５を設けない場合
と設けた場合とでは明らかな差異が存在した。一例とし
て、従来型Ｔベント管の時間当たりの冷房能力が２４６
４Kcalであったのに対し、他を全く同一条件として堰部
５を設けた本発明のものでは時間当たり２５８０Kcal
（５％の性能向上）の冷房能力があった。それと共に、
Ｔベント部の上流側回路の流出口１２と下流側回路の流
出口１２との夫々の温度差が従来型では８．２℃存在し
たのに対し、本発明では０．３℃しか異ならなかった。
即ち上下の冷媒回路の冷却効果が殆ど同じで、パスバラ
ンスが良いことが分かった。なお、この時の分流管（Ｔ
ベント管）はその流入管部１，第一分岐部３，第二分岐
部４の外直径が夫々７mmでその板厚が０．４１mmである
と共に、開口２の開口が４．３mm、偏心量が１．３mmで
あった。また、第一分岐部３と第二分岐部４とからなる
Ｕ字状の曲率円半径及び流入管部１の曲率円半径は夫々
１０．５mmであった。
と設けた場合とでは明らかな差異が存在した。一例とし
て、従来型Ｔベント管の時間当たりの冷房能力が２４６
４Kcalであったのに対し、他を全く同一条件として堰部
５を設けた本発明のものでは時間当たり２５８０Kcal
（５％の性能向上）の冷房能力があった。それと共に、
Ｔベント部の上流側回路の流出口１２と下流側回路の流
出口１２との夫々の温度差が従来型では８．２℃存在し
たのに対し、本発明では０．３℃しか異ならなかった。
即ち上下の冷媒回路の冷却効果が殆ど同じで、パスバラ
ンスが良いことが分かった。なお、この時の分流管（Ｔ
ベント管）はその流入管部１，第一分岐部３，第二分岐
部４の外直径が夫々７mmでその板厚が０．４１mmである
と共に、開口２の開口が４．３mm、偏心量が１．３mmで
あった。また、第一分岐部３と第二分岐部４とからなる
Ｕ字状の曲率円半径及び流入管部１の曲率円半径は夫々
１０．５mmであった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本分流管の一部破断立面図。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視断面図。
【図３】本分流管構造の斜視図。
【図４】空調用熱交換器に於ける本分流管構造の斜視略
図。
図。
【図５】本分流管の使用状態を示す説明図。
１ 流入管部 ２ 開口 ３ 第一分岐部 ４ 第二分岐部 ５ 堰部 ６ 液相 ７ コア ８ プレートフィン ９ シロッコファン １０ 空気流 １１ 流入口 １２ 流出口 １３ Ｕ字管 １４ 連結管 １５ 分流管 １６ 本体
Claims (1)
- 【請求項１】 気液二相状態の冷媒が流通する流入管部
１の先端に、それに交差してＴ形又はＹ形に分岐管が連
通接続された空調用熱交換器の分流管構造において、前
記流入管部１先端が分岐管の外周に形成された開口２に
接続されて、その流入管の下流に第一分岐部３と第二分
岐部４とが二股に形成され、 前記両分岐部３，４のうち重力方向の下側に位置する分
岐部４側で、前記分岐管の前記開口２又は前記流入管部
１の開口に僅かの堰部５を設け且つ、 それにより前記冷媒の液相６の溜まり部が生じると共
に、その分岐部の開口が僅かに重力方向上側の分岐部３
側に偏するように構成したことを特徴とする空調用熱交
換器の分流管構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6230601A JPH0875316A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 空調用熱交換器の分流管構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6230601A JPH0875316A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 空調用熱交換器の分流管構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0875316A true JPH0875316A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16910307
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6230601A Pending JPH0875316A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 空調用熱交換器の分流管構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0875316A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012241977A (ja) * | 2011-05-19 | 2012-12-10 | Hitachi Appliances Inc | 冷媒分配器及びこれを使用した冷凍サイクル装置 |
| CN104807087A (zh) * | 2014-01-29 | 2015-07-29 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调 |
| CN116724209A (zh) * | 2021-01-22 | 2023-09-08 | 大金工业株式会社 | 热交换器 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP6230601A patent/JPH0875316A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012241977A (ja) * | 2011-05-19 | 2012-12-10 | Hitachi Appliances Inc | 冷媒分配器及びこれを使用した冷凍サイクル装置 |
| CN104807087A (zh) * | 2014-01-29 | 2015-07-29 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调 |
| US9885525B2 (en) | 2014-01-29 | 2018-02-06 | Johnson Controls-Hitachi Air Conditioning Technology (Hong Kong) Limited | Aft conditioner |
| CN116724209A (zh) * | 2021-01-22 | 2023-09-08 | 大金工业株式会社 | 热交换器 |
| CN116724209B (zh) * | 2021-01-22 | 2024-01-30 | 大金工业株式会社 | 热交换器 |
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